• 検索結果がありません。

○ 論 文 審 査 の 要 旨

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "○ 論 文 審 査 の 要 旨"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

別紙1

論 文 審 査 の 要 旨

報告番号 甲 ・乙 2874 糸瀬 昌克

論文審査担当者

主査 教授 美島 健二

副査 教授 山本 松男

副査 教授 高見 正道

副査 教授 豊根 知明

(論文審査の要旨)

学位申請論文「Knee Meniscus Regeneration using Autogenous Transplantation of Adipose Tissue-derived Regenerative Cells」について, 上記の主査1名, 副査3名が個別に審査を 行った.

本 研 究 で は 膝 関 節 半 月 板 損 傷 治 療 の 新 規 細 胞 ソ ー ス と し て , ADRCs の 有 用 性 を 検 討 し た . 8-10 週齢, 雄 SD-Tg(CAG-EGFP) グリーンラットの両側鼠蹊部の脂肪組織から ADRCs を分離し, ADRCs 混入アテロコラーゲンスポンジ をヌードラット内側半月板の前方切除部位に移植した.

対照としてアテロコラーゲンスポンジ単体を移植した. その結果, ADRCs 混入のアテロコラー ゲ ン ス ポ ン ジ を 移 植 し た 群 に お い て , 半 月 板 切 除 部 位 に GFP 陽 性 細 胞 の 生 着 と Toluidine Blue 染色陽性・Ⅱ型コラーゲン陽性の線維性軟骨様の組織修復が認められた . GFP 陽性細胞は 術後 12 週でもその生着が確認され , Ⅱ型コラーゲン陽性を示した . 一方, コントロール群で は半月板の組織修復が認められなかった. また, ナノインデンテーション法 による解析では , 細 胞 移 入 群 で 形 成 さ れ た 線 維 軟 骨 様 組 織 は 既 存 の 軟 骨 組 織 と 比 較 し 高 い 弾 性 係 数 を 示 し た . 半月板損傷モデルへの ADRCs 移植において効果を認めたことや ADRCs は骨髄などに比べ低侵襲 かつ移植時に十分量の新鮮な細胞が採取可能であることから , ADRCs は半月板再生医療の理想 的な細胞ソースとして応用可能なことが示唆された.

山 本委員の質 問とそれら に対する回 答:

1. 加齢による軟骨損傷は具体的にどのようなことが生じるのか.

( 加 齢 に よ り 軟 骨 は 退 行 性 変 化 を 呈 し , 主 要 構 成 要 素 で あ る プ ロ テ オ グ リ カ ン や Ⅱ 型 コ ラ ー ゲ ン の 減 少 が 生 じ る . 軟 骨 は 加 齢 と と も に 弾 力 性 を 失 い , そ こ へ さ ら に 外 力 が 加 わ る こ と に よ り 継 年 的 に 摩 耗 し , 半 月 板 の 断 裂 や 亀 裂 を 生 じ や す く な る . 結 果 的 に は 大 腿 骨 や 脛 骨 の 骨 端軟骨変性, いわゆる変形性膝関節症となる . )

2. 白色・褐色脂肪細胞で含まれる幹細胞に違いはあるのか.

(褐色脂肪細胞は骨格筋細胞との共通前駆細胞である筋芽細胞に由来することが

(主査が記載)

(2)

示 さ れ て い る . 本 研 究 に お い て 脂 肪 組 織 は 鼠 蹊 部 の 皮 下 脂 肪 組 織 を 採 取 し て お り , 白 色 脂 肪 細 胞 を 用 い て い る と 考 え ら れ , 幹 細 胞 の 含 有 お よ び , 移 植 結 果 に も お い て も 優 位 で あ る 可 能 性が示唆されるが, 脂肪組織の採取部位をふることで解析が必要であると考えられる . ) 高 見委員の質 問とそれら に対する回 答:

1. 本 研 究 で 用 い た ラ ッ ト の 半 月 板 損 傷 モ デ ル に お い て , 軟 骨 組 織 が い か な る 過 程 を 経 て再生したか, 時間・細胞・遺伝子発現などの観点から考察せよ .

(未分化間葉系細胞から軟骨組織特異的な細胞への分化は特異的な Sox5, Sox6 および Sox9 と い っ た 転 写 調 節 因 子 に よ っ て 制 御 さ れ る こ と が 知 ら れ て い る こ と か ら , 半 月 板 で も 同 様 な 軟骨細胞の分化が進行し, 修復組織の形成に参加すると考えられる . )

2. ナ ノ イ ン デ ン テ ー シ ョ ン に よ り 再 生 軟 骨 の 質 的 評 価 を 行 っ て い る が , よ り 詳 細 に 評 価するためにはどのようなパラメーターを必要とするか.

( 今 回 は 修 復 組 織 に 対 し て 各 種 染 色 法 お よ び 物 性 評 価 か ら 組 織 の 評 価 を 行 っ て い る . 物 性 に つ い て , 硬 組 織 と の 対 比 や , 様 々 な 部 位 の 軟 骨 組 織 と の 値 を 比 較 し 近 似 し た 値 を 示 す か の 検 討を行うことで, さらに軟骨組織としての評価を詳細に行うことができると考える . ) 豊 根委員の質 問とそれら に対する回 答:

1. 獲得できた幹細胞の比率約4%は高いのか.

(脂肪組織中に含有される幹細胞は数%(約2~3%)とされており, 本研究のフローサイト メ ト リ ー に よ っ て 得 ら れ た 結 果 は , 過 去 の 報 告 と 同 様 の 結 果 を 示 し た . ま た 骨 髄 中 に 含 有 す る幹細胞は約 0.01%と報告されており, 本研究で用いた ADRCs 中の幹細胞比率は骨 髄との比較 で高いと考えられる. )

1. ラットの膝関節は体幹と近いのか.

( 実 際 に か か る 荷 重 量 や 荷 重 方 向 , 膝 関 節 の 屈 曲 な ど の 違 い が 人 と ラ ッ ト で は あ る . ラ ッ ト 膝 関 節 は , 人 の 膝 関 節 と 体 幹 と の 距 離 よ り も 近 い . こ れ は , 歩 行 方 法 が 異 な る た め に よ る 構 造の違いと考えられる. よって, さらに荷重量や方向についての検討も求められる . ) 美 島委員の質 問とそれら に対する回 答:

1. 脂 肪 由 来 細 胞 を 軟 骨 細 胞 に 分 化 誘 導 せ ず に ア テ ロ コ ラ ー ゲ ン と 混 合 し て 移 植 し た こ とに理由はあるのか.

( ADRCs を 目 的 細 胞 に 分 化 誘 導 さ せ て か ら 移 植 に 用 い る 報 告 も あ る が , 本 研 究 で は よ り 臨 床 現 場 を 想 定 し , 手 術 室 内 で 完 結 で き る 手 法 を 目 指 し て 行 っ た . 皮 下 脂 肪 は 比 較 的 低 侵 襲 で 簡 潔 的 に 採 取 で き る た め, 短 期 で 新 鮮 な 組 織 が 獲 得 で き る. よ り 効 率 的 か つ よ り 臨 床 に 即 し た 手法を目指し, 培養を 介さずに即日移植する ことで, ADRCs 自身の特性を活かすことに着 目 した.

主査の美島委員は, 3人の副査の質問に対する回答の妥当性を確認するとともに, 本論 文の主張をさらに確認するために上記の質問をしたところ, 明確かつ適切な回答が得られた . 以上の審査結果から, 本論文を博士(歯学)の学位授与に値するものと判断した.

(主査が記載)

参照

関連したドキュメント

鋼板中央部における貫通き裂両側の先端を CFRP 板で補修 するケースを解析対象とし,対称性を考慮して全体の 1/8 を モデル化した.解析モデルの一例を図 -1

昭和 58 年ぐらいに山林の半分程を切り崩し、開発申請により 10 区画ほどの造成

本実験には,すべて10週齢のWistar系雄性ラ ット(三共ラボラトリ)を用いた.絶食ラットは

氏名 学位の種類 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位授与の題目

23mmを算した.腫瘤は外壁に厚い肉芽組織を有して

氏名 学位の種類 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位授与の題目

れた。 2004 年( 22 年生)夏に,再生した林分内で 面積 148 ~ 314m 2 の円形調査区 9 区(総計 1,869m 2 ) を斜面の上部から中部にかけて 10 ~ 15m

氏名 学位の種類 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位授与の題目