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Academic year: 2021

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唯物論研究ジャーナル2020 全国唯研の先達に聞く 巻頭言

1 ISSN 1883-0803

この「シリーズ」の直接のきっかけは、全国唯研の 毎年の大会二日目お昼のラウンドテーブルの企画 でして、全国唯研で活躍していた(現にしている)先 輩会員に、若い頃からの様々な経験や全国唯研と の関わりや学問的関心の深化などについて、分科 会や研究発表ほどのかたぐるしさなしに気楽に話を して頂き、後輩会員とのフランクな交流の場をもとう という企画でした。そして 2014 年から始めたこの企 画で、幾人かの全国唯研委員長経験者を囲んで 有意義な場を設けることができました。しかし大会を 反省する委員会で、そこで話された重要なお話や 興味深いコミュニケーションを、その場限りにするの はもったいないので、きちんとインタヴューをして記 録に残そうということになり、この「シリーズ」に至った わけです。

何事についても、歴史的経緯をきちんと理解する ことを嚆矢として、過去との対話は将来の発展を期 する上でも非常に大切なことは言うまでもありません。

1978年に創設され、2001 年度にはその目的を「唯 物論の研究および現代の社会と文化に関する批判 的研究の発展と交流」へと若干変更した全国唯研 も、直接の継承・接続関係はないものの、戦前の唯 物論研究会や戦後の日本唯研や民科哲学部会 等々の経験を踏まえている面があり、更に言えば長 い唯物論の歴史やこれに関わる諸論争なども全国 唯研の重要な財産になっているはずです。しかしこ れらの歴史的蓄積は、全国唯研でも団塊の世代く らいまでは何とか伝承されてきましたが、高度成長 期以降の世代からしてみるといま少し距離のあるこ とのようなのです。

こうした反省も踏まえてのこの「シリーズ」企画でも あります。この企画を開始して悔やまれるのは、もっ と早い時期からやっておけばよかったということです。

初代委員長の湯川和夫さんを始め、歴代委員長だ けでも既に、芝田進午さん、岩崎允胤さん、島田豊 さん、石井伸男さんが亡くなられており、これらの 方々をはじめ、多くの諸先輩方の貴重なお話をもっ と伺っていれば、それを多くの後輩会員に伝えるこ とができたのに、という思いは禁じえません。ですの で、これからはテンポを上げてこの「シリーズ」に取り 組みたいと考えております。

ただこの「シリーズ」は内容的には、厳密で統一

的な規定に則って企画されてはおりません。その内 容は、インタヴュアーの後輩会員の姿勢や登場して 頂く先輩会員方の個性に任されておりまして、それ こそ自由なお話・自由なコミュニケーションになって いますので、この点はご承知おき頂きたいところで す。

シリーズ 全国唯研の先達に聞く 巻頭言

竹内章郎

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