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中流動覆工コンクリート表層部における品質に関する検討

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Academic year: 2022

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全文

(1)

中流動覆工コンクリート表層部における品質に関する検討

飛島建設(株)九州支店 正会員 ○小西 裕之 西日本高速道路(株)福岡工事事務所 堂園 淳一 西日本高速道路(株)福岡工事事務所 桑田 誠 飛島建設(株)建設事業本部 正会員 平間 昭信 飛島建設(株)九州支店 正会員 筒井 隆規 飛島建設(株)九州支店 中辻 尚 1.はじめに

トンネル覆工コンクリートの施工において,締固め困難な天端部におけるコンクリートの密実性の低下,打重 ね部の一体化不良などによる強度低下や,充填不足による背面空洞の発生などを解決する方法の一つとして,中 流動コンクリートがある.東九州自動車道新津トンネルでは,覆工コンクリートの品質向上を目的として,全長

2,074m(非常駐車帯を除く)で中流動コンクリートを採用した.

本報告は,中流動コンクリートの配合および施工方法(締固め方法)を要因として,従来の覆工コンクリート とコンクリート表面に着目し,その品質について比較検証を実施した結果を取りまとめたものである.

2.実験概要

(1)

実験要因

使用した材料を表-1,検討した 配合を表-2 に示す.配合は,中 流動コンクリート(粉体系(

LS

),

増粘剤系(

SC

))と,通常の繊維 補強覆工コンクリート(N)の

3

配 合である.

締固め方法については,型枠バ イブレータ,棒状バイブレータに よる比較を粉体系中流動コンク リート(LS)で検討した.

(2)

試験項目

1)

圧縮強度試験

打込み前のコンクリートを採 取して,

JIS A 1108

「コンクリー トの圧縮強度試験方法」に準拠し て実施した.

2)

透気試験

透気試験はトレント法を用いて測定を行った.写真-1 示すよう に,測定位置は側壁部において,打設口位置と妻側の

2

箇所で路 盤から

2m

程度の位置で測定した.

3)

コンクリートコアによる細孔径分布測定

細孔径分布の測定は,透気試験を実施した位置においてコアを 採取し,覆工コンクリート表層から約

2cm

の試料を対象として,

水銀圧入法により細孔径分布の測定を実施した.

キーワード 山岳トンネル,覆工コンクリート,中流動コンクリート,透気係数,増粘剤,細孔率

連 絡 先 〒810-0004 福岡県中央区渡辺通二丁目

4

8

福岡小学館ビル7F 飛島建設(株) TEL: 092-771-3565 表-1 使用材料

材料種別 記号 名称または産地,諸元

セメント CB 高炉セメントB種,密度 3.02 g/cm3 CN 普通ポルトランドセメント,密度 3.15 g/cm3

水 W 水道水

材 S 田川市産砕砂,FM 2.66,密度 2.66 g/cm3,吸水率 0.91%

材 G1 田川市産砕石,Gmax 20mm,密度 2.70 g/cm3,吸水率 0.32%

材 LS 石粉(石灰石微粉末),密度 2.72 g/cm3 高性能AE減水剤 Ad ポリカルボン酸エーテル系

剤 Sc セルロース系

有機繊維 F ポリプロピレン繊維,40mm.密度 0.91 g/cm3

表-2 コンクリート配合

No 種別 SL (cm)

Gmax (mm)

W/C (%)

単位量 (kg/m3)

W CN CB LS S G Sc F Ad N 通常 15 20 50.1 173 - 345 - 942 848 - 2.73 1.90 LS 中流動 21 20

59.6 170 285 - 90 915 859 - 2.73 3.75 Sc 48.5 165 - 340 - 937 878 0.3 2.73 2.55

写真-1 透気試験の測定状況 土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月)

‑31‑

Ⅵ‑016

(2)

3.試験結果

(1)

圧縮強度

圧縮強度の試験結果を表-3に示す.通常の繊維補強コン

クリート

N

では

37.8 N/mm

2であった.中流動コンクリート

LS

32.5N/mm

2であり,

Sc

43.2N/mm

2の圧縮強度で あった.これは,

Sc

の水セメント比が

48.5%

N

50.1%

LS

59.6%に比べて小さいためである.

(2)

透気試験

トレント法により測定した透気係数の結果を図-1に示す.

図に示すように,Sc の透気係数は

0.02×10

-16

m

2程度であ り,他の透気係数と比較すると

1/10

の値であった.このこ とは,圧縮強度試験と同様に,

Sc

の水セメント比が

10%程

度小さいためである.これに対して

N

LS

を比較では水 セメント比が大きい

LS

の方が透気係数は若干小さい結果 である.この結果から中流動コンクリートは従来に比べて 表面の品質が向上する可能性がある.また,締固め方法の 比較では,アバタの発生状況は型枠バイブレータの方がア バタの発生は多い状態であったが,透気係数は同等の値で あった.このことから,覆工コンクリーの美観性と表層部 の品質との関連性は小さいことが今回の検討範囲から伺え る.

(3)

細孔率

水銀圧入法により求めた細孔率の結果を図-2に示す.細 孔率は,

LS

Sc

を比較すると,細孔率は明らかに異なる ものであり,細孔率は

4%

程度小さい結果であった.

また,棒バイブレータと型枠バイブレータの比較では,

透気係数と同様に,その差は認められない結果であった.

細孔率と透気係数の関係を図-3に示す.この図から透気 係数と細孔率は高い相関関係が認められたことから,比較 的測定が容易であるトレント法による透気試験を行うこと で,覆工コンクリートの表層部の品質を評価できることが 確認できた.

4.まとめ

今回の検討で得られた知見を以下に示す.

1) 締固め方法で型枠バイブレータと棒バイブレータでは,

コンクリート表面の品質には差異はない.表面の仕上がり は,型枠バイブレータのみの施工ではアバタが目立つ状況 であったが今回の透気係数,細孔率は棒バイブと比較する と同等の数値であることから,コンクリーの美観性と表層 部の品質との関連性は小さいことが確認された.

2) 透気係数と細孔率は高い相関関係が成立している.トレ ント法による透気試験を行うことで,覆工コンクリートの 表層部の品質を評価できることが伺える.

表-3 圧縮強度試験結果

コンクリート 種別

通常 中流動 繊維補強

N

粉体系 LS

増粘剤系 Sc 圧縮強度σ28

(N/mm2 37.8 32.5 43.1

図-1 透気係数測定結果

図-2 細孔率測定結果

図-3 細孔率と透気係数の関係

0.001 0.010 0.100 1.000 10.000

N-1 N-2 N-3 LS-1 LS-2 LS-3 LS-… Sc-1 Sc-2 Sc-3

透気係数

(

×

10

-16

m

2

)

妻部 打設口

10 12 14 16 18 20

LS-

棒バイブ

LS-

型枠バイブ

Sc-

棒バイブ

細孔率

(%)

妻部 打設口

4%

y = 3E-05e0.5486x R² = 0.9395

0.001 0.010 0.100 1.000 10.000

10 12 14 16 18 20

透気係数

(

×

10

-16

m

2

)

細孔率

(%)

LS-棒バイブ

LS-型枠バイブ Sc-棒バイブ

土木学会第67回年次学術講演会(平成24年9月)

‑32‑

Ⅵ‑016

参照

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