第6学年 算数科学習指導案
1 単元 およその形と大きさ 2 指導観 ○ 本単元は、あるものの概形を捉え、およその面積や体積を求めることを主なねらいとしている。 具体的には、①身の回りの具体的な形を既習の図形の要素や性質に着目して、概形として捉えるこ と、②概形として捉えた身の回りのものの面積や体積を求め方に気付くこと、③概形として捉えた 身の回りのものの面積や体積を求めることができること、④概形として捉えた身の回りのものの面 積や体積の求め方を説明できること、⑤身の回りにあるものを概形として捉え、その大きさを調べ ていくことなどである。本単元の系統性については、第1学年の時に、平面図形や立体図形の観察 や構成を調べてきている。第2学年では、三角形や四角形、長方形や正方形などの形の構成を見つ けてきている。第3学年では、円と球、正三角形や二等辺三角形など特徴ある形を見つけてきてい る。第4学年では、台形、平行四辺形、ひし形など特徴ある四角形について学んできている。第5 年生は、多角形や立体の体積を求められるようになってきている。これらのことを基に、本単元は、 およその形の面積や体積の求め方について調べていく学習を行う。つまり、日常生活の中にある形 に着目し、おおよその形に捉え、その広さや容量を求めることについての素地を養う学習であり、 中学校1年生の平面図形や空間図形の見方・考え方につなぐものである。 ○ 6年生の子供たちは、学習に意欲的に取り組んでいる姿が多く見られる。しかし、アンケート調 査から、以下のことが明らかになった。解決方法につながる既習と未習との共通点や差異点に着目 することができると答えた子どもは、30%だった。また、絵図を用いて、自分の考えを伝えること ができると答えた子どもは、19%だった。さらに、学びの振り返りを言葉や数値でおこなっている と答えた子どもは、29%だった。この実態から、見通しで解決するために着目しないといけない視 点を捉えることが不十分であったり、自己で追究したことを説明することが不十分だったり、振り 返りが自己の変容を捉えるものになっていなかったりしていると言える。そこで、「およその形と 大きさ」の単元では、まず提示する場面から、図形や立体を既習のどのような図形や立体になるか 着目させる。次に、捉えた概形を絵図、式、言葉を使って広さや容量について調べ、明らかになっ たことを説明していく。最後に、自己の学びを振り返り、自己の変容に気付かせていく。このよう に、子供たちが、身の回りのものや建物の形に着目し、既習の概形として捉え、およその形の広さ や容量を求められるようになることは、図形領域の見方・考え方を働かせ深い学びにつながってい くために、大変意義深いと考える。 ○ 本単元の指導にあたっては、およその形に着目できるように、問題事象の形から、既習のどのよ うな形になっているかに着目させ、おおよその形に捉えさせ、その広さや容量を求めるようにでき るようにする。そこでます、単元導入段階では、淡路島の地図を提示し、島の形に着目させ、既習 の三角形に捉えさせ、面積を求め解決できるようにする。さらに、福岡県の形に着目させ、等積変 形や陪席変形のアイディアから様々な形に捉えさせ、その面積を調べさせる。そこでは、図形を既 習の形に着目し、およその形の線の引き方や面積の求め方を理解し、図形のおおよその形を捉えさ せる。次に展開段階では、九州の三県の形を既習の形に着目し、おおよその形に表し、その面積を 求めてランキングを決定させていく。そこでは、様々な形を既習の形として捉え、既習の補完の考 え方や分割の考え方なども使って面積を求められるようにする。最後に終末段階では、立体的もの の形に着目し、既習の立体の形に捉え、その容量を調べさせる。そこでは、ペットボトルなど立体的な容器を提示し、その概形に着目させ、およその形を捉えさせる。さらに、学級や学校の中にあ るものや地図帳にある形に着目し、自分の調べたい色々な面積や体積を概形として捉え調べさせる。 そこでは、身近なものの形のおよその広さや容量を求められるようにする。このように、身近なも の概形を既習の形に捉え、その広さや容量を調べさせることは、身近なものに対して図形の見方・ 考え方を働かせ、空間図形や立体図形の見方・考え方につながる深い学びになると言える。 3 目標 1 身の回りにあるものの形に着目し、その概形を捉え、大体の広さや容量を求めることができる。 (知識・技能) 2 図形を構成する要素や性質に着目し、概形として捉えた図形や体積を、絵図を使って筋道を立て て説明することができる。 (思考力、判断力、表現力等) 3 身の回りにあるものの概形を既習の形に捉え、既習の面積や体積の求め方を使って、広さや容量 を調べ、日常生活に生かそうとしている。 (学びに向かう人間性) 4 単元の仮説 第6学年「およその形と大きさ」の学習において、およその大きさについて、身の回りにある 形に着目し、既習の形にして捉え、その広さや容量を求めようとしている子供たちに、以下のよ うな手だてを行えば、図形の形に着目し、概形としてその広さや容量を考え求めていく、図形領 域の見方・考え方を働かせた深い学びにつながるであろう。 ①明確な見通し ②様々な考えを共有する伝え合い ③学びの振り返り 5 計画 (全3時間) 段 階 活 動 と 内 容 手 だ て 配 時 導 入 1 地図の形を既習の図形に表すことを通して、その面積 を求めることができるかについて調べ話し合う。 ○ 地図の表された形を概形に捉えること 淡路島 三角形に捉える見方 福岡県 台形と長方形に捉える見方 ※ 地図にある形を概形と捉え させるために、地図に表された およその形を書き加える用紙 を準備する。 ※ 福岡県の形を複合的に捉え させるために、自分で書き加え る図形を用意する。 1 展 開 2 九州各県の形を既習の形に捉え、その面積を求めラン キングについて話し合う。 ○ 概形の面積を比較して求める こと ※ 各自で選択して概形の面積 を求められるようにするため に、形を書き込める白地図を用 意する。 1 本 時 発 展 2 ものの形について概形に捉えることを通して、その体 積の求め方について調べ話し合う。 ○ 概形に捉えたものの体積を求めること ※ 形を概形に捉え、およその体 積をもとめさせるために、平面 図から立体図へと段階を踏ん で図形を提示する。 ※ いろいろなおよその体積を 求めさせるために、いろいろな 形をした立体を提示する。 1
(2)地図帳にあるいろいろな形などを概形として捉え、 その広さや容量を調べる。 ○ どのようなものでも、概形として捉えること ※ どの形でも既習の形に捉え させ、その大きさを求めるため に、地図帳などを用意する。 6 本時 平成30年10月3日(水) 第5校時 7 本時の目標 1 地図で示されている図形を概形として捉え、その面積を求めることができる。 (知識・技能) 2 地図で示されている図形をどのような概形で捉え、どのように面積を求めたか説明することがで きる。 (思考力・判断力・表現力等) 8 本時授業の仮説 第6学年「およその形と大きさ」の学習において、淡路島や自分たちが住む福岡県の形を、既習の 図形として捉える子供たちに、本時、次のような活動を位置付ける。 ① 既習の図形を基に、地図の図形はどのような形になっているか調べる方法を話し合う活動 ② 図形の中に、概形を書き込み、その広さを求め説明する活動 ③ 自分がどのような形に捉え、その面積を求めたか振り返る活動 以上のような活動を位置付けることで、子供たちは、地図に表された図形を既習の図形に捉え、そ の面積を求めることができるであろう。 ○ 細目1(学習指導の過程 活動1において) 学習指導の過程 活動1において、提示された事象について、九州の県の形が、既習の図形に似て いる点を話し合うことで、県の概形を捉え面積を求めていく見通しをもつことができるであろう。 具 体 的 な 手だて ○ 前時の学習を基に、地図の九州の各県の形に着目し、各県がどのような形に捉えるこ とができるかを話し合わせる。 期 待 す る 子供の姿 ○ 佐賀県は、四角形で面積を求められそうだね。 ○ 福岡県は、四角形と台形で求めたから、他の県も図形を合わせて求められそうだね。 評価方法 ○ 実際に、どのような形にしたかを前時の記述をしたノートや発言から ○ 細目2(学習指導の過程 活動2(2)において) 学習指導の過程 活動2(2)において、自分が書き込んだ図形を基に、どのような概形にして捉え て面積を求めたかを話し合うことで、およその形を捉える見方・考え方ができるであろう。 具体的な 手だて ○ 九州各県の形をどのような概形として捉えたか、自分の考えを書き込める学習プリン トを提示し、それぞれの県について考えたことを話し合わせる。 期待する 子供の姿 ○ ぼくは、宮崎県を長方形にして考えて、面積を求めました。 ○ ぼくは、大分県は、長方形と台形の二つで別々に求めました。 評価方法 ○ 自分のノートを使って、どのよう概形に捉え求めたか説明している発言から ○ 細目3(学習指導の過程 活動3において) 学習指導の過程 活動3において、他の県を提示し概形を考えることで、本時の学びである概形と して捉え、その広さを求めることができる方法を振り返ることができるであろう。 具体的な 手だて ○ 新たな図形を提示し、どのような概形に捉えるか話し合い、およその形はどのような 形に捉えるとよいか振り返る場を設定する。 期待する 子供の姿 ○ 今日は、知っている形に考えれば、およその面積も求めることができた。 ○ 長方形や平行四辺形など知っている形に置き換えると、その広さも求められた。 評価方法 ○ 本時の図形の見方・考え方を発言したり、学習ノートに記述したりしている姿から
9 準備 教師側:板書用の図、各県の地図 子供側:筆記用具、学習プリント、三角定規、ものさし 10 学習指導の過程 活 動 と 内 容 教師の手立て 1 提示された場面について話し合う。 場面1 九州の面積の広さランキング です。福岡県は、4 番目の大きさ で正しいでしょうか ○ 図形を既習の図形として捉えること 2 概形を図に表し、その面積を調べる。 (1) 図を使って、各県の面積を求めさせる。 ○ 概形の面積の求め方に気付くこと (2) どのような概形に捉え、面積を求めたか話し合う。 ○ 九州各県の面積も知っている形にすれば、およその 大きさを捉えられること ○ 九州の県の形に着目できるよう に、縮尺した白地図を提示する。 ○ 淡路島は三角形、福岡県は、三角 形と長方形で面積を求めたことに 気付かせるために、福岡県の形に着 目させる。 ○ およその形にして面積を求めら れるように、ランキングされた表を 提示する。 ○ 子どもの主体的な学びになるた めに、各自が求める県を選択できる ようにする。 ○ どの県でも形を書き込み、面積を 求めることができるように、各県 がばらばらになった白地図を用意 する。 ○ 各県で求めたことを交流できる ように、黒板に貼ることができる 白地図を用意する。 ○ 概形の面積の求め方に気付かせ るために、県ごとにまとまり求め方 を話し合う場を設定する。 ○ 今回の学習の大切な見方・考え方 に気づけるように、求めたことだけ でなく、面積を求めて共通する内容 を出し合う話し合いを行う。 ○ ランキングにある県の事象を提 示することで、概形にして考え方を 振り返らせる。 ○ 本時における大切な考え方や自 分の変容を実感させるために、キ ーワードを基に、自分の言葉で感 想を書かせる。 ○ 本時の学びを共有できるように、 感想を基に、自分の変容したこと などを伝え合う。 3 場面2を提示し、本時の学びの振り返りを行う。 (1) 宮崎県をどのような概形にするかを話し合う。 ○ 概形に表すことに気付くこと (2)本時の学びを記述し、まとめる。 場面2 宮﨑県は、およそどれくらいの広さですか。 めあて およその形を書き込み、九州の面積ランキングを調べよ う。