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日本企業 システム d j i 2 0 世紀史 ;

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(1)

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日本企業 システム d j i 2 0 世紀史 ;

企業金融 ・ コーポ レートガバ嘉 ンス ・ 内部組織構造

丁重

t

. ∴=一■T

i; =∴

( 1 0630082)

平成 1 0‑1 2 年度科 学研 究 費補 助金 ( 基 盤研 究 C‑( 2 ) ) 研 究成 果報告書

平成 1 3 年 3 月

研 究代 表者 宮 島英昭

早稲 田大学商学部教授

(2)

目次

は しが き

研究組織等

研究成果

1. 「 企業の負債選択 とメイ ンバ ンクの役割 」 『 21 世紀の金融諸問題』早稲 田大学出版 、1 998 年, pp. 1 25・ 1 49.

2. 「 金 融 自由化 と企業 の負債選択 : 1 980 年代 におけ る顧客 プールの劣化 」 『フ ィナ ンシャ ル ・レヴュー』 ( 大蔵省財政金 融研究所 ) 1 999 年 3 月、 Vol . 49 、 pp. 1 33・ 1 66.

3. 「日本企業 システム形成の一側面 : 1 95 0 年代前半の資産再評価問題 」 『証券経済研究 』γo l . 1 9 、 pp . 45‑ 75 , 1 999 年.

4. 「日本企業 システムの形成 と変容 :外部役員派遣 と企業パ フォーマ ンスの関係 を中心に して」 、 大蔵省財政金融研究所、 Di s c us s i o nPa pe rSe r i es99・ A‑ 03, 1 999 年 1 2 月。

5.Tr ans f o r mat i o n o fEc o no mi c Sys t e m:A Rea ppr ai s alo fOc c upat i o n , Wo r ki ng pa pe r No. 99・ 02 , TheI ns t i t ut ef o rRes ear c hi nBus i nes sAdmi ni s t r at i o n.Was edaUni ve r s i t y.

1 999 Augus t , Ju z T OHa s hl ' mot o( e d )pl a nne dEc o no my , Oc c u pat l ' o na ndH l i AS pe e dGz 1 0Wt A, Ox f wdUnL ' v e z T S I ' t ypr e s s( f o r t hc o mi ng).

6.Re l at i o nalBanki ngandDe btCho i c e:Evi de nc ef ro m t heLi be r al i z at i o ni nJa pan,I FMP ,

Di s c us s i o nPa pe rSe r i es , AOO・ 07,2000Jul y.

7.Co r po r at eGo ve r nanc e , Re l at i o nalBanki ngandR & D:Ev ide nc ef ro m Ja panes eLa r ge Fi r msi nt he1 980sand1 990 S , Z nt e mat l ' o na l J owDalo fTe c hno l o g yMana ge me nt( f o r t h c o mi ng ) .

8.Changi ngCo r po r at eFi nanc eandi t sI mpac to nCo r po r at eS

tr

at egyAf t e rBubbl ePe r i od:

I sLo ng・ t e r m S

t

r at eg yo fJa pa nes eFi r m Rea l l yCha ng i ng? Us haC. Ⅴ. Hal e ya ndFr a nk Jur ge n Ri c ht e r ( eds ) , AS 1 ' aD Po stCn' s l ' sMaDa ge me nt JCwpo mt e a nd Gov e mme Dt St a r at e gZ e S l w Sust al ' Dab l e Co mpet l ' t l ' v e Ad帽Dt a ge , Mac mi l l a n/ St .Mar t i n Pr es s ( f o t hc o m i ng ) .

参考 『日本経済の発展の ミクロ的基礎 :産業政策 と企業統治』( 仮題) 、有斐閣 ・近刊 ・目次

1

(3)

は しがき

本書は、 平成 1 0 ‑ 1 2 年度科学研究費補助金 ( 一般研究 C) を受けた 「日本の企業 ・ 企業集団の史 的分析 :企業の統治構造 と経営者の組織能力からのアプローチ」と題する研究の成果報告書であ る。

本研究は、 1 9 世紀か ら 2 0 世紀への転換点前後 を出発点に、 2 つの大戦、 戦後改革、石油ショッ クとその調整過程、そ してバブルの発生 と崩壊にいたる 2 0 世紀のわが国経済の展開を対象に、当 該期の 日本経済を リー ドした大企業 に焦点を合わせ、その企業構造並びに行動特性の歴史的・ 経済 学的分析 を課題 と した。異体的な作業は、① 1 9 0 0 ‑ 1 9 5 5 年を主たる対象に、工業化 に対する金融 システム ・ 企業統治の役割、 並びに日本企業 システムの形成 を主題 とした歴史的研究 と、② 1 9 5 5 年 以降の高度成長期以降を主たる対象に、日本企業 システムの特性 と近年の変容、 及びその企業行動

に与 える影響を主題 とした現状分析 と 2 つから構成 された。

以上の うち、高度成長期以降に関する研究成果の概要は、 以下の通 りである。

1 ) 金融 自由化、規制緩和以降の企業の負債選択を、我国企業の制度的特性を考慮 した独 自のモ デルを通 じて分析 した。企業は、期待収益 ( 将来収益 とデフォル トリスク)に したがって負 債 を選択 していたこと、この関係 をメインバ ンクシステムが増幅 していたこと、この負債選 択は銀行 にとって顧客プールの劣化 を意味 したことが、その主要な結論であった。この成果 は、研究成果 ト2 として、『フィナ ンシャル・レビュー』、その他 に公表された。また、この成 果 は、その後 、距離 をお いた ar m'sl e n g t hr e l a t i o n s h i p 企業 ・ 銀行 関係 と長期 的な r el a ti o n a l 企業 .銀行関係のもとでの負債選択の決定要因の相違 という形に拡張された. そ の成果が、研究成果 6 であ り、エルサ レムの国際会議で報告 された後、 大蔵省の ワーキング・

ペー パ ーとして公表 され、現在英文雑誌に投稿中である。

2 ) 本研究の第 2 の成果 として 、 1 9 5 5 ‑ 1 9 9 0 年代 という比較的長期間を対象に、銀行 ・ 企業の役員 派遣 と企業パフォーマンスとの関係 を分析 し、銀行の経営の規律面の役割 を解明 した。少な くとも 1 9 8 0 年代 までは、銀行 ・ 企業の役員派遣は経営の規律者 と して機能 していたこと、但 し、その改善効果は ドラスチ ックではないことが、主要なフアク トファインデイングである。

この分析成果が、 研究成果 4 であ り、日本経営史学会全国大会報告で報告 した後、 大蔵省のワ ーキ ング・ ペーパーとして公表 され、現在 ・学術雑誌 に投稿中である。

3) 1 9 9 0 年代 に入 ると日本型 と呼ばれたわが国企業の特性 に大 きな変化が生 じた。 本研究の第 3 の成果は、この企業 システムの変容が、企業の投資行動 ( 実物 ・ R & D 投資)に対 して どのよう な影響を与えたかを解明 した点 にある。その成果が、研究成果 7 であ り、そこでは、メイン パンク関係 、 安定株主が、 1 9 8 0 ‑ 9 0 年代の企業の投資行動に過剰、 過少の両面で歪みを与 えて いたか否かがテス トされた。その概要は 2 0 0 0 年度の 日本金融学会全国大会で報告され、 その 後加筆された論文は英文誌に掲載予定である

また、その後、この検討は進行中であ り、 現在

よ り望 ま しい変数 、 ト ビンの Q 、 及び資本ス トックの推計を通 じて再検討 を行 っている。

4) また、本研究期間中に以上 1 ) ‑ 3) の成果 を綜合 して 、 1 9 9 0 年代の 日本企業 システムの変容 と その企業行動 に及ぼ した変化を検討する機会 をもった。その成果が、 研究成果 8 であって、

グ リフィス大学 (オース トラ リア)主催の会議で報告 され、 近年の 日本経済を扱 う英文叢書 の一部 として公表予定である。加筆修正の上出版の予定である。

2

(4)

本研 究の いま一つの柱 は 、 1 9 0 0 年 ‑1 9 5 5 年の 日本の工業化 に対する企業金融 システムの役割 、 及 び 日本企業 システムの形成過程の分析 である。この課題 に関する研 究成果の概要は次の通 りである

5 ) 戦後復興期 と呼 ばれる 、1 9 5 0 年代前半の企業行動 を、『本邦事業分析 』( 三菱総合研 究所 )を 利用 して独 自に作成 したデ ータベ ースを前提 に、資産再評価 と利益金処分 、戦後改革の イン パク トと負債構成 、資金調達 と投資行動、金融 ・投資行動 に対す る生産物市場の影響等の諸 点 につ き分析 を試みた。この成果 が、 研究成果 3 並びに 5 であ り、その一部 は、 統計研究会 コ

ンフ アラ ンス ( 1 9 9 9 年 8 月) で発表 されるとともに、アメ リカ経済史学会の年次大会 ( 2 0 0 0 年 9 月で報告 された。また、現在 、 準備 中の著書の 8・9 章で展 開されて いる

6 ) 平成 1 1 年度 よ り、戦間期の企業の投資行動の分析 を試みた。 東洋経済 『 株式会社年鑑 』、≡

菱経済研 究所 『本邦事業分析』を利用 して独 自のデータベ ースを作成 し、これを前提 に企業 の統治構造 、 それ を規定する所有構造 ・負債構成 を明示的に組み込 む投資関数 を推計 した。 そ の成果は 、 1 0 月、 社会経済史学会全国大会 で報告 され、現在準備 中の著書の第 5 章 と して公表 予定である。

7 ) 平成 1 2 年度 は、 上記 5)・6) の作業 と並行 して、 これ までの研究 をベースと しなが ら、工業化 に対す る金融 ・企業統治の影響 、 並 びに日本企業 システムの形成過程 を主題 と した著作 『日 本経済の発展の ミクロ的基礎 :産業政策 と企業統治 』( 仮題 ) の執筆 に取 り組んだ。これ まで 本研 究助成 を得 て進めて きた分析の取 り纏めの試みである。参考 と して、その 目次を、 研究成 果の末尾 に付 した

なお、本研 究の成果は、内外の学術会議 、 ワークシ ョップ等で報告 され、 多 くの研 究者 か らコメ ン ト、 示唆を頂 いた。それ らは、 本研究の進展 におおいに役立 った。 ここに記 して感謝 申 し上 げた

2 0 0 1 年 3 月 6 日 宮 島英昭

3

(5)

研 究組織等

<研 究組織 >

研究代表者 宮島英昭( 早稲田大学商学部教授)

<研究経費>

平成 1 0 年度 4 0 0 千円 平成 1 1 年度 5 0 0 千円 平成 1 2 年度 5 0 0 千円

計 1 、 4 0 0 千円

4

(6)

<研 究発表 >

( 1 )出版物

『日本経済の発展の ミクロ的基礎 :産業政策 と企業統治』( 仮題 ) 、有斐閣 ・近刊

( 2) 論文

[ 1] 「 企業の負債選択 とメインバンクの役割 」『21 世紀の金融諸問題』早稲 田大学出版会 1 9 9 8 年、

p p. 1 2 5 ‑1 49.

[ 2] 「 金 融 自由化 と企業 の負債選択 : 1 9 8 0 年代 における顧客 プ ールの劣化 」 『フ ィナ ンシ ャル ・レヴュー 』 ( 大蔵 省財政金 融研 究所 ) , V ol. 49 , p p. 1 3 3 ‑1 6 6.

[ 3] 「日本企業 システム形成の一側面 : 1 95 0 年代前半の資産再評価問題」『証券経済研究 』vo 1. 1 9 ,

p p. 45 ‑ 75、 1 9 9 9 年 .

[ 4] 「日本企業 システムの形成 と変容 :外部役員派遣 と企業パフォーマンスの関係 を中心に して」、

大蔵省財政金融研究所 、 Di s cu s si o nP a p erS er l ' es9 9 ‑ A‑ 0 3, 1 9 9 9 年 1 2 月

[ 5 ] Tr ans f o r mat i o n o fEc o no mi cSys t e m:A Rea ppr ai s alo fOc c upat i o n , Wo r ki ng pa pe r N0. . 99‑ 02 , TheI ns t i t ut ef o rRes ear c hi nBus i ne s sAdmi ni s t r at i o n.Was edaUni ve r s i t y.

Jur o Ha s hi mo t o ( e d ) 1 Y a L Z De d Ec o no m y, Oc c u pat l ' o m a Dd 軸 S pe e d Gmw 砲 Ox f o r d Uni ve r s i t yPr e s s .( f o r t hc o mi ng)

[ 6] Re l at i o nalBanki ngandDe btCho i c e:Evi de nc ef ro m t heLi be r al i z a t i o ni nJa pan,I FMP , Di s c u. s s i o nPa pe rSe r i es , AO0‑ 07 ( wi t h A r i kawa, Yas uhi r o ) .

[ 7 ]Co r po r at eGo ve r na nc e , Re l at i o nalBanki ngandR & D:Evi de nc ef ro m Ja panes eLa r ge Fi r msi nt he1 980sa nd1 990S( wi t h A r ik n wa , Yas uhi r o , Kat o, At s us h i ) , Z nt e mat l ' o Da l J ou ma lo fTe c hno l o g yMa Da ge me ni( f o r t hc o mi ng ) .

[ 8 1Changi ngCo r po r at eFi nanc ea n di t sl mpa c to nCo r po r at eS

t

r at eg yA f t e rBubbl ePe r io d:

I sLo ng・ t e r m S

t

r at eg yo fJa panes eFi r m Re al l yChangi ng?( wi t hYas uhi r o , A r i kawa ) , Us ha C. Ⅴ.Hal e y and Fr ank Jur ge n Ri c ht e r( e ds ) , As L ' a n Po s tCT l ' $ 1 ' sMa na ge me nt J

Cwpo mt e a nd Gov e mme nt St a mt e B T e S l w Su s t a l ' nab l e Co mpet l ' t l ' v e Adv a nt a ge ,

Ma c mi l l an/ St . Mar t i nPr es s200 1.

( 3) 口頭発表

<国内>

[ 1 ] 「企業金 融の構造変化 とガバナ ンス構造の変容 : 1 980 年代 にお け るメイ ンバ ンクシステ ムの変容」経済統計研究会 コ ンフアランス 『現代 日本経済 と金 融』 1 998 年 9 月。

[ 2 】 「企業金 融の構造変化 とガバ ナ ンス構造の変容 : 1 980 年代 にお け るメイ ンバ ンクシステ ムの変容 」 日本金融学会全国大会、( 大阪市立大学) 、 1 998 年 1 0 月。

[ 3 ] 「企業金 融の構造変化 とガバナ ンス構造の変容 」GFRS 研究セ ミナ ー 、1 998 年 9 月 、GERS I SSUESSERI ES, No. 5.

【 4] 「イ ン トロダ クシ ョン」、早稲 田大学産業経営研究所 ・第 4 回アカデ ミックフォーラム 『日 本企業 システ ムの変容 と 21 世紀へ の展望』 1 998 年 1 2 月。

5

(7)

[ 5 ] Re l at i o nalBanki ngandDe btCho i c e:Ev i de nc ef r o m t heLi be r al i z at i o ni nJa pa n , 日本経 済学会、春季大会、東京大学 、1 999 年 5 月。

[ 61 「 外部役員派遣 と企業パ フォーマ ンスの関係 を中心に して :日本企業 システムの形成 と変容」

経営史学会全国大会 、1 999 年 1 0 月、中京大学。

[ 7 】 「 銀行介入型 ガバナ ンスの機能は変化 したか :石油 ショック時か ら 90 年代 までの比較」、

日本金融学会、東北大学、 1 999 年 1 0 月 ( 広 田勇一氏 と共 同) 。

[ 8 ] Co r po r a t eGo ve r na nc e , R e l a t i o nalBanki nga ndR &D:Evi de nc ef r o m Ja panes eLa r ge Fi r msi nt he1 980sand1 990S( wi t h A r i kawa , Yas uhi r o, Kat o, At s us hi ) 、 日本金融学会、

2000 年 5 月、中央大学。

[ 9 ] 「 銀行介入型ガバナ ンスの機能は変化 したか」、 日本 ファイナ ンス学会、上智大学 、 2000 年 6 月 ( 広 田真一氏 と共 同) 0

[ 1 0 】 日本企業の所有構造 ・資本構成 ・設備投資 :戦間期 と高度成長期 の構造比較、社会経済史学 会全国大会、明治大学 、 2000 年 1 0 月O

<海外>

[ 1 ] Unde r s t andhg Ja panes e Fi r ms :Fo r m t he Ec o no mi s t and Bus i nes s Hi s t r i a ns ' s pe r s pe c t i ves ,Co nf e r e nc eo nBus i nes sHi s t o r ya r o undt hewo r l datt hee ndo f20

th

e nt ur y ,

Mi l an,Bo c o niUni ve r s i t y. Oc t o be r ,1 998.

[ 2 ] Re l a t i o na lBanki nga ndDe btCho i c e , Co nf e r e nc eo nt heFi nanc i alSys t e m i nt heThi r d Mi l l e ni um, o r gani z e dbyHe br ewUni ve r s i t y , Je r us al e m , Ma y2000

[ 3 ] Tr ans f o r mat i o no fEc o no mi cSys t e m:A Re a ppr ai s alo fOc c upat i o n , A n nua lMe e t i ngo f Ec o no mi cHi s t or yAs s o c i at i o n,2000,Se pt e mbe r . LA , USA

l 4 1 Changi ngCo r po r at eFi na nc eandi t sI mpa c to nCo r po r at eSt r at eg yA f t e rBubbl ePe r i od:

I sLo ng‑ t er m St r at eg yo fJa panes eFi r m Rea l l yChang i ng? Wo r ks ho po nCo nt i nui t y andChangei nJa pan, O r gani z edbyt heGr i mt hUni ve r s i t y, Br i s bane ,

6

(8)

研究成果

7

(9)

企業の負債選択 とメインバ ンクの役割

蟻川靖浩 ・宮島英昭

1 は じめに

高度成長期 を通 じて形威 されたメインバ ンク関係 と政府 の厳格 な規制の 下で,日本企業の資金調達 は銀行借入 に大 き く依存 して きた。しか し ,1 9 8 0

年代 に入 って金融 ・資本市場 の自由化 ・国際化が急速 に進展 し, それ まで 制限 されていた企業の資金調達手段 は大幅 に拡大す ることとなった。 この 局面 に入 っては じめて, 日本 の大企業 は資金調達手段の 自由な選択が可能 とな‑ ,た0 )であ る0本梢o )裸題 u, こうした 規

緩和 によって 可能 となっ た企業o )資金調達 を,主 として社 債 と銀行借入の I F . J の負債選択 に 焦 点 を合

l )

せて分析 す ることであ る( , f ' l L i l i 選択 に対 して, それ以前 に形成 さj Lて きた メイ ンバ ンク( 以下, M1 3 ) f 酬 約 言 いかなる形轡 を及ぼ しうるのかについて モデル分析 を行 い,かつそ こか ら得 られ る仮説 を, 1 9 8 0 年代後半のデー タ を剛 ) てテス トす ることが ここでの具体的課題 である。

以下,1 )モデル を構 築す 引 鷺の i 冊 l ・ と,

2)

これ までの企業金融耶 釦こ対 ど )

す る本稿のモデル分析 の位置 をあ らか じめ確認 してお こう。

本稿 は, 1 9 8 昨 前後の我国の大企業のガバナ ンス構造が, MB 関係が支 配的で, なおかつ,株式 相 互持 ち合いが全般化 してい るという認識か ら出 発す る. ところで, Ml ・ ' ・ 関係 については,近年の研究 を通 じてその特徴が 様式化 され ,研 究 者H T ・ j に共通 0

)

. : 言 , J c J t 誠 が形成 さnて きた( 肯木 ・パ トリック

L25

(10)

. ' ! )

( Aokial l dPat r i cl く1 99 4) ,池尾 1 99 4 ,鹿野 1 99 3) 。 しか し, その反面, M l ' 'の機能, とくにそu )ガバナ ンス

lr

l け u) 役

目こついて研究

名 目't

. J で微妙な 違 いがあ る。一 方の 旦 冊 判よ, Ml i帆係 を 辿' 描 . ' d ) f ' 1 l i . ヱ 央約 0 ) 延長 鰍 上で とら える見方である。 ここでは M B の経営の規律 にお ける役割 は,負債 の もつ 拘 束効果 ( bondi l l g Ef f e ct ) に求 め られ ,M B の経常介入 も,デフォル トに 直 面 した企業では経営権 が内部者か ら外部者 に移動す る とい う意味 で, ア ギ ヨン ・ボル トン ( Aghi ol lal l dBol t o l l ,1 992 ) の定式化 した通常の負債契約 における経営権 の移転 と理解 され る

したが って, この枠組 みでは,借入 と社債 との閲 にガバナ ンス面 では本質的差異 はない。

他方,青木 ( 1 9 9 5) ,青木 ( Aoki ,1 9 94 a,b) に代表 され る見方は, M B 関 係 を通常の負債契約 とは区別 して とらえ, そのユニー クな特n J 1 ‑ を状態依存 的 ガバナ ンスに見出す。青木の一連 の分析 のエ ッセ ンスは,企業収益が大 幅 に悪化 し経営権 が内部者か ら外部者 ( 債稚看) に完全 に移転 し債権者が 清 算 にあた る清算領域 と,企業収益が高 く経営権 が内部者 に属す るイ ンサ

イダー ・コン トロール領域 との間 に,企業収益が ある閥値 を越 えて悪化 し, 経 営権 が内部者か ら債権者 に 部 分的 に移転 す る‑

J

j,銀行が 自ら負担 を負

いつつ救折 にイニ シアチブをとるメインバ ンク伸域 と呼 ばれ る桝有の領域 が 存在 . ‑ 9 ‑ る点 にある。 こ u ) 兄j j にl ; i /)とさ, M l 川引綱 )もとで 供給 され る 負債 は

,

収 猫u T ' ' 化o )際 に救漬o )オプシ ョンを伴 う点で,地帯o )f ' l L i . iと本 I F i ' 的 に異 なる点が 注I は れ るべ きであ る.

われわれ は, これ までの MB 関係の歴史分析の成果か ら,高度成長期後 半 には M B 関係 の下で金融危機 に陥 った企業 に対 す る救済が慣行化 した と

い う意味 で,我国の企業 ・銀行関係 は,基本的 に青木 によって展開 された 4 )

状 態依存 ガバ ナ ンスに近似 して側! 解す ることが適 当 と考 える。すなわ ち,

MB によって 提供 され 別 封釦 ま,事実上,救折オプシ ョン付 き負L i L i であ り, しか も, こうした負債の提供 は MI jによる強力 なモニ タ リングの実施 を意 味 す るとい うのが ここでの出発点である。

また, 1 98 0 年代前半の状況 としてい まひ とつ壷要であるのが,我国の株

126

式所有構造である。株式相互持 ち合 い, ない し株主の安定化が 7 0 年代前半 までにほぼ完成 した拙黒,企業経営者 は資本

i

t i 場 の比力か ら自由 となって いたo そ して, こ0 )安定化が,エ クイティと奈 川1 0 )選択o )決定 要 凶 として 通常韮要 とされ る敵対的買収 の可能性 を,実質的な意味 を持 たない もの と

していたのである。

こうした前提 の もとで構築 された本稿 の負債選択のモデル とそれ による 実証 は,これ までの負債選択 の研究 に対 して次の位置 に立 つ。 ダイヤモ ン

( Di amond,1 9 91 ) 以来, ラジャン ( Ra j an,1 99 2 ) ,サーカー ・ウイル ソン ( Thakoral l dWi l s on,1 99 5 ) 等の進展 を見た既存 の銀行借入 と市場調達 ( 礼 債)の間の負債選択 の研究 では,株主が企業価値 が最大 にな るように経営 者の資金調達行動 をコン トロールす ると仮定 されて きた。 しか し,資金調 達手段 の決定 は専門的知識が必要 とされ る問題であ り,株主 が こうした問 題 の意思決定 にあたって,常 に経営者 をコン トロール してい ると想定す る ことは非現実的であ ろう。 しか も, 8 0 年代前半 においては企業経営者 は資 本市場 の圧力か ら相対的 に自由な環境 にあった。 こうした状況で は,経営 者 は負債の選択 にあた って大 きな裁 蒐 権 を持つ ことにな り, 自らの利得 を 最大 にす るような負債選択 を行 うと考 えることが よ り自然で ある。

仙 ノ j, ノヴァエス ・ジンガル ス ( Novi l C Sat l dZi n郎1 1 c s ,1 9 95 ) や ズウイ‑

ベル ( Zwi eb el ,1 9t J ( i ) 等 は,賀金 調

手 段の決

者 を経 営者 に求 め る とい うよ り 現

助杓な 想 定 o )もとでエ クイテ ィと負 債 と の選択 の モデル化 を試み た

その エ ッセ ンス は,一 般 に, ジ ェ ンセ ン ( J ens e n, 1 9 86 ) や ハ ー ト

( Har t ,1 993 ) 等で述べ られ る とお り,経営者 は自 らの裁量の余地 を大 き く す るため,で きる限 りモニ タ リングの程度 の低 い資金の調達 を好 み, した が って,金融 白山化 に伴 って貸手か らのプ レッシャーの

い 7 1 j J 場 か らの質

金の調達が可能 となった場合,他の条件が一定 であれば,で きるだけ市場 か ら資 金 を調 達 しよ う とす るイ ンセ ンテ ィブ を持 つ とい う点 に あ る ( ent r enchi ngappr oach) .もっ とも,彼 らのモデルではエ クイテ ィの発行 と それ に伴 う敵対的買収の可能性 こそが,経営者の負債の発行額 を内生的 に

企業の負債選択 とメインバ ンクの役割 127

(11)

決定す る要因 ともなっていた

すなわ ち, エ クイテ ィの発行 は直接的 には,

締 甘榊

)

裁J i tを人 さ くす る という 点 で絆 , ; 1 1 ・ ' rm こと一 'て望 I にしいが , 逆 に, 将来o ) i 裾 引 父益の低 い 企業 に とっては敵対r 机' 川丈の 叫 化粧 を もまた 」: ̲ ・ 9 け

ることになる。 したが‑ . ,て, 締・ i ・ 半 机 上 l : J」・ . a ) 二 一 ) a ) 要 I 人忙 ) . H L、 て届 也な エクイテ ィと負債の選択 を行 うのであ る。

以上 よ り本稿の検討の特徴 は,ノヴ ァエス・ジンガルス ( 1 995) やズウイ‑

ベ ル( 1 9 96) らの 展 開 した エ ン トレ ンチ ン グ ・ア プ ロ ‑ チ ( el ‑ t r el l Chi ng appr oach) をサー カー ・ウ イル ソン ( 1 995) の負債選択 モデルに適 用 し,か

っ, ノヴェエ ス ・ジンガJ L , スやズ ウイ‑ベル において. ' t p l f ̲ 要な役割 を果 した 株式市場 か らの プレッシャーが存在 しない世界 を想定 してモデル を構成す

る点 にある。

2 モデル

1 諸仮定

以下で は,企業の経営者が株式市場 か らの圧力か ら自由であ り, またメ インバ ンクによる融資が救済 オプシ ョン付 きの負債であることが社会的 に 規巧 酎 ヒされた川t l( 咋 代 初

曲 o)

企業 ・ 鋸川 J H I H州・ , Y ' 凍 念 i J T 虹 J' . いて,

l

馴 J

のモデル を構築す る。プ レーヤーは投資機会 を

‑ )企業u )株主 と経営者,そ してその企業 に資金 を提供す る債権者であ り,各 プ レーヤーの剛 こは情報 の非対称性 は存在 しない。また,すべての主体 は リスク中立的である とす る。

イ 持手 企業 2 相= f t t Hで 2 回0 )投l yf 機会 を

‑ 'てい るが, それ を照 十J ‑ ち ため0 )資金 を持 たない企業が連紬 伽 こ存在 してお り,各 糊 O )投資機 会 を失 行す るには 1刑 加 )資金の投資 を行 うことが必要であ るとす る。 この企業 は,市場 か ら資金 を調達す るか, それ とも Ml ' 'か ら仰t = 人 を行 うか0 )二種 柳

の賓金調達手段 を持 つ。各企業が MI うか市場 の どち らか ら資金 を調達 す る のかについては,企業の経営者が決定す る。他方,株主 は,事前 に経 営 者

Ⅰ28

と交渉 を行 うことで,経営者 に投資か ら得 られ るキャッシュ フローの一定 刑 合( 17 r ) を,株 主に分 配 す ることに ‑ J n I J l ' J ' にコ ミッ トさせ る とす る 。ィ . ' ' i l・ ・

企業の企業 価柚 は

, J

t l終 桝 の後 にはゼロ となる。

賀金 a )調 迅 j j 出 J : ,次o )2

j

由りである。一つは,資本t f f 場 か ら 社 債 の形 で調達す る方法であ り,他方で,借手企業が一定の関係 を結 んでい る MB

か ら資金 を借 り入れ ることも可能であるo

資本市場 市場 は競争的であ り,すべての投資家 は借手 に対 して金利

r

で資金 を提供す るとす る。市場 には投資家が多数存在 してお り,借手企 業が投資計画 に失敗 して財務危機 に陥 った として も,事後的 な企業救済の ために全員の意思決定 をまとめ ることは不可能である。 したが って,借手 は市場 か ら賀金 を調達 した場合, もし財務危機 になったな らば確実 に清算 され る

メイ ンバ ンク 借手企業が特定 の銀行 と MB 関係 を結 んでい る場令, 後 で述べ るような性質 を持 つ 「 MB か らの資金の借入 」 を選択す ることも

で きる

ここで,銀行の資金調達 コス トは 1+r とす る

各 MB は預金者か らの預金 によって資金の調達 を行 ってお り,銀行間の預金獲得競争が激 し く,預金市場 は競争的である と仮定す る。 この ことか ら,預金金利 は資本 市場 の金利

r

に等 しくな る。 さらに,銀行 の預金獲得 のための コス トを

C

とすれば,習金調速

=

)ス ト T は, ㍗‑r+ Cとな り,結果 T>r とな る

.

t ‑ 0 において,企業 は 1単位 の資金 を銀行 もし くは苗場 か ら調達 し, 投資計画 を実行 す る。 そ して, t ‑ 1 において,

(( 0,1 ) の確率 で

〝 1

>

1 +7 ′ ,確 翠 l ‑ βの確率 で 0の投資収益 が実現 す る。 ここで βは 各企業 問で異な ってお r ), さらに企業 に とって酢 与であるとす る。各 l y J の投習収 益 は立証 可能 であ り,先 に延 べた ように,経 営者 には 打(( 0,1 ) の割 合 の 投資収益が配分 され る とす る。

また, 1 州 と 2 糊 の投資収益 は相関 している と仮定す る

t ‑1

に投 資計画 に成功 した場合 には, t ‑2 にお ける投資計画 は確実に成功 して,

R

2

>1 + r の投資収益が実現す る.一万, t ‑ 1 に投資計画 に失敗 した場合

企業の負債選択 とメインバ ンクの役割 Ⅰ29

(12)

で も, その期 にさ らに追加的に 1 単位 の資金 を借 り入れて投資がで きれば,

α

の 確率で t ‑ 2 に

〟 2

>1 + 〟の投資収益が実現す る。

t ‑ 1において救折融資が行われた場 合に実行 され る投督計 画 の成功確 率

α

は, t ‑

旺 t か ら見 た場 合, t = lに J J ' いて突) 仙 履 , ' 描 L ・ 龍 す る確 率 変数である

そ して,その密度関数 は q( α l O) ,分布関数 は 0( α l e) と仮定 す るOた だ し,仕悪 の ( r ∈^(0) につ いて ( I( α l O)> O, それ以外 の場 合, a( α l e) ‑0 ,また ,l ♂ i ‑ mo( 0 αI O) ‑1 であ るOさらに,ある α ′ について,

Ol<02

の時 には, Q( a' I O 2 ) <Q( α ′ t

o.)

が成立 してい る。

先 に も述べた とお り,全 ての貸付契約 は 1 期間で終了す る。 t ‑0 にお いて メインバ ンクか ら資金 を借 り入れた場合,t ‑ 1 に 1+B ふだけを返済 し,一方,苗場 か ら資金 を借 り入れた場 合, i ‑ 1 に 1 +班 だけを返済す るとす る。 そ して, この条件の もとで企業 は どち らか一方か ら資金 を調達 す る。

t ‑ 1 において企業が投資計画 に成功 した場合 には,事前の契約 どお り 資金 を返済 して, あ らた に次の糊 の投資計‑ k T i ' i の資金 を調達す る。 ところが

t ‑ 1において投資計画 に失敗 した場合 には,次の二つの選択肢がある。

一つはその段階で貸手が企業 を清算す る とい うオプ シ ョンである。 もう一 つは,新規 に救済融資 を受 けて, その資金で前 相 J の借入金 を返済 し,残 り の資金で投資 を実行す る というオブシ

1

ンであ るO督本

場 で習金 を ; ! J . ' J : I 史 した場合 には,多数の投資家の 問 の利害の調査が 国 難 であるために,投資 計画 に失敗 して財務危機 に陥った企業 に追加融資が なされ ることはない。

したが って,追加融資の可能性が あ るのはメイ ンバ ンクか らの借入 を行 っ ていた場 合のみである。

各期の投資の結果 は糊未 にはすべての主体が知 ってお り, さらに,次の 式 を仮定す る。 つ ま り,

α *

II2

<α*

(1

+r ) ' 2

+ (1

+1 ・ )

ここで,α*は A( 0 ) における α の最大値である。

この仮定 は, i‑ 1時点 で新' ) i ,に資金 を貸 し H jした場合, そ0 )貸車上か ら

Ⅰ30

t=U図

1

異時点間の利得の相関 とl=1

投資の成功確率

の Nl ' V は負 になることを意味す る

以上の異時点間のペ イ

・ オ フ と投資の 成功確率 との関係 は,図 1 に整

理 されている。

また経営者 は 2 剃 制 こ渡 って企業 を存続 させ ることで,

立証不可能 な非 金銭的利得 X を得 る

ただ し X の大 きさについては, その

企業 の選択 す る 負債 の種頬 に依存 して異 なる とす る

すなわち,社債 によ

って資金 を調達 す る場合 に比べて, MB か ら資金 を調達 した場合,経営者

が受 ける貸手 に よる 期 中 のモニタ リングの程度が大 きいため,経営者の得

る利得 も小 さ く なる ( J e t ‑ S e t ‑ ,1 9 86 ) 。借入 によって資金調達 を した場合の経

営者 の非金銭的 利 得 を XM ,社 仙 こよる 督金調 速 を行 った場合 を XJ 3とす る と, XM

<

である。 ところで, ( XB‑XM) は, どの程度 その企業 が MB と

XD

強 い結 びつ きを 持 っているかによって異 なる。すなわち, MB 関係が強 い企

業の場合 には,

M1 3か らの借入 に際 しての柑Hl のモニターの程度 は大 き く

, したが って, 経営者 の得 る非金銭的 利 得 は Ml 欄 係か ら相対 的に自立 し

,主 に市場 か ら 資金 を調達 してい る企業 と比較 して小 さい と考 えられ る. よ

って, MB 関 係 の強 い企 業 の経 営者 の資金 調達手段 に よ る非金 銭 的利

得 の差 を ( XB

‑XM) 〟 β , M B 関係 か ら相対 的 に 自立 した企 業 の非 金

銭 的利 得 の差 を ( X

D ‑

XM) N nとす る と ,( XB‑XM) 〟B > ( XB‑XM) N B で

ある。ただ し,

企業の負債選択 とメイ ンバ ン

(13)

本 稿のモデルでは,各企業のガバ ナ ンス構造 は所与 であ り,負債選択 と同 I l 封こガバナ ンス 構造 を変更す ることはない。

2 負債の選択

前節 で示 したモデJ L ,を分析 することが以下の課題 であ り,各卿 こおける 資 金o )作 r ・ ・ であるメインバ ンクお よびj f J 一 場 0) 殿賀家 と爪手 である企業 の最 適 な行動 を明 らかにす る。

[ 第 2 糊]

最初 に ,t ‑1 時点で投資計画 に成功 した企業 を考 える。この場合 ,t ‑

2で もその企業 は投資 に成 功 す ることが

」らかなので, よ [ )金

の低 い 市 場 か ら確実 に投資資金 を調達で きることにな る。

他方, t ‑ 1 時点で投資計画に失敗 した企業 の場 合, とりうる選択肢 は 二 つである。すなわち,救済 を受 け られずに清算 され るか, もしくは先の 投 資の際 に資金 を融資 した この企業の MB が救済融資 を行 うかである0 M B 以外 に,

t

‑ 1 時点 において新規 に この企業 に資金 を貸出す主体 は存在 しない。なぜ な ら,仮定 よ り t‑ 1 時点での資金の貸付か らの NPV は負 に な るためである。 ところが, ヒ エ( )において この企業 に資金 を貸付 ていた

Ml 与は,最 初 o ) 時 点o )貸付 はサ ンクコス トとみなせ ることか ら, ㌣ 附 契約 の

交渉 によって前期の貸付 は免除す ることが棚 把である

.

Ml iO) 救折融 資 の金利 を B 荒とす る と,利潤最大化 を図 る MB は救 済融資 の利 子率 親

を,次の式 を満たす ように決める。

B孟 ‑R2 ( 1 )

企業 を救済す ることか ら MB が得 られ る将来利得 は ,αBm l 2 ‑( 1+r ) であ り, この式 に ( 1 )式 を代入 す ると, t ‑ 1において MB が財務危機 に陥 っ た借 り手企業 を救済す るための必要十分条件 は,

α

〟 2

‑( 1 +r ) ≧O

MB が救済 を行 う α の下限は,

132

( 2)

… 1 +r a=

となる。

772 (3)

[ 第 1 期]

借手企業 は 2 期 間の W J 待利得 を最大 にす るように, 1 期 日の投資計画の 資金の調達先 を MB にす るか, もし くは市場 かに決定す る。

最初 に,資本市場 における貸出金利 の決定 について考 える

資本市場 の 場 合には市場 が鋭争的であるので,各 期 の貸付金利 を Bc P( た だ し / ? ‑1 , 2)

とす ると, B c P は,

O Bト (

1

+r) ‑O B c 2 ‑(

i

+r) ‑0

を満たす ように決定 され る

よって, 1 期 日は, β 。 1 I ‑ ̲ ( 1+r)

( 4 )

, 2 期 日は,

Bc 2 ‑( 1 + r)となる。

次 に, MB が各期 の貸出金利 を どの ように決定す るのかを考 えよう。 M B の場合,貸 出 に当た っては将来の救済の可能性 を考慮 に入れて, t ‑0

おける貸 出金利 を決定す る。 t ‑0 時点 においては貸付市場 は競争的であ るので,企業への貸付金利 はその後の

2

期間の MB の総期待利潤がゼロに なるように決定 され る。 つ ま り,

013m1

‑( .・T ) 〜 . i‑ , : ( ト 0 ) rl α

′I2

1 1+㍗ ) ] q( aL O) d

a‑

O( 5 )

したがって, t ‑0 における銀行 の貸 出金利 は,

BL ‑ 雪 旦

+

0 (

1+

r ) ( 1 ‑0 ) rl a R

2

‑( 1 T ) ] q ( a I O ) d a ( 6)

他方, t ‑ 0 において市場 か ら資金 を調達 した場合の企業の経営者の期 待利潤 は, i ‑MB , NB とす る と,

o Hl

R l

+ 了笠 一㌔ 4 ‑1

]

+O XB

i

( 7 )

一万,企業が MB か ら資金 を調達 した場合の企業の経営者の期待利潤 は

企業の負債選択 とメインバ ンクの役割 Z33

(14)

l

l ;

l

α ]

(

,/a

'o xMi 十( 卜 佃 M i r aE l ( a i d ) , / ( Y

(H )

借 り手企業 は当然,期待利潤が大 き くなるほ うか ら資金 を調達す るはず であ る。従 って,企業が MB か ら資金 を調達す るのは,

q ( , ‑ど ) + o( xM‑ XB) ( I( 1 ‑0) I ; 4 ' [ 盈 t αl f 2 1 1 +r ) ) 十aX可 q( α I O ) d

a

≧0

が満 たされ る場合 とい うことにな る。

そ して以下 の命題 が成立 す る。

( 9)

命題 1

β* < β**とな るような, β* と♂* *が存在 して,β <β *を満 たす任意 の β

と, β> β**を満たす任意 の βに よって特徴 づ け られ る投資計画 を実行 す る企業 は,市場 で資金調達 を行 う。 また, ♂ ( [ β* ,β** ] で特徴付 け られ る 投資計画 を実行す る企業 は銀行借入 を実施 す る。

命題 2

M H匪豚 の

成 業 と, M一 朝 系か ら 川 対 的に 佃 ・ ・ した企業の 2社が 同

一 の 期

収益の上狛 こ南面 した場 合,前半u )j jが救漬オゾ ン 三 ,ン 付 封 刷

の減少が大 きい。

〔 命題 の託明〕

・ e i l l o l r[ 謹 l t y ^ ・ 2 1 1 十r ) ) Ia XMi j , I ( aw) d a‑O

であ るので, 0‑ ‑ l oo )時,( 9) 式の 左 辺 は, ( ・ iとなって しか ‑ ,( 9) 式 は満 た されな くな る。この ことは ,距 0 の近傍 の 〟に ついては,その連続性か ら 借手企業 が苗場 か らの資金調達 を選好す るような βが存獅 ることになるo

他方,

り4

・ j l l . l r [ 謹 , 丁 ( C Y ^ , ' L ‑( 1 ・ ど ) ) IαX Mi ] , I ( aL O) d a‑0

であるので,0‑ ‑ , 1 ・ のl J ! i ,( ‑ 2 拭 o )左辺 はf ' lとなって しまい,( 2) 式 は 満 たされ な くなる。 この ことは, 〟‑1 の近傍の βに ついては,その連続 性 か ら借手 企業が市場 か らの資金調達 を選好 す るような βが 存在す ることになる0

さらに ( 9 ) の左辺 は ,( XB‑XM) . Iに関 して減少関数であ り, かつ ( XB

‑XM) 〟 D > ( XB‑XM) N B であることか ら,命題 2 が成立す る。

上記の命題 1 は直観的 には次の ことを意味す る。十分 に βの 値が高い と きには, 1 期 日の期待収益が高いために,将来の MB による救 済への需要 は小 さい。 この場合,高 い利子率 をあえて払 って まで,銀行借入 に依存 す る必要 はな くな る。 また, βの 値が十分低 い ときには,救済融 資 を行 って もそれで t ‑ 1 における投資計画が成功す る可能性 は極 めて低 いことが銀 行 に も分 っているので, 1 期 日の投資計画が失敗 した ときに,銀行 は この 企業 を清算す る。 したが って,企業の側 に も高 い金利 を払 って まで MB か

ら資金 を借 り入れ るイ ンセ ンテ ィブはない。

さらに βを所与 とした場合,経営者の得 る非金銭的利得が,社債で調達 した場合 と銀行借入 によって調達 した場合で差が大 きいほ ど,経営者 はた とえ披都が/ ^放 した場 合 に 救 折 が 得 られない として も,i L L i . iを選択 す るイ ンセ ンテ ィブが高 まることにな る. そ して, MB 関係の強い企業 の方が, その差が大 きい ことか ら,上の命題 2 が成立す る。

3 救 折 オ プ シ ョンに 川 ル たサ ンプルの 抽 出

前節のモデル分析 では,救折オプシ ョンに対す る需要が,負債選択の重 要 な決定要因 であった。 したが って, 2 節で引 き出 された仮説 をテス トす

るためには,負債選択 を,通常 の社債 ( I ) u bl i cbo‑ 1 d) と借入 ( p r i vat ede bt )

の選択問題 としてではな く,む しろ救済オプシ ョン無 しの負債 ( de btwi t h,

企業の負債選択 とメインバ ンクの役割 Ⅰ粥

(15)

e s c L l eO P t i o I ‑ S ,以下 NRO 負債)と,救済オプシ ョン付負債 ( d e btwi t h

l

eO I ) t 1 . U n s ,以 卜l く O, ( ' l f l . i ) の選

t t l . 腰 として検討す ることが必要であ この 把 捉 に立 てば, ) Nl Oi ' l L i t i に対応す る0 )が 無州某 附l l i ( 無糾

換社債

(C13)

, 普通 社債 ( Sl i ) ,鋼行保 綱 托し0 )ソラ ン 川i ( W1 5 ) ) であ に対 して,後者 は①銀行借入 のみでな く,② 有担保 CB,SB ,銀行保証

wl 主を含む こととなる。救済オプシ ョンの提供 とい う 点 で,① と② の問 質的差 はな く,異 なるの は金融機関のモニターの程度 とそれに伴 う借 企業 の経営者の非金銭的利得の差 のみである。 これ までの負債選択 に

る見方 と対比 す る形 で,以上の見方 を直観的 に示 しておけば,図 2 の である

多 くの先行研究 で通常 ,p u bl i cd e bt に一括 されてきた有担保 ,銀行保証債 を,救済オ プシ ョン付 き負債 として借入 と同一の性格 を と理解 し,かつ,借入 に対す る特性 を モニタ リングが有意 に弱 い点 に る所 に ここでの区分のポイン トが ある。

ころで 1 9 8 0 年代の大企業 は,適憤基準 を中心 とした規制 のために,上 序 段 を自由に選択 で きたわけで はなか った。 しか も, 1 9 7 9 年か ら始 ま : 規制緩和 は段階的 であ り, 8 0 , 年代 の各時点で実際 に上場企業の うち ど

! 度 の企業が適償基準の 緩和 =こよって社債発行がT l l l J t 巨になったか とい う 潮 計 L H戸在 しない。 そ こで,

.t

I , ・ 蟻川 ( 朋 月 払 H O i f . ' ・ 代 に企業が . れた則

I

i 選択 のオプ シ ョンに 川 ル て

,

該 当企業 を拙 机 二 価定 した 。i J ‑ ・

) なサ ンプル抽 出の手続 き,お よびサ ンプルの記述統計の群紬 について

lbHcdel)i

:開情報 に基づ く l僻

rivatedebt

L

的情報 に基づ く '

1倍

36

無担保祉L:f'i‑ 私的rm..i.‑ 救折 オ ブ i'ヨン

x大 な し負債(NRO負債)

有料

保社偶‑ 机 的快 糾行陳

付 き仔i

l f l 柑

(変 形され た借 入)

2 i ' i l

i.iの選択

救折 オプシ ョン 付 きf!tJfi

(NROfl例)

は,同稿 に譲 り,以下では,抽 出 された企業群 を,図 3 を利用 して簡単 に整

J 1 7 ル てお くo

l l l l l l O 企業 ( l l lr l l l SWi ulFu Hl l ‑ i l l と I l l C i と 1 10p t i o l l S ): 図 3 の lの穐因 に 入 る企業 は , 無担保転換社L i l i の発行可能な企業 であ り, この企 業群 は, 8 ( ) 年代 を通 じて増加 す るが ,8 5 ‑ 8 9 年 を通 じて無担保転換社債 の発行基準 を ク リアー した企業 は 1 4 5 社 であ る。以下,われわれ は, これ ら負債調達 に 関 してすべての選択肢 を持 った企業 を FFO 企業 と呼ぶ。

LFO 企業 ( Fi r mswi t hLi mi t e dFi n a l l C i a l Op t i o n s ): 図 3 の Ⅰ Ⅰの範囲 に入 る企業 は,有担保,保証付 き社債の発行のみが可能な企業 を示すが,

トヨ タ,松

ノ ー ′

∴'

(16)

同期間 を通 じて一員' して,この基準 に該当 した企業 は ,365 社であ る。以下 負債調達 について限定 された選択肢 を持 つ企業群 を LFO 企業 と呼ぶ0

4 バ ブル 期 の負債選択 と Ml 封卿系

1 計測式の設計

以下での実証的課題 は,期待収益の低 い企業 は,救済オプシ ョン付 きの 負債契約 を選好 す る傾向が あるか, そ して この負債選択 に対 して各企業の ガバナ ンス構造 は影響 を与 えたのか, の 2 点 をテス トす ることであ る

そ のために,われわれ は しば しばバ ブJ L , 期 と呼 ばれ る 1 9 8 5 ‑ 8 9 年 を 1 糊 と捉 え, この期間の負債選択 の結果である 8 9 年度 の負債構成 を,バ ブル期直前

( 1 9 8 4 年末)の変数で拘帰す る計測式 を推計す る.推計方法 としては, 両側

トー ビッ ト ( Tobi t ) モデル を利用す る。

D, t ‑C+alD卜 l + a21 )A

卜 1

十 a3 q, ‑1 +a4Gov, ̲ 1 +u, ( l V‑

1

) Di L ‑ C +alD

l +a 2DAト l +a3St d.

I)ト 1

+a4 qH

+a5Gov. ・ L 」 + a6Govt ‑ l q

L

」+ u, ( Ⅰ Ⅴ‑ 2 ) ここで被説明変数の D "は,既述 の企業群勧 こ以下の ように定義 され る

FFO 企業 l ) I ‑無担保社r i 一 王 /( 社L i ' i +情 人)

LFO 企業 D2 ‑社債/( 社債 十借入)

上記の うち,無担保転換社債,銀行保証 な しワラン ト債 を分子 とす る Dl は,負債 ( 借入 +社債)に占める救済オプ シ ョン無 し負債 ( 以下, NRO 負

債 )の比頭 を示 し,算定 に当たっては, 1 9 8 叫 . ' ・ 度未,及 び 1 9 8 がF ・ 未の l 叩0

企業各社毎 に有価証券報告書か ら確認 したo l i l 二 L i t i 戟 高 を分子 とす る l J 2 は,

LFO 企業 を対 象 とす る場合,救済 オプシ ョン付負債 ( 以下 , 1 ミ 0負債)に占 5 )

める, MB のモニ タ リングの相対 的 に弱 い負債の比重 を示す。

説明変数 としては,期待収益 を決定 す る要因 として, リスク,及 び将来 収益 の代理変数 を選択す る必要が ある。前者 の リスクの代理変数 について

Ⅰ38

^)HT.0lIt紫肝 :N=120

B)LFO企業 群 :N=305

4

ガ′り ‑ンス別 に見た介業のJJ

y布 (1984

, /

f:・腔末) は l I叫:=/)LllTt), Ll1)ll'.

V J f

u)う Ì',

Ml

t

,約1 1 ・ '

末に('llrt

i

nJ'

j

I:

.0)dT.紫のみ ピックア ップO

は2

Mlう:企業 rjらが!.'jklLL・銚行が,銚子JJ'tIJ株式保捌 『i

が一位 で,かつ取締 役 (常務)以上 の地位 に役員 を派遇 してい る場 合 に1を とり,

それ以外 はゼ ロを とるダ ミー変数。

SU13:他の非金融即発法人 が邪痢株主であ り,かつ こ

の株主が取締役以上の地位 に役員 を 派遣 してい る場 合, 1をとり,

それ以外 をゼ ロとす るダ ミー変数。

OWN:

経営乳 縫 営者 の姻戚乱 立たびにその財産管理会社 が

畢iWl株主である場 合

,1

を と り,

それ以外 はゼ ロ とす るダ ミー変数。

群料

斗ifY:締折新

稚 托r

余事HJt

l

不 敵J

.

同 r

介‑柴系列総

覧J は, デフォル ト・リス クを示す指標 とし

て時価換算の負債比率 ( DA) を用 いた。他方,企業の将来収益 の指標 は微妙 な問題 を含 むが, ここで は トー

6),7)

ンの q( 以下,( I ) を とった 。

また,命題 Zをテス トす るために,

計 測 式 に MB によるガバ ナ ンスを現 すダ ミー変数,お よび このダ ミー変数 と

期待収益,すなわち,企業の将来

企業の負

(17)

益 ((7

) ,及 びデ フォル トリスク

(DA)

との交差項 を加 えたo ここでの間

脳 ' ほ企業o ) 創i l i 選択 に対 す る Ml ミ 0 ) 形 轡 であ るか ら, Ml 与ダ ミーに, )いて は, まず広 川 ( 1 9 ! ) 7 ) にな らって F ' 会 川 J u季 触 kで企業 がみずか らアイ デ

ンテ ィファイす る Ml . iを確定 し, そ0 )Ml 与 u )株 式仏的 比 率が 鋸 行中 1 位 で あ り,かつ当該企業 に役員 を派遣 してい る場 合 に, 1 を取 るダ ミー変数 を 設 定 した. ところで,派遣役員 については,取締 役会 メ ンバー と常務 会 メ ンバー とで は影響力 が異 な り, いずれが適 切か は先験的 に決定 で きない。

そ こで取締 役 を含 むケー ス を MB 1 ,常務以上 に限定 した ケースを MB2

として, それ ぞれ について計測 した。 また,他 のガバ ナ ンス変数 として は, 事 業会社 が最大 の株主で あ り, かつ その企業 が取締 役以上 の地位 に役員 を 派遣 している場 合, 1 を取 る関連会社 ダ ミー ( SUB) ,及 び首位株主が,経 営 者, あ るいは経 営者の姻戚者, お よびその財産管理会社 であ る場合 に 1を 与 えた企業家企業 ダ ミー ( OWN) を追加 した。

FFO , LFO それぞれのガバナ ンス構造 か らみ た企 業 の分布 について は, 図 4 か らイメー ジが得 られ よう .1 9 8 4 年末の時点 で, FFO 企業で は, 5 0%

以 上 の企 業 が MB 及 び大株 主か ら自由 な経 営 者企 業 で あ るの に対 して, LF 0企業 は, Ml 川別系の 弥 い企業が 4 ( ) % 弱 を

Lfi

め, 独̲ ‑ 1 雄 f : . a)高い 維 甘 苦企 業 は 2 ( ) % 前後 に とどまっていた 点 が あ らか じめ 注 目されて よい0

2 推計結果

FFO,LFO 企業群 に関 す る I V ‑ 1 ,2 式の推計結果 は,それ ぞれ表 1 , 2 に 要約 され てい る。

l √ FO 企 業 Fl l 1 0企業 群1 4 5 社 は ,8 4 年 末,及 び 8 9 年 末 に負債が ゼ ロの企 莱,及 び推計 に必要 なデー タが得 られ なか った企業, 計2 5 tLが脱落 す るた め推計 のサ ンプル は ,1 2 0 社 とな る。 また, D lの 8 4 年度末 ,8 9 年度末 の平 均値 はそれぞれ, 4 8 % , 6 3 % であ る。

( l V ‑1)式 を計測 した コラム 1 , 2 に よれば, デ フォル ト・リス クの代理 変 数 であ る負債比率 と, 1 )1 の選択 との間 には,有意 な負の相関 が あった。

Ⅰ40

1 標準偏差 で計 った DA の負債選択 に対 す る効果 は約 1 O % で あ る。一 万,

Nl く Of ' l L i f i O )調連 と 将 米 収 砧の代理変数

(

lとは

,

J . l ! 日 日。s hi e t i l l . ,1 9 9 3 ) の 結黒 とは異 なってイJ ' 息 に 二 1 1 三 u 州 l t i t ・ ) を持 った。 しか も ,主 用 さ れ るの は,

q

とダ ミー変数u )交 差項 を弔人 して, ガバ ナ ンス 的 造の形響 を 明 示的 に組 み 込 んだ場合 ( l V‑ 2 式),

q

,ない し DA の係数が上昇す ることで あ る(コラム 3 , 4 , 5 , 6) oこの時糊 の優 良企業 か ら構成 され る FFO 企業群 で は,令 題 1 で予想 した通 り,期待収 益 の高 い企業が社債 に依存 し,逆 に期待収益 の低 い企業 は,銀行借入 を選好 したが, この関係 は特 に独立性 の強 い経営 者企業 で明瞭 に観 察す ることがで きた。

なお, FFO 企業群 の, MI iダ ミー と将来収益 ・' )スク との交差項 は,育 意 な結果 を示 さなか ったが, ガバ ナ ンス ・ダ ミー をのみ を定数項 として加 えた計測で は, MB ダ ミーの うち MB2 ( 常務以上)のみ有意 に負 とい う 結果が得 られた (コラム 2)

株式保有 ・役員派遣 の点で,相互 の強 い コ ミ ッ トメ ン トが あ る場合,完全 に自由な負債選択手段 を持 つ場合で も ,R o員 債 を強 く選択 した ことが注 目され よう。

以上,ガバ ナ ンス面 で比 較 的 同質 的 な企業 か ら構 成 され る FFO 企 業 で は,少数o ) MT 昭 雁 の弥 い企業 において,創 貴選択 が ROf l l i l f を選好 す る 方 向 にバ イアスがかか り, また ,関 連会 社 について も, その効果が緩和 され

る もu )a ),全休 として,命題 1 か ら: T , 池ほ れ る とJ J ,Y ) 州待収益の商い企業 が NRO 負債 を選好 していた とみ ることがで きる

LFO 企業 LFO 企業 群3 6 5 社 は ,8 4 年末,及び 8 9 年末 に負債が ゼ ロの企 莱,及 び推計 に必要 なデー タが得 られ なか った企業,計 5 0 社が脱落す るた め推計 のサ ンプル は ,3 0 5 祉 となった。なお, D 2 の平均値 は ,8 4 年度末 は

1 7 % , 8 9 年度未 は 3 8 % であ る。

LFO 企業群 で も, FFO 企業 と同 じ く,社債 への依存度 は, リス クの代理 変数 であ る負債依存度 と有意 に負の相 関 を示 した。相対的 に リスクの高い 企業が, MB の介入の可能性 の高 い借 入 に依存 した ことになる。他方, ( Ⅰ Ⅴ

‑1)式 の推計 では

,q

は FFO 企業 の場合 とは異 なって,負債選択 に有意 な影

企業の負債選択 とメインバ ンクの役割 Ⅰ4Ⅰ

(18)

1

FFO企業の賓金調達 とガヴ ァナ ンス (バ ブル

糊:

1985‑89年) Ocp‑Variable

l!榔)if:・雌末

IJl

(日 (2)

( : n

(4) h′11与の iiI

Nobs C(=stallt

l)i84 ASSET

DA q Mlj MB*q DA*NIB

SUB

SU13*(1 1)^+SUI1

0WN OWN*(I DA*OWN

取 締 役 以

'F;f;麟 以 上 121 121

0.64 ‑0.60 (1.16) (1.ll) 0.49*** 0.48***

(4.66) (4.61) 0.20** 0.19**

(2.05) (2.05)

‑1.59*** ‑1.62***

(3.54) (3.66) 0.17*** 0.17***

(3.18) (3.25)

‑0.56 ‑0.21** (0.62) (2.03)

0.00 0.00 (0.23)

(

0.01)

O,11 ‑0.OtS (0.85) (0.61)

取 締 Jl鑓以

1

1̲I.;;;;1h以 卜.

121 121

‑(1.78 ‑1).66 (1.46) (1.27) 0.5()*** ().51***

(4.66) (4.95) 0.18** 0.18**

(1.97) (1.96)

1.GO*** ‑1.59***

(3.61) (3.65) 0.32*** 0.25***

(3.74) (4.00) 0.19 ‑0.1Jl

(

0.96)

(

0.03)

‑0.15 ‑0.ll (1.38) (0.94)

0.48** 0.39** (2.40) (2.04)

‑ ().3日*** ‑().2小*

(2.H]) (2.

: ‡ ! ) )

U.UH 0.ut) (0.24) (0.01)

‑0.13 ‑0.()5 (().62) (0.27)

Ⅰ)1

(5) ((;) 桝 相 似

: iI

・.I,;;E,'Xh

以. I l .

121 12I

‑0.46 ‑0.37 (0.85) (0.68) 0.49*** 0.50***

(4.61) (4.76) 0.18* 0.17*

(1.90) (1.72)

‑2.24***‑2.14***

(4.07) (4.02) 0.17*** 0.17***

(3.19) (3.25)

‑0.21 ‑0.42** (1.35) (2.00)

1.15 1.95 (1.08) (1.20)

‑0.16 ‑0.17 (1.00) (1.31)

】.日(i 1..'il (I.0:り (I.′川)

・‑‑0.2H ‑tL 17

(1.14) (0.67)

1.31 0.71

(

0.83) (0.43)

t

f:.] 外賓数u)'Jl削 りtl卜

u ) ,

胴'JI).

川 ・ ;

h

'

ノjuH.i.IlT.J'mlJ'rHhil

J)iM ;日)MiI:・l吐人U)I日

計 測 式 には郎 業 リス ク(STOltJtS;過去lt)if:‑F‖I(19758Ll咋)a)滝 上.i柴利I"t* o)横 式(i 偏差)も加は たが,係数が有意で ないので計測 か ら除 いた。

DA;(日君=一借入)/総 類推 時何れ 1984'Lf:J度未 q;il栄仰iLLli/総額齢 碍帆 1984咋腔宋

^SSIT.T;1984咋末の総資

価 の対数値

注 2 MBダ ミー ;余業 自 らが特証 した銀行が,銀行・l慨 式保イ州 位 が1位 で,かつ,取締 役 (I.駅耕)比 l二の他 L;i.に役 員をおl遇 してい る糊 か1を とr), それ以 外 utJuを とるダ ミー 変数

Ⅰ42

Subダ ミー ;他の非金融事業法人が,筆ql株 主であ り,かつ この株 主が取締 役以 上地 位 に役員 を派遣 してい る場 合,

lを とt), それ以外 を‑L7°とす るダ ミー変数

()、 ダ ミー ;縦 'i:I:'打・糸f・'E:r'

)M峨 R.I 、triび にその"蛸 脚 u会杜が耶斬恥 lで あ る場 , 日.l・とり, そ

tl外 u・LIUとす るダ ミー焚数

il三3 .ult)%JlJ よ5%(1,臥 ‑ は1%イJ

2

LFO企業 の負憤選択 とガヴ ァナ ンス (バ ブル期 :1985‑89年) De19p8.9Va年度末riable 02 D2

D2 M Bの 定 義 取 締 役 以 上 常 務 以 上 取 締 役 以 上 常 務 以 上 取締 役

以 上 常 務 以 上 (1) (2) (3) (4

) (5) (6) Nobs 305 305 3

05 305 305 305 ConsDiDA84tant 0.45*** 0.45*** 0.5小 ** 0.58**

* 0.38*** 0.36*** (5.36) (5.28) (5.39)

(5.54) (4.00) (3.64) 0.42*** 0.42*** 0.45***

0.46*** 0.47*** 0.48*** (4.48) (4.51)

(4.81) (4.93) (4.93) (5.06)

‑0.51*** ‑0.51**

* ‑0.43** ‑0.43** ‑0.10 ‑0.06 STORlMtqitS (2.83) (

2.84) (2.40) (2.38) (0.34) (0.20)

‑3.83*** ‑3.80**

* ‑4.Og*** ‑4.25*** ‑3.70+ ‑3.87***

(2.67) (2.64) (2.87) (2.96) (2.60

) (2.67) 0.00 0.0() 0 .07 ‑0.11* 0.01 0.

01 (0.10) (0.10) (1.26) (1.69) (0.21) (

0.24)

‑0.16 ‑0.01 ‑0.29 ‑0.41*** 0.21** 0.24*

* MIミ*(I (0.33) (0

.20) (2.52) (2.80*) (2.21)

(1.96) 0.2()***

O.30***

(2.61) ( 2.94)

MIi*ー)∧ ‑0.95*叫 ‑1.

()0**

SUli O.r.J:G u.Otr): ‑O.04 ‑O.13 (2.0.71(5)) 0(2.32)

.21** SU13*q

SUB*DA (1.13) (1.

01)

(

0.33) (1.09)

(1.52) (1.97) 0.07 0.14*

(0.88) (

1.72) ‑0.45 ‑0.74*

OWN 0.I:! 0.I'.,1 ().'2ー; 0.1:〜 ‑(】.日.19) (1.73)

04

0 .

(

) . ' 与

OW N*(1

OWN*DA (1.

(‖) (1.5リ) (1.42) (O.68)

(O.27) (O.18)

‑0.10 0.00 (0.83) (0.02)

(19)

測式 に は斡賭(ASSIrr.・1984年度 末の総 や賭時価 の対 数)を加 えたが,係 数 が有意:で な いので引 洲 か ら除 い たo

その 他 は, 】と同 じ。

汁Z Iは川%有 意 , H は5%イJ'恋 ,… *は】%lJJ

管 を与 えなかった。 これは,既述の通 り LF O 企業群がガバナンス構造の異 質な企業群 か ら構成 されているためであった。 この点は, ( l V‑1 )式の MB

の定数項 ダ ミーの効果 は, FFO 企業 とは異 な り,有意でないこと (コラム

1

,

2)

,逆 に,

(lV‑2)

式のq との交差項 は, MB ダ ミー と( 1の交差項が 有意 に正であった ( コラム 3 , 4) ことか らも明 らかであろう

この MB 関 係の強い企業 においてのみ負債選択 と

q

とに有意 な相関があるとい う結果 は,経営者が期待収益の上昇に伴 って MB 関係か ら離脱 してゆ くという,

8 )

命題 2 の予想 と整合的な結果 と考 えることがで きる.すなわち ,LFO 企業の うち, MB 関係の強い企業では,期待収益が上昇すれば, MB のモニタ リ ングの相対的に弱 い社債への選好 を強め,逆 に 期 待収益が低下すれば, M B のモニタ リングの強い借入 を選択 したのである。図 3 の通 り ,8 5 ‑ 8 9 年 に は,当初借入以外のオプシ ョンをもたず (したがって銀行側が負債決定 にあ たって影響 を行使 しうる点 で MB 関係 が強 く),次第 に社債の選択が可能 となった企業が存在 したが, こうした企業で もほぼ同 じ様 に 期 待収益が上 昇すれば, 社f i t i への 依

を・ r J ' l l i めるとい う 耶 億が発̲ / l ミした と‑ T, 想 され る。

そ して, こうした企業o )負r i ' i 選択 は銀行 側 か らみ

ば, 1 . 1 I O 企業 に比 べ て負債決定 にあた って影響 を行使 しうる LFO 企業 において も , 州待収益の 低い企業が顧客 としてシステマテ ックに集横 され るとい う事態が進行 して

いた ことを意味す るのである。

5 結論 と展望

本稿では,企業の経営者が株式苗場か らの圧力か ら白 山 であ り, また M B に よる融資が救済オプシ ョン付 きの負債であることが社会的 に規範化 さ れた 1 9 8 1 ) 年代初頭 の企業 ・銀行間関係 を所与 として,資金調達手段が多様

Ⅰ44

化 した場合の企業の合筆的 な負債選択行動 についてモデル分析 を行 い,そ こか ら得 られ る 仮 説 をテス トした。主な結論 は以下の とお りである。

H i ' 1 に,モデルの予測の通 り 8 ( 昨 代後半 には 糊

収益の商い企業ほ ど, 白山に鋸 i 選択がで きる場合,救済オプション無 し負債 を選択 した。第

2

に, それ まで MB 関係が強かった企業 ほど, 自らの期待収益が上昇 した場 合 に,救済オプション付 き負債 を減少 させた。 この点 は実証的 には, FFO

企業 と比べて相対的 に M Bとの結びつ きの強い LFO 企業 において,よ り顕 著 に確認することがで きた。第 3 に,以上 の結果 は, 8 0 年代後半 に銀行 の 観客構成 に大 きな変化が生 じた ことを示唆 している。すなわち, ここでの 分析 は,金融市場 を規制 し,資金調達手段 を限定 していた状況か ら,規制 緩和 を進めた場合 には,銀行のモニタ リングの水準 に何 ら変化が生 じない

まま,銀行の顧客 プールの劣化が システマテ ックに発生す ることを理論的, 実証的に示 している。

最後 に本稿 で行 った分析 の問題点 と今後の研究課題 について述べてお く

第 1 には,われわれのモデルでは, MB による貸付が救済オプシ ョン付 き負債であることが社会的規範 となっているとい うことを仮定 して議論 を 進めているo しか し, どの ような条件の下であれば, MB による救済オプ ション付 きrI L i ' ' [ の捉供が発̲ ! L ・ ‑ . し,かつ現職化するのか という点については ! り

UJらかに してJ J ' らず, こ0 )点 は今後の裸題 であ る 。 また,各企業がバ ブル

期 にMl iか ら o ) 借 入 を救済オプション付 き負債であると考 えていたか どう か, とい う点 について もそれ自身,実証 され るべ き課題 であろう。

第 2 には,われわれは,各企業 に とってガバナ ンス構造 は所与であ り, 変更することはで きない と仮定 して分析 をお こなった。 しか し,企業が資 金 誹随 F ' ・ 段 0 )決定 を 行 う際 に裡

L

仙 こ企業ガバナ ンスN. 随 も決定 され ると する方が,よ り現実的である。実際,融資・ 役員派遣の 点 で見た場合 ,LFO

企業ではバ ブル 州 に‑上L は銀行の コ ミッ トメン トは低下 するものの, 9 昨 川)

代 に入 って

び上昇するo したがって, この ようなガバナンス構造の動学 的な変化 を,分析 にI y ] 示的 に, mみ込 むことが重要である。

企業の負債選択 とメインバ ンクの役割 45

表 1 F F O企業の賓金調達 とガヴ ァナ ンス ( バ ブル 糊: 1 9 8 5‑ 89 年) Oc p‑Var i abl e l ! 榔) i f : ・ 雌末 I Jl ( 日 ( 2 ) ( : n ( 4) h ′ 11 与の i i I 我 Nobs C( =s t al l t l ) i 84 ASSET DA q Ml j MB* q DA* NI B SUB SU1 3 * ( 1 1 ) ^+ SUI 1 0WN OWN* ( I DA* OWN 取 締 役 以 卜 ' F ;
表 2 ドド 0.u・ ' 0介菜o r )B L帆 成 J i碑 , TL ' 木 川成
表 App e ndl は
表 1: サ ンプル企業の財務指標 ,取締役会の構成 ,お よび規模 表 Ll: 財務指標 と取締役会の構成 1 960 年 1 968 年 1 977 年 1 987 年 1 993 年 平均 st d
+7

参照

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