292 氏名(生年月日)
本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(85) シバ タ ユウ スケ柴田雄介(昭和3
博士(医学) 二二1332号平成5年1月22日
学位規則第4条第2項該当(博士の学位論文提出者)
黄色ブドウ球菌‘;対するpostantibiotic eifectと投与法に関する基礎的検討一Minocyclineと∬omoxefの併用順序を中心に一
(主査)教授 福山 幸夫 (副査)教授 村木 篁,羽生富士夫論 文 内 容 の 要 旨
目的MRSA感染症はim;nunocompromised hostに発
症するため,単剤で十分な効果を期待できるとは限ら ず,男工との併用を余儀なくされることがある. MRSAに対する併用療法の検討の多くは,勿〃♂〃。に おける同時作用による抗菌効果や,FIC indexを用い て検討しているが,薬剤の体内動態を必ずしも反映し ているとはいえず,その抗菌効果がすぐに臨床効果に 結び付くとは限らない.併用療法に用いられる抗菌薬 の選択や,その併用順序によってはその効果が異なる 可能性があり,薬剤の体内動態を考慮した併用方法に よる抗菌効果の検討が必要である.MRSAを含む黄色 ブドウ球菌に対して,比較的MICの良好なminocy- clineとβ一1actam薬の併用効果,特に併用順序につい て,勿魏zoならびに勿び勿。での抗菌効果を検討し た. 方法 Minocycline(MINO)と併用するβ・lactam薬としてHomoxef(FMOX)を用い, MRSAを含む黄色ブ
ドウ球菌3株に対して,各薬剤の単独の抗菌効果,併 用順序を種々に組み合せた場合の碗ρ魏。の殺菌作用 (1),およびpostantibiotic effect(PAE)(2)を測 定した.動び勿。では,各薬剤の単独ならびに併用順序 を変化させた場合の殺菌作用について検討した(3). 結果 1.1η癬ア。における殺菌作用 (1)MRSAを含む黄色ブ菌3菌株に対する両薬剤 のFIC indexによる併用効果は,相乗ないし相加効果 を認めた. (2)併用順序を変化させた殺菌作用は,FMOX先行作用後MINO作用では良好な殺菌作用を認めた.
MINO先行作用後FMOX作用または両薬剤同時作用
では,FMOXの殺菌作用が低下した.先行薬剤を除去 したPAE期に他剤を作用させても,ほぼ同様の傾向 を認めた.2.1勿厩zoのPAE
(1)各薬剤単独作用によるPAEは,両薬剤とも作 用濃度を高めることで延長する傾向を認めた,併用によるPAEはMINO, FMOX同時作用が長い傾向を認
め,FMOX先行作用でのPAEはMINO単独2時闘
作用とほぼ同等であった.MINO先行作用ではPAE
の著明な短縮を来す株が認められた. 3.勿〃勿。における殺菌作用 (1)両薬剤併用は各薬剤単独に比し優れた菌再増殖 抑制作用を示した. (2)動〃伽。と同様にFMOX先行投与で良好な殺菌効果を得られ,MINO先行投与ではFMOXの殺菌
作用は明らかに低下した.しかし勿。勿。では,両薬剤 同時投与がFMOX先行投与とほぼ同等の効果を示し た. 考案および結語MRSAを含む黄色ブ菌に対するMINOとFMOX
の投与順序を考慮した検討の結果,FMOX先行作用が 最も効果的で良好な併用順序であり,勿び伽。,勿〃勿。 一926一293 のいずれにおいても,MINO先行投与は避けるべき投 与順序であると考えられた.臨床の場において,静菌 的な作用の薬剤と殺菌的な作用の薬剤との併用を考慮 する際には,薬剤の選択のみならず,その投与順序を 考慮した投与法が重要であることが示唆された.