〔魏面面翻転諮〕
騰下垂艦道腫瘍Pの一例
東京女子讐學心門學校小児科教室(主任磯田教授)松 居 節
マツ ヰ セツ (目附 昭和16年1月2日) 目 i欠 月一章 小罪謄腫瘍の頻度及種類に就て 第四章 考 i察 第二章 謄下垂風道腫瘍に就て 丈 熱 澗三章 症 例第一章 小晃贈腫瘍の頻度及び種類に就て
子
コ Cushin9によると小児贋腫瘍は大人の約6倍に友び小謄腫瘍と大隅腫瘍の比は2:1なり,而して 膠質腫最も多く全数の75%を占め,僅か4%が結核性腫瘍なりと云ふ,又先天性腫瘍は14%に して其大多数は朕下垂禮道腫瘍なりと云ふ。余の調査せる本邦文献にては小小27%・大判22%, 麟下垂艦7%にして其種類は膠質腫44%,結核性24%,鵬下垂艦道腫瘍は9%なりき。第=章 謄下垂森道腫瘍に歴て
隅下垂髄道腫瘍は1904年Erdheimにより詳しく論ぜられて以來病理組織學的に,獲生論に, 或は症候論に多数興味深き問題が提供され從って種kなる立場より種々の名稻を與へられたり。本 腫瘍はDuctus Craniopharyngeusの遺残細胞より稜生する上皮性腫瘍にて通常謄下垂瞠道腫瘍, Erdheim氏腫瘍, Kraniopharyngiom,鞍上腫瘍と云はる。 年齢的關係s 一般に幼年者に多きはErdheim氏以來多くの學者の既に承認せる事實なり,Cashin9によると 11∼20歳最:も多く32%を占め次で2!∼30:歳の21%,次で1∼10:歳の16%なり。四ツ柳氏の 内外文献上より見たる統計も亦同様の關係を示せり。 性.別3 四ツ柳氏によると男48%女55%にて男女性的差異顯著ならすと。 石友沈着3 本腫瘍ほ石次化の傾向強くCushingによれば80%は鞍内或は鞍上に石鹸化の像を見ると云ひ四 ン柳氏によれば58%に之を認むとφ一81一
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初稜懸歌;獲現時1 本腫瘍は長期闇無症状に過ぎ外傷を機として症状起る事相當多く,四ツ柳氏によれば11∼20:歳 34%,1∼10歳23%,31∼40歳20%を示すと。 初脳症欣1 =肝臓塵症妹最:高率にして殊に頭痛,嘔吐張く且つ突然起り再び精失す。四ツ柳氏によれぽ初獲 症状としては一般隅堅症歌51%を占め,眼症状31%,脳生殖性肥腔症17%,之に次で尿崩症,褒 育停止等なり。 眼症歌; 騒下垂症道腫瘍は四ツ柳氏によれば90%に於て眼障碍を示し其原因は頭蓋内璽増加と覗紳維系 路歴迫によると。且つ眼症状高度動揺性あpt。之に關しては嚢腫が贋室内に破れし爲とか,「ヒステ リー」性黒内障によるとか云はる。硯野測定例中視野障碍陽性例頻度は89%にして覗野障碍陽性例 の過孚は顯屈側障碍例なり。硯示Fl経萎縮の頻度は眼底楡活計の65%を占め欝血孚L頭は38%なり。 之れ直接覗紳維交叉或は硯榊経を墜迫するためならんと。 臆面停止; 四ツ重氏は獲育状況記載の40%に商品停止ありと云ふ。 尿崩症; 本症歌は四ツ柳氏によれば第三騒室底部及び脳下垂艦共に損傷されし時最も出現し易しと云は る。 診 断1 臓下垂艦道腫瘍の診断は以上の症状,年齢,「レ.,線像にて比較的簡輩なるも錐艦路障碍起る事あ る藍島の腫瘍と混同する事あpiと云はる。 治 療; 本腫瘍は悪性に増大せざる故早期診断を行ひ手術によPlて除去し得らるるも大なる腫瘍となり組 識二王に至らば最早救ふ手段なし。 余は臨床上磯下垂艦附近の腫瘍像を「レ」線に.よって認め騒下垂農道の腫瘍にあらざるかと思は れる一例を観察する点点を得たので鼓に報告せんとす。 第ミ章 症 例 患者 山○芳0 1年4ゲ月男子 家族麗 父方の麗父母,母方の組目共に岬町血にて死亡,母方の麗母健在なり。母親は昨年(昭和13年)脚氣及び腎搬羅㈱・覇・・趣ど翻號中は欄麟はなかりき・9鴨縫・撫し・欄囎傳醐腱認
めず。患兇は猜り見なη。 期生糠 蝦死分娩,母首際新身ee並に辮醗育bヒ較的順認3ケ月にて首坐り・生後6ケ朋噸部大にして上部の 一 82 pt開き居るのに氣付きたるも1ケ年目に傳ひ歩き逢初め「ハイチヤ,イタイタ」等片言を話す。 現症屋 生後1年3ケJI EPち昭和14年6月27日(初診約1ケ月前)早朝より嘔吐頻々として來り翌28日午前3時 頃迄績きしも便に胡瓜の種子を獲見し知らぬ聞に胡瓜を食べし爲ど思ひ居たりと云ふ。其後嘔吐止み便逓3日に 一行lcて閥結に傾き不氣嫌にて母孚しのみ與ふ。7月6目夕方より嘔吐再び始まη乳を與ふるも與へずとも毎H1 ∼3同あり,7月10日頃よ刀Rirger氏液の皮下注射を受けても哺泣せず嗜眠歌となる07月18日首を振り 頭部に手をやり頭痛あるが如し。競力搦き様なるも聴力あるのか呼べば振ηむく。ア月19日問代性痙攣約1分一 間綾き意識不明,口角より泡沫を出し痙攣の後熟睡す。7月21日強直性痙攣あYo腰椎穿刺を受け爾來啓睡駁 聾となる。食懲無く牛乳を口に流すと咬む様にして嚥下す07月31目當科ic入院,護病當初よP獲熱無く,四 肢の末端肥大症無く,尿量異常無しと云ふ。 入院時所見3 髄格梢小・嶽痩甚しく・健重7・4ユ6kg・身長73・3cm顔貌痴鈍状を呈し昏睡状態なり。脈博120 整調にて緊張良く,騰温37度1分,呼吸過激,艦を動かすと喘鳴を俘ふ。頭部謄水腫塑にて頭越 48.4cmにて胸囲より7・9 cm大なり。頭髪鶏頭順調にて大腰門殆ど口鉾し瀕無勢脈怒張す。頸腺, 顎下腺は牛米粒大2∼3個あるのみ。輕度の眼瞼下垂あるも眼球震揚症無く,瞳孔左右同大,野光 深慮歓:如す。牙關緊急を認め,舌白苔を示し咽頭獲赤,嚥下障碍無し。心,肺異常を認めす。腹部 梢小にして肝脾を送れす○艦を動かすと後弓反張著明に表はれ,二頭筋.三頭筋,腱反射,膝蓋腱
反射,Achilles腱反射何れも充劃し, K:ernig氏現象, Pabinski氏現象陰性にて項部強直無く,足 拮搦を左側にのみ認めらる。 入院後経過 入院中患免は昏睡駅態にて呼吸頻数,喘鳴あり。農を動かさんとすれば喘鳴賑々強く禁漁の際上. 腹部陥凹す。張直性痙攣8月1日3同,8月2日臨界あり。四肢硬く後弓反張著明,牙關緊急毎常』 あり。7月31日尿に蛋白,糖を認めす。7月3t日腰椎穿刺を行ふ。液堅(臥位)初刊510 mm (潮懸),穿刺液の外槻水様透明,弱「アルカリ」性,NonDe−Apelt氏反慮陰性, Pandア氏反慮陽 性,蛋白量はNissle氏蛋白計一小劃線,.細胞激83. Tryptophan陰性,糖量0.084 mg,「ワ」氏反: 鷹,村田氏反二三に陰性。 8月1日頭部「レ」線箪純撮影;(爲眞参照) /)土耳古三内より鞍上にわたり大なる三友沈着せる腫瘍と思はれる影像あり。 2)鞍窩入口披大するも深さは塘さす。 3)前晶晶突起墜迫され居るが如し。 4)煎汁は比較的攣化なし0 5)後面快突起浩失す。(封照爲眞参照) 8月3日 Martoux氏反慮5,000倍液陰性。 8月4日 眼科に依頼し眼底楡査を受けし所覗聯経萎縮あるも測候乳頭なしσ
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8月4日 血液型態學的所見には格別の事なし(赤血球数8245000,白血球数3478,百分率は 中性嗜性白血球70%,「エオジン」嗜好性白血球1..G%,軍三白1血.球1.0%,淋巴球28%)入院時 と殆ど同じ歌態を績け8月4日 一一iSEづ退院せり。退院二二3ケ月牛経過するも猫昏睡状態を績け頭 部釜々大となり縫合膨擁しつX生存中なり。第四章 考
察 以上を考察するに二恩より引き旧きて殆ど無熱に維過し購駆元進症状あり,即ち1)嘔吐三一病初 より稜作的に起り食餌に無關係なり。2)頭痛;一患児幼にして自から訴へざるも昏睡状態にありて 省頭部に手を持ち行き頭を振り頭痛あるが如し。3)意識障碍;一次第に無慾状となり途に昏睡歌態 となる。4)腱反射充進05)痙攣強直1生にして後弓反張あ!1)。6〕便秘に傾く○ 以上の全身症歌の他に局所症状として視写経萎縮あり,且つ臓脊髄液璽著明に兀進ずるのみにて 他に左程の異常無く,頭蓋骨「レ」線撮影にて鞍内より鞍上に及ぶ腫瘍と思はれる石友沈着の如き 像を認む。以上の黙より臓腫瘍と診断す。次に腫瘍の局所及び種類に癒しては可児は年少且つ重症 にて種kなる検査不充分にて且つ一・般症扶強く局所症朕著明ならざるも,先づ「レ」線像にて土耳 盲鞍内より鞍上に及ぶ腫瘍,從って騒下垂艦附近の腫瘍なる事を知る。’ 下垂艦及び其附近の腫瘍 として記載されたる物には 1)麟下垂艦腺腫,2)謄下垂艦道腫瘍,3)硯神維交叉部「グリオーム」, 4)鞍上隅膜腫,5)動静賑岬町あ)i。之等の中,石友沈着する腫瘍は何物なるやと調べるに「グリオ ーム」は約14%(Arthur von Desse】),臓下垂町道腫瘍は約80%(Cushing)石友沈着を見ると記載され,且つ臓下垂艦道腫瘍は壁に石友沈着を示し最も「レ」画像に表れ易しと稻せらる。加之其剖 見例及び症欣の記載を見れば 1)「レJ線像にて腫瘍は鞍内及び鞍上に及ぶも主として鞍江上にあ り,2)塗残年齢若く,3)硯紳経交叉部及び硯神経墜迫症状として轡血乳頭を誰明する以前に先づ視棘 経萎縮を認む。4)闇謄症歌あり5)Monro氏孔墜迫閉鎖のため内脳水腫を起す。6)末端肥大症を俘 .はす等云はる。而して本窯は間臓症歌としての尿崩症,糖尿等は認められざりしも身腿獲育不良に .て,臨床上及び「レJ線像上より上記記載と甚だ類似す。剖見せざるを以て確誰を捉へ得すと錐も .以上の諸黙より本立は或は臓下垂直道腫瘍にあらざるやと愚老す。 終りに臨み終始御懇篤なる御指導を賜bました磯田教授に厚く御禮申上ます。 .1〕 月簿腫瘍:
1)佐々木公三=児科雑誌
2)柳澤信義:見科雑誌
3)蓮 見 春 代=兄 科 薙 誌 ・4) 厚 見 領 一: 見 科 難 誌5)田中正■一一:見科雑誌
6)木間藍鼠:一一雑誌
’7)佐藤治i美:兄科雑誌
・8)坂野好助=児科雑誌
t9)選藤昌久:見科雑誌
交 44巻1】號 44巻11號 45巻1號 製巻4號 44巻1號 ’437ut 437號 437號 432號 1771頁 1S2S頁: 142頁 657頁 138頁 1482頁 1476頁 1475頁 789頁 84 一10)栗山重信1
11)本田丈夫:
12)横手英一:
13)高木敬一1
14)山田治郎:
15)松山子之:
16)三浦謹之助:17)伊藤忠夫:
18) 平 …窪 喜 雄: 19)齋 藤 眞:20)天野 伊:
21)庄山省三・
22)赤 松 寛: 23)黒 嗣 武= 24)齋 藤 眞= 25) 井 上 蔑 夫: 26)法青六右舗門=27)西依九置=
28)邸 雲 編: 29)蓮藤喜久男: 兄 科 雑 誌 兄 科 雑 誌 兄 科雑 誌 児 科 難 誌見 科雑誌
見 科雑誌
児 科難 誌 臨床小児科雑誌 臨床小児科雑誌 日本外科學雑誌 日本外科學雑誌 日本外科實函 胃 癌・ 結剃閉経學雑誌 中央眼科凹目 中央眼科回報 囁岡三科大學雑誌29巻 壷灘馨理学雑誌 北越警學會雑誌 433號 428號 392號 385號 340號 34S號285號
12年9號S年4號
40rEI 3鵬 36回4號 1G巻32巻3號
31巻3號 41巷 9號 29巻 1號 26巷 7號 6號 35巻 1號 49年 9號 919:頁 ユ76:頁 184頁 1213頁 175頁 13’):頁 311頁 792:頁 397頁 571:頁 1730頁 697頁 144:頁 194頁 760頁 11S:頁 724頁 1586:頁 1頁 1153頁 II〕膿下垂世道腫瘍:1)四ツ柳正造=東北讐學雑誌 17谷補輝1
2)鳥潟隆三:日本外科寳函 13巻
3)濡水健太郎=診箇と治療臨時櫓刊昭和12年度 4)中田瑞穗:診断と治療臨時櫓刊昭和13年度5) Cushing, H. : lntrakrani’el[e Tumoren. (1935) 6) Catel? 7) Gasper, H・: 8) Josef 工、utz. : 9) 王lraU口e B. 1頁ゴ 535頁
Ilirntun]oren im Kindesalter. Monatssch. C 1〈inderheilk. Band 64 (1936) Hirntumoren in] ersten Lebensjahrzehnt. Archiv f. 1〈uiflerheilk Band 108 (1936)
Beitrag zur’@Klinik der Hirntumoren beim Kind.
1 onatssch. f. 1〈’nderheilk. Band 66 (1936)