平 成
25
年 度
修 士 論 文
小 学 校 図 画 工 作 科 の 授 業 に お け る「 感 性 を働 か せ なが ら
Jに
つ い ての考 察
兵 庫 教 育 大 学 大 学 院 学 校 教 育 研 究 科 教 育 内 容 口方 法 開 発 専 攻 文 化 表 現 系 教 育 コ ー ス(芸
術 分 野 )M122071
大 西 洋 史目 次 は じめ に 。… Ⅲ… Ⅲ…・・・・… ●… ●…・…・…・…・…・…・…・…・…・…Ⅲ…・…・… 1 第
1章
感 性 の 捉 え 方 第1節
一 般 的 な 感 性 の 捉 え 方 … … … …・,… … … …・2
第2節
美 術 教 育 研 究 に お け る 感 性 の 捉 え 方 … … … …・9
第3節
小 学 校 学 習 指 導 要 領 に お け る 感 性 の 捉 え 方 … … … …・11 第4節
教 員 に お け る 感 性 の 捉 え 方 … … … …・13 第2童
「 感 性Jに
着 目 し た 授 業 展 開 の 在 り 方 第1節
教 師 の 意 識 :・ … … … …・16 第2節
感 性 認 知 脳 科 学 に お け る 「 感 性 が 働 く 」・… … … 18 第3節
授 業 に お け る 教 師 の 意 識 … … … …・20
第4節
「 感 性 が 働 く」 授 業 展 開 の 要 件 … … … …・:… … … …・33 第3章
「 感 性 を 働 か せ な が ら 」 活 動 で き る 授 業 の 検 証 第1節
比 較 授 業 の 学 習 展 開 … … … …・38 第2節
比 較 授 業 の 実 施 と 記 録 … … … …・45
第3節
比 較 授 業 の 分 析 … … … …・46
おわ りに … … … …… … … …
100
資 料 … … … …104
は じめ に 「感 性 」は,様々 な対象や 事象 を能 動 的 に感 じ取 る心 の働 きで あ り,感覚 や 感 じ方, 表 現 に対 して の思 い な ど
,子
ども 自身 が活動 す る手掛 か りにな る もの で あ る。 子 ども の感 覚や感 じ方 な どを一層 重視す るた め に,平
成20年
3月 に改訂 され た小 学校 学 習 指 導 要領 で は,図
画 工作 科 の 目標 に も 「感 性 を働 かせ な が ら」 の文言 が新 た に加 え ら れ た。 また,中
学 校 学 習 指 導 要領 の美術 科 の 目標 に も 「感 性 を豊 か に し」 とい う文 言 が 変 わ らず に明記 され てお り,知
性 と一体 化 して人 間性 や創 造 性 の根 幹 を なす もの と して 重視 され て い る。 様 々 な題 材 を通 して,子
どもが 自分 の感 性 を充 分 に働 かせ て学 習す る こ とに図 画 工 作 科・美 術 科 が行 う造 形 教 育 の意 味 が あ り,一
人 一 人 の子 どもが,自 分 の「感 性 を働 かせ な が ら」活 動 で き る よ うな指 導 の充 実 を図 る必 要 が求 め られ てい る。 しか し,子
どもが 「感 性 を働 かせ なが ら」授 業 で活動す るた め に,具
体 的 な方 策 を見 い だせ てい ない現 状 が あ る こ とも否 めない。 そ こで本 研 究 で は,第
1章
にお い て先 行 研 究 や 学習 指 導 要領,調
査 な どか ら感 性 の 一般 的 な捉 え方 を明 らか にす る と ともに,教
師 が 図画 工 作 科 の授 業 で 育 て るべ き感 性 の概 要 を探 る。 また第2章
で は,子
どもが 「感 性 を働 かせ なが ら」活 動 で き る授 業構 成 につ い て教 師 へ の 間 き取 り調 査 等 か ら考 察 を行 う。 そ の結 果 を も とに授 業 モ デ ル を 提 案 す る。 第3章
で は,前
章 のモ デル に沿 つ て授 業 を行 い,子
どもが 「感 性 を働 かせ な が ら」効 果 的 に活 動 で きた か ど うか を検 証 す る。 さ らには,「感 性 」が働 い た こ とを 測 定 した り把 握 した りす るた め の具 体 的 な方 法 を提 案 して い く。 そ うい つ た方 法 が提 案 で きれ ば,子
ど も達 の 「感 性 」 が働 く授 業 の効果 が検 証 で き るだ ろ う。 「感 性 」 に着 目 して 日々授 業 や 活 動 の 流れ を再 考 。改 善 して い くこ とに よつて,子
ども達 が心 か らつ く り出す 喜 び を味 わ う図画 工作科 の授 業 が実現 で き る もの と考 えて い る。第
1章
感性 の捉 え方 第1章
にお い て は,先
行研 究や 学 習指 導 要領,調
査 な どか ら感 性 の一 般 的 な捉 え方 を明 らか にす る と ともに,教
師 が 図画 工作 科 の授 業 で育 て るべ き感 性 の輪 郭 を探 る。 第1節
一 般 的 な感性 の捉 え方 小 学校 図画 工作 科 の授 業 にお け る 「感性 を働 かせ な が ら」 を考 え る前 に,一
般 的 な 「感 性 」 の捉 え方 を知 るた めに,2012年
10月 に兵庫教 育 大 学学校 教 育 学部 の学 生 を対 象 と して 「感 性 」 につ い て の調 査 を行 つた。(1)調
査 内容 対象 :兵 庫教 育大学学校 教育学部 の学生 (1年生) 198名 (一部院生 を含 む) 質問項 目: ① 「感性」を どのよ うな もの と考 えていますか。 ② どんな時に 「感性」が働いた と感 じますか。 ③ 「感性」の同義語だ と思 うものは どんな言葉ですか。(2)分
析方法 それぞれの質問項 目について 自由記述による回答 を,ソ フ トウェア KHCoderi)を 用いて 計量テキス ト分析(テキス トマイニング)2)を 行つた。KHCoderを用い ることで,自 由回答 によつて得 られ る様 々な 日本語 テ キス ト型デー タを計量的 に分析す ることができる。 また,内
容分析 の方法 に依拠 しつつ,質
的デー タの中で も特 にテ キス ト型 ない しは文 章型 。文字型 のデー タを計量的 に分析す るこ とがで きる。 さらに,定
型化 され ていな い文章の集 ま りを 自然言語解析 の手法 を使 つて単語や フ レーズに分割 し,そ
れ らの出 現頻度や相 関関係 を分析 して有用 な情報 を抽 出す ることができる。(3)結
果 質問①のすべての回答 をソフ トウェアKHCoderに 入力 し,語
句要素に分節 して出現数 が 多かった語句 を集約 した ものが次の表1である。 表1.質
問① において出現数が多かった語抽出語
出現数
抽出語
出現数
抽出語
_
出現数
自分
それぞれ
音楽
感じ
22 21 20 19 17 17 15 12 11 11絵
気持ち
考える
聞く
異なる
捉える
美しい
個性
10 10 10 10 9 9 9 8 8 8感眺
68
イ
ト
47見る
33
物事
感微 る
思う
30
センス
28
個人
28
感覚
芸術
26
感情
違う
22 1 _
表現、
_持つ
22
様々
これ らのデ ー タを も とに,共
起 す る語 の組 み合 わせ に注 目す る こ とで,デ
ー タ 中 に どの よ うな 主題 が多 く出現 してい たの か を探 る。8回以 上 出現 して い た語 を用 い て,同 じ回答 の 中 に よ く一緒 に出現す る語,す
な わ ち共起 す る語 を線 で結 ん で 「共 起 ネ ッ ト ワー ク」を作成 した(図1)。 こ こで は 円が大 きい ほ ど語 の 出現 回数 が多 い こ とを示 す。 また,そ
れ ぞれ の語 句 の 出現頻度 と関連性 を定義 して,頻
度 や 関連 性 の 高い もの を クラ ス ター (集団,群 )に
分類 し樹形 図 を作成 す る階層 クラス ター分析3)を行 つた ものが 図2 にな る。 この図か らは,共
起 す る語 の グル ー プ を見 つ け る こ とで,主
題 を探 索 す る こ とが で き る。 質 問① の 共起 ネ ッ トワー ク図 の 中で 「聞 く」。「感 じる」。「見 る」は,同
じ文 章 中で 使 用 され る強 い 共 起 関係 が示 され てい る。 ま た,階
層 ク ラス ター 分析 の結 果 にお い て も,「
聞 く」 。「感 じる」 。「見 る」 は 同 じク ラス ター に分 け られ て い る。 これ らの結 果 か ら 自由記述 を再確 認 してみ る と,「
間 く」・「感 じる」 。「見 る」は次 の よ うな記述 の 中に出て くる。 「何かを見た り聞いた りした ときに,感
じる感情」 「見 た り問いた り触れ た りした時に感 じる衝撃」 「音楽 とかの美術的な ものを見た時や聞いた時に感 じるもの」 「自分が見た もの問いた ことに対 して感 じた もの」 上 記 の記 述 の特 徴 を集 約 してい く と,「
聞 く」 。「感 じる」 。「見 る」か らは,「
見 た り問 い た り して,心
に感 じる もの」 とい う感 性 の捉 え方 が導 き出 され る。 また,「
音 楽 」・「絵 」 。「芸 術 」 。「思 う」 は,次
の よ うに記 述 され て い る。 「感 性 とは,音
楽 (作曲)し
た り,絵
を描 く ときに働 く もの で あ る。 」 「音 楽 (曲)を
聴 い た り,絵
を見 て心 の底 か らわ き で る感 情 の こ と。 」 「花,絵 ,音
楽 な どに対 して 心 が動 か され る こ と。 」 「感 じ方。 絵や 音 楽 を見て聴 いて感 じる もの。 」 「人 に よつて違 う。感性 が働 い て,絵
が描 けた り音 楽 が弾 けた りす る ものだ と思 う。 芸術 家 な どが,感
性 に長 けて い るイ メー ジが あ る。 」 「音 楽や 文字,絵
な ど,何
か 自分 以外 の もの に対 して何 らか の感 情 を もつ こ と。 」 「生 まれ 持 つたセ ンス。 音楽,芸
術,絵
,
リズ ム,デ
ザ イ ン。 」 「感 性 とは,人
が そ の場 面や 瞬 間 に偶 然 出 くわ した ときに心 に浮 か ん だ感 情 を,文
韓
物
や 絵 や 音 楽 そ の他 を通 して詳 細 ま で表 現 で き る性 質 だ と思 う。 」 これ らの記 述 の特 徴 をま とめてい くと「音 楽」。「絵 」。「芸術 」 。「思 う」は
,「
音 楽や美術 な どの芸術 面 で豊 か に働 くもの」 とい う「感性 」 の捉 え方 に集 約 で き る。 さ らに,「
セ ンス」 。「持つ」 。「感 じ」 。「異 な る」 か らは,「
人 が生 まれ もつ,独
特 な ものの見方」 とい う捉 え方 に集約 で き る。 この よ うな方法 で,記
述 を集約 して明 らか にな つた学生 の 「感性 」 の捉 え方 は次 の よ うな もので あ る。 。人が生まれ もつ,独
特 な ものの見方 ・ 刺激や 印象 を感 じ取 る直感 的な能力 ・ 経験 に よつて培 う対象や事象 を とらえる力 ・ 物事 を感 じ取 る働 き ・ 見た り聞いた りして,心
に感 じる もの 。音楽や美術 な どの芸術面で豊かに働 くもの 図1.質
問①の共起ネ ットワーク図│
‐
■
■
■
‐
■
■
■
│
■
■
■
│
■
■
│
■
│
■
‐
│
│
│
■
‐
―
│
図2.質
問①の階層 クラスター図 また,質
問②の回答 を,語
句要素に分節 して出現数が多かった語 を集約 した結果 が, 次の表2になる。表
2.質
問②において出現数が多かった語 織出鵬‖■散
抽出聾 出現激
抽出螢
出現数
鵬
き
れい
風景
季節
舵
心
人
瀞
渡轟
員衛館
考える
自然
Jttん1員衛
ぼ
イ
メ
‐ジ
ビアノ
曲
言葉
表現
本
11 11 10 10 9 9 8 8 0 7 7 7音楽
48
Ⅸ
‖
1, 86饉
じる
28
鵬
a
憲
21
自分
20感助
16
作品
14
芸術
12
Ⅸ
12
閣
1ろ 質 問① の場合 と同 じよ うに,語
句 間 の 関係 を見 るた め に共起 ネ ッ トワー ク図 を描 い た ものが図3にな り,階
層 クラス ター分析 を行 った ものが図4にな る。 共起 ネ ッ トワー ク図 で 強 い 共 起 関係 が示 され た語 句 の一 例 を あ げ る と,「
見 る」・ 「聴 く」 。「描 く」 。「音 楽」 。「絵 」が強 い共起 関係 で示 され て い る。階層 ク ラス ター 分析 にお い て も,「
見 る」 。「聴 く」 。「描 く」 。「音 楽 」 。「絵 」 は 同 じク ラス ター に 分 け られ て い る。 これ らの図 を も とに 自由記述 を再度検討 し集約 した結果,学
生 が 「感 性 が働 い た」 と 感 じる場 面 は,洋
服 を選 ん だ り部屋 の模様 替 え を した りす る こ とか ら,趣
味 。嗜好 の判 断 に関わ る よ うな 内容 の もの まで生活全般 にわた る ものだ つた。 また 当然,
芸術領域 に 関す る回答 が多 く,文
学・ 映画・ 美術・ 音 楽 の領 域 で 「感性 が働 く」 と感 じてい る。 な かで も,美
術・ 音 楽 に関わ る ものが特 に多い こ とが分 か つた。ロ
ー
菫
︱
︱
︱
■
■
■
︱
︱
■
■
一
一
︱
.
00 0_2 0_4 0_6 08 1_0 1.2 1_4 図4.質
問②の階層 クラスター図 質 問③ は,同
義 語 が 単語 と して 回答 され て い るた め,調
査 結 果 を単純 集 計 (表3)じ
グ ラ フ化 (図5)し
た。 そ の結 果 を 見 る と 「セ ンス 」 。「感 受 性 」 。「感 覚 」。「直観 」 とい つた ものが 同義語 と して 多 く回 答 され て い る。 様 々 な場 面 で 「感 性 」 が働 く と感 じな が ら も限 定 的 に捉 え が ちで,多
くの学 生 が 「感 性 」 を,物 事 を感 じ取 る感 覚 的 な もの と同一 視 して い る こ とが 分 か つ た。 兵 庫 教 育 大 学 学 校 教 育 学 部 の学 生 を対 象 に行 つ た調 査 か らは,「
感 性 」 を捉 え る た め の キー ワー ドは 「感 覚 」 「感 受性 」 「選 択 」 とい つた もの で,学
生 は 「感 性 」 を 「人 が持 つ 独 特 の もの で それ ぞれ 人 に よ つ て違 う 芸術 面 で 豊 か に働 くもの」 と捉 え て い る と 表3.質問③の集計(人) 直観 的 な物 の見方 で あ り
,音
楽や 美術 な どの 言 え る。抽出語
出現数
抽出語
出現数
抽出語
出現数
センス
感受性
感覚
直感
32 32 28 25 8 7個性
フ
ィ
ーリング
ibインスピレ
ーショ
ン
就
緩
鮨
鰍
朧
悧
鵡
情 値 感 価が さ
争
pげ
図5.質
問③の集計 グラフ(人) 第2節
美術教育研究 における感性の捉 え方 「感性」 とい う言葉が美術教育の中で取 り上げ られ るよ うになつたのは,1980年
頃 よ り感性教育に関す る著書が翻訳 出版 されてきたことに由来す る と考 え られ る。例 えば,1943年に発行 され たハーバー ト・リー ド (1893-1968)の 『Education through Art:芸 術 よる教育』 (美術 出版社 よ り1953年 に翻訳 出版
),1919年
に発行 され たル ドル フ・シュタイナー
(18611925)の
『 GA294 Erziehungskunstt.Methodisch―Didaktisches:ル
ドル フ・シュタイナー教育講座2『
教育芸術1方
法論 と教授法』』(創林社 よ り1985 年 に翻訳 出版)な
どが挙 げ られ る。それ に加 え,1985年に石川毅(19381997)ら
が『 美 学/芸術教育学』 (勁草書房)を
出版 した ことな どが感性 主義美術教育の流れ を形成 し た こ とにな るだ ろ う4)。 近年の美術教育研究では,ふ
じえみつ るが 「『 感性』 と『 表現』 について の研 究」 の中で 「感性 は,(1)感
覚(2)認識(3)判断力」5)と し,「
『 感性』 と美術 教育」におい て,「
感性 の図式」6)(図 6)を
示 した。 これ らは,美
術教育 にお ける感性 の用法 を示物質化 概念化 ・感覚 lmpresslon 〈感`性
>
璽 睡 匡│
│]璽
塁憂〈感`性〉 expresslon ・記号 ・象徴 した ものになる。 図
6.感
J性の 図 式 (出典 :ふ じえみつ る 「『 感性 』 と『 表現』 につ いての研 究 」) ま た池 内慈 朗 は「美 術 教 育 にお け る感 性 とコン ピテ ンシー につ い て の意 識 調 査 」7) で次 の よ うに示 してい る。 これ は,美
術 教 育 で必 要 とされ る能 力 (コ ン ピテ ンシー) の分析 か ら,感
性 の捉 え方 を示 した もの にな る。 感 性 とは,(1)人
類 の歴 史 の 中で 育 まれ た 「美 」 の シ ンボル ・ シ ス テ ム を 理 解 す る感 覚 お よび 知性 (2)人 間 の歴 史 の 中で作 り出 され た 「芸 術 」 の シ ン ボル 。シ ス テ ム の読 み 書 きが で き る感 覚 お よび 知性(3)メ タ フ ァー 思 考 。メ タ フ ァー の使 用 を 「芸術 的 」 に用 い た り,理
解 す る感 覚 お よび 知 性 (4)感 じ た 「美 」や 「芸術 的 」 な もの を,言
語 的 。視 覚 的 な形 式 で表 現 す る こ と (池 内2008;p.8-9) さ らに 「い ま感 性 教 育 に問 われ る もの ―心 と知 と感 性『 五 育 のす す め』 」8)で 遠 藤 友麗 は,次
の よ うに定義 づ けてい る。 「感性 」 の捉 え方 を考 えた ときに,造
形 的 な面 や 芸 術 面 で の働 きが大 き く取 り上 げ られ が ち に な るが,遠
藤 は,人
間 の営 み 全 般 の な か で 「感 性 」 を提 えて い る。 感 性 は 「心 や 価 値 を感 じる力 (バ リュー セ ン シ ビ リテ ィ)」 で あ り,感
性 は人 間 だ け に しか備 わ って い ない 高度 な 心 的感 受機 能 で あ る。 ① 生命 的感性 → 生命感,命
の尊 さや 慈 しみ,悠
久 の命 な どを感 じ取 る感 性 ② 美 的感 性 → よ さや 美 し さ,情
緒 な ど美 の価 値 を感 じ取 る感 性 ③ 知 的感 性 → 知 的好 奇 心,知
の気 づ き,神
秘・不 思議 を感 じ取 る感 性 ④ 心情 的感性 → 人情 。愛 情・悲 しみ な ど人 の気 持 ちや 心 を感 じ取 る感 性 ⑤ 社 会 的感 性 → 人 間 関係 や 社 会 に生 き る人 間 と して の調 和感 覚。他 者 に対 す る心遣 いや 配 慮 な ど,集団や 社 会 の 中で他 者 と 自分 との よ りよい 関 わ り を感 じ取 る道 徳 的 。倫理 的感 性 ⑥ 創 造 的感 性 → 新 しい こ とや 本 質 的 な こ とに気 づ い た り発 見 した り,おもし ろ い こ とや 楽 しい 工 夫 な どが 著 間 的 に ひ ら め い た りす る感 性 (遠 藤 2009;p.70∼ 73) さらに
,内
田裕子 は 「感性『 概念 図』」9)(図
7)を
作成 して示 してい る。 この図 を見 る と,「
感性 」が感 じ方や感受性 といつた受容的な もの と,考
え方や表現等 の表 出的 な もの,ま
た,才
能か経験 か とい つた先天的な もの と後天的な もの,
さらに,す
べての人が持つ もの と個人が持つ もの とい う, 3つ
の軸 に よつて構成 され る と考 え ら れ る ことが分か る。 図7.感
性 「 概 念 図 」 (出典 :内 田裕 子 「造 形教 育 と感性―『 学習指 導 要領 』 の『 感 性 』 の捉 え方 」) この よ うにい ろい ろな定義付 けが行 われ てい るが,ふ
じえ らが定義 した内容 と似 通 つ た ものが,学
生 か ら得 られ た「感性」の捉 え方 に も見 るこ とがで きる。また,内田が「『 感 性 』 の概念 が,明
確 には捉 え難 い と考 え られ る一方 で,そ
の ニ ュア ンス (微細 な差 異) は誰 もが同様 に捉 えてい ることを示す」10)と した こ と とも通 じる。 第3節
小 学 校 学 習 指 導 要領 に お け る感 性 の捉 え方 「感性 」 とい う言葉 が小学校 学習指導要領 に初 めて記載 され たのは,平
成 元年 版 図画 工作科第5学年及 び6学 年 の 目標 に 「(3)造
形 作 品な どを進 ん で鑑 賞 し,そ
の よ さや美 し さな どを感 じ取 り感性 を高 める とともに,そ
れ らを大切 にす る こ とがで き る よ うにす る」 11)と され た ものだ つた。学年 の 目標 に挙 げ られ てい た「感性 」とい う言葉 が20数年 の時 を a poste薔o日 ap■on 4-0・ individual universal :m― all :"″′′∫∫ `0″ vidual a posteri9ri `″Pr′SStο″ un■ versa ¨.. . . . . ... ・ ・ ・ ・ ¨ ・ ︱ ” l ¨・一・
︼
idua
一
中︶
indiv
一
経 て 図画 工作科 の教科 の 目標 にな った ので あ る。 また
,中
学校美 術 科 学習 指導 要領 で は 「感性 」 が平成 10年 版 か ら教科 の 目標 と して記 載 され,今
回 (平成 20年)の
改定 で小 学校 学習 指 導要領 にお いて も中学校 と同 じく教 科 の 目標 とな つた。 小 中学校 を通 して各 学年 の 日標 として の 「感性 」 の記述 はな くな り, 図画 工作・ 美術 教 育 の 目標 として位 置づ け られ る こ とにな った。 (表4∼5) 表4.小
学校 学習指 導 要領 。図画 工作科編 で の 「感性 」 平 成 元 年 〔第5学 年 及 び第6学年 〕1
目標(3)造
形 作 品な どを進 んで鑑 賞 し,そ
の よさや美 しさな どを感 じ取 り感 性 を高 め る とともに,そ
れ らを大切 にす るこ とがで き るよ うにす る。 平 成 十 年 〔第5学 年及び第6学 年〕1
日標(3)作
品な どを進んで鑑賞 し,そ
のよさや美 しさな どを感 じ取 り,感
性 を高めるとともに,そ
れ らを大切 にす るよ うにす る。 平 成 二 十 年 第1
日標 表 現及 び鑑 賞 の活動 を通 して,感
性 を働 かせ なが ら,つ
く りだす 喜 び を味 わ うよ うにす る と ともに,造
形 的 な創 造活動 の基礎 的 な能 力 を培 い, 豊 か な情操 を養 う。 表5。 中学校 学習指 導要領・ 美術編 での 「感性 」 平 成 十 年 第1
目標 表 現 及 び鑑 賞 の幅広 い活 動 を通 して,美
術 の創 造活 動 の喜 び を味 わ い 美術 を愛好 す る心情 を育 て る とともに,感
性 を豊 か に し,美
術 の基礎 的 能 力 を伸 ば し,豊
かな情操 を養 う。 〔第1学年 〕1
目標(2)対
象 を深 く観 察す る力,感
性 や想像力 を高 め,豊
か に発想 し構想す る能 力や基礎 的技能 を身 に付 け,多
様 な表現 方 法や 造 形 要素 に 関心 を も ち,創
意 工夫 し美 しく表現す る能力 を育て る。 〔第2学 年 及 び第3学年 〕1
日標(2)対
象 を深 く見つ め る力,感
性 や想像力 を一層 高 め,独
創 的・ 総合 的 な見方 や 考 え方 を培 い,豊
か に発想 し構想す る能 力や 自分 の表 現方法 を 創 意 工夫 し創 造 的 に表 現す る能力 を伸 ばす。 平 成 二 十 年1教
科 の 目標 表 現 及 び鑑 賞 の幅広 い活動 を通 して,美
術 の創 造 活動 の喜 び を味 わ い 美術 を愛好 す る心情 を育 て る とともに,感
性 を豊 か に し,美
術 の基礎 的 な能 力 を伸 ば し,美
術 文化 につい ての理解 を深 め,豊
か な情操 を養 う。さらに
,現
行 の小学校 学習指 導 要領 解説 図画 工作科編 で は,「
感 性 」 を 「様 々な対象 や 事象 を心 に感 じ取 る働 きであ る とともに,知
性 と一体 化 して創 造性 をは ぐ くむ重 要 な もので あ る」12)と してぃ る。そ して,「感性 」を育成す るた め に 「教科 の 目標 で は,『感 性 を働 かせ なが ら』 を加 え,児
童 が,感
性 を働 かせ なが ら,つ
く りだす 喜 び を味 わ うよ うにす る と ともに,造
形 的 な創 造 活動 の基礎 的 な能 力 を育成 す る こ とを一層 重視 す る」 13)こ とを明記 してい る。 「感性 」 を表現 と鑑 賞の両方 の活動 を通 して育成す る扱 い とな ってい る。 第4節
教 員 に お け る感性 の 捉 え方 次 に美術 教 育や 図画 工作科 の学 習 の際,教
師 自身 が 「感 性 」を どの よ うに捉 え てい る の か とい うこ とにつ い て調査 し,授 業 で必 要 と され る「感 性 」につ い て 明 らか にす る。 調 査 の分 析 は,テ
キ ス トマ イ ニ ン グの手 法 を用 いて解 析 を行 つた。(1)調
査 内容 対象 :明 石 市 立小学校 勤務 の教員100名
(全28校 中の学級数20学 級程度 の 中規模校6校) 質 問項 目: ①美術 教 育や 図画 工作科 の学習 で必 要 とされ る 「感 性 」 を どの よ うな もの と考 えてい ます か。 ②美 術教 育や 図画 工作科 の学習 の際,
どんな時に 「感性 」 が働 いた と感 じます か。(2)結
果 質 問① の回答 を,語
句 要 素 に分節 して 出現数 が多か った語 を集約 した結果 が,次
の表 6 にな る。 表6.質
問① にお い て 出現数 が多か った語 抽出藉出現菫
搬 轟
出現虫
饉
出現盤 件晶
23
楓性8
表す5
力21
感邸7
センス4
自分18
感覚7
鑑■4
感眺17
人7
考える4
0 10
想像7
鵬4
典いヽ14
秒6
秦村4
■6 13
子島6
提える4
イメージ12
体験6
必要4
表現12
発想6
豊か4
縄摯10
色5
盤 ヽ10
生み 出す5
そ して,語
句間の関係 を見るために共起ネ ッ トワー ク図を描いた ものが図8に
な り階層 クラス ター分析 を行 つた ものが図
9に
な る。 共 起 ネ ッ トワー ク図 で 強 い共 起 関係 が示 され た語 句 の一 例 を あ げ る と,「
美 しい 」・ 「感 じる」 。「′卜」 が強 い共起 関係 で示 され てい る。 階層 ク ラス ター分 析 にお い て も, 「美 しい」 。「感 じる」 。「心」 は 同 じクラス ター に分 け られ て い る。 これ らの結 果 か ら 自由記 述 を再確 認 してみ る と,「
美 しい 」 。「感 じる」 。「心 」 は 次 の よ うな 回答 の 中 に 出て くる。 「美 しさを感 じる心」 「五感 を充分 に使 つて感 じる心」 「本人 らしい美的感覚」 「共 に製作 してい く仲 間の表現方法や作品の良 さに触れ て 感 じる心 の働 き」 上記 の記述 の特徴 を集約す る と,「
美 しい」 。「感 じる」 。「′卜」 か らは 「美 しい もの を美 しい と感 じる心」 とい う捉 え方 が導 き出 され る。`
ヽ
、
、
、
iだ、
図8.質
問① の共起ネ ッ トワー ク図―
=
“
■
■
‐
■
目
■
■
■
‐
■
■
■
■
■
■
■
■
目
■
‐
"
■
■
■
‐
■
じ ス00 02
04 06 08
図9.質
問① の階層 クラス ター 図 この よ うに回答 を集 約 してい く と,教
師 が美術 教 育や 図画 工作科 の学 習 で必 要 だ と感 じてい る 「感`性」 は次 の よ うな もの にな る。 ・独創 的な発想 を生み 出すカ ・ 色や 形,イ
メー ジ を導 き 出す も とに な る もの 。題材 。素材 か ら何 か を感 じ取 る力 ・ 自分 の経 験 や 体験 を結 び付 け る力 ・ 感 動 を共有 で き る力 ・ 作 品 を鑑 賞 す る ときに感 じる気持 ち ・ 美 しい もの を美 しい と感 じる心 これ らは,先
に も述 べ たふ じえや遠藤 に よる感性 の捉 え方 と教師 の捉 え方 が通底 して い る結果 とい える。第
2章
「感性 」 に着 目 した授 業展 開 の在 り方 第2章
にお い て は,子
どもが 「感性 を働 かせ なが ら」活 動 で き る授 業構 成 につ い て 教 師 へ の 聞 き取 り調 査 等 か ら考 察 を行 う。 そ の結果 を も とに授 業 モデ ル を考 案 す る。 第1節
教 師 の意 識 美術教育や図画工作科の学習の際,教
師が 「感性」を どの よ うに捉 えてい るのか とい うこ とを調査 したア ンケー トにおいて,質
問② 「美術教育や図画工作科の学習の際,ど
んな時に『 感性』が働 いた と感 じますか」では,次
の よ うな結果 が得 られた。 語句要素 に分節 して出現数 が多かった語 を集約 した結果 が,次
の表7にな る。 表7.質
問② において出現数が多かった語綸豊聾
■■猫
柏彙麟
‖撮破
抽出艶
出現数
色
ぶ
All驚賞
形
子
脚 る
想像
D 8
他
5 そ して,語
句 間の 関係 を見 るた めに共起ネ ッ トワー ク図 を描 いた ものが図10に
な り, 階層 クラス ター分析 を行 つた ものが図Hに
な る。 共起ネ ッ トワー ク図で強 い共起 関係 が示 され た語句 の一例 をあげ る と,「素晴 らしい」・ 「美 しい」が強い共起 関係 で示 されてい る。 階層 クラスター分析 において も,「
素 晴 ら しい」 。「美 しい」 は同 じクラス ター に分 け られ てい る。 これ らの結果 か ら自由記述 を再確認 してみ る と,「
素晴 ら しい」 。「美 しい」 は次 の よ うな回答 の 中に 出て くる。 「美 しい,素
晴 ら しい と感 じる もの に出会 えた時」 「美 しい もの素晴 らしい ものに 自然 と見入 つてい る とき」 「作品に触れ て素晴 らしい と感 じた り美 しい と感 じた りした とき」 これ らの記 述 の特徴 を集約 してい く と,「
素晴 ら しい」 。「美 しい」 か らは,「
美 し い もの 。良い物 。本物 に触れ る際」 とい うところが導 き出 され る。 この よ うに回答 を集約 してい く と,美
術 教育や 図画 工作科 の学習 にお い て,教
師 は次 の よ うな時 に 「感性 が働 いてい る」 と感 じてい ることがわか つた。 ・ 色 や形・ イ メー ジを選択・ 判 断す る際作品
自分
見る
表現
脚う
イメ
‐ジ
懇助
鵬
発想
総
I夫刷蹴
人
繁晴札
tl員
しい
友達
8 1 5 2 20 15 14 10 10 10 8 8 7 6 6 6 5 5 5 4 4 4 4 4 4 4・ 友 だ ちの作 品 を見 てい る際や
,作
品 につ い て の交 流 の機 会 ・ 作 品製 作 時 の発想 や構 想 の際。新 しい素材 や 表現 方法 に触れ る経験や体験 をす る際 ・ 美 しい もの O良い 物
0本
物 に触 れ る際1
1
1
■
ロ
ー
ー
ロ
ー
ー
日
■
E
■
■
■
ロ
■
■
︱
︱
︱
︱
︱
︱
0 0 0_2 0_4 0_6 0_8 1_0 図H.質
問①の階層クラスター図 第2節
感 性 認 知 脳 科 学 に お け る 「感 性 が働 く」 「感性 が働 く」とい うこ とが一体 ど うい うもの なのか と考 えた ときに他 分 野 で は どん な研 究 が な され て い るの だ ろ う。 他 分 野 で の研 究 と比 較 す る こ とで美 術 教 育 で必 要 と な る「感 性 を働 かせ な が ら」が 明確 にな るので は ない だ ろ うか。 心理 学 。医学・ 障害科 学 ・ 芸術 学 の研 究 者 が集 ま り学 際 融 合 的 な研 究 を行 う感 性 認 知 脳 科 学 とい う分 野 が あ る。 そ こで は,「
感 性 」 とい う心 の働 き を作 り出す脳 の仕 組 み を探 る研 究 が進 め られ て い る。 学 生 の調 査や 先行研 究 。学習 指 導要領 ・教 師へ の調 査 等 か ら 「感 性 が働 く」 こ とにつ い て考 えて きたが,感
性 認 知 脳 科 学 の分 野 か ら見 た とき に 「感 性 が働 く」 と は ど うい つた こ とに な るの だ ろ うか。 筑 波 大 学 の感 性 評 価 構 造 モ デ ル 構 築 特 別 プ ロジ ェ ク ト研 究 にお い て次 の よ うに「感 性 」 が 定 義14)され て い る。1
主観 的 で説 明不可能 な はた らき2
先 天 的 な性 質 に加 えて知識 や 経 験 に よ る認 知 的 表 現 23
直感 と知 的 活 動 の相 互 作 用4
美 や 快 な ど,特
徴 に直感 的 に反 応 し評 価 す る能 力5
イ メー ジ を創 造 す る心 の はた らき この5つ
の 分類 を見 る と,「
感 性 」 とは,何
か に対す る 「働 き」で あ り,「
能 力 」 で あ り,「
表 現 」 で あ り,「
作 用 」 で あ り,能
動 的 な意 味合 い を多 く含 ん だ もの で あ る こ とが 分 か る。 した が つ て,「
感 性 とは,あ
る刺 激 に対 して働 く能 動 的 な能 力 を持 つ た働 きで あ る」 と定義 で き る。 こ こで挙 げ られ た 「感性 」 の定義 は,「
感 性 」 そ の もの の定 義 とい うよ りは「感 性 」 の働 き方 を示す もの で はない だ ろ うか。 それ を確 証す る もの と して久 野 が,『
感 性 認 知脳 科 学 へ の招 待 』 の な か で原 田の定 義 を取 り上 げ,「
感 性 」 の定義 とい うよ りは感 性 が働 い た結 果 と指 摘 して い る ものが あ る15)。 これ は,「感 性 」の働 き方 を示 す 一 例 とな る。 「感性 とは あい まいな情報 を直観 的 に感 じ取 る能力」 で あ り,そ
れ が働 い た結 果 と して原 田の定義 にな るよ うな 「美や快 へ の反応 と評価 や イ メー ジの創 造 な どとの 関 わ り」 が 生 まれ るの で は な い か と考 え られ る。 また 山中は,「
感 性 」 を 「価 値 判 断 を行 う前 にそ の方 向付 け を決 定す る こ ころの は た らき」16)と して ぃ る。 これ は,「
感 性 」 が働 い た結 果 と して 「価 値 判 断 」 が行 われ る と考 え る こ とが で き る。 また,「
感 性 」 が働 い た こ とを示 す もの と して 次 の よ うに 述 べ 「ひ らめ き」 を挙 げて い る17)。 先 の原 田の説 明 で は感 性 とい う高 次機 能 の例 と して 「ひ らめ き」 が挙 げ られ てい る よ うに,ひ
らめ きは 「感 性 の は た らきの結 果 と して私 た ちが知 る」 こ とを あ らわ す 言 葉 と して重 要 な もの で あ る。 さ らに,感性 の働 き を次 の よ うに定 義 し,記憶 を結 び つ け表 現 す るた め の「気 づ き」 が 「感性 」 の働 い た結果 の大切 な1つ
と考 え られ る と指摘 して い る18)。 一般 的 に学 習 や 体 験 は,意
識 化 す る,あ
るい は他 人 に伝 え る こ とが で き る形 を取 る前 にす で に暗 黙 的 な知識 と して 蓄 え られ て い る必 要 が あ り,感
性 の は た らきは こ の暗黙 的 な知識=「
す で に知 って い るが知識 と して 取 り出す こ とが難 しか つ た」 知 識 を基 盤 とす る直感 的 な論 理 化 作 用 ま た は形 や 仕 上 げ な どの表 現 を結 ぶ プ ロセ ス と考 え られ る これ らの例 は,感
性 認 知脳 科 学 に携 わ る研 究者 が感 性 を何 らか の反 応 と して 客観 的 に捉 え よ うとす る研 究 で あ る。感 性認 知脳 科 学 では,感
性 とい うこ こ ろの は た らき を 作 り出す脳 の仕 組 み を探 る研 究 が あ り,脳波 計やfMRI装
置 を用 い て感 性 の働 き を脳 活 動 と して捉 え よ うと して い る。 これ らの計 測 の結 果 と して,例
え ばデ ザ イ ナ ー が新 し いデ ザイ ン を行 う際 に 「記 憶 野 の『 海 馬』 を よ く使 つてお り,新
しい もの の創 造 に, 蓄積 され た イ メー ジが働 き掛 けて い る こ とが 分 か った」19)と い う報告 が され てい る。 これ は,イ メー ジ に働 きか けて新 しくもの を生み 出す 際 に感 性 が働 くと考 え られ るが, 教 師 が色・ 形・ イ メー ジの選 択 の際 に感 性 が働 く と感 じて い る こ と と同様 で あ る と判 断 で き るの で は な い だ ろ うか。 これ らの こ とか ら,感
性 認 知脳 科 学 にお け る 「感 性 が働 く」 とい うこ とは,「
価 値 判 断 」 。「ひ らめ き」 。「気 づ き」 とい つた行 動 が起 き る時 と解 釈 で き る。 そ して,教
師 が授 業 の な か で感 性 が働 い て い る と感 じて い る 「色 や 形・ イ メー ジ を選 択 。判 断す る際 」 。「友 だ ちの作 品 を見 てい る際や,作
品 につ い て の交 流 の機 会 」 。「作 品製 作 時 の発 想 や構 想 の際 」 。「新 しい 素材や 表現 方 法 に触れ る経 験 や体 験 をす る際 」。「美 し い もの 。良い物 。本 物 に触 れ る際」 とい つた場 面で も感 性 認識 科 学 で示 され る 「価 値判 断 」 。「ひ らめ き」 。「気 づ き」 が起 きて い る と言 え る。 つ ま り
,感
性 認 識 脳 科 学 に お け る 「感 性 が働 く」 とい うこ とは,教
師 が授 業 の 中で 「感 性 」 が働 い て い る と直感 して い る裏 付 け とな る。 第3節
授 業 に お け る教 師 の意 識 これ まで「感 性 」や そ の捉 え方等 につ い て考 察 を進 めて きた。また ,「 感 性 が働 く」 こ とにつ い て も調 査や 先行研 究 か ら考 察 を進 めて きた。 次 に,実
際 の授 業 場 面 で教 師 が子 どもは どの よ うな場 面 で 「感 性 を働 かせ な が ら」 活 動 して い る と感 じて い るの か を知 るた め に,以
下 の よ うな調 査 を実施 した。 この調 査 は,明石 市 立 小 学校 で 図画 工作 科 の授 業 を担 当す る教 員 4名 を対 象 と した。 以 下 に挙 げ た2つ
の授 業 記録 を教員 に示 し,授
業記 録 の 中で 「感性 」 が働 い てい る と 思 う場面や子 どもの様相 を複数選び,そ
の理 由を記入す る方法で進 めた。それぞれ の授 業の展開案 は,以
下に記 した図12,14に
なる。また,そ
れ らの授業を「場の設定」。「全体 指導の指導言」 。「個別の言葉かけ」。「児童 の反応」に分 けて記録 した ものが,表
8,9
になる。授業記録 : ①
2012年
度東播磨 図工科研 究会公 開授 業 (6年生) 「切 つてつ くつて考 えて∼ どんな形 にみ えるかな∼」 本 時の 学習 (第― 次 第 1時)(1)日
標 ・ 切 りとったお気 に入 りの形 を グルー プ で組 み合 わせ,イ メー ジを、S、 くらませ て, │つ
の 作品 とLてつ くる ことがで きる。 ・ 作品 の表現 のitい を感 じ取 り,よ さや面 白 さを感 じ取 る こ とがで きる。(2)準
備 教 師 児童(3)展
開 画 用紙 か ら形 を切 りとる。 ・ で き る だ け た く さん、 自由 に切 り 取 る。 切 り と っ た形 の 中 か らお 気 に入 り の形 を見 つ け る。 ・ 最 初 は3つ選.ぶ . 。そ の 中 か ら │つ,お
気 に入 りの形 をIEEび,理
由 を発 表 す る。 ・ 画 用紙 の 周 囲 か らは さみ を入 れ な い切 り方 で切 る ことを伝 える。 ・ 『 頭 空 っぱ』 マー ク を提 示 し,形
に こだわ らな い よ うに切 りと らせ る。 ・ 「す き」 と思 う もの を直惑 的 に選 ばせ る。 ・ 3つか ら│つへ と選 、St数を限 定 す る こ とで,「
す き」 だ と思 う理 由 を明 確 に させ てい く。 ・ 『 発 表 』 マー タ を提 示 し,ど
う して そ の形 が好 き なの か,根
拠 を明 確 に させ,形
につ い て イ メー ジ を、S、 くらませ る。 画 用紙マー ク
ホ ワ イ トボ ー ド
(A4版
班 に │つ) マー カーセ ロハ ンテー プ
マ グ ネ ッ ト は さみ 形 を組 み 合 わ せ る。 ・ お 気 に 入 りの 形 を3つ持 ち よ │つの形 に仕 上 げ る。 ・ 組 み合 わ せ た形 を固定 す る。 作 品 を紹 介 す る。 ・ 発 表 を聞 い て 思 っ た こ と・ 感 した こ とを交流 す る.
5
次 時 の 学 習 を知 る。 ・ 『 考 える』 マー ク を提 示 し,話
L合い の 中 か ら│ つの 作品 をつ くりあ げ る こ とを伝 える。 ・ 自分 の選 ん だ3つの形 は、`烙ず 作 品 に組 み 合 わ せ る よ うにす る。 ・ 工 夫 してい る表現 を取 り上 げ て紹介 し、 表 現 の 幅 を広1ずる。 ・ 重 ね る、折 るな どの表 現 も認 め る。 ・ 話 し合 い で 由 た意 見 か ら,作
品 の① テ ー マ② ア ピー ルポ イン トを短 くま とめ させ 。恙考 の範 程 を ホ ワ イ トボー ドに残 す よ う助 言す る。 ◎形 を組 み 合わせ なが ら,お
互 いの 思 い を交流 し, │つの作品 をつ くる ことが で きたか。 ・ 作 品 とホ ワ イ トボー ドに書 かれ た思考 の過程 を提 示 し,イ メー ジか ら作 品 化 に二 る までの発 想 の連 いやっ表現の面 白 さを見つけ させ る。 ◎ 作品 の表現 の違 い を感 じ取 り,よ さや面 白 さを感 じJ秋る ことがで きたか。 ・ 残 った画用紙 も作品 であ る ことを伝 え,次
時 への 学習意欲 を嗅 起 す る。 切 り取 っ た形 を組 み 合 わ せ てみ よ う !図12.授業① 「切 つてつ くつて考 えて∼ どんな形にみえるかな∼」の展開案 図
13.授
業①の学習の様子 表8.授
業①の授 場 の 設 定 全 体 指 導 の 指 導 言 個 別 の言 葉 か け 児 童 の反 応 ・ 切 り取 つた形 か ら好 き な もの を3つ選 ぶ 。 ・ 選 ん だ 中か ら,お
気 に入 りを1つ選 ぶ 。 ・ 班 の人 のパ ー ツ を あ わ せ て 1つの 作 品 に す る。 ・ テ ー マ 。ア ピー ル ポ イ ン トを考 え る。 ・ グ ル ー プ で 発 表 す る。 ・ 他 の班 の作 品 を見 た 感 想 を発 表 す る。 ・ 切 つた 中か ら,好
き な 形 の も の を 3つ選 ん で くだ さい。 。その 中か らお気 に入 り を 1つ選 ん で く だ さい。 選 ん だ理 由 も考 え て ね 。「∼ み た い だ か ら」 とか で レヽい よ。 。今 か らは班 で考 えま す 。 班 の 人 の もの をす べ て 使 つ て 1つの 作 品 に しま す 。 イ メー ジ を 膨 ら ま せ て 考 え ま し ょ う。 ・ 順 番 に発 表 してい き ます。 。見 た感 想 を言 つて く だ さい。 ・ 折 り曲 げ た り,丸 め た り し て も 良 い よ。 。な るほ どね, ドラ ゴ ン み た い に 見 え る?ほん まや ね。 どれ が い い な か。 こ つ ち に しよ うか な。 。とんが つて るか ら。 。とにか く大 きいか ら。 。く じらみ た い。 ・ へ っ こん で い る と ころ が い い。 。こつ ちに した方 が え え 感 じや ん 。 ・ 脚 に な るや ん。 。これ や つた ら意 味 わ か らへ ん。 。こつ ち手。 。よ うか い にみ え る。 。きつね,きつ ね。 。じゃ,よ うか い 足 一 本 の 目の 中 にい るキ ツネ。 。髭 の 空 い て い る と こ ろ の 形 が 面 白 い 。 。浮 き 出 て い る と こ ろ が す ごい 。 。よ うかいつてい うネー ミングが 良い。 ・ 踊 るつてい うの が面 白 い 。 。収 納 式 って い う発 想 が 他 の班 に は な か つた。 。す ご く立体 的 な ところ が 良い。②
2012年
度兵庫教育大学付属小学校公 開授業 (1年生) 「そ して,
ドラゴン とね」6
本 時 の学 習 (全8時間の 第5時)(1)目
標 ・ これ までの活 動,お話 の展 開, ドラゴ ンの操作,友だち とのや り とりか ら, ドラ ゴン と遊ぶお話や 絵 の イ メー ジを広 げ る こ とがで き る。‐ 【イメー ジ】 ・ パ スや カラーベ ンで描 き加 える,画用 紙 を貼 る,身辺材料 を使 うな どの方法 を選んだ り組み合わ せたりして,楽 しい絵本のお話を工夫してつくることができる。 【材 料・ 造形 的な行為】 ・ 自他の作品
,お
話の よさや お も しろ さを積極的 にみ つ け,相
手 に伝 えた り自分 の表現 に取 り入れ よ うとしたりする. 【鑑 賞】 点 とな る子 ど もの 1絵本 の 世 界 に つ い て話 し合 う。 2本時のめあてにつ いて話 し合 う。 3ドラ ゴ ン と冒険す るお話 の世界 を画 用 紙 に表す。 4作品 を紹介 し合 い 今 日の活動 をふ り さについて話 した り紹介 した りする子 ども。 。これか ら続 くお話について見通 しをもち,話
し た り,聞いた りする子 ども。 ・ 参考作品を鑑賞 し,お
話 を楽 しくする方法を思 いつき,発
言 した りつぶやいた りする子 ども。 ・ お話を楽 しくするポイン トについて見通 しを も あてにつ い て考 えつ ぶや く子 ど ●活 動 の 見通 しが もて る よ うに 参 考作 品 を提示 し,一
緒 に ス トー リー をつくつていく。 ●子どもの意見を整理し しが もて る よ うに,間
い 直 した り,板
書 に整 理す る。 ● お互 い の 作品 を 自由 に 鑑 賞で き る空 間 をつ く る。 ●様 々な 方法 を試 しなが らつ くつてい る 子 を認 め,全体 に広 めて い く。 ● ス トー リー をつ くりな が ら表 現 して い る子 を 認 め,全
体 に 広 め て い く。 ● 活動 に 行 き詰 ま ってい る児童 に対 して は鑑 賞 の場 に連 れ 出 し,一
緒 に会話 を楽 しみ,発
想 の 手が か りとす る よ う にす る。 てめあてにつなげる。 方 法 の 見通 ,オリジナル ペー ジに つ くつてい こう 法を思いつ き,発
言 した りつぶやいた りする子 ども。 0友だちの発言か ら自分な りに発想を し,活動の 見通 しをもつ子 ども。 冒 険 の お は な し づ く り 。夢 中で対象にはた らきかけ,活
動 に没頭 してい る子 ども。 ・ 活動や 作品 を見合い「いい こと思いつ いた」 等 つ ぶや きなが ら新たな発想 を している子 ども。 ・ 表す,見
る,話
す とい った活動 を活発 に繰 り返 し,創
造的 な技 能 を駆使 して ス トー リー と表 現 を練 り上げる子 ども。 ・ 自分の作品や ス トー リー を自信 を もつて友だ ち に紹介 を した り,友だ ちの紹介に笑顔 で聞き入 試 行錯 誤 しなが ら活 動 を展 開 して い く過 程 で,自 分な りのス トー リーや意味 を見出す。 より楽 しくお もしろい絵本のお話を目指 し て表 し方を工夫する。 造 形 的 な 行 為 パスやベ ンで描 き 加 える,画
用 紙 を切 り取 つて貼 る。身辺 材料 を飾 り付 け るな どの方法 を選 んだ り 組み合わせた りしな がら追求する。 周 りの 風 景,登
場 人物,事
件 な ど の 内容 や,そ
れ を 表 す方法 を発想 し, イ メー ジ を広 げ た り新 た な 方法 を思 いついた りする。 友だちの内容や方法のよさやおもしろさを みつ けた り,語
り合 つた りす る。 図14.授
業② 「そ して,
ドラゴンとね」の展開案図
15.授
業② の学習 の様 子 表9.授
業②の授業記ほ 場 の 設 定 全体指導 の指導言 個別 の言葉 か け 児 童 の 反 応 授 業 開 始 ま で の 時 間 で,背景 に付 け足 しを させ る。 絵 本 の 世 界 に つ い て 話 し合 う。 提 示 した 見 本 を つ か っ て ,イ メー ジ の作 り 方 の例 示 をす る。 教 師 が 作 成 し た ドラ ゴ ン と 自分 を 提 示 す る。 児 童 を指 名 し,見本 の ドラ ゴ ン が 入 る 場 所 を決 め させ る。 例 示 した 見 本 に つ い て の 物 語 を 考 え させ 。時 間 にな るまで,コ ン テ で 付 け 足 し して い てい い です よ。 ・ どん な世 界 に な った か紹 介 して くだ さい。 。今 日はい よい よ, こ れ に お 話 を つ く つ て い きます 。 ど ん な お 話 しか 考 え て きた人? こ こで遊 ん で み た? 。どん な世 界 がで きて る? ・ ドラ ゴ ン と一 緒 に こ の 世 界 に 入 つ て 行 き ます 。ど こに入 つた ら い い か な? ・ ドラ ゴンは どこに入 ろ う?や つて み て。 「シ ャ ボ ン 玉 の 世 界 で 冒険 」 ・冒険 にや つて きた ら シ ャ ボ ン 玉 の 世 界 に 。みん な見て。 ・ どん な世 界 が で きて るの? 。こ こに は何 が現れ て 'ヽ る? 。よ く見 つ けたね。 。この前 は空 だ けだ つ た よね。海 がカロわ って き た の ね 。 。こん な感 じがいい? ・ シ ャボ ン玉 に入 つて 冒険 か? 。こ こに青。 。こ こは何色 に しよ う。 ・ 擦 るや つ ど こに あ る? ・ 月 と夢 。 後,海
の 中の キ ラキ ラ。 ・ 月。 ・ 夢 の入 り口。 ・ 海 の 中 と空 の世 界 。 。こ こが きれ い。 ・ や つた! ・ 初 めに した。 ・ 見 た 瞬 間 イ メー ジで き た。 ・ 丸 い か ら,シ
ャ ボ ン玉 の 世 界。 ・ ビー 玉 に も見 え る。 ・ 水 玉 の世 界 。 ・ 先 生 も ドラ ゴンつ くつ て る。 め ち ゃ うまい 。 ・ 青 の 中 に入 つた ら? 。緑 の 中は? ・ ドラ ゴ ンが 寝 転 ん で い るみ た い 。 。一緒 に ドラ ゴンが入 つ て きた。る 。 友 達 の 見 本 も例 示 し, どの よ うに す る か 考 え させ る。 今 日の め あ て を 話 し 合 わせ る。 背 景 に 考 え た お 話 に 合 う絵 を 描 き こ ま せ る。 入 つて しま い ま した。 さ ら に 不 思 議 な こ と が起 こつて,先生 と ド ラ ゴ ンは喜 び ま した。 ど ん な こ とが 起 こ つ た で しょ う。 他 に は? あ と一 人 。 。あ とは 自分 の ものに 描 け ば い い よね。 ・お 菓 子 の家 に入 つた ら, も う一 人 の お 友 達 が 入 つ て き ま した。 。ま さむね くん,おも し ろ い お 友 達 つ く つ て い た よね 。 ・森 の 中 に 出 て い るん だ よね。 .お話 を つ く る と き は,楽 しい もの が増 え た り,お友 達 が 出 て き た りす る と うれ し く な っ ち ゃ う。 。今 日の めあて は? 。どんなお は な し? 。画 用紙 の 中に,不思 議 で,楽しい,ドキ ド キ す る お 話 を つ な げ よ う。 ・ じゃ,どん どん つ く つて み よ う。 。お菓子の家 って どん なの?描いてみ て。 。こ こに不思議 な鏡 の 絵 を描 け ば い い ね。 魔 女 も面 白い ね。 ま りこ ち ゃ ん。 。パ スで直接 描 いてい い よ。 これ は 何? 。大 きい シ ャボ ン玉 にな っ て一緒 に話 した。 。お菓 子 の家 が出 て きた。 ・ シ ャボ ン玉 がが つ か つ て
,お
菓 子 の 家 に入 つて い く。 ・ 鏡 が あ って,未
来 の 世 界 に入 れ る。 ・ ク ッキー の森 。 ・ 全 部 の シ ャ ボ ン玉 がぶ つ か つ て。 一 つ の 大 きな シ ャボ ン玉 に な る。 。まだ あ る。 魔女! お友達 の名 前 は? お魚 み た い な人 間。 お は な しを つ け よ た の しい どき どき び っ く りす る い っ ぱ いつ な げ よ どん どん つ な げ よ み ん な で つ くろ う う! う う ・ ク レパ ス で絵 の 中 に描 い て もい い の? 。どん どん描 い て い いね ん て。 ・ マ ネせ ん とい て よ。 。みて ない。 ・ お城 で 人 が 来 た ら扉 が 開 く。 ・ 恐 竜 の頭 と,その 骨 。 。秘密 の木 が描 い て あ る。 秘 密 の 扉 が 付 い て い て, 中 にお 化 け屋 敷 が あ る。 。秘密 の カ プセル。 あ け た らアイ テ ム が 出 る。で き て い る と こ ろ ま で の お 話 を発 表 させ る。 本 時 の ふ り か え ・席 に戻 つ て,お話 が 途 中 だ と は 思 い ま す が,途中 ま で の お 話 を 教 えて くだ さい。どん なお 話 が で き た か な? 。どん な ところい い と 思 つた? 。お 話 は つ な が りま ・ 白い画 用 紙 い る人 こ こね。 ・楽 しい お話 に な つて きた ね。 。い い よ。 ・ も う一 人 ドラ ゴン描 くの? ・スペ ー ス大 事 や もん 力よ。 ・ ドラ ゴ ンは連 れ て こ な くて い い よ。 ・不思議 な扉 が続 い て い く。 。まだ途 中や か らね。 。ど き ど きす る か ら オ11。 。上 か らきれ い な虹 が 見 えた んや ね 。 ・ 女 の人 や ね ん て。 と っ て も面 白い ね 。 。は しご。 ・ テ ン ト。 。梯子 を長 く してつ な げ た。 。こっ ちの扉 あ けた ら公 園 につ な が つ て い て
,滑
り台 を滑 つ た らプ ー ル が あ る。 ・ パ ス で 人 を描 い て もい い? 。こっ ちに も ドラ ゴン。 。こ こに張 る こ とにす る。 スペ ー ス が い い感 じ。 。こっ ちは線 路 に な った。 。最初 は,不
思 議 な木 が あ っ て扉 を あ つて,開
い た らお 化 け屋 敷 が あ る。 次 の扉 は,針や 落 と し穴。 最 後 は 公 園 に な つ て る。 ア イ ス ク リー ムや 滑 り台 が あ って 宝物 が あ る。 。まだ ここに は つて ない。 。なぜ お化 け屋 敷 をつ く った の? 。お も しろ く したい か ら。 。ドラ ゴンが ここに きて, そ の 上 に僕 が 乗 つ て,滑
り台 を二 人 で 滑 つ た ら上 か ら虹 が 見 えた。 ・ 少 な い 絵 や の に,そ
ん な にお 話 が あ る とは 思 わ な か つ た 。 ・ 白井 先 生 が い て夜 に な っ た らこ こで ドラ ゴ ンが 寝 る。先 生 は こ こで寝 る。 先 生 が 寝 る と こ ろ は 閉 ま って毛布 み た い にな る。 。これ何? 。魚 み た い な人 間。 。 ドラ ゴン と僕 が梯 子 に 上 っ て ドア を 開 け る。 シ ャ ボ ン玉 を通 っ て 滑 り台 を滑 っ た らで つ か い 城 に 入 れ る。 この ドア は 大 人 用,この ドア は子 供 用, この ドア は ドラ ゴン用 。 。これ は何? ・ 鏡 。 。こ こは屋 根 。次 時 へ の 意 欲 づ け を す る。 た か?今 度 どん どん つ な が るか もね 。 これ らの 記 録 を も とに
,記
入 用 出 し,そ
う感 じた 理 由 を記 入 して シー トを作成 し「感性 が働 い た」と感 じる場 面 を選 び も らつ た。 実 際 の記入 例 が 図 16にな る。 ●FI,,`■■ L■ヽ`:│し '..t とい41こ・■て、ニ ■:rttた。メん た0し ■,. ・ ぉ 饉 r rl技 ‐.で どん0●T腱ヽ' ・レ・7市ンもびぶつ0,■て.議 “ Fl● 中に:●t':=い11 ,凛■ ■ ●:由│・11. 蛉 “ 人 っ て お ■〔
litち十
二
p
34もしらい●A ``んど■lヽ 図16.調
査 用 シー ト そ の結 果,「
感 性 が働 い た」 と教 師 が感 じる場 面 が,延
べ61箇
所選 び 出 され た。選 択 され た場 面 を質 問② で 明 らか に な つた教 師 が 「感 性 」 が働 い て い る と感 じる5つ
の 場 面 「色・ 形・ イ メー ジの選 択 」 。「発 想・ 構想 の場 面」。「作 品交流 の場 面」 。「鑑 賞 の場 面」 。「素材・ 技 法 の選択 」 毎 に分類 した。 その結果 が表10,H,図
17に
な る。 表10.選
択 場 面 の分 類 選 択 の 場 所 業記 録 の 分 類 択 理 由 分 析 切 り取 つ た 形 か ら好 き な もの を3つ選 ぶ 。 場 の 設 定 自分 に しか わ か らな い形 の 良 さを 多 数 の 中 か ら吟 味 し て い る。 ・ 形 。イ メ ジ の 選 択 選 ん だ 形 の 中 か ら,お に 入 りを1つ選 ぶ 。 場 の 設 定 さ ら に1つに 絞 る こ とで, 細 か な 理 由 が 明 確 に な り, 選 ん だ 1つが 自分 の 中 で 特 別 な 形 に な る か ら。 色 ・ 形 ・ イ メ ー ジ の 選 択 イ メ ー ジ を 膨 ら ま せ て 考 え ま し ょ う。 全 体 指 導 の 指 導 漠 然 と した形 だ か ら,様
々 な もの に 見 え,正
解 が な い た め, 自分 の 思 い も相 手 に 伝 え る こ とに抵 抗 が な い。 色 ・ 形 。イ メ 作 品 交 流 の 一 ジ の 選 択 場 面 折 り曲 げ た り,丸め た り して も良 い よ。 個別 の指 導 言 「 段 が 増 え る こ とで,さ ら こイ メー ジが膨 らむ 。 色 ・ 形 ・ イ メ 素 材・技 法 の ― ジ の選 択 選 択 他 の 班 の 作 品 を 見 た 感 想 を発 表 す る。 場の 設 定 「な る ほ どJ「 意 外 だ」「そ うい うこ とか!」 と他 の グル ープ で の発 想 や 工 夫 に驚 く こ とが あ るか ら。 鑑 賞 の場 面付 け足 して い い です よ。 月 と夢 。 後
,海
の 中 の キ ラ キ ラ 月 夢 の 入 り 口 海 の 中 と空 の 世 界 。 め っ ち ゃ うま い。 例 示 し た 見 本 に つ い て の 物 語 を考 え させ る。 友 だ ちの 見 本 も例 示 し, ど の よ うに す る か 考 え させ る。 お 城 で 人 が 来 た ら 開 く 恐 竜 の 頭 と そ の 骨 秘 密 の 本 が 描 い て あ る。秘 密 の扉 が つ い て い て,中 に お 化 け 屋 敷 が あ る 秘 密 の タ イ ム カ プ セ ル 。 開 け た ら ア イ テ ム が 出 る。 こ こに貼 る こ とにす る。 スペ ー ス が い い感 じ。 今 度 ど ん ど ん つ な が か もね。 と体 指 導 の 指 導 己童 の反 応 己童 の反 応 分の設 定 の設 定 童 の 反 応 児童 の反 応 全 体 指 導 の 指 導 自由 に色 を足 せ る。 偶然 に で き た 色 の 組 み 合 わ せや 見 え方 を 自分 が 思 う具 体 的 な も の や こ と に 例 え 形や 色 へ の感 動 。 喜ん だ こ とを 考 え る 中 で, 自分 が 喜 ぶ こ とを想 像 した り,他
者 の 考 え を知 る こ と で発 見 が あ る。 友だ ち の 作 品 と比 べ る こ と で,自 分 の 作 品 が ま た違 っ た見 方 を した り, さ らに想 像が膨 らん だ りす る。 製作 を進 め る 中 で,頭
の 中 に どん どん ス トー リー とイ メー ジ が 湧 い て き て い るか ら。 自分 の 作 品全 体 を見 て,バ
ラ ンス を整 え る こ とで,「い い感 じ」 と 自分 の 好 き な様 子 を表 現 で きてい る。 次 回 どん な風 に し よ うか, この続 きは こん な 風 に な ど イ メ ー ジ を 膨 ら ま せ て い く。 ・ 形 ・ イ メ 素材・技 法 の ジの選 択 選 択 ・ 形 ・ イ メ ジ の選 択 ・ 形 ・ イ メ ジ の 選 択 発 想 。構 想 の 場 面 作 品 交 流 の 場 面 想 面 発 想 。構 想 の 場 面 発 想 。構 想 の 素 材・技 法 の 場 面選 択 。構 想 の 好 き。 全 体 指 導 の 指 導 「好 き」 をキー ワー ドに子 ど もが漠 然 と形 を 見 て い た もの か ら意 味 を 見 出 そ う と して い る と考 え られ る。 ・ 形 。イ メ ジ の 選 択 お 気 に入 り。 全 体 指 導 の 指 導 さ らにそ こか ら1つの作 品 と して選 び 出す 作 業 に展 開 してい る と考 える。 構 想 の 想 面 あ わせ て 。 全 体 指 導 の 指 導 也者 の お気 に入 りと組 み合 わせ る活動へ の展 開で
,見
つけ出す か らさ らに作 り出 すへ と感性 が ぐ ら りと動 き 出す と考 え られ る。 構 想 の 想 面 す べ て 使 つ て 1つ。 全 体 指 導 の 指 導 個 々 の パ ー ツ に は 各 々 が イ メ ー ジ した もの が既 に存 在 して い て,他
者 の パ ー ツ と 組 み 合 わ せ を 考 え る上 で そ の イ メー ジの 主 張,受
止 め とい う交 流 が 存 在 して い る 考 え られ る。 品 交 流 の 場 え え感 じ。意 味 わ か ら ん 。 児 童 の 反 応 組 み 合 わせ て い く過 程 で 自 分 の感 性 と他 者 の 感 性 との 不 一 致 が 生 ま れ,そ
の 共 同 的 作 業 に よ り共 有 的 な価 値 観,人
とつ な が っ て い る よ うに 思 う。 ア ピー ル ポ イ ン トにつ な が る。 品 交 流 の 場 グル ー プ で 発 表 す る 。 の設 定 グル ー プ 発 表,感
想 の発 表 を通 して 「好 き」「一 致 (ま たは不 一 致)」「共有 的価 値 」 とい うよ うな感 性 の働 き を 再度 体 験 して い る場 面。 賞 の場 面色 こ 何 ど は つ こ や こ る