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厚鋼板打抜型鋼の研究

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(1)

日 立 評 言ノゝ 石田】

StudyontheDieSteelforPunching

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TadasbiNemoto TosbioYaegasbi

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Kuniya Kume

薄鋼板の打抜型用鋼には,一般に高炭素高Cr系の鋼種が使用されているが,この種型鋼では厚鋼板打抜時 の衝撃によF)型の破損を招来するおそれがある。著者らは厚鋼板打抜型鋼を開発するため,中炭素鋼にCr, Ni,Mo,WおよびⅤを添加した数種の鋼について焼入性および機械的件質をノ光明し,次いで打抜性能に及ぼ す影響をも調査して小炭素Cr-Ni-Mo-Ⅴ鋼(1)(2)が厚鋼板の打抜きに適した性能をもつことを明らかにすると ともに,その妃て用例について述べた。 第1去 就料の化学成分(%)および変態点(℃)

】.緒

口 近年各侍産業機械の大形化に伴って構造朋岡板も漸次厚くなり, かつ,特殊鋼板が使用されるに及んで打抜加工もますます困難をき わめてきている。したがって,これに使用される各種の打抜型鋼あ るいはせん断刃物はいよいよ過酷な条件 ̄Fで使用されることは必至 であり,在来のダイス鋼ではこれらの要求に応じきれない場合があ る。従来,薄鋼板の打抜型鋼にほ市販の高炭素高Cr系のダイス鋼が 用いられ,厚鋼板の場合には,こjtらを高氾焼戻しでかたさを下げ 靭性を付与して使用されてきた。しかし7 ̄‡々にして刃こぼれあるい は破損事故が多く,その原因ほ靭件の不足が最大の要田であった。 著者らはその対策として靭性を有する厚鋼板打抜型材の開発研究に 意をそそぎ,焼入性がすぐれ,靭性に′畠む中炭素Cr-Ni-Mo-W-Ⅴ 鋼を見いだした。その使用実績も従来のダイス鋼をしのぐ良好な結 果を示したので以下その実験結果と応用の一例について述べる。

2.中炭素Cr・Ni一山0-W-V鋼の諸性質に

及ぼすCとCrの影響

打抜型鋼にはその用途や悼朋条件に応じて多くの鋼種が市販され ているが,一般に高炭素高Cr系のダイス鋼が多く用いら謹1てい る。しかし,これらはおもに耐摩耗性に棍ノ寛がおかれており,厚鋼板 打抜型鋼に要求される靭性を満たしきれないきらいがある。そこで 著者らは掛こ靭性向上の見地からCを恍めて中炭素として,Cの減 少による焼入性の低下をNiとCrを適量添加することにより補い, かつ耐摩耗性はMo,W,Ⅴなどの添加によi)維持するため中炭素 Cr-Ni-Mo-W¶Ⅴ鋼についてNiを2プg,Mo,Wをともに1.0ガ,Ⅴ を0・7%の一定とし,これにCを0.45∼0.63%,Crを2.0%と5.0% に変化せしめた8鋼種について打抜特性,焼入性,靭性などを研究 した。 試料の化学成分と変態点とを第1表に示す。すなわちA群はCr 2%,B群はCr5%で,ともにCが0.45∼0月3の4段階にわかれ, 郎同種を作成して下記の実験に供した。 2.1打抜性能に及ぼす影響 各試料より第l図に示す2.5×30mm幅の雄型を作成し,この場 合先端Hの寸法は打抜抵抗を変えるため4mmおよび6mInの2種 とした。一方雌型にはSKD-1を用いて一組の技塾を構成した。各

試料より作られた雄型は900∼950℃から油焼入れ後200∼300℃で

Rc55になるように焼戻しされた。 一組の抜型は30tクラソクプレスに取り付けられ,被打抜材には * 日立製作所日立研究所 工博 ** 日立製作所勝田工場 ***日立製作所日立工場 試 こ許 A A A A B B B B C 化 学

主ょ ̄l ̄芯こ.1

0 nU ハU (U一

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-一25 Ⅴ ) 捻り

代乳

鳩山 執仙 変 加 へ ∼ ∼ ∼ 2.5 第1図 短冊状火加工用雄型試験け形状(mm) 9mmの軟鋼板を用い,雄型が破損するまでの打抜回数を求めて比 較検討した。 弟2表ほAおよぴB群の8鋼種の打抜試験結果である。打抜試験 はきわめて過醗な条件下で傾劣を判定しようとしたため,打抜回数 のみでl生能を判定することほできないが,ほぼ次のことが明らかで ある。すなわち,両群ともC竜が少ない場合には破損までの打抜回 数は多いが,刃元からのr拝はミり変形が著しい。しかしCr量が多い B群のほうは刃先の悸耗量が少ない。他方,C量が多くなると刃の 根元より破損しやすく,耐衝撃性が劣ることが明らかに知られる。 第2図ほ打抜試験後の堆型の外観を示す。 2.2 焼入性および敵性に及ぼす影響 上記の実験結果から中炭素5%Cr-Ni-Mo-W-Ⅴ鋼(以下HND鋼 と称す)がすぐれた打抜性能を示すことがわかったが,さらにCお よびCrが焼入焼戻温度とかたさ,さらに衝撃値に及ぼす影響を究 明した。 まず弟3,4図は焼入温度とかたさの関係である。両国から焼入か たさはC量が多いはど大となり,B群においてはC量が増すに従い 最高かたさを示す焼入温度が低温側に移行していることが知られ

(2)

-113-2074 昭和39年12月

第胡巻 第12号 第2表 打 抜 試 験 結 果

試番】

A¶1 A-2 A-3

二…

B-2 B-3 B-4 H寸法 (mm) 6 かたさ (Rc) 56 55 56 57 56 57 57 57 54 5 5 7‥7 5 5 58 58 58 打抜数 300 77 220 79 174 25 113 40 300 170 190 30 22 16 42 23 刃 先 状 況 曲り変形で打抜不能,刃先摩耗大 刃根元より破損 刃根元より破損 曲り変形大なるため打抜不能 刃取元より破損 刃根元より破損 刃根元より破損 刃板元より破損 曲り変形で打抜不能, 曲り変形で打抜不能, 曲り変形で打抜不能, 刃根元より破損 刃先摩耗小 刃先摩耗小 刃先摩耗小 刃根元より破損 刃取元より破折 刃根元より破損 刃根元より破損 A-2 A-3 No.A B-1 第2囲 85 60 5 5 (ぷ】) 机 心 長 50 45 B-2 B-3 No.B 群 B-4 試料A群およびB群の打抜試験後の外観 /ノーーーーーー△\、A-4

ヒニニニニニニニニ宝二…

A-1 850 900 950 1,000 1,050 1,100 煉入 温度(□c) 第3図 試料A群の焼入温度とかたさとの関係 60 0 5 0 4 (品)仙七 ′や 30 20 65 60 5 (U里 叫 七・や 50 45 B-3//// / ノ /一一\\

B-4〆二〆ニニ三込もこ=塊

B-1 850 900 950 1,000 1,050 1,100 焼 人 温 度(Oc) 第4図 試料B群の焼入温度とかたさとの関係 A-4

さ丁

d-J A-3 A-2 、、も、

こ顎こ-、こも\

娩人後 100 200 300 400 500 600 700 焼戻 温度(Oc) 第5図 試料A群の焼戻温度とかたさとの関係

蒜三鞋こニー

ーここウニニ=_:

、×--、 ∧U 5 0 4 (U里 仙 心 ′や 30 20 k 焼人後 100 200 300 400 500 600 700 焼 戻 温度(Oc) 第6図 試料B群の焼戻温度とかたさとの関係

る。次に弟5,占図はそれぞれ最高かたさを示す温度から焼入れ彼の

焼戻温度とかたさの関係を示す。固から知られるように,両群とも 焼戻温度500℃付近までのかたさの低下は小さいが,B群のほうが やや焼戻抵抗が大きい。 次に弟7囲および第8図は焼入焼戻による衝撃値の変化を示 す。固からわかるように,試料AおよびB群ともC量が多くなるは ど衝撃値は低下し,Cr量による差は僅少であるが,B群のほうが 500℃付近での焼戻脆性がやや大である。 以上の実験結果から厚鋼板打抜型鋼にはCr量が低いと強度およ び耐摩耗性が不足するのでCr量は多いほうが望ましく,一方C量を 増すことはかえって耐衝撃性を減ずるので中炭素5%Cr鋼が最適

(3)

-114-厚

(印∈てE・澄)塑掛 溶 ㌃EU\E・加ご 里親 装

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人 ●・・・・・・・・・・--・・・・・・● A-1 ×--・-一rX A-2 0--・・--O A-3 △-t・一也A-4 950-c牧人 950DC塩入 900-c焼入 gOO'c焼入 A-1 ′ A-2

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′ A-4

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焼入れのまま100 200 300 400 500 600 蛇戻 温腔(Oc) 第7図 試料A群の焼戻温度と衝撃値との関係 ●--一一一一・一 B-1 x---×B-2 0---・・・・・・・・勺B-3 △----4B-4 / i

・ノ■■ ̄石▼ 950凸c煉人 9500c牧人 950qC焼人 9250c他人 B-1 B-2

ノ//竺

=〆ノ

塩入わのまま100

二平よ

B【4 / 700

/

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/ 200 300 400 500 600 700 焼 山 温度(OC) 第8図 試料B群の焼戻温度と衝撃値との関係 と考えられる。

3.中炭素Cr・Nト仙○-W-V鋼と各種ダイス鋼との比較

3.1HND綱とSKDダイス鋼との比較 策3表は供試料の化学成分である。表において上例の3鋼種は Cr13%および5%を含むSKDダイス鋼である。表にほ参考のため にSKS-3,含Niダイス鋼およびSNCM相当材のNトCr-Mo構造用 合金鋼とを加え,最下列はHND鋼である。 以上の鋼種から弟9図に示す4mm穴打抜用ピソを旋削し,焼人 焼戻法によりRc55に調質した。次いで策10図に示すようにピソ を雄型とし,一方雌型にはSKD-1をRc55に調質して軟鋼製型に 埋め込んで一組の技塾を構成した。これを30tクランクプレスに取 り付け,厚さ4.5mmおよび6.Omm軟鋼板に4mmの穴をあけ, ピソが破損するまでの打抜回数を求めて比較した。 弟11図は7鋼種による打抜試験結果である。図には初め厚さ 4t5mm鋼掛こ4mm穴を200回打抜き,続いて厚さ6mmの鋼板 を打抜いた場合と,最初から厚さ6mm鋼板を打抜いた場合との打 抜回数を示してある。なお破断個所はすべて4mm穴刃先部から 10mmRに移る根元に生じた。図から明らかなようにSKDダイス 鋼よりもNi-Cr-Mo鋼がすぐれ,さらにHND鋼が最もすぐれた打 抜性能を示すことがわかる。これほ試験の性質からみても各鋼種の 強靭性を十分表書きしているものとして興味深い。 3.21%C-5%C卜仙0-∨鋼との比較 3.2.1打 抜 試 験

上述の実験結果からHND鋼が厚銅板打抜型鋼に適しているこ

第3表 試料の化学成分(%) 鋼 種 SKD-1 SKD-11 SKD-12 SKS-3 Ni-Cr-Mo-V Ni-Cr-Mo Ni-Cr-Mo-W-Ⅴ C 03450519鵬5552

lsilMm

0.32 0.40 0,29 0,35 0.33 0.31 0.30 Ni

一一:糾9106

1 1 2 Cr Mo 一.6.〇一.2J.9 Ⅴ 16 1 一.2.2一.3 〇一U <U l ■.、) .3一.4 0 0 W 6 ▲‖八) 一一一.1一一』 l l 30 70

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・tIl 10R† 第9図 打抜試験用ピンの形状(mm)

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第10図 打抜試験用型の形状(mm) 1,5(氾 1,250 戯 画 要一什 500 250 0 m 6t剖紳川抜回数 [二ニコ 4t鋼板200回ヰ6t銅板打抜回数 SKD-1 軟鋼 SI(D-1SKD-11SKD-12SKS-3Nf-C,Nf-C,HND鋼 -M。-Ⅴ鋼-M。鋼 試 料 第11図 各種ダイス鋼による打抜試験結果 とが知られたので,引き続いてアメリカで厚鋼板打抜型材として推 奨されている1%Cr-5%Cr-Mo-Ⅴ鋼(Cromoloy相当材),NトCr

(4)

ー115-2076 昭和39年12月

第4表 試料の化学成分(%)

種Ic

Cromoloy 相 当 材 0.99

芸二諾鋼l:二;;

Si】Mn 0.33 0.40 0.19 0.74 0.77 0.47 Ni】 Cr 2.15 1.96 5.32 5.21 0.87

J_空し+yJw

1.20 1.16 0.25

::≡…J。二6

第5表 打 抜 試 験 結 果 種 ⅠⅠ かたさ 打抜 回数 刃 先 状 況 l 備 4【57 66 刃の根元より破損 Cromoloy 相 当 材 HND Ni-Cr-Mo 糾 6 r 56 8156 56 56 57 56 56 57 84 80 147 147 147 18 147 147 打抜板……13Cr鋼板厚7.3mm 刃こぼれで打抜不能 刃こぼれで打抜不能 異常なく,さらiこ打抜可能 異常なく,さらに打抜可能 異常なく,さらに打抜吋能 刃の坂元より破折 4偶の炸耗大 4隅の牌耗大

メ∩傭

Cromoloy相当材の根元破損部 Cromoloy相当材刃こぼれ 写真の小す

NトCr-MoHND鋼牌耗詔;の外観 第12図 打抜試験 後 の 外観 -Mo鋼およびHND鋼の打抜性能を短冊状穴加工により比較検討 するとともに焼入性および靭性についても検討を加えた。 弟4表は当所で溶製したCromoloy相当材,HND銅およぴNi -Cr-Mo鋼の化学成分である。これら3鋼種から舞1図に示すよ うな短冊状穴加工用雄型を作り,焼入焼戻法によってRc55に調 質した。なお雄型刃先のH寸法は刃先の打抜抵抗を変えるため, 4,6および8mmの3種に変えて比較した。次いで弟10図と同様 に雌型をSKtト1として打抜型を製作した。これらを30tクラン クプレスに取り付け,厚さ7.3mmの13%Cr鋼板(SUS-21)に2.5 ×30mmの短冊状の穴をあけ,雄型刃先の摩耗状況を観察して打 (。至 れ心′や 70 30 N▲-C,-M√封鵡

/

第46巻 第12号 CromoIoy和当村 一_(二r一一一一心・-・・・・・・-、叫\′/ HND鋼 800 850 900 950 1,000 1,050 1,100 牧 人 温度(Oc) 第13図 Cromoloy相当札HND鋼およびNi-Cr-Mo鋼 の焼入温度とかたさとの関係 70 60 聖50 111 1,l 一言140 8、 ×、 ●-、 、0・-・-、 30■ + ⊥ 蟻人グ′まま 200 \× \ \ ヽ、 \ 300 400 晩戻温度(OcJ \ \ \ \

 ̄ ̄て\ CroI¶Oioy(9500c塊入) HN D鋼(950-c焼入) N一-Cr-M。鋼(8500c煉入) 500 600 701) 第14図 Cromoloy相当材,HND糾およびNi-Cr-Mo鋼 の焼戻温度とかたさとの関係 抜性能を比較した。 第5表は3鋼種による打抜試験結果を,また舞12図ほ試験後 の刃面外観を示す。これによるとCromoloy相当材はいずれも破 損または刃こぼれを生じているが,HND鋼では147回打抜いて も刃面は全然異常なく,また4隅の摩耗も少なく,さらに打抜き 可能な刃由形状を示している。一方Ni-Cr-Mo鋼ほH寸法が 4mmで破損し,6および8mmで破損はないが,147回打抜き 後の4隅の摩耗ほHND銅に比較して大である。 以上のことからCro皿010y相当材はこの種厚鋼板打抜型材とし てはもろく,適しないようであり,またNi-Cr-Mo鋼は耐摩耗性 の点で劣F),HND鋼が投もすぐれた打抜性能を有することがわ かる。 3.2.2 焼入性および靭性の比較 弟13図は3鋼種の焼入温度とかたさとの関係を,また第14図 は焼戻しによるかたさの変化をホす。焼入かたさはCromoloy相 当材,HND鋼とも950℃焼入れで最高の焼入かたさを示すが,

HND銅のはうがそのかたさは低い。次に焼戻しによる軟化抵抗

ほCromoloy相当材,HND鋼ともNトCr-Mo鋼よりも大で,500 ℃付近までかたさの低下は少ない。これはCrが5%含まれてい るため,焼戻抵抗が大きいためである。 次に第15図は3銅種の恒温変態図を示す。すなわち,Ni-Cr-Mo鋼はパーライトおよびベイナイト変態を有するが,Cromoloy 相当材およびHND鋼はともに5Cr系であるので400∼500℃に

オーステナイトの準安定な領域が存在する。また特にHND鋼は

パーライト変態がわずかに認められる程度でベイナイト変態域は 存在せず,焼入性がきわめて大であることを示している。これは HND鋼はC量が低く,残留炭化物量が少ないことおよび焼入性 を増すNiを含有することによるためである。

ー116

(5)

2077 ●---● 0・--・・・--8 ×-・一・・--・・・-)く Cromoloy(950つC) HND朋(9500c) N.-Cr一九・Ⅰ。副いr8508c) 800 700 300 Ms 200 100 (Uし嘲題額樹 N`-C,-M。鋼 、一_ 才 HND鋼 Cromo】0V Cr。m。1。、▼相当柑

一一へ

HND・鋼 。鋼 、、

毒ニ\N

■一-一一 Cromo】町村当村 102 (s) 104 105 -C-一肌鋼 第15図 Cromoloy相チlう材,HND鋼およびNi-Cr-Mo鋼 の恒氾変態図の比較 C-・・・・・・1---づCr{)mOln〉イ95()Dc焼ノ、紘■J IIHDき;即95げC他人経) ハリ qU Rレ 7 6 5 4 3 2 1 一…∈や、E・晋)望毅笹 か----×N.一Cr一九丁淵は500c・.取入柑 △-一--・・・・・4SKD-1(9800c蛇八子立) IIND舶 ×一′ ⊂← △▼-・ .′

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⊥__⊥ 600 700 悦ノ、緒 100 200 300 400 500 煉戻i誌性(Oc) 第16図 各鋼種の焼戻温度と衝撃旭との関係 次に第1占図ほ2mmVノッチ衝撃試験法による焼戻温度と衝 撃値との関係である。国には比較のためSKD-1の結果も示し た。図から明らかなようにNi-Cr-Mo鋼およぴHND銅ほ300∼ 400℃焼戻しで2.5・∼3kg-m/cm2の衝撃値を示すのに反し, Cromoloy相当材およびSKD-1はいずれも衝撃値ほ低く,焼戻 しによる向上は望めないことがわかる。すなわち,これら靭性の 相違が厚鋼板打抜型材の寿命を大きく左右しているものと推定さ れる。 以上のことからHND鋼は950∼1,000℃油冷後300∼350℃の 焼戻しが最適であることがわかる。ちなみに策17図は4鋼種の Rc55前後に調質した後の顕微鏡組織を示す。HND銅およぴNト Cr-Mo鋼は,ともに焼戻しマルチンサイト組織であるに対し, Cromoloy相当材およびSKD-1の基地はソルノミイト組織を示し, ともに塊状のCr炭化物が存在する。

4.応

近年火力タービン発電機は大容量化しているが,これに伴ってタ ービン,ダイヤフラムも大形化し,ノズル襲およびこれを支持するス ペーサなどもしだいに厚鋼板耐熱鋼が使用されるようになった。ス Cromoloy相当材(955℃油冷 一530℃焼戻し) ぜ㌢ 琴Ni-Cr-Mo鋼(850℃帥冷 →200℃焼戻し) HND鋼(950℃油冷一300℃焼戻し) SKD-1(980℃油冷-〉525℃焼疾し) 第17図 各鋼種の顕微鏡組織(×360) 第18[蛮†打 抜 孔 の 形 状 ペーサにほノズル巽をそう入するため,巽と同一形状の打抜加工を する。-・般に実の形状はタービンの大容量化にft㍉、角度が急憤斜と なり,形状が複雑化し,打抜加工が一段と困難になり高度の技術を必 要とする。一例として弟18図に6.8皿m厚さの13Cr鋼板を打抜いた ときの打抜孔の形状を示す。図が示すように厚い特殊鋼蜘こもかか わらず先端部の細い部分も異常なく辿統して才J抜くことができた。 従来,これら打抜型材には高炭素高Cr系のダイス鋼が用いられ ていたが,刃先の破損やはく離事故がひん発し作業⊥和上のあい路 となっていた。著者らは本打型材に中炭素5Cr系のHND鋼を開発 し,実用化を図った結果,きわめて良好な打抜性能を示し,厚鋼板 打抜型材としてすぐれた特性を有することが立証された。またこれ らのはかに各種冷閃押出用型材,せん断刃物および特殊形状のドラ イバ材などに利用されている。

5.結果の検討

現在市販されている高炭素高Cr系冷間ダイス銅あるいは各種技 塾銅は,Rc60以上に調質して使用されるのが普通である。これら は耐衝撃性よりも耐摩耗性の良好な銅種であるが,厚鋼板の打抜き のようにすぐれた耐衝撃性が要求さカtる場合には,熱処理後のかた さを低くして靭性をもたせることも考えられるが,単にRc55程度 にかたさを■■Fげても物性は改善されず(1),本実験でもそれが立証さ

(6)

-117-2078 昭和39年12月 日 立

第46巻 第12号 れている。厚板打抜型材としては多少耐摩耗性を犠牲にしても,よ り強靭性のすぐれた鋼種を選ぶ必要がある。本報にかかげた著者ら の開発したHND鋼ほC量は少ないがNi添加により焼入性を増大 させている。また焼入かたさは低く,低温焼戻しにより焼戻しマル

チソサイト組織にして使用するのが特長である。一方,靭性の点で

はC量を少なくし,Niを添加してマルチソサイトの靭性向上を図

り,さらにCr量を多くして強度を上げるとともにW,Mo,Ⅴなど

を添加して一段と耐摩耗の改善を因っている。本鋼の恒温変態固よ

り明らかなように,他鋼種に比べ変態速度が遅く,パーライト変態

が現われるのみで,ベイナイト変態区域でオーステナイトが準安定 であり,焼入性がすぐれているから現場焼入作業も容易である。

今後の産業機械の発達に伴い作業改善が要望されているおりか

ら,厚鋼板打抜型鋼としての本鋼の開発は大いに役だつものと考え られる。

d.緒

以上,厚板打抜型材として中炭素Cr-Ni-Mo-W-Ⅴ鋼の開発過程

を述べたが,結果を要約すれば次のようである。 (1)市販の各種ダイス鋼および中炭素合金鋼を用い厚鋼板の打 抜性能を比較した結果,高炭素系のものはもろいきらいが あるが,概して中炭素合金鋼,特にCr5%,Ni2%,Mo,W それぞれ1%,VO.5%添加したCr-Ni-Mo-W-Ⅴ鋼がす ぐれた結果を示した。

(2)中炭素Cr-Ni-Mo-W-Ⅴ鋼の恒温変態図において,パーラ

イトの変態開始曲線は長時間側に認められるが,ベイナイ

ト変態域ではオーステナイトが準安定であり,焼入性がき わめて良好で現場作業に適している。 (3)中炭素Cr-Ni-Mo-W-Ⅴ鋼は焼入れ後,低温戻しの焼戻し

マルテンサイト組織で,十分な靭性をもつため,打抜型鋼

としてすぐれている。 参 薯 文 献 (1)根本,八重樫:特許公告,昭39-11054 (2)根本,八重樫,大内:金属Vol.32,9,10号

正 さきに発行いたしました,本誌別冊論文集「日立製作所口立研究所創立30周年記念論文集+およぴVol.46,No.8 に下記の誤りがありました。おわびするとともに言J正いたします。 「日立研究所創立30周年記念論文集+ ・56頁 第1図を下記と入れかえてください。 20 18 (墾搾軍>ヱ出師繋留禁教襲璧璧-キム `U 4 2 0 凸lリ A■ ム 仏 ● 血可メ ■ l ∧t lム ヰ 一也占p ●交 む ■ 皿.血 ■_r● ■l ■ 小l毒ン ー・一◎+ ●●山●◎ 山 ム ムヽ叫 心 中仙少 ▲ ■ム ●…●毛 向ヰ ∧】耳 +甘加

I△ 牧 舎● 純ぎ 1 ●■ ● 止 曾;告慧ム を△:畠一旬. ㌢ゝ++一丁上・・ち -●て● 且 ■ 凸 X (叫 い〉 ・;U吼x;Ⅴ机△;W札◎;平均値 括弧せるものはレヤー絶縁が切断していたもの. 13 5 7 9111315171921232527293133353739 1ineからの位置 ・61頁 第16図写真説明のうち,右側二段目を次のように訂正い たします。 誤 正 (最大値75Vタ) (最大値115Vp) 「Vol.4る.No.8+ ・1296頁(15)式を次のように訂正いたします。 誤 正

吉=tan怠

tan吉=怠

ー118一

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Yagi, “Effect of Shearing Process on Iron Loss and Domain Structure of Non-oriented Electrical Steel,” IEEJ Transactions on Fundamentals and Materials, Vol.125, No.3, pp.241-246 2005

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