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内因性tenascin-Cはグリオブラストーマ浸潤を促進し、周囲正常脳組織に反応性変化を惹起する

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Academic year: 2021

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(1)Title. Author(s). Citation. Issue Date. URL. Endogenous tenascin-C enhances glioblastoma invasion with reactive change of surrounding brain tissue( Abstract_要旨 ). Hirata, Eishu. Kyoto University (京都大学). 2010-03-23. http://hdl.handle.net/2433/120605. Right. Type. Textversion. Thesis or Dissertation. none. Kyoto University.

(2) 京都大学. 博士( 医 学 ). 氏 名. 平 田 英 周. Endogenous tenascin-C enhances glioblastoma invasion with reactive change of surrounding brain tissue 論文題目 (内因性 tenascin-C はグリオブラストーマ浸潤を促進し、周囲正常脳組織に 反応性変化を惹起する) (論文内容の要旨) tenascin-C は細胞外基質糖蛋白であり、胚形成、創傷治癒、及び各種固形癌進展の各過 程において重要な働きを担っていることが知られている。脳腫瘍においてはグリオーマ摘 出標本を用いた遺伝子発現解析により、グリオブラストーマにおける tenascin-C の高発現 が患者予後不良と極めて強く相関することが報告されている。しかしながらグリオブラス トーマ進展における tenascin-C の具体的な役割に関しては不明な点が多く、特にグリオブ ラストーマ細胞内因性 tenascin-C の作用に関する報告はない。そこでレンチウイルスベク ターを用いたshort hairpin RNA (shRNA)恒常的発現システムを使用してtenascin-Cノッ クダウンヒトグリオブラストーマ細胞株(LN229 ヒトグリオブラストーマ細胞株を使用) を樹立し、その生物学的動態につき検討を行った。tenascin-C ノックダウン細胞株ではコ ントロール細胞株と比較して細胞増殖能に変化は認められなかったが、2 次元培養系にお ける細胞運動速度の低下、及び接着斑形成部位におけるチロシンリン酸化の抑制が認めら れた。またヌードマウス頭蓋内移植モデルにおける腫瘍形成能評価において、tenascin-C ノックダウン細胞株ではコントロール細胞株と比較して形成腫瘍サイズに変化は認められ なかったが、周囲脳組織へのグリオブラストーマ細胞浸潤能に低下が認められ、腫瘍本体 周囲における小腫瘍細胞塊(cell cluster)の形成数が減少した。一般的に、グリオブラス トーマ症例においては腫瘍本体周囲に比較的広範な周囲正常脳組織反応性変化(浮腫性変 化 ) が 惹 起 さ れ る こ と が 多 く 、 こ れ ら は nuclear magnetic resonance (NMR) fluid-attenuated inversion recovery (FLAIR) 撮像法によって著明な高信号領域として描 出される。この高信号領域内に腫瘍本体より離れた浸潤性グリオブラストーマ細胞が散在 するケースが報告されており、手術治療における摘出範囲決定に極めて重要な影響を与え ている。これら腫瘍本体周囲脳組織反応性変化の惹起、及び同領域へのグリオブラストー マ細胞浸潤における tenascin-C の役割を検討すべく、ヒトグリオブラストーマ 16 症例を 用いて解析を行った。結果、tenascin-C の発現と腫瘍本体の体積に対する FLAIR 高信号 領域の体積の割合に正の相関関係が認められた。また tenascin-C 高発現を示すグリオブラ ストーマ摘出標本においては、この FLAIR 高信号領域内に細胞質 tenascin-C 陽性を示す グリオブラストーマ細胞の浸潤が多数認められ、tenascin-C 自己分泌作用機序によるグリ オブラストーマ細胞の周囲正常脳組織への浸潤促進が示唆された。以上の結果より、 tenascin-C はグリオブラストーマ細胞浸潤に深く関与することが示され、tenascin-C のグ リオブラストーマ抗浸潤療法における標的分子としての可能性が示唆された。. (論文審査の結果の要旨) グリオブラストーマ(GBM)細胞浸潤には腫瘍周囲細胞外基質のリモデリングが重要な役割を 果たしている。tenascin-C(TNC)は腫瘍関連細胞外基質糖蛋白であり、臨床検体を用いた遺伝 子発現解析によりその高発現が GBM 患者予後不良と強く相関していることが報告されている。そこ で、本研究では GBM 進展過程における TNC の役割につき検討を行った。 short hairpin RNA 恒常的発現システムを用いて TNC ノックダウンヒト GBM 細胞株を樹立し、 その生物学的動態を検討した。結果、TNC ノックダウン細胞株ではコントロール細胞株と比較して in vitro における細胞運動能の低下が認められ、接着斑における focal adhesion kinase(FAK)のリ ン酸化に低下が認められていた。またヌードマウス脳内移植モデルにおいても、周囲脳組織への腫瘍 細胞浸潤能に著しい低下が認められた。さらに臨床検体を用いた解析により、TNC の発現と腫瘍本 体周囲の浮腫性変化の惹起に相関関係が認められ、腫瘍本体から離れた浮腫領域においても細胞質 TNC 陽性を示す腫瘍細胞が散在していることが確認された。 以上の研究は GBM 浸潤における TNC の役割の解明に貢献し、抗浸潤療法の標的分子としての TNC の可能性を示唆するものであり、今後の新規治療法開発に寄与するところが多い。 したがって、本論文は博士(医学)の学位論文として価値あるものと認める。 なお、本学位授与申請者は、平成 22 年 2 月 15 日実施の論文内容とそれに関連した試問を受け、合 格と認められたものである。.

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