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力学的性能に関する基礎的研究 材質の異なるロックボルトの

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2019

年度 修士論文

材質の異なるロックボルトの 力学的性能に関する基礎的研究

首都大学東京大学院 都市環境科学研究科 都市基盤環境学域 トンネル・地下空間研究室

学修番号 18851517 後藤優斗

指導教官 砂金 伸治 教授

(2)

1

目次

1 序論 ... 3

1.1 研究背景,目的 ... 3

1.2 論文構成 ... 7

参考文献 ... 8

2 既往研究 ... 9

2.1 各種ロックボルトの引抜き付着強度実験 ... 9

2.1.1 実験材料 ... 9

2.1.2 ロックボルト付着強度の実験・評価方法 ... 11

2.1.3 実験結果と考察 ... 12

2.1.4 まとめ ... 14

2.2 模型実験による土砂地山トンネルにおけるロックボルト効果に関する一考察 ... 15

2.2.1 実験概要 ... 15

2.2.2 実験結果 ... 16

2.2.3 まとめ ... 20

2.3 既往研究の総括... 21

参考文献 ... 22

3 ゆるみ領域を模擬する材料の開発実験 ... 23

3.1 候補材料 ... 23

3.2 低強度モルタル+静的破砕剤 ... 24

3.2.1低強度モルタル配合 ... 24

3.2.2静的破砕剤混入比率 ... 25

3.2.3実験装置 ... 25

3.2.4実験方法 ... 26

3.3 ベントナイト+静的破砕剤 ... 26

3.3.1ベントナイト... 26

3.3.2実験ケース... 27

3.3.3実験装置 ... 28

3.4 豊浦砂+静的破砕剤 ... 31

(3)

2

3.4.1豊浦砂 ... 31

3.4.2実験ケース... 32

3.4.3実験装置 ... 32

3.3.3実験方法 ... 33

参考文献 ... 34

4 ゆるみ領域を模擬する材料の開発実験の実験結果 ... 35

4.1 低強度モルタル+静的破砕剤 ... 35

4.2 ベントナイト+静的破砕剤 ... 37

4.2.1 ベントナイト練混ぜの適正水量試験 ... 37

4.2.2 ベントナイト・静的破砕剤同時練混ぜ実験 ... 38

4.2.3 ベントナイト・静的破砕剤別々練混ぜ混合実験 ... 40

4.3 豊浦砂+静的破砕剤 ... 42

5 異なるロックボルトを使用した力学的挙動に関する簡易実験 ... 46

5.1 実験材料 ... 46

5.1.1 ゆるみ領域模擬材料 ... 46

5.1.2 定着域模擬材料 ... 47

5.1.3 ロックボルト... 48

5.2 実験器具 ... 52

5.3 実験方法 ... 56

5.3.1 実験ケース... 56

5.3.2 実験手順 ... 59

6異なるロックボルトを使用した力学的挙動に関する簡易実験結果・考察 ... 62

6.1 変位結果 ... 62

6.2 ロックボルトに生じるひずみ結果 ... 69

6.3 実験結果の考察... 76

6.3.1 平均変位量... 76

6.3.2 ロックボルトに生じるひずみ ... 81

7 結論及び今後の課題 ... 83

7.1 結論 ... 83

7.2 今後の課題 ... 83

謝辞 ... 84

(4)

3

1 序論

1.1 研究背景,目的

現在用いられているトンネル工法には山岳工法,シールド工法,開削工法の三工法があ る.その中でも特に山岳工法には,矢板工法とNATMの二工法が存在する.

矢板工法はNATMが広く使われるようになる以前の標準的な工法で,矢板,鋼アーチ支 保工を主体とした掘削工法でトンネルを掘削していく工法である.

また,NATM は吹付けコンクリートとロックボルトを主体とした支保工を用いてトンネ ルを掘削していく工法で,Rabcewiczによってオーストリアで概念が提唱され,1970~80 頃に広く使われるようになった.

矢板工法とNATMの大きな思想の違いはその支保構造に現れていると考えてよく,特に 矢板工法では原則的に使用されていなかったが,NATM では新しく支保部材として吹付け コンクリートとロックボルトが使用されている.これらの部材には多岐にわたる性能が求 められており,特にロックボルトの性能と効果についてはトンネル標準示方書山岳工法編 に記載されている.(表1.1,図1.1,図1.2)

1.1 ロックボルトの性能および効果1

分類 概要

ロックボルトの 引張抵抗性能

ロックボルト軸方向の引張抵抗によってその方向と地山の相対変 位を抑制する.

ロックボルトの せん断抵抗性能

ロックボルト軸直角方向のせん断抵抗によってその方向と地山の 相対変位を抑制する.

a:吊下げ効果 亀裂の発達した中硬岩,硬岩地山の場合には,亀裂によって区切

られた不安定な岩塊を深部の地山と一体化し,其の剥落や抜け落 ちを抑止する.

b:縫付け効果

c:地山物性の 改良効果

中硬岩,硬岩地山の場合に,亀裂に交差してロックボルトを打設 すると,亀裂面のせん断強度が向上し,物性改良効果を期待でき る.また,強度の小さい軟岩地山や未固結地山においても,ロッ クボルトの打設によって地山のせん断抵抗が向上して降伏後の残 留強度も向上し,物性改良効果を期待できる.

内圧効果

軟岩地山や未固結地山の場合,ロックボルトに発生する軸力が吹 付けコンクリートを介して坑壁に作用することで内圧効果が発揮 され,トンネル周辺地山の塑性化とその拡大を期待できる.

吹付け支持効果

軟岩地山や未固結地山の場合,ロックボルトに発生する軸力が吹 付けコンクリートを介して坑壁に作用することで内圧効果が発揮 され,トンネル周辺地山の塑性化とその拡大を期待できる.

(5)

4

1.1 性能と効果の概要,中硬岩,硬岩地山

1.2 性能と効果の概要,軟岩,未固結地山

性能には上述のように引張とせん断が示されているものの,実際には地山全体からトン ネル構造が押出しを受けた場合に発揮すると考えられる圧縮に関する性能や,摩耗や腐食 など長期にわたって考慮する必要があると考えられる耐久性に関する性能なども考慮すべ きであると考えられる.

(6)

5

一方でトンネルを設計する際に用いる標準支保パターンは以下の表1.2の通りである.

1.2 高速道路二車線トンネルの標準的な支保パターンの例(ロックボルトのみ抜粋)2

地山等級 支保 パターン

標準一 掘進長

(m)

ロックボルト

長さ (m)

耐力 (kN)

施工間隔

施工範囲

方向 (m)

延長 方向 (m)

B B-a(H) 2.0 3.0 170 2.0 2.0 上半120°

CⅠ CⅠ-a(H) 1.5 3.0 170 2.0 1.5 上半

CⅡ CⅡ-a(H)

1.2 3.0 170 1.8 1.2

CⅡ-b(H) 1.8 1.2 上下半

DⅠ DⅠ-a(H) 1.0 3.0

290 1.8 1.0 上下半

DⅠ-a(H) 1.0 4.0

DⅡ DⅡ-a(H) 1.0 4.0 290 1.8 1.0 上下半

これらよりトンネル標準示方書等,基準や要領類に記載されている性能はごく限られて おり,内容が曖昧な規定であった.しかしそれらには,せん断抵抗性能を記載しているにも 関わらず,関係機関で設計の基準と考えられている標準支保パターンではせん断耐力に関 する内容が含まれておらず,ロックボルトの引張耐力のみが示されている.

この引張耐力(ロックボルトの降伏点耐力)はロックボルトの引抜き耐力を定める際に用 いられ,引張耐力と同程度となるように引抜き耐力が定められる.この引抜き耐力を用い て,ロックボルトの定着力,すなわちロックボルトとモルタルなどの定着材,定着材と地山 との付着力を評価しているが,この引抜き耐力を確認する方法として引抜き試験のみが行 われている. 引張耐力を参考とした引抜き耐力を用いた引抜き試験以外の検証法は特に定 められておらず,実際の現場ではせん断抵抗など引張抵抗以外の必要な性能について具体 的に設計,検証されずに施工が行われている.

一方,山岳トンネルで基本的に使用されているロックボルトは鉄筋でモルタルを充填し て地山との定着を確保している.しかし近年ではファイバーボルト,鋼管拡張型ボルトなど 新材料・種類のロックボルトの適用が試みられている.しかし,性能に関する規定が曖昧で 明確にされていないことにより,性能が満足されているか確認する手法が乏しく,それらを 使用する際の判断基準がない状況が続いている.

そこで本研究ではロックボルトの基本的なメカニズムの検討はこれまで多く行われてい るが,鉄筋とは異なる材料をロックボルトに用いた場合や,定着等の効果がより発揮される 場合のロックボルトがどのような挙動するか不明確なところがあるため,その点について 検討を行った.具体的な検討としては,本論文では掘削時のゆるみ領域を豊浦砂と静的破砕

(7)

6

剤を混ぜた地山材料,ロックボルトには実際に現場で使用されている異形棒鋼D22GFRP

材質のCS22Sを用いて簡易的な実験を行い,ロックボルトの基礎的な力学的挙動を検討し

た.

この検討を通じて,引張耐力だけでなく,せん断耐力など他の性能指標を導出し,ロック ボルトに求められる性能をより明確にすることで,ロックボルトの合理的な設計・施工法に 資する性能の提案を目指すことを主たる目的とする.

(8)

7 1.2 論文構成

本論文は7章から構成されている

1章では,本研究の背景から目的,そして論文の構成について記述する.

2章では,本研究の既往研究について記述する.

3章では,本研究で使用した,ゆるみ領域を模擬する材料の開発実験について記述す る.

4章では,前章のゆるみ領域を模擬する材料の開発実験の結果について記述する.

5章では,本研究で行った実験の実験材料,実験装置,実験方法について記述する.

6章では,本研究で行った実験の結果についてまとめ,考察を行う.

7章では,本研究で得られた結果と本研究の今後の課題についてまとめる.

(9)

8

参考文献

1)公益社団法人 土木学会:トンネル標準示方書[共通編]・同解説[山岳工法編]・同解説,

3 設計,p.89,2016.8.

2)公益社団法人 土木学会:トンネル標準示方書[共通編]・同解説[山岳工法編]・同解説,

3 設計,p.77,2016.8.

(10)

9

2 既往研究

本章ではロックボルトの種類などによる効果の違いやロックボルトの性能に関する既往 研究についてまとめた.

2.1 各種ロックボルトの引抜き付着強度実験1)

吉塚らの研究では,山岳トンネルのロックボルト設計に寄与できるよう,普通・高耐力の 鋼製ロックボルトやGFRPボルトなどに代表されるFRPロックボルトなどの(定着モルタ ルの)若材齢期における引抜き試験を行い,実験から得られた引抜き耐力や異形鉄筋の付着 強度推定式などを用いることによってその付着強度特性の比較評価を行っている.この実 験結果より,ふし形状などの鋼製ロックボルトの機械的性質の差異より鋼材・FRP など材 質の差異による影響がロックボルトの付着強度に大きく関わっていることを確認している.

2.1.1 実験材料

(1)ロックボルト

ロックボルトには鋼製,高耐力,ふし形状,FRPの材質などによって11種類のロック ボルトを使用している.(表2.1,2.2)

2.1 ロックボルトの詳細(鋼製ロックボルト)

種別

外観 機械的性質 備考

ふし形状

材質

降伏 荷重 kN

破断 強度 kN

ヤング 係数 N/mm²

単位長 質量 kg/m No.1

鋼製 ロックボルト

ねじりふし

ねじりふし (ツイスト)

STD510 TD24

(M24) 183 247 2.06×10⁵ 3.5

一般2車線トン ネル用 OPCモルタル No.2

鋼製 ロックボルト

ねじりふし

ねじりふし (ツイスト)

STD510 TD24

(M24) 183 247 2.06×10⁵ 3.5

一般2車線トン ネル用 HPCモルタル No.3

鋼製 ロックボルト

ネジふし

ネジふし

SD390 D25 202 289 2.06×10⁵ 3.98

一般2車線トン ネル用

HPCモルタル

No.4

鋼製 ロックボルト

竹ふし

竹ふし (異形棒鋼)

SHD685 D25 242 325 2.06×10⁵ 3.98 高規格材料

HPCモルタル

No.5

鋼製 ロックボルト

ネジふし

ネジふし

SD700 D19 201 240 2.06×10⁵ 2.25 高規格材料

HPCモルタル

No.6

鋼製 ロックボルト

ネジふし (中空)

ネジふし

S45C D28.5 200 250 2.06×10⁵ 3.2

補助工法用

(自穿孔)

HPCモルタル

(11)

10

2.2 ロックボルトの詳細(FRPロックボルト)

(2)模擬岩盤(コンクリート)

この研究における室内試験では(旧)日本道路公団規格の地山等級CⅠに相当する岩盤を 模擬するため,材齢28日の圧縮強度40N/mm²と比較的高強度なコンクリートを用いて模 擬地盤を作製している.(図2.1,表2.2)なお,ロックボルト径に拘わらず,模擬岩盤内

に定着長350mmとしてロックボルトを鉛直に打設している.ロックボルトを埋設するボ

アホールの孔径は山岳工法の標準的な径を元に50mmとしている.

2.1 模擬岩盤コンクリート

種別

外観 機械的性質 備考

ふし形状

材質 降伏 荷重 kN

破断 強度 kN

ヤング 係数 N/mm²

単位長 質量 kg/m

No.7 GFRP

ロックボルト ネジふし

GFRP D27

(250 上)

400 4.41×10⁴ 0.99 HPCモルタル

No.8 GFRP

ロックボルト ネジふし

GFRP D25

(180 )

380 3.50×10⁴ 0.9 HPCモルタル

No.9 GFRP(中空)

ロックボルト ネジふし

GFRP D25

(180 上)

250 3.30×10⁴ 0.63 HPCモルタル

No.10 CFRPロック ボルト

編込による 凹凸(ふし)

CFRP D14.7 -- 300 1.47×10⁵ 0.3

グランド アンカー用 HPCモルタル No.11 AFRPロック

ボルト

編込による 凹凸(ふし)

AFRP D14.7 -- 240 6.86×10⁴ 0.24

グランド アンカー用 HPCモルタル

*GFRPボルト:耐力荷重欄()内はネジ部材を取り付けた際の破壊荷重を表し,破断荷重は素材の破断荷重を表す.

(12)

11

(3)定着モルタル

この研究で用いた定着モルタルの配合条件を表2.3に示す.

定着用モルタルの強度発現性の影響をみるために普通ポルトランドセメント(OPC)と 早強ポルトランドセメント(HPC)を用いている.

2.3 配合条件 W/C

%

単位量kg/m³

W C S G

模擬岩盤コンクリート 39 160 410 675 1024 定着モルタル 33 304 921 921 ---

2.1.2 ロックボルト付着強度の実験・評価方法

(1)実験方法

センターホール式油圧ジャッキを用いて荷重制御によるロックボルトの引抜き試験を行 っている.またロックボルトの引き抜け量は高感度変位計を2か所に設置して計測し,引 抜き荷重はセンターホール型ロードセルを用いて計測している.

同一模擬岩盤を用いて,定着モルタルの材齢3,6,12,24,72時間において各ロック ボルトの引き抜き試験を3本ずつ実施している.

(2)評価方法

この研究では,打設初期にある定着モルタルの極若材齢期(3,6時間)においては最大 荷重から引抜き耐力および付着強度を算出している.材齢12,24,72時間においては日 本工業規格(JIS-Z2241-1995)に基づいてオフセット量を0.2%として引抜き耐力を評価し ている.

(13)

12

2.1.3 実験結果と考察

(1)引抜き耐力

この研究では引抜き実験で得られた「引抜き荷重」に対する埋設長の影響を小さくする ため,「引抜き荷重」を「ロックボルト埋設長」で除した「単位長耐力」で評価を試みて いる.図2.2に各ロックボルトの単位長耐力と各材齢における平均値を示している.

2.2ロックボルトの引き抜き耐力(単位長耐力)

高耐力材料である竹ふしロックボルトに着目すると,材齢3~12時間までは他の鋼製ロ ックボルト(No.1~6)に比して同等あるいは小さい傾向にあるが,材齢24および72 間では最も大きくなっていることが分かる.さらに24,72時間においては,この研究で 最も高強度を示したGFRPロックボルト(No.7,8)とほぼ同程度の引き抜き耐力を有して いることが確認された.

また山岳工法で一般的に採用されている25mm径程度のねじりふしロックボルト

(No.2),あるいはネジふしロックボルト(No.3)は,モルタルの材齢12時間で谷町耐力

が約500kN/mに達し,以降では引抜き耐力の増加は見られなかった.繊維補強プラスチッ

クによるロックボルト(No.7~11)の引抜き耐力は,材質・形状(直径やふし形状)によ って異なり,特に材齢6時間までの極若材齢期にその際が著しいことが示された.

(14)

13

20~25mm程度の一般的なロックボルトサイズでは,材齢24時間以降の引抜き耐力

はほぼ一定方向にあった.しかしながら,比較的細径のΦ14.7mmCFRP・AFRPロック ボルト(No.10,11)では,材齢72時間の引抜き耐力が,材齢24時間の引抜き耐力に比 べておよそ25%大きくなった.これは,ボアホール孔径を50mmと一定にしたことから,

他のロックボルトに比べ,ヤング係数が小さく細径のCFRP・AFRPロックボルトでは,

定着用モルタルの強度発現の影響がより顕著になったためと考えられる.

(2)異形鉄筋の付着強度推定式との比較

この研究ではRC構造の設計において使用される異形鉄筋の付着強度推定式を用いて,

ロックボルトの付着強度の特性評価を試みている.(図2.3)グラフ中の太数字はロックボ ルトの付着強度(=引抜き耐力/付着面積)を表している.

2.3 ロックボルトの付着強度と異形鉄筋の付着強度推定値の比較

ほとんどのロックボルトの引抜き実験において,付着強度と付着強度推定式による推定 値の比が1.0以上に分布し,推定値より高い付着強度を示してしている.特にNo.1~9 は材齢6~12時間において,ピーク値が3.0~5.0となる上に凸の曲線状となった.これは 比較的若材齢のうちでは,推定値よりより極めて高い付着強度が得られるため,同推定式 による評価は材齢が進行した場合においてより適切な評価が行えると考えられる.

(15)

14

また比較的細径のFRPロックボルト(No10,11)では,材齢12時間以降に及んでも,

その値はほとんど低下せず3.0~5.0の範囲内にあり,他のロックボルトとは傾向が異なっ た.これはふし形状の相違に加え,定着用モルタルの強度発現が影響するためと考えられ る.

2.1.4 まとめ

ねじりふし・ネジふしロックボルトはHPCモルタルの材齢12時間において単位長耐力

が約500kN/mに達し,以降は一定傾向を示した.FRPロックボルトの引抜き耐力は材質・

形状によって異なり,若材齢期に単位長耐力の差異が大きい.

一般的な径のロックボルトでは,付着強度実験値と異形棒鋼の付着強度推定値の比較に おいて,HPCモルタルの材齢6~12時間おいて最も大きな差異を生じ,以降は徐々に小さ くなっていった.

細径のロックボルトは,材齢進行に応じて高い付着強度が得られ,付着強度推定値との 比較も他のロックボルトと異なる傾向であった.

(16)

15

2.2 模型実験による土砂地山トンネルにおけるロックボルト効果に関する一考察2),3)

森本らは土砂地山に掘削されるトンネルは,標準支保パターンは設定されておらず,合理 的な設計を行うためには支保部材の効果とそのメカニズムについて明らかにする必要があ ると考えている.そのため森本らの研究では土砂地山トンネルにおけるロックボルトの作 用効果を把握するため,ロックボルトの長さや間隔・配置などを変化させて模型実験を実施 している.

その結果,トンネル模型に作用する荷重にはトンネル掘削を模擬した変位を与えること によって減少したが,ロックボルトによる荷重の低減効果を期待するためには天端部にお いては共下がり領域外側の自立した領域に達するロックボルト長が必要であることを確認 した.また側壁部においては打設間隔についてある程度密に,ロックボルトには曲げ剛性が ある材料を用いる必要があることを確認している.

2.2.1 実験概要

2.4に実験装置を示す.

2.4 実験装置の概要

トンネル模型は外径D=200mmで,内寸:幅1200mm×奥行450mmの土槽の底面中央に 設置してある.トンネル模型周辺には厚さ0.2mmのテフロン製シートが25枚重ねられて おり,このシートを1枚ずつ引き抜くことでトンネル掘削を模擬している.実験ケースは 地山材料に2種(標準砂,珪砂)を使用し,ロックボルトの長さL,打設間隔α,材料な どを変化させることによって表2.3のように設定している.なお,奥行き方向に関しては ロックボルトを40mmピッチで10断面の打設を行っている.

(17)

16

2.3 実験ケース

打設範囲 地山材料

ロックボルト材料 材料 長さ

L(mm)

間隔 α(°)

無対策 標準砂 -

無対策 珪砂 -

天端

標準砂

リン青銅

300 7.5

150 7.5

珪砂 150 7.5

80 7.5

側壁 標準砂 リン青銅

300 7.5

80 7.5

80 15

PP 80 7.5

各計測項目は以下に示すである.トンネルに作用する荷重はシートを1枚ずつ引き抜いた 各段階においてトンネル模型下部に設置した荷重計により計測している.無対策の場合に は,シートの引抜きによる地山挙動を把握するため,深さ方向に一定間隔で色砂を配置し 地山の変位領域について観察をしている.また,天端部及び側壁部に天然ゴムシートを埋 め込み,シート表裏に貼付けしたひずみゲージにより地中ひずみの計測を行っている.

2.2.2 実験結果

1)無対策の場合

2.5 に無対策におけるトンネル模型に作用する荷重の初期荷重に対する割合と,変位 量の関係について示す.

2.5 荷重費と変位量(無対策)

標準砂の場合,荷重比は変位量が0.2mm 0.6程度まで減少し,さらに変位が増すと荷 重比は徐々に低下に最終的には0.4となった.珪砂の場合,荷重比は変位量が0.2mm0.4 程度まで大きく減少し,さらに変位を増すと1mm程度まで減少するが,その後はほぼ一定 の値となり最終的には0.2程度となった.

(18)

17

2.6に無対策における色砂の移動量を読み取った変位量等高線を示す.

2.6 等変位コンター図

最終変位量と同じく,5mm 変位した領域(共下がり領域)は標準砂の場合,肩部から天

端上方250mm程度の領域に形成される.その一方珪砂の場合,肩部から天端上方50mm

度の領域に形成されることを確認した.

2.7に天端部における軸ひずみを示す.

2.7 軸ひずみ

標準砂の場合,変位 0.2mm でトンネル模型端部から高さ 226mm を境にそれより低い領 域が圧縮域となり,それより高い領域が引張域となった.その後最終変位量では高さ106mm を境にそれより低い領域が圧縮域となり,それより高い領域が引張域となった.珪砂では,

変位0.2mmで高さ66mmを境にそれより低い領域が圧縮域になり,それより高い領域が引

張域となった.その後,最終変位量では全域で引張域となった.

(19)

18

ゴムシートが地山と一体となって挙動していると仮定すると,圧縮となる領域は掘削を 模擬した変位と同様またはそれ以上に地山が変形していると考えられることから,共下が り領域と考えることができる.また,引張となる領域は掘削を模擬した変位により小さく変 形していると考えられることから,地山は変形しているものの地山側に自立しようとする 領域と考えることができる.このことから,標準砂,珪砂の共下がり領域高さは,2.6 ら把握した値と比較すると多少の違いはあるものの,全体の傾向としては概ね整合してい る.

2.8に変位量5mmにおける地山のひずみ分布図を示す.

2.8 ひずみ分布図

軸ひずみ分布の結果から,天端部においては図 2.7 で示したとおりであり,側部につい ては標準砂,珪砂ともにトンネル壁面から106mm程度まで引張の軸ひずみが確認でき,地 山側に自立しようとする領域が把握できる.曲げひずみ分布の結果からは,標準砂,珪砂と もにトンネル側壁近傍に限り大きな曲げひずみが確認できる.この領域は,掘削により生じ た地山のすべりによるものと考えられ,その範囲はトンネル近傍に限られる.

以上のことから,掘削により発生する共下がり領域は,標準砂の場合トンネル上方まで比 較的大きく進展し,珪砂の場合はトンネル近傍に形成されることから,トンネルに作用する 荷重は,標準砂は大きくなり,珪砂は小さくなると考えられる.

(20)

19

(2)天端に打設した場合

天端部にロックボルトを打設するケースでは,(1)で示した共下がり領域に着目し,ロッ クボルトの長さを変化させた実験を実施している.なお,共下がり領域の高さは,2.6 り求めた標準砂250mm,珪砂50mmとしている.

2.9に天端部に打設した場合の荷重比と変位量の関係を示す.

2.9 荷重費と変位量(天端打設)

標準砂の場合,共下がり領域は天端から250mm程度まで発達しており,それよりも短い ボルト長さL=150mmでは無対策と同程度の荷重比となり荷重低減効果が得られなかった.

一方,共下がり領域よりも長い L=300mm では初期段階においては効果を得られないもの の,変位量が2mm程度以降においては効果が得られることが確認された.また,珪砂の場 合,共下がり領域は天端から50mm程度であり,それと同程度のL=80mmでは初期段階か ら変位量が3mm程度までは効果が得られるものの,最終段階では無対策と同程度となった.

一方,L=150mmでは初期段階から最終状態まで効果が持続することが確認された.

(3)側部に打設した場合

(1)で示したとおり,トンネル側部には,標準砂,珪砂ともに掘削により発生したすべ りにより,近傍に限り大きな曲げひずみが生じている.側壁部にロックボルトを打設するケ ースでは標準砂の地山を用いて,打設ピッチ,およびロックボルト材料を変化させた実験を 実施している.

2.10に側壁部に打設した場合の荷重比と変位量の関係を示す.

(21)

20

2.10 荷重比と変位量(側壁打設)

まず打設間隔がα=7.5°の場合,L=80mmでもL=300mmと同程度以上の十分な効果が得ら れた.これは側壁部においては壁面近傍にすべりが発生し,このすべりと十分に交差する長 さであれば,ロックボルトのせん断抵抗による効果が現れたためと考えられる.一方,ボル

ト長さL=80mm で打設間隔を倍に広げた α=15°の場合,無対策より効果はあるものの,打

設間隔がα=7.5°と比較すると効果は小さくなった.また,α=7.5°で,ボルト材料をリン青銅

と比較し,曲げ剛性が非常に小さいポリプロピレン樹脂にした場合,無対策より効果はある ものの,リン青銅と比較すると効果は小さくなった.

2.2.3 まとめ

森本らの研究の実験結果から,ロックボルトによる荷重低減効果を期待するには,共下が り領域外側の自立した領域に達するボルト長さが必要となることが分かった.特に,天端部 においては地山材料の違いにより形成される共下がり領域の高さは異なり,その領域の把 握が重要となる.一方,側壁部においてはすべりがトンネル壁面近傍に形成されるため,比 較的短いロックボルトでも効果が期待できること,また,打設間隔についてはある程度密に する必要があること,ロックボルトの曲げ剛性が重要であることが分かった.

(22)

21 2.3 既往研究の総括

吉塚らの研究では様々な種類のロックボルトを用意し,引抜き試験におけるロックボル トの付着強度に着目して,その評価をしている.その結果,材質の差異がロックボルトの付 着強度に影響を及ぼすことが確認することができた.また異形鉄筋の付着強度推定式がロ ックボルト工において有用な資料となる可能性があることも言及している.この結果は,付 着強度に直接関連するものは引抜き耐力であるため,引抜き試験がロックボルトを施工す る際に非常に重要な評価方法であることを明確にしたものであると考えられる.しかし,引 抜き耐力,すなわち引張耐力の記述であり,他の性能に関する言及が少ないことが現状であ る.

一方,森本らの研究では土砂地山におけるロックボルトの作用効果を明らかにするため に実験を行い,トンネルへの作用荷重を低減するためには,ロックボルト長が共下がり領域 よりも長い必要があることがわかった.また,側壁部のすべりによる曲げひずみに対しては 壁面近傍に現れるため,比較的短いロックボルトでも効果が現れるが,打設間隔を密にする こと,また曲げ剛性の大きい材質のロックボルトであることが重要であることが確認され た.つまり土砂地山トンネルに作用する荷重の低減効果に関して,ロックボルトは長さ,打 設間隔,そして曲げ剛性が重要であると結論付けている.

このように本研究では多種多様な地山における,ロックボルトの効果に関してせん断耐 力,圧縮力などの引張耐力以外の性能に関して検討し,ロックボルトに求められる性能をよ り明確にしていくことが目的である.

(23)

22

参考文献

1) 吉塚 守,大窪克己,吉武 勇,中川浩二:各種ロックボルトの引抜き付着強度実験,

土木学会論文集C Vol.62,No.1,pp79-84,2006.3.

2) 森本 智,真下英人,角湯克典,日下 敦:模型実験による土砂地山トンネルにおける

ロックボルト効果に関する一考察,第40回岩盤力学に関するシンポジウム講演集,pp40- 43,2011.01.

3) 森本 智,真下英人,日下 敦,角湯克典:土砂地山におけるロックボルト効果に関す

る実験的研究,土木学会第 65 回年次学術講演会講演概要集,pp821-822,Ⅲ-411 項,

2010.9.

(24)

23

3 ゆるみ領域を模擬する材料の開発実験

本章では,本論文で行う実験において使用するゆるみ領域を模擬する材料を開発した際 に行った実験について記述する.類似した研究では,模擬する地山に低強度モルタルを打設 し,二次元載荷装置のようなもので外から圧力をかけて変位を与えることで掘削によるゆ るみ領域の発生を模擬する方法が多く採用されていた.しかしこの方法ではトンネル掘削 時のゆるみ領域の発生のメカニズムと異なるため,ゆるみを模擬できないのではないかと 考えた.そこでトンネル掘削時のゆるみ領域を模擬するために材料自体が自ら変形するよ うなものが必要であったため,それを開発するための実験を行った.

3.1 候補材料

ゆるみ領域を模擬する材料の開発実験の候補材料として表3.1に示す.

3.1 ゆるみ領域模擬材料の開発実験の候補材料 ケース 候補材料

1 低強度モルタル+静的破砕剤 2 ベントナイト+静的破砕剤 3 豊浦砂+静的破砕剤

ケース 1 は既往研究でも使用されていた低強度モルタルに岩砕剤である静的破砕剤を混ぜ たもの,ケース 2は膨潤性のあるベントナイトに静的破砕剤を混ぜたもの,ケース3 は静 的破砕剤の膨張圧を吸収しないような素材である豊浦砂と静的破砕剤を混ぜたものをそれ ぞれ用いて行った.

静的破砕剤とは水と反応することによっ て得られる膨張圧を利用して,コンクリー トや岩塊などを騒音を立てずに破砕,解体 する際に使用されるものである.主原料は 酸化カルシウム(CaO)で,膨張圧は半日経 過すると発生し,徐々に増加し 3 日ほど経 過すると収束する.

取扱い上,直接水をかけないこと,目や肌 に絶対に触れさせないことを注意する必要

がある.水を直接かけると爆発の恐れが,目や肌に付くと失明など人体に影響を及ぼす危険 があるためである.そのため実験を行う際には防塵マスク,実験用メガネ,ゴム手袋を装着 し安全に留意して行う.

今回の実験では株式会社太平洋マテリアルの太平洋ブライスター150(図 3.1)を使用し て実験を行った.

3.1 太平洋ブライスター150

(25)

24

3.2 低強度モルタル+静的破砕剤

3.2.1低強度モルタル配合

開発実験で使用する低強度モルタルの配合は参考文献2)の配合の材料や分量を変更した ものを用いた.参考文献1),2)で使用された低強度モルタルの使用材料,計画配合は以下 の表3.2,表3.3のとおりである.

3.2 参考文献使用材料

使用材料 材料名称

セメント 早強ポルトランドセメント 細骨材 ケイ砂6

混和材 ベントナイト

混和剤 減水剤

分離防止剤

3.3 参考文献低強度モルタル計画配合 単位量(kg/m³)

セメント 標準砂 ベント ナイト

混和剤 減水剤 増粘剤

650 185 650 65 17 0.29

上記で述べたように,この参考文献の計画配合より変更した点が2つある.

1つ目は使用材料の変更である.セメント,ケイ砂6号,混和材ベントナイト,混和剤 分離防止剤をコンクリート研究室にある材料でなるべく元の配合の強度,物性に寄せるよ うに置き換えた.セメントは普通ポルトランドセメント,ケイ砂6号は標準砂,混和材ベ ントナイトは石灰石微粉末,混和剤分離防止剤は増粘剤で置き換え,配合を作成した.

2つ目はそれぞれの材料の単位量の変更である.

上述したとおり,使用材料を変更したが,変更することによって変更後使用材料の密度 と変更前使用材料の密度が異なるため,同量の体積でも質量は異なってくることになる.

質量が異なると単位量の値も変化するため,それぞれの密度を用いて計算し,それぞれの 単位量を算出した.

以上 2 点の変更点を考慮し配合計算を行った結果から,開発実験で用いる低強度モルタ ルの使用材料と計画配合を表3.4,表3.5にまとめたものと決定した.

(26)

25

3.4 変更後用材料

使用材料 材料名称

セメント 普通ポルトランドセメント

細骨材 標準砂

混和材 石灰石微粉末

混和剤 減水剤

増粘剤

3.5 変更後低強度モルタル計画配合 単位量(kg/m³)

セメント 標準砂 石灰石 微粉末

混和剤

減水剤 増粘剤

600 171 790 76 17.1 7.71

3.2.2静的破砕剤混入比率

この開発実験ケース1では参考文献12)を参考に太平洋ブライスター150(図3.1)を 低強度モルタルとの重量比20%を混ぜて地山材料を作成した.

3.2.3実験装置

1)鋼製モールド

地山材料打設用に Φ100mm,高さ 200mm のもの

(図3.2)を3体使用する.

2)データロガー

ひずみ,変位測定用に株式会社東京測器研究所データ ロガーTDS303を使用する.(図3.3)

データロガーの設定は以下の表 3.6 のとおりである.

3.6 データロガー設定

係数 2.000

小数点 ###.###

単位 mm

センサーモード MANUAL

3.2 鋼製モールド

3.3 TDS303

(27)

26

(3)変位計

変位計には株式会社共和電業の定格容量 20mm

(図3.4)の変位センサDTH-A-20を使用した.

以下の表3.7は変位計の概要である.

3.7 変位計概要

定格容量 20mm

定格出力

5mV/V 10000×10⁻⁶ひずみ

4)上蓋

変位計設置のため,上蓋を用意した.

これには約60mm×60mmのプラス チック板を使用した(図3.5)

3.2.4実験方法

上記3.2.13.2.23.2.3で記した,候補材料の作製,実験装置の準備を行う.

作製した候補材料を鋼製モールドの高さ150mmまで打設し,表面がある程度固まるま で待つ.

14時間後,候補材料の表面がある程度固まった段階で上蓋を表面に設置する.

変位計をデータロガーに接続し,変位計を上蓋に設置して値を初期化する.

上蓋の変位の計測を開始する.

3.3 ベントナイト+静的破砕剤

3.3.1ベントナイト

ベントナイトには2種類の粒度(200メッシュ,250メッシュ)のものを用意した.

200メッシュは目開きが74µmのふるいで85%以上が通過するもの(図3.6)250メッ シュは目開きが65µmのふるいで85%以上が通過するもの(図3.7)である.

3.5 上蓋

3.6 250メッシュベントナイト 3.7 200メッシュベントナイト

3.4 DTH-A-20

(28)

27

3.3.2実験ケース

(1)ベントナイト練混ぜの適正水量試験

初めにベントナイトと適度に反応する水の量を決めるため,ベントナイトと水のみの練 混ぜ試験を行った(表3.8).

3.8 ベントナイト練混ぜの適正水量試験ケース

ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 ケース5 ケース6 ベントナイト種類 250 250 250 200 200 200 ベントナイト質量(g) 50 50 50 50 50 50

水量(g) 50 100 150 50 100 150

2)ベントナイト・静的破砕材同時練混ぜ実験

1)の試験後,2種のベントナイトと(1)で決定した水量と静的破砕剤を用いて,そ れぞれを一緒に練混ぜた場合(表3.9)の実験を行った.

3.9 ベントナイト・静的破砕材同時練混ぜ実験ケース

ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 ベントナイト種類 250 200 200 200 ベントナイト質量(g) 100 100 100 100 静的破砕剤質量(g) 20 20 50 75

水量(g) 200 200 200 200

(3)ベントナイト・静的破砕剤別々練混ぜ混合実験

(2)試験後,ベントナイトと(1)で決定した水量,静的破砕剤と静的破砕剤の所定の 水量をそれぞれ別々に練混ぜた後,練混ぜ後のベントナイトと静的破砕材を混合し作成し た場合(表3.10)の実験を行った.

静的破砕剤を練混ぜる際の水の量は,太平洋ブライスター150の取扱説明書の「1

(5kg)に対して水1.5Lで練混ぜる」という記載に従って決定した.

(29)

28

3.10 ベントナイト・静的破砕剤別々練混ぜ混合ケース

ケース1 ケース2 ケース3 ケース4 ベントナイト種類 200 200 250 250 ベントナイト質量(g) 400 400 400 400 ベントナイト水量(g) 200 200 200 200 静的破砕剤質量(g) 100 200 100 200 静的破砕剤水量(g) 30 60 30 60

3.3.3実験装置

1)計量カップ

候補材料打設用にΦ95mm,高さ115mmのプラ スチック製計量カップ(図3.8)を2個使用した.

また3.3.21)のケースでは,上部Φ65mm,下

Φ 45mm,高さ約90mm プラスチック製コップ

(図3.9)を使用した.

2)データロガー

3.2.3同様,変位測定用に株式会社東京測器研究所デー

タロガーTDS303を使用する.(図3.3)

データロガーの設定は3.2.3と同じ設定である.

3)変位計

3.2.3 同様,変位計には株式会社共和電業の定格容量

20mm(図3.4)の変位センサDTHA20を使用した.

4)上蓋

3.2.3同様,変位計設置のため,上蓋を用意し,60mm×

60mmのプラスチック板を使用した(図3.5)

3.8 計量カップ

3.9 コップ

(30)

29 3.3.4実験方法

(1)ベントナイト練混ぜの適正水量試験

2種のベントナイトをコップに,水を別の容器に計量する.

それぞれのベントナイトに水を入れ,混ぜる.

24時間後のベントナイトの様子を観察する.

(2)ベントナイト・静的破砕材同時練混ぜ実験

2種のベントナイト,静的破砕剤を計量し,混合させる(図3.10)

3.10 混合後の材料

水を計量し,容器に入れる.

「だま」にならないように「ざる(図3.11)」を使用して,混合させたベントナイ ト・静的破砕剤を3回程度に分けてふるいながら練混ぜ, 練混ぜたものを計量カッ プに入れる.

3.11 ざる

(31)

30

上蓋・変位計・データロガーを設置し,測定を開始する(図3.12)

3.12 ベントナイト・静的破砕剤同時練混ぜ実験全体図

(3)ベントナイト・静的破砕剤別々練混ぜ混合実験

2種のベントナイト,静的破砕剤,それぞれに加える水を計量する.

ベントナイト,静的破砕剤を別々に練混ぜる(図3.13,図3.14)

練混ぜたベントナイト,静的破砕材を混合させ,計量カップに入れる(図3.15)

3.15 混合後の候補材料

3.13 練混ぜ後ベントナイト 3.14 練混ぜ後静的破砕剤

図 5.13  GFRP CG22S ひずみゲージ貼り付け後
図 5.19  ひずみゲージ(単位 mm)
図 5.27  模擬地山材料打設
図 5.28  測定機器設置後全体図
+2

参照

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