算額(その11) : 郡上八幡神社
著者名(日)
米山 忠興
雑誌名
東洋大学紀要. 自然科学篇
号
50
ページ
89-106
発行年
2006-03
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00002514/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja算額(その11) 郡上八幡神社 89
算額(その11)★
郡 上 八 幡 神 社
米 山 忠 興”Historical Japanese Geometry on Votive Tablets(11)
Guj o−Hachiman ShrineTadaoki YoNEYAMA
1.郡上八幡神社 この神社の算額はtIE確に謂えば「郡上八幡神社に合祀されている小野天満宮」に奉 納された算額と言うことになる. 現在の県境を越えた越前大野が郡上藩領だったころt河原の白い石の中に混入した黒 い石が菅公が梅の小枝をたずさえている影絵のようなので,時の藩主が山を越えて運ば せて,郡上郡小野の八幡神社に天満宮を合祀して、その石を祀ったことによるという. 毎年2月第4日曜日と8月25日に公開されるということであるが,未だ実物を見たことは ない. 岐阜県郡上郡の八幡神社へ初めて行ったのは,平成12(2000)年の3月末のことであっ た.郡上八幡へ行くことになったのは,萩野公剛編『郷土数学の文献集』(★1)を神田の 古本屋で見つけて,科研費で買ったところから始まる.その中に垣水寿太郎著:『飛騨 数学史』(’2)が掲載されていて,郡上八幡に奉納された算額が紹介されている. (★1)「郷土数学の文献集(3)』(萩野公剛編:富士短期大学出版部,昭和41年刊) (★2)『飛騨数学史』(垣水寿太郎著:郷土史研究『ひだびと』他に昭和6年一一・21年に 掲載されたものを昭和27年にまとめて刊行したと解題にある。) その掲額時期が「嘉永三庚戊仲春」となっていたのだった。「庚戊」は十十十二支のは ずだが,これでは共に十干である.たぶん十二支の「戌(いぬ・ジュツ)」と十干の「戊 (つちのえ・ボ)」を間違えたのであろうということは、干支の知識のある人ならば,誰 でも分かる。「戊」と「戌」は間違い易いので,印刷の時などは特に気をつけるはずであ ’この研究は主に、平成15∼17年度学術振興会科学研究費補助金基盤研究(C) 「算額及び和算の数学史・文化史的な調査・研究と解法の探究」によって行なわれた. tt圏m大学自然科学研究室 〒112−8606 東京都文京区白山52&20 NatUral Science Laboratory, Toyo University 2820, Hakusan5,Bunkyo−ku, Tokyo,112−8606, Japan90
米 山 忠興
り,和算研究家ともあろうものが,そんなところでミスを犯すとは考えられないことだ った.もしかしたら,元の算額が間違っているのかも知れないと思った.しかしそれな らば,元の算額の誤りに気がついたときに「ママ」と注記するのが普通である.いずれ にしろ,時間があるときに調べに行こうと考えていた.実行に移したのが.前述の時期 だった. 要するに,郡上八幡へ初めて行った直接の動機は、「戊」と「戌」の違いである「点一 つの有り無し」を調べるためだった. (もう一つは、後述のような第三問における疑問であった。) ちなみに、幕末の嘉永の庚戌年は1850年である.(以下,図1を参照.) さらに,今までの経験からしても、じっさいに行って実物を見てみると、多くの場合 に,大なり小なりに何らかの新しい思わぬ「発見」が有るものなのである. 郡上八幡へ行くのには、名古屋から美濃太田へ行き,そこで高山線から分かれて,長 良川鉄道(旧越美南線)を利用することになる.いろいろな行き方があるが名古屋から 直通で美濃太田を通る特急があるというので,3月29日に,名古屋から特急「ひだ」に乗 った.ところがt名古屋を出発して間もなく,未だ岐阜へも着かないうちに,高山線内 の事故ということで,電車が大幅に遅れてしまい,もともと50分足らずのところが.あ とどのくらいかかるのか分からなくなってしまい,時刻(或いは経過時間)と地図上の 位置の関係が分からなくなってしまった.そのうち,美濃太田はまだだろうと思ってい たとき,電車はある駅に停車した.私にとって運が悪かったことには,指定車両が1両目 で,止まったところがホームの端の方だったから、そこからは駅の名前のある看板が見 えなかったのである.その駅を電車が発車して間もなく,JRの検札がきて,先ほどの駅 が美濃太田であることを知らされたが,すでに遅かった.特急は次は白川口まで停車し なかった.さらに戻る電車を駅で1時間半も待った. 張り切って,朝早く名古屋を出たにも拘わらず,戻ってきた美濃太田(美濃加茂市) の駅前で昼食をとり,郡上八幡には,やっと3時半ごろに着いた. 山間地の常として,午後は雨が降っていたが,傘をささずに済むくらいであった. まず、タクシーで山の上の八幡城へ行って,郡上八幡の町全体を観察したあと,現在の 八幡神社に向かって山道を下りた.今に残る城の石垣は,大小の石を混ぜて積んだ、じ つに見事なものであった.八幡神社はもとは現在の城がある辺りにあったようであり, そのことが、「八幡城」の名前の由来である.下へ下りたときには,もう雨は降っていな かった. 八幡神社の方向へ捜しながら歩いているとt地元の人がいたので,念のため聞いてみ ると、「この先に八幡神社はあるけれど,今は何もやってないですよ。」と言われた.こ んな季節に間違って郡上踊りでも見に来たと思われたようだ.やっと捜し当てた神社に は, 八幡宮神社
小野 天満宮 とあった.あとで地名を調べたときも,確かに郡上郡八幡町小野であった. 拝殿にも,八幡宮と天満宮の二つの額が掲げられていた.しかし、拝殿は全て鍵が掛算額(その11)一郡上八幡神社一 91 かっていたし,外から見えるところには算額は無かった.横手にまわると,神社の集会 所のような建物があって,数人のお年寄り達が碁盤を囲んでいた.教えられるままに, 神社を管理しているという野々田実さん宅を尋ねた.野々田さんはちょうど在宅で,私 の依頼を快く引き受けて下さり,一緒に拝殿へ行って,鍵を開けてもらい,中にあった 目的の算額を見ることが出来た. まず初めに、「戊」のなかの点が有るか無いかを調べた.はっきりと「戌」となってい た.やはり,出版・報告段階のミスである. 次には,写真では文字が読みとれるほど鮮明には写らないが,前述の萩野報告がある から東京へ戻ってからゆっくり見ればいいと思って,とくに図の方に注意を向けた. 第一問の三斜等円術の図には,もとは界斜が描かれていなかったようだった.たぶん, 鉛筆で描かれたような,薄い線があるだけだった.(図1) この問題は,同じく今年度に報告する「等円術ll.三斜等円術一一般公式一」の中核 をなす問題であるので,そちらで議論する. もう一つの疑問点である第三問は,文献中の図では六つの甲円が互いに交わっていて るが,条件として与えられているのが丙円径だけであった.甲円が交わらずに互いに接 していれば,丙円径だけで外円径を計算できるが,交わっているときには,もう一つ, 甲・乙・丁円径のうちのどれかの条件が必要のはずである.ただし,術文には丁円径が あたえられたものとして記述されている.また,萩野報告の術文第2行目の「甲乙丙丁各 六個」のうち「乙」は不要である. さて,実物の算額の第三問の19個の円の問題の図は、『飛騨数学史』の通りであり,甲 円は互いに交わっていた.術文は丁円径が既知として記述されているので,たぶん,算 額奉納のときに丁円径の条件を書き落としたものであろうと思った. しかし,答の外円径100寸に対して,丙径2.97寸はあまりにも小さい. 術文の2.97寸は,丙径ではなく,丁径ではないだろうか. こう幾つも誤りがあるようでは,算額の問題としては,もう完全な「失題」あるいは 「病題」であろうという結論を下していた, しかしその後,この郡上八幡神社の解答付きの算額報告書を纏めるために,元の算額 とほぼ同じように図と文字を配置しながら,萩野報告にある文字を割り当てて,行を区 切っていくと,明らかにおかしいことに気が付いた. H17年6月に,もう一度,郡上八幡を訪れ,文字の脱落箇所の確認と,算額の写真撮影 を行なった. 上述の誤字の他に二箇所の脱落(合計15字)と一箇所の衛字混入があった. 自分で計算をしない「デタラメ」な算額報告の怖さを身をもって体験した.私も,もし パソコンで算額面の再現を試みなかったら,この第三間は「病題」として片づけてしま ったかも知れない.気を付けなければならない. 算額面の第三問の「=一.コで囲ったところが,萩野報告の文字の脱落箇所であ り,〈=印を付けた甲丙の間に街字「乙」が入っていた. この調査の結果,もとの算額・算題には,疑問点や落ち度は全くなく,全体として, かなりのレベルの問題であることが分かった.
米山忠興
92今有如図圓内容甲乙丙丁之一
十九圓相岬葬酪只云丙圓径匠団
甲圓乙甲圓仇分丁圓固二寸九分七厘問外
丙甲圓 甲圓丙 圓径幾何
答日外圓径一百零零寸有奇
術日置三個開平方商倍之加四個五分解日倍之内
減二個餓乗丁圓径園、駕丁圓劃和約之
己日以減角除邸日自乗之加元㏄平方開之加氏以丙
圓径乗之得数即外圓径也
又有如圖画圓墓之内容綾立圓三個雛内各短径
齊等只云圓墓上径五分之三與
下径三分之二相併一十五寸四分
一董欲外積最少問得圓墓下
径術答日彊一十三寸一分二贅五毫
術日置前分母以前分子除之蕗乗后分子以后分母
除之脇乗四個四分内減[個鹸“置地以減四個四分
除以人除得数加地以除只云数乗天得圓書下径合間
右 宮川孟弼
關流 醐山ゼ川 高木允胤門人某等敬白
嘉永三庚國仲春
1図
今回の郡上八幡は,八幡城へ夕方に登った時は晴れ,翌朝に八幡神社へ行った時は, た つ あ で 中 の 雨 強 り泊
力 神社の管理当番が野々田さんから清水利介さん,名瀬良之さんに替わっていたが,雨 の中,鍵を持って神社へ来ていただき,拝殿内の写真撮影に親切に協力して頂いた.93 算額(その11)一郡上八幡神社
郡上八幡神社合祀小野天満宮
奉
今有如図三斜之内隔界斜容二圓鵠径
只云中斜二百五十七寸小斜六十八寸界斜四十零寸問大斜幾何
答日 大斜三百一十五寸
術日置中斜加小斜自乗之而得数之
内減界斜幕姻平方開之得大斜合
間又有鈎股之内容圓只云鈎股之和一十七寸又云鈎
股圓径各再乗幕相併為実以弦圓径之差除
之得数二百一十三寸問弦若干
答日弦一十三寸
術日置只云数自乗之而三之内減又云数紅平
方開之商以減只云数仁余得弦合間
’
右 神谷直縄
2.郡上八幡第二問 前述の如く,第一問は別稿に詳述した ので,ここでは第二間以下を考える.まず,第二間は『又有鈎股之内
… 』ではじまる問題文だけで、図 がない. 問題文の条件 鉤十股=只云 3 3 3鉤十股十径
=又云
弦一径 を与えて,弦を答えさせる問題である. もちろん,鉤股弦の定理と,内接円の 半径と鉤股の面積の関係も使う. 2 2 2鉤十股=弦
十鉤×股=÷径(鉤十股十弦)94 米 山 忠 興 はじめに,問題文の只云の鉤十股=17寸,および,答えの 弦=13寸 を見たとき, 和算家たちは整数が好きだから,ピタゴラスの定理で 鉤二5,股=12 だろうから,円 径=4と考えて矛盾なく説明できた. しかしtそのような「邪推」をせずに,問題文から素直に答を求めようとすると、大 きな係数の3次式が表われて,因数分解するのに結構苦労させられる問題であった. それを解いて径=4を求め,そこからさらに弦二13(寸)を求めなければならなかった. (注)ただし,因数分解に苦労したのは,現代の私だけであって,和算家は,ソロバン あるいは算木で近似解を求めるだけで,実際に洋算のような因数分解はしなかっ たようである. [解]図2のように, 鉤・股・弦・径を、それぞれ, a,b, c,2rとすると,
a+bニ17,①
a3+が+(2r)3≠Q13②
e−(2r) また,鉤股弦の定理から,a・+b・=c・③
鉤a
径2r
股b
さらに,内接円と三角形の面積の関係から,互=∠(a+b+の④
2 2 ④,①⇒ ab=r(a+b+c)=〆(c+17)①⇒ (a+の2=172
? 〃2+ b2+2ab = 17← ③,④’を用いて, 2 c2+2r(c+17)= 17 2 c2−17 +2r(c+17) = 0 (c+17)(c−17+2〆) = 0 .・. c−17+2グ= Oc=17−2r
また, であるから,②を変形して, a3+b3+813= 213(c−2〆) ④’ ⑤ ごz3+b3=(〃+b)(a2−4〃+《う2)=17{e2一グ(c+17)} 17{c2−r(e+17)}+8/3=213(c−2グ) これに⑤を代入して, 17(17−2グ)2−17グ(34−21)+8r3=213(17−4グ) 3 2 2 17−4・17r+4・17r2−2・17 r+2・17r2 +8r3−17・213+4・213r=0 ハ 2 8グ3+6・17r2−(6・17’−4・213)プ+17・(17−213)=0算額(その11) 郡上八幡神社一 95 8ra+102 r2−882プ+1292 = 0 4グ3+51r2−441ノ+646 = 0 この3次式を因数分解して, (r−2)(4〆2+59〆−323)=0 (グー2)(4r−17)(r+19) = 0 グ=・2, 17/4, −19. このうち r<0 はもちろん 不適で, r=17/4 も ⑤から c=17/2かつ a十b=17 だから 不適. よって, 2r=4, c=17−2r=13. 3.郡上八幡第三問・1 萩野報告では、「丙円径2.97寸,答えに曰く,外円径100寸,奇有り。」となっていた. 私自身も,はじめは算額のL −一コ内の脱字に気が付かず、萩野報告を信用して いたから,前述のように,この問題は「病題」なのだろうか,もしそうだとしても,ど ういう問題ならば,「答に曰く」の100.00寸になるのだろうか,といろいろ考えていた. ここでも,まず初めに問題が萩野報告の通りに,L ニコが無い場合を考えて みるのも,決して無駄ではあるまいと思われる. 答の「外径100寸」を得るためには,甲・乙・丙・丁の径は,幾らでなければならない だろうか. まず,外円内の19円の接触関係については,図3のように, 甲円(k):外円に内接,乙円に外接. 乙円(2y):外円と同心(甲・丁と外接). 丙円(2z):外円に内接,両隣の甲円に外接. 丁円(2u):乙円と両隣の甲円に外接. と,考えてよいであろう. そうすると,各円の大きさは,甲円の径を外円の半分から小さくしていくに従がって, 図3[1]から[5]のように変化していく. 乙円(および外円)の中心と甲円の中心を結ぶ直線と,丙(丁)円の中心を結ぶ直線の なす角は,いつも30aであるから,第二余弦定理を用いて,丙円径を比較的かんたんに 計算することが出来る, さらに以下では,計算・記述をかんたんにするために外円の半径=1(外径=2R=2) とする.
興 忠 山 米 96
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図 4 7 t) (x+z)」=∬2+(1−z)一一2x(1一のcos 30° v5 2Xl = 1−2z7−2x(1−g)・ 2 1 x= Qだから’ v5 (1−9)2=1−22−
2 ド (6− V3)e= 2− v’3 。=(2⊃三)。(6+哩).(12−3)一・3(6−2) (6−∨3) (6+∨3) 36−3 ド = 9−4、i3 ≒ 0.0627817. 33 [3]のとき 甲 2x 30L 乙 甲図 5
9798
米山忠、興
ノ=x ド (x+2)2−(・・)2+(1−・)z−・・(・x)(1一川♀ Ar L’+2xz=4オ2+1−2z−2vE3 x(1−z) 22(x+1−v’3x)=3x2+1−2V3x ・・9だか・, ・・(9・1−V9・9)・9・1−2穿 ×3: 2z(4−、/5)=4−2Vil 2_厄 4+信 × _ ∠7= 4−vE3 4+V3 _(8−3)−V3(4−2) 16−3 。5−2V3≒O.118146. 13 [5]のとき 図 6 x=−=〃 22+ノ=1 (22)2=2(ノ+2・)2−2(ノ+2アcos 30° ド ( ぐ21)←=2(1−z)2−・(1一の2 2・(22・)2=(4−2vg)(1−z)2 =(V3−1)z(1−2 )2 ド .・D2V2z=(v’3−1)(1一勾 ド (2V2 + v3 −1)e= (v3 −1) (vg−1) (2vr2−、/5+1) × _ _ 1= (2V乏 + v’5 − 1) (2V2 − ∼〆3 + 1)算額(その11)一郡上八幡神社 99 2Vラ(v口)一(万一1)2 (2−V3) (2+レ5) (2−vii l) =V冨(∼E3−1)(2−∨5)一(2−V5)2 =E(3vE3−5)一(7−4v/5) ≒ 0.2056047 ≡ 〃。. 8−(4−2V3) V2(V3_1)一(2一万) [1] [2] [3] [4] [5] 甲円 1/2 \ 1/3 \ % 乙円 0 / 1/3 ノ 1−2% 丙円 9_4、宮
@33
O.06278 / i0.099)5_25
@13
O.1181 / % 丁円 0 ノ 2_万 R万 O.0515 ノ % ただし,u。≡万(3v{i−5)+4∼V{i−7=0.2056047.表1
このように,甲円を外円の半分からだんだん小さくしていくと(図3[1]∼[5]), 乙・丙円はだんだん大きくなる.六つの甲円が外円の中心で交わっているとき(すなわ ち[1]の乙径=0のとき),丙径は最少で,6.28寸である. 萩野報告の「丙円径2.97寸」は成り立たない. 3.郡上八幡第三問一2 正しい算題は,外円に甲乙丙丁19円が前掲図1,あるいは図3[2]のように入ってい て,丙径9.9寸,丁径2.97寸のとき,外径は幾らかという計算問題である. 外径 2R 甲径 2π乙径2y
丙径 2z 丁径 2u 図7100 米 山 忠 興 甲乙丙及び甲乙丁の中心を結ぶ三角形に,第二余弦定理を用いれば, (x+z)L’=(x+ノ)2+(R−−)L’ −2(x+ノ)(R−z)cos30°,①
︷
(x+〃)2=(x+y)!+(ノ+〃)2−2(x+ノ)(y+u)cos30°,②また2x+ノ=re③
①⇒2x2=2∬ノ+ヅ+Re−2βz−v’3(x+ノ)(re−z) =ノ?(ノ?−2x)+ノP2−2ノ?−−v3(ノ?−x)(ノ?−z) =2ノ?L−2rPx−2ノ?z+iV.5(ノ?−−)x−v’fEi(ノ?−2)ノ? x{2ノ?+22・−N13(R−z)}=ノ?{2ノ?−2z−v3(ノ?一イ7)} ∬{(2−V3)R+(2+レ3)z}=re(」P一幻(2−v’3) ① ここで 2・・’3. (2・・13)2.7.4、V5 2−、百 (2−∼百)(2+v5) だから,① ⇒ R(ノ?−z) ①” x= {ノP+(7+4vr3)2} ②⇒2〃∬=2ヅ+2xy+2ノ or− v’3(x+ノ)(ノ+〃) =2(ノP−2x)(ノP−x)+2〃(ノ7−2x) −v3(R−x)(ノ?−2x)−v3(ノ7−x)〃 =2R2−6Rx+4xL’+2〃ノP−4ux −v’3/72+3v3/Pκ一2Sl”3 x2−v3Ra+v’3 ux 2(2−、/3)x2+(−6+3、’3)Rx+(−6+v3)〃x ド +(2−v3)ノP2+(2−v3)ノ?aニ0 2(2−、「.3)xL’−3(2−v「3)Rx−∼.3(2v3−1)crx +(2−V3)re(R+〃)=0. ② ここで, ・3(2・3;1)。(2+V∵).、豆4+3・.3.,5(4.3・,・’{i)。(9.4,,’5) 2−v3 2+v3 4−3 だから,②’ ⇒ 2プー3Rx−(9+4 v’3)〃才+R(R+〃)=0. ①”,②”⇒ 2/P3(R−2)2 3/PL)(ノP−z) (9+4v/3)erR(ノP−2) ②” {ノP+(7+4、19)z}u {ノP+(7+4v’5)z} {ノP+(7+4v/;3T)z} 十R(R十〃)=0 2/P(R−z)2−3/P(ノP−z){ノP+(7+4V3)z} 一(9+4v3)u(ノP−z){ノP+(7+4、1’3)z} +(ノ7+〃){ノP+(7+4V3)z}2=0. この式は,(泥⑳係数)=0だから、Rの2次式以下になるはず.算額(その11) 郡上八幡神社 ±1.{(9+4∼i3)g−(5+4v.3)〃 ≒ {122.26245±138.59014}/2 ≒ 260.85259/2 .・. 2/P ≒ 100.32792. 途中の式で,zとuに
︹
丙:2z=9.9 丁:2u=2.97 を代入した結果, 外:2R=100.32792,〔》:;;: : : であることが分かる. 2/P3−4R:e +2Rz” −3/P3−3RLi(6+4v3)+3(7+4v’3)ノ72L’ −u/72(9+4V3) 一(9+4N,’.3)(6+4v/3)aRi +(9+4V5)(7+4v,g)κzL} +ノP3+2(7+4∀3)RLg+(7+4、・’3)2/72・2 +〃ノ?2 +2(7+4s,’3)〃ノ?2+(7+4V3)L’zL’u=0 r /P2{2・【−4−3(6+4ヤ3)+2(7+4N・.’3)1+〃[一(9+4s・’3)+1】} +rPz{1[2+3(7+4v.3)+(7+4V3)21 +〃[一(9+4N/3)(6+4V3)+2(7+4、.3)】} +tr z 2(7+4vig){(9+4v’5)+(7+4v・g)}=0 ド ぐ ン ノP“{−4(2+v3)z−4(2+v’3)〃} +ノPz{(120+681/5)−一(88+52 v5)u}+〃2’2・8・(26+15V5)=0 × 1/(−4): (2+vig)(〃+云7)ノ72−R2{(30+17v「3)2− (22+13 ,ig)〃} /T −2(26+15V3)〃22=0. ここで, 「 ド 30+!2t!323。2−v;三.60.51.4・v’ii.9.4徳 2+v3 2一し3 22+13竺3 × 2− vl三 =44_39+4V…藪 =5+4v’5 2+v’3 2−s・’3 26・!{tl.y{i・3。2−・「…。52.45.4語.7.4ぜ5 2+V3 2−v3 よって, (〃十−)rp LJ一ノPz{(9+4v5)1−(5+41・’g)〃}−2(7+4∼5)〃z2ニ0 このRの2次式を解いて 互・2(。.“).{(9.4・v・g)。.(5.4,.9)“} }2+8(7+4 3)〃(2・+w) 101102
米 山 忠興
4.郡上八幡第四間 郡上八幡第四間問 y (v, h) 図9 a5 a3 h a1 b ( h−6)O
X(u,0) 図8の円錐台(円台)の中に,短径の等しい三つの楼立円が入っている(図9). このとき,楼立円外の円錐台の体積(外積)が最少になるときの円台下径を求めよ. ただ・,9(円台上径)・;(円台下径)一・5寸41である・ ここで,楼立円とは,楕円の短径を軸として回転して得られる回転楕円体 (oblate spheroid)のことである. 上の図8のように,円台の上の半径をv,下の半径をu,高さをh(さらに円錐の高さを h十z)とすると, v 〃 2 z+thvz+vk=Ul
〃−z(〃一〃), 〃 また,z+k=L2. v 先の条件をu,v,でかくと, 9(2。).Z(2。).15.41.〃 5 3 1 ×一: 23 2 M
−〃十一〃= ≡〃 5 3 2 ×15: 9〃+10〃=15〃1 〃=5(3〃−2〃)9
算額(その11)一郡上八幡神社一 103 v.=旦〃・(9+k)一亙〃・z 3 3 一丁{÷一〆・} =旦三(〃・一〃・)
3v
=!!(〃一〃)(〃2+〃〃+〃り3v
一㌘(”2+〃〃+〆). 円錐台に入った三つの綾立円を横から見ると図9のように,台形に内接する,短径の等 しい三つの楕円である. 図のようにx−y座標系をとり,楕円の半短径をb(=h/6)とし,半長径を下から,そ れぞれ,a,, a3, a5とする. 三つの楕円の方程式は,k=1,3,5として, ワ エ+(ノーkb)“=1 42 b2 接点(Xe,%)における接線は, x・x+(Y。−le b)(ノーkb)=1 広2 グ これから,・一・b一力f〃[1一笥
よって,・一一4(:㌦)・・{・b・ゐ“}.
一方,図9の2点(”,O),(v, k)を通る直線の方程式は,ノ= k(x−“)=−kx+ku
〃一 〃 〃一〃 〃一 〃 であり,上の2本の直線の方程式は同一であることから,{三::∴ 1
また,接点(Xe, le)は,楕円上の点であるから, 2工+(1。−th b)=1③
z2 b2 ② ⇒ b2 = ku _〃 ② x−th b 〃−v これを①に代入して104 米山忠興
∴‘,[“竺い〃]
k=6bだから
6 一亙.旦二旦〃一⊇ 〃一〃 4 〃−v・・x・一(、.za.2.、, ①
①⇒・,一〃一”L’(〃−gyヒ〃)・ i、.㌶.、, b(〃−v) (6−k)〃+kv. これらを③に代入して, ぐ ぐ 6rZ4 b2( 〃一 〃)“ ワ ソ {(6−・e)〃+k orザ+{(6一の〃+”L1 琢 b2 ワ D ワ 6“ak2={(6−k)〃+k〃}一一(〃一〃)一 ={(7−k)ur+(k−1)v}{(5−k)〃+(k+1)gr}. このあとは,k=1, 3,5について計算して, k=1: 6“412=6〃・(4u+2v) . .、 〃(2u+v) ” ai= 3 ・ 同様にしてk.3、 。1.(2〃+の≦〃+2v),
3}k.5、 。1。(”+2”)”.
3般に瓢の体積はV一
c繊か・,
v・−4煤i輌:・a・7・) 一讐・‘{”(%’+”)・(2”+e;1);−el・e「+2”)・(”+2’)”} −2フ〃{・〃(・〃+〃)・(・〃+〃)(〃+2〃)・・(〃+2v)〃} −2フ”{・・L’+11〃〃+8〆} よって,仏=拓一杭 ・る(e・・L’+a・+・crL))一{3t‘9th(・〃2+11〃v+8vL’) 一㌘{27(〃!+〃v+〆)一・(・〃2+11〃〃+8〃Y)}算額(その11)一郡上八幡神社一 105 .π4(11“・+5““+11〆) 3 ここで・条件式を用いてvを消去する・
@ [v・5(3”♂2”)]
κ・ k{11・・2・・μ:“2”)・11・52(3Z’ilii,−2” )2} 一;4{11魂・5L’(・m−・川・〃+11(・m−・〃)]} 一;4{(11・gL’・匡・26)・・2 一・S2(66・39吻+♂・酬 ・;4{・541〆−2625〃〃+2475m2} 一誓1541[”一、i6叢1〃1・[2475−、莞曇1]〃} 〃−1?だか・・u・が最少になるの・ま・ 〃一 C1篭1〃一,i篇1・1膓41−2¥‘のとき, 26.25すなわち,円台下径=2〃= =13.125のときである. 2 ★[台形と楕円の長径] [績神壁算法](藤田貞資閲,男藤田嘉言編,早川高寧訂.文化四(1807)年刊)によれ ば.文化元年甲子九月に,藤田貞資門人で作州津山の可見平左衛門正翰が作州一宮に懸 げる所の者一事として,郡上八幡とほぼ同じ算題を採録している.(「神壁」は上径を問 うが,「郡上」は下径を問う問題に変えている.) それに応じて,[績神壁算法起源](広江永貞編.天保四(1833)年刊)に,この問題 の解答が載っている.それによれば,績神壁算法第一十五術起源として, 稲津永豊門人 安八郡古宮村 川瀬伊重郎豊次解 とある. 和算家たちはこの問題を解くのに,楼立円長径a、を先の方法より簡潔な方法で求め. 公式として用いていたようである.図10
y
、 (x、,b / /b
a
(x、,@ →
/ / / /O
\∼\ ︵x ’→X (x1,−b)106 米 山 忠 興 まず,図10のように,楕円に外接する等脚台形を考える.楕円の方程式は,