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項目内容 対象疾患 14 投与前 6カ月以内に全身性抗腫瘍剤又は免疫調節療法 ( ステロイド及び放射線療法を含む ) を受けた又は試験期間中にこれらの薬物による全身性の療法を必要となることが予想される患者 15 投与前 3カ月以内に全身性の抗ウイルス療法, その他の治験薬の投与を受けた又は試験期間中

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2-3-3. C 型慢性肝炎患者に対するリバビリン併用第Ⅲ相臨床試験(プロトコール No.NV15801) ・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 参考資料ト-5 2-3-3-1. 試験概要 海外において,代償性肝硬変を伴う患者を含む C 型慢性肝炎患者1,149例を対象に,有効性及び安全性 の検証を主目的として, 年 月~ 年 月まで第Ⅲ相臨床試験を実施した。表ト-7-1に試験の概略 を示した。表ト-7-2に観察・検査スケジュールを示した。 表ト-7-1 リバビリン併用第Ⅲ相臨床試験の概略(NV15801) 項 目 内 容 治 験 の 目 的 ・ PEG-IFN 及 び リ バ ビ リ ン ( ロ シ ュ ) を 48 週 間 併 用 し た 場 合 の 有 効 性 及 び 安 全 性 を REBETRON[rIFNα-2b とリバビリン(シェリングプラウ)の併用]を48週間投与した場合と 比較する。 ・PEG-IFN 単剤48週間投与群に対する上記両リバビリン併用療法群の有効性及び安全性を比 較する ・3つの投与群間で HCV ジェノタイプ別の効果を比較する ・QOL 及び疲労度について投与群間で比較する ・PEG-IFN とリバビリンの間に薬物動態の相互作用があるかどうかを検討する。 試験デザイン 無作為化,多施設共同,実薬及びプラセボ対照,部分盲検試験

・PEG-IFN と REBETRON 間は非盲検,PEG-IFN 投与群内ではリバビリンとプラセボ間は盲検化 対 象 疾 患 C 型慢性肝炎と診断された患者 選択基準 ① 年齢が18歳以上の外来患者。 ② 抗 HCV 抗体検査により,C 型肝炎感染が血清学的に証明された患者。 ③ 投与開始前12カ月以内に肝生検が行われ,C 型慢性肝炎と診断された患者。 ④ 代償性の肝疾患である患者。 ⑤ 代償性肝硬変の患者の場合,Child Pugh 分類でグレード A であること。また,腹部の超 音波,CT スキャン又は MRI スキャンにより肝細胞癌の所見が認められず,血清 AFP が 100ng/mL 未満であること。 ⑥ 投与開始前6カ月以内に GPT 値の異常変動が2点(1点は投与前35日以内)見られた患者。 ⑦ HCV-RNA が AMPLICOR MONITOR により検出(≧2,000copies/mL)された患者。

⑧ 妊娠の可能性のある女性に対しては,投与開始前24時間以内に尿中 HCG 妊娠検査を行い, 陰性であった患者。また,男女を問わず,治験期間中,有効な避妊を実施することがで きる患者。

除外基準

① インターフェロン及びリバビリンの治療歴のある患者。

② スクリーニング検査にて,IgM-HA 抗体,HBs 抗原,IgM-HBc 抗体及び HIV 抗体が陽性の 患者。 ③ セルロプラスミン及びα1-アンチトリプシンの値より,代謝性肝疾患のリスクが増大す ると考えられる患者。 ④ 遺伝性血色素症,自己免疫性肝炎,アルコール中毒,毒素への曝露など,HCV 感染以外 に慢性肝疾患の原因を示す既往歴あるいはその他の所見がある患者。 ⑤ 妊娠及び授乳中の患者。妊娠している女性のパートナー。 ⑥ 好中球数1,500/mm3未満,血小板数90,000/mm3未満の患者。 ⑦ クレアチニン値が正常上限値の1.5倍を超える患者。 ⑧ 登録1年以内にアルコールまたは薬物乱用の既往を有する患者(患者は試験中,アルコ ールの消費を1日20g 未満にすること)。 ⑨ 主要臓器の移植歴のある患者。 ⑩ 食道静脈瘤からの出血の既往歴又はその他の所見がある患者又は非代償性肝疾患の状 態にある患者。 ⑪ 臨床上問題となる,うつ病などの重篤な精神障害,心疾患,発作障害,自己免疫疾患及 び網膜症の既往歴のある患者。 ⑫ 機能制限に関与する慢性肺疾患の既往歴あるいはその他の所見のある患者。

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項 目 内 容 対 象 疾 患 ⑭ 投与前6カ月以内に全身性抗腫瘍剤又は免疫調節療法(ステロイド及び放射線療法を含 む)を受けた又は試験期間中にこれらの薬物による全身性の療法を必要となることが予 想される患者。 ⑮ 投与前3カ月以内に全身性の抗ウイルス療法,その他の治験薬の投与を受けた又は試験期 間中に全身性の抗ウイルス療法が必要となることが予想される患者。 ⑯ 処方薬によるコントロールが困難な甲状腺疾患の既往歴のある,また,TSH 濃度の上昇, 抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体の上昇又は甲状腺疾患の臨床的徴候のある患者。 ⑰ ヘモグロビンが女性では12g/dL 未満,男性では13g/dL 未満の患者。貧血の発現により 悪化すると考えられる状態にある患者もしくは貧血が医学的に問題のある患者。 ⑱ 治験担当医師により試験への参加が不適当と判断された,重度の疾患の兆候や症状ある いはその他の状態である患者。 目 標 症 例 数 1,125例(REBETRON:450例,PEG-IFN+リバビリン:450例,PEG-IFN+プラセボ:225例) 使 用 薬 剤 PEG-IFN:180μg/1mL 注射用液剤 ロシュ・リバビリン:200mg 錠 rIFNα-2b:3 MIU / 0.5mL 注射用液剤 リバビリン(シェリングプラウ):200mg カプセル 用 法 ・ 用 量 及び投与期間 PEG-IFN;180μg を週1回皮下投与。 ロシュ・リバビリン;1日量,体重75kg 未満は1,000mg 又は体重75kg 以上は1,200mg を数回 に分けて経口投与。 REBETRON;rIFNα-2b:3 MIU を週3回皮下投与 リバビリン(シェリングプラウ):1日量1,000-1,200mg を数回に分けて経口投与。 プラセボ;ロシュ・リバビリンと同一の外観で,同量の数の錠剤を毎日数回に分けて経口投 与。 いずれも48週間投与する。 使用薬及び併用療法 アセトアミノフェン(パラセタモール)は1日量が4g を超えない場合は併用可とする。全身 性抗ウイルス剤,抗腫瘍剤及び免疫調節療法(放射線療法,生理学的用量を越えるステロイ ド剤の投与を含む)は,試験期間中禁止する。他の治験薬,漢方療法,その他 HCV に対して 影響があるか,その可能性があると思われる治療は禁止する。 検査・観察項目 及び時期 表ト-7-2のとおり 評価方法(項目) 及び評価基準 -有効性- <主要評価項目>: ・投与終了後24週時におけるウイルス学的効果(HCV-RNA が検出限界以下(AMPLICORTM PCR 法 で100copies/ml 未満))と生化学的効果(GPT 値が正常化)の総合評価 <副次的評価項目>: ・投与終了時におけるウイルス学的効果及び生化学的効果 ・投与終了後24週時のウイルス学的効果及び生化学的効果 ・ 組織学的効果 ・QOL(SF-36及び FSS 調査票) <評価基準・有効の定義>:投与終了時は44週から52週以内,投与終了後24週時は60週以降 の測定値を用いて判定する ・ウイルス学的効果;21日以上の間隔で測定した連続する2回の血清 HCV-RNA が検出限界以 下 ・生化学的効果 ;21日以上の間隔で測定した連続する2回の血清 GPT 値が正常値である ・総合評価 ;ウイルス学的効果が有効かつ生化学的効果が有効 ・組織学的効果 ;投与前及び投与終了後24週時に肝生検を実施し,HAI スコアが2ポイン ト以上改善 -安全性- バイタルサイン,臨床検査値,有害事象,心電図,胸部 X 線及び医学的理由による投与量の 調節・中止。48週時の組織学的な変化。 ・ 安全性評価委員会による定期的なデータの検討

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項 目

内 容

評価方法(項目) 及び評価基準

-薬物動態-

PEG-IFN とリバビリンの血清中濃度,Cmax,AUC,消失半減期 (t1/2),CL/F 及び見かけの分布 容積 解 析 方 法 -有効性- 主要評価項目及び副次的評価項目は ITT 解析対象例(割付が行われた全例)を主たる評価対 象とし,PPS 解析対象例(除外基準に抵触しない割付症例全例)を副次的な評価対象とする。 また,HCV ジェノタイプ1解析対象集団と HCV ジェノタイプ1以外解析対象集団におけるウイ ルス学的効果を評価する。全ての二値変数は,国及び投与前 HCV ジェノタイプで層別された Cochran-Mantel-Haenzel 検定により評価する。オッズ比及び97.5%信頼区間を計算し,国 及びジェノタイプ間のオッズ比の均一性を検証するため Breslow-Day 検定を行う。 <主要評価項目> 投与終了後24週時におけるウイルス学的効果と生化学的効果の総合評価(有効率)を,総合 効果が認められた症例数の割付けが行われた症例数に対する割合として算出する。 <副次的評価項目> 各時点におけるウイルス学的効果,生化学的効果:ウイルス学的効果,生化学的効果及び総 合評価は,効果が認められた症例数の割付けが行われた症例数に対する割合として有効 率を算出する。 投与終了時有効例における効果の投与終了後24週時までの反応性:投与終了後24週時に効果 が認められた症例並びに投与終了時に効果が認められた症例数の,投与終了時に効果が 認められた症例数に対する割合として算出する。 初回ウイルス学的効果の発現時期:Kaplan-Meier プロットを用いて,初回ウイルス学的効 果の発現時期を評価する。 ウイルス学的効果の再燃時期:Kaplan-Meier プロットを用いて,投与終了時有効例の再燃 時期を評価する。 組織学的効果:投与終了後24週時における HAI スコアが投与前に比べ2ポイント以上改善し た症例の,割付けが行われた症例数に対する割合として算出する。 -安全性- 安全性評価は,安全性解析対象例(治験薬が1度でも投与された全例)を評価対象とし,記 述的統計を用いて評価する。 目 標 症 例 数 の 設 定 根 拠 PEG-IFN・リバビリン併用群の持続反応率を50%,IFN-α2b・リバビリン併用群の持続反応 率を40%と仮定した。検出力80%で IFN-α2b・リバビリン併用群に対し PEG-IFN・リバビリ ン併用群の持続反応率が10%改善することを検証するためには1125例(各投与群225例)が 必要である。PEG-IFN 単独投与群の持続反応性を35%と仮定すると,PEG-IFN・リバビリン 併用群と PEG-IFN 単独投与群の有意差を検出するための検出力は90%となる。 施 設 数 米国,オーストラリア,オーストリア,ベルギー,ブラジル,デンマーク,フィンランド, フランス,ドイツ,ギリシャ,イタリア,メキシコ,オランダ,ノルウェー,ポルトガル, スペイン,スイス,台湾の合計81施設 治 験 期 間 年 月~ 年 月 [投与量の設定根拠] 本試験で用いた PEG-IFN 群の180μg 週1回投与は C 型慢性肝炎に対する第Ⅱ相臨床試験(プロトコール No.NV15489)の中間成績に基づいて設定された。本中間成績において PEG-IFN 180μg 群は有効性と安全 性のバランスが最も優れており,また,第Ⅲ相臨床試験(NV15496)の中間成績においても有効性及び安全 性の面から本剤180μg 投与は妥当と考えられた。REBETRON 群(rIFNα-2b:3MIU 週3回+リバビリン: 1,000-1,200mg/日)は C 型慢性肝炎に対する承認用量として設定された。また,PEG-IFN リバビリン併用 群のロシュ・リバビリン(1,000-1,200mg/日)も本試験計画時点の承認用量として設定された。さらに, 本試験計画時点で進行中の PEG-IFN リバビリン併用第Ⅱ相臨床試験(NV15800)において PEG-IFN 180μg とリバビリン1,000-1,200mg/日を用いて20例の C 型慢性肝炎患者に対する安全性を検討中であったが, 外部委員による安全性の中間評価が投与4週時,以後2,3カ月毎に実施され,投与12週時までの安全性が 確認された後に本試験の投薬を開始することとされた。なお,リバビリンの吸収は食事の影響をうける

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表ト-7-2 観察・検査スケジュール(NV15801) スクリーニング 投与期間 経過観察期間 試験項目 35日以内 投与直前 1-8週時 9-24週時 25-48週時 49-72週時 同意・背景調査 ○ QOL/SF-36・FSS ○ ○ 2週時 12,24週時 48週時 72週時 眼底検査 ○ 肝臓の超音波検査,CT スキャ ン又は MRI 2カ月以内 身体検査 ○ 72週時 体重,血圧,脈拍数 ○ ○ 1,2,4,6, 8週時 4週ごと 4週ごと 52,60,72週時 妊娠検査 ○ 4週時 4週ごと 4週ごと 4週ごと 身長,胸部 X 線,心電図,特 殊血液検査*1 ○ 血液検査*2 1,2,4,6, 8週時 4週ごと 4週ごと 52,60,72週時 尿 検 査 ○ 8週時 24週時 36,48週時 72週時 甲状腺機能検査 ○ 8週時 24週時 36,48週時 72週時 抗インターフェロン抗体 ○ 60週時 HCV-RNA 定量 ○ ○ 4週時*3 12週時*3 HCV-RNA 定性 4週時 12,24週時 48週時 60,72週時 肝 生 検 13カ月以内 48週時 72週時*4 有害事象の調査

*1:IgM-HA 抗体,HBs 抗原,IgM-HBc 抗体,HIV 抗体,HCV 抗体,セルロプラスミン,α1-アンチトリプシン,αフェトプロテ

イン,自己抗体(ANA,AMA,ASMA),HCV ジェノタイプ *2:GPT を含む。但し,GPT 値のみ68週も測定 *3:定性で陽性の場合のみ測定 *4:選択された施設において最大で225例 2-3-3-2. 試験結果 1) 登録症例の内訳 登録症例1,149例(ITT 解析対象例)の内訳を図ト-7-1に,また各投与群の中止・脱落率を表ト-7-3に 示した。 登録症例中,1回も投与を行わなかった症例及び一度も観察がなかった症例計32例(PEG-IFN 群:4例, PEG-IFN +リバビリン群:14例,rIFNα-2b+リバビリン群:14例)を除く1,117例を安全性解析対象例 とした。

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図ト-7-1 症例の構成(NV15801) 表ト-7-3 中止・脱落例の内訳(NV15801) 中止・脱落理由 PEG-IFN 単剤群 N=227 PEG-IFN+ リバビリン群 N=465 rIFNα-2b+ リバビリン群 N=457 有害事象 13(6%) 32(7%) 43(9%) 臨床検査値異常 2(0.9%) 12(3%) 4(0.9%) 効果不十分 49(22%) 34(7%) 59(13%) 拒 薬 7(3%) 20(4%) 30(7%) 来院せず 3(1%) 6(1%) 8(2%) 選択基準違反 1(0.4%) 4(0.9%) 5 (1%) そ の 他 0 4(0.9%) 4(0.9%) 合 計 75(33%) 112(24%) 153(33%) 登録症例 1,149例 PEG-IFN 180μg 投与群:227例 未投与例:3例 投与完了例:152例 中止・脱落例:72例 PEG-IFN+リバビリン :465例 投与完了例:353例 中止・脱落例:100例 rIFNα-2b+リバビリ ン:457例 投与完了例:304例 中止・脱落例:140例 未投与例:13例 未投与例:12例

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2) 患者背景 ITT 解析対象集団1,149例の患者背景を表ト-7-4に示した。 表ト-7-4 患者背景(NV15801) 項 目 分類 PEG-IFN 単剤群 N=227 PEG-IFN+ リバビリン群 N=465 rIFNα-2b+ リバビリン群 N=457 男性 152 (67%) 332 (71%) 332 (73%) 性 別 女性 75 (33%) 133 (29%) 125 (27%) 白人 188 (83%) 383 (82%) 394 (86%) 黒人 13 (6%) 27 (6%) 13 (3%) アジア人 12 (5%) 28 (6%) 25 (5%) 人 種 その他 14 (6%) 27 (6%) 25 (5%) 平均±標準偏差 42.3±9.1 42.8±10.0 42.4±9.6 年齢(歳) 最小-最大 19~64 19~76 20~71 平均±標準偏差 78.9±17.9 79.6±17.4 78.1±17.4 体重(kg) 最小-最大 47~156 42~156 44~155 平均±標準偏差 172.1±10.4 172.1±9.5 172.0±9.7 身長(cm) 最小-最大 145~198 136~202 136~198 平均±標準偏差 87.1±55.4 89.6±64.7 90.9±61.4 投与前 GPT(U/L) 最小-最大 33~353 31~641 31~460 平均±標準偏差 5.8±7.4 6.0±7.3 6.0±7.2 投与前ウイルス量 (×106copies/mL) 最小-最大 0.027~70.6 0.002~61.4 0.001~53.6 1(合計) 146 (64%) 305 (66%) 292 (64%) 1a 70 (31%) 143 (31%) 158 (35%) 1b 69 (30%) 160 (34%) 124 (27%) その他 7 (3%) 2 (<1%) 10 (2%) 2 37 (16%) 56 (12%) 62 (14%) 3 34 (15%) 88 (19%) 85 (19%) 4 9 (4%) 13 (3%) 12 (3%) 5 1 (<1%) - 4 (1%) 6 - 2 (<1%) 1 (<1%) ジェノタイプ 不明 - 1 (<1%) 1 (<1%) 非肝硬変 192 (85%) 407 (88%) 403 (88%) 組織学的診断 肝硬変* 35 (15%) 58 (12%) 54 (12%) *:肝硬変には肝硬変移行期の症例も含む 2) 有効性 ① 投与終了後24週時のウイルス学的効果 投与終了後24週時のウイルス学的効果を表ト-7-5に示した。PEG-IFN+リバビリン群の陰性化率50.3% は rIFNα-2b+リバビリン群及び PEG-IFN 単剤群の陰性化率(それぞれ41.6%,27.3%)に比し有意に高か った。また,ジェノタイプ別の有効率を比較したところ,ジェノタイプ1及びジェノタイプ1以外の症例 群とも PEG-IFN+リバビリン群の有効率(ジェノタイプ 1:42.3%,ジェノタイプ 1以外:65.6%)は rIFN α-2b+リバビリン群(ジェノタイプ 1:34.2%,ジェノタイプ 1以外:54.5%)及び PEG-IFN 単剤群(ジ ェノタイプ 1:18.5%,ジェノタイプ 1以外:43.2%)に比し有意に高かった。

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表ト-7-5 投与終了後24週時のウイルス学的効果(NV15801) 対象 PEG-IFN 単剤群 (P 群) PEG-IFN+ リバビリン群 (P+R 群) rIFNα-2b+ リバビリン群 (I+R 群) 全例 陰性化率 62/227 (27.3%) 234/465 (50.3%) 190/457 (41.6%) 群間比較 オッズ比*1(97.5%信頼区間) p 値*2 P+R 群 vs I+R 群 1.49 (1.09, 2.05) 0.004 P+R 群 vs P 群 2.92 (1.94, 4.41) 0.001 I+R 群 vs P 群 1.94 (1.29, 2.92) 0.001 ジェノタイプ 1 陰性化率 27/146 (18.5%) 129/305 (42.3%) 100/292 (34.2%) 群間比較 オッズ比*1(97.5%信頼区間) p 値*2 P+R 群 vs I+R 群 1.43 (0.96, 2.11) 0.042 P+R 群 vs P 群 3.37 (1.94, 5.85) 0.001 I+R 群 vs P 群 2.35 (1.34, 4.12) 0.001 ジェノタイプ 1以外 陰性化率 35/81 (43.2%) 105/160 (65.6%) 90/165 (54.5%) 群間比較 オッズ比*1(97.5%信頼区間) p 値*2 P+R 群 vs I+R 群 1.63 (0.95, 2.78) 0.042 P+R 群 vs P 群 2.41 (1.31, 4.47) 0.001 I+R 群 vs P 群 1.53 (0.83, 2.79) 0.117 *1:一つの群における反応のオッズに対するもう一つの群における反応のオッズの比。 *2:参加国とジェノタイプを層とした Cochran-Mantel-Haenszel 検定により評価した。 ② ジェノタイプ及びウイルス量別ウイルス学的効果 ジェノタイプ及びウイルス量別の投与終了後24週時のウイルス学的効果を表ト-7-6に示した。ジェノタ イプ及びウイルス量に関わらず,PEG-IFN+リバビリン群は rIFNα-2b+リバビリン群及び PEG-IFN 単剤 群に比し有効率が高かった。特にこれまでの方法では治療が困難なジェノタイプ 1b 高ウイルス群で PEG-IFN+リバビリン群は43.7%(45/103)と優れた効果を示した。

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表ト-7-6 ジェノタイプ,ウイルス量別ウイルス学的効果:投与終了後24週時(NV15801) ジェノタイプ 投与前ウイルス量* (×106copies/mL) PEG-IFN 単剤群 PEG-IFN+ リバビリン群 rIFNα-2b+ リバビリン群 ジェノタイプ 1 ≦ 2.0 > 2.0 15/44 (34.1) 12/101 (11.9) 58/114 (50.9) 71/181 (39.2) 39/92 (42.4) 61/188 (32.4) ジェノタイプ 1a ≦2.0 > 2.0 6/23 (26.1) 3/47 (6.4) 29/64 (45.3) 26/77 (33.8) 16/48 (33.3) 33/106 (31.1) ジェノタイプ 1b ≦2.0 > 2.0 8/19 (42.1) 9/49 (18.4) 29/50 (58.0) 45/103 (43.7) 22/43 (51.2) 27/78 (34.6) ジェノタイプ 1 以外 ≦2.0 > 2.0 15/25 (60.0) 20/54 (37.0) 31/44 (70.5) 71/108 (65.7) 36/56 (64.3) 54/103 (52.4) *:ウイルス量が不明の症例を除く ( )内% 3) 安全性 ① 有害事象 全ての投与群において,ほとんどの症例に有害事象が認められた(表ト-7-7)。高度な有害事象発現率 及び因果関係が否定できない重篤な有害事象の発現率はいずれの投与群も同様で,それぞれ28%~29%及 び4%であった。投与中止率は PEG-IFN 単剤:7%(15/223),PEG-IFN+リバビリン:10%(44/451),rIFN α-2b+リバビリン :11%(47/443)で PEG-IFN 単剤群がやや低かった。 表ト-7-7 有害事象要約(NV15801) 有害事象 PEG-IFN 単剤群 (N=223) PEG-IFN+ リバビリン群 (N=451) rIFNα-2b+ リバビリン群 (N=443) 有害事象発現症例数 212 (95%) 446 (99%) 435 (98%) 因果関係が否定できない有害事象 発現症例数 205 (92%) 443 (98%) 435 (98%) 高度な有害事象発現症例数 63 (28%) 131(29%) 127 (29%) 重篤な有害事象発現症例数 26 (12%) 53 (12%) 38 (9%) 因果関係が否定できない重篤な有 害事象発現症例数 8 (4%) 16 (4%) 19 (4%) 投与期間中の死亡例数 0 0 0 投与終了後の死亡例数 2*1 0 1*2 *1:投与終了後148日目(溺死),投与終了364日目(悪性肝腫瘍) *2:投与終了後45日目(高血圧性心疾患) 次に,主な有害事象を表ト-7-8に示した。全ての投与群において発現頻度の高かった有害事象は疲労, 頭痛,発熱及び筋痛等であった。発熱,筋痛,悪寒等のインフルエンザ様症状の発現率は,PEG-IFN+リ バビリン群と PEG-IFN 単剤投与群において rIFNα-2b+リバビリン群よりも少なかった。その他発現頻度 が高かった有害事象はうつ病であったが,PEG-IFN+リバビリン群と PEG-IFN 単剤群は rIFNα-2b+リバ ビリン群に比べ,うつ病の発現率が著明に少なかった(20-21% vs. 30%)。

リバビリン併用療法群共通に発現率が高かった有害事象はリバビリン投与に関連する事象で,皮膚炎, 湿疹などの皮膚障害,疲労,呼吸困難,不眠症,食欲減退であった。また,胃腸障害(嘔吐及び消化不 良)及び体重減少もリバビリン投与に関連すると考えられる。その他の有害事象の発現頻度は3群間で同 様であった。

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表ト-7-8 有害事象(NV15801) 器官別分類 有害事象 PEG-IFN 単剤群 (N=223) PEG-IFN+ リバビリン群 (N=451) rIFNα-2b+ リバビリン群 (N=443) 疲労 98 (44%) 242 (54%) 244 (55%) 発熱 85 (38%) 195 (43%) 247 (56%) 悪寒 52 (23%) 106 (24%) 157 (35%) 無力症 26 (12%) 69 (15%) 72 (16%) 注射部位炎症 26 (12%) 56 (12%) 44 (10%) 疼痛NOS 14 (6%) 36 (8%) 30 (7%) 全身障害 脱力 10 (4%) 24 (5%) 23 (5%) 頭痛 NOS 115 (52%) 211 (47%) 230 (52%) 不眠症 52 (23%) 168 (37%) 174 (39%) 神経系障害 浮動性めまい(回転 性眩暈を除く) 31 (14%) 81 (18%) 70 (16%) 嘔気 58 (26%) 130 (29%) 145 (33%) 下痢 NOS 54 (24%) 77 (17%) 68 (15%) 上腹部痛 35 (16%) 41 (9%) 50 (11%) 嘔吐 NOS 17 (8%) 52 (12%) 51 (12%) 腹痛 NOS 28 (13%) 44 (10%) 34 (8%) 口内乾燥 14 (6%) 33 (7%) 37 (8%) 消化不良 9 (4%) 35 (8%) 30 (7%) 便秘 4 (2%) 24 (5%) 33 (7%) 胃腸障害 口腔内潰瘍形成 4 (2%) 22 (5%) 25 (6%) 筋痛 94 (42%) 189 (42%) 220 (50%) 関節痛 64 (29%) 121 (27%) 112 (25%) 筋骨格,結合組織及び 骨障害 背部痛 29 (13%) 52 (12%) 46 (10%) 脱毛症 48 (22%) 128 (28%) 151 (34%) そう痒症 41 (18%) 101 (22%) 88 (20%) 皮膚炎 NOS 29 (13%) 95 (21%) 80 (18%) 皮膚乾燥 20 (9%) 50 (11%) 64 (14%) 多汗 10 (4%) 30 (7%) 23 (5%) 湿疹 NOS 3 (1%) 30 (7%) 23 (5%) 皮膚及び皮下組織障 害 紅斑性皮疹 12 (5%) 18 (4%) 14 (3%) 精神障害 易刺激性 56 (25%) 109 (24%) 123 (28%) うつ病 NOS 44 (20%) 95 (21%) 131 (30%) 不安 18 (8%) 51 (11%) 60 (14%) 集中力障害 28 (13%) 41 (9%) 53 (12%) 記憶障害 12 (5%) 20 (4%) 16 (4%) 神経過敏 6 (3%) 17 (4%) 23 (5%) 感染症及び寄生虫症 副鼻腔炎 NOS 12 (5%) 35 (8%) 23 (5%) 上気道感染 NOS 13 (6%) 23 (5%) 25 (6%) インフルエンザ 18 (8%) 18 (4%) 22 (5%) 単純ヘルペス 15 (7%) 22 (5%) 20 (5%) 歯膿瘍 9 (4%) 23 (5%) 12 (3%) 呼吸困難 20 (9%) 70 (16%) 72 (16%) 咳嗽 23 (10%) 73 (16%) 51 (12%) 咽喉痛 NOS 18 (8%) 42 (9%) 30 (7%) 鼻咽頭炎 17 (8%) 28 (6%) 20 (5%) 呼吸器,胸郭及び縦隔 障害 労作性呼吸困難 8 (4%) 22 (5%) 31 (7%) 代謝・栄養障害 食欲減退 24 (11%) 96 (21%) 98 (22%) 体重減少 18 (8%) 52 (12%) 49 (11%) 食欲不振 7 (3%) 21 (5%) 24 (5%)

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表ト-7-8 有害事象(NV15801)つづき 器官別分類 有害事象 PEG-IFN 単剤群 (N=223) PEG-IFN+ リバビリン群 (N=451) rIFNα-2b+ リバビリン群 (N=443) 内分泌障害 甲状腺機能低下症 14 (6%) 19 (4%) 23 (5%) 眼障害 霧視 11 (5%) 25 (6%) 15 (3%) 同一症例に同一の有害事象が複数件発現した場合は1件として集計した。 ② 重篤な有害事象 重篤な有害事象を表ト-7-9に示した。rIFNα-2b+リバビリン群に比し,PEG-IFN 単剤群及び PEG-IFN +リバビリン群では,重篤な有害事象の発現率はやや高かった。 rIFNα-2b+リバビリン群における重篤な精神障害の発現率(3%)は,PEG-IFN 投与群における発現率 (1%)よりも多く,重篤なうつ病及び自殺企図の割合は高かった。 表ト-7-9 重篤な有害事象(NV15801) 器官別分類 有害事象 PEG-IFN 単剤群 N=223 No.(%) PEG-IFN+ リバビリン N=451 No.(%) rIFNα-2b+ リバビリン群 N=443 No.(%) 1回以上発現した総症例数 26 (12) 53 (12) 38 ( 9) 全有害事象 総発現件数 31 64 50 1回以上発現した総症例数 6 ( 3) 13 ( 3) 4 ( 1) 蜂巣炎 2 ( 1) 1 (<1) -肺炎 NOS - 2 (<1) 1 (<1) 胃腸炎 NOS - 1 (<1) 1 (<1) 外耳炎(外耳道のせつを除く) NOS - 2 (<1) -アメーバ症 NOS 1 (<1) - -感染性関節炎 NOS - 1 (<1) -気管支拡張症 NOS - 1 (<1) -子宮頚管炎 1 (<1) - -下気道感染 NOS - - 1 (<1) 神経梅毒 - 1 (<1) -ウイルス性肺炎 NOS 1 (<1) - -腎盂腎炎 NOS - - 1 (<1) 副鼻腔炎 NOS - 1 (<1) -皮膚及び皮下組織膿瘍 - 1 (<1) -ブドウ球菌感染 NOS - 1 (<1) -尿路感染 NOS - 1 (<1) -ウイルス感染 NOS 1 (<1) - -感染症及び寄生虫症 総発現件数 6 13 4 1回以上発現した総症例数 2 ( 1) 6 ( 1) 13 ( 3) うつ病 NOS - 2 (<1) 6 ( 1) 自殺企図 1 (<1) 2 (<1) 4 ( 1) 自殺念慮 1 (<1) - 2 (<1) 薬物乱用 - 1 (<1) 1 (<1) アルコール症 - 1 (<1) -双極性感情障害 - 1 (<1) -内因性うつ病 - - 1 (<1) 薬物依存 - - 1 (<1) 精神障害 薬剤離脱症候群 - - 1 (<1)

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表ト-7-9 重篤な有害事象(NV15801)つづき 器官別分類 有害事象 PEG-IFN 単剤群 N=223 No.(%) PEG-IFN+ リバビリン N=451 No.(%) rIFNα-2b+ リバビリン群 N=443 No.(%) 妄想症 - - 1 (<1) 精神障害 総発現件数 2 7 17 1回以上発現した総症例数 2 ( 1) 8 ( 2) 8 ( 2) 腹痛 NOS - 3 ( 1) 2 (<1) 虫垂炎 - 1 (<1) 2 (<1) 下痢 NOS 1 (<1) - 1 (<1) 腹部膿瘍 NOS - 1 (<1) -下腹部痛 - - 1 (<1) 吐血 - - 1 (<1) 痔核 - 1 (<1) -腸管瘻 - - 1 (<1) 嘔気 - 1 (<1) -食道逆流 1 (<1) - -胆汁性腹膜炎 - - 1 (<1) 直腸出血 - 1 (<1) -胃腸障害 総発現件数 2 8 9 1回以上発現した総症例数 2 ( 1) 5 ( 1) 2 (<1) 群発頭痛 1 (<1) - -顔面麻痺 - 1 (<1) -頭痛 NOS - 1 (<1) -片頭痛 - - 1 (<1) 末梢性ニューロパシーNOS - - 1 (<1) 多発ニューロパシーNOS 1 (<1) - -失神 - 1 (<1) -三叉神経痛 - 1 (<1) -血管迷走神経性発作 - 1 (<1) -神経系障害 総発現件数 2 5 2 1回以上発現した総症例数 3 ( 1) 2 (<1) 3 ( 1) 悪性肝新生物 1 (<1) 2 (<1) -結腸癌 - - 1 (<1) 食道癌 - - 1 (<1) 卵巣の新生物 NOS - - 1 (<1) 副甲状腺腫瘍 1 (<1) - -良性下垂体腫瘍 1 (<1) - -良性及び悪性新生物 (嚢胞及びポリープを含む) 総発現件数 3 2 3 1回以上発現した総症例数 1 (<1) 4 ( 1) 2 (<1) 発熱 1 (<1) 2 (<1) -胸痛 NOS - - 1 (<1) 疲労 - 1 (<1) -出血 NOS - - 1 (<1) 疼痛 NOS - 1 (<1) -全身障害 総発現件数 1 4 2 1回以上発現した総症例数 3 ( 1) 3 ( 1) -心房細動 1 (<1) 1 (<1) -心膜炎 NOS 2 ( 1) - -不整脈 NOS - 1 (<1) -心筋虚血 - 1 (<1) -心臓障害 総発現件数 3 3 -1回以上発現した総症例数 2 ( 1) 4 ( 1) -傷害及び中毒

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表ト-7-9 重篤な有害事象(NV15801)つづき 器官別分類 有害事象 PEG-IFN 単剤群 N=223 No.(%) PEG-IFN+ リバビリン N=451 No.(%) rIFNα-2b+ リバビリン群 N=443 No.(%) 頭部損傷 - 1 (<1) -損傷 NOS - 1 (<1) -網膜剥離 - 1 (<1) -交通事故 - 1 (<1) -傷害及び中毒 総発現件数 2 4 -1回以上発現した総症例数 - 3 ( 1) 2 (<1) 呼吸困難 - 1 (<1) 1 (<1) 喘息 - 1 (<1) -喀血 - - 1 (<1) 気胸 - 1 (<1) -呼吸器,胸郭及び縦隔障害 総発現件数 - 3 2 1回以上発現した総症例数 1 (<1) 2 (<1) 1 (<1) 関節痛 1 (<1) 1 (<1) -椎間板障害 NOS - 1 (<1) -筋痛 1 (<1) - -多発性関節炎 - - 1 (<1) 筋骨格,結合組織及び骨障害 総発現件数 2 2 1 1回以上発現した総症例数 1 (<1) 3 ( 1) -貧血 NOS - 2 (<1) -汎血球減少症 - 1 (<1) -血小板減少症 1 (<1) - -血液及びリンパ系障害 総発現件数 1 3 -1回以上発現した総症例数 1 (<1) - 3 ( 1) 脱水 - - 2 (<1) 糖尿病増悪 1 (<1) - -糖尿病性ケトアシドーシス - - 1 (<1) 代謝及び栄養障害 総発現件数 1 - 3 1回以上発現した総症例数 1 (<1) 1 (<1) 2 (<1) 胆石症 - - 1 (<1) 肝障害 NOS - 1 (<1) -肝肺症候群 - - 1 (<1) トランスアミナーゼ上昇 1 (<1) - -肝・胆道系障害 総発現件数 1 1 2 1回以上発現した総症例数 2 ( 1) 1 (<1) 1 (<1) 血管腫 NOS 1 (<1) - -扁平苔癬 1 (<1) - -乾癬 - 1 (<1) -脂腺嚢腫 - - 1 (<1) 皮膚及び皮下組織障害 総発現件数 2 1 1 1回以上発現した総症例数 - 3 ( 1) -ろう NOS - 1 (<1) -耳鳴 - 1 (<1) -めまい疾患 - 1 (<1) -回転性眩暈 NOS - 1 (<1) -耳及び迷路障害 総発現件数 - 4 -1回以上発現した総症例数 1 (<1) 2 (<1) -甲状腺機能低下症 1 (<1) 1 (<1) -橋本病 - 1 (<1) -内分泌障害 総発現件数 1 2

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-表ト-7-9 重篤な有害事象(NV15801)つづき 器官別分類 有害事象 PEG-IFN 単剤群 N=223 No.(%) PEG-IFN+ リバビリン N=451 No.(%) rIFNα-2b+ リバビリン群 N=443 No.(%) 1回以上発現した総症例数 - - 2 (<1) 高血圧性心疾患 NOS - - 1 (<1) 肺塞栓症 - - 1 (<1) 深部静脈血栓症(四肢) - - 1 (<1) 血管障害 総発現件数 - - 3 1回以上発現した総症例数 - 1 (<1) 1 (<1) 複視 - - 1 (<1) 網膜出血 - 1 (<1) -眼障害 総発現件数 - 1 1 1回以上発現した総症例数 1 (<1) - -アナフィラキシーショック 1 (<1) - -免疫系障害 総発現件数 1 - -1回以上発現した総症例数 1 (<1) - -子宮出血 1 (<1) - -生殖系及び乳房障害 総発現件数 1 - -1回以上発現した総症例数 - 1 (<1) -心臓ペースメーカー機能不全 - 1 (<1) -外科及び内科処置 総発現件数 - 1 -同一症例の中で同じ有害事象が発現している場合は合わせて1件として計算した。 ③ 中止・投与量変更例 有害事象及び臨床検査値異常による中止又は投与量を変更した症例の頻度を表ト-7-10に示した。投与 中止となった症例は PEG-IFN+リバビリン群と rIFNα-2b+リバビリン群それぞれ10%(44/451),11% (47/443)と同様であった。一方,PEG-IFN 単剤群では7%(15/223)とリバビリン併用両群に比しやや中 止率は低かった。投与中止の主な理由は精神障害で PEG-IFN+リバビリン群,rIFNα-2b+リバビリン群 及び PEG-IFN 単剤群でそれぞれ,3%(12/451),4%(18/443)及び1%(3/223)であった。 有害事象又は臨床検査値異常によりインターフェロンを減量した症例は PEG-IFN 単剤群(27%, 61/223), PEG-IFN+リバビリン群(32%, 145/451)と PEG-IFN 投与群では rIFNα-2b+リバビリン群(18%, 81/443) よりも多かった。 PEG-IFN 減量の主な理由は好中球減少であった。rIFNα-2b+リバビリン群で臨床検査 値異常により,rIFNα-2b の減量が必要であったのは8%(36/443)の症例のみであった。

リバビリンを減量した症例の割合は,PEG-IFN+リバビリン群と rIFNα-2b+リバビリン群で同様(そ れぞれ40%; 181/451, 37%; 164/443)で,その約半数は貧血によるものであった。

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表ト-7-10 有害事象又は臨床検査値異常により中止・投与量を変更した症例(NV15801) 投与群 PEG-IFN 単剤群 N=223 No.(%) PEG-IFN+ リバビリン N=451 No.(%) rIFNα-2b+ リバビリン群 N=443 No.(%) PEG-IFN 180μg リバビリン プラセボ 1,000~ 1,200mg PEG-IFN 180μg リバビリン 実薬1,000 ~1,200mg rIFNα-2b 3MIU リバビリン 1,000~ 1,200mg 変更した用量

No. (%) No. (%) No. (%) No. (%) No. (%) No. (%) 有害事象又は臨床検査値異常に よる投与量変更例 61 (27%) 46 (21%) 145 (32%) 181 (40%) 81 (18%) 164 (37%) 有害事象による投与量変更例 14 (6%) 39 (17%) 48 (11%) 95 (21%) 47 (11%) 97 (22%) 臨床検査値異常による投与量変 更例 54 (24%) 9 ( 4%) 111 (25%) 108 (24%) 36 ( 8%) 84 (19%) GPT 上昇 1 ( <1%) - 2 ( <1%) 1 ( <1%) 1 ( <1%) - 貧血 - 8 ( 4%) 4 ( 1%) 99 (22%) 13 ( 3%) 83 (19%) 好中球減少 38 (17%) - 91 (20%) 6 (1 %) 24 ( 5%) 1 ( <1%) 血小板減少 14 ( 6%) 1 ( <1%) 18 ( 4%) 2 (<1%) 1 ( 0%) - その他の臨床検査値異常 1 ( <1%) - 4 ( 1%) 2 ( <1%) 2 ( 0%) 1 (<1%) 有害事象又は臨床検査値異常に よる中止例 15(7%) 44(10%) 47(11%) ④ 死亡例 いずれの投与群においても投与中の死亡例は認められなかった。投与終了後24週間の観察期間中に2例 の死亡が認められた(PEG-IFN 単剤群及び rIFNα-2b+リバビリン群で各1例)。なお,PEG-IFN 単剤群に おいて1例に,肝癌のため投与終了後ほぼ1年後に死亡が報告された(表ト-7-11)。これら3例の死亡は, いずれも投与とは関連ないと判断された。 表ト-7-11 死亡症例(NV15801) 投与群 施設番号 /患者 ID 性別 年齢 死亡理由 投与日数 因果関係 備考 PEG-IFN 180μg 女性 4□歳 溺死 337 関連なし 乗車中の車が川に 落下し,溺死 PEG-IFN 180μg 女性 5□歳 肝細胞癌 316 関連なし 投 与 終 了 約 1 年 後 に肝細胞癌のため 死亡 rIFNα-2b 3MIU + リバビリン 1,000-1,200mg 男性 4□歳 高血圧性心疾 患 295 関連なし 投与中止後約40日 後に死亡 ⑤ 臨床検査値異常 投与期間中及び投与終了後24週間に認められた臨床検査値異常を表ト-7-12に示す。 主な臨床検査値異常は,ヘマトクリット減少,白血球減少,リンパ球減少,GOT 上昇,リン酸塩低下, トリグリセライド上昇,総ビリルビン上昇などであった。 ヘマトクリット減少及びリンパ球減少は PEG-IFN 単剤群(17%及び48%)に比し,PEG-IFN+リバビリン 群(52%及び73%)及び rIFNα-2b+リバビリン群(46%及び67%)で多く認められた。これらの発現率は PEG-IFN+リバビリン群が rIFNα-2b+リバビリン群よりやや高かった。白血球減少は PEG-IFN+リバビ

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バビリン群(9%)で多く認められた。また,トリグリセライド上昇において PEG-IFN+リバビリン群(36%) 及び PEG-IFN 単剤群(38%)が rIFNα-2b+リバビリン群(24%)に比し多く認められた。 その他3群間で顕著に異なった発現率を示した項目はなかった。 表ト-7-12 臨床検査値異常*(NV15801) 血液学的検査値 PEG-IFN単剤群 (n=223) PEG-IFN+ リバビリン群 (n=451) rIFNα-2b+ リバビリン群 (n=443) ヘマトクリット減少 17% (37/223) 52% (235/450) 46% (204/ 442) 部分トロンボプラスチン時間延長 <1% (1/217) 1% (5/434) <1% (1/421) プロトロンビン時間延長 3% (5/162) 2% (5/322) 2% (5/323) プロトロンビン時間(INR*)(比)上昇 2% (4/200) 1% (3/393) 1% (3/379) 白血球数減少 60% (133/223) 78% (352/450) 47% (207/442) 好酸球増多 0% (0/223) <1% (1/450) 0% (0/442) リンパ球増多 0% (0/223) 0% (0/450) <1% (1/442) リンパ球減少 48% (107/223) 73% (327/450) 67% (294/442) 単球減少 <1% (1/223) 3% (13/450) <1% (2/442) アルブミン低下 <1% (1/223) <1% (2/450) <1% (1/442) アルカリフォスファターゼ上昇 1% (3/223) 1% (5/450) 1% (5/442) GOT 上昇 33% (74/223) 17% (78/450) 17% (73/442) 総ビリルビン上昇 1% (3/223) 6% (28/450) 9% (38/442) 総たん白上昇 1% (3/222) 1% (3/444) <1% (2/438) 総たん白低下 1% (2/222) <1% (1/444) 1% (3/438) BUN 上昇 <1% (1/221) <1% (2/450) 0% (0/442) クロライド上昇 1% (2/220) 1% (5/444) 2% ( 7/438) クロライド低下 3% (7/220) 1% (5/444) 4% (17/438) クレアチニン上昇 <1% (1/223) 1% (3/450) 0% (0/442) カリウム上昇 3% (6/223) 3% (12/450) 1% (6/442) カリウム低下 <1% (1/223) <1% (2/450) <1% (2/442) ナトリウム上昇 1% (2/223) 1% (3/450) 1% (3/442) ナトリウム低下 0% (0/223) <1% (1/450) <1% (1/442) カルシウム上昇 0% (0/223) <1% (1/450) 0% (0/442) カルシウム低下 4% (9/223) 6% (28/450) 5% (23/442) コレステロール上昇 1% (2/223) <1% (2/450) <1% (1/441) リン酸塩上昇 4% (10/223) 3% (15/450) 4% (17/441) リン酸塩低下 28% (62/223) 32% (144/450) 31% (136/441) トリグリセライド上昇 38% (85/223) 36% (163/450) 24% (105/441) 尿酸上昇 1% (3/223) 1% (6/450) 4% (16/441) *: 好中球数減少,血小板減少及びヘモグロビン減少を除く ⑥ 好中球数減少 好中球数の中央値の推移を図ト-7-2に示す。好中球数減少は3群ともに認められ,投与開始後2週目まで に減少幅が最大となった。その後,好中球数は安定し,投与期間を通じて,PEG-IFN+リバビリン群と PEG-IFN 単剤群では投与前値の約45%,rIFNα-2b+リバビリン群では投与前値の約60%を維持した。投与

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好中球数減少のグレード別発現頻度を表ト-7-13に示す。グレード3~4の好中球数減少を発現した症例 の割合は,PEG-IFN+リバビリン群及び PEG-IFN 単剤群でそれぞれ50%及び40%と高く,rIFNα-2b+リバ ビリン群では22%であった。34例にグレード4の好中球数減少が発現したが(PEG-IFN+リバビリン群:21 例,PEG-IFN 単剤群:8例,rIFNα-2b+リバビリン群:5例),投与中止を必要とした症例は4例(PEG-IFN +リバビリン群:3例,rIFNα-2b+リバビリン群:1例)のみであった。グレード4の好中球数減少を発 現した症例で重篤な感染症に至った症例はなかった。 図ト-7-2 好中球数の経時推移(NV15801) 表ト-7-13 好中球数減少のグレード別発現状況(NV15801) 好中球数 (×109 /L) 投与群 例数 正常 ≧2.0 グレード 1 1.5~1.99 グレード 2 1.0~1.49 グレード 3 0.5~0.99 グレード 4 <0.5 PEG-IFN 単剤群 223 13 (5.8%) 25 (11.2%) 96 (43.0%) 81 (36.3%) 8 (3.6%) PEG-IFN+リバビリン群 451 22 (4.9%) 37 (8.2%) 165 (36.7%) 205 (45.6%) 21 (4.7%) rIFNα-2b+リバビリン群 443 69 (15.6%) 105 (23.8%) 169 (38.2%) 94 (21.3%) 5 (1.1%) 時間(週) 好中球数の中央値(×1 0 9 /L ) △:PEG-IFN 単剤群 ■:PEG-IFN+リバビリン群 ×:rIFNα-2b+リバビリン群

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⑦ 血小板数減少 血小板数の中央値の推移を図ト-7-3に示す。rIFNα-2b+リバビリン群における血小板数の中央値は, 投与期間を通じて投与前値付近を維持していた。PEG-IFN+リバビリン群及び PEG-IFN 単剤群では,投与 開始時から8週目にかけて血小板数が減少を続けた後,PEG-IFN+リバビリン群では投与前値の約70%, PEG-IFN 単剤群では約55%の値で安定した。血小板数の中央値は,投与終了後4週目までに正常範囲となり, 72週目(投与終了後24週時)までに投与前値に回復した。 血小板数減少のグレード別発現頻度を表ト-7-14に示す。グレード3の血小板減少を発現した症例の割 合は,PEG-IFN 単剤群及び PEG-IFN+リバビリン群でそれぞれ6.3%及び4.9%であり,rIFNα-2b+リバビ リン群の0.2%に比べて高かった。グレード4の血小板減少を発現した症例は認められなかった。グレード 3の血小板減少により中止を必要とした症例は5例(PEG-IFN 単剤群:1例,PEG-IFN+リバビリン群:4例) であった。 また,グレード3の血小板減少に伴う出血性の重篤な事象として,直腸出血(PEG-IFN 単剤群)が1例に 認められた。 図ト-7-3 血小板数の経時推移(NV15801) 表ト-7-14 血小板数減少のグレード別発現状況(NV15801) 血小板数 (×109 /L) 投与群 例数 正常 ≧100 グレード 1 75~<100 グレード 2 50~<75 グレード 3 20~<50 グレード 4 <20 PEG-IFN 単剤群 223 108 (48.4%) 65 (29.1%) 36 (16.1%) 14 (6.3%) -PEG-IFN+リバビリン群 451 303 (67.3%) 80 (17.8%) 45 (10.0%) 22 (4.9%) -rIFNα-2b+リバビリン群 443 388 (87.8%) 36 (8.1%) 17 (3.8%) 1 (0.2%) -⑧ ヘモグロビン減少 時間(週) 血小板数の中央値(×1 0 9 /L ) △:PEG-IFN 単剤群 ■:PEG-IFN+リバビリン群 ×:rIFNα-2b+リバビリン群

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大きかったが,いずれの投与群も投与終了後8週時までに投与前値付近まで回復した。ヘモグロビン値の 最大減少量は,PEG-IFN+リバビリン群,rIFNα-2b+リバビリン群及び PEG-IFN 単剤群でそれぞれ3.6 g/dL,3.7 g/dL 及び2.2 g/dL であった。 投与期間中及び投与終了後24週間に示したヘモグロビン濃度の最低値に基づいて各症例を分類し,表 ト-7-15に示す。ヘモグロビン濃度が10 g/dL 未満に減少した症例の割合は PEG-IFN+リバビリン群,rIFN α-2b+リバビリン群ともに約11%で,PEG-IFN 単剤群では3.5%であった。8.5 g/dL 未満に減少した症例 は PEG-IFN+リバビリン群で9例(2%)であったのに対し,rIFNα-2b+リバビリン群及び PEG-IFN 単剤群 では各1例(それぞれ0.2%及び0.4%)であった。ヘモグロビン値が10 g/dL 未満に減少した105例のうち, 貧血のために試験の中止が必要であった症例は PEG-IFN+リバビリン群で2例(うち1例は汎血球減少症の ため中止),rIFNα-2b+リバビリン群で1例であった。また,リバビリンの投与は中止したが IFN の投与 は継続した症例が,PEG-IFN+リバビリン群で9例,rIFNα-2b+リバビリン群及び PEG-IFN 単剤群(リバ ビリンのプラセボを使用)で各1例認められた。 図ト-7-4 ヘモグロビン濃度の経時推移(NV15801) 表ト-7-15 ヘモグロビン濃度の減少(NV15801) ヘモグロビン濃度(g/dL) 投与群 例数 8.5~< 10 < 8.5 PEG-IFN 単剤群 223 7 (3.1%) 1 (0.4%) PEG-IFN+リバビリン群 451 40 (8.9%) 9 (2.0%) rIFNα-2b+リバビリン群 443 47 (10.6%) 1 (0.2%) ⑨ バイタルサイン 試験期間中に血圧又は心拍数の明らかな変化が認められた症例は極めて少なく,PEG-IFN 単剤投与群, PEG-IFN+リバビリン併用投与群及び rIFNα-2b+リバビリン併用投与群で,それぞれ拡張期血圧上昇: 1/222例,0/446例,5/436例,収縮期血圧上昇:1/222例,3/446例,3/437例,収縮期血圧下降:1/222例, 時間(週) ヘモグロビン濃度の中央値( g/d L ) △:PEG-IFN 単剤群 ■:PEG-IFN+リバビリン群 ×:rIFNα-2b+リバビリン群

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2-3-3-3. 結論

代償性肝硬変を伴う症例を含む C 型慢性肝炎患者1,149例を対象として有効性及び安全性を検討した結 果,PEG-IFN+リバビリン群のウイルス学的効果は rIFNα-2b+リバビリン群及び PEG-IFN 単剤群に比し 有意に高かった。また,ウイルス学的効果をジェノタイプ及びウイルス量で層別したところ,ジェノタ イプ 1b 高ウイルス群でも PEG-IFN+リバビリン群は43.7%(45/103)と優れた効果を示した。 PEG-IFN +リバビリン群の有害事象及び臨床検査値異常による中止率は rIFNα-2b+リバビリン群とは 同様であったが,PEG-IFN 単剤群に比しやや高かった。発現した有害事象ではうつ病及びインフルエンザ 様症状の発現率が PEG-IFN+リバビリン群で rIFNα-2b+リバビリン群に比し低かった。また,好中球減 少,血小板減少の発現率は PEG-IFN 投与群で rIFNα-2b+リバビリン群に比し高く,ヘモグロビン減少が PEG-IFN 単剤群に比しリバビリン併用の2群で高頻度に認められた。しかし,いずれも減量または投与中 止により対処可能であった。 以上のことから,PEG-IFN 180μg 週1回+リバビリン1,000-1,200mg 連日投与の C 型慢性肝炎に対する 有効性が確認され,PEG-IFN とリバビリン併用時の安全性が示された。

参照

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