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冠状動脈の免疫組織化学的研究(第1報)

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Academic year: 2021

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64 であったため,はっきりとした破裂部位は認められな かった.急性解離性大動脈癌で心タンポナーデを伴い, 緊急手術となる症例は,むしろ本症例のように解離し た大動脈癌壁より浸出した血液により心タンボナーデ をおこす例が多く,明らかな破裂をおこした例では, 手術前に急死すると考えられる.

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L-Leucyl-P-NN・Disulfopropylaminoanilied 基質による血清中LAP活性測定法の検討 (臨床中央検査部)

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園 山 房 子 ・ 桜 井 祐 子 ・ 荻 三男・清水喜八郎 血清中AminopeptidaseにはL-Leucine aminope回 ptidase (LAP: EC 3, 4, 11, 1),およびL-Leucine Arylamidase(A.A : EC 3, 4, 11, 3)等の基質特異性の 異った酵素が存在している.これらの酵素は,相互の 合成基質問に反応するが,その酵素活性度合が異る. 従って,合成基質差により臨床的評価も異ってくる. 近年,これらの問題点を再評価する必要性が論じられ る よ う に な っ て き た . そ の 一 例 と し て 杉 山 ら はL Leucine amide基 質 に 特 異 的 に 作 用 す るLAPを True LAP活性とするものと, L-Leucine-B-naphth ylamideやL-Leucine-P -nitroanilide等の合成基質に 作用するものをA.

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とする発表論文が多く報告され ている.これらのことから,今日ではLAP活性測定の 臨床的意義の評価は基質差に対する特異性から臨床的 評価を考察する方向に変りつつある. 今日,われわれは協和メデックス社にて開発された L-Leucyl-p-NN -Disulfopropylamino anilied合成基 質を用いた血清中LAP活性の基礎的検討と各種疾患 に対する基質特異性を検討したのでその結果について 報告する. 質問 (糖尿病センター〉大森安恵 妊婦患者の血清が低いのは? 応答 (中検〉園山房子 妊婦血清がLSPA基質を使用した測定値だと低値 になるのは妊娠患者血清中に上昇するLAPは胎盤性 由来のLAPであり,これに対してはLSP基質の基質 特異性が低いためである.

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冠状動脈の免疫組織化学的研究(第

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報) (第

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病理学教室)

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金田 良夫 (病院病理〕平山 章 目的 冠状動脈の加齢的変化並びに動脈硬化との関連につ いて,病理組織学的,免疫組織学的および走査電顕に よる検討を行なった. 研究材料と方法 材料は当教室の剖検例を用いて,死後持聞が大体5 時間以内の例,計

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を検討した. 採取部位は左冠戦動脈主幹部,左冠状動脈基始部, 左冠状動脈末柏、部,回旋枝,右冠状動脈等の各部位を 調べた. 材料の一部は採取直後ディープフリーザ-300 Cに保 存後,グリオスタットで、4μ の標本を作製し,蛍光標識 IgG, IgM, IgA, Eibrinogen, C3cを用いて蛍光抗体直

接法を行ない観察し,又隣接切片はグ、ルタールアルデ ヒドで固定し,型の如く走査電顕による観察を行なっ た 結果 肉眼的に正常な冠状動脈の内面を走査電顕的に見 て,血管内皮細胞の変化を, A.内皮細胞の萎縮,平担 化, B.内皮細胞は細長く,大きさ・形・配列が不揃い になり, C.内皮細胞の変性(孔形成,壊われ,徴繊毛 (-)), D.内皮細胞の離開,剥離,結合織の露出の4 段階に分け,その変化と Igの関係並びに冠状動脈の部 位問の差を調べた. Dの様に内皮細胞聞の離開,剥離,結合織の露出が 見られる場合のIgの値は一般に高い値を示し,又

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の ように内皮細胞は細長く,大きさ・形・配列の不揃い の場合のIgの沈着は次いで高い傾向を示した.これに 対してA.CではIgの沈着はわずかにしか認められな かった. この様に内皮細胞聞の離開,崩壊,剥離と結合織が 露出した場合, Igの沈着は高頻度に認められたこと は,壁の透過性を充め,血奨蛋白の浸入を容易にして いるものと考えられ,文同部への赤血球,血小板,フィ プリンの付着と動脈硬化の発生進展に深い関係がある と思われた.又Bの様に内皮細胞の大きさ・形・配列 等の不均等化の強い例ではIgの沈着はDに次いで高 い頻度に認められたことは内皮細胞が剥離に至らない 状態であっても動脈壁内に免疫ブロプリン沈着が増加 しはじめている所見と考えられ動脈硬化の初期変化と 考えたい. 冠状動脈の部位別にみると左冠状動脈基始部と右冠 状動脈がIgの沈着が多い傾向を示した. 質問 〔心研内科〉堀江俊伸 加齢による冠状動脈の組織変化について免疫学的に 研究した報告は,我が国でも非常に少なく貴重な研究 だと思います.免疫組織学的にみると,冠状動脈硬化 はこれまでに考えられている.内皮障害部位にフィブ

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894-リンカ:附属して起こるとL、う組織学的変化より有効だ と考えられるものは何か. 応答 (第 1病理)金田 良夫 免疫グロブリン,特にフィフリノーゲン蛍光抗体を 用いての検索が有効だと思います. 15. Graves'病 患 者 に お け る 抗TSH受 容 体 抗 体 -TGI活性についてー (内分泌センター内科〕 。 佐 治 元 康 ・ 磯 崎 収・ 劉 馬 敏 夫 ・ 鎮 目 和 夫 目的 Graves'病患者血中には,種々の甲状腺刺激物質が 存在することが知られている.しかしながら,甲状腺 細胞の増殖を指標とする.Thyroid growth-stimulat -ing immunoglobulin (以下TGI)活性については,あ まり報告されていない.そこで我々は,ラット由来の 甲状腺株細胞 (FRTL)を用い, TGI活性について検 討を行なったので報告する. 方法 FRTL細胞は, TSHの他に5つのホルモンを含む 培養液にて継代した.TGIの測定には,TSHあるいは Graves'病 患 者IgGと, トリチウム標識サイミジンを 加え 3日後にDNAに取込まれたサイミジンを測定 した.値は, buffer controlに対するパーセントで示し た. 結 語 正常人におけるTGI活性は,平均106.1%,SD 30% であった.未治療Graves'病患者では,平均値は高値 を示した.また個々の症例についても経過と伴に正常 化する傾向を認めた. また,スミスのキットを用いて測定した

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活性, およびすでに報告したフタ甲状腺瀦胞細胞を用いて, cAMPの産生を指標として測定したTSI活性との関 係を検討したところ,相聞を認めず,また臨床経過に おける変化も,必ずしも一致しなかった. 結 語 以上より, TGI活性はすでに報告されている甲状腺 刺激物質とは同ーのものではなく,またGraues'病の 臨 床 的 活 動 性 の 指 標 と し て 有 意 義 で あ る と 考 え ら れ た 16.

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,マウスにおけるサイクロスポリ ンAの治療効果について (第4内科〉 O西 真 理 子 ・ 西 川 恵・佐中 孜・ 65 詫 摩 武 英 ・ 杉 野 信 博 (第3外 科 〕 高 橋 公 太 (実験動物中央施設)片岡 泰 SLE におけるサイクロスポリンAの効果を調べる ために •

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F" ウスに対してサイクロスポ リンA (CSA)・OKY046・FUTを投与し,その前後 で腎組織所見を検討した. 方法は

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,マウス29匹に対して,生後第 12週 第16週に腎生検を施行し,⑧コントロール群, ⑧CSA投 与 群 , ⑥CSA+OKY -046投 与 群 ・ ⑬ CSA+FUT 投与群の 4 群に分けた.生後第 13~26週 に投与開始し週3回の腹腔内投与を続け,経過中体重 変化・腹水の有無等観察した.生後第40週以降に屠殺 し,腎組織所見を比較検討した結果,光学顕微鏡・蛍 光抗体染色法においてコントロール群に比しサイクロ スポリンA投与群で効果が得られた.今後, SLE にお けるサイクロスポリンAの効果について免疫学的に検 討を加えていく必要がある. 17. 1ステップEIA法による血清中IgE測定法の 基礎的検討 (臨床中央検査部)

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渡 辺 義 人 ・ 荻 三男・清水喜八郎 1966年石坂により IgEが発見されて以来,血中IgE はアレノレギー性疾患および寄生虫疾患等において変動 す る こ と な ど か ら 今 日 で はIgEの測定は臨床上有用 な情報として多くの検査室で日常検査として測定され るようになった. 血中IgEは 微 量 に 存 在 す る の で 高 感 度 測 定 が 可 能 であるRadioimmunoassay(RIA)法により測定さわし てきたが,近年, RIA法に代る測定法として酵素標識 抗体を用いて測定するEnzymeimmunoassay(EIA) 法が開発され,今日ではRIAと同様に高感度にて測定 でき,かっ, どこの検査室においても容易に分析でき ることから多くの検査室でEIA法によるIgEの測定 が行なわれるようにった.しかし,従来のIgE測定は 抗原(IgE)と 酵 素 標 識 抗 体 と の 複 合 体 形 成 反 応 に 12~48 時間必要とするため,緊急性に欠ける面があっ た. 今回,われわれは,従来のEIA測定法に比して測定 時間が著しく短く(3時間),かつ 1ステップによる サンドイツチ法を応用したEIA測定法の基礎的結果 と正常参考値の結果について報告したい. 895-18.免疫比濁法(TIA)による CRPの定量イ直につい て(第2報)

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