v‑283
1 . ま え が き
カロ平 ラ ン プは , 東 京 都 足 立 区 加 平 町 に位 置 す る一 対 の ス パ イ ラル 状 の 出入 路 で あ り , 写 真‑ 1 に 示 す ょ うに綾 瀬 川 に沿 った高 速 6 号 線 を 挟 ん で , 都 道 環 状 7 号 線 に対 し フル セ ッ トの ラ ン プ とな って い る。
本 ラ ン プは , 地 上 高 約2 0 m の 本 線 よ り分 岐 し , 途 中 に料 金 所 スペ ー ス も必 要 とな るた め , 直 線 状 の ラ ン プ で計 画 した場 合 には , か な りの延 長 が 必 要 とな る。 そ こで , 地 域 分 断 の発 生 を 避 け る 目的 で , 二 層 の ス パ イ ラル形 式 の ラ ン プを採 用 す る こ と とな った。
2 構 造 形 式 の 選 定
構 造 形 式 が ス パ イ ラル で あ る とい う特 殊 性 か ら各 種 の検 討 を行 った結 果 ,
a ) 耐 震 性 に優 れ て い る
b ) 沿 道 に与 え る騒 音 , 振 動 が 比 較 的 少 な い c ) 周 辺 地 域 の 土 地 利 用 計 画 に与 え る制 約 が 少 い d ) 景 観 上 の配 慮 が比 較 的 しや す い
な どの 点 を考慮 し , 鉄 筋 コ ン ク リー ト壁 ・ス ラ ブー 体 構 造 ( 以下 壁 式 構 造 とい う) に 決 定 され た。 壁 式 構 造 とは , 円 形 に基 礎 杭 を配 置 し , そ の 上 に連 続 の リ ング状 フ ー チ ングを造 り , 壁 を建 ち 上 げ この壁 か ら 床 版 を張 出 した上 下 部一 体 の構 造 で あ る。 壁 には部 分 的 に 開 口部 を設 け , 採 光 , 通 風 性 を考 慮 す る と共 に ラ ン プ内 の土 地 利 用 計 画 に も配 慮 し , 中 央 空 地 ヘ の 出入 が 可 能 とな る構 造 と した。 選 定 理 由 の ひ とつ で あ る景 観 に関 連 し , 見 る人 に印 象ヽを与 え る と同 時 に , 地 域 の代 表 的 構 造 として の性 格 を持 た せ , 都 市 景 観 を高 め 得 る存 在 と して の検 討 を行 った。 ラ ン プ ゥ ェー と して の機 能 とそ の構 造 美 は , そ れ 自身都 市 の ラ ン ドマ ク た り得 るが , 更 に表 情 を持 た せ るた め コ ンク リー ト表 面 に外 装 を 施 す こ と と した。
a 設 計 方 法 と そ の 問題 点 3 ‑ 1 設 計 条 件
基 本 的 な設 計 条 件 を表 ‑ 1 に 示 す 。 3 ‑ 2 構 造 解 析
図 ‑ 1 に 示 す よ うに一 層 構 造 ( 単層 部 ) 及 び 二層 構
加 平 ラ ン プ の 設 計 と 施 工
首都高速道路公団 正会員〇 り│1 瀬 同 上 同 上 丸 山 同 上 同 上 宮 内
修 員佐雄 博 良
写真‑1 加 平 ランプ (模型写真)
表‑1 設 計 条 件
図 ‑ 1 標 準 断 面
重層部 単層 部
造 ( 重層 部) の平 面 骨組 ラー メ ンとして構造解析を行 った。単 層部 は , 杭 を含 め た一 体構造 とし , 重 層部 は , 死 荷 重 が大 きいた め , 壁 下端 を固定 とした構 造
籠 式 量 量 荷 荷 形 活 死
風 荷 重 温 度 変 化 乾 燥 収 縮 地 震 係 数
RC床 版壁構造 (技 式 ) T荷 重
コンクリ,卜 自重 25t/4' 舗装 厚 80鮨
付加荷重 として有効 市員 に対 し 70k7/"
防 音壁 900/7
風上側 300‐た 、 風下側 1∞″ "
1 loc
フーチ ングよ り上の謳体Kh‐ 026 基 礎 杭
地 数 力 の 加¨ 係 赫 練 横 盤 許 杭
01∞ 01■ 50π ツパース机 k‐ 1 5kf/翻
常時 450t/本 地震時 675tノ体 慣 用法 にて地震時 の杭頭変位 6 として本 数 ″生出、後変位法にて計算 そ の他 ひびわれ防止としてPC鋼 棒 を部分的に配
置
と し て取 扱 うこ と と した。
3 ‑ 3 活 荷 重 の取 扱 い
活 荷 重 の載 荷 方 法 は フ ー チ ング よ り上 の壁 及 び 床 版 には T ―荷 重 を直 接 載 荷 しその荷 重 分 布 幅 を考 慮 し て設 計 を進 め た。 フーチ ング及 び基 礎杭 に つ い て は , 輪 荷 重 が壁 部 材 を介 し て作用 す るた め 壁 部 材 の 分 布 幅 を考 慮 し l t / m 2 の等 分 布荷 重 を載 荷 す る こ と と し た。 片 持 ち 床 版 の張 出 し長が 1 3 5 π と非 常 に大 きい 重層 部 につ い て は , 壁 と床 版 との 接続 部 の 断 面 が大 き くな り不 経 済 とな るの で , 床 版 先 端 に柱 を設 け る な どの配 慮 を行 った。 床 版 及 び壁 は 活 荷 重 載 荷 時 で, フ チ ングは地 震 時 で断 面 が 決 定 され た。
3 ‑ 4 温 度 に ょ る二 次応 力
コ ンク リー ト構 造 にお い て温 度 に ょる二 次応 力 が 問題 とな るのは コ ンク リー トの硬 化 時 に , そ の収 縮 が拘 束 され る場 合 で あ る。 本 ラ ン プにお い ては , 単 層 部 片 持 床 版 が 前 述 の ょ うに常 時 で断 面 が 決 ま って お り , 温 度 に ょ る二 次応 力 に ょ り発生 す るひ び害」れ が , 繰 返 し荷 重 に ょ り将 来 拡 大 す る恐 れ が あ る。 こ れ を制 御 す る方 法 は 種 々提案 され てい るが , 本 ラ ン プに お ぃ ては , 検 討 の結 果 軸 圧 縮 力 を付加 し , 終 局 耐 力 の 向 上 をは か った。
4 施 工 上 の 問 題 点
4 ‑ 1 施 エ ブ ロ ック長 の検 討
本 ラ ン プは , 構 造 物 の 中心 線 上 で一 周 2 5 0 m 程 度 の長 さ で あ るが , い くっ か の プ ロ ック に分 け て順 次 施 工 す る こ とに な る。 この際 , 分 割 を あ ま り細 か く す る と コ ン ク リー ト構 造 物 の弱 点 で あ る打 継 ぎ箇所 が 多 くな り , 分 害」数 が 少 な い と 1 ブ ロ ックの延 長 が 長 くな り , 温 度 , 乾 燥 収 縮 に ょ るひ び わ れ に対 して 不 利 に な るば か りで な く, 構 造 物 全 体 と して の 均 一 性 を確 保 す る こ とが 困 難 とな りや す い の で , 1 ブ ロ
ック約 2 0 π程 度 で分 割 して施 工 す る こ と と した。
4 ‑ 2 円 形 型 枠
フ チ ングや 壁 に用 い る型 枠 は , 円 筒 状 の 曲面 型 枠 が 必 要 で あ る。 連 壁 した壁 は , 外 壁 , 内 壁 な どで 半 径 が異 な るた め , 壁 面 の 連続 性 を確 保 す る 自的 で 各 々 の半 径 に応 じた特 殊 木 製 型 枠 及 び鋼 製 補 強 材 を 製作 して 施 工 す る こ と と した。
床 版 と壁 の 接続 部 は , 直 交 す る 2 方 向 が 円形 とな る特 異 な形 状 の 型枠 ( ド ー ナ ツの輪 の内a l l 表面 の形 状 ) が 必 要 とな る。 この型 枠 は , 定 め られ た 曲面 に
写 真 ‑ 2 外
な る ょ うに 3 分 割 して製 作 した木 製 型 枠 を , 組 立 て 枠 に 固定 し , そ れ を所 定 の 箇 所 に設 置 した。 床 版 下 面 の横 断 勾 配 が一 定 で な い た め , 曲 面 型 枠 と接 す る 位 置 が 変 化 す るの で , こ れ に合 わ せ て 曲面 型 枠 の横 断 面 方 向 の 弧 長 を変 化 させ てい る。 な お , 床 版 型 枠 は , 型 枠 の継 目を考 慮 し , 扇 形 と してい る。
4 ‑ 3 外 装
外 装 は ,各 種 の モ デ ル を作 成 し検 討 を加 えた結 果 , 縦 の ス トラ イ プの入 った割 レンガ模 様 の樹 脂 板 を 型 枠 に取 り付 け て 施 工 す る こ と と した。 木 製 型 枠 は , 使 用 す る場 所 に よ って ,そ の大 き さが異 な る ため , 表 面 の模 様 の 連続 性 に充 分 注 意 し ,更 に ,木 コ ンの 跡 を で き る だ け 小 さ くす る た め の特 殊 な セ パ レータ ー を使用 してい る。 写 真 ‑2は ,建 設 途 中の一 部 で あ るが ,外 装 を 施 した 構 造 物 の外 観 を示 して い る。
5.お わ りに
都 市 内 高 速 道路 の特 殊 性 か ら ,用 地 の 高度 利 用 を 計 り ,こ の ょ うな形 式 の構 造 が 採 用 され ,施 工 途 上 にあ る。 特 に ,環 境 との調 和 に重 点 を お き考 え られ た本 ラ ン プの形状 及 び 外 装 等 は ,道 路 構 造 物 と して は ,お そ ら く ,わ が 国 では 最 初 の もの では なか ろ う か。 今 後 ,こ の種 の 形 式 ,形 状 の構 造物 が計 画 され る こ とは ,大 い に考 え られ るが ,今 回 の 施工 に ょ り 得 られ た経 験 が 活用 され ,ょ り優 れ た構 造 物 が創 ら れ る こ とを願 って止 まな い。 お わ りに ,本 稿 執筆 に あ た り,貴 重 な資 料 を い た だ い た 大 成 建 設 の牧 本 , 小幡 ,及 び ,日 本 国 土 開 発 の 阿部 ,馬 場 の 各氏 に謝 意 を表 す る。
(参考文献)川 目謙蔵,音 川庫三,飯 村耕作 :高速 6号線加平 第 2ランプの構造設計 ;首高技報第12号 1980年
装