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DSpace at My University: 巻頭エッセー なぜ教科学習に母語が大切か

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Academic year: 2021

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大阪女学院大学国際共生研究所通信

第4号

■.010皿00I−15.2011

ナ繁欝1誰繁祭㌫=籔、ヂ

・巻頭エッセーrなぜ教科学習に母語が大切か」...................1 Project!春と秋の講演会/ワークショップ企画報告....・・..….2−3 ・研究所プロジェクト活動・最近の研究活動紹介 国際共生研究所シンポジウム.___……….………….2−3 公正で平和な世界へ一国際共生の意義と役割一 1111111.llllll lllll11111111111Illlllll11111111111111111111111Il11111.ll11111111出111111111111111111111“1111111111111111111111111111”1111はlll1111111“l11111Ill111

なぜ教科学習信母語敷笑切か

日本の小・中・高等学校に在籍する日本語指導が必要 な外国人児童生徒数は、現在は横ばいであるがこれまで増 加傾向であった。平成22年9月の文部科学省の調査では 28,511人(平成20年9月調査よりO.2%減少)である。これ らの児童生徒の母語は、ポルトガル語(9,477人)が最も多く、 次いで中国語(6,154人)、フィリヒ㌧ノ語(4,350人)、スペイ ン語(3,547人)…の順となっている。さて、こうした外国人 児童に日本語の指導を行う際には、日本語指導と教科内容 を組み合わせた教材を作成したり、トピックをべ一スとする日 本語教育と教科学習を組み合わせたJSLカリキュラムを実施 したりしている。このような指導法を採用するようになったのは、 日本語という言語の教育が優先的に行われた弊害として、会 話やコミュニケーションが可能になっても、教科学習について いけない子どもが生まれたからである。また、学校は言語だ けでなく、理科、社会、算数といった教科を学習するところで ある。そのため、日本語指導と教科内容を組み合わたカリキュ ラムが採用されるようになった。家族関係、アイデンティティ、 認知力の発達において母語の果たす役割は大きい。ここでは、 教科学習における母語の重要性について考えてみたい。 Cummins(1980.2000)は学習に必要な言語能力をCALP (CognitiveAcademicLa㎎uagePro丘。iency)と呼び、日常 会話などコミュニケーションをはかる言語能力をB1CS(Basic

1nterpersoml Communication Ski11s)として区別した。話し言葉

を使える(=日常会話ができる)ことと、第二言語で教科の 学習ができることとでは、異なる言語能力が要求される。B1CS で行うクラスメートとの会話には場面依存性がある場合が多く、 ジェスチャーを交えてコミュニュケーションをとることも可能であ る。反対に、CALPを使用する環境は未知の知識や概念を 理解するための高い認知力を要求し、抽象度も高い。これに 加えて、日本語を母語としない児童生徒にとっては、日本語 語彙の欠如や、自国で受けた教育と日本で受ける教育との継 続性に断絶があること、さらに、母語での知識や語彙の不足 ということも、教科学習を困難にする要因となっている。 平和・人権研究会開催報告.............................、...........、.3 ・連載シリーズ4r世界の潮流:核兵器のない世界」.....、.........、4 ・書籍紹介『初年次教育1歴史・理論・実践と世界の動向』……4 11111111111111111111111は11111111111111111111111はl11111111111“1111111111“lll111111阯1111111…ll11111111111111Illll ll111111“1111111“1111111111111111111111111111… 加藤 映子 CALPは自然に身に付くものではなく、学習の中.で会得され るものと考えるべきである。そして、言語を学ぶ授業の中に当 該学年に応じた教科学習の内容を入れることによって、学習者 の知的好奇心を刺激することも可能となる。CALPには、授業 がわかる、発言ができるというオーラル能力だけでなく、読ん だり、書いたりする言語能力が必須である。また、その能力を 育成する上で、母語が助けとなると考えられている。これに関 してCummins(1989)は、言語の相互依存説(interdependence princip1e)に基づき、r第一言語(母語)の発達と第二言語 の発達は相互に依存し、母語による学力向上を行いながら第 二言語を習得することは、学習者の言語能力全体を伸ばす」 と主張している。つまり、母語による言語の基礎があると、第 二言語の習得が容易になるということである。 話し言葉は理解できても、文章を読み、理解していくことは 大変難しい。そのため、アメリカでは、移民の子どもたちに英 語の読む能力をどう教えるべきかに関する提言も行われている

(National Research Council,1998)。英語習熟度は不十分だ

が母語が発達している場合、指導書と学習教材、そしてその ような子どもたちを指導可能な教師が揃っているのであれば、 まず母語での読みを教える。それと並行して英語の言語能力 をあげ、母語での読みの能力をつけさせた後に英語での読み を指導するという手順が提案されている。 母語を用いて指導ができる体制を築くことが、外国人児童生 徒を多くかかえる日本の学校の課題といえる。 参考文献・資料 Cummin;,」.(1目80).冊目百且止五皿d o〃O・伯〃五〇γofあ〃加且u詞j直duo石打。”.N^BE」oum日I,4(3〕, 25−29, Cummin;,」.(19審9).E〃ρow目ηb且皿加。㎡け占ωd巴〃占,S日。r且m日nt1⊂且1ifornj巳^∬oci日tion for 旧ilinguH1日duし且一〇n Cummin苫,」.(2000).止五^且u月g目、ρo〃。r,日。dρed^gogy.臼丑冊且]o,\Y=MuitilinguHi∼1且tterヨ。 N且tion乱1Ro;£巳roh Counoi1(1998〕.P岬vp〃加耳rf拙d加gd’獅仁〃ff郎加∫ouo且仁〃〃岬月.C.E. Snow,M,S.Burn;,&P,Grimn(日d呂).W冊hi㎎t㎝,DC=\Htion日1A0Hdemy PrE冊. 文部科学省(20ユ1〕.『r日本語指導が必要な外国人児童生徒の受入れ状況等に関する調査 (平成22年度〕」の結果について』http:〃ww.n1州.go.jp/b,mo㎜ル。udou/23州ノ_ io;Pi1日;柵dd刊。/20ユ1/O呂ノlOハ309275.Pdf

参照

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