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家庭場面における自閉症児への指導を母親が実行することによる母子相互関係の変化

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Academic year: 2021

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(1)家庭場面における自閉症児への指導を母親が実行することによる.         母子相互関係の変化                       特別支援教育学専攻                         心身障害コース.                          M07106G                          田中洋子 第I章.問題と目的  近年、発達障害をもつ人への指導 として多岐にわたる研究が行われて きた。Dun1ap&Fox(1996)は、発 達障害をもつ人への指導の目的とし て、『子どもとその家族の現在の生活. と将来の生活を改善すること」と述 べている。発達障害児自身への指導 はもちろんのこと、その子が生活し ている家庭場面での指導や、その子 をもつ家族への支援は必要である。. 自閉症男児(新版K式発達検査の結 果、発達指数64、認知・適応面62、 言語・社会面70,S・M社会生活能力 検査の結果、CA7:2,SA4:10,SQ67)。. 2.家庭環境  父、母、対象児、妹の4人家族。 父親が仕事で帰りが遅いこともあり、 家ではほとんど母親が対象児と関わ っていた。. 3.母子相互関係の評価方法  母親の話すエピソードをもとに.  家庭場面で親が指導者となるこ. 相互関係を評価した。. とについて、これまで様々な取り組 みが行われてきた。これらの研究に より、親の療育への参加が子どもと その家族へ意味のある変化をもたら すことが明らかとなってきている。 しかし、対象児がその行動を獲得し たことが家庭生活にどのような影響 を及ぼしたかということや、親がそ の他の場面で子どもとのかかわり方 がどのように変化したかなどついて は十分検討されていない。  そこで本研究では、家庭場面にお いて母親が指導を実施することで、 その後母親と子どもの相互関係がど のように変わっていくかを検討する。.  また、GHQ30,KBPAC,TK式幼 児用親子関係検査を介入前後で母親 に実施した。. 4.手続き  1)共通する手続き.  対象児に対する指導は全て母親 が実施した。指導手続き、段階的援 助、支援グッズ作成については、母 親と相談しながら決定した。実施し ている標的行動が達成基準をみたし たら、次の標的行動を母親と相談し 選定することとした。  2)べ一スライン.  母親のかかわり方等は特に指導せ ず、チェックリストヘの記録のみを 母親が行った。. 第皿章.方法.  3)指導. 1.対象児.  それぞれの課題の取り組み方や、 家庭での様子について母親の意見を.  小学校通常学級2学年に在籍する. 一220一.

(2) 聞きながら、支援グッズを作成した。. そして、筆者がプロンプトの出し方 のモデルを示したり助言した。 5. チェックリストの記録  記録は全て母親が行った。チェッ クリストの各項目について記入して もらい、記入されたチェックリスト. らできるようになるかなど、話す内 容に変化が見られた。このことは、 介入時行った支援が母親の成功体験 となりこのような変化となってあら われたと考えられた。 2.母子相互関係の変化. から対象児が自発的に行動できた割 合を下の式で算出した。 自発的に行動できた割合(%)=.  (自発的に行動した項目数!全項目  数)X100. 第皿章.結果 1.対象児の変容  支援グッズを使い、課題①、②、 ③全てにおいて比較的短期間で自発 率が達成基準を上回った。 2、母親の変容.  GHQ30は、1点から6点に上昇し た。KBPACは、9点から13点に上 昇した。そして、TK式幼児用親子 関係検査では、⑨矛盾の項目以外の 他9項目でパーセンテージが上がっ た。. 3.母子関係のエピソード  「抱きつく」という行動や、家の中 で「母親の姿を探す」という行動が 頻繁に見られるようになった。. 第1V章.考察 1.母親の変化について  介入前母親は、対象児のできない ことや対象児と妹を比べてしまうこ となど、対象児に対しての悩みや困 り感を話していたが、介入後は対象 児のできていることやできていない こと、そしてどのような支援をした.  介入期で母親が対象児に対して適 切なかかわり方を身にっけたことで、 対象児の行動が変容した。そして、 対象児の行動が変わったことにより、 母親が今まで対象児に対してネガテ ィブであった感情が変化し、子ども をかわいいと感じたり、対象児の小 さい変化でも褒めようとすることが できるようになった。母親と対象児 が個人内で変化したことが、二者間 の関係に良い変化をもたらしている ことが示唆された。 3.支援プロセスについて.  支援グッズを用いることで、対象 児の自発率が上昇した。そのことで 母親の対象児の行動変容に対する取 り組みにも変化があった。支援グッ ズを用いることは家庭で支援を行う 上でとても有効であったと思われた。 また、課題分析をもとに作成したチ ェックリストを用いたことで、対象 児の指導の流れが詳しく記している ため母親にとって指導を行う際、有 効であったといえるのではないだろ うか。そして、これらをもとに父親 と話し合うという機会を提供できた. 一221一. のではないかと考えられた。. 主任指導教員 指導教員. 井澤信三 井澤信三.

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