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学習内容援学校教科等 支総合的な 1 水の問題 学習の時間 水の確保が困難な国や地域があることを知り 自分たちの生活と比較し て考える 1 ルワンダの歴史について ルワンダの国についての基本情報とジェノサイドの歴史について簡単に 触れる 1 アフリカは国名ではない ~ルワンダを通して~ (70 分

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Academic year: 2021

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(1)

本校では、幼稚部から高等部まで同じ敷地内にあり、幼稚部に入学してから高等部を卒業する までの期間を同じ環境の中で過ごす児童・生徒も少なくない。そのため、外に目を向ける機会が 少なく、自分たちの学校生活や家庭生活が当たり前だと思い、そこから外を見ようとしない児童・ 生徒が多いという現状がある。担当している小学部の 5 ・ 6 年生を見ても、同じことがいえる。 このような本校児童の現状を鑑み、世界を知ることで、広い視野で物事をとらえ、考えられる ようになるとともに、自分の国や地域について目を向け、自分自身の置かれている環境を見つめ られるようになってほしいと考えた。そこで、小学部 5 ・ 6 年生では、総合的な学習の時間の中 で「世界の国々について」をテーマにし、年間を通して様々な国の文化を知り、今の自分たちの 現状を考えられるような学習に取り組むこととした。 今回の実践は、その中で「世界を知ろう ~アフリカ編~」という単元を設けて、全 6 時間の 学習を行った。本単元では、アクティブラーニングを多く取り入れ、自分たちで気づいたことを 話し合い、自分たちの生活と比較して自分自身を見つめられるような学習を設定した。特に、ア フリカに住む同世代の児童(カカオ農園で働く兄弟や、学校に行けない子どもたち、水くみを手 伝う子どもたち)に焦点を当て、自分自身と照らし合わせて考えられるようにした。 また、アフリカ大陸は「アフリカ」という一括りにされがちであるが、実際にはアフリカは広 大で、国によって文化や気候が大きく違うということに気づくための題材として、ルワンダを取 り上げ、アフリカの多様な文化に気づくことができるようにした。 教科等 学習内容 総合的な 学習の時間 1 「ガーナのカカオ農園で働く兄弟」 ・ガーナに住む同じ年代の兄弟の様子を知り、自分たちの生活と比較して 話し合う。 〃 2 「学校に行けない子どもたち」 ・学校に行けない子どもたちが多くいることを知る。 ・なぜ学校に行けないのか、行けないことによる問題点は何かを話し合 い、負のスパイラルに気づく。そして、学ぶことの大切さを考える。

実践の目的

授業の構成

世界を知ろう ~アフリカ編~

橋場 哲

岩手県立盛岡聴覚支援学校

教 科 総合的な学習の時間( 6 時間) 対 象

5 ・ 6 年生  5 名

(2)

教科等 学習内容 総合的な 学習の時間 1 「水の問題」 ・水の確保が困難な国や地域があることを知り、自分たちの生活と比較し て考える。 〃 1 「ルワンダの歴史について」 ・ルワンダの国についての基本情報とジェノサイドの歴史について簡単に 触れる。 〃 1 (70分) 「アフリカは国名ではない ~ルワンダを通して~」 ・ルワンダの文化について、現地での写真や実際の物を通して学び、自分 のもっている「アフリカ」のイメージと比べてどうかを考える。 NHK で特集した「世界がもし100人の村だったら」の映像を活用し、自分たちと同じ世代のあ る兄弟が、生まれたときからカカオ農園で働くことを義務づけられているという事実を知った。 このことについて、自分たちの生活との違いを比較しながらまとめ、感想を出し合った。 【児童の感想】 ・学校に行きたくても行けない子どもたちがいることを初めて知って驚いた。かわいそうだと 思う。 ・もし自分だったらカカオ農園から逃げ出すと思う。 ・自分たちは学校に行くことができて幸せだと思う。 など 前時に学習したガーナだけではなく、世界には学校に行けない子どもたちが多くいることを JICA のアニメーション(地球調査隊)を通して学習した。そして、学校に行けないとどうなる のかを予想しながら話し合った。 【児童の意見】 ・計算をすることができない。 ・友達と遊んだり、おしゃべりすることができない。

授業の詳細 ……… ──────────────────────────────────────────── ………  (1)「ガーナのカカオ農園で働く兄弟」  ……… ──────────────────────────────────────────── ………  (2)「学校に行けない子どもたち①」 

(3)

【児童の感想】 ・ も っ と し っ か り 勉 強 し な け れ ば い け な い と 思った。 ・世界中のみんながちゃんと学校に行けるようにな ればいいなと思った。 ・勉強は嫌だと思っていたけど、字の読み書きがと ても大切なことだと分かった。 など ルワンダで撮影した水くみの写真を通して、水の問題について自分たちの生活と照らし合わせ て考える学習をした。はじめに、水はどのような時に使うのか挙げてもらい、日本人の一日の平 均使用量を示した。その後、世界には思うように水を確保できない国が多くあることを伝えた。 【児童の感想】 ・毎日水くみをするのはとても大変だと思った。 ・日本は水道があってとても便利だけど、水を無駄遣いしていることが多いので、これからは 気をつけたいと思う。  など ルワンダの場所や言語、気候など、基本的な情報について、クイズ形式で楽しみなら学習を 行った。 ……… ──────────────────────────────────────────── ………  (4)「水の問題」  ……… ──────────────────────────────────────────── ………  (5)「ルワンダの歴史について」 

(4)

その後、ジェノサイドの歴史に触れ、20年前にあった事実を写真などと共に簡単に説明した。 そして、現在の状況に触れ、怖いだけではなく希望が持てる内容にした。ただし、今回のルワン ダの学習では、ジェノサイドをメインにしているわけではないので、あくまでも概要にとどめて おくこととした。 【児童の感想】 ・どうして仲の良い人同士が殺し合わなければいけないのかわからない。 ・もし、自分が殺されたとしても、家族を殺すことは絶対にできないと思う。 ・今はみんなで仲良く暮らしていると聞いて安心した。  など 指導案(略案) 本時のねらい ・ルワンダを通して、アフリカの広大さと多様な文化に気付く。 ・情報をより正しく得るための方法を考える。 学習活動 指導上の留意点 評価 準備物等 アイスブレイク  「両手じゃんけん」 導入 ・アフリカの場所は? ・ アフリカのイメー ・クイズ形式で行う。 ・ふせんを配布し、全員でイ ・アフリカのイメージをも ・地図 ……… ──────────────────────────────────────────── ………  (6)「アフリカは国名ではない ~ルワンダを通して~」 

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学習活動 指導上の留意点 評価 準備物等 ・お互いのグループの考えを 共有できるようにする。 ・他のグループの考えを聞 くことができたか。 まとめ ・アフリカについて ・アフリカの他の国をいくつ か例にあげ、多様な文化に 気づくようにする。 ・アフリカの多様な文化に 気づくことができたか。 ・導入であげたアフリカのイ メージと比較させる。 ・ホワイト ボード ・より正確な情報を得 るためには ・エボラ出血熱を例に出し、 より正確な情報を得るため の方法をグループごとに考 え発表できるようにする。 ・より正確な情報を得るた めの方法を話し合いまと めることができたか。 導入ではクイズ形式でアフリカの場所やルワンダの場所を確認した。次に、アフリカのイメー ジについて、一人ひとりが付箋に書き、イメージマップを作った。 展開では、フォトランゲージ等を通して、ルワンダの文化や町の様子、学校の様子について学 習した。その際は、実態に合わせて 2 グループに分け、お互いのグループの考えを発表し合い、 共有できるようにした。

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まとめでは、ルワンダをベースにして、エジプト、南アフリカ、タンザニア、ガーナと文化の 異なる 4 つの国について簡単に触れ、アフリカの多様な文化に気づけるようにした。そして、は じめに作成したイメージマップと比較して考え、感想を発表した。 【児童の感想】 ・アフリカにも色々な国があって、国によって違うことが分かった。 ・ルワンダははじめにもっていたアフリカのイメージとは違っていた。 ・もっと他の国についても調べてみたい。 など 最後に、自分自身が研修中に、アフリカで流行っていたエボラ出血熱に関して心配するメール を多くもらい、それを受けて感じたことを踏まえ、正確な情報を得ることの大切さを話した。 「アフリカでエボラ出血熱が流行しています」というニュースを取り上げ、実際にエボラが流 行している場所とルワンダの場所を提示した。そして、アフリカの中でも離れた場所であること に気づくと共に、このニュースを見たときに大切なことは何かを考えさせた。「アフリカ」と一 括りにしてしまうのではなく、アフリカのどこで流行っているのかというところまで自分で確認 することが大切で、それがないと、時に大きな誤解をしてしまうことがあるということを伝えた。 ・単元全体を通して、アフリカという子どもたちにとって未知の文化に触れ、児童労働や学校 の問題、水の問題など様々な問題点を、自分自身の生活と照らし合わせながら児童が中心に なって学習できたと感じている。特に、ルワンダの授業では、実際に現地でとってきた写真

実践の成果

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・本単元では、アフリカの問題点を多く取り上げたために、アフリカに対する暗いイメージ大 きくなってしまった。ルワンダだけではなく、アフリカの様々な国の魅力をもっと時間をか けて伝えるべきであった。 ・ルワンダの学習でねらいの二つ目にあげた「情報をより正しく得るための方法を考える」に ついては、時間をかけて取り組む必要があり、一つの授業の中に盛り込むには難しいねらい であった。結果として次の時間に改めて取り組むこととなった。 ・今回の研修で学んでことをできるだけ児童に還元したいと思い、短い時間の中に盛り込みす ぎたことで、結論を急いでしまう場面が出てしまった。児童同士でゆっくりと学び合える環 境を作るには、ねらいをさらに絞って実践する必要があると感じた。

課 題 関連する学習指導要領の内容と文言 小学校総合的な学習の時間 (7)国際理解に関する学習を行う際には,問題の解決や探究活動に取り組むことを通して,諸外 国の生活や文化などを体験したり調査したりするなどの学習活動が行われるようにすること。 (8)情報に関する学習を行う際には,問題の解決や探究活動に取り組むことを通して,情報を収 集・整理・発信したり,情報が日常生活や社会に与える影響を考えたりするなどの学習活動が 行われるようにすること。 ●出典・参考図書 ・NHK 特集「世界がもし100人の村だったら」 ・「地球調査隊」(JICA ホームページ) ・国際理解教育実践資料集(JICA)

参照

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