清 水
医学博士乙第
682 号秀
昭和59 年 11 月16 日 1 4 5(
3
i
)
ヲ 氏名(生年月日〉 本 籍 学 位 の 種 類 学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学 位 論 文 題 目 論 文 審 査 委 員 学位規則第5
条第2
項該当(博士の学位論文提出者〉 フ ア ロ ー 四 徴 症 術 後 患 児 の 運 動 能 の 評 価 ( 主 査 〕 教 授 高 尾 篤 良 ( 副 査 〉 教 授 広 沢 弘 七 郎 , 教 授 飯 沼 守 夫論 文 内 容 の 要 旨
研究目的 フアロー四徴症に対する外科治療は近年飛躍的な進 歩をとげ,心内修復手術後の生活管理指導を必要とす る患児は増加傾向にある.この疾患は手術後に健康小 児に近い運動能が期待される.しかし実際にはなお 種々の問題があり運動能が制限されている場合があ り,これらの患児の運動能を可能な限り適確に把握す ことが管理指導を行なう上で大切である.著者はト レッドミル法を用い運動負荷を行ない本症患児の運動 能を調べ次の項目に関して検討を行なった. 1.運動能の測定 運動能に対する右室収縮期圧,肺動脈弁閉鎖不全, 心胸廓比,心内修復手術時年齢,心内修復手術前後の ヘモグロビンイ直,不整脈等の影響について. 2 . 運動負荷中の酸素消費量と心拍数の反応につい て. 対象および方法 対象はフアロー四徴症と診断し心内修復手術を行な い比較的良好な生活を送っている501 例 (4 歳-21 歳, 男児5
7
例・女児0
3
例〉であり,心内修復手術後1
年か ら51年(平均1.6 年〉経過している.心内修復手術時の 右室流出路狭窄解除の方法により対象をNo phatc 群 (右室流出路心筋切除のみ〉… 82 例, Out 日owpatch 群 (右室流出路にパッチ使用〉… 17 例, tuidnoC 群-retxe( n a l itudonc 使用〉…6例 に 分 け , さ ら にwtfloOu p a t c h 群を心内修復手術後1年から2年未満と 2年以 上の2つに分類した.また器質的心疾患のなし、082 例 (年齢 4 歳-20 歳〉を対照群とした. 一5
6
7
方法はトレッドミルte(Marquet 社製(CASE) を用 い, She 鉛dle プログラムにより自覚的最大運動負荷に 至るまで行ない,負荷前・中・後の心電図,心拍数, 血圧, eurancend etim ,そして酸素消費量(福田医理 化研究所製MAH )606 を測定した.本症患児の運動能 は白覚的最大運動負荷に至るまでの時間 ceduran(en t i m e ) を男女別に同年齢の対照群と比べelitnecrep01 以下の時に運動能低下とした.また手術後の心臓カ テーテル検査を行ない,この結果と運動能も比較した. 結果および考案 1.運動能について 1 ) No ptcha 群, utiodnC 群,心内修復手術後1年 から2年未満のOut 臼ow ptcha 群は対照群と比べ運動 能の低下を認めた ).<O.05(p 心内修復手術後2年以 上経過したlowutfO atchp 群は対照群と比べ運動能に 差を認めなかった. 2 ) 心内修復手術時年齢(3 例を除き2歳から9歳 未 満の聞に手術〉と運動能の聞に関連を認めなかった. 3 ) 心内修復手術後の心拡大例に血行動態不良例が 多く見られ,運動能の低下する傾向を認めた.しかし 学校の体育クラブ,その他lacisyhp gniniart への参加 有無により運動能に差が認められた.4
)
運動中に誘発される不整脈(心室性期外収縮・心 房性期外収縮〉は血行動態不良例に多く見られ,運動 能の低下を認めた. 5 ) 右室収縮期圧<60mmHg のNo phatc 群は肺動 脈弁閉鎖不全の程度が大きいほど運動能低下を見た (P<O.05) が,肺動脈弁閉鎖不全と右室流出路過切除1 4 6 による右室機能低下を見た(P<0.05) が,肺動脈弁閉 鎖不全と右室流出路過切除による右室機能低下の両者 が要因と考えられた. 6 ) 右室収縮期圧<60mmHg の術後2年以上経過し たOutftow patch 群は肺動脈弁閉鎖不全の程度により 運動能に差を認めなかった. 7 ) 心内修復手術前のへそグロビン値がld/6g1 以上 の例はdl/6g1 以下の例と比べ運動負荷時の最大心拍 数および運動能の低下する傾向を,また心内修復手術 時年齢が高いほど運動負荷時の最大心拍数の低下する 傾向を認めた. 2,酸素消費量と心拍数の反応について 対照群・本症患児に運動負荷を行ない,酸素消費量・ 心拍数を各ステージ毎に測定し,両者の反応様式を横 軸に酸素消費量・縦軸に心拍数を取り検討した. 1 ) 4つの型 (A ,B,C,N) に分類された. 2 ) 対照群 (Type N) と比較しType A, B, Cを示 した本症患児は運動能の低下を認めた.最も傾きの大 きいType C は運動能が最も劣っていたが,血行動態 不良のため 1 回心拍出量に制限があり必要な分時心拍 出量を心拍数に依存し,その結果傾きが大きくなった と考えられる, Type A, Bはcipotronorhc .compein t e n c e のため最大心拍数が低く,この結果運動能が劣 り,特にTypeA はTypeB に比べよりcpirootnohrc i n c o m p e t e n c e が大きL、と考えられる. 3 ) 心内修復手術後1年から2年未満と 2年以上経 過した血行動態良好なOutftow tchpa 群の比較 1年 から2年未満の例はTypeC ,2年以上経過した例は TypeN を示しlaicsyph gniniatr により TypeC から Type N に移行することが示唆されI回心拍出量増加 の結果と考えられる. 結論 運動負荷テストは本症患児の不整脈の検出,心臓予 備能の推察に対して有効で、ある.特に酸素消費量と心 拍数の反応を検討することが心臓予備能の推定,さら に血行動態の良否判定に有用と考えられる.