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東京都臨床検査技師会  血液検査研究班研修会 (木) これで解決!血液学研修会 血液検査のピットホール

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(1)

東京都臨床検査技師会 血液検査研究班研修会2017.5.18(木)

これで解決!血液学研修会

血液検査のピットフォール

東京都立多摩総合医療センター SRLブランチ検査室

星野 道明

(2)

はじめに

血液検査とは

血液の代表的な成分である赤血球、白血球、血小板の形や量を

調べること。

ピットフォールとは

ピット(穴)、フォール(落とす)落とし穴。

(3)

本日の内容

1. 血球算定項目の基準値及び増減について

2. データから考察及び対応

(4)

白血球の基準範囲

(学生用共通基準範囲)

基準範囲

白血球

白血球数(WBC)

3,500~9,000/μL

・高齢者は減少傾向

喫煙など生理的変動が大きい

新生児:20,000/μL前後と増加

好中球優位

乳児:リンパ球が70%

7歳前後で成人と同様

分画

好中球(neutro)

2,000~

7,500/μL

分葉核球(seg)

40~70%

桿状核球(band)

0~5%

リンパ球(lympho)

1,500~4,000/μL20~50%

単球(mono)

200~800/μL0~10%

好酸球(eosino)

40~400/μL1~5%

好塩基球(baso)

20~100/μL0~1%

(5)

赤血球,血小板の基準範囲

(学生用共通基準範囲)

基準範囲

赤血球

赤血球数(RBC)

男性400~550万/μL女性350~500万/μL

成人男性>成人女性

新生児は高めである

男性は加齢とともに低くなる

MCV:新生児は大きい

[採血]

RBC:臥位<立位(10%)

静脈血<毛細血管(15~20%)

ヘモグロビン(Hb)

男性14~18g/dL女性12~16g/dL

ヘマトクリット(Ht)

男性40~50%女性35~45%

網赤血球(Ret)

0.2~2.0%

平均赤血球容積(MCV)

80~100fL

平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)

30~35pg

平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)

30~35%(g/dL)

基準範囲

血小板

血小板数(Plt)

15~35万/μL

(6)

好中球の増減

白血球増加10,000/μL以上

白血球減少3,000 /μL以下

増加の原因 7,500/μL以上 減少の原因 2,000/μL以下

好中球

血液疾患 慢性骨髄性白血病 真性多血症 慢性好中球性白血病 再生不良性貧血 巨赤芽球性貧血 骨髄異形成症候群 感染症 特に細菌 特にウィルス

膠原病 JIA(若年性特発性関節炎) SLE(全身性エリトマトーデス)Felty症候群 薬剤 副腎皮質ステロイドG-CFS 抗甲状腺薬抗がん薬

(7)

リンパ球,単球の増減

増加の原因 4,000/μL以上

減少の原因 1,000/μL以下

リンパ球

血液疾患 慢性リンパ性白血病大顆粒リンパ球(LGL)増多症 Hodgkinリンパ腫 感染症 伝染性単核球症結核 百日咳 AIDS 麻疹 膠原病 SLE関節リウマチ 薬剤 免疫抑制薬抗がん薬 その他 Addison病

増加の原因 950/μL以上

減少の原因

単球

血液疾患 単球性白血病 悪性リンパ腫 再生不良性貧血 その他 炎症性腸疾患 重症敗血症

(8)

好酸球,好塩基球の増減

増加の原因 700/μL以上 減少の原因

好酸球

血液疾患 慢性骨髄性白血病 慢性好酸球性白血病(CEL) 好酸球増加症候群(HES) Hodgkinリンパ腫 再生不良性貧血 感染症 寄生虫 腸チフス麻疹 ツツガムシ病 膠原病 PN(結節性多発動脈炎)EGPA(好酸球性多発血管炎性肉芽腫症) 薬剤 薬剤性アレルギー 副腎皮質ステロイド その他 Addison病アレルギー性疾患 Cushing症候群ストレス 増加の原因 150/μL以上 減少の原因

好塩基球

血液疾患 慢性骨髄性白血病 その他 潰瘍性大腸炎アレルギー性疾患

(9)

赤血球の増加

RBC 男性600万/μL以上

女性550万/μL以上

Hb 男性18.0g/dL以上

女性17.0g/dL以上

Ht 男性55%以上

女性50%以上

(10)

赤血球増加症の分類

絶対的赤血球増加症

A) 一次性本態性赤血球増加症

1. 真性赤血球増加症

2. 家族性赤血球増加症の一部:Epo受容体遺伝子異常

B) 二次性反応性赤血球増加症

1. 全身的な低酸素状態:高地居住、過度な喫煙、先天性心疾患、慢

性肺疾患

2. 腎血流量の低下:腎動脈狭窄症、嚢胞腎など

3. Epo産生腫瘍(腎腫瘍、肝細胞がん、小脳血管芽細胞腫)

4. 家族性赤血球増加症の一部: チューバッシュ赤血球増加症など

相対的赤血球増加症

A) 血液濃縮:水分摂取不良、嘔吐、下痢、発汗、多尿など

B) ストレス赤血球増加症

(11)

赤血球の減少:貧血

貧血とは、「末梢血中のヘモグロビン濃度が基準値以下に低下

した状態」である。

Hbが最もよい指標である。

[WHOによる基準値]

分類

Hb濃度

成人男性

13g/dL

成人女性

小児(6~14歳)

12g/dL

妊婦

幼児(6か月~6歳)

11g/dL

(12)

赤血球分化過程からみた貧血の分類

分化過程

骨髄

造血幹細胞

造血幹細胞の減少

再生不良性貧血

造血幹細胞の遺伝子異常

骨髄異形成症候群

赤芽球系前駆細胞

赤芽球系前駆細胞の障害

赤芽球癆

DNAの合成障害

巨赤芽球性貧血

赤芽球

Hbの合成障害

鉄欠乏性貧血

鉄芽球性貧血

サラセミア

末梢

赤血球

赤血球破壊亢進

溶血性貧血

(13)

二次性貧血

血液疾患以外の基礎疾患に続発した貧血をいう。

二次性貧血の基礎疾患

貧血機序

慢性感染症 結核亜急性細菌性心内膜炎

鉄の利用障害

赤血球造血抑制

赤血球寿命短縮

慢性疾患に

伴う貧血

(ACD)

膠原病 関節リウマチSLE 炎症性腸疾患 潰瘍性大腸炎Crohn病 悪性腫瘍 胃がん大腸がん 悪性リンパ腫 腎疾患 慢性腎不全透析患者 Epo産生低下による赤血球産生低下

腎性貧血

肝疾患 肝硬変 慢性肝炎 アルコール性肝障害 溶血 脾機能亢進による赤血球破壊亢進 低栄養による造血障害

(14)

赤血球指数

赤血球指数とは、赤血球の大きさとそこに含まれるヘモグロビン量・濃度

を、ヘモグロビン(Hb)、ヘマトクリット(Ht)、赤血球(RBC)を用いて計算さ

れた値である。

貧血の鑑別には、赤血球指数を用いた分類が有用である。

基準値 計算式 表すもの 分 類

平均赤血球容積

MCV

Mean Corpuscular Volume

80~100

fL

Ht(%) ×10 RBC(106/μL) 赤血球1個の大きさ <80 小球性 80~100 正球性 100< 大球性 平均赤血球ヘモグロビン濃度 MCHC Mean Corpuscular Hemoglobin Concentration

30~35

%

Hb(g/dL) ×100 Ht(%) 単位容積赤血球あたり のヘモグロビン濃度 <30 低色素性 30~35 正色素性 平均赤血球ヘモグロビン濃度 MCH

Mean Corpuscular Hemoglobin

30~35

pg

Hb(g/dL) ×10 RBC(106/μL) 赤血球1個あたりのヘ モグロビン量

(15)

赤血球指数による貧血の分類

貧血はMCV,MCHCを用いて3つに分類される。

小球性低色素性貧血

正球性正色素性貧血

大球性正色素性貧血

MCV

<80

80~100

100<

MCHC

<30

30~35

30~35

鑑別疾患

鉄欠乏性貧血

鉄芽球性貧血

サラセミア

慢性疾患に伴う貧血

(ACD)

溶血性貧血

出血性貧血

腎性貧血

巨赤芽球性貧血

再生不良性貧血

骨髄異形成症候群

(16)

赤血球指数の計算例題

例題:

Hb5.1g/dL

,Ht18.0%,RBC335万/μL

MCV

18.0/3.35×10=53.7

MCVは

54fL

であり、

<80である。

MCHC

5.1/18.0×100=28.3

MCHCは

28%

であり、

<30である。

小球性

低色素性

小球性低色素性貧血

Ht(%)

×10

RBC(10

6

/μL)

Hb(g/dL)

×100

Ht(%)

(17)

MCV

からHt算出

自動血球分析装置ではMCVを直接計測し赤血球数との積算でHt

を算出している。

測定原理となる電気抵抗方式では、抵抗値が血球容積に比例し、

パルス電圧の発生頻度が血球数に相当する。

MCV(fL)×RBC(10

6

/μL)

Ht(%) =

10

(18)

小球性貧血の鑑別 MCV<80

小球性貧血は、ヘモグロビンを構成するヘムまたはグロビンの

合成異常による。

小球性貧血 (MCV<80) 血清フェリチン 減少 鉄欠乏性貧血 減少なし 血清鉄 減少 慢性疾患に伴う貧血 (ACD) 無トランスフェリン血症 減少なし 環状鉄芽球 あり 鉄芽球性貧血 ヘモグロビン 異常あり サラセミア

(19)

正球性貧血の鑑別 MCV80~100

正球性貧血 (MCV80~100) 網赤血球 増加 出血 出血 溶血(+) Coombs 試験 陽性 自己免疫性溶血性貧血 陰性 赤血球形 態異常 鎌状赤血球 鎌状赤血球症 球状赤血球 遺伝性球状赤血球症 破砕赤血球 血栓性血小板減少性 紫斑病 溶血性尿毒症症候群 砂糖水試験 Ham試験(+) 発作性夜間ヘモグロビン尿症 増加なし 骨髄穿 刺・骨髄 生検 Dry tap, 線維化 骨髄線維症 腫瘍細胞 白血病 多発性骨髄腫 悪性リンパ腫 癌骨髄転移 赤芽球減少 赤芽球癆 脂肪髄 再生不良性貧血 正~過形成 骨髄異形成症候群 など

(20)

大球性貧血の鑑別 MCV>100

巨赤芽球症は赤芽球のDNA合成に異常がある場合に認められる。

大球性貧血 MCV>100 血清ビタミン B12 低下 ビタミンB12欠乏性 巨赤芽球性貧血 低下なし 血清葉酸 低下 葉酸欠乏性 巨赤芽球性貧血 低下なし 骨髄異形成症候群や 溶血性貧血などの 赤芽球造血亢進状態

(21)

血小板の増加

血小板数40万/μL以上をいう。

① 腫瘍性(骨髄増殖性腫瘍)

本態性血小板血症

慢性骨髄性白血病

② 反応性

炎症性疾患

鉄欠乏性貧血

摘脾後など

(22)

血小板減少

血小板数10万/μL以下をいう。

血小板濃厚液の使用指針

(日本赤十字HPより)

血小板数はあくまでも目安であり、すべての症例に合致するものではない。

血小板数

血小板輸血の必要性

5万/μL

一般的に必要となることはない

2~5万/μL 止血困難な場合には必要とする

1~2万/μL 必要となる場合がある

1万/μL

必要となる

(23)

血小板減少の成因 ①血小板産生の低下

先天性

a. 巨核球の減少によるもの

先天性無巨核球性血小板減少症

Fanconi貧血

b. 血小板産生障害によるもの

1. 巨大血小板を伴う血小板減少症 Bernard-Soulier症候群 May-Hegglin症候群 Fechtner症候群 Epstein症候群 Sebastian症候群 2. 血小板サイズ正常の血小板減少症 家族性血小板減少症 3. 小型血小板を伴う血小板減少症 Wiskott-Aldrich症候群

後天性

a. 骨髄障害(

再生不良性貧血,白血病,骨髄線

維症,骨髄異形成症候群,がんの浸潤,抗がん薬

治療,放射線障害,ウィルス感染

)

b. 無巨核球性血小板減少症

c. ビタミンB

12

欠乏,葉酸欠乏

d. アルコール

(24)

血小板減少の成因

②末梢での破壊亢進,消費亢進

免疫学的機序

特発性血小板減少性紫斑病(ITP)

血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)

膠原病に伴う血小板減少症

抗リン脂質抗体症候群

周期性血小板減少症

新生児同種免疫性血小板減少症

輸血後血小板減少性紫斑病

ヘパリン惹起血小板減少症

非免疫学的機序

溶血性尿毒症症候群(HUS)

播種性血管内凝固症候群(DIC)

妊娠

HELLP症候群

重症火傷

人工弁,人工血管

Kasabach-Merrit症候群

(25)

血算補助的項目

RDW:赤血球分布幅⇒赤血球の大きさのバラツキ

MPV:平均血小板容積⇒血小板の大きさ

(26)

血算の検体管理

抗凝固剤はEDTA-2Kが勧告されている。

速やかに測定が望ましい。

室温(20~25℃くらい)では5時間以内に測定する。

測定が翌日になる場合は、冷蔵(4℃)保存がよい。

(血液像標本は室温で4時間以内に作製する。保存はきかない。)

(27)

自動血球分析装置の誤差要因<白血球>

偽高値(増加)

有核赤血球の出現

巨大血小板

クリオグロブリン

赤血球溶血不良

偽低値(減少)

白血球凝集

スマッジ細胞(破損)の出現

フィブリン析出

凝血

(28)

白血球測定時の注意点

電気抵抗方式ではヒストグラム、光学的測定方式ではスキャッ

タグラムの正常パターンの理解が必要である。

測定原理や測定値に影響があるヒストグラムまたはスキャッタ

グラムの変化を把握する必要がある。

変化が軽微な場合は、機器からの警告がないこともある。

(29)

スキャッタグラム

スキャッタグラムの各プロット の境界が重なりあわないこと

(30)
(31)

有核赤血球の出現

血球装置では有核赤血球は白

血球に認識され、白血球の

(32)

有核赤血球(NRBC)

測定時はNRBCアクションメッセージ表示に注意し、血球装置の

専用チャンネル、専用試薬を用いた補正もしくは血液像で補正

が必要となる。

WBC?

NRBC

WBC

NRBC

(33)

有核赤血球の補正

[機器測定白血球25,000/μL、有核赤血球43個/ 100WBCの場合]

実測WBC

補正WBC(個/μL) =

×100

有核赤血球出現率(/100WBC)+100

25,000

補正WBC(個/μL) =

×100 =

17,482/μL

43+100

(34)

白血球凝集

血球装置では白血球の

偽低値

となる。

白血球凝集の原因については

(35)

自動血球分析装置の誤差要因<赤血球>

偽高値(増加)

巨大血小板

クリオグロブリン

高ビリルビン血症(Hb↑)

高脂血症(Hb↑)

白血球数著増(Hb↑)

偽低値(減少)

赤血球凝集(RBC↓Ht↓)

小型赤血球の出現(血小板↑)

採血管内溶血

凝血

(36)

赤血球測定時の注意点

赤血球系で自動血球計数装置の誤差要因をみつけるには

MCHC

が参考になる。

MCHCはHbとHtにより算出され、Hbの溶解度から37%以上にな

ることはない。

MCHCが正常域より高くなる例は新生児や遺伝性球状赤血球症

とされている。

これら以外にMCHCが37%以上となった場合はRBC、HbおよびHt

のどれかに誤差が生じていることが推測される。

(37)

MCHC

高値となる理由

Hb偽高値≫

高ビリルビン血症

高脂血症

白血球数著増

Ht偽低値≫

赤血球凝集

測定エラー,サンプリング不良

その他≫

球状赤血球

新生児

Hb(g/dL)

×100

Ht(%)

(38)

症 例

今回値 WBC ×103/μL 6.2 RBC ×104/μL 372 Hb g/dL 13.6 Ht % 32.2 MCV fL 86.6 MCH pg 36.6 MCHC g/dL 42.2 PLT ×104/μL 22.4 前回値 5.5 477 14.0 41.3 86.6 29.4 33.9 21.6 再検値 6.4 448 13.3 38.9 86.8 29.7 34.2 23.3

(39)

症 例

今回値 WBC ×103/μL 6.2 RBC ×104/μL 372 Hb g/dL 13.6 Ht % 32.2 MCV fL 86.6 MCH pg 36.6 MCHC g/dL 42.2 PLT ×104/μL 22.4 前回値 5.5 477 14.0 41.3 86.6 29.4 33.9 21.6 再検値 6.4 448 13.3 38.9 86.8 29.7 34.2 23.3

赤血球系は

バランスが

大切

Hb×3≒Ht

指数は

89 29 34

ハク フク サヨ

ヤク フク サヨ

(40)

症 例

今回値 WBC ×103/μL 3.3 RBC ×104/μL 165 Hb g/dL 9.4 Ht % 15.7 MCV fL 95.2 MCH pg 57.0 MCHC g/dL 59.9 PLT ×104/μL 24.1 再検値 3.0 91 9.2 8.6 94.5 101.1 107.0 24.5

(41)

症 例

今回値 WBC ×103/μL 3.3 RBC ×104/μL 165 Hb g/dL 9.4 Ht % 15.7 MCV fL 95.2 MCH pg 57.0 MCHC g/dL 59.9 PLT ×104/μL 24.1 再検値 3.0 91 9.2 8.6 94.5 101.1 107.0 24.5

時間経過と

ともに減少

(42)

寒冷凝集

(43)

赤血球凝集

(44)

赤血球凝集

(45)

加温後のデータ

今回値 WBC ×103/μL 3.3 RBC ×104/μL 165 Hb g/dL 9.4 Ht % 15.7 MCV fL 95.2 MCH pg 57.0 MCHC g/dL 59.9 PLT ×104/μL 24.1 再検値 3.0 91 9.2 8.6 94.5 101.1 107.0 24.5 加温後 4.5 352 9.6 31.6 89.8 27.3 30.4 25.1

(46)

寒冷凝集素症

疾患として自己免疫性溶血性貧血(AIHA)に分類される。

抗赤血球自己抗体の反応至適温度により、温式AIHA、冷式AIHA(寒冷凝集

素症、発作性寒冷ヘモグロビン尿症)に分類される。

IgM型冷式抗体が四肢末端部に到達して温度が下がると、補体(C3b)とともに赤血球に結合する。体 幹部に戻って37℃付近まで再加温せれると赤血球から遊離せれるが、補体が赤血球膜上に残るため 溶血が起こる。 至適温度 疾患 抗体 基礎疾患 溶血 治療

温式

37℃

温式AIHA

IgG

特発性続発性 SLE,CLL,関節リウマチ,ML など 血管外 ステロイド 脾摘 免疫抑制剤

冷式

0~4℃

寒冷凝集素症

IgM

特発性 続発性 感染症(EBウイルス,サイトメガロ ウイルス, マイコプラズマ など) 血管外 保温 基礎疾患対策 発作性寒冷ヘモグロ ビン尿症

D.L抗体

(IgG)

特発性 続発性 ウイルス ,梅毒 など 血管内

(47)

球状赤血球

HSはMCHCが高値となること

が特徴的である。

赤血球が小型で球状であるた

め、単位容積当たりに多くの

赤血球が存在しやすくなって

いるため。

(48)

MCHC

高値の誤差要因と対処法

MCHC高値 検体の性状確認 問題なし 検体凝固あり 同一検体にて再検 再採血 初回値と同じ 初回値と異なる 塗抹標本の観察 サンプリング不良 機器不良 赤血球凝集像あり 赤血球凝集像なし 37℃15分から30分間加温 赤血球形態の確認 高脂血症や (異常蛋白や電解質の確認) 速やかに再測定 (球状赤血球など) 高ビリルビン血症の確認 初回値と異なる 希釈再検,上清置換,血漿Hb補正など 結果報告 結果報告 結果報告 (コメントを付記する) (参考値などのコメントを付記する)

(49)

対処法の補足

自己免疫性溶血性貧血(AIHA)では赤血球凝集や球状赤血球が見られ

るが、加温しても解離しない。

肝疾患などの赤血球膜硬化が起こる疾患では、希釈液中で膨化の程

度が低くなり、 Ht(MCV)影響を受け、MCHCが

偽高値となることがあ

る。

機種によっては、MCV(Ht)が血清浸透圧(低浸透圧)の影響を受け、

MCHCが偽高値となることがある。

機種によっては、グルコースや尿素窒素の血球膜透過性物質が高値

の場合、測定時急激な希釈液浸透により赤血球が膨張し、 Ht(MCV)

が上昇しMCHCが

偽低値

となることがある。

(50)

自動血球分析装置の誤差要因<血小板>

偽高値(増加)

クリオグロブリン

破砕赤血球の出現

白血球や病的細胞の破片

偽低値(減少)

巨大血小板の出現

(WBC↑RBC↑)

血小板凝集

血小板衛星形成

凝血

(51)

血小板測定時の注意点

初診時10万/μL以下や前回値から10万/μL以上低下した場合、注

意が必要である。

正確に測定されていない場合は、粒度分布図を確認することで

発見できる。

顕微鏡下でのフィブリン析出、血小板凝集塊、巨大血小板、破

砕赤血球の確認が必要である。

電気抵抗方式以外(光学的方式や視算法)の測定が有用である。

(52)
(53)

破砕赤血球の出現

破砕赤血球は血小板と認識され、

血小板の

偽高値

となる。

[対処法]

視算法(Brecher-Cronkite法)

間接法(Fonio法)

光学的方式も用いたレーザー法

(54)

破砕赤血球の出現

粒度分布図では小型赤血球、

破砕赤血球付近にピークがみ

られる。

「Fragment?」の警告メッ

セージに注意する。

RBC粒度分布 PLT粒度分布

(55)

巨大血小板の出現

血小板と認識されず、

低値

となる。

電気抵抗方式では0.8万/μL

光学的方式では5.4万/μL

(目視では6.0万/μL)

(56)

症 例

今回値 WBC ×103/μL 4.4 RBC ×104/μL 259 Hb g/dL 7.1 Ht % 23.3 MCV fL 90.0 MCH pg 27.4 MCHC g/dL 30.5 PLT ×104/μL 9.2 前回値 6.6 257 7.0 22.2 86.4 27.2 31.5 34.3 「PLT clumps?」メッセージ

(57)

検体凝固,フィブリン析出

(58)

検体凝固,フィブリン析出

(59)

とり直し後のデータ

今回値 WBC ×103/μL 4.4 RBC ×104/μL 259 Hb g/dL 7.1 Ht % 23.3 MCV fL 90.0 MCH pg 27.4 MCHC g/dL 30.5 PLT ×104/μL 9.2 前回値 6.6 257 7.0 22.2 86.4 27.2 31.5 34.3 取直後 5.4 251 6.9 22.3 88.8 27.5 30.9 34.1

(60)

症 例

今回値 WBC ×103/μL 4.4 RBC ×104/μL 360 Hb g/dL 11.0 Ht % 33.6 MCV fL 93.3 MCH pg 30.6 MCHC g/dL 32.7 PLT ×104/μL 9.0 前回値 3.9 287 9.1 27.1 94.4 31.7 33.6 19.5 「PLT clumps?」メッセージ

(61)

症 例

今回値 WBC ×103/μL 4.4 RBC ×104/μL 360 Hb g/dL 11.0 Ht % 33.6 MCV fL 93.3 MCH pg 30.6 MCHC g/dL 32.7 PLT ×104/μL 9.0 前回値 3.9 287 9.1 27.1 94.4 31.7 33.6 19.5 再検値 4.3 353 10.9 33.1 93.8 30.9 32.9 6.0

時間経過とと

もに減少?

(62)

EDTA

依存性偽性血小板減少症

(63)

EDTA

依存性偽性血小板減少症

(64)

EDTA

依存性偽性血小板減少症と対処法

EDTAにより血小板表面抗原

(GPⅡb/Ⅲa)が変化し、血清中

の血小板凝集素IgG抗体と反応

し、凝集を引き起こすと考え

られている。

[対処法]

プレーン採血管にて、直ちに測定

EDTA以外の採血管(ヘパリン・クエン

酸Na)

FC採血管

カナマイシン投与

過剰EDTA追加投与

MgSO4による測定

ボルテックスミキサーにかけ測定

ブレッカー・クロンカイト法

(65)

EDTA

凝集対処後データ

今回値 WBC ×103/μL 4.4 RBC ×104/μL 360 Hb g/dL 11.0 Ht % 33.6 MCV fL 93.3 MCH pg 30.6 MCHC g/dL 32.7 PLT ×104/μL 9.0 前回値 3.9 287 9.1 27.1 94.4 31.7 33.6 19.5 再検値 4.3 353 10.9 33.1 93.8 30.9 32.9 6.0 対処後 20.3

(66)

血小板衛星形成

好中球の周囲に血小板が付着

し、

偽性血小板減少症

を呈す

る。

EDTA存在下でIgG型の凝集素

の存在が原因とされているが、

不明です。

(67)

血小板測定時の誤差要因と対処法

初回測定値10万/μL 以下 前回値と比較して10万/μL 以上低下 今回値が10万/μL 以下で前回値の半分以下 粒度分布曲線の異常 採血手技、 検体性状の確認 問題なし 検体凝固あり 同一検体で再測定 再採血 初回値とほぼ同じ 初回値と異なる 塗抹標本の観察 サンプリング不良、 機器不良 フィブリン糸なし フィブリン糸あり 血小板凝集塊あり 血小板凝集塊なし 巨大血小板あり 破砕赤血球あり 破砕赤血球なし 偽低値の可能性あり 偽高値の可能性あり 測定値を 報告 電気抵抗法以外の 電気抵抗法以外の パニ ック値は 方法による再測定 方法による再測定 臨床へ報告 EDTAとEDTA以外の EDTA以外の抗凝固剤での血小板凝集塊を 確認 抗凝固剤を 用いて再採血 凝集塊なければEDTA依存性偽性血小板減少症

(68)

クリオグロブリン

クリオグロブリンとは平常体温(37℃)では血中に溶けているが、

低温では凝集するグロブリンである。

採血管内では4℃に冷却するとゲル状に沈降する。

寒冷時に循環障害を起こし、手足のしびれや冷感、Raynaud現

象をきたす。

原発性マクログロブリン血症で産生されるM蛋白はクリオグロ

ブリンの性質を有していることがある。

他に、C型肝炎、SLE、Sjogren症候群などで出現する。

(69)

クリオグロブリン

血小板類似物質として出現す

る。

計数装置では血小板や白血球

としてカウントされ、偽性の

増加を呈する。

(70)

まとめ

分析装置の測定原理を理解すること。

ヒストグラムやスキャッタグラムの変化を捉える。

エラーメッセージと検体性状や疾患の関係性を知る。

単項目にとらわれず、他検査結果を含めて総合的

に考える。

検体性状や生化学検査、血液像などの検査結果を含めて総合

的に判断し、対処していく。

(71)

参考文献

スタンダード検査血液学 第3版

参照

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に時には少量に,容れてみる.白.血球は血小板