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木材加工教育の実践に関する研究(第17報) : 常温硬化性接着剤の接着性能について

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(1)Title. 木材加工教育の実践に関する研究(第17報) : 常温硬化性接着剤の接着性 能について. Author(s). 金田, 弘. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 49(2): 121-134. Issue Date. 1999-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/157. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 9巻 第2号 北海道教育大学紀要 (教育科学編) 第4. 平 成 11 年 2 月. 2 49 ion)Voエ ion (Educat i ty of Educat Journal of Hokkaido Uni vers ー ,No.. February,1999. 木材加工教育の実践に関する研究 (第17報) 常温硬化性接着剤の接着性能について 金. 田. 弘. 北海道教育大学函館枝技術教室. Studi es. on. ion ( 1 ) 7 the Practice of W oodworking 驚ducat. on the bonding propert ・ l ・es of roor tem perature setting adhesi ÷ ves. Hiromu KANm 嵐DA. H L山;id U i ty of Educat 【odate Ca ・on i … 丑 Laboratory, Hal l Tec誼10 log i 〔 npus c , O a o n vers. H叫【odat e 040一8567. Sunumary. i og adhesives were tested for usein wood t t Bond無g properties of room temperature se. proc‐. ion in i山山or h igh schools. essing educat 1ows‐ ized as fo1 The resu1 ts are sul l亘nar. ( 1 ). i ions Sokm and soku i- PVAc lnixture showed considerably h Under normal condi t gh com‐ ,. i lure l止ぬng PVAc in Sokui was pression block shear strength and wood fa ‐ The effect of l. i and i l d d h ti ly recogni l l i t t was possible to use soku zed. From th s rest clear , t was concu e t a sok山 一 PVAc lnixtures. ( 2 ) Bight t}やes of room. igh schools‐ ives for pract as a(遁es lc lng wood tec恒lology i ni山国or h. lat io]} temperature sett血g a(遁esives were tested to deter1Pine the re. ing t i l牡ps between press 1 1 le s. and. compression. block. shear strength,. 1ure・ wood fai. i in a(遁esi ld 切 al venessin obtaining high shear strength al ・oacrylate res ve showed rapid effect imer lure by the use of a pr wood fai ‐. in a(地esives needed to be pressed lt was recog匝zedtha t PVAc ,case , PRF, 趣虹AC , PVA-工 lure for three to s ix hours to obt a j ヒ ロh igh shear stren郡h and wood fai ‐ in adhesi iねg temperature was an ef ln the use of PRF and epoxy res ves slng the press - , ral ies, such as shear strength and wood fa fect ive method for improving bon両ng proPert i ユure ‐. ( ) 3. Three k j じ ods of rapid - curing t刃コe PVAc a(遁esives were tested to determine the relatio]}. lure l 士 i ock shear strength, wood fai s ps between short Pressing t江口e and compression bl ‐ As a consequence i d ter 【癒i nedthatrapid . curing type pVAc adhesives had superior , t was e. igh shear strenモじ ing t h in comparlson With the shear imes(5 ~15 minutes)i sett n reac垣ng h strength of normaltypes of PVAc . 121.

(3) . 金. 田. 弘. 1. は じめ に. 近代の木材加工技術の中で重要な位置を占める接合領域に関して 接着は最も汎用的技術になり 接着剤 , , や接着工法の開発は目覚ましいものがある‐ 中学校の木材加工実習においても, 材料や部材の接着がごく一般的に行われ 接着剤の使用体験も日常的 , である. しかし, それにもかかわらず接着や接着剤の学習は 学習時間の制約から非常に簡単にすまされて , いるのが現状である. そこで, 本報では木材加工の実習に一般的に用いられる常温硬化性接着剤を取上げ 種々の接着剤 の接着 , 性能について, 授業や実習で参考になるであろう問題に関して実験結果のいくつかを紹介する . 2. 木材加工と接着・接着剤 木材加工に接着や接着剤の果たす役割は, 非常に大きい‐ 近年の木材加工では 接合の主流は接着であり , , 様々な接着剤や接着技術が使われて大きな効果を上げている. 接着剤についてみれば, 木材加工 に使用される種類は多く それぞれが特色のある性能をもち 小さな木 , , 工品の接着から大きな平面材料 (合板, ボー ド類) 軸材料 集成材 ( 単板積層材 ) の製造に至るまで , , , 接 着剤は木工品や木質材料, 部材の製造等に欠くことの出来ない材料になっている . 木材加工の実習にあたっても, 材料や部材の接合には 釘と並んで接着剤が利用されるケースが非常に多 , い. しかし, 中学校の教科書では, 接着や接着剤 に関する記述は少なく 木材加工技術に重要な位置を占め , るこの分野の扱い方は十分とは云い難い. )で報告したように 中学一年生を対象にしたアンケートの結果によれば 接着剤を使 た体 事実, 前報1 っ , , 験は多くの生徒がもっているにもかかわらず, 釘接合と接着接合の違いの理解については 必ずしも満足な , 結果は得られていない. 接着や接着剤の学習の必要性を痛感している. ) ) ) ・3 ・4 3. 常 温硬 化 性 接 着剤 に つ いて2. )によれば室温硬化接着剤 (Room tem perature settin ad‐ 常温硬化性接着剤 の定義は, 木朔r工学辞典2 g i hes ve) と称 さ れ, 20~30℃ の 温度 範 囲で 硬化 する 接着剤 で, 各 種の エ マ ルシ ョ ン, ゴム系 接 着剤, エ ポ キ. シ樹脂系接着剤などが挙げられている. )によれば 室温硬化型は接着剤を塗布し乾燥硬化する場合の条件によ て分類された 接着剤の実際知識3 っ , 1グループであり, さらに溶剤乾燥型, 触媒添加型, 湿気硬化型, 嫌気性に分類される. )によれ ば 室温の状態で接着剤が硬化して接着を完結できるものを常温硬化型 ある また, 木材の接着4 , , いは常温接着用, 室温接着用などというと している. 以上, 常温硬化性接着剤の定義を見てきたが, 要約すれば, 室温 (前述の温度範囲より実際はもう少し広 い) で使用出来る (硬化反応が起こり, 適正な接着強度を発現する) 実用的な接着剤といえよう‐ 中学校の木材加工の実習で使用される接着剤は, 当然のことながら常温硬化性接着剤が中心となる. 設備 の点から考えても, 熱圧締する必要のある熱硬化性接着剤は, どんなに性能がよくても使用することが難し い. また, 作業能率の上から考えれば, 常温硬化であっても, 出来る限り硬化反応の早いものが望ましい. 使い易さも実習用接着剤としては重要な点 であり, 触媒 (硬化剤, 架橋剤) を使うタイ プは 使い難くく , , 可使 (用) 時間の短いものも同様である. 122.

(4) . 木材加工教育の実践に関する研究(第17報). 種類の多い常温硬化性接着剤ではあるが, 上に述べたように考えれば, 木材加工の実習用として使えるも の は 限定さ れる こ と になる.. そこで, 実習に使用する常温硬化性接着剤に関する基礎資料を得ることを目的と して, 一般的な数種類の 接着剤の接着性能を比較した. さらに, 木材加工の実習用接着剤として広く使われている酢酸 ビニル樹脂エ マルションの短い圧締時間内における接着強度の発現状態を, いくつかの速硬化性タイ プについて調べた. 4. 数種類の常温硬化性接着剤の接着性能について 4・1. ) 続飯をはじめとする数種類の接着剤の接着強度および木部破断率の比較5. 続飯 (そくい) は昔から使われてきたでんぷん系接着剤である. 飯粒をへらでつぶし練って使用する‐ 最 近は酢酸ビニル樹脂エマルションをはじめとする合成樹脂系接着剤が普遍化したため, 使用は限定されてい る. しかし, 中学校の実習用接着剤は, 必ずしも合成樹脂系のものである必要はなく, 接着剤の変遷, 適正 品質, 省 資 源 等 を 考慮 す れ ば, 使用 条 件 によ っ て は, 続 飯や 続 飯 をベース に したも の であ っ て もよい‐. ここでは, 続飯と酢酸ビニル樹脂エマルショ ンの混合物をはじめとする接着剤の接着性能について, 2, 3の性能試験 により比較検討した. ( ) 材料 1 被着材は, 気乾比重約0 41のラワン柾目材を, 接着剤は表1に示すように続飯と続飯-酢酸ピニル樹脂エ ‐ マルショ ン混合物4種類を含む計1 5種類を冷圧 (室温) で使用した. 続. 飯. So ku i (r i c e paste). イ ン ブテ ン- 無 水 マ. l sob u t el le. レイ ン 酸 共 重 合 体 樹 脂(α - オ レ フ ィ ン ・ 無 水 マ レイ ン 酸 樹. -△da l e i c - A - nhydrid e -. 続飯一酢酸ピニル樹脂. So k u i. 混合物. PVAc. 続飯-酢酸ピニル樹脂 混合物. So k u i. 続飯一酢酸ピニル樹脂. So k u i. 混合物. PVAc. 続飯-酢酸ビニル樹脂 混合物. So k u i. l oo. シアノ アクリ レー ト. CyanoaC r y. PVAc. loo. 樹脂. - late. 酢酸 ビニル樹脂. P VAc. エポキシ樹脂. Epoxy. フェ ノ ー ルー レ ソワレシ. P h el lo l - R e. ノール共縮合樹脂. So rcinol. 水性ビニルウレタ ン樹 脂 (水性高分子-イ ン シアネート系). l oo lo loo. PVAc. 25 l oo 50. 脂). Cop ol ym e r q MAC). カゼイン. Caseln. 大豆グルー. 合成 ゴム系. So y. B ea n. Me a l. Synthet i c R ubb e r. PVA-lso c y ー anate. 繊維素系. Ce l l u lo s e. 表1 使用接着剤. ( 2 ) 実験方法 試 験片 は図1 に示 す 通り, 幅25mm , 長さ (繊維 方 向) 30mm , 厚 さ1ommの ブロ ッ ク を, 接 着 面 が25mm×25mm. になるように平行接着した‐ 圧締は, シャコ方力により24時間室温で行った. 接着性能の評価は, 次の3通 123.

(5) . 金 田. 弘. りの環境条件下で圧縮せん断法による接着強度 (最大破壊荷重を接着面積で除した値) と木部破断率の低下 により行っ た. 試験片の個数は, 各接着剤ともに1条件5個である. 工. 常態. いかなる前処理をもしないで接着強度, 木部破断率を測定する. 試験片の含水率は約13%である. 江. 乾湿くり返し 飽湿デシケータ中での吸湿8日間と6 0℃の熱気乾燥3日間を1サイクルとして, 3サイクル処理後接着強 度 と 木部 破 断率 を測 定 する. 試 験片 の 含水 率 変化 は, 13%~24%~0 %~24%~ 0% ~24% ~0 % である.. m. 飽湿 飽 湿 デシケー タ 中 で8 日間吸湿後接着強度. , 木部破断率を測定する. 試験片の含水率は, 繊維飽和点に近. く なる.. ( 3 ) 実験結果および考察 続飯および続飯-酢酸ビニル樹脂エマルション混合物接着剤の常態, 乾湿くり返し, 飽湿の条件下におけ る接着強度, 木部破断率の変化は, 図2に示す通りである. 常態での続飯の接着力は, 5 話程度とか 0kgf/c なりの値が認められ, 続飯に対する増強剤としての酢酸ピニル樹脂エマルション混入量の増加に伴って, 接 着強度はほぼ直線的に増加する. 混入の効果は十分に認められる. 吸湿, 乾燥のくり返し処理後の接着強度 は, それぞれの混入量においていくぶん低下するが, 乾燥後に測定したこともあって, かなりの程度回復し ている. しかし, 飽湿状態に放置して吸湿させ, 繊維飽和点に近い状態にしたときの接着強度は, 酢酸 ビニ ル樹脂エマルションの混入の如何にかかわらず, 大きな低下を示す. ベースになる続飯がでんぷん質である ことと, エマルショ ンである酢酸 ビニル樹脂接着剤の耐湿性が期待出来ないことを考慮すれば, この条件下 での混入効果は期待できない. 木部被断率については, いくぶんの変動は認められるが, 常態および乾湿くり返し条件下での値 はかなり 大きく, 酢酸ビニル樹脂エマルションの混入効果は, 接着強度の場合と同様に認められる. 吸湿後の木部破 断率は, 混入の如何にかかわらず, 続飯, 酢酸ピニルエマルション接着剤と同様に零であり, 界面剥離とな る. 木部破断率の低下と接着強度の低下が, この条件下では, よく一致している. 続飯および続飯-酢酸ピニル樹脂エマルション接着剤混合物とほかの接着剤の常態, 乾湿くり返しおよび 飽湿の条件下での接着強度, 木部破断率の比較ならびに変動の状態を, 図3, 図4に示す. 常態, 乾湿くり返しの条件下では, 続飯の接着強度は大豆グルー, 合成 ゴム, 繊維素系の接着剤のそれら に 匹敵する. ま た, 続 飯 に対する 酢 酸 ビニ ル樹脂 エ マ ルシ ョ ン接着剤 の混 入量 を多く する こ と に よ っ て, い. くつかの合成樹脂系接着剤とほぼ同程度の接着強度が求められる. 吸湿下では, 続飯, 続飯-酢酸 ビニル樹脂接着剤混合物, カゼイン, 大豆グル一等の接着強度は, 当然の こ と な が ら低 い. こ れに対 して, い ず れの条 件下 にお いて も フ ェ ノ ー ル・ レ ゾルシノ ール共縮合樹脂接着剤,. インブテン-無水マレイン酸共重合体樹脂接着剤 (αーオレフイン・無水マレイン酸樹脂接着剤) , 水性ビ ニルウレタン樹脂接着剤 (水性高分子-インシアネート系接着剤) , シアノアクリレート樹脂接着剤の接着 強度は良好な結果を示している. フェノール・レゾルシノール共縮合樹脂接着剤の接着強度が, ほかにくら べて若干低いのは, 接着時の硬化温度がいくぶん低かっ た影響と考えられる. 続飯および続飯-酢酸 ビニル樹脂接着剤混合物とほかの接着剤の常態および乾湿くり返しの条件下におけ 124.

(6) . . 木坤ず加工教育の実践に関する研究(第17報). る木部破断率を比較する と, カゼイン, 大豆グルー, 合成 ゴム, 繊維素系接着剤を除いて, いずれもほぼ良 好 な結 果 を示 してい る‐ 吸湿 下 にお い て は, フ ェ ノ ー ル・ レ ゾル シノ ー ル共縮 合樹 脂 接 着剤, イ ン ブテ ン-. 無水マレイン酸共重合体樹脂接着剤 (α-オレフィン・無水マレイン酸樹脂接着剤) , 水性 ビニルウレタン を除いては, 木部破 樹脂接着剤 (水性高分子-インシアネート系接着剤) , シアノアクリレート樹脂接着剤 断率を認めることは出来ず, この結果は接着強度の場合とよく一致している‐ 図5は, 常態およ び吸湿下における接着強度と木部破断率の関係を示したものである. 常態では, 接着強 度, 木部被断率ともに良好な値を保持している続飯, 続飯-酢酸ピニル樹脂エマルション接着剤混合物をは じめ と する 接着剤 が, 吸湿 下 で は フ ェ ノ ー ル・ レ ゾルシノ ー ル共縮 合樹 脂 接 着剤, イ ン ブテ ン-無水 マ レイ. ン酸共重合体樹脂接着剤 (α-オレフィン・無水マレイン酸樹脂接着剤) , 水性 ピニルウレタン樹脂接着剤 接着性能に低下をきた (水性高分子-イ ンシアネート系接着剤) , シアノアクリレート樹脂接着剤を除いて, すことがよく判る. 合成樹脂系接着剤 と非合成樹脂系接着剤の差が, 非常に大きくあらわれている.. 25. 10. ④. (m m) axis of wood. 25X25. 図1 圧縮せん断試験片 r c o n ÷㈹ーn 翼 三 善 鞘 尾 「 ゴ i i t o n i. c. @. ( 琵 8 o≧ ヂ)m等 」-. ぎ 書 喜 ぶ 誓 拝 h i ghhumi. d i o n 学窓C 二. XUO」鴎 ZOー 所前山α&XOU. . … 5 0 9携 「. 図2 続飯, 酢酸 ビニル樹脂, 続飯-酢酸ビニル 樹脂混合物の接着強度, 木部破断率の比較 125.

(7) . . . 金 田. 弘. ^ や裏望 )ェ毎畜 巴の安 坐の き9mZO済の山 住×8. h i d i t i t i gh humi on y cond や ー. . g1 8- 0. f. 。. - -. も. . 図3 15種類の接着剤の常態, 乾湿くり返し, 飽湿下における接着強度の比較. ?. . -. も. -. 墨. . . . . . high hunnidi ty condition. (E び ) エ ト O Z山αトの ェ 選 N αく山工の XU○」m ZO- のの山αAXOU. PVAC. . の. 100 ~) 」~. はse 1 n. 00 葛 璽三森1塾. ◎. 50 s .m .b. EP0‐. ーつU ぎ 1oo. ◎ S IOO PVac Pvaclo sokui. ◎. =. PVA‐ l ◎. cyano‐. AC. Ac.ceー ーutose. i soku. 50. ◎. 25. Ceーl utose. 0 0. ,00. / WOOD FAILURE (0 ) 。. 0 0. selg m. loo. 1 0 0 照 夢c 納 坪81 9 50. ,0O. 0 WOOD FAILURE ( / ) 。. 図5 常態および飽湿下における15種類の接着剤の接着強度と木部破断率の関係. 126. . 図4 15種類の接着剤の常態, 乾湿くり返し, 飽湿下における木部破断率の比較. ion non「 naー condit. . 丁. . I ー. H. . や.

(8) . 木材加工教育の実践に関する研究(第17報). 4・2. 酢酸ビニル樹脂工マルショ ンをはじめとする数種類の接着剤の接着強度, 木部破断率の発現状況. ) の 比較6. 常温硬化性接着剤の接着強度および木部破断率の発現状態はさまざまであり, 早いもので数十秒から, 遅 いもので数時間の長さにわたっ ている. 立ち上がりの接着強度の大小 は, その後の作業性に影響するところ が大きく, 実習用接着剤の適否にも関係する. ここでは, 前項で使用した1 5種類の接着剤から続飯, 続飯-酢酸 ビニル樹脂エマルション接着剤混合物, 大豆グルー, ゴム系等を除いた8種類の接着剤をとりあげ, これらの接着剤の接着強度およ び木部破断率の 発現状態について考察した. ( 1 ) 材料 45の ラワ ン材 を, 接 着剤 は酢 酸 ビ ニ ル樹 脂 エ マ ルシ ョ ンを は じめ とする 8種類を冷 被着 材 は気 乾 比 重約0 ‐. 圧 (室温) で使用 した. ( 2 ) 実験方法 実験方法は, 4・1と同様である‐ 3 ( ) 実験結果および考察 各接着剤の圧締時間と接着強度, 木部破断率の発現状態の関係は, 図6, 図7に示す通りである. 接着強 度 につ い て は, 酢 酸 ビ ニ ル樹脂 エマ ル シ ョ ン接 着剤 の 発 現 がかなり 早く, 1 時間の 圧 締 で70kgf/c孟程 度 の. 大きな値を示している. 酢酸 ビニル樹脂エマルション接着剤と比較するために用いた硬化剤, 架橋剤使用の インブテン-無水マレイン酸共重合体樹脂接着剤 (αーオレフィ ン・無水マレイン酸樹脂接着剤) , 水性 ビ ニルウレタン樹脂接着剤 (水性高分子-インシアネート系接着剤) の接着強度の発現状態は, 酢酸ビニル樹 脂エマルショ ン接着剤に比べてやや遅く, インブテン-無水マレイン酸共重合体樹脂接着剤 (αーオレフィ ン.無水マレイン酸樹脂接着剤) では, ほぼ3時間, 水性ビニルウレタン樹脂接着剤 (水性高分子-インシ アネート系接着剤) でも, 同程度の圧締を最低必要とする. この実験結果から考察すれば, 理想的には, 24 時間~48時間の圧締が必要なことが認められる (本実験に使用 した水性ピニルウレタン樹脂接着剤は, 標準 タイ プ であり, 接 着 強度 の 発現 のも っ と 早 いタイ プもある) . フ ェ ノ ー ル・ レ ゾルシノ ー ル 共 縮 合 樹 脂 接 着. 剤は, 接着強度の発現にほぼ6時間~1 2時間を要し, 48時間圧締まで接着強度の増加が認められ, インブテ ン-無水マレイン酸共重合体樹脂接着剤 (α-オレフィン・無水マレイン酸樹脂接着剤) , 水性ビニルウレ タン樹脂接着剤 (水性高分子-インシアネート系接着剤) の場合と同様, 4 8時間程度の圧締を必要とする. 圧締時間の短縮を目的として, 60℃の加熱処理により接着剤の硬化を促進すると, 1 2時間の室温での圧締が 1時間の加熱処理に短縮されることが判る‐ 証とかなり大きな接着強度を示し, 4 カゼイン接着剤は, 3時間の圧締で約8 0kg f/c 8時間までいくぶん増 加の傾向にある. 常態においては, この接着剤の実習用としての利用 は, もっと考えられてもよいと判断さ れる. セルロース系接着剤は, 十分な接着強度の発現にほぼ24時間を必要とする. ほかの接着剤に比べ, 最 終強度がかなり小さいため, 実習用として使用する場合, その使用範囲は制限されることになる. 以上の接着剤に比べ, 速硬化性のエポキシ樹脂接着剤, 瞬間接着剤のシアノアクリレート樹脂接着剤の接 孟未満と小 0分間の圧締で接着強度は20kgf/c 着強度の発現はかなり早い‐ エポキシ樹脂接着剤が, 1 5分~3 さく, 接着強度の発現にほぼ1時間を要するのに対して, シアノアクリレート樹脂接着剤は, 15分の圧締で 127.

(9) . 金. 田. 弘. 約4 達の接着強度を示し, 本実験に用いた接着剤の中では, 最も早い発現状態が認められた. 0kgf/c 一方, 木部破断率の発現状態も, 接着強度の場合とほ ぼ類似した傾向を示す. 酢酸ビニル樹脂エマルショ ン接 着剤, イ ン ブテ ン-無 水 マ レイ ン酸 共重 合体樹 脂 接 着剤 (α ーオ レフィ ン.無水マ レイ ン酸樹脂接着剤) ,. 水性ビニルウレタン樹脂接着剤 (水性高分子-インシアネート系接着剤) の間では, 酢酸ビニル樹脂エマル ショ ン接着剤の木部破断率の発現が早く, 3時間の圧締でかなり大きな値を示すことが認められる. イ ン ブ テン-無水マレイン酸共重合体樹脂接着剤 (α-オレフィ ン・無水マレイン酸樹脂接着剤) , 水性 ビニルウ レタン樹脂 (水性高分子-イ ンシアネート系接着剤) では, 木部破断率の発現には, ほぼ1 2時間~24時間程 ▲ 度の圧締を要する‐ フェノール・レゾルシノール共縮合樹脂接着剤は, 6時間の圧締で約50%の木部破断率 を示すが, 十分な木部破断率の発現には1 2時間~48時間を要することが認められる. また6 0℃加熱処理では, 1時間圧締で100%の木部破断率を示し, 接着強度の場合と同様に加熱処理による接着剤の硬化促進の大き い こと が判 る.. カゼイン接着剤の木部破断率の発現は, 接着強度の場合と同様にかなり早く, 3時間圧締で50%程度の値 を示している. セルロース系接着剤 の木部破断率は, 圧締時間の長短にかかわらず常に零であり, 界面剥離 を示 し, 接 着 強度 の小 さ いこと とよ く 一 致 して いる‐. エポキシ樹脂接着剤の木部破断率の発現には, 約6時間の圧締を要し, 24時間圧締で10 0%の値を示した が, 逆に48時間圧締では低下した結果となった‐ シアノアクリレート樹脂接着剤の木部破断率の発現は, 接 着強度のそれに比べて遅く, 3時間程度の圧締ではかなり小さな値を示している. 以上述べたごとく, セルロース系接着剤を除くほとんどの接着剤で, 接着強度と木部破断率の発現状態は, かなり類似していることが認められる‐ 図8, 図9には, 圧締6時間までの接着強度と木部破断率の発現状態を各接着剤ごとに示した‐ 図6, 図 7に示したデータに, エポキシ樹脂接着剤の加熱温度を4 0℃, 60℃, 9 0℃にした場合とシアノアクリレート 樹脂接着剤にプライマー (下塗り剤) を使用した場合のデータを加えた. 接着強度および木部破断率の値が, どの程度で十分であるかを決定することは, 使用条件によることであり難しいことであるが, 続飯の接着強 度値を参考にして, 接着強度は5 粛 0kgf/c 0%とすれば, 1時間までの圧締時間で十分な接 , 木部破断率は5 着 強 度 を発 現す る の は, シ アノ アクリ レー ト樹 脂 接着剤, 60℃加 熱 の フ ェ ノ ー ル・ レ ゾルシノ ー ル共縮 合樹. 脂接着剤, 酢酸 ビニル樹脂エマルション接着剤, インブテン-無水マレイン酸共重合体樹脂接着剤 (αーオ レフィン.無水マレイン酸樹脂接着剤) , エポキシ樹脂接着剤等である. 圧締時間が3時間になると, カゼ イン接着剤, 水性ビニルウレタン樹脂接着剤 (水性高分子-インシアネート系接着剤) の接着強度も7 5kgf 話 孟の値を示し, 6時間圧締になると, それぞれの接着剤の接着強度は, いくぶん大きくなる 0kgf/c /c ,5 ことが認められる. エポキシ樹脂接着剤の温度効果も, 15分程度の圧締ではそれほど大きくはなく, またシ アノアクリレート樹脂接着剤も15分程度の圧締では, 十分な接着強度を期待出来ない. しかし, シアノアク 煮の接着強度 リレート樹脂接着剤の場合は, プライマー使用の効果は非常に大きく, 5分圧締で約84kgf/c の発現が認められた. 木部破断率の発現は, 前述のように, 接着強度のそれに比べてかなり遅く, 1時間までの圧締ではプライ マー 使用 の シアノ アクリ レー ト樹 脂 接着剤, 60℃加 熱 の フ ェ ノ ー ル. レ ゾルシノ ー ル共 縮 合 樹脂 接着剤 の み. が, 十分な結果を示している‐ この程度の圧締時間では, エポキシ樹脂接着剤の加熱処理の効果は認められ ない‐ 3時間圧締では, 酢酸ビニル樹脂エマルション接着剤およ びカゼイン接着剤もそれぞれ6 5%, 50%の 木部破断率を示すが, セルロース系接着剤を除く他の接着剤の木部破断率の発現には, 6時間程度の圧締を 必要とする. 実習上の作業性の観点から, 圧締時間3時間の範囲内における各接着剤の接着強度と木部破断率の発現状 128.

(10) . 木材加工教育の実践に関する研究(第17報). 0である. 前述のように圧締時間3時間の範囲内では, 接着強度と木部破断率が 態について整理したのが図1 並行して大きく認め .られる接着剤は少なく, 酢酸ビニル樹脂エマルション接着剤およびカゼイン接着剤, プ ライ マー 使用 の シ ア ノ アクリ レー ト樹 脂 接着剤 の5 分間圧 締 の 場 合 の み である‐ 常 温硬 化 性 の フェ ノ ー ル・. レゾルシノール共縮合樹脂接着剤 は, この程度の圧締時間では, 十分な接着強度も木部破断率も期待出来な 0℃で加熱して接着剤の硬化を早めれば, 1時間~3時間の圧締で十分な接着強度と木部破断率の発 いが, 6 現が認められる. 接着強度と木部破断率の発現が, ほぼ並行している状態を良好な接着と考えるなら ば, 以上の接着剤以外 のものをこの程度の圧締時間で使用することには問題があろう. 以上述べたように, 常温硬化性接着剤が十分な接着強度と木部破断率を示すには, ある程度の圧締時間を 必要とすることが明らかとなった‐ しかし, 実習時間の制約から圧締時間の短縮を考慮しなければならない 場合もある‐ 図11にフェノール.レゾルシノール共縮合樹脂接着剤とエポキシ樹脂接着剤の加熱処理およびシアノアク リ レー ト樹 脂 接 着剤 の プ ラ イ マー 使用 による 接 着 状 態 の 改 善 につ い ての結 果 を示 す‐ フ ェ ノ ー ル・ レ ゾルシ. ノール共縮合樹脂接着剤の接着強度および木部破断率の発現を早くするために, 圧締温度を60℃と高くして 5分 接着剤の硬化を促進させる効果は, 圧締1時間, 3時間の場合に非常に大きい. エポキシ樹脂接着剤の1 0℃, 6 0℃の間には温度効果は認められない 15℃) から90℃まであげると, 常温と4 圧締では, 温度を常温 ( 孟の接着強度を示す. しかし木部破断率は2%と小さい. エポキシ樹脂 5kgf/c が, 90℃の高温になると約3 接着剤の温度効果に比べて, シアノアクリレート樹脂接着剤のプライマー使用の効果は顕著に認められ, 1 証の接着強度 と98%の木部破断率と 話の接着強度を示し, 5分間圧締では84kgf/c 分間の圧締で約36kgf/c なり, 短い圧締時間で十分な接着強度, 木部破断率を発現することが判る.. 129.

(11) . . 金 田. 図6. 弘. 数種の接着剤の接着強度と圧締時間 (~48時間) との関係. ( 乍 ぴも ・5 z山匹 の 隻 望 め ヱU9 m zo済の山崖 ≦8. の榊PRF. 9 136 1. △- . - ‐ - . -. - -- ー-‐ ′ テ ,. ‐ C yano. o x y rp. △. PRESSING TIME(hr). 数種の接着剤の木部破断率と圧締時間 (~48時間) との関係. 図7. PVAc. ./ ヲ ; r ‐ ジジ ィ ノ /. ・. 6 12. 6 1 2. 24. ム8. ′′. ′′. Case ln ・一国M一・一・一・一・一・一 圏/,/.〆. 誉po x y. / C anom .. ー L ose ceL u. o ▲- 0 136 48 PRESSING T IME(hr). 数種の接着剤の接着強度と圧締時間 (1~6時間) との関係. 図8. 喜 室 一. Ac OPV. のエ. ュ=〉 n( コn) ん A」 ^ry ”q - 字 f Jもr 、 =m …[i ′oPRF T 、 「V 《r V/ V 4十▲ 6P ” ん cyano‐ 十”“Y. 頭 髪 2 u L. . . コ n( ”= )- 。、 (( ^ ” ”′ ” ^ 亨 ePOXyLbUしノ ln 圏Case ◎ -. 9匹 5 0. . r o . △Cyano- 0. 130. 05. I L ose ce ut 1. △cyano- 6P~Ac fレ・ 鮎Do ハcにr ) ノ 国 “ムふ談 十↓爆コ C…. . Xy ▽g塾雲 ◎ tD ▼ V A rVハー L. ぬ*. 文謎MAC W. 被 騨 』 T ◎ P V 八 一 . ー ー 口CeL ose u. (4ぴC). I L e ose □c U1. 3 PRESSING TIME(hr).

(12) . . 木材加工教育の実践に関する研究(第17報). 数種の接着剤の木部破断率と圧締時間 (1~6時間) との関係. 図9. o C) ◎PRF(60. o cyano- oPRF(60C) imer) (pr. 。PuAC ln 圏CaSe. OPRF (6ぴC) ▽epoxy. OPVAc. e p望もも野望 舵6の cyぎ. △cyano. 。PVA. e a s ー n 圏C. 鰍賑 ◎PVA- l. IMAC ◎IMAC. 旨. C ano‐ uuL ose PRESSING TIME(hr). 図lo 数種の接着剤の圧締3時間の範囲における接着強度と. 木部破断率との関係. OZ山化卜の 工 【U0一皿 ZO- のの山αQ 0U 100. 50. / WOOD FAILURE (0 。) 図11 フ ェ ノ ー ル・ レ ゾルシノ ー ル樹 脂 接 着剤, エ ポキ シ樹脂 接着剤 の. 圧締温度の上昇とシアノアクリレート樹脂接着剤のプライマー使 用による接着強度, 木部破断率の増加. . PRF. . EPOXY. i ess n9干 鰍 1 oo (Pr o o ) -. CYANOACRYLATE. z . 誕 5 の 玩 o. 50. . . . 0. . . imer )( ( pr 。 \ ′ 量 〇00三 0 阻止コ一一. 1の. 0. ー I5 40 60 90 3 ‐ 6 1 PRESS ING T IME(hr) PRESS NG TEMPER I. E 平野. 0. 5 嫡. ず(阿ふ ). 椛 矧 NG TIMEGmin) 131.

(13) . 金 田. 弘. ) 4・3 速硬化性酢酸ビニル樹脂工マルショ ン接着剤の接着強度, 木部破断率の発現状況7 現在, 木材加工の実習用接着剤として最も広く使用 されているのは, 酢酸 ビニル樹脂接着剤のエマルショ ンタイ プ である.. このタイプの接着剤は水溶性であり, 溶剤散失型で透明かつ強叡な皮膜を形成する 接着強度の立ち上が . りもかなり早い‐ 酢酸ビニル樹脂が熱可塑性であるため 耐水性 耐熱性は劣るが 室内の乾湿状況下では , , , ) 硬化時間をさらに短縮させるために 速硬化性タイプが開発されている 限られた実習時 耐久性もある8 ‐ , . 間を有効に使うためには, 速硬化性タイ プの使用も考えられてよい. そこで, 3種類の速硬化性タイ プの接着剤 の, ごく短い圧締時間における接着強度と木部被断率の発現状 況 につ いて, 通 常タイ プのそ れらとの比 較 を試み た.. ( 1 ) 材料 被着材には, スギ (気乾比重0 38 3%) およびラワン (気乾比重0 46 1%) を使用 . ‐ , 含水率13 ‐ . , 含水率11 した. 接着剤は, 速硬化性タイプ3種類, 通常タイプ1種類の計4種類である. 2 ( ) 実験方法 実験方法 は, 4・ 1, 4 ・ 2 と 同様である. 圧 締 時間 は 1 3 5 分の ごく 短い 時間と5 15 30 60 , , , , , ,. 分との2つの場合を設定した. なお速硬化性のB, Cタイプは2液性であり 片面に主剤をもう一方の面に , 硬化剤を塗布して使用 した. ( ) 実験結果および考察 3 圧締時間が5分までの ごく短い時間で, 4種類の接着剤の接着強度および木部破断率の発現状況をスギ , ラワ ン両樹 種 につ い て比 較 した の が, 図12である.. 被着材がスギ, ラワンいずれの場合も, 接着強度の発現は速硬化性タイ プの方が優れている. スギでは , 通常のタイプと速硬化性タイ プとの相違が顕著に認められる. この圧締時間内では, 木部破断率の発現は期 待出来ない‐ 実習時間の関係で, 圧締時間を短く設定しなければならない場合には, 速硬化性タイ プを使う有利性が, この実験結果より認められる. 次に, 圧締時間を60分まで延ばした場合の接着強度および木部破断率の発現状況を両被着材で比較したの が, 図13 , 図14である.. スギ, ラワンを被着材にしたいずれの場合においても, 速硬化性タイプの有利性は, 圧締時間が15分まで の間で認められる. スギの場合では, 圧締時間が3 0分, 60分と長くなると, 通常タイ プの発現状態が他の速 硬化性タイ プよりも高くなる. ラワンの場合にも同様なことが認められ, 通常タイ プの接着強度の発現状態 は, 速硬化性のそれに比べやや低いものの, 60分のそれに対して15分の圧締時間ではほぼ36%, 30分の圧締 時間ではほぼ55%の値を示し, 或る程度の接着強度の発現を認めることが出来る. 木部破断率についても, 同様な傾向が認められ, これらの実験結果から判断すれば, 圧締時間が15分程度 の短い場合には, 速硬化性タイプを使う有利さはあるものの, 圧締時間が30分を越えると, 通常タイ プと速 硬化性タイプとの間には, 接着強度, 木部破断率の発現状況には, 明確な相違が認められない.. 132.

(14) . . 木材加工教育の実践に関する研究(第17報). 図12 速硬化性酢酸ビニル樹脂エマルショ ン接着剤の圧締5分 の範囲における 接着強度, 木部破断率の発現状況 (右:被着材…スギ, 左:被着材…ラワン). ヱ冥u コm zo- のの山〜 “ 比〆OU. o--o-- NORMAL TYPE ID CURING TYPE(A) ……①……①…… RAP , --◎”÷◎伽-RCT( B). ン 〆;…. - - . -◎-⑮… . - -RCT(C). -′/ イクノ / . .. : ト. z誓 20 . メ. 訴. . .〆 ′/. ガ ヂク. 宅 二 三 ≧ 考. . 2: 8¥ 0. 1. 3. 5. 0. 1. 0. 1. 3. 5. 0. 1. ノ // //. O /. O. 3. 5. 3. 5. PRESS IME (min) ING T. PRESS IME (min) ING T. 0分の範囲における 図13 速硬化性酢酸 ビニル樹脂エマルション接着剤の圧締6 接着強度, 木部破断率の発現状況 (被着材:スギ) に」 (べ m十一がエ) エトーOZ山α↑の αq山工の U0一位 Z0一派前山αQ!OU. 100. 100. ′.′◎ 〆.〆.〆. 〆.′.〆.. 60. 些 6o . や ィALTYPE 一 ○--○--NOF I DCUR ING …”①………①--RAP Y P T ”-◎馴-◎-「\ E(A) 、RCT(B) --◎-. -◎--ご ・ \RCT(C). 0. ・ /. “ ・/ ・/. /・ . . ‐/ β /. ./. / . /./. 5. 15. 30. PRESSING. O Q Q ~. 40 十 20. 0. TIME ( min). 5. 15. 30. 60. PRESS IME (min) ING T. 133.

(15) . 金. 田. 弘. 図14 速硬化性酢酸ビニル樹脂エマルショ ン接着剤の圧締60分の範囲における 接着強度, 木部破断率の発現状況 (被着材:ラワン) --0一一0一一 NORMAL TYPE .NG …加0…加…む…… .RAPIDCUR - . -◎-・一◎- ・一. 、 TYPE(A). g. . - . ・ -◎- ‐ - -◎- “ - ‐ ‐ぐ 棲 干 さ瀞. ;愛 二 ク; メイ . r ▼ 〆 ー ‐ メ - - ー ザ ′ ー ;宝 メ. . ; ‐ ;; 二 ‐ . 1U W. . 圧匹 20. ず. 0. 5. 15. ・一‐4 一.〆.〆.〆. 30. . ・一”一 --÷一0 - - ・一① -.一. ‐ザー - - - - - -〆. - -”-. - - . ー. 30. 60. PRESS ING T IME (min) 5. お わり に. 数種の常温硬化性接着剤 (天然系接着剤および合成樹脂系接着剤) の接着性能について実験を重ねた結果, いくつかの知見が得られ, それぞれの接着剤の特徴も認められた. 中学校の木材加工実習においては, 性能評価, 時間的制約, 作業性等から接着剤を選択する必要がある. 本報の実験結果およ び考察で述べられた事柄は, 実習における接着剤の使い方に参考になることと 思われる. 接着を含めた接合の分野は, 木材加工の基礎的技術の一つであるにもかかわらず, 中学校の木材加工にお けるこの分野は, かなり手薄な感が否めない. この分野に一層の関心が向けられることを期待している.. 参考および引用文献 1) 金田 弘: 木材加工教育の実践に関する研究 (第16報) , 第49巻第1 , 釘接合と接着接合について, 北海道教育大学紀要 (部門A) 号, 19 98. 9 8 2 2)日本材料学会木質材料部門委員会:木材工学辞典, 泰流社,1 9 9 6 3)沖津俊道:接着剤の実際知識 (第2版) , 東洋経済新報社,1 2 4) 小西 信: 木材の接着, 拙日本木材加工技術協会, 198 23 221~P225 1 日本産業技術教育学会誌 5) 金田 弘:木材接着に関する研究 (第5報) .1, P. . , 198 , VOI ,瓶 , 2 9 8 9 2 4 1 1 0 7 ~P I 1 1 V l N P ( ) 第8版 日本産業技術教育学会誌 木材接着に関する研究 金田 弘: 6) ., . , , o. , o , 7) 金子. 史:北海道教育大学卒業論文, 1989. 9 9 4 8)木瑚r活用辞典編集委員会:木材活用辞典, ㈱産業調査会辞典出版センター,1. 134.

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参照

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