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刑事訴訟法

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Academic year: 2021

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平成 29 年度入学試験問題 刑事訴訟法 出題趣旨 小問1 第 1 に、現行刑事訴訟法の強制処分の類型と各処分の性質、特に身体検査や検証の意義 を正確に理解した上で、現行法上の特定の強制処分によって本件撮影等の執行を行うこと ができるか否かを検討することが期待される。第2 に、対象者の撮影場所への連行を、上記 令状によって執行できるか否かについても検討することが期待される。身体検査を裁判所 が行う場合には、指定の場所への召喚、勾引ができる旨の規定が定められている(刑訴法 132 条・135 条)。しかし、捜査機関の身体検査には、これらの規定の準用がない(刑訴法 222 条1 項)。これに対して、参考判例 2 は、参考判例 1 に基づく条件付捜索差押許可状に対し て、刑訴法218 条 6 項を準用して、採尿を行うのに適した「最寄りの場所」まで被疑者を 連行することができ、その際、「必要最小限度の有形力」を行使できると説示している。こ れら条文と参考判例の関係、参考判例と本設例の各処分の異同を意識して検討することが 期待される。 小問2 判例上許容された、令状に条件として付される措置として、強制採尿にかかる各措置を 2188 条 6 項の準用により許容した参考判例 1 および参考判例 2 のほか、電話検証時に犯罪 関連通話か否かを分別する措置などが218 条 6 項の準用によって許容した最高裁平成 11 年 12 月 16 日決定(刑集 53 巻 9 号 1327 頁)を挙げることができる。近時は、一定の条件を 付した上で、GPS 位置情報の把握を検証令状によって許容うる旨を説示した下級審裁判例 もみられる。刑訴法218 条 6 項の趣旨を明らかにしつつ、これら裁判例を支える実質的な 論理とその適否を検討することが期待される。 正当な手続を経て、強制処分の権限が捜査機関に授権されている以上、当該強制処分の完 遂のために行われる措置は、社会通念上、合理的な範囲にとどまる限り、強制採尿令状に伴 う付随的措置として許容されるとの説明がありうる。その授権は令状審査によって個別的 に授権されているのか、刑訴法の規定によって包括的に授権されているのか。前者ならば強 制処分法定主義との関係をどう説明するのか。捜索差押えや検証等で認められている「必要 な処分」(刑訴法 222 条 1 項、111 条、129 条)と令状における条件付加の関係は、どのよう に整理されるべきなのか。これらの事項を検討することが期待される。

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