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夏季の自然除湿を目的としたPD外被システムの性能評価に関する研究 [ PDF

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夏季の自然除湿を目的とした PD 外被システムの性能評価に関する研究

丸岡 祐輔

1. はじめに 近年の住宅は,室内熱環境の改善および暖冷房負荷の低減 を目的とし,断熱気密化される傾向にある.さらに,「住宅の 省エネルギー基準(エネルギーの使用の合理化に関する法律)」 および「住宅性能表示制度」の施行により,断熱気密はますま す強化されており,それに付随して住宅性能は従来の定性的 な説明から数値による定量的な評価が求められている.しか し,性能表示において自然エネルギーを利用するパッシブ手 法は反映されておらず,一辺倒な断熱気密化に拍車をかける 結果となっている. 現在,住宅用エネルギー消費量のうち約 3 割は暖冷房に使 用されている1).特に,夏季冷房時の潜熱負荷に関しては有効 な削減方法が見つかっていない.今後,ZEB・ZEH を目指し ていく上で潜熱負荷削減が求められている. 本研究では,外壁・屋根において太陽エネルギーを利用し て熱負荷制御を行う PD(Passive Dehumidification)外被システ ムの基本概念を明確にし,実験および数値シミュレーション により,本システムの潜熱負荷削減効果について検討する. 2. PD 外被システムの基本概念 図 1 に水分ポテンシャル2)線図を示す。水分ポテンシャル とは,水蒸気濃度,水蒸気分子の内部エネルギー,水蒸気分子 に作用する力(毛管吸着力),場のエネルギー(外力等の応力) などを関数とする非平衡熱力学エネルギーであり,物質平衡 の指標となる化学ポテンシャルを水分に応用したものである。 ある温湿度状態の水分ポテンシャルμは,飽和水分ポテンシャ ル𝜇𝑤0と不飽和水分ポテンシャル𝜇𝑤の和として表される。等絶 対湿度変化では,温度上昇によって相対湿度が低下するため, 飽和・不飽和水分ポテンシャル間の差が大きくなり,元の状態 よりも水分ポテンシャルが小さくなる。このことから,乾燥空 気は熱力学エネルギーが低く,高湿空気からの湿流が生じる。 平衡状態(均一状態)からの偏差を湿流の駆動力3)として考え ると,PD 外被システムでは,室内と壁体内部の水分ポテンシ ャル差が湿流の駆動力となり除湿が行われる。図 2 に繊維系 断熱材を充填した壁体内の通気層の温湿度と水分ポテンシャ ルの変化を示す。通気層内の移流を無視して考えると,昼間の 日射受熱時には温度上昇による繊維系断熱材からの水蒸気の 脱着と拡散により,通気層内の絶対湿度は断熱材と同程度ま で上昇する。本来は室内空気を通気層に循環するため,通気層 内の絶対湿度は低下する。その結果,室内と通気層間に水分ポ テンシャル差が生じ,室内から通気層への湿流が生じる。一方, 夜間においては,外気の温度低下に伴い断熱材が吸着するた め,通気層を含め壁体内部の絶対湿度が低下し,室内よりも水 分ポテンシャルが低い状態が維持される。このため,室内から 壁体内部へ水蒸気が侵入するが,時間の経過とともに絶対湿 度は上昇する。1 日をサイクルとする周期的定常状態では,上 記の過程を繰り返すことで室内から壁体内部への終日除湿が 可能となる。 3. 通気層内の水分ポテンシャルの挙動解析 建築外被の非定常伝熱計算ツール Hygrabe4)を用いた数値計 算により,第 2 章で述べた本システムの日単位の除湿プロセ スにおける,水分ポテンシャルの変化を実証する。 3.1. 計算内容および条件 表 1 に計算条件,図 3 に屋根構成および換気経路を示す。 本研究では,南面の屋根(傾斜角 22.4°)を想定している。屋 根構成は,Case1,Case3 にはセルロースファイバー断熱材, Case2,Case4 には透湿シートを層状に配置したものとした。 また,換気経路は,Case1,Case2 は通気層を介して外気を排 出(標準仕様), Case3,Case4 は通気層内に室内空気を導入 (PD 外被システム)するものとして計算を行った。計算地域 は福岡県福岡市とし,気象条件には拡張アメダス気象データ を使用した。室内条件は 27℃,70%一定とした。 図 2 夏季の吸湿・放湿サイクル -100 -50 0 50 100 150 200 250 300 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

Water potential chart Temperature [℃] W a te r p o te n ti a l [k J/ k g ] A b so lu te h u m id it y [ g /k g '] Relat ive h umid ity [% ] Absolute humidity [g/kg'] 100 90 80 70 6050 40 30 20 10 10 20 30 40 50 60 70 10 20 30 40 50 60 0 ww   図 1 水分ポテンシャル図 -100 -50 0 50 100 150 200 250 300 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50

Water potential chart

Temperature [℃] W a te r p o te n ti a l [k J/ k g ] A b so lu te h u m id it y [ g /k g '] Relat ive h umid ity [% ] Absolute humidity [g/kg'] 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 10 20 30 40 50 60 70 10 20 30 40 50 60 27℃ 60% 40℃ 50% ① ④ ③ ② 27℃ 35% 40℃ 30% 108 kJ/kg 78 kJ/kg 34 kJ/kg ②⇒③ 移流による排湿 ①⇒② 温度上昇による セルロースファイバー からの脱着 昼間の脱着・放湿 セルロース ファイバー 室内 27℃ 60% 108kJ/kg 通気層 40℃ 50%~30% 150~78kJ/kg ③⇒④ 温度低下による セルロースファイバー への吸着 夜間の吸着・吸湿 セルロース ファイバー 室内 27℃ 60% 108kJ/kg 通気層 27℃ 35%~60% 34~106kJ/kg ④⇒① 室内からの吸湿 脱着 吸着

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3.2. 通気層内温湿度および水分ポテンシャルの経時変化 図 4 に通気層内温湿度および水分ポテンシャルの経時変化 を示す。標準仕様の Case1,Case2 では,日射受熱時に通気層 内温度が上昇し,水分ポテンシャルが減少傾向にあるものの, 夜間になるにつれ,通気層内が高湿となり,室内(27℃・70%) における水分ポテンシャルよりも高い値を示している。一方 で,本システムを用いた Case3,Case4 の場合,水分ポテンシ ャルは通気を開始する時間においてわずかに高い値を示して いるが,日射の影響で徐々に低下していることが分かる。また, 夜間に通気を行わないことで通気層内の高湿化を防ぎ,室内 よりも低い範囲で終日推移している。 3.3. 通気層内水分ポテンシャル分布 図 5 に通気層内水分ポテンシャルのプロット図を Case 別に 示す。繊維系断熱材の有無によってそれぞれ比較すると,挙動 に変化がみられる。日射受熱時は,繊維系断熱材からの脱着が 起こり,通気層内の相対湿度がわずかに増加するため,水分ポ テンシャルも上昇する。そのため,繊維系断熱材の有無によっ て異なる挙動を示したと考えられる。 4. PD 外被システムの性能実験および精度検証 4.1. 試験装置の概要 図 6、図 7、図 8 に環境試験室および試験装置の構成図、環 境試験室平面図、試験体断面図(図 7 の A-A’における断面図) を示す。環境試験室は、九州大学総合理工学府(福岡県春日市) F 棟内にあり、吹き出し口が天井に、吸い込み口が四隅の壁下 側にそれぞれ 4 つ設けられており、温度を一定に制御するこ とができる。また、湿度制御に関しては、室内に 3 台の加湿器 を配置して行った。 室内には L 1000mm×W 500mm の試験体を 4 台連結したも のを設置しており、ポンプにより室内空気を通気層に誘引し ている。試験体の構成は、上から断熱材、面状発熱体、鉄板、 通気層(厚さ 30 ㎜)、続いて透湿シートと空気層を交互に設 けており、透湿シートが計 4 枚、空気層が計 3 層となってい る。表 4.1 に温湿度の測定点一覧を示す。試験体入口と試験体 通気層中央、試験体下部には高性能温湿度センサーを、鉄板の 下面と透湿シート上面には T 熱電対を設置し測定した。 4.2. 方法および条件 初めに、室内を温度27℃、相対湿度 70%に制御したのち, 室内空気と試験体通気層内空気の条件を同様(等絶対湿度空 間)にするため、面状発熱体を加熱させずにポンプを稼働させ、 室内空気を通気層に通す。次にポンプを稼働させたまま、躯体 が日射受熱している状態を想定して、面状発熱体を加熱させ る。試験体通気層中央の温度がおおよそ50℃となるようにス ライダックの電圧を 50V に設定しており,加熱時間は 1.5 時 間程度とした。また,流量調整バルブで通気層内の流速が 0.08m/s になるように調節した。 表 1 計算条件

Case1 Case2 Case3 Case4 換気経路 繊維系断熱材の有無 有 無 有 無 通気層内流速 計算地域 気象条件 計算期間 計算時間間隔 予備計算日数 室内条件 対象部位 365日 7月24から8月31日 27℃・70% 一定 屋根南面 9時から17時のみ0.2m/s 終日0.2m/s 10秒 外気→通気層→外気 室内→通気層→外気 福岡県福岡市 拡張アメダス気象データ 図 3 屋根構成および換気経路 ガルバリウム鋼板 アスファルトルーフィング 耐水合板 通気層 透湿防水シート 合板 セルロースファイバー or 透湿シート 下地材 PB 室外 室内 経路② 経路①

Case1 Case2 Case3 Case4

-50 0 50 100 150 200 250 0 10 20 30 40 50 60 Case1 温  度 [℃] 水 分 ポ テ ン シ ャ ル [ k J/ k g ] 相対 湿度 [% ] 絶対湿度 [g/kg'] 10090 80 70 60 50 40 30 20 10 10 20 30 室内 Case1 図 5 通気層内水分ポテンシャルのプロット図 0 40 80 120 160 200 0 20 40 60 80 100 0 時 12 時 0時 12 時 0時 12 時 0時 12 時 0時 8月7日 8月8日 8月9日 8月10日 水分ポテンシャル 相対湿度 [% ] 外気温度 相対湿度 Case3 通気層内温度 Case4 通気層内温度 Case3 通気層内相対湿度 Case4 通気層内相対湿度 Case3 水分ポテンシャル Case4 水分ポテンシャル [ kJ/k g ] 温度 [℃ ] 図 4 通気層内の温湿度および水分ポテンシャルの経時変化 0 40 80 120 160 200 0 20 40 60 80 100 0 時 12 時 0時 12 時 0時 12 時 0時 12 時 0時 8月7日 8月8日 8月9日 8月10日 水分ポテンシャル 相対湿度 [% ] 外気温度 相対湿度 Case1 通気層内温度 Case2 通気層内温度 Case1 通気層内相対湿度 Case2 通気層内相対湿度 Case1 水分ポテンシャル Case2 水分ポテンシャル 温度 [℃ ] [ kJ /kg ] (a) Case1,Case2 (b) Case3,Case4 ,

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4.3. 実験および精度検証結果 実測した 4 番目通気層内の温度,相対湿度の結果を示し, 数値シミュレーションの精度を検証する。数値シミュレーシ ョンには,建築外皮の非定常伝熱計算ツール Hygrabe を用い る。図 9 に実測結果および計算結果を示す。室内温湿度およ び鉄板裏面温度は、試験体下と鉄板裏面における実測値を用 いた。計算結果は温度,相対湿度ともに高い精度で実測結果と 一致しており,数値シミュレーションの妥当性を確認した。 4.4. パラメータ感度解析 前節の精度検証において構築した計算モデルを用いて、パ ラメータ感度解析を行い、PD 外被システムの除湿効果につい て検討を行った。 4.4.1. 計算内容および条件 表 2 に,計算条件を示す。PD 外被システムの湿流測定で用 いた試験体を壁体モデルとし,通気層温度,室内相対湿度,通 気層内流速、透湿シートの透湿係数、水分容量を変数にして, パラメータ感度解析を行った。パラメータ以外の計算条件は 表 2 中の基準値とした。ここでは、通気層中央の絶対湿度に 加え,PD 外被システムによる除湿量の結果も示す。除湿量 [g/m2・h]は、定常状態となっている経過時間 23[h]から 24[h] の間の通気層絶対湿度と試験体下(室内側)絶対湿度の差に流 量を乗じ、試験体 1 台当たりの面積で除することで求めた。 4.4.2. 計算結果 図 10 と図 11 に,PD 外被システムによる水分容量別の絶対 湿度と除湿量を示す。結果から水分容量が大きいほど除湿量 が大きくなっている。特に,水分容量が(基準値)×104にし た場合,加熱後に通気層内の絶対湿度が急激に上昇している ことがわかる。これは温度上昇による水分の脱着現象が原因 であると考えられる。また,本システムではセルロースファイ バーなどの水分容量の大きな断熱材を用いた壁体構成と組み 合わせることで,より大きな除湿効果を期待している。 5. PD 外被システムによる潜熱負荷削減効果 本章では,単室モデルを用いて,躯体構成と換気経路の みを標準的な住宅と PD 外被システムそれぞれの条件で設定 し,数値計算を行うことで,PD 外被システムの潜熱負荷削 減効果について明らかにする 5.1. 計算内容および条件 図 12,図 13 に計算に使用する単室モデルの平面図および 東立面図を示す。部屋は 2 階の南面に位置しており,屋根 面積は 10.512m2とした。PD 外被システムによる除湿は図 13 の緑色で記した部分において行われると仮定し,そのと きの単室における夏季の潜熱負荷の削減効果について評価 を行う。表 3,表 4 に計算条件と計算対象地域を,図 14, 図 15 に屋根構成および壁体構成とそれぞれの換気経路を, 図 16 に気象データを示す。Case1 は密閉空気層を,Case2, Case3 では通気層を用いた。また,Case2, Case3 では換気 経路が異なり,図 15 中の経路①が Case2,経路②が Case3 としている。つまり,Case3 が PD 外被システムを備えた構 図 8 試験体断面図 A-A’ 図 6 環境試験室および試験装置の構成図 図 7 平面図 温度測定点(熱電対) 透湿シート 空気層 土台 通気層 温湿度測定点(高性能温湿度センサー) 面状発熱体 断熱材 鉄板 項目 パラメーター 通気層温度 40℃,50℃(基準値),60℃ 室内相対湿度 60%,70%(基準値),80% 通気層内流速 0.05,0.1(基準値),0.2 m/s 透湿シートの透湿係数 0,基準値×10-1,基準値,基準値×10 水分容量 基準値,基準値×102,基準値×104 壁体モデル 実験に用いた試験体 室内温度 27℃ 計算ソフト Hygrabe 計算期間 24時間 計算間隔 10秒 表 2 計算条件 図 9 実測および精度検証結果 0 6 12 18 24 14 15 16 17 18 19 20 通 気 層 絶 対 湿 度 [ g / k g ' ] 経過時間         [h] 基準値 (基準 値)× 102 (基準 値)× 104 図 10 水分容量別絶対湿度 0 2 4 6 8 10 12 通 気 層 温 度     [ ℃ ] 除 湿 量   [ g / m 2・ h ] 水分容量 基準値 (基準 値)× 102 (基準 値)× 104 図 11 水分容量別除湿量 表 4 潜熱負荷削減率 図 16 気象データ

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0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2 0 4 0 6 0 経過時間       [h] 通 気 層 温 度     [ ℃ ] 経過時間       [h] 通 気 層 相 対 湿 度     [ % ] 実測値 入力値[鉄板裏面] 通 気 層 絶 対 湿 度     [ g / k g ' ] 経過時間       [h] 経過時間       [h] 熱 電 対 温 度     [ ℃ ] 熱 電 対 温 度     [ ℃ ] 経過時間       [h] 熱 電 対 温 度     [ ℃ ] 入力値[試験体下] 計算値 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 0 2 0 4 0 6 0 8 0 10 0 経過時間       [h] 通 気 層 相 対 湿 度     [ % ] 実測値 計算値 入力値[試験体下]

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成である。空調方式は終日空調とし,27℃,60%で制御を 行った。計算地域は 4 地域から 6 地域とし,気象条件には 拡張アメダス気象データを使用した。計算期間は天気の良 い日を対象とし,空調時間が各 Case で概ね同じとなるよう に時間を区切った。なお,室内の内部発湿は考えないもの とする。計算ソフトには THERB for HAM を使用した。 5.2. 計算結果 図 17 に,代表として東京における通気層内の水分ポテンシ ャルの経時変化を示す。Case2 では,20 時頃まで通気層内の水 分ポテンシャルが室内の水分ポテンシャルより高い値を示し ているのに対し,Case3(PD 外被システム)では計算期間にお いて常に低い値を示している。また,図 18 に計算期間におけ る各地域の積算潜熱負荷を,表 5 に各地域における潜熱負荷 の削減率を示す。結果から,Case1,Case2 と比較し Case3(PD 外被システム)では期間中において潜熱負荷を 1 割以上削減 でき,4 地域から 6 地域における潜熱負荷削減効果を示すこと ができた。なお,期間積算潜熱負荷が 4 地域と 5 地域であま り差がみられないのは 5 地域の日射量が小さいことと,相対 湿度が低いことが原因と考えられる。 6. まとめ 本研究では,夏季自然除湿が可能な PD 外被システムの性 能について検討した。本システムの基本的な概念を示したの ち、Hygrabe を用いて水分ポテンシャルの挙動を解析し, PD 外被システムの通気層内水分ポテンシャルが,常に室内より も低い値を示すことを確認した。また、本システムの湿流測 定実験および数値計算により,数値シミュレーションの精度 に関して検証したのち,パラメータ感度解析を行った。湿流 の駆動力が水分ポテンシャルであることの妥当性に加え,自

然除湿量を定量的に明らかにした。そして、THERB for HAM を使用し,PD 外被システムでは 4 地域から 6 地域において 潜熱負荷を 1 割以上削減できたことから,本システムにおけ る潜熱負荷削減効果を示した。 参考文献 1) 国土交通省,経済産業省:部門別エネルギー消費の動向 平成 25 年度 2) 尾崎 明仁:熱・水分・空気連成を考慮した建築の温湿度・熱負荷計算,Technical

Papers of Annual Meeting of IBPSA-Japan, pp.19-26 ,2005

3) 尾崎 明仁:水分ポテンシャルによる湿気移動解析:湿流の駆動力,日本建築 学会計画論文集,第 488 号,pp.17-24,1996 4) 渡邊俊之:水分ポテンシャルによる壁体湿気移動解析 その 2 熱・水分移動 方程式の構造感度,日本建築学会大会学術講演梗概集 D 環境工学,pp.1239 〜1240,1993

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窓 2620 2400 1200 900 300 22.4° 図 12 平面図 隣室 隣室 廊下 3720 2820 1700 960 1060 ガルバリウム鋼板 アスファルトルーフィング 耐水合板 透湿防水シート 通気層 or 密閉空気層 合板 セルロースファイバー 下地材 PB 室外 室内 経路② 経路① プラスターボード 下地材 セルロースファイバー 合板 透湿防水シート 通気層 or 密閉空気層 サイディング 室外 室内 経路② 経路① 図 13 東立面図 図 15 屋根構成 図 14 壁体構成 図 16 気象データ 表 3 計算条件 表 4 計算対象地域 省エネルギー地域区分 4地域(長野県長野市) 5地域(京都府京都市) 6地域(東京都) 対象地域 0 200 400 600 800 1000 0 200 400 600 800 1000 10 30 40 相対湿度 相 対 湿 度 [ % ] × 1 0 -1 放 射 量 [ W /m 2] 日 射 量 [ W /m 2] 20 22 0 14 16 18 14 16 18 20 22 0 20 22 0 20 14 16 18 4地域(長野) 温 度 [ ℃ ] 絶 対 湿 度 [g /k g '] 5地域(京都) 6地域(東京) 外気温度 相対湿度 絶対湿度 大気放射 日射量 項目 Case1 Case2 Case3 空気層の違い 密閉空気層 換気経路 経路① 経路② 流速 0.065m/s 0.065m/s(10時から17時のみ) 換気回数 空調方式 気象条件 計算期間 計算間隔 対象部位 計算ソフト 1分 8月21日 (14時~24時)

THERB for HAM 南面躯体(屋根,壁) 通気層 0.5回/h 終日空調(27℃,60%制御) 拡張アメダス気象データ 0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 4地域(長野) 5地域(京都) 6地域(東京)

Case1 Case2 Case3 [MJ/period] 図 17 通気層内の水分ポテンシャルの経時変化(東京) 表 5 潜熱負荷削減率 図 18 期間積算潜熱負荷 0 50 100 150 200 250 300 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00 Case2 Case3 室内 [kJ/kg] Case3の削減率[%] 4地域(長野) 5地域(京都) 6地域(東京) Case1に対して 16.8 11.3 10.9 Case2に対して 17.7 12.3 11.7

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