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江戸川乱歩『屋根裏の散歩者』論(二〇〇五年度卒業論文要旨集)

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Academic year: 2021

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(1)Title. 江戸川乱歩『屋根裏の散歩者』論(二〇〇五年度卒業論文要旨集). Author(s). 宇留間, 望. Citation. 札幌国語研究, 11: 61-61. Issue Date. 2006. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/2453. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 鈴木娘 ﹃雅語音声考﹄ について. 国語学研究室 二一〇七 中野瑠衣千. 江戸川乱歩﹃屋根裏の散歩者﹄論. 近代文学研究室一四〇≡ 宇留間 望. 中で扱われている語を全て取り上げ、研究されたものはほとん. 割を担ったと言われている。しかしこれまで、﹃雅語音声考﹄. である。﹃雅語音声考﹄ は、我が国の語源研究史上、大きな役. 音声考﹄ が、後世の語源研究に与えた影響について論じたもの. 本研究は、従来の研究では触れられることのなかった本作品に. している倒叙形式であることに触れている研究も見られない。. の影響に触れていない。また、作品が犯人の心理を措くのに適. 先行研究の多くは、郷田の心理描写や、そこに見られる心理学. 中心に描かれている、江戸川乱歩の初期の短編探偵小説である。. ﹃屋根裏の散歩者﹄ は倒叙形式で、密室殺人の犯人の心理が. ど無い。本研究では 1雅語音声考﹄ 以降の語源辞雷や語源研究. 見られる心理学・精神分析学からの影響を中心に、作品の背景. 本研究は、我が国最初の写声語源説を説いた、鈴木脱﹃雅語. 書を、﹃日本国語大辞典﹄ の ︵語言説︶ でより多く扱われてい. の一端を明らかにしようとするものである。. 乱歩は当時欧米でも珍しかった倒叙形式を用いて、その特性. に関わる当時の状況を調査・考察することで、乱歩文学の特性. を活かし、郷田の精神の異常性が殺人行為と結びつく過程を周. の語がどのように扱われているかを調査した。 その結果、鳥・獣・虫の名については、現在でも、その鳴き. 到に措いている。乱歩は倒叙形式を用いることによって、心理. る許などを中心に、七冊を調べ、﹃雅語音声考﹄ 中の三百余り. れていることがわかった。また、﹁吹く﹂ の ﹁フ﹂なども、後. 声が名となったと考えられることが多く、写声語源説が反映さ. いているのである。心理学・精神分析学の知識は心理的証拠に. 学・精神分析学の知識を探偵小説という枠組みの中で巧みに措. も活かされている。また、当時の住宅構造などをトリックに取. 世の書では、人の声を写した語だと考えられることが多いよう の名詞以外で、﹃雅語音声考﹄ の考え方が直接的に影響を与え. である。しかし、その他の語については、﹁琴﹂や﹁笛﹂など. 創作探偵小説というジャンルの第一人者である乱歩は、常に. り入れている点も注目に値する。. 興味を独自の形で積極的に作品に反映させていることが、乱歩. 新しい題材を求めていた。以前からの心理学・精神分析学への. このような調査結果から、﹃雅語音声考﹄ は、三百余りの語. たと思われるものは少なかった。 のうち、特に名詞については、その考えが、後世の語源辞書や. 文学の特性といえるだろう。. 語源研究書に直接的に影響を与えているが、その他の語の多く は、そうは言えないことがわかった。.

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