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第2章

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Academic year: 2021

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第2章 研究の目的

本研究のテーマは、地方の工業集積地域における産業活性化策に関する研究であり、そ の契機となる問題意識、特長、流れ、基礎的なキーワードについては、1章にて述べた通 りである。

本章においては、その研究目的を述べることとする。

本研究の目的は、「地方の工業集積地域における産業活性化策の在り方を明確化するこ と」とする。 

1.4項にて述べた様に、本研究においては、「地方」とは 国や企業の諸企画機能が集 積している東京並びにその周辺地域以外 のこととする。 

「地域」については、 企業群や生活者達の活動が日常的に営まれている範囲 とし、「工 業」とは 製造業セクター のこととする。

「産業」については、広義の産業と狭義の産業に二分する。第一次産業から第三次産業ま での全経済活動を「広義の産業」とし、電機産業、自動車産業といった具合に、個別の財 を産出するセクターを「狭義の産業」とする。 

工場が多数立地し、それらの延べ床面積合計が大きく、多くの工場労働者が働き多くの 生産設備が稼働している状況 を「工業集積」とし、 工業集積の見られる地域 を「工業 集積地域」と呼ぶこととする。

これに対し、 狭義の産業が集積している状況 を「産業集積」とし、 狭義の産業が 集積する地域 を「産業集積地域」とする。

「産業活性化」とは、 産業がさらに活力を持つ状況に転ずること である。

本研究において「地域産業活性化」とは、 地域産業が活力を持ち、自律的発展状況に到 達すること に他ならない。

「地域産業活性化策」とは、 地域産業が自律的発展状況に至るメカニズムを機能させる ための政策 とする。

日本中に、高度成長期からバブル景気の頃までに工場誘致による工業集積を実現した地 域は多い。工業団地等を整備し、安価な土地と労働力を提供するという産業政策は、かつ ては有効なものであった。 

工場誘致を通じて、資本や地域外需が労せずして得られた。 

もちろん、開発技術、企画ノウハウ等は、多くの場合、東京の本社に蓄積されたので、

工場誘致は地域における自律的発展には必ずしもつながらなかった。 

一方、今や、多くの「国内の地方」が提供する土地と労働力は、コストパフォーマンス の面で、海外の新興工業集積地域に比し相対的に魅力の少ないものとなりつつある。 

近年では、かつて地方に誘致された工場が企業の業績低迷に伴い合理化・閉鎖等を実施 した事例、コストパフォーマンスの良い海外の工業集積地域へと生産シフトしていく事例 が増えている。 

その他、中核企業の経営不振やグローバル化に直面する企業城下町、海外からの圧倒的

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に安価な競合品の流入に苦しむ地場産地等、低迷する工業集積地域も見られる。 

地方の既存工業集積地域の多くは、曲がり角にさしかかっている。 

単なる工場の集積から、深みのある産業集積へと転じ、イノベーションを通じて競争力 を高めていく。そうした努力に成功した地域のみが生き残ることが出来るという適者生存 時代に我々は突入しつつある。 

  本研究においては、地域における自律的発展を伴う産業活性化策に主眼を置くものであ る。多様性があり外部環境の変化に柔軟に適応出来る地域産業、活力があり競争力を持つ 地域産業を実現するには、どのようなアプローチを選択し、どのように実行していくこと が適切であるのかについて、本研究では論じていくこととする。 

参照

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