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534 福嶋祐介, 他 雪氷 64巻5号(2002) した.地 吹 雪 の 解 析 にお い て乱 流 拡 散 方 程 式 を用 い る 方 法 で は浮 遊 砂 流 と同 様 に,流 れ の 場,雪 粧 子 の特 性 量 な どの関 数 と して雪 の 連行 係 数 の 値 を 知 る必 要が 生

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(1)

日 本 雪 氷 学 会 誌 雪 氷 64巻5号(2002年9月)533-540頁

地吹雪 にお ける雪 の連行係数 に関す る考察

介1),菊

郎2),西

一3)

地 吹 雪 の 計 算 を行 う に際 して,底 面 で の濃 度 の境 界 条 件 を与 え る こ とが 必 要 で あ る.濃 度 の境 界 条 件 と して 最 も合 理 的 なの が フラ ック ス型 あ る い は濃 度 勾 配 型 の境 界 条 件 で あ る.こ の よ う な境 界 条 件 の 設 定 で は雪 の 連 行 係 数 を用 い る方 法 が考 え られ る.こ れ は底 面 で の巻 き上 げ フ ラ ック ス を雪 粒 子 の 沈 降 速 度 で無 次 元化 した もの で,そ の 値 は空 気 の密 度,底 面 で の せ ん断 応 力,雪 粒 子 の 密 度,粒 径, 沈 降 速 度 な どの 関 数 と考 え られ る.本 報 告 で は,南 極 みず ほ基 地 で の地 吹 雪 の 観 測 結 果 に基 づ き,数 値 モ デ ル と してk-ε乱 流 モ デ ル を採 用 して,雪 の 連 行 係 数 を推 定 す る.雪 の 連 行係 数 は 河 川 に お け る 砂 の 連 行 係 数 と比較 して,2か ら3オ ー ダ ー小 さ くな る こ と を 明 らか に した.こ の 理 由 と して,砂 粒 子 の 水 中比 重 に対 して,空 気 中 の雪 粒 子 比 重 が 遥 に 大 き く,乱 れ に よっ て雪 粒 子 が 巻 き上 げ られ に く い こ とが あ げ られ る. キ ー ワ ー ド:吹 雪,雪 の 連 行 係 数,k-ε 乱 流 モ デ ル,飛 雪 流 量 分 布,風 速 分 布

Key words:snow drift,snow entrainment coefficient,k-ε turbulence model,snow particle flux profile,

wind velocity profile

1.は

じ め に

乱 流 拡 散 方 程 式 を用 い て地 吹 雪 の解 析 を行 う場

合,底

面 に お け る境 界 条 件 の 設 定 が 問題 に な る.

河 川 や 開水 路 に お け る 浮遊 砂 流 の解 析 で も同様 な

問題 に遭 遇 す る.池 田(1992)は

浮遊 砂 流 にお け

る底 面 で の境 界 条件 を整 理 し,底 面 で の浮 遊 砂 濃

度 を 直接 規 定 す る 方法,底

面 に お け る浮 遊 砂 フ ラ

ッ クス を規 定 す る方 法,こ

れ らの混 合 型 の3種 類

が あ る こ と を明 らか に して い る.そ の 中 で最 も合

理 的 な方 法 は底 面 で の 濃 度 フ ラ ッ クス を規 定 す る

方 法 で あ り,拡 散 型 の 解析 で は これ は底 面 で の濃

度 勾 配 を規 定 す る こ と を示 した.こ の場 合 底 面 で

の 巻 き上 げ フ ラ ックス を砂 の 連 行 係 数 を用 い て 設

定 す る こ と に な る.

砂 の 連 行 係 数 の 概 念 はParker(1982)が

海 底

渓 谷 で 発 生 す る 泥 水 流 の 解 析 に お い て 提 唱 し た も の で あ る.Parkerは 浮 遊 砂 流 の 実 験 結 果 を も と に そ の 実 験 式 を 提 案 し,自 ら 開 発 し た 一 次 元 解 析 に 適 用 した.そ の 後,同 種 の 取 り扱 い は,福 嶋 と Parker(1985),Parker et al.(1986)の 泥 水 流 の 解 析 で 用 い ら れ た.衛 藤 と 福 嶋(2001),Etoh and Fukushima(2001)は 泥 水 流 の 二 次 元 解 析 に お い て 砂 の 連 行 係 数 を 用 い た 底 面 条 件 を 採 用 し た.こ れ ら は 何 れ も 固 液 二 相 流 で あ る.福 嶋 (1986),福 嶋 ら(2001)は 吹 雪 や 煙 型 雪 崩 な ど の 固 気 二 相 流 に 対 し て も粒 子 の 連 行 係 数 の 概 念 を 拡 張 し た.福 嶋(1986)は サ ー マ ル モ デ ル を 基 礎 と す る 煙 型 雪 崩 の 非 定 常 一 次 元 解 析 に お い て 雪 の 連 行 係 数 の 用 語 を 初 め て 使 っ た.

Akiyama and Fukushima(1985)は 開 水 路 の 浮 遊 砂 流 に 関 す る 実 験 デ ー タ を 収 集 し,砂 の 連 行 係 数 が 底 面 で の 摩 擦 速 度,砂 の 粒 子 レ イ ノ ル ズ 数 と 沈 降 速 度 の 関 数 と な る 実 験 式 を 提 案 し た.Garcia (1990)は 再 度 実 験 デ ー タ を 整 理 し,砂 の 連 行 係 数 の 関 数 形 に つ い て 議 論 し,独 自 の 実 験 式 を提 案 1)長 岡技 術 科 学 大 学 工 学 部 環 境・建 設系 〒940-2188長 岡市 上 富 岡町1603-1 2)福 島工 業 高 等 専 門学 校 建 設 環 境 工 学 科 〒970-8034い わ き市 平 上 荒 川 字 長 尾30 3)北 海 道 大 学 低 温 科 学 研 究 所 寒 冷 陸 域 科 学 部 門 〒060-0819札 幌 市 北 区北19条 西8丁 目

(2)

534 福嶋祐介,

雪氷 64巻5号(2002)

した.地 吹 雪 の 解 析 にお い て乱 流 拡 散 方 程 式 を用

い る 方 法 で は浮 遊 砂 流 と同 様 に,流 れ の 場,雪 粧

子 の特 性 量 な どの関 数 と して雪 の 連行 係 数 の 値 を

知 る必 要が 生 じる.と こ ろで,浮 遊 砂 流 に比 べ て

地 吹 雪 の実 験 デ ー タは多 くな い の で,特 に雪 の 連

行 係 数 そ の もの に つ い て 言 及 した文 献 は 少 な い.

福 嶋 ら(2001)は

発 達 過 程 に あ る 吹雪 の解 析 をk

-ε乱 流 モ デ ル を用 い て行 っ て お り,飛 雪 流 量 の 実

験 値 に計 算 値 を適 合 させ るた め,雪 の 連 行 係 数 の

値 を 同定 した.ま た,衛 藤 と福 嶋(2002)で

は煙

型雪 崩 の数 値 解 析 を行 って お り,雪 の 連 行 係 数 に

つ い て言 及 して い るが,数 値 解 析 と比 較 した実 験

の レイ ノル ズ数 が 小 さ く沈 降 が 卓 越 して い る と考

え られ る と して,雪 の 連 行 係 数 が 零 の 場 合 を 計 算

で 取 り扱 った.

以 土 の よ う に吹 雪 や煙 型雪 崩 を乱 流 拡 散 方程 式

を用 い て解 析 す る場 合,雪 の 連 行 係 数 を定 量 的 に

評 価 す る こ とが 必 須 で あ る が,こ

れ まで の研 究 で

は 十 分 に検 討 され て い な い.本 研 究 は著 者 の 一

が 南 極 の み ず ほ 基 地 で 観 測 した 地 吹 雪 の デ ー タを

も と にk-ε乱 流 モ デ ル を 用 い た 数 値 解 析 結 果 と比

較 す る こ とで,雪 の 連 行 係 数 を精 度 良 く定量 的 に

算 定 し,そ の結 果 を砂 の 連 行 係 数 の 実験 式 と比 較

す る もの で あ る.k-ε 乱流 モ デ ル は乱 流 モ デ ル の

内 で は 占典 的 とい え,数

多 くの 実 験 結 果 と比 較 さ

れ て お り,モ デ ルに 含 まれ る 諸 係 数 の 値 が 決 定 さ

れ て い る.今 回 の 解 析 で は雪 の 連 行 係 数 の み が 未

定 の 係 数 と して 取 り扱 わ れ て い る.し た が っ て,

こ こで 得 られ た 雪 の 連 行 係 数 の 精 度 は か な り高 い

と推 定 され る.

2.雪 の 連 行 係 数

空気 中 に お け る雪 粒 子 の移 動 を解 析 的 に 表現 す

る た め に乱 流拡 散 方程 式 を 用 い る.こ れ は雪 の 分

布 を雪 粒子 の 体 積 濃 度cで 表現 し,雪 粒子 が 空 気

の 流 速 よ り沈 降 速 度wsだ け 小 さ な流 速 で 移 流 さ

れ,乱 流 の作用 に よ り拡 散 され る と仮 定 す る もの

で あ る.今,流

れ が 非定 常 で 鉛 直 二次 元 と し,図

1の よ うな水 平 床上 の 吹 雪 の 流 動 を 考 え る.乱 流

拡 散 方 程式 は次 式 で 表現 され る.

こ こ で,tは 時 間,xは 水 平 方 向 の 座 標,zは 鉛 直 上 向 き の 座 標,梶,u,wは そ れ ぞ れ,平 均 流 速 のx, z方 向 成 分,u,wは 変 動 流 速 のx,z方 向 成 分 で あ る.底 面 付 近 の 基 準 高 さ をz=z0と し,底 面 か ら十 分 離 れ た 位 置 をz=z1と す る.一 般 的 な 場 合 を 考 え,z0は(t,x)の 関 数 で あ る と し,z1は 時 間 的・場 所 的 に 変 化 し な い と 仮 定 す る.式(1) をz=z0か らz=z1ま で 積 分 す る と次 式 を 得 る. こ こ で,下 付 き添 え 字0は 底 面 近 傍 の 値,下 付 き 添 え 字1は 境 界 層 外 縁(z=z1)で の 値 で あ る こ と を 表 す.z=℃z0とz=z1で は 流 れ に 対 し て 次 の よ う な 境 界 条 件 が 成 立す る. 式(3)は,底 面 が一 つ の 流 線 と な る と い う境 界 条 件 で あ る.こ の 境 界 条 件 は 底 面 で 常 に 満 足 さ れ る 必 要 が あ る.ま た,式(4)はz=z1で 流 れ が 水 平 で 鉛 直 流 速 が 零 と な る こ と を 規 定 す る も の で あ る.今,水平 床上 の 流 れ を 考 え て い る の で こ の (1) (2) (3)

(4)

図1 地 吹 雪 の模 式 図.

(3)

雪 氷64巻5号(2002)

雪 の連行係 数

535 条 件 は 満 た さ れ る.ま た,底 面 か ら十 分 離 れ た 位 置z=Z1で は 一 定 量 の 降 雪Fsfluxが あ る も の と す る.こ の と き,z=Z1で の 境 界 条 件 は 次 式 と な る.

(5)

こ こ で,Fs(=Fsflux/ωs)は

降 雪 フ ラ ッ クス を粒

子 の 落 下 速 度 ωsで割 っ た 降 雪 濃 度 で あ る.た

し,こ こで は 降 雪粒 子 と吹 雪粒 子 の 直径 と密 度 が

等 し く,落 下 速 度 が 同 じにな る もの と仮 定 して い

る.

底 面 で は 雪 粒 子 の 沈 降 す る フ ラ ッ ク ス は ωsC

0

で 与 え られ,巻

き上 げ る フ ラ ック ス をEsfluxとす

る と次 の よ う に なる.

(6)

こ こ で,Es(=Esflux/ωs)は 巻 き 上 げ フ ラ ッ ク ス を粒 子 の 落 下 速 度 で 割 っ た も の で,以 下 で は 雪 の 連 行 係 数 と 呼 ぶ.式(3)か ら式(6)を 考 慮 す る と 式(2)は 次 の よ う に な る.

(7)

式(7)の 意 味 す る と こ ろ は 次 の よ う で あ る.単 純 に 考 え て,流 れ が 定 常 で 降 雪 が な い 場 合 を 考 え る.こ の と き,Es-Co=0で あ れ ば,任 意 の 断 面 の 体 積 吹 雪 量uc dzは 流 下 方 向(χ 方 向)に 一 定 で あ り,底 面 で は 削 は く も 堆 積 も生 じ な い. す な わ ち,等 流 で あ り,流 れ は 一 様 で あ る.ま た, 底 面 で の 雪 粒 子 濃 度C0は 雪 の 連 行 係 数Esと 等 し く,

(8)

とな る.

速 度 濃 度 相 関 につ い て は,渦 拡 散 係 数νt/σtを

用 い て 次 の よ うに モ デ ル化 され る.

(9)

こ こ で,νtは 渦 動 粘 性 係 数,σtは 乱 流 シ ュ ミ ッ ト 数 で あ る.ま た,式(6),(9)を 考 慮 す る と 底 面 で の 濃 度 の 境 界 条 件 は 次 の よ う に な る.

(10)

す な わ ち,底 面 で の濃 度 勾 配 が雪 の 連 行 係 数 と直

接 関係 づ け られ る.

上 端(Z=Z1)で

の境 界 条 件 は 次 の よ う に な る.

(11)

底面 で の境 界 条 件 式(10)は

濃 度 を規 定 す るの で

は な く,濃 度 勾 配 を規 定 して い る の で,上 端 で の

境界 条 件 式(11)と

組 み合 わせ る と降 雪 が あ る場

合 も合 理 的 に含 ん だ形 式 とな っ て い る.他 の 境 界

条件(例

え ば,底 面 で濃 度 を規 定 す る)で

は降 雪

が あ る場 合 に不 合 理 な条 件 とな る(池 田,1992;

福 嶋 ら,2001).

雪 の 連 行 係 数Esは 流 れ の 特 性 量 で あ る空 気 の

密 度,底 面 で のせ ん 断応 力,お

よび 雪粒 子 の 特 性

量 で あ る,粒 径,粒 子 レイ ノ ル ズ 数,空 中 で の 沈

降 速度 な どの 関 数 と考 え られ る.こ の 関 数 形 につ

い て は 不 明 な点 が 多 い が,Garcia(1990)は

地 吹

雪 と類 似 の流 れ で あ る 開水 路 の 浮遊 砂 流 の デ ー タ

に基 づ き,以 下 の実 験 式 を提 案 して い る.

(12)

こ こ で,無 次 元 パ ラ メ ー タZは 次 の よ う に 与 え ら れ る.

(13)

係 数Aの 値 は,A=1.3×10-7で, は 摩 擦 速 度,τoは 底 面 せ ん 断 応 力,ρ ωは 水 の 密 度,Dsは 砂 粒 子 直 径, Rpは 粒 径 を 用 い た 粒 子 レ イ ノ ル ズ 数,gは 重 力 加 速 度, R=(ρ,一 ρω)/ρω は 砂 粒 子 の 水 中 比 重,ν ωは 水 の 動 粘 性 係 数 で あ る.

雪粒 子 の 空 中 で の 落 下 速 度 ωsは,静 止 空 気 中

で は雪 粒 子 に働 く重 力 と空 気 か らの抗 力 の釣 り合

い式 か ら求 め られ る.釣

り合 い 式 は雪 粒 子 が 真 球

で あ る と仮 定 す る と次 の よ う に表 さ れ る.

(4)

536 福 嶋 祐 介,他 雪 氷64巻5号(2002)

(14)

こ こ で,Dsは 雪 粒 子 直 径,π は 円 周 率,ρaは 空 気 の 密 度,ρsは 雪 粒 子 の 密 度 で あ り,式(14)の 左 辺 が 雪 粒 子 に 作 用 す る 抗 力,右 辺 が 雪 粒 子 に作 用 す る 重 力 と 浮 力 の 差 で あ る.抗 力 係 数CDは Schillerの 式(Graf,1984)か ら 求 め る.

(15)

こ こ で,Re=Dsws/Vaは 落 下 速 度 を 用 い た 粒 子 レ イ ノ ル ズ 数,vα は 空 気 の 動 粘 性 係 数 で あ る. 式(14)か ら わ か る よ う に,雪 粒 子 の 粒 径Ds, 密 度 ρ、が 決 ま れ ば 雪 粒 子 の 静 止 空 気 中 で の 落 下 速 度ws、は 一 意 に 定 ま る.同 様 に,粒 径Dsと 落 下 速 度wsが 定 ま れ ば,雪 粒 子 の 密 度 ρsは 式(14), (15)か ら 計 算 で き る こ と に な る.

3.数

値 解 析 法

流 れ が 定 常 で,流 下 方 向 に一 様 で あ る と仮 定 す

る.す な わ ち,基 礎 方程 式 中でx方 向 の偏 微 分 が

零(∂/∂x=0)と

な る こ と を仮 定 す る.こ の と き,

連 続 式 よ りw=0と

な る.x方

向 の レ イ ノ ル ズ方

程 式,乱 流 拡 散 方 程 式,乱 流 運 動 エ ネ ル ギ ーkの

方 程 式,分 子 粘 性 逸散 率 εの 方 程 式 は次 の よ うに

なる(衛 藤 と福 嶋,2002).

(16)

(17)

(18)

(19)

こ こ で,Ipは 無 次 元 圧 力 勾 配 で あ り,Rc=(ρ -ρα)/ρaは 空 気 中 で の 吹 雪 流 の 相 対 密 度 差 で あ り, R=(ρs-ρa)/ρaは 雪 粒 子 の 空 気 中 比 重 で あ る. ρ は 空 気 と 雪 粒 子 の 混 合 流 体 と し て の 密 度 で あ り,次 式 で 表 さ れ る.

(20)

渦 動 粘 性 係 数vt彦は,た と εを 用 い て 次 の よ う に 表 す.

(21)

こ こ で,σt,σk,σ ε,6μ,clε,c2ε,c3ε はk-ε 乱 流 モ デ ル の 数 値 定 数 で あ る.数 値 定 数 の 値 は,衛 藤 と福 嶋(2002)と 同 じ値 を 用 い た. 底 面(z=z0)で の 境 界 条 件 に は 壁 関 数 法 を 用 い た.こ れ は 次 の よ う に 表 さ れ る.

(22)

(23)

(24)

こ こ で,u*は 摩 擦 速 度,κ は カ ル マ ン 定 数(= 0.4),ksは 底 面 の 相 当 粗 度,Ar=8.5で あ る 式 (22)は 底 面 の 近 傍 で 風 速 が 対 数 分 布 則 で 表 さ れ る こ と が 仮 定 さ れ て い る.ま た,式(23),(24) は 乱 流 が 等 方 性 で あ る と の 仮 定 か ら導 か れ る. 上 端 で の 境 界 条 件 は 次 の よ う に 与 え る.

(25)

こ れ ら の 条 件 はz>Z1の 範 囲 で は 風 速 が 一 様 分 布 して お り,レ イ ノ ル ズ 応 力 が 零 で あ る こ と,ま た, たと εの 分 布 が 一 様 で あ る こ と を 仮 定 す る こ と と 同 等 で あ る.雪 粒 子 濃 度 に つ い て は,先 に 述 べ た よ う に 式(10),(11)の 境 界 条 件 を 満 た す 必 要 が あ る.

4.雪 の 連 行係 数 の 評 価

本 節 で は,西 村(2001)に

よ って 南 極 み ず ほ 基

地 で 測 定 され た 吹 雪 デ ー タ との比 較 を行 う.2000

年9月30日

か ら11月18日

まで の 約2ヶ 月 間,吹

雪 観 測 を 行 っ た.み

ず ほ 基 地 は昭 和 基 地 か ら約

250km内

陸 に あ る.み

ず ほ 基 地 の 特 徴 と して,

吹 雪 が 定 常 状 態 に発 達 す るの に十 分 広 く平 坦 で あ

り,長 時 間 安 定 して カ タバ 風 が 継 続 し,風 洞 実験

(5)

雪氷64巻5号(2002) 雪 の 連 行係 数 537 で は 得 ら れ な い 限 界 摩 擦 速 度 を 大 き く上 ま わ る 風 速 が 発 現 す る こ とが あ げ ら れ る.観 測 は30mタ ワ ー に ス ノ ー パ ー テ ィ ク ル カ ウ ン タ ー(SPC)を 4台(設 置 高,9.6m,3.1m,1.0m,0.2mに 設 置)超 音 波 風 向 風 速 計 を3台(設 置 高,25m,1 .0mで 固 定,0.1mか ら0.3mの 範 囲 で 移 動 し て 測 定),気 温・露 点 計 を2台(設 置 高,3.0m, 1.0 m)設 置 し て 行 わ れ た.0.2mのSPCは2cm か ら20cmま で 移 動 し て 測 定 し た.な お,風 速 は 3.0m位 置 で も 測 定 し た.こ の 測 定 は,30mタ ワ ー か ら20mほ ど は な れ た 位 置 に 設 置 し た 自 動 気 象 観 測 装 置(AWS)の エ ア ロ ベ ン(風車 形 風向 風 速 計)に よ る 測 定 値 で あ る. 計 算 は 次 の よ う に 行 っ た.式(16)か ら(19) の 連 立 非 線 形 常 微 分 方 程 式 を 差 分 化 し,リ ラ ク ゼ ー シ ョ ン 法 に よ り収 束 計 算 を 行 う こ と に よ り数 値 解 を 求 め た.体 積 濃 度 は 式(18),(9)に 陽 に 含 ま れ て お り,厳 密 に は 風 速 も そ の 影 響 を 受 け て 変 化 す る.一 方,今 回 の 測 定 デ ー タ は 一 断 而 だ け で 得 ら れ て お り,解 析 に 当 た っ て は 一次 元 の 仮 定 を 行 わ ざ る を 得 な い.し た が っ て,底 面 で の 境 界 条 件 で は 底 面 濃 度 を 直 接与チえ る 必 要 が あ る.ま た, 測 完 さ れ た 体 積 濃 度cは 小 さ い の で 式(16)に 含 ま れ る 混 合 流 体 の 密 度 ρ(式(20)で 定 義 さ れ る) は,空 気 の 密 度 ρaで 近 似 で き る.こ の と き,式 (17)か ら 明 ら か な よ う に,吹 雪 の 濃 度 分 布 に 対 し て 直 接 影 響 を 与 え る 雪 粒 子 の 特 性 量 は 落 下 速 度 だ け で あ り,雪 粒子 の 密 度 ρsと 粒 径Dsは 陽 に は 影 響 を 与 え な い.そ こ で,以 ド下の よ う に し て 吹雪 量の 分 布 と雪 粒子 の 密 度 を 同 時 に推 定 す る 方 法 を 考 え た.第 一 近 似 と して,体 積 濃 度 がc=0と な る も の と し て 風 速 分 布 を 計 算 し て 高 さ3mの 位 置 で 測 定 し た 風 速 と一致 す る よ う に,無 次 元 圧 力 勾 配Ipの 値 を 定 め る.次 に 雪 の 密 度 ρsと 粒 径 を 仮 定 し て,観 測 さ れ た 飛 雪 流 量Qs(=ρsuc)の 分 布 に 一 致 す る よ う に 反 復 計 算 を 行 い,落 下 速 度 の 値 w sを 決 定 す る.一 方,式(14),(15)の 関 係 式 に は,落 下 速 度ws,雪 粒子 径Ds,空 気 の 密 度 ρa, 雪 粒 子 の 密 度 ρsが 含 ま れ て い る.そ こ で,現 地 観 測 か ら 得 ら れ た 粒 径Dsと 計 算 か ら 得 ら れ た 落 下 速 度wsを こ れ ら の 式 に 代入 し て,雪 の 密 度 ρ s を 逆 算 す る.さ ら に,飛 雪 流 量 の 測 定 仙 と 風 速, 雪 の 密 度 か ら,雪 の 体 積 濃 度 を 計 算 す る.す な わ ち, (26)で あ る.こ の よ う に し て 底 面 付 近 の 濃 度 の 値 co を 求 め,こ の 値 を 境 界 条 件 と し て 与 え て 濃 度 分 布 を 計 算 す る.以 上 の よ う な 手 順 で 反 復 計 算 を 行 い, 風 速 分 布,飛 雪 流 量 分 布(体 積 濃 度 分 布)と 乱 れ エ ネ ル ギ ー 分 布,分 子 粘 性 消 散 率 分 布 を 求 め る. 境 界 条 件 を 与 え る 高 さzoとz1は 以下 の よ う に 定 め た.雪 面 は 若干 の 凹 凸 が あ る.ま た,乱 流 拡 散 方 程 式 で は 転 動,跳 躍 な ど雪 面 の ご く近 傍 の 現 象 を 再 現 す る に は 無 理 が あ る.さ ら に 計 算 の 安 定 性 の 検 討 か ら 底 面 近 傍 の 高 さ と してz1=2cmを 設 定 した.ま た 境 界 層 上 部 を 与 え る 高 さ と し て 吹 雪 の 分 布 に 影 響 を ほ と ん ど与 え な い 高 さ を 与 え る こ と と し てz1=10mを 与 え た.z方 向 の 計 算 刻 み と し て△z=1cmと し た. 図2に 風 速 分 布 の 高 さ9.6mま で,図3に 飛 雪 図2風 速 分 布の 観 測値直 と委気値解 との 比 較. 図3飛 雪 流 量分 布 の 観 測 値 と数値 解 との 比 較.

(6)

538 福 嶋 祐 介,他 雪氷64巻5号(2002)

流 量 分 布 の0.5mま

で の 観 測 値 と数 値 解 を比 較 し

て い る.風 速 の 値 が 高 さ3mに

設 置 したAWSで

計 測 され て い る ほ か,1mの

位 置 及 び 底 面 近 傍

(0.1mか

ら0.3mの

範 囲 で の いず れ か の 位 置)で

超 音 波 風 向風 速 計 で測 定 さ れ て い る.こ の た め,

風 速 分布 形 の詳 細 な 適合 性 につ い て 論 ず る こ とは

で きな い.底 面 近 傍 の風 速 値 が 若 干 計 算 値 に比 べ

て小 さい もの が 見 られ る.し か し,数 値 解 は平 板

上 の 乱 流境 界 層 の風 速 分 布 の 特 徴 を よ く表 現 して

い る と言 え る.飛 雪 流 量 の 値 は 高 さ0.5m以

上 で

は か な り小 さ くな るの で 底 面 か ら高 さ0.5mま

を拡 大 して 図 化 した.飛 雪 流 量 の値 は底 面 か ら急

激 に減 少 し高 さ0.2mで

は いず れ の 測 定 値 もほ ぼ

零 に な って い る.観 測 値 は風 速 が大 き くな る ほ ど

(摩 擦 速 度 が 大 き くな る ほ ど)底 面 近 傍 で 飛 雪 流

量 が 増 加 してい るが,数 値 解 は これ らの 観測 値 の

特 徴 を よ く説 明 す る よ うで あ る.

本 研 究 で は,流 れが 定 常・等

流 と な って い る と

仮 定 して い る の で,式(8)の

よ う に底 面 付 近 の

体 積 濃 度 の値 が 雪 の連 行 係 数 の 値 と一 致 す る.こ

こで は高 さ2.0cmの

位 置 で 測 定 し た濃 度 の 値 を

連行 係 数 の値 に な る と仮 定 した.こ の よ う に して

求 め た雪 粒 子 密 度 ρs,落 下 速 度 ωs,雪 の 連 行 係

数Es,式(13)で

与 え ら れ る無 次 元 数Zを 表1に

ま とめ て 示 す.ま

た,表2に

は1999年11月

に科

学技 術 庁 防 災科 学 技 術 研 究所 新 庄 雪 氷 防 災 研 究 支

所(当 時)で 行 わ れ た風 洞 実験 の結 果 か ら得 られ

た 連行 係 数 を算 出 した 結 果 も示 され て い る.こ の

風 洞 実験 の飛 雪 流 量 の 分 布 の 測 定結 果 は流 下 方 向

に僅 か に発 達 して い た.そ の た め,風 洞 実験 の結

果 と比較 した 計 算 方 法 は こ こで 述べ た方 法 と少 し

異 な って い るが,福 嶋 ら(2001)と

基本 的 に 同様

で あ るの で 参 照 され た い.但

し,連 行係 数 の算 出

に 当 た っ て 風 速 分 布 と飛 雪 流 量 分 布 を再 計 算 し

た.飛 雪 流 量 分 布 が 最 も一 致 す る落 下 速 度 ωsの

値 とSPCで

測 定 した 粒 径Dsか

ら,逆 算 した雪 粒

子 密 度 ρsの 値 は 現 地 観 測 の 値 で33.2∼

161.4kg/m3の

値 で あ り,風 洞 実験 の結 果 で143.9

∼259 .9kg/m3で あ る.い ずれ も粒径がSPCで

定 され て い る こ と,吹 雪 粒 子 の形 は真 球 か らい く

らかず れ て い る と考 え られ る こ と,風 洞 実 験 に用

い た雪 粒 子 が 氷 結 した雪 塊 を細 か く粉 砕 して節 に

表1諸 量 と雪 の 連 行 係 数(み ず ほ 基地). 表2諸 量 と雪 の 連 行 係 数(低 温 風 洞 実 験).

(7)

雪 氷64巻5号(2002)

雪の連行係数

539

か け た もの を用 い たの に対 し,現 地 観 測 で は 自然

状 態 の 雪 粒 子 が 用 い ら れて い る こ と な ど,こ れ ら

の 密 度 の 値 は様 々 な雪 粒 子 の 状 態 の 違 い を反 映 し

て い る もの と考 え られ る.以 上 か ら こ こで 得 ら れ

た雪 粒 子 の 密 度 の 値 は,十 分 妥 当 な値 で あ る と考

え る.図4に

得 られ た雪 の 連 行 係 数Es(無

次 元)

の 値 を無 次 元 数Zに 対 して示 す.図 中 に は砂 の 連

行 係 数 に対 す るGarciaの 提 案 式(12)も

実 線 で

示 して い る.ま た,同 図 には福 嶋 ら(2001)の

温風 洞 装 置 で 測 定 した風 速 と飛雪 流 量 か ら求 め た

雪 の 連 行 係 数 の 値(表2)も

プ ロ ッ ト して あ る.

本 図 よ り,現 地 観 測 か ら求 め た雪 の 連 行 係 数E

s

の 値 はGarciaの

提 案 した 砂 の 連 行 係 数 の 算 定 式

の値 よ り二桁 か ら三桁 小 さい こ とが わ か る.こ の

理 由 は 以 下 の よ うに考 え られ る.砂 粒 子 の水 中比

重 が ほぼ1.65で

あ るの に対 し,雪 粒 子 の 密 度 は

空気 の密 度 に比 べ て極 め て大 き く,空 気 中比 重 は

24.7か ら123.8の 範 囲 に あ る.こ

の た め,水

中 で

の砂 粒 子 に比 べ て,空 気 中 の雪 粒 子 は 同 じZの 値

で あ っ て も,非 常 に巻 き上 げ に く くな っ て い る と

考 え られ る.ま た,風 洞 実 験 で は先 に述 べ た雪 粒

子 の作 成 方 法 や密 度 の違 いの ほか,測 定 中上 流 端

か ら雪 粒 子 が 定 常 的 に補 給 さ れ てお り,吹 雪 が 発

達 過 程 に あ っ た とい う境 界 条 件 の 違 い,風 洞 実 験

と現 地 で のス ケ ー ルの 違 い な ど もあ る.こ の た め,

現 地 デ ー タに対 して風 洞 実 験 で の 連 行 係 数 の 値 が

大 きめ の 値 を与 え た もの と考 え ら れ る.た

だ し,

今 回 の デ ー タ 数 は そ れ ほ ど多 くな い の で,今 後,

同様 の解 析 を数 多 く行 い,雪 の 連 行 係 数 の関 数 形

を確 定 す る必 要 が あ る.

5.結

地 吹雪 の飛 雪 流 量 あ る い は 濃 度 分 布 を計 算 す る

た め に必 要 とな る雪 の 連 行 係 数 につ い て,乱 流 拡

散 方程 式 を 断面 積 分 す る こ と に よ り,そ の 物 理 的

意 味 につ い て考 察 した.そ れ を も と に降 雪 が あ る

場 合 を含 め,定 常,一 様 流 の 条件 で雪 の 連行 係 数

が底 面 濃 度 と等 し くな る こ と を示 した.ま た,k

-ε乱 流 モ デ ル を用 い て 雪 の 落 下 速 度 ωsと密 度 ρ

s

が 未知 の場 合 の 一 次 元 解 析 法 を示 した.こ の 方法

を南 極 み ずほ基 地 で の 現 地 観 測 結 果 に適 用 し,雪

の連 行 係 数 の 値 を算 定 した.得

られ た値 をGarica

(1990)の

提 案 して い る砂 の連 行 係 数 の 算 定 式 と

比 較 し,雪 の 連 行 係 数 は砂 の連 行 係 数 に比 べ て二

桁 か ら三 桁 小 さ くな る こ とを示 した.今 後 さ らに

多 くの デ ー タ解析 を行 い,雪 の 連 行 係 数 の 関数 形

を定 め る必 要 が あ る.

最 後 に本研 究 は 文 部 科 学 省 科 学 研 究 費 補 助 金 基

盤 研 究(C)(課

題 番 号13650565,研

究 代 表 者 福

嶋 祐 介)の 補 助 を 受 け た こ と を記 す.

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Etoh, T. and Fukushima, Y.,2001:Numerical Analysis of Turbidity Currents Using k-ε Turbulence Model. Paper Summaries of 8th International Symposium on Flow Modeling and Turbulence Measurements

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Snow Entrainment Coefficient of Snowdrifts

Yusuke FUKUSHIMA1),

Takuro KIKUCHI2)

and Kouichi NISHIMURA3)

1) Department of Civil and Environmental Engineering, Nagaoka University of Technology

Kamitomioka 1603-1, Nagaoka, Niigata 940-2188

2) Department of Civil Engineering, Fukushima National College

of Technology

Nagao 30, Kamiarakawa, Taira, Iwaki, Fukushima 970-8034

3) Low Temperature

Institute, Hokkaido University

8-chome, Kita 19 jou, Kita-ku, Sapporo, Hokkaido 060-0819

Abstract:A boundary condition for concentration of snow particles at a bottom boundary is necessary to calculate snowdrifts by a numerical analysis model. Either flux type or gradient type boundary conditions are thought to be reasonable. The concept of an entrainment coeffi cient of snow particle at the bottom is useful. The values of the coefficient are considered to be a function of the density of the flow and the properties of snow particles. In this paper, the functional form of the coefficient is estimated based on the k-ε turbulence model and the distri bution of snow particle flux observed at Mizuho station, Antarctica in 2000. The snow entrain ment coefficient is two or three order smaller than the sand entrainment coefficient in rivers. The reason is that the specific weight of snow particles in air is much larger than the specific weight of sand that particles in water.

(2002年4月8日 受 付,2002年6月7日 改 稿 受 付,2002年6月17日 再 改 稿 受 付,2002年6月21日 受 理,

参照

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