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天文の授業 中学校の現場から 第20回天文教育研究会 集録

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Academic year: 2018

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(1)

天文の授業

中学校の現場から

渡辺

洋一

(大阪市立玉出中学校)

Practice Report of an Astronomy Class in Junior High School

Yoichi WATANABE (Osaka Principal Junior High School)

Abstract

I report practices of an astronomy class in junior high school. And, I express my opinion on astronomical education.

1.小中学校での天文分野の扱い

現行学習指導要領における小中学校での天文分野の扱いは、表1の通りである。中学校におい

て、再び銀河系や銀河について扱われるようになったものの、問題点として、内容が全体的に減

少したこと、小学校4年生の次は中学校3年生で扱うため4年間のブランクあることなどが挙げ

られる。

学習内容が減少したことが問題視されたせいで、このたびの中学校教科書改訂では、「発展」

が登場した。教科書によって若干異なるが、学習指導要領にない月の満ち欠けや、宇宙の歴史な

どについて触れられるようになった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

小学校 3年生 日陰と太陽の動き

日なたや日陰の地面のあたたかさや湿り気

4年生 月の動き

星の集まりの並び方と位置

明るさや色の違う星

中学校 地球の運動と天体の動き 夜空の観察

天球

地球の自転と天体の日周運動

地球の公転と星座の年間の動き

地軸の傾きと季節,昼夜の長さの変化,太陽高度の変化

惑星と恒星 惑星の特徴(内惑星,外惑星)

太陽の特徴

恒星の特徴

宇宙の広がり

太陽系(太陽,惑星,衛星,小惑星,すい星)

銀河系

銀河

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

表1 小中学校での天文分野の扱い

(2)

-2.私の授業の工夫

必修の授業で天文分野を扱う機会があまりなく、およそ3年に1度である。正直なところ、実

践を重ねるに至らないのが現状である。拙いながら、いままで行ってきたことを簡単に紹介する。

(ほとんど、前任校での実践である)。

(1)選択授業

中学校においても週1∼5時間、教科を生徒自らが選択する授業が行われている。時数・内

容等は学校によっても年度によって異なる。したがって、天文の授業を実践する1つの機会だ

が、毎年担当するとは限らない。

かつて、テーマを1つ決めさせ、半年かけてテーマ研究を行わせたことがあった。その中で、

自作プラネタリウムを作成した班があった。しかし、自分でテーマを考えさせ、探求させるこ

とが思いのほか困難で、それ以降は1時間単発物を扱うことが多くなった。天文分野では、星

座早見や惑星儀などのペーパークラフトの作成、グラウンドを使って14億分の1の太陽系を

実感させる授業などを行った。

しかし、どうしても「本物」に触れる機会をもつことができなかったので、受講生徒から希

望者を募り、一度だけ大学天文台に見学したこともあった。

(2)総合的な学習の時間

他教科の教師の理解・協力を得て、総合的な学習の時間の扱いで大阪市立科学館へのプラネ

タリウム見学を行ったこともあった。

(3)必修授業

教科書にある透明半球を使った太陽の動きの観察は、煩わしさから行わないこと多いとも聞

くが、私は班に1つ透明半球を与え、季節を変えて2、3度行った。1時間ごとにグラウンド

に下りてきては記録している様子は、どの教師の目にも映り、(特に予算獲得の?)アピール

につながっている。

金星の満ち欠けも指導の難しい単元である。よくさまざまなモデル教材が考案されているが、

いずれも卓上サイズのもので、宇宙の授業を行っているのに、何かせせこましさを感じる。ま

た、天球や太陽系を外から見るといった視点移動は、中学生にとっても難しいものである。そ

こで、グラウンドを使って金星の満ち欠けの実験を大きく行った(図1)。

図1 グラウンドでの金星の満ち欠けの実験(左:前景、右:筒を覗く)

(3)

-3.まとめにかえて

(1)本物に触れる!できなければ、モデルのスケールは大きく!!

理科において、本物に触れることはとても大切なことで、天文分野においても例外ではない。

しかしながら、その本物を用意することがなかなか困難である。そこで、モデルの登場となる

が、大きな自然に対して卓上サイズのモデルでは、視点移動を点からも理解が困難なことが多

い。そこで、先に触れたようにモデルをスケールを自分よりも大きくすると少しではわかりや

すいのではないかと思われる(図2)。

図2 モデルのスケールを大きくしてみる

(2)天文学を専攻した教員が、教材開発・普及を!

天文学を専攻した私でさえも、天文分野を扱うことが少なく、教材研究が不十分である。ま

してや、そうでない教員であっては指導がより一層困難である。中学校において、地学専攻、

しかも天文を専攻した人はごく少数である。少しずつでも実践を積み重ね、それを普及しなけ

ればとは考えているが・・・。(それがどうした!?)

(3)天文学のいちばん面白いことを扱っていないのでは?

教師の性か、教科書をどう教えるかに意識がいきがちである。しかし、この頃、学校で扱う

天文分野は、つまらなく、難しいものではないかと考えるようになった。つまり、天文学のい

ちばん面白いことを扱っていないのではないかということである。以前、天文教育スタンダー

ドで私見を述べたことがあったが、今思えば従来の内容の焼き直しにすぎないと考える。機会

があれば、天体の運動はすべてなしにするくらいの大胆な発想で、天文教育のカリキュラムを

考え直してみたいと考える。

質疑応答

Q.中学校の研究会において、天文教育の実践報告する機会はあるか。

A.ほとんどないといってよい。今秋、全市研究会で研究授業を行うが、現在1年生を担当して

いるので、天文の授業ではなく、圧力の授業を行う。残念。

自 然

モデル 自 分

わかり

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自 然

自 分 モデル

少し

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