巻頭言
多様な社会課題の解決を目指して
最近,ニュースだけでなく私たちの身近にも感じられるようになりましたが,労働人口 の減少による成長力の低下,医療・介護のあり方や社会保障費の増大,グローバルなエネ ルギー需要増大による資源の枯渇,大規模地震や津波等への直面など,多様な社会課題を 抱えています.いわば,我が国は,少子高齢化,エネルギー・食料等の制約,自然災害の リスク等の課題を有する課題大国といえ,これらの社会課題は,我が国が世界に先んじて,
解決する必要に迫られているものです.
このような多様な社会課題の解決に向けた科学技術からのアプローチとして,我が国の 科学技術施策の基本である第5期科学技術基本計画(平成28年1月22日閣議決定)では,
システム化やその連携協調の取組を,我が国が得意とするものづくり分野だけでなく様々 な分野に広げ,経済成長,健康長寿社会の形成,省エネルギーや国土の強靭化につなげて いくことが極めて重要としています.また,そのために必要な新しい価値やサービスが次々 と創出される未来社会の姿を「超スマート社会」と提起しています.この「超スマート社 会」のプラットフォーム構築には,デバイス,ネットワーク,セキュリティ,システム構 築等の基盤技術が必要であり,それらの基盤技術を支える横断的な科学技術として,数理 科学が挙げられています.
みずほ情報総研では,数理科学のうちコンピュータ・シミュレーションを中心とした計 算科学分野で,「ものづくり・材料」から「医療・創薬」,「エネルギー」,「インフラ・防災」
に至るまで,幅広い分野のスペシャリストを育成し,多様性を維持しながら業務を展開し、
社会課題の解決に貢献しています.その詳細について,本技報を参考にして頂けたら幸い です.
今後も,みずほ情報総研は,多様なシミュレーション技術と社会科学的な調査手法や豊 富な情報とデータ分析技術と組み合わせて,我が国が抱える社会課題の解決の礎となる,
ソリューションをご提供してまいります.
みずほ情報総研株式会社
サイエンスソリューション部長 滝本正人