• 検索結果がありません。

英 語 活 動 に よ る エ コ 学 習

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "英 語 活 動 に よ る エ コ 学 習"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

三重大学教育学部附属教育実践総合セ ンター紀要 2009, 29号,85‑ 88

英 語 活 動 に よ る エ コ 学 習

子 *

小学校教育 における総合的な学習 の柱 の一つである 「国際理解」 の枠組みの中で、 英語 活動 が全 国的に実施 さ れ るようにな って久 しい。平成23年度施行の新学習指導要領では、英語活動が、高学年 において、総合的な学習 の時間 とは別 に、年間35時間の必修化が義務づ け られた。三重大学英語教育 コースでは、2年生 の学生が、平成 16年度か ら平成19年度 まで過去4回、 北立誠小学校 の児童 を三重大学 に招 き、 フ レン ドシップ事 業 として英語 活動 を実施 してきた。 本稿では4回 目となる平成19年度の実践報告をす る。過去3回の実施 における反省点を踏 まえ、 初の試 み となる高学年対象 (5年生) の英語 活動 を実施 した。課題 としては、5年生 の子 どもの発達 レベル を念頭 に、単なる楽 しい活動ではな く、知 的好奇心 を くす ぐり、英語を通 して確実 に何かを学 ばせ ることであった。

テーマはEcologyと設定 し、学生な りの方法で、英語 を通 して身近なEcologyへの意識 を高める活動 を実施 した。

キー ワー ド:フ レン ドシップ事業、英語活動、地域連携

は じめ に

英語教育 コースの学生 が行 うフレン ドシップ事業 の 目 的は、① 自分達 の専門を通 しての地域貢献 ②地域 の児 童 と親交 を深 め子供 との接 し方な どを学ぶ ③活動 内容 を計画、準備す る過程で活動 の組み立て方、実施方法 な どを学ぶ、 とい った ことが挙 げ られ る。 これ まで過年度 3回の取 り組 みは、 それぞれの期生 の個性 を尊重 し、 固 定概念 に とらわれない学生 らしい英語活動 を実施 して き た。毎 回、参加 した児童、小学校の先生方か らも好意 的 な評価 を受 け、実施 した学生 も大 いなる満足感 を得 るこ とがで き、成功 を修 めてきた と言え る。 しか しなが ら反 省会や振 り返 りの レポー トの中で、「どれだけ学 びがあ っ たのか」 とい うことが課題の中で残 されていた。英語活 動 の楽 しさを伝 え ることは、 もちろん重要 であるが、 そ こに新 たな発見、学 びがあることが望 ま しい。 そ こで平 19年度 は、 高学年 の5年生 が対象 とな った こともあ り、単 な る楽 しいだけの活動 に終わ らせない とい うこと を前提 と し、英語活動案 を練 ることか ら始 まった。学 内 で もエ コバ ッグが全学生 に配布 され るな ど、 タイ ミング 的に、学生達 のエ コロジーへの意識 も高 ま っていた こと もあ り、テーマはす ぐエ コ学習 に定まった。 さて問題 は、

このエ コ学習 と英語活動 をいかに結 びつ けるかである エ コ学習 に必要 となる用語 と英語活動で子 どもが普段か

ら馴染みのある英語 とは、大 いなるギ ャップがあ る。 ま たエ コ学習 とい って も範囲は広 く、 どこに焦点をあて る か とい うことが最初の議論 の的 とな った。

子 ども達 の英語 の レベルにつ いては、実施学生 らは、

別 の授業 (英語科教育特講 Ⅰ)で3回にわた り、小学校

*三重大学教育学部英語教育 コース

で担任の先生が実施す る英語活動 にゲス トとして参加 し ているため、大 まかに把握 できていた。 エ コ学習の内容 と しては、児童 は環境学習 をすでに経験 していてある程 度 の知識があること、 また身近 な問題 を取 り上 げること が、英語の理解の助 けとな ることを意識 し、 まず は自分 達がエ コを取 り上 げる上 で、思 いつ くことをブ レイ ンス ト‑ ミング方式 にあげてい くことか ら計画 の第一歩 を始 め、 ゴ ミ問題 を取 り上 げることにな った。

1.活動

1.1Introduction

学生全員が児童の前 に立 ち、英語で 自己紹介を行 った。

学生 :Hello,everyone.Mynameis . Pleasecallme,○○.

児童 :Hello,○○!

気持 ちを高めて元気 に、活動 をスター トすべ き大事 な パー トである。 同時 に学生 にとっては、やや緊張を伴 う ところであり、児童にとっては、英語を聞き、発するウォー ムア ップである。児童 に今 日の英語活動 の主要 テーマが

‑ 85‑

(2)

何であ り、 それが英語 で展開 されてい くとい うことを最 初 に把握 させ る。

学 生 :Today,we'lllearn Ecology in English. Doyou know Ecology?W hatisEcology?

児童か らは、「環境 ?「エ コや」 と小 さな声があが る。

すか さず、学生 はその声 を拾 い上 げ、環境保護 の ことを 英語 でや ってい くのだ と日本語で伝え る。

1.2A Song ln Skit

活動全体 の流れがスキットによって、展 開される。 メイ ンの登場人物である3人 は児童 と同 じ小学生、Hanako YoshioTaroである。学生3人がこの役を演 じる。

Hanako:Hi.m Hanako.'m verytired.m veryhungry.

Letsgototheconveniencestore・

これか ら食べ物を買 うため、 コンビニに行 くという設定 である。Hiho"の替え歌を用いて買い出 し行 く歌を歌 う。

①絵 カー ドを見せて語 の説明

②語 の発音 モデル と リピー ト

③大学生 の歌 の見本

④一緒 に歌 う

⑤大 きい声 で歌 え るまで繰 り返す

絵 カー ドは、cokepopcorncandiesである。 日本語 で もカタカナ音 で馴染みのある語 である。Popcomは、

カタカナ発音 と英語発音 のギ ャップが一番大 きい語 であ る。学生 のモデルをきちん と模倣 させ発音 させ る。

替 え歌 の歌詞

Letsgo)Let〜goLetsgoshopplng Iwannabuy (acoke)(popcom)(candies) Let〜go,Letsgo

Let〜eat,LetseatLetseatpopcorn.(candies)

llopenapackofpopcorn(candies) Rightnow,Rightnow

児童達 の様子 は、エ レキギターの伴奏 と学生 の歌 の見 本 に、喜 んでいるとい うよ り、 どち らか とい うと感心 し て聞 いてい るとい う様子であ った。 自分達が一緒 に歌 う 場面 では、初 めは、声が小 さ く手拍子 はす るものの、 の りきれない ところがあ った。 しか し学生 の促 しで何度 も 繰 り返す うち、児童 の声 もしだいに大 き くな り、 リズ ミ カル に歌 え るよ うにな った。特 に女子 よ りは男子児童 の

ほうが笑顔で リズムに乗 ってよ く歌 えていた。 この様子 をか ら、高学年 の英語活動でよ く現場 の先生か ら耳 にす る難 しさを 目の当た りに した。歌 は、英語活動 の三種の 神器 の一つな どと言 われ もす るが、高学年 の 自意識 が高 まる発達過程の児童 は、指導者側 が期待す るよ うに、皆 が皆、大 きな声で楽 しげに参加 で きるわけではない とい

うことを改めて認識 した。

I.3TheimportanceofBunbetsu

ゴ ミの分別 とリサイクルを英語 とゲームで学ぶ。 最初 に Yoshioに扮 した学生がゴミに関するマメ知識を紹介する。

Yoshio:Ⅰknow muchaboutEcology.Ⅰ'lltellyousome.

Thisplasticbottleisgreat.W ecan makethis clothesfrom plasticbottles.(ペ ッ トボ トル と洋 服 の絵 を見 せ る)Doyouknow thatabottleis verystrong?How oldareyou?(今度 は瓶 の絵

を見せ る)

問 いか け られ児童 の何人かが ‖m eleven.と答え る。

それを受 けて学生 はさらに、 いか に瓶 の強度が高 いか説 明す る。

Yoshio・.MyfriendsandIaretwelveyearsold.Eigh ty yearslater,(12+80‑?と書 いた紙 を見せなが ら) how oldarewe?Anyone?

児童 は素早("ninetytwoHと答 えた。5年生 に とって は簡単 な計算 だが、答えをす ぐに英語 で言 え るのは、5 年生 レベルではかな り高 い と言 えよ う。

Yoshio:RightVery good・Eighty years later,we‑ll become92yearsold・Hanakowillbeagrand‑

motherandwewillbegrandfathers

(そ して 同 時 に お 年 寄 り に な っ たTaro Hanakoのイラス トを見せ る。)

Yoshio:Eightyyearslater,abottleisstillnew・A million yearslater,thebottleisstillnew.

(ぴかぴかに輝 く瓶 の絵 を見せ る)

次 に、 自動販売機 のイラス トを見せ、缶 コー ヒーを手 に してみせ る

Yoshio:Thisisavendingmachine・Vendingmachineis Jidouhanbaiki.Youcanbuydrinksfrom this.Do youknow how muchthisis?(児童 の120円 とい

う声 を拾 って)Yes,thisis120yen.(コー ヒー をグラスにつ ぎなが ら)Butthecoffeeis15yen andthecanis20yen.Sothecanisveryexpen‑

SIVe.

ペ ッ トボ トルや瓶、 缶 の リサイクルの意義 を ここか ら 学ばせる。次のシー ンではTaroが適 当にごみを捨てよう とす るところにHanakoが止 めに入 り、 紙類、 ペ ッ トボ トル、 プラスティックを分別す るようにと注意す るや りと りをスキ ットで見せる。そ してここか らゲームを開始する。

‑ 86

(3)

英語活動 によるエ コ学習

canbottleplasticbottleplasticbagpapercartoon の単語 と実物 を見せなが らリピー トさせ る。次 にチーム に別れ、列を作 らせ る。先 ほどの単語 のカー ドを学生が 一人ずつ もち、会場 の端 に立つ。児童 のチーム代表が、

HReadygo"の合 図で走 り床 に置 いてあるカー ドを拾 って 見、 その実物 を取 りに行 き、 それを もって大学生 の とこ ろに行 く。 そ して"Thisisaplasticbottle''.と英語 で学 生 に伝 え る 正 解 すれ ばRightHと言 われ、 シールが も らえ る。̀̀W rong''と言 われた ら、戻 って、仲間 に助 けを 求 め、正解す るまで トライす る。単語 と物 を認識 して一 致 させ ることと、正 しく発音 して言え ることが大事 であ る。見本 をみせ る際、学生がわ ざと間違 え児童 の助 けを 求 めるな ど して、 や り取 りを増や し、児童 の正解 したい とい う意欲 を高 めた。

1.4 Ecobagchants

ここでは、エ コバ ッグを持参 しよ うとい うことを奨励 す るチ ャンツを行 った。 まず はその必要性 を解説 した。

大学生がエ コバ ッグを手 に、 これが何か と児童 らに問い か ける。 「エ コバ ッグ」 と、 口々に言 う児童 に対 して、

"Yes,thisisanecobag."とカタカナ発音 (エ コ) にな ら ないように英語 らしい発音 /i:kou/で返す。 ここか らは、

ゴ ミ問題 とエ コバ ッグの関連性 につ いての解説 である。

①家庭 ゴ ミの60%が レジ袋 である。②一人 の人 が一 日、

一枚 の レジ袋 を使用 している。③ 日本で は レジ袋税 は5 円だがアイル ラン ドでは20円である。④ ドイツ、台湾、

韓 国では レジ袋 は使用 しない。 これ らを英語 で伝 え、分 か ったかを確認 し、分か らない場合 は 日本語 をはさみ、

何度 も英語 も繰 り返す。 そ して これ らの解説か ら (我 々 もエ コバ ッグを持つ しかない!) とい う認識 を持たせ る ここか らがチ ャンツの導入である。

A:Doyouhaveanecobag?Doyouknow anecobag?

B:Idon■thaveit.Idon'tknow it. A:Youhaveanecobag,0.K.!

Youhaveanecobag,0.K.!

A:Doyouhaveanecobag?Doyouknow anecobag?

B:Ihaveit.Iknow it.

A:Youarenice,youaregreat,youareexcellent このA,Bのや り取 りをキーボー ドの リズム と手拍子 に合 わせて行 った。 男女、ABに分 かれて、 役 を替 えなが ら、全体で何度 も繰 り返 した。 オ リジナルのチ ャ

ンツを作 ったのだが、 うま くリズムに言葉 をのせ ること がで きた。 日本語 の解説を交え ることで英語 の理解 も深 ま り、 リズ ミカルにフレーズが言 え るようにな った。

1.5 Cleanupchants

物 を大切 に して、再利用 を心か けることで ゴ ミを減 ら そ うとい う主 旨のチ ャンツであ る。 お母 さん とTaro や り取 りか ら、物 を捨てず に使 う重要性 を伝え る。場所 Taroの部屋 とい う設定である。

Mom:Clean up,Clean up Letsclean up my house.I throw this.Ithrow that.

‑ 87‑

(4)

Taro:Don■tthrow away.Don■tthrow away.Icanuseit forwrltlng.Icanuseitasacase・

掃除を しなか ら紙や箱類 を捨て るジェスチ ャー とそれ らを書いたり、入れたりする物に使えるというジェスチャー を しなが ら、 スキ ッ トで、見本を見せ、男女別れてお母 さん役 とTaro役で児童 に もや らせ る。分か り易 くす る ために、途 中で 「捨てちゃダメだよ。 まだ使えるよ」な どと日本語 を挟み、児童 の理解を深めた。

1.6How istoday‑slesson?

英語活動で通常行 っているように、振 り返 りを行 う

学生か らは、"Ihadaverygoodtime.""Ienjoyedtoday'S activity.""Youareexcellent."といった、感想を告 げた。

その後、一列 に並 ばせ、エ コバ ッグのお土産を学生か ら 児童 に一人ずつ手渡 し、今回の英語活動 は、すべて終了 した。児童 は笑顔で学生全員 と握手 を交わ しなが ら、会 場を後に した。

終わ りに

今回の英語活動 は、過去3回の もの と比較 し、内容的 にかな り学習の要素が濃 い ものであ り、英語 を通 して何 かを学ぶ ことを意図 した ものであった。 そのため児童が 盛 り上 が るゲーム感覚の活動 は少なか ったが、エ コを楽 しく、 しか も英語 で学ぶ よい機会 とな った。 英語 で は ecoをエ コとそのままカタカナ発音 しないこと、 またい わゆるビニールの レジ袋をplasticbagと言 った り、ペ ッ

トボ トルをplasticbottleと言 った りす るの は、 児童 に とって この活動 を通 しての新発見であ った。 また単 に、

「ゴ ミを分別 しよう「エ コバ ッグを使 お う」 と呼びかけ ただけでな く分か り易 く数字や絵を示 して事実 を伝え、

しか も英語で理解できた ことは、5年生 の知的欲求を十 分 に満たす ものであ った。実施 した側の学生 としては、

活動直後 は、 自分達の活動が果た して どの程度、評価 さ れ るものであるのか、 自信が持てないところがあ った。

しか し後の報告で児童 らが大変な充実感を得、 また小学 校 の先生 に感心 していただいた ことがわか り、高 い満足 感 と達成感を得 ることができた。 また翌年度 の春 には、

北立誠小学校 の先生 の リクエス トで、小学校 に出向き4 年生 の児童 に同 じ内容の活動 を実施 した。 (自分達 のあ の活動 でよいのか) と半信半疑 なが らも、 このような要 請があることは、大変な光栄であ り学生達の さらなる自 信 にな った と思 われる。思春期 にさしかか る高学年の英 語活動 には、先述 のような難 しさは、確かにあるであろ しか し英語活動 は必ず しも児童が天真欄漫 にの って くる楽 しさを追求 した ものでな くて もよい。無理 に活発 な活動 に引き込 む ことよ り、静的内容を取 り入れ、学 び を中心 とし取 り組 ませ ることで、英語活動 を苦痛 に しな いよう考慮す ることも今後の高学年 における必修化 に向 けて重要 な課題である。

‑ 88‑

参照

関連したドキュメント

4 まとめ

【結果からの考察】

英語教育での実をあげるためには、まず学習者の実態を正確に把握することがその前提と

全く理解できない 3位 : 講義内容をほとんど聴いていないまたは

易しい英語の本を沢山読むこ とは簡単である。 9.難しい単語がある英語の本 は読みたくない。

われわれが構想する語彙学習の理想形は、(1) 学習者個々の到達レベルに応じた語彙を学ぶ (2) 

小学校外国語活動の本格的導入に伴い文部科学省作成の指導教材「英語ノート」 5 が 児童全員に配布され、それを中心教材として使用する学校がほとんどであった。現在

情意面や技能面における基盤作りが十分にできていない状況での短期間の実践であっ