学 校 に お け る
食 物 ア レ ル ギ ー 対 応 マ ニ ュ ア ル
平 成 25 年 9 月
平 成 26 年 7 月 一 部 改 訂
富 山 市 教 育 委 員 会
は じ め に
全 国 的 に 食 物 ア レ ル ギ ー を 有 す る 児 童 生 徒 が 増 加 傾 向 に あ る 中 、 本 市 で は 、 こ れ ま で 「 学 校 の ア レ ル ギ ー 疾 患 に 対 す る 取 り 組 み ガ イ ド ラ イ ン ( 財 団 法 人 日 本 学 校 保 健 会 平 成 2 0 年 3 月 発 行 ) 」 に 基 づ き 、 各 学 校 が 主 体 と な っ て 食 物 ア レ ル ギ ー を 有 す る 児 童 生 徒 の 保 護 者 と 話 し 合 い 、 そ れ ぞ れ の 学 校 で 行 う こ と の で き る 最 善 の 対 応 を 行 っ て ま い り ま し た 。 そ の 一 方 で 、 学 校 か ら は 、 食 物 ア レ ル ギ ー に よ る 症 状 に は 命 に か か わ る も の も あ り 、 細 心 の 注 意 が 必 要 と な る こ と か ら 、 食 物 ア レ ル ギ ー を 有 す る 児 童 生 徒 に 対 す る 具 体 的 な 対 応 方 法 や 校 内 体 制 の あ り 方 に つ い て 、 多 く の 問 い 合 わ せ が 寄 せ ら れ た と こ ろ で あ り ま す 。 そ こ で 、本 市 で は 、食 物 ア レ ル ギ ー に 関 す る 問 題 の 重 要 性 な ど に 鑑 み 、 食 物 ア レ ル ギ ー を 有 す る 児 童 生 徒 が 「 安 全 ・ 安 心 」 に 学 校 生 活 を 送 る こ と が で き る よ う 「 学 校 に お け る 食 物 ア レ ル ギ ー 対 応 マ ニ ュ ア ル 」 を 作 成 し 、 学 校 全 体 で 児 童 生 徒 を 支 え て い く 体 制 づ く り や 対 応 方 法 に つ い て 検 討 を 行 う こ と と し ま し た 。 本 マ ニ ュ ア ル で は 、 こ れ ま で の 学 校 に お け る 先 駆 的 な 取 り 組 み や 他 都 市 の 先 進 事 例 な ど を 参 考 に 、 校 内 体 制 の 整 備 に よ る 教 職 員 間 ま た は 保 護 者 と の 情 報 の 共 有 ・ 連 携 方 法 、 学 校 給 食 に お け る 対 応 方 針 の 検 討 方 法 、 及 び 、 緊 急 時 に お け る 学 校 の 対 応 方 法 な ど に つ い て の 指 針 を 示 し て お り ま す 。 各 学 校 に お い て は 、 本 マ ニ ュ ア ル を 基 に し て 、 食 物 ア レ ル ギ ー を 有 す る 児 童 生 徒 に 対 す る 適 切 な 対 応 を 行 う と と も に 、 保 護 者 や 主 治 医 ・ 学 校 医 と の 連 携 な ど に お い て も 、 本 マ ニ ュ ア ル を 積 極 的 に 活 用 し て い た だ き た い と 考 え て お り ま す 。 終 わ り に 、 本 マ ニ ュ ア ル の 作 成 に あ た り 、 多 大 な ご 指 導 ご 協 力 を い た だ き ま し た 富 山 大 学 医 学 部 の 足 立 雄 一 先 生 に 厚 く お 礼 申 し 上 げ ま す 。 ま た 、 富 山 市 学 校 保 健 会 の 委 員 の 皆 様 か ら も 、 多 く の ご 助 言 を い た だ き ま し た こ と に 深 く 感 謝 申 し 上 げ ま す 。 平 成 2 5 年 9 月 富 山 市 教 育 長 麻 畠 裕 之目次
1 食物アレルギーに関する基礎知識・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1-1 食物アレルギーとは?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1-2 アナフィラキシーとは?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 1-3 食物アレルギーに関する留意点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 1-4 食物アレルギーの原因食物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 1-5 富山市における食物アレルギーの状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 1-6 食物アレルギー事故の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62 校内体制の整備と食物アレルギーを有する児童生徒等の把握・・・・・・・・8
2-1 校(園)内食物アレルギー対策委員会の設置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 2-2 アレルギー対応における教職員の役割と連携方法・・・・・・・・・・・・・・・・・10 2-3 校内体制整備に向けた教育委員会の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 2-4 食物アレルギーを有する児童生徒等の把握・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 2-5 食物アレルギー対応プランの作成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19 2-6 情報の共有と個人情報の保護について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20 2-7 食物アレルギーに関する教職員への研修のあり方・・・・・・・・・・・・・・・・・213 学校生活における配慮・管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
3-1 学校給食における対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 3-1-1 学校給食における食物アレルギー対応実施基準・・・・・・・・・・・・・・・・23 3-1-2 学校給食での食物アレルギーへの対応策の決定・・・・・・・・・・・・・・・23 3-1-3 具体的な学校給食への対応方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 3-1-4 誤食を防ぐための方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30 3-1-5 学校給食費の取り扱いについて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34 3-2 学校給食以外での配慮と管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35 3-3 児童生徒等への指導方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・374 食物アレルギー発症時の対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
4-1 緊急時対応の流れ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 4-2 緊 急 時 に 備 え た 体 制 づ く り ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 44 4-3 エピペン®の使用について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・47様式集・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
Q&A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67
参考資料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・67
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1 食物アレルギーに関する基礎知識
食物アレルギーに対して適切な対応を行うためには、まずは食物アレルギーに関する正しい知 識をもつことが求められます。本章では、食物アレルギーやアナフィラキシーの基本的な特徴及 び本市の食物アレルギーの状況について解説します。1-1 食物アレルギーとは?
(食物に対して免疫が過敏に働いてしまう状態) 食物アレルギーとは、特定の食物を食べたり、触ったり、吸い込んだりしたことに対して、体 を守るはずの免疫システムが過剰に反応して皮膚、呼吸器、消化器、あるいは、全身に起きる有 害な症状をいいます。食物アレルギーによって引き起こされる症状には、概ね次のものがありま す。 <食物アレルギーによって引き起こされる症状> 皮 膚 かゆみ、じんましん、血管運動性浮腫、発赤疹、湿疹 粘 膜 かゆみ、眼粘膜充血、涙が流れ出る、まぶたがむくむ 消化器 嘔吐、下痢、悪心(気分が悪くむかむかした感じ)、疝痛 せ ん つ う 発作(おへそを中心にして おなかが痛くなる)、慢性の下痢による蛋白漏出、体重増加不良 上気道 くしゃみ、鼻水、鼻づまり、口腔粘膜や咽頭のそう痒感、違和感(イガイガしたいつ もと違う感じ)、腫脹(はれる)、咽頭喉頭浮腫(のど、のどの奥の方のむくみ) 下気道 せき、喘鳴(ゼーゼーして息が苦しくなる)、呼吸困難 全身性 アナフィラキシー:多臓器にわたる症状 アナフィラキシーショック:頻脈(脈が速くなること)、血圧低下 活動性低下(ぐったりする)、意識障害 出典:日本学校保健会「食物アレルギーによるアナフィラキシー学校対応マニュアル 小・中学校編」 ポイント ○ 食物アレルギーとは、特定の食物を摂取等することによって、皮膚、呼吸 器、消化器あるいは全身に生じるアレルギー反応のことをいいます。 ○ 食物アレルギーで最も多い症状は皮膚症状ですが、ショック症状など重い 症状を起こす場合もあります。 ○ 鶏卵、牛乳、小麦は最もアレルギーを起こしやすい食物です。他にも様々な アレルギーを起こす食物があります。2 アレルゲン ・その他 ・ハチ毒 ・毒 物 ・食 物 皮膚炎タイプ (遅延型) じんましんタイプ (即時型) 即時型 じんましん など 食物依存性 運動誘発アナフィラキシー 口腔アレルギー症候群 アナフィラキシー 食物アレルギー症状は、皮膚、粘膜症状が最も多く、典型的なものはじんましんです。じんま しんが数個出現することもあれば、全身の皮膚がでこぼこになって、それぞれが癒合ゆ ご うして地図状 になることや、もしくは、全体が腫れ上がることもあります。皮膚粘膜症状が現れない場合には、 アレルギー反応であることに気付くのが遅れることもあるので注意が必要です。ただし、じんま しんの発症例全体からみると、食物アレルギー反応が原因の場合は少数であり、じんましんが出 たから食物アレルギーだと考えるのは早計です。それまでの様子や行動について、本人から聞き 取るなど、じんましんの原因をよく確認してから判断をしてください。 また、食物アレルギーにより、異常に眠り込んでしまうこともありますが、通常は、刺激をす れば目を覚まします。刺激に反応しない場合は、ショック状態による意識レベル 低下の可能性が ありますので、早急な対応が必要となります。
1-2 アナフィラキシーとは?
(皮膚症状と呼吸器症状等、2以上の多臓器に症状が現れる状態) アレルギー反応により、じんましん等の皮膚症状、腹痛や嘔吐等の消化器症状、喘鳴や呼吸困 難等の呼吸器症状が複数同時かつ急激に出現した状態をアナフィラキシーといいます。 食物アレルギーには、じんましんタイプ(即時型)と皮膚炎タイプ(遅延型)の 2 種類があり、 このうち、即時型のじんましん等が重症化した状態がアナフィラキシーです。 食物アレルギーとアナフィラキシーの関係を大別すると、次の図のとおりとなります。 <食物アレルギーとアナフィラキシーの関係> 出典:富山大学足立雄一作成の図を一部改変 重症化 食物アレルギー 運動などの刺激3 児童生徒等に起きるアナフィラキシーの原因のほとんどは食物ですが、それ以外にも医薬品、 昆虫刺傷、ラテックス(天然ゴム)等が原因物質(アレルゲン)となります。なかには、稀にア レルギー反応によらず、運動や物理的な刺激等によってアナフィラキシーが起こる場合もありま す。 食物アレルギーのうちのじんましんタイプは、食後 2 時間以内に、じんましん、咳、呼吸困難 等を起こすタイプです。食物に対して作られた IgE 抗体1が主たる原因と考えられています。 このタイプでは、じんましん等が重症化し、アナフィラキシーとなるもののほか、次のような 症状が見られる場合があります。 【食物依存性運動誘発アナフィラキシー】 原因となる食物を食べるだけなら平気でも、食後に運動するとアナフィラキシーが起こることが あります。運動によって腸での消化や吸収に変化が起き、未消化なタンパク質が吸収されてしまっ て起きると考えられています。 【口腔アレルギー症候群】 花粉に対するIgE 抗体が、果物や野菜と反応するために起こる即時型アレルギーです。消化され ると反応しなくなるため、通常は、食後5分以内に口の中がピリピリしたり、かゆくなったりする だけですが、大量に食べて全身症状が出ることもあります。 このほか、アナフィラキシーによる症状とその重症度については、次の表のとおり整理されています。 <食物によるアナフィラキシーの重症度> 皮膚 消化器 呼吸器 循環器 神経 1 《限られた場所》 かゆみ、発赤 膨疹 ぼうしん 口の中がかゆい、 または、違和感 唇の軽い腫れ - - - 2 《全身》 かゆみ、発赤 膨疹 (上記に加え) 吐き気・嘔吐 鼻づまり くしゃみ - 元気がなくなる 3 (上記症状) (上記に加え) 繰り返す嘔吐 鼻水 明らかな鼻づまり のどの痛み のどが苦しい 頻脈 (上記に加え) 不安、不機嫌 4 (上記症状) (上記に加え) 下痢 声枯れ ケンケンした咳 息苦しさ、喘鳴 チアノーゼ (上記に加え) 不整脈 軽度の血圧低下 軽い頭痛 恐怖感 5 (上記症状) (上記に加え) 腸管機能不全 呼吸停止 脈拍数低下 血圧低下、心停止 意識喪失
出典:Sampson HA「Anaphylaxis and emergency treatment. pediatrics」に掲載の図を一部改変 1 免疫に関係したタンパク質である免疫グロブリンの一つであり、健常人には極めて微量しか検出されない。抗 原(アレルゲン)と結合することによりヒスタミンなどの炎症を引き起こす化学伝達物質を肥満細胞から放出さ せアレルギー反応を引き起こす。アトピー素因のある人の血中では高値を示すことが多い。 IgE 抗体が関係した アレルギー反応は、抗原(アレルゲン)と接触して比較的早い時間で起こるため即時型反応と呼ばれる。 重 症 度
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1-3 食物アレルギーに関する留意点
食物アレルギーに関しては、生命に危機を及ぼす危険な状態として、特に喉頭浮腫とアナフィ ラキシーショックの 2 点に対する認識が必要です。それぞれの特徴を解説します。 【特に危険な症状】 じんましんの程度がひどいとその部位が腫れ上がり、喉頭粘膜が腫れる「喉頭浮腫」が起こり ます。喉頭には声帯等があって元々内腔が狭いのですが、この部分に浮腫が起こると、犬の遠吠 えのような咳込みが見られ、声がかすれ、ひどくなると声が出なくなります。のどが締め付けら れるように感じ、 狭 窄きょうさく2の程度に応じて、呼吸困難が起こってきます。 症状が悪化すると、息を吸い込む時にゼーゼー、ヒューヒューという喘鳴が聞かれ、首や胸の 軟らかい部分がベコベコへこむ陥没呼吸が見られます。その状態が進行すると窒息の危険があり ますので、喘鳴ぜいめいが聞こえたときは、緊急対応が必要となります。(P36~38 参照) また、アナフィラキシーショック状態の時は、血圧が低下し、全身に血液が効果的に運ばれな くなります。活気がなくなり、ぐったりして立っていられず、顔色不良、四肢冷感等の症状に加 え、意識状態が低下して、刺激をしても無反応の状態になります。 長引けば命の危険があることから、出来る限り早急な対応が必要となります。(P36~38 参照) 次に、食物アレルギーと時間との関係について解説します。 【時間的経過】 食物アレルギーが出現するまでの時間は、原因食物と体の粘膜等が接触した場所によって異な り、5 分以内に早く出現する場合もあれば、食物を食べて胃腸を通過し、吸収されてから症状が 出現する場合もあります。このことから、一般的には、原因食物の摂取から 2 時間以内に現れる 症状を即時反応と捉えます。ただし、それ以上遅れて出現する場合もあります。 また、即時反応の症状が一度落ち着いた後に症状が再燃し、その後、遅発反応が見られるとい う二相性反応がある場合もあります。 食物アレルギーでは、同一の者が繰り返し似た症状を経験する場合が多いのですが、前回とは 全く異なる症状が出現する場合もあります。また、時間とともに症状が変化する場合や、徐々に 症状が悪化していくのではなく、いきなりアナフィラキシーへと重症化する場合もあります。 アナフィラキシー症状は急激に進行することが多く、最低 1 時間、理想的には 4 時間は経過を 追う必要があります。経過を追うときは、片時も目を離さず、児童生徒等の状態を確認します。 2 すぼまって狭いこと。5
1-4 食物アレルギーの原因食物
食物アレルギーを引き起こすことが明らかな食物のうち、三大アレルゲンとして知られている のが、鶏卵、牛乳、小麦です。また、症状が重篤なものとしては、そば、ピーナッツがあげられ ます。 食物アレルギーの原因食物のうち、鶏卵、牛乳、小麦は、年齢が増すとともにしばしば消失し ますが、甲殻類、小麦、果物、魚類、そば、ピーナッツは、学童から成人までの期間で新たに発 症するなど、年齢によって原因食物が変化したり、新たに加わったりすることがあります。 <全年齢における原因食物> 食物アレルギーの原因となる食物は多岐にわたりますが、加工品の表示については、患者数が 多いか、または、重篤度の高い7品目(卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そば)が特定原材 料として表示が義務付けられています。また、特定原材料に準ずるものとして、表示を推奨され ている食物が 20 品目あります。 <特定原材料等一覧> 出典:消費者庁ホームページ 特定原材料(7品目) 卵、乳、小麦、えび、かに、落花生、そば 特定原材料に準ずる もの(20 品目) あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、 牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、 まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン 出典:厚生労働省「厚生労働科学班による食物アレルギーの診療の手引き 2011」6
1-5 富山市における食物アレルギーの状況
本市では、食物アレルギーを有する児童生徒等が増加傾向にあり、アナフィラキシーの既往が ある児童生徒等も増加しています。 <食物アレルギー症状を有する児童生徒等の数> 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 幼 稚 園 園児数 634 人 662 人 659 人 646 人 629 人 食物アレルギーを有する者 8 人 5 人 8 人 13 人 14 人 割 合 1.26% 0.76% 1.21% 2.01% 2.23% アナフィラキシーの既往者 -※ -※ -※ 0 人 1 人 小 学 校 児童数 22,946 人 22,928 人 22,757 人 22,341 人 22,016 人 食物アレルギーを有する者 484 人 482 人 512 人 561 人 571 人 割 合 2.10% 2.10% 2.25% 2.51% 2.59% アナフィラキシーの既往者 -※ -※ 15 人 23 人 35 人 中 学 校 生徒数 11,111 人 11,020 人 11,093 人 11,092 人 11,146 人 食物アレルギーを有する者 326 人 257 人 345 人 332 人 400 人 割 合 2.93% 2.33% 3.11% 2.99% 3.59% アナフィラキシーの既往者 -※ -※ 4 人 8 人 10 人 合 計 園児、児童、生徒数 34,691 人 34,610 人 34,509 人 34,079 人 33,791 人 食物アレルギーを有する者 818 人 744 人 865 人 906 人 985 人 割 合 2.36% 2.15% 2.51% 2.66% 2.91% アナフィラキシーの既往者 -※ -※ 19 人 31 人 46 人 ※ アナフィラキシーの既往者欄の「-」は、未調査 出典:富山市調査1-6 食物アレルギー事故の状況
日本スポーツ振興センターの調査によると、平成 17 年度から平成 20 年度の 4 年間に起こった 学校の管理下における全国の災害事例のうち、食物アレルギー事例は 804 件となっています。7 これらを時間帯別で分類すると、「12:31」から「14:30」までの 2 時間以内の発生が 698 件で、 全体の約 87%を占めており、また、指導名称別では、「昼食時休憩時間中」、「給食指導」の順 に発生件数が多くなっており、この二つを合わせると 495 件で、全体の約 62%となっています。 このことから、学校給食を食べた直後から 2 時間以内の時間帯は、食物アレルギー発生の危険性 が非常に高いことが分かります。 さらに、場所別では、「教室」での食物アレルギーの発生が最も多く、次いで、「運動場・校 庭」、「体育館・屋内運動場」の順となっており、これらを合わせると 759 件で、全体の約 94% となっております。この結果から、食物アレルギーと学校給食、運動の関係が裏付けられます。 <時間帯別集計> <指導名称別集計> <場所別集計> 出典:日本スポーツ振興センター「学校の管理下における食物アレルギーへの対応調査研究報告書」
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2 校内体制の整備と食物アレルギーを有する児童生徒等の把握
食物アレルギーを有する児童生徒等が学校生活を「安全・安心」に送るためには、学校内の教 職員間において必要な情報を共有し、緊急時に教職員一人一人が何をすべきかを正しく理解して おくことが重要です。 そこで、本章では、学校における体制の整備や食物アレルギーを有する児童生徒等の把握の流 れを示すとともに、情報の共有を図る際の留意点や教職員への研修方法等について解説します。2-1 校(園)内食物アレルギー対策委員会の設置
【基本構成】 校長(園長)、教頭(副園長)、教務主任、保健主事、養護教諭、学年主任、学級担任、給 食主任、栄養教諭・学校栄養職員(以下、「栄養教諭等」という。)、調理員(給食搬入員)、 学校医 ※ 必要に応じて、校(園)内食物アレルギー対策委員会の構成員は変更します。 【検討事項】 ○ 個別児童生徒等に係る学校給食や学校生活における対応策の検討 ○ アナフィラキシー等緊急時対応の検討 ○ 児童生徒等に対する食物アレルギーに関する正しい理解、啓発を行うことの検討 ○ 教職員への研修計画の検討 等 【学校保健計画への位置付け】 学校では、校(園)内食物アレルギー対策委員会を学校保健計画に位置づけ、学校の実態に合わ せ、計画的に開催することとします。 ポイント ○ 食物アレルギーを有する児童生徒等が在籍する学校等では、校(園)内食 物アレルギー対策委員会を設置し、教職員間での情報の把握、共有化を図 ります。 ○ 食物アレルギー対応プランの作成による情報の一元管理を行い、食物ア レルギー対応の明確化を図ります。 ○ 食物アレルギーへの対応は、特定の教職員だけではなく、管理職を中心と した組織的な役割分担と連携による対応が必要です。9 【校内体制図の例】 校(園)内食物アレルギー対策委員会は、学校給食の調理場方式によってその組織体制が異な ります。それぞれ、次のとおり例示します。 (例1:単独校調理場(小・中学校)の場合) (例2:学校給食センター受配校(小・中学校)の場合) 保護者 児童・生徒 主治医 学年主任・学級担任 富山市教育委員会 (学校保健課) 校長(委員長) 保健主事・養護教諭 調理員 学校医 給食主任・栄養教諭等 富山市消防局 校内食物アレルギー対策委員会 教頭 教務主任 情報提供 協力依頼 相談 助言 学年主任・学級担任 校長(委員長) 保健主事・養護教諭 給食搬入員 学校医 給食主任 校内食物アレルギー対策委員会 教頭 教務主任 対応依頼 対応策 情報提供 診断・指導 保護者 児童・生徒 主治医 情報提供 協力依頼 対応依頼 対応策 診断・指導 富山市教育委員会 (学校保健課) 富山市消防局 相談 助言 情報提供 学校給食 センター 対応依頼 対応案 必要に応じて栄養 教諭等が参加
10 (例3:幼稚園の場合)
2-2 アレルギー対応における教職員の役割と連携方法
校(園)内食物アレルギー対策委員会に参加する教職員の主な役割については、それぞれ次の とおりとします。(◎:個別の役割 ○:他の職員と連携して担う役割) 【校長/園長】 ◎ 校(園)内食物アレルギー対策委員会を設置し、招集します。 ◎ 主治医、学校医に対して協力依頼を行います。 ◎ 校(園)内食物アレルギー対策委員会において対応策を決定します。 ◎ 教職員全員に対し、対応策を伝達します。 【教頭/副園長】 ◎ 「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」の管理をします。(保管場所は職員室等) ◎ 保護者や関係機関等との連絡窓口として全体の連絡調整を行います。 ○ 保護者に対して対応策を伝達します。 ◎ 校(園)内食物アレルギー対策委員会を主務者として開催します。 ◎ 幼稚園では、副園長が教務主任の職務を担います。 【教務主任】 ◎ 校(園)内研修等を企画し、実施します。 ◎ 教職員への連絡調整、及び、指導・助言を行います。 学級担任 園長(委員長) 保健担当 調理員 園 医 給食主任 園内食物アレルギー対策委員会 副園長 保護者 園児 主治医 情報提供 協力依頼 対応依頼 対応策 診断・指導 富山市教育委員会 (学校保健課) 富山市消防局 相談 助言 情報提供 小学校 対応依頼 対応案 必要に応じて栄養 教諭等が参加 ※小学校で調理している場合11 【学年主任】 ◎ 学年間の共通理解を図ります。 【学級担任】 ○ 養護教諭、栄養教諭等と連携を図り、保護者との面接等により、児童生徒等の実態を把握します。 ○ 連絡ノートによる家庭での状況や給食後の様子等により、児童生徒等の実態を把握し、養護 教諭、栄養教諭等関係職員へ伝えます。 ○ 養護教諭、栄養教諭等と協力して「食物アレルギー対応プラン」を作成します。 ○ 給食時の事前チェックについて、内容を確認します。 【保健主事/保健担当】 ◎ 保健に関する教職員への連絡調整、及び、指導・助言を行います。 ○ 他の児童生徒等が食物アレルギーを正しく理解できるよう指導方法の検討を行います。 ◎ 幼稚園では、学校保健課指導主事と連携を図りながら、養護教諭の職務を担います。 【養護教諭】 ○ 学級担任、栄養教諭等と連携を図り、保護者との面接等により、中心となって児童生徒等の 実態を把握します。 ○ アレルギーの原因食物や症状、児童生徒等の家庭での対応状況を把握します。 ○ 学級担任、栄養教諭等の協力を得て、主務者として「食物アレルギー対応プラン」を作成し、学 校生活における対応策を保護者に伝達します。 ◎ 児童生徒等が食物アレルギーを発症した場合の対応方法を検討します。 ◎ 主治医、学校医との連絡窓口となり、応急処置の方法や連絡先を事前に確認します。 【給食主任】 ◎ 栄養教諭等が配置されていない学校では、学校保健課栄養士、または、学校給食センターの 栄養教諭等と連携を図りながら、栄養教諭等の職務を担います。 ◎ 幼稚園では、小学校の栄養教諭等、または、学校保健課栄養士と連携を図りながら、栄養教 諭の職務を担います。 ○ 他の児童生徒等が食物アレルギーを正しく理解できるよう指導方法の検討を行います。 【栄養教諭等】 ○ 学級担任、養護教諭と連携を図り、保護者との面接等により、児童生徒等の実態を把握します。 ○ アレルギーの原因食物や家庭での調理の状況を把握します。 ○ 学級担任、養護教諭と協力して「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」を作成し、学校給 食の対応策を保護者に伝達します。 ◎ 「食物アレルギー対応予定一覧表(様式 8)」等の給食対応関係書類を作成します。 ○ 給食時の事前チェックについて、内容を確認します。 【調理員、給食搬入員】 ○ 給食対応の検討にあたり、栄養教諭等と協議を行います。 【学校医/園医】 ◎ 「食物アレルギー対応プラン」の作成にあたって指導及び助言を行います。
12 <校(園)内食物アレルギー対策委員会における教職員の役割一覧> (小学校・中学校) 校 長 教 頭 教 務 主 任 学 年 主 任 学 級 担 任 保 健 主 事 養 護 教 諭 給 食 主 任 栄 養 教 諭 等 調 理 員 学 校 医 校内食物アレルギー対策委員会の設置・招集 ◎ 校内食物アレルギー対策委員会における対応策の決定 ◎ 校内食物アレルギー対策委員会の開催 ◎ 食物アレルギー対応プランの保管・管理 ◎ 食物アレルギー対応プランの作成 ○ ○ ○ 食物アレルギー対応プラン作成にあたっての指導及び助言 ◎ 教職員全員へアレルギー対応策を伝達 ◎ 保護者や関係機関等との連絡窓口として全体の連絡調整 ◎ 教職員への連絡調整及び指導助言 ◎ ◎ ◎ 個別面談において保護者に対して対応策を伝達 ○ ○ ○ 児童生徒の実態把握 ○ ○ ○ 主治医、学校医への協力依頼 ◎ 主治医、学校医に対し、応急処置の方法や連絡先を確認 ◎ 食物アレルギーが発症した場合の対応方法の検討 ◎ 校内研修等の企画、実施 ◎ 他の児童生徒への指導方法の検討 ○ ○ 給食時の事前チェック内容の確認 ○ ○ 食物アレルギー対応予定一覧表等の作成 ◎ ○ (幼稚園) 園 長 副 園 長 学 年 主 任 学 級 担 任 保 健 担 当 給 食 主 任 調 理 員 園 医 園内食物アレルギー対策委員会の設置・招集 ◎ 園内食物アレルギー対策委員会における対応策の決定 ◎ 園内食物アレルギー対策委員会の開催 ◎ 食物アレルギー対応プランの保管・管理 ◎ 食物アレルギー対応プランの作成 ○ ○ ○ 食物アレルギー対応プラン作成にあたっての指導及び助言 ◎ 教職員全員へアレルギー対応策を伝達 ◎ 保護者や関係機関等との連絡窓口として全体の連絡調整 ◎ 教職員への連絡調整及び指導助言 ◎ ◎ ◎ ◎ 個別面談において保護者に対して対応策を伝達 ○ ○ ○ 園児の実態把握 ○ ○ ○ 主治医、園医への協力依頼 ◎ 主治医、園医に対し、応急処置の方法や連絡先を確認 ◎ 食物アレルギーが発症した場合の対応方法の検討 ◎ 園内研修等の企画、実施 ◎ 他の園児への指導方法の検討 ○ ○ 給食時の事前チェック内容の確認 ○ ○ 食物アレルギー対応予定一覧表等の作成 ◎ ○
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2-3 校内体制整備に向けた教育委員会の役割
食物アレルギーを有する児童生徒等への対応を行うに当たっては、各学校が主体的・積極的に 取り組むとともに、教育委員会が学校の体制整備の支援等に積極的に取り組んでいくことが必要 であります。 そこで、教育委員会では、次のような取組を行い、学校における食物アレルギー対応への支援 を行います。 【食物アレルギー対応へのルールづくり】 教育委員会は、富山市学校保健会との連携を図るとともに、富山市食物アレルギー対策委員会 を活用し、食物アレルギーへの対応についての基本的な考え方を整理すること、また、各学校共 通の課題等に対するルールづくりを行うこと等、食物アレルギーへの対応のための環境整備を図 ります。 【情報提供】 教育委員会は、学校給食での対応方法や緊急時における対応事例等、学校における食物アレル ギー対応の実態把握に努めるとともに、必要な情報を随時、学校に対して提供します。 【教職員研修会の開催】 教育委員会主催の教職員研修会を積極的に開催するとともに、学校が独自に開催する研修会に 対しても、必要な支援を行います。 【相談・助言】 「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」の作成や具体的な食物アレルギーへの対応方法の検 討に当たっては、学校からの相談に対して、随時、必要な助言を行います。 また、栄養教諭等が未配置の学校に対しては、「食物アレルギー対応予定一覧表(様式 8)」 等の給食対応関係書類の作成への支援を行います。 【保健・給食器材等の確保】 緊急時対応に必要となる機器や除去食・代替食の提供に必要な食器、調理器具等、食物アレル ギー対応に必要な器材の確保に努めます。2-4 食物アレルギーを有する児童生徒等の把握
次に、本節では、学校において食物アレルギーを有する児童生徒等をどのように把握するのか を、幼稚園への入園時、小学校への入学時、中学校への入学時並びに幼稚園、小学校及び中学校 への入学(園)後の 4 パターンに分けて解説します。14 【幼稚園への入園時の流れ】 学校での対応 内容 ○入園前 1 新入園児健康診断の実施 (11 月頃) 2 保護者との面接(健康診断 当日又はその近日) 3 食物アレルギー対応プラン (案)の作成(11~2 月) 4 園内食物アレルギー対策 委員会の開催(1~2 月) 5 保護者との面接 (1~2 月半日入園の際) 6 教職員への周知(4 月) ○入園後 7 給食対応の開始(毎月) ※P17 へ ・アレルギー調査の実施 〔対応者〕保健担当 〔調査内容〕「食物アレルギー調査票(様式 1)」による状況調査 〔保護者への対応〕食物アレルギーが有の場合は2へ ・保護者から現状の聞き取り 〔対応者〕保健担当、給食主任ほか 〔調査内容〕「食物アレルギー面接記録(様式 2)」による詳細調査 〔保護者への対応〕給食対応等の学校での特別な配慮が必要な場合は、 医療機関への受診勧奨と「学校生活管理指導表(様式 3)」の提 出を依頼。また、エピペン®を処方されている場合は、「アレルギ ー緊急時個別対応票(様式 4)」も合わせて提出を依頼 ・「食物アレルギー面談記録」を基に「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」を作成 〔対応者〕保健担当、給食主任、学級担任 ※小学校で調理している幼稚園の場合は、事前に小学校へ対応を依頼 ※対応策については、保護者と内容を確認しながら作成する。 ・「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」に基づく対応策の決定 〔対応者〕P10~12 参照 〔検討内容〕緊急時の体制の確認、本人への給食対応、学級での給食指 導方法、その他学校生活での配慮すべき事項 ・幼稚園における対応策の説明 〔対応者〕副園長、保健担当、給食主任等 〔保護者への対応〕幼稚園における対応策を説明し、「食物アレルギー対 応プラン」を渡すとともに、保護者の承諾サインをもらいます。 ・教職員全員に対し、情報を伝達 〔対応者〕園長 〔伝達内容〕当該園児の氏名、学級、エピペン®・内服薬の保管状況、給食 対応等 ・「給食対応関係書類」を保護者へ提供※P26・27 参照 (4 月は入園式まで、その他の月は給食対応当該月の 2 日前まで) 〔対応者〕学級担任 ・給食の提供 〔対応者〕給食主任等、調理員 ・当該児童への給食指導 〔対応者〕学級担任、保健担当、給食主任等 ※提出された場合は3へ
15 【小学校への入学時の流れ】 学校での対応 内容 ○入学前 1 就学時健康診断の実施 (10 月~11 月頃) 2 保護者との面接(健康診断 当日又はその近日) 3 食物アレルギー対応プラン (案)の作成(10~3 月) 4 校内食物アレルギー対策 委員会の開催(3 月) 5 保護者との面接(3 月) 6 教職員への周知(4 月) ○入学後 7 給食対応の開始(毎月) ※P17 へ ・アレルギー調査の実施 〔対応者〕養護教諭 〔調査内容〕「食物アレルギー調査票(様式 1)」による状況調査 〔保護者への対応〕食物アレルギーが有の場合は2へ ・保護者から現状の聞き取り 〔対応者〕養護教諭、栄養教諭等ほか 〔調査内容〕「食物アレルギー面接記録(様式 2)」による詳細調査 〔保護者への対応〕給食対応等の学校での特別な配慮が必要な場合は、 医療機関への受診勧奨と「学校生活管理指導表(様式 3)」の提 出を依頼。また、エピペン®を処方されている場合は、「アレルギ ー緊急時個別対応票(様式 4)」も合わせて提出を依頼 ・「食物アレルギー面談記録」を基に「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」を作成 〔対応者〕養護教諭、栄養教諭等、学級担任 ※学校給食センター受配校の場合、事前にセンターに対応依頼 ※対応策については、保護者と内容を確認しながら作成する。 ・「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」に基づく対応策の決定 〔対応者〕P10~12 参照 〔検討内容〕緊急時の体制の確認、本人への給食対応、学級での給食指 導方法、その他学校生活での配慮すべき事項 ・学校における対応策の説明 〔対応者〕教頭、養護教諭、栄養教諭等 〔保護者への対応〕学校における対応策を説明し、「食物アレルギー対応 プラン」を渡すとともに、保護者の承諾サインをもらいます。 ・校内の教職員全員に対し、情報を伝達 〔対応者〕校長 〔伝達内容〕当該児童生徒の氏名、学級、エピペン®・内服薬の保管状況、 給食対応等 ・「給食対応関係書類」を保護者へ提供※P26・27 参照 (4 月は入学式まで、その他の月は給食対応当該月の 2 日前まで) 〔対応者〕学級担任 ・給食の提供 〔対応者〕栄養教諭等、調理員(給食搬入員) ・当該児童への給食指導 〔対応者〕学級担任、養護教諭、栄養教諭等 ※提出された場合は3へ
16 【中学校への入学時の流れ】 学校での対応 内容 ○入学前 1 中学校入学説明会(2 月) 2 小学校からの引継ぎ(3 月) 3 保護者との面接(3 月) 4 食物アレルギー対応プラン (案)の作成(3 月) 5 校内食物アレルギー対策 委員会の開催(3 月) 6 保護者との面接(3 月) ○入学後 7 教職員への周知(4 月) 8 給食対応の開始(毎月) ※P17 へ ・中学校における食物アレルギー対応の状況説明と食物アレルギー調査 〔対応者〕養護教諭、教務主任等 〔説明内容〕調理場の状況(学校給食センター受配校の場合は、センター 給食の状況)、自己管理や学校管理の状況、部活動や対外活 動等の参加等を説明し、中学校での特別な配慮が必要な場合 は、改めて中学校へ食物アレルギー対応の依頼が必要である ことを説明。 〔調査内容〕小学校から送付された「食物アレルギー調査票(様式 1)」に より状況調査 ※食物アレルギーが有の場合は2へ ・当該児童への対応状況についての申し送り 〔対応者〕中学校:教頭、養護教諭、栄養教諭等 小学校:教頭、学級担任、養護教諭、栄養教諭等 〔申送り事項〕「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」、「健康管理カード」 ・保護者と今後の対応を協議 〔対応者〕養護教諭、栄養教諭等 〔協議内容〕「食物アレルギー面接記録(様式 2)」による詳細調査及び「食 物アレルギー対応プラン」を基に対応策を協議する。 〔保護者への対応〕学校での特別な配慮が必要な場合は、「学校生活管理指 導表(様式 3)」の提出を依頼。また、エピペン®を処方されている場合 は、「アレルギー緊急時個別対応票(様式 4)」も合わせて提出を依頼 ・「食物アレルギー面談記録」を基に「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」を作成 〔対応者〕養護教諭、栄養教諭等、学級担任 ※対応策については、保護者と内容を確認しながら作成する。 ・「食物アレルギー対応プラン」に基づく対応策の決定 ※小学校と同じ ・学校における対応策の説明 ※小学校と同じ ・校内の教職員全員に対し、情報を伝達 ※小学校と同じ ・「給食対応関係書類」を保護者へ提供※P26・27 参照 ※小学校と同じ ・給食の提供 ※小学校と同じ ・当該生徒への給食指導 ※小学校と同じ ※提出された場合は4へ
17 【幼稚園・小学校・中学校への入学(園)後の流れ】 学校での対応 内容 ○入学(園)後 1 給食対応の確認(毎月) 2 評価・見直し(随時) 3 保護者との面接(学期末 等) 4 アレルギー調査(3 月上旬) ※最終学年を除く全学年 4 アレルギー調査(1 月) ※小学校 6 年生 5 保護者との面接(3 月) ・給食対応の内容確認 〔対応者〕校長/園長、教頭/副園長、学級担任、養護教諭、栄養教諭等 〔確認内容〕除去食・代替食の内容確認、児童生徒毎に原因食物の使用 状況を確認 ・給食対応やその他行事等における対応の見直し 〔対応者〕学級担任、養護教諭、栄養教諭等 ※対応策を変更する場合は、対策委員会を開催します。 〔検討内容〕当該児童生徒の普段の様子や給食後の様子、学校外での 様子、主治医からの意見等に基づき、「食物アレルギー対応プ ラン(様式 5)」の対応策や個別の対応を随時見直します。 ・学期末個別懇談会、家庭訪問等で、学校外での様子の確認 〔対応者〕学級担任 ・アレルギー対応の継続希望者や新規希望者の確認 〔対応者〕学級担任 〔調査内容〕「食物アレルギー調査票(様式 1)」による状況調査 ・中学校でのアレルギー対応希望者の確認 〔対応者〕小学校養護教諭 〔確認内容〕「食物アレルギー調査票」を配付し、希望の有無を確認 〔中学校への引き継ぎ〕食物アレルギーが有の場合は、同調査票を中学 校へ送付する。 P16 の1へ ※保護者へは、調査票や食物アレルギー対応プランを中学校 へ送付することを説明し、同意を得ます。 ・保護者と今後の対応を協議 〔対応者〕教頭/副園長、養護教諭、栄養教諭等 〔協議内容〕「食物アレルギー面接記録(様式 2)」による詳細調査及び「食 物アレルギー対応プラン」を基に対応策を協議する。 〔保護者への対応〕学校での特別な配慮が必要な場合は、「学校生活管 理指導表(様式 3)」の提出を依頼。また、エピペン®を処方され ている場合は、「アレルギー緊急時個別対応票(様式 4)」も合わ せて提出を依頼 ※提出された場合、 幼稚園は P14 の3、小学校は P15 の3、 中学校は P16 の4へ ※特別な配慮を解除する場合は、「食物アレルギー対応プラン」 の対応策にその旨を記載し、保護者の承諾サインをもらいます。 ※ 転入時には、時期に関わらず、4から実施する。
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【食物アレルギー対応にかかる一年間の流れ】 幼 稚 園 ・ 小 学 校 中 学 校 10月~11月 ~2月 ~3月 4月~ ◎アレルギー調査 ・新規・継続希望者 ※(様式 1) ○入学説明会 ・保護者へ食物アレルギ ー対応の状況を説明 ○保護者との面接 ・対応策説明 ※(様式 5) ○保護者との面接 ・保護者から現状聞き取り ※(様式 2) ※食物アレルギー有りの場合 ○保護者との面接 ・対応策説明 ※(様式 5) ◎教職員への周知 ・校(園)内での情報共有 ※(様式 5) ・保護者へアレルゲン情 報を提供※(様式 6、7) ・給食の提供 ◎給食対応の開始 ・給食指導 ※(様式 9、10、11) ◎給食対応の確認 ・原因食物の有無確認 ※(様式 8) ◎保護者との面接 ・保護者懇談会、 家庭訪問 など ※食物アレルギー有りの場合 ※保護者から提出 ※保護者から提出 ※見直す場合 ◎評価・見直し ・対応策の見直し ※(様式 5) 在校生 (最終学年を除く) 入園・入学予定者 入学予定者 時期 学校生活管理 指導表(様式 3) アレルギー緊急時 個別対応票(様式 4) ○新入園児健康診断 ・就学時健康診断 ・食物アレルギー 調査票(様式 1) ・食物アレルギー 調査票(様式 1) ○保護者との面接 ・今後の対応を協議 ※(様式 5) ・保護者からの現状 聞き取り ※(様式 2) ○食物アレルギー対応 プラン(案)の作成 保護者との協議 ※(様式 5) ○食物アレルギー対応 プラン(案)の作成 保護者との協議 ※(様式 5) ○小学校からの引継ぎ 食物アレルギー対 応プラン(様式 5) 健康管理カード ○校内食物アレルギー 対策委員会の開催 ・対応策の決定 ※(様式 5) 学校生活管理 指導表(様式 3) アレルギー緊急時個 別対応票(様式 4) ※見直す場合 ○校(園)内食物アレルギー 対策委員会の開催 ・対応策の決定 ※(様式 5) ◎アレルギー調査 ・中学校での希望者 ※(様式 1) 在校生 (小学校 6 年生) ※食物アレルギー有りの場合19 作成日:平成 25 年 2 月 28 日 食物アレルギー対応プラン 富山市立○○小学校(中学校) 学 級 氏 名 性 別 生年月日 年 組 富山 太郎
○
男 ・ 女 平成○○年○○月○○日(6 歳) ●食物アレルギー病型(該当するものに○) 即時型 食物依存性運動誘発アナフィラキシー 口腔アレルギー症候群 原因 食物 鶏卵・乳・小麦・そば・ピーナッツ 種実類・甲殻類・果物類・魚類・肉類 その他( ) ○ ●アナフィラキシー病型(該当するものに○) ●主治医・処方薬の状況 ●緊急時の対応 ●学校での対応策 項 目 対 応 策 備 考 学校給食 鶏卵の除去、牛乳の中止、ピーナッツ・種実類は自分で除去 配膳は最初に行うこと 担任の補助が必要 食に関する活動 特になし 教材教具等の配慮 牛乳パックリサイクル活動は不参加 牛 乳 パ ッ ク に 近 付 け な いこと 運動 体調が悪いときは、体育の授業を見学 遠足・校外学習 (宿泊学習含む。) 児童間でのおやつの交換に注意 児童生徒への指導 (当該児童生徒本人) 自分のアレルギーへの認識と除去する能力を育てる。 児童生徒への指導 (周りの児童生徒) 周りの児童生徒にも食物アレルギーがあることを説明し、配慮 を求める。 ●保護者の同意 このプランに記載の内容について了承しました。また、このプランを学校内で情報共有することに同意します。 平成 25 年 3 月 10 日 保護者氏名 ○ ○ ○ ○ 原因食物 食物依存性運動誘発 アナフィラキシー アナフィラキシー 運動誘発 昆虫 医薬品 その他 鶏卵・乳・小麦・そば・ピーナッツ 種実類・甲殻類・果物類・魚類 肉類・その他( ) ○ 種類 原因薬品 内容 主治医 病院名: 富山○○病院 診療科: 小児科 主治医氏名: ○○ ○○ TEL: 123-4567 カルテ ID: 123456789 想定される 症状 じんましん(頬・手掌・足の甲・その他: ) 顔の発赤または蒼白 気管支症状(のどの違和感・咳き込み) その他( ) 緊 急 時 の 対 応 薬の内服 ☑ 原因食物を摂取・接触したとき □ 症状が出現したとき エピペン® アナフィラキシーの症状が現れ本人が自分でエ ピペン®を注射できない場合は、本人に代わって教 職員が注射する。 処方薬 の状況 緊急時用内服薬: 抗ヒスタミン薬・ステロイド薬 (保管場所: ランドセル) エピペン®: ○有 ・ 無 (保管場所: ランドセル ) その他( ) : 有 ・ 無 (保管場所: ) その他 気管支喘息があるので、症状の判断に注意する。 エピペンが無い場合、すぐに救急搬送する。 など 緊急連絡先 TEL1: 090-123-4567 (続柄: 母 ) TEL2: 090-987-6543 (続柄: 父 )2-5 食物アレルギー対応プランの作成
学校では、食物アレルギーを有する児童生徒等の一人一人に対して、具体的に配慮・管理すべ き事項を明らかにし、確実に実施していくために、「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」を 作成することとします。 ここでは、食物アレルギー対応プランの作成方法について解説します。 学校生活管 理指導表か ら転記 校内食物アレ ルギー対策委 員会の日を記 入 保護者との 面接結果か ら記入 「アレルギー緊急 時個別対応票」及 び保護者との面接 結果から記入。必 要に応じて主治医 にも確認 どのような 対応を行う のか出来る 限り具体的 に記入 留意事項な どを記入 必要に応じ て項目数や 項目内容を 見直す 記載例 対応策を説明 し、了解を得 た後、保護者 がサイン、ま たは、押印 症状を見分け る際の注意事 項やエピペン を持っていな いときの対応 等を記入20
2-6 情報の共有と個人情報の保護について
食物アレルギーを有する児童生徒等に関する情報は、緊急時の対応等を勘案すると出来る限り 多くの教職員が情報を共有することが望ましいです。 その一方で、当該児童生徒等の個人情報は「富山市個人情報保護条例」の規定に基づき、適切 に管理することが求められます。 本節では、学校で食物アレルギーに関する情報を取り扱う際に留意すべき点について例示しま す。 【食物アレルギー対応プランの管理】 ○ 「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」には、 「アレルギー緊急時個別対応票(様式 4)」、「食 物アレルギー対応経過記録(様式 12)」、「食物 アレルギー調査票(様式 1)、「食物アレルギー 面接記録(様式 2)」、「学校生活管理指導表(様 式 3)」、「給食対応関係書類」(P26・27 参照) の順に書類を添付し、学年毎に一元的に管理します。 ○ 確実に同じ情報を共有するために、保護者への情報提供や教職員が書類を個別に所持する場 合は、学校保管用と同一(コピー)の書類とします。 ○ 「食物アレルギー対応プラン」の管理は、個人情報管理責任者(教頭/副園長)が行い、職 員室等の所定の場所に収納します。また、書類の場所を頻繁に変更することは、いざというと きに書類が見つからないことに繋がることから、緊急対応時以外の書類の持ち出しや保管場所 の移動は厳禁です。 ○ 「食物アレルギー対応プラン」の作成に当たっては、必ず本人や保護者、または、主治医に 内容を確認し、記入します。 【教職員等への周知】 ○ 教職員へ周知を行う際には、外部の者や児童生徒等がいない場所や時間に行います。また、 一覧表等を貼付する必要があるときも、外部の者や児童生徒等から見えない場所に貼付します。 (事例:職員室や校長室等の一部をパーティションで囲み、その内側に一覧表を貼付等) ○ 校内LANを活用し、サーバに情報を保管することも有効な方法です。ただし、その際は、 USBメモリ等の記憶媒体によるデータの持ち出しは禁止です。 ○ 部活動の外部指導員や地域のボランティアの方に対して周知する必要があるときは、必ず保 護者の同意を得たうえで行います。 ○ 名簿や一覧表は必要な者だけが所有し、必要が無くなったときは速やかに廃棄します。 【人権への配慮】 ○ 個人情報の扱い方や公開できる範囲等、事前に保護者に対して説明することが重要です。 ○ 保護者の了解を得た上で、食物アレルギーの内容を他の児童生徒等に理解させ、学級担任が中 心となって、食物アレルギーに対する偏見をもたないよう指導を行います。 ※一元管理する 食物アレルギー 対応プラン ・アレルギー緊急時個別対応票 ・食物アレルギー対応経過記録 ・食物アレルギー調査票 ・食物アレルギー面接記録 ・学校生活管理指導表 ・給食対応関係書類21 学校保健課では、教職員の校内研修資料として、次のものを貸し出ししています。 ○ 学校(園)におけるアレルギー対応について(足立雄一) ○ エピペントレーナー(エピペンの使い方かんたんガイドブック) ○ DVD「学校管理下における食物アレルギーへの対応」-スポーツ振興センター企画― ※ 貸し出しを希望する場合は、学校保健課へ電話(443-2136)、または、メール([email protected]) で申し込んでください。
2-7 食物アレルギーに関する教職員への研修のあり方
児童生徒等が食物アレルギーを発症した際に適切な対応を行うためには、教職員一人一人が本 マニュアル等を活用し、自己研鑽するだけでなく、学校内でより実践的な研修を定期的に開催す る必要があります。 また、食物アレルギーに関する問題は、医学的にも専門性が高いことから、専門的な知識を有 する者、または、適切な教材による研修が重要です。 学校では、次の例を参考に、定期的な研修会を開催してください。 研修内容 教材 食物アレルギーに関する基礎研修 ・学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン ・学校における食物アレルギー対応マニュアル ・学校(園)におけるアレルギー対応について(足立雄一) 食物アレルギー対応プランの書き方・見方 ・食物アレルギー対応マニュアル エピペン®の使用方法 ・エピペントレーナー ・学校における食物アレルギー対応マニュアル 食物アレルギー発症時の対応方法 ・学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン ・学校における食物アレルギー対応マニュアル ・学校管理下における食物アレルギーへの対応(DVD) ・学校の管理下における食物アレルギーへの対応(日本 スポーツ振興センター) 学校給食における対応方法 ・学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン ・学校における食物アレルギー対応マニュアル また、学校では、アナフィラキシーを想定した模擬訓練を定期的に実施することが、危機管理 の観点から重要です。 特に、食物アレルギーを有する児童生徒等が在籍する学校においては、緊急時に各教職員が役 割に従い適切に行動しているか、また、必要書類やエピペン®等が適正に取り扱われているかどう かを確認します。22
3 学校生活における配慮・管理
学校で食物アレルギーを発症させないためには、学校生活において、どのような配慮や管理 を行うことが必要かを検討することが重要です。 そこで、本章では、学校給食と学校給食以外に区分して、学校においてどのような対応を行 う必要があるのかを解説します。また、それと合わせて、児童生徒等への食物アレルギーに関 する指導についても、その考え方の指針を示します。3-1 学校給食における対応
【学校給食対応の基本方針】 学校給食は、毎日児童生徒等に提供されるものであり、また、学校での食物アレルギー症状の 発症原因として最も多い事由であります(P7 の図を参照)。このため、学校では、学校給食に対 する食物アレルギーへの予防対策に万全を尽くすことが求められています。 その一方で、学校給食は、児童生徒の学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養 うこと(「学校給食法」第 2 条第 3 号)を目的とし、当該学校に在籍するすべての児童生徒に対 し実施されるもの(「学校給食実施基準」第 1 条)とされており、その実施に当たっては、児童 生徒の個々の健康及び生活活動等の実態並びに地域の実情等に配慮する(「学校給食実施基準」 第 3 条)ことが求められています。当然のことながら、食物アレルギーを有する児童生徒等につ いても、他の児童生徒等と同様に、学校給食の目的や実施基準に沿った対応を行っていくことが 重要です。 このことから、学校及び調理場の状況(人員や設備の充実度、作業ゾーン等)と食物アレルギ ーを有する児童生徒等の実態(重症度や除去品目数、人数等)を総合的に判断し、現状で行うこ とのできる最良の対応を検討し、学校給食における食物アレルギー対応を実施するものとします。 次に、その具体的な方法等について解説します。 ポイント ○ 学校には、食物アレルギーを有する児童生徒等にもできる限り学校給食を 提供することが求められています。 ○ 毎月、保護者と日々の対応を確認するとともに、関係教職員間でも共通理 解を図ることが重要です。 ○ 給食以外の日常の授業や学校行事の中でも食物アレルギーに対する配慮 が求められています。 ○ 児童生徒等の発達段階を踏まえた食物アレルギー指導を行うとともに、周り の児童生徒等に対しても食物アレルギーを正しく理解させることが重要です。23
3-1-1 学校給食における食物アレルギー対応実施基準
学校給食における誤った食物アレルギー対応は、栄養のバランスが偏り、児童生徒 等の成長発 達を阻害するばかりでなく、場合によっては重大な事故につながるおそれもあります。このこと から、学校では、保護者から児童生徒等の状況をよく確認し、次の基準が満たされる場合に学校 給食での対応を検討することとします。 学校給食における食物アレルギーへの対応は、あくまでも例外的な対応であり、保護者の希望 に沿ってのみ行うものではありません。そこで、上記の実施基準では、医師の診断と指示を 学校 での検討の必要条件とし、それを確認するために、「学校生活管理指導表(様式 3)」の提出を 求めることとしたものです。 また、アレルギーの原因食物や症状は年齢によって変化したり、新たに加わったりすることが あるため、学校給食での対応を検討するには、定期的に医療機関を受診し、状態の評価をしても らうことが必要です。 さらに、食物アレルギーへの対応には保護者との連携が欠かせないことから、家庭での状況を よく確認し、それを基に検討を進める必要があります。3-1-2 学校給食での食物アレルギーへの対応策の決定
一般的に、学校給食における食物アレルギーへの対応方法には、次の 4 つがあります。 段階 対応方法 レベル 1 詳細な献立表 対応 学校給食の原材料を詳細に記入した献立表を家庭に事前に配布し、それを基に保 護者や担任の指示もしくは児童生徒等自身の判断で原因食物を除いて食べる。 レベル 2 一部弁当対応 どうしても学校での対応が困難な料理において弁当を持参してもらい、給食の一部 と持参した弁当を食べる。 レベル 3 除去食対応 原因食物を取り除いた給食を提供する。 レベル 4 代替食対応 原因食物 を取り除 き、不 足 する栄養素を別の食 物を用いて補った給食を提供 す る。 ※ レベル 1 から 4 に向かうに従って、人的かつ物理的環境の整備が必要となります。 出典:日本学校保健会「学校のアレルギー疾患に関するガイドライン」 ① 医師の診察・検査により食物アレルギーと診断され、特定の食物に対して対応の指示があること。 ② 「学校生活管理指導表」、または、それに準じた診断書等が提出されていること。 ③ 基本的に1年に1回は医療機関を受診していること。 ④ 家庭でも医師から指示された対応を行っていること。 【学校給食における食物アレルギー対応実施基準】24 学校においてレベル 1 からレベル 4 までのいずれの対応を行うのかを検討するに当たっては、 特に調理場の状況がどのようにあるのかを見極めることが重要です。 本市の学校給食調理場には大きく分類すると次の 2 種類があり、それぞれの調理場は、次のよ うな状況です。 調理場の方式 共同調理場方式 単独校調理場方式 調理場の状況 アレルギー専用室(コーナー)あり アレルギー専用室(コーナー)なし ただし、一部の学校では、アレルギー対応 用のスペースあり アレルギー対応 レベル 1(詳細な献立表対応):可能 レベル 2(一部弁当対応):可能 レベル 3(除去食対応):可能(ただし、副食 では、原則、卵アレルギーのみ) レベル 4(代替食対応):献立内容により可 能 レベル 1:可能 レベル 2:可能 レベル 3:調理場の状況等により対応が異 なる。 レベル 4:レベル 3 と同様 課題 ・給食センターでは、大量調理及び 2 献立 調理の実施から、アレルギー専用室以外で の対応は困難。 ・給食センターからの配送であることから、 別途、専用容器が必要 ・アレルギー対応の専用スペースの状況 は、調理場により異なる。 ・アレルギー対応の調理器具が不足してい る。 ・栄養教諭等が、兼務、または、未配置に より、毎日常駐していない。 ・アレルギー対応専従の調理員が配置され ていない。 学校給食センターでは、多数の食物アレルギー対応食の実施が想定されることから、一人一人 の状況に応じた柔軟なアレルギー対応が困難です。そこで、同センター受配校におけるレベル 3 の除去食対応としては、鶏卵の除去を基本として実施することとします。 また、単独校調理場方式の学校においては、栄養教諭等や調理員の配置状況並びに調理機器の 充実度、作業スペースの有無、調理時間及びコンタミネーション1の可能性の有無等を勘案し、除 去食の提供が可能かどうかを検討します。なお、レベル 4 の代替食対応は、学校給食センター、 単独校調理場ともに十分な設備や人員配置が整っていないことから、除去食対応の例外として、 栄養面からの配慮が必要な場合に限って実施を検討することとし、代替食の実施が困難な場合は、 保護者に弁当の持参を依頼します。 このような調理場の状況を踏まえ、学校では、「食物アレルギー対応プラン(様式 5)」の学 校給食における対応策を検討する際に、次の給食対応フローチャートに従って検討を行います。 1 食品の製造過程で機械や器具から偶発的に原因食物が微量に混入してしまうこと 。
25 【給食対応フローチャート】 共同調理場方式 単独校調理場方式 学校生活管理 指導表の提出 提出あり 提出なし 給食対応 なし 学校生活管理指導表 学校生活上の留意点 の記載(給食) 1.管理不要 2.保護者と 相談し決定 保護者の希望・ 家庭での対応確認 情 報 提 供 、 一部弁当を 希望 除去食、代替食を 希望 本人の状況確認 詳細な 献立表対応 または 一部弁当 対応 微量の原因食物で 症状が出る 微量の原因食物では 症状が出ない 不可能 鶏卵の除去食、または、一部代替食対応 ・対応数の余裕はあるか 学校給食センターへの確認 ・除去の内容 ・専用スペースの確保が可能か 調理場の状況確認 ・必要な調理機器・器具があるか (コンタミネーションのリスク) ・人的確保が可能か (栄養教諭等、調理員の配置状況、 除去品目数、対応人数など) 可能 可能な範囲での除去食対応 または、一部代替食対応 校内体制の確認 校内体制の確認 【共同調理場方式の場合】 【単独校調理場方式の場合】 可能 あり なし 鶏卵 鶏卵以外 共同調理場方式・ 単独校調理場方式 共通
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