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椙山女学園大学における食環境整備 : 第1報 : 女子大学生の「昼食の選択」 に関する意識などについて(質的調査)

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(1)

椙山女学園大学

椙山女学園大学における食環境整備 : 第1報 : 女

子大学生の「昼食の選択」 に関する意識などにつ

いて(質的調査)

著者

中島 正夫, 續 順子

雑誌名

椙山女学園大学研究論集 自然科学篇

43

ページ

89-96

発行年

2012

URL

http://id.nii.ac.jp/1454/00001786/

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* 看護学部 看護学科(椙山女学園食育推進センター) ** 生活科学部 管理栄養学科(椙山女学園食育推進センター)

椙山女学園大学における食環境整備

──第1報:女子大学生の 「昼食の選択」 に関する意識などについて (質的調査) ──

中 島 正 夫* ・ 續   順 子**

Preparation of Food Environment at Sugiyama Jogakuen University

—First Report: Female Students’ Feeling of Lunch Selection (Quality Study)—

Masao N

AKASHIMA

and Junko T

SUDZUKI

Ⅰ はじめに  平成17年7月に施行された「食育基本法」の前文には,「食育を,生きる上での基本で あって,知育,徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付けるとともに,様々な経験を 通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し,健全な食生活を実践すること ができる人間を育てる食育を推進することが求められている。」と記載されている。  椙山女学園では,従前より「人間になろう」という教育理念に基づく人間教育の一環と して,食育が実践されてきたが,食育基本法の制定などを踏まえ,平成19年4月,椙山 女学園食育推進センター(以下「センター」という。)を設置,学園における食育に関す る事業を総合的かつ計画的に推進することとなった。  センターでは,学園における食育を推進するに当たり,各学校種と協働して,はじめに 平成20年7月に当学園で学ぶ園児・児童生徒・学生に培いたい「食」に関する力(知識, 技術,行動など)を明らかにした「椙山女学園食育推進基本指針」1)を策定(概要を図1 に示す(学習指導要領の改訂を受け平成23年3月に一部改訂)。),次いで平成20年10月 に園児・児童生徒・学生の「食」に関する力の現状を把握し今後の学園における食育推進 の検討に役立てるため実態調査を行った。その結果,椙山女学園大学2年の学生につい て,自分の食生活を適切と考える者が22.3%,栄養バランスを考えて食べると回答した者 が31.6%,食べ物を適切に選択できていると回答した者が31.0%などの状況であることが 明らかになった2)。  このため,センターは大学と協働して学生たちが「健全な食生活を実践することができ る」ようになることを支援することとし,ヘルスプロモーションの理念3)に基づき,平成 21年度から1年生を対象とした全学共通科目「人間論」の1回分を「食育」にあて「食

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幼稚園 中学校 高等学校 大学・大学院 規則正しい食 生活 リ ズ ム が 整 っ て い る(早寝早起 き ,排便 な ど ) 朝・ 昼 ・ 夕 の 㧝 食を 規 則 正 し く ,進ん で, よくか ん で 食べ る 朝食など食事の重要性を知っている バランスがとれた食 好き嫌いな く バラ ンス よ く 食 べ る 間食 (おやつ) を上手にとる 間食 (おやつ) をとりすぎない 間食 (おやつ) を効果的に活用できる 食べたものが体にどのように 働くかを知っている 食べ物の体に対する働き, 適量, バランスを知っている 栄養成分の表示が理解できる 自分の食生活を評価し改善できる 適正体重 を 知 り コ ン ト ロ ー ルで き る (無理なダイエットをしない) 食事 と 生活習慣病 と の 関係 を 知 っ て いる ラ ン チル ームな ど で 食 べ 物を適 切 に選 択 で き る 食に 関す る情 報 を 正 し く 選 択 ・ 判 断 で き る 食事バランスガイドを利用できる 食事摂取基準を利用できる 自らの食が次世代の健康に 与える影響を知っている 調理 に興味があ る ・ 簡 単な調理がで き る 適切に献立を考えて調理ができる 安全な食 手洗 いな ど衛生面 に気を つ け る 食中毒の予防方法を実践している 食の安全について知っている 添加物の表示が理解できる 家族や友だちと 楽しくいただく食 家族や友だちと一緒に食事を楽しむ 食事づくりや準備を楽しむ 正しいマナーでいただく食 正しいマナーを実践できる 文化を大切にする食 いろ いろな 食 べ 物 が ある こ と を 知っ ている 日本 や 世 界 の 食 文 化 に つ い て 知 っ て いる 旬の 食 べ 物 ,地元 の 産物 ,郷土食, 行事 食 を 楽 し む 地元の産物を知っている 郷土食, 行事食を大切にする 旬の食材を知っている 感謝していただく食 自然の恵み, 命あるものの存在に気づく 食物連鎖を知っている 食 べ 物や 作 っ た人 への感 謝 の気 持 ち を も っ て い る ・ 食べ物 を 大 切 に す る 環境と調和した食 食べ物を残さずに食べる 食品の廃棄を少なくする 日本と世界の食料事情を知っている 食生活 と 環境 に つ い て 知 っ て い る 食材, エネルギー, 水を大切にする 食品容器のリサイクルに協力する すこやかな人間 環境にやさしい人間 健康な人間 こころ豊かな人間 小学校 培いたい 「食」 培いたい 「食」 に関する力 食べ物の生産・加工・流通過程 (フードチェーン) を知っている 健康を守り育てる﹁食﹂ 豊かなこころをはぐぐむ﹁食﹂ 環境にやさしい﹁食﹂ 図1  椙山女学園食育推進基本指針( 201 1.03. 改訂)の概要 中 島 正 夫 ・ 續   順 子

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と健康」などに関する知識を一定教授するともに,大学キャンパスにおける食環境の整備 に取り組むこととした。  食環境整備について,具体的には,まず当事者である学生を対象にした質的調査 (フォーカス・グループ・インタビュー)を,次いでその結果に基づき作成した調査票に よる量的調査(アンケート調査)を実施,それらの状況を踏まえて検討を進めることとし た。  第1報では,質的調査(フォーカス・グループ・インタビュー)の結果を中心として報 告する。 Ⅱ 調査対象及び方法等  参加の同意が得られた本学教育学部子ども発達学科3年生7名及び4年生5名の2グ ループを対象として,平成22年5月にフォーカス・グループ・インタビューを実施した。  インタビューの内容は,①どのような食生活を送っているか,②栄養バランスに配慮し た昼食を選択できているか,③昼食の選択理由はどのようなことか,④中学・高校のとき の家庭科で習った知識・技術はメニュー選択に役立っているか,⑤より適切な「食の選 択」ができるためのキャンパス内飲食施設への要望,⑥より適切な「食の選択」ができる ためにキャンパス内(飲食施設以外)でどのような環境があるとよいか,などである。  インタビューは許可を得て録音し記述録を作成した。インタビューの内容について,3 名の合議により「知りたかったこと」を記述録から抽出した。 Ⅲ 結  果  フォーカス・グループ・インタビューの結果抽出された事項は次のとおりであった。  ①どのような食生活を送っているか   ・家では親が栄養バランスを考えて作ってくれる。   ・大学に入り家で食べる回数が減りバランスが悪くなった。   ・大学生になりアルバイトで夜遅くなると夕食を食べない,量を控える。  ②栄養バランスに配慮した昼食を選択できているか   ・今は健康なので昼食の栄養バランスは気にしていない。   ・自分から野菜小鉢を追加することはしない。   ・「健康と食」より「美容と食」に興味がある。   ・栄養バランスより金銭面を重視する。  ③昼食の選択理由   ・好み   ・気分   ・値段   ・カロリー   ・量   ・気候,気温

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中 島 正 夫 ・ 續   順 子   ・期間限定メニュー など  ④中学・高校のときの家庭科で習った知識・技術はメニュー選択に役立っているか   ・家庭科で習った知識はあまり覚えていない。   ・調理実習は覚えている。  ⑤より適切に昼食を選択するためのキャンパス内飲食施設などへの要望   ・女子大らしい健康に配慮したメニュー(ヘルシーメニュー)があるとよい。   ・揚げ物が多くバランスがとれる感じがしない。   ・さっぱりした物が欲しい。   ・低カロリーのメニューが欲しい。   ・新鮮な野菜が提供されるとよい。   ・野菜がランチについていたら食べる。   ・野菜小鉢や煮物を低価格で提供して欲しい。   ・果物が提供されるとよい。   ・雑穀米が提供されるとよい。   ・美容によい食べ物が欲しい。   ・栄養ドリンクがセットメニューについているとうれしい。   ・ランチメニューにキャッチフレーズが欲しい(疲れている人用,貧血気味の人用, ガッツリ派用など)。   ・チェックシートなどで自分にお勧めなメニューを誘導して欲しい。   ・主食,主菜,副菜などが分かれて並べてあるとよい。   ・バランスのよいパターンを示してくれると参考にする。   ・6つの食品群は参考にしない。   ・自分の一日に必要な摂取エネルギーを知らない。   ・栄養素に関する豆知識などが提供されるとよい。   ・一日に必要とされる栄養のうち,どのくらい摂れるのか表示されているとよい。   ・簡単な情報は見る(四コマ漫画,卓上メモ,トレーの上のランチョンマットなど)。   ・パンフレットは読まない。   ・テレビでの情報提供は利用しない。   ・昼食の時間帯は混んでいて席がない。  ⑥より適切な「食の選択」ができるため,キャンパス内にあるとよい環境など   ・季節限定の簡単レシピ,カロリーを抑える調理法などを紹介して欲しい。   ・学内で料理教室があるとよい。   ・図書館の教材は利用しない。   ・学内での栄養相談は利用しない。   ・食育 SAT システム(フードモデルを使った栄養価判定システム)は利用したいが 設置場所が難しい。 Ⅳ 考  察  保健対策を具体的に検討する際,一般的な方法(専門家の視点で作成したアンケートに

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よるニーズ調査の結果や既存の疫学データなどを踏まえ,支援関係者・専門家が対策を検 討する。)では,「父権的発想」に陥る可能性がある4)。大学生たちが「健全な食生活を実 践することができる」ようになることを支援する対策についても,支援関係者・専門家の 視点からだけではなく,ヘルスプロモーションの理念3)に基づき,当事者である大学生の 意識や望みなどを踏まえて検討され,関係者が連携して取組むことが適当である。  そこで,今回,椙山女学園大学キャンパスにおける食環境の整備について検討するに当 たり,まず当事者である学生の意識や望みなどを把握するためフォーカス・グループ・イ ンタビューを実施した。  フォーカス・グループ・インタビューは,特定の話題について参加者の理解,感情,受 け止め方,考えを引き出すこと5)を目標とするものであり,保健専門職など自分たちがか かわる対象者の信念,認識,知識,態度を深く理解する必要がある人々の間で第一に用い られる方法6)であるといわれている。また,質的な研究の方法としてきわめて有効なもの の1つであり,対象者の「生の声」を直接反映できる点がヒューマンサービスの領域で意 味深い7)といわれている。  今回のフォーカス・グループ・インタビューの結果についてまとめると次のとおりとな る。  ①大学生になって家で食事を摂る回数が減り,栄養バランスが悪くなった。  ②昼食は栄養バランスに配慮して選択できていない。  ③昼食の選択理由は,好み,気分,値段,カロリーなど。  ④家庭科で習った知識はメニュー選択にあまり役立っていない。  ⑤飲食施設への要望は,女子大学生の栄養バランス・カロリー・好みに配慮したメ ニューの提供,適切な選択を誘導する仕掛け,食生活に関する基本的な情報の提供, 栄養に関する簡潔な情報の料理の近くでの提供,みんなで楽しく食べられること。  ⑥飲食施設以外で「食」について学べる機会があるとよい。  これらの事項を KJ 法8),9)を利用して分析・整理した結果を図2に示すが,大学生になっ て家で食事を摂る回数が減り栄養バランスが悪くなる中,「食生活に関する基本的な知識」 が乏しく,また「適切に昼食を選択する環境」に乏しいため,昼食が適切に選択できてい ないと考えられた。  また,「女子大らしい健康に配慮したメニュー(ヘルシーメニュー)があるとよい。」 「一日に必要とされる栄養のうち,どのくらい摂れるのか表示されているとよい。」「バラ ンスのよいパターンを示してくれると参考にする。」などの意見を踏まえると,「適切に昼 食を選択する環境」として,女子大学生にとって栄養バランスのとれたメニューの提供や 各メニューにカロリー・食事バランスガイドを表示するなどの整備を進めることが適当と 考えられる。その他,大学キャンパス内での料理教室の開催なども「食」に関する知識を 教授する機会として検討するに値すると考えられる。  しかし,フォーカス・グループ・インタビューを利用して得られる結果についてはイン タビューを行った特定の対象者の意識に依存する恐れがあることや,その結果を踏まえ検 討した対策を対象者が希望しないこともあり得る4)ことから,さらに量的調査を実施し, 対象集団としての状況を確認する必要がある。  そこで,平成22年7月に,本学教育学部子ども発達学科1∼3年生及び生活科学部管

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・家では親が栄養バランスを考えて作って  くれる。 ・大学に入り家で食べる回数が減りバランス  が悪くなった。 ・大学生になりアルバイトで夜遅くなると夕  食を食べない,量を控える。

᭥ႆ๊ȾᩜȬɞژటᄑȽ

ᅺឧȟ̈Ȫȗǿ

・家庭科で習った知識はあまり覚えて  いない。

஺᭥ɂᤛҒȾᤣ੻ȺȠȹ

ȗȽȗǿ

・今は健康なので昼食の栄養バランスは  気にしていない。 ・自分から野菜小鉢を追加することはし  ない。 ・「健康と食」より「美容と食」に興味  がある。 ・栄養バランスより金銭面を重視する。 ・昼食の選択理由は好み,気分,値段,  カロリーなど

ᤛҒȾ஺᭥ɥᤣ੻ȬɞၥہȾ̈Ȫȗǿ

【女子大学生の栄養バランス・カロ リー・好みに配慮したメニューが提供 されるとよい。】 ・女子大らしい健康に配慮したメニュー (ヘルシーメニュー)があるとよい。 ・揚げ物が多くバランスがとれる感じがし ない。 ・さっぱりした物が欲しい。 ・低カロリーのメニューが欲しい。 ・新鮮な野菜が提供されるとよい。 ・野菜がランチについていたら食べる。 ・野菜小鉢や煮物を低価格で提供して欲し い。 ・果物が提供されるとよい。 ・雑穀米が提供されるとよい。 ・美容によい食べ物が欲しい。 ・栄養ドリンクがセットメニューについて いるとうれしい。 【適切な選択を誘導する仕掛けがあるとよ い。】 ・ランチメニューにキャッチフレーズが欲し い(疲れている人用,貧血気味の人用, ガッツリ派用など) ・チェックシートなどで自分にお勧めなメ ニューを誘導して欲しい。 ・主食,主菜,副菜などが分かれて並べてあ るとよい。 ・バランスのよいパターンを示してくれると 参考にする。 ・㧢 つの食品群は参考にしない。 【食生活に関する基本的な情報が提供さ れるとよい。】 ・自分の一日に必要な摂取エネルギーを知 らない。 ・栄養素に関する豆知識などが提供される とよい。 ・一日に必要とされる栄養のうち,どのく らい摂れるのか表示されているとよい。

۾ޙႆȾȽȶȹ޿Ⱥ᭥̜ɥଈɞ

وୣȟນɝᴩಂ᭴ʚʳʽʃȟম

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【栄養に関する簡潔な情報が料理の近く で提供されるとよい。】 ・簡単な情報は見る(四コマ漫画,卓上メモ, トレーの上のランチョンマットなど)。 ・パンフレットは読まない。 ・テレビでの情報提供は利用しない。 【みんなで楽しく食べられるとよい。】 ・昼食の時間帯は混んでいて席がない。 【飲食施設以外で「食」について学べる 機会があるとよい。】 ・季節限定の簡単レシピ,カロリーを抑える 調理法などを紹介して欲しい。 ・学内で料理教室があるとよい。 ・図書館の教材は利用しない。 ・学内での栄養相談は利用しない。 SAT・ システムは利用したいが設置場所が難 しい。 図2  フォーカス・グループ・インタビューの整理 中 島 正 夫 ・ 續   順 子

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理栄養学科1∼4年生を対象として,フォーカス・グループ・インタビューの結果をもと に作成した調査票による量的調査(アンケート調査)を実施した。  その詳細は第2報10)で報告するが,例えば本学教育学部子ども発達学科1∼3年生263 人について次のような状況であった。  ①自分の食生活についてどのように考えているか。   適切である;31.0%,適切でない;29.5%,どちらとも言えない;39.5%  ②食生活が適切であると言えなくなったのはいつ頃からか(①で「適切である」と回答 した者を除く。)。   大学に入学してから;41.0%,入学前から;59.0%  ③毎回バランスのよい昼食を摂っていると回答した者24.8%  ④メニューの選択理由   好み;75.7%,気分;62.7%,値段;40.3%,体調;11.0%,カロリーが少ないもの; 9.5%,栄養バランス;6.5%  ⑤昼食を適切に選択するために参考にする情報   メニューのカロリー;79.8%,一日に必要なカロリー;62.8%,栄養バランスの豆知 識;56.6%,メニューの栄養成分;51.1%,栄養素の豆知識;44.9%  ⑥食事バランスガイドの認知   内容まで知っている;26.4%,見たことはある;61.3%,見たこともない;12.3%  ⑦欲しいメニュー   ヘルシーメニュー;82.5%,果物;77.2%,健康状態別メニュー;64.3%  ⑧中学・高校の家庭科の知識はメニュー選択に役立っていると思うか   役立っている;23.3%,役立っていない;20.7%,どちらとも言えない;56.0%  ⑨「学内で開催する料理教室」を利用したいと回答した者62.8%,  ⑩「学内での栄養相談」について利用したいと回答した者48.4%  以上のことから,質的調査の結果を踏まえた現状認識と対応の方向性が概ね妥当である ことが確認できたと考える。 Ⅴ ま と め  椙山女学園大学における「食育」推進の一環として,食環境の整備を検討するに当た り,まず質的調査(フォーカス・グループ・インタビュー)を実施した。その結果,学生 は大学入学後に食生活が乱れ,昼食も適切に選択されているとはいえないと考えられた。 また,昼食が適切に選択できていない要因については,「食生活に関する基本的な知識が 乏しい」,「適切に昼食を選択する環境に乏しい」ことの2つにまとめられた。  次に,質的調査の結果を基にして作成した調査票によるアンケート調査(量的調査)を 実施した。その詳細は第2報で報告する。  これらの調査結果を踏まえ,現在,大学キャンパス内の飲食施設などと協働し,椙山女 学園大学における食環境整備を進めている。

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中 島 正 夫 ・ 續   順 子  謝辞  本研究の推進に協力してくれた管理栄養学科平成19年度生,水野日香里,水田有香の両名に 感謝します。 文  献 1) 椙 山 女 学 園. 椙 山 女 学 園 食 育 推 進 基 本 指 針.2008.http://www.sugiyama-u.ac.jp/shokuiku/ shokuiku/index.html(2011年9月21日アクセス可能) 2) 椙山女学園食育推進センター.平成20年度椙山女学園「食」に関する実態調査結果の概要. 2009.

3) World Health Organization. Ottawa Charter for Health Promotion. 1986. http://www.who.int/hpr/ NPH/docs/ottawa_charter_hp.pdf(2011年9月21日アクセス可能)

4) 中島正夫他.地域保健対策の検討に PRECEDE-PROCEED モデルを利用した経験を通して得 られたいくつかの知見.日本公衆衛生雑誌2004; 51: 190‒196.

5) Green LW, Kreuter MW. Health promotion planning; An educational and environmental approach. California: Mayfield Publishing Company, 1991(神馬征峰他(訳).ヘルスプロモーション── PRECEDE-PROCEED モデルによる活動の展開.東京:医学書院,1997).

6) Vaughn S, Shumm JS and Shinagub JM. Focus Group Interviews in Education and Psychology. California: Sage Publications, 1996(井下理(監訳).グループ・インタビューの技法.東京:慶 應義塾大学出版会,1999). 7) 安梅勅江.ヒューマン・サービスにおけるグループインタビュー法.東京:医歯薬出版株式 会社,2001. 8) 川喜多二郎.発想法.東京:中央公論新社,1967. 9) 川喜多二郎.続・発想法.東京:中央公論新社,1970. 10) 續順子,中島正夫.椙山女学園大学における食環境整備──第2報:食行動および食育に関 する一般学生と専攻学生の比較.椙山女学園大学研究論集第43号.2012; 97‒109.

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