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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名

Effects of pharmacological agents administered for swallowing disorders on swallowing motor activity in nerves innervating infrahyoid and laryngeal muscles.

(嚥下改善薬を投与することによる嚥下関連筋支配神経の影響)

掲載雑誌名 European Journal of Pharmacology(投稿中)

口腔外科学 守谷 崇

内容要旨

【目的】嚥下障害の原因の一つとして、大脳基底核に障害を受けることに より、脳内のドーパミンやサブスタンス P が減少することで嚥下反射が低 下することがあげられている。そこで本研究では、除脳ラット灌流標本を 用い、嚥下改善薬として用いられている脳内ドーパミンやサブスタンス P を上昇させる薬剤を投与することによる嚥下関連神経の活動変化を解析 した。

【方法】生後 21-35 日齢の Wistar 系ラットを用いて除脳灌流標本を作製 し、横隔神経、迷走神経、舌下神経から複合活動電位を記録した。嚥下の 誘発は、プラスチックチューブをラットの口腔内に挿入し、蒸留水を注水 することで行った。嚥下改善薬として ACE 阻害薬であるイミダプリル、ホ スホジエステラーゼⅢ阻害薬であるシロスタゾール、ドーパミン放出促進 薬であるアマンダジンをそれぞれ灌流液に投与し、注水により誘発された 嚥下波形に対し迷走神経の振幅や嚥下持続時間を薬剤投与前後で比較し た。また、イミダプリルの投与による変化がドーパミンやサブスタンス P に関与しているかどうかを評価するため D1 受容体拮抗薬である LE300 や NK1 受容体拮抗薬であるアプレピタントの影響を調べた。さらに、上喉頭 神経に電気刺激をすることで誘発した嚥下に対しての効果も調べた。

【結果】イミダプリルの投与によって、注水によって誘発された嚥下様神 経活動の振幅が有意に増大した。LE300 およびアプレピタント存在下では、

イミダプリルによる振幅の増大は抑えられた。シロスタゾールの投与では、

振幅が増大する傾向があったが有意な差は認められなかった。アマンダジ

(2)

ンの投与では振幅に変化は見られなかった。また、持続時間はどの薬剤を 投与しても変化は認められなかった。電気刺激による嚥下はどの薬剤を投 与しても振幅や持続時間に変化は認められなかった。

【結論】イミダプリルを投与することにより嚥下活動が増大することが明 らかになった。また、各受容体拮抗薬とイミダプリルを併用することでイ ミダプリルの効果が抑えられることから、脳内のドーパミンおよびサブス タンス P の増加が、イミダプリルによる咽頭筋の活動促進に関与している と考えられる。そして、注水によって誘発された嚥下様神経活動のイミダ プリルによる増大が、電気刺激によって誘発された嚥下様神経活動では認 められなかったことから、感覚神経のサブスタンス P の増加がイミダプリ ルによる嚥下様神経活動の増大に関与していると考えられる。

参照

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