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覆工コンクリートへの膨張コンクリートの部分適用の検討

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Academic year: 2022

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(1)

覆工コンクリートへの膨張コンクリートの部分適用の検討

○株式会社大林組 正会員 平川 泰之 正会員 永久 和正 正会員 橋爪 正博 太平洋マテリアル株式会社 正会員 竹下 永造

1.はじめに

一般にトンネルの覆工コンクリートは,コンクリートの水和熱や気温変化に起因する温度収縮ならびに乾 燥収縮による変形が拘束され,ひび割れが生じやすい.膨張材は,ひび割れ低減を目的に使用される材料で あるが,覆工コンクリートにおいては,より効果的な膨張材の使用方法が検討されている1

本研究は,トンネルの覆工コンクリートにおいてひび割れの発生しやすい部位に膨張材を部分適用した場 合の,膨張材無添加コンクリートとの打重ね部の挙動を把握し,その適否を確認したものである.

2.計測概要

表-1 にコンクリートの配合を示す.配合 BB は,高炉セメントB種を使用し,ポリプロピレン繊維を

0.1vol%添加したもので,配合Exは,配合BBのセメントを石灰系膨張材20kg/m3で置き換えたものである.

計測は,図-1に示す連続3ブロック(33BL,34BL,35BL)の覆工コンクリートを対象とし,33BLは配合 BB の高炉セメントコンクリート,35BL は配合 Ex の膨張コンクリートを用いた.34BL は SL 以下を配合 Exの膨張コンクリートを打込み,その上部に配合BBの高炉セメントコンクリートで打重ねた.材齢2日で セントルを脱型した後,超音波加湿養生システムで養生した.なお,コンクリートの打込み時期は2月から 3月である.

計測項目は,覆工中央部に測温付き埋込み型ひずみ計を設置し,コンクリート温度とひずみを計測した.

計測位置は図-1に示す①インバート打継部(トンネル軸方向),②SL 打重ね部近傍(トンネル軸方向,配 合BB,Exコンクリートの両者を測定),③肩部(45°,周方向),④天端部(周方向)の4箇所で測定した.

キーワード 覆工コンクリート,膨張材,膨張コンクリート,打重ね,ひずみ,現場計測

連 絡 先 〒108-8502 東京都港区港南2-15-2 品川インターシティB棟 TEL03-5769-1319 表-1 コンクリートの配合

単 位 量(kg/m3 配合 種別

水結合 材比 (%)

細骨 材率

(%) セメント 膨張材 細骨材 粗骨材 繊維 混和剤 BB 24-15-40BB 47.2 42.5 151 320 - 787 1089 0.91 4.16

Ex 24-15-40BB 47.2 42.5 151 300 20 787 1089 0.91 4.80

図-1 計測トンネルの概要および計測位置

④天端部

③肩部(45°)

②SL部

①打継部

風管

・給水管

・高圧幹線

・定圧幹線

坑口より切羽に向う

33BL 34BL 35BL

配合BB 配合BB

配合Ex

配合Ex

計測区間(連続3スパン)

④天端部

③肩部(45°)

②SL部

①打継部

風管

・給水管

・高圧幹線

・定圧幹線

坑口より切羽に向う

33BL 34BL 35BL

配合BB 配合BB

配合Ex

配合Ex

計測区間(連続3スパン)

:計測箇所

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑813‑

Ⅴ‑407

(2)

3.計測結果および考察

(1)温度

図-2にコンクリート打込み直後からの温度計測結果を示す.膨張材を使用した35BL は,膨張材を混入 していない33BLに比べて,いずれの部位において最高温度が高くなった.

部位別ではいずれのBLにおいても天端部が最も高く,次に肩部,SL部,インバート打継部の順となった.

また,打継部とSL部は約0.8日で最高温度に達しているが,天端部と肩部では到達時間が遅くなっている.

これは雰囲気温度(上方が暖かい)や下方向からの熱伝達の影響と考えられる.

34BLの膨張コンクリートと高炉セメントコンクリートを打重ねたSL部においては,両者の温度はほぼ同 等であった.

(2)実ひずみ

図-3に温度ひずみ,膨張・収縮ひずみを含んだ実ひずみの計測結果を示す.実ひずみは,+が膨張,-

が収縮を表している.

インバート打継部は,膨張材使用の有無にかかわらず実ひずみの変動が小さくなっていることから,拘束 度が大きいと考えられる.ついでSL部の拘束が大きい.肩部と天端部は,インバート打継部やSL部に比べ て実ひずみの変動が大きくなっていることから拘束度は小さいと考えられる.

34BLの膨張コンクリートと高炉セメントコンクリートを打重ねた SL 部では,両者の実ひずみ(SL下部 と上部)がほぼ一致した値を示しており,両者が一体となっていることが推察できる.

4.まとめ

実際の覆工コンクリートにおいて膨張コンクリートと膨張材無添加コンクリートとの打重ね部の実ひずみ を計測した結果,両者のひずみはほぼ同一の挙動を示し,一体化していることを確認した.ひび割れ低減対 策として膨張材は有効であるが,ひび割れの発生しやすい部位に膨張材を部分適用することが,品質向上と ともに費用対効果を考慮した使用方法になりうることを示すことができた.

【参考文献】

1)橋爪正博,郭度連,長谷川宏,佐竹紳也:膨張コンクリートと普通コンクリートの打重ね部の挙動,土木学会 第63回年次学術講演会,第Ⅵ部門,pp.601-602,2008

-50 0 50 100 150 200

0 1 2 3 4

材 齢 (日)

(×10-6)

打継部 SL部 肩部 天端部

5 10 15 20 25 30 35

0 1 2 3 4

材 齢 (日)

温 度  打継部 SL部 肩部 天端部

-50 0 50 100 150 200

0 1 2 3 4

材 齢 (日)

×10-6

打継部 SL部 肩部 天端部

5 10 15 20 25 30 35

0 1 2 3 4

材 齢 (日)

温 度 

打継部 SL部 肩部 天端部

-50 0 50 100 150 200

0 1 2 3 4

材 齢 (日)

×10-6)

打継部 SL下部 SL上部

肩部 天端部

5 10 15 20 25 30 35

0 1 2 3 4

材 齢 (日)

温 度  打継部 SL下部 SL上部

肩部 天端部

33BL 配合BB 34BL SL上 配合BB

    SL下 配合Ex 35BL 配合Ex

33BL 配合BB 34BL SL上 配合BB

    SL下 配合Ex

35BL 配合Ex 図-2 温度計測結果

図-3 実ひずみ計測結果

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑814‑

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参照

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