研削仕上げ面粗さに関する研究 (仕上げ研削におけ
る,同一点研削回数について)
著者
中島 繁, 田中 秀穂
雑誌名
鹿児島大学工学部研究報告
巻
2
ページ
75-81
別言語のタイトル
Studies on the roughness of grind finish
surfaces
研削仕上げ面粗さに関する研究 (仕上げ研削におけ
る,同一点研削回数について)
著者
中島 繁, 田中 秀穂
雑誌名
鹿児島大学工学部研究報告
巻
2
ページ
75-81
別言語のタイトル
Studies on the roughness of grind finish
surfaces
研 削 仕 上 げ 面 粗 さ に 関 す る 研 究
(仕上げ研削における,同一点研削回数について)
中 島 繁 * 。 田 中 秀 穂 *
SrUDmSONTHEROUGHNESSOFGRⅢVDFINISHSURFACES ShigeruNAKASHIMA,HidehoTANAKA InordertoobtainwelliinishedsurfacesbygrindingOperation,itisofcoursedesirableto repeatgrindingseveraltimeswithoutgivingcuttilngdepthsonthesamepointoftheworks、The problemhereistheextenttowhichthegrindingoperationshouldbe、donefortheimprovement oftheworkingefTiciency、 Generallyspeaking,theiinishsurfnceswouldnotbeimprovedabovesomegradeaccording tothevibrationofgrindingmachineandothervariousreasons・ Theauthorsstudiedontheroughnesswithseveralsortsofmaterials(ST180,SF54,SS34, FC15andFC20)tobegroundexaminingtheinHuencesofthosereasonsuponthefinish Surface・ Asobviouslyshowninthegraph,theroughnessisingeneralindicatedtobesimilarlysta‐ tionalthoughaccompanyingmoreorlessdifferrenceinquantitativemeasurement・ Upto20timesofgrinding,theinfluenceofthemwasrevealedconsiderable,whileatthe numberabove20timestheroughnesstumedoutshowingnoimprovement・ Theideathattheincreasednumberwouldresultgoodsrufaceswasfoundtobewrong,and alsoitwasrevea1edtobeagainsttheworkingeHiciency・ Accordinglytheauthorsconcludetheirresearchresultsasfollows:一 (1)Whenthesamepointofthematerialappliedisgiventhecuttingdepth,thedepths shouldbegreatlyaifected,accordinglyinthatoccasiontheinitialcuttingshouldbemadeina smallsize. (2)Thenumberofgrindingonthesamepointistobequiteenoughapplyingwithinsome 40times、 RecievedMay31,1962. 1 . 緒 研削仕げにおいて,良好な仕上げ面を得るには,加 工物表面の同一点を,切り込みを与えず何回も繰り返 し研削すればよいことはいうまでもないが,作業能率 向上のために,どの程度にすべきかということを知る 必要がある. 一般に,仕上げ而粗さは,研削盤の振動,砥粒の籾 性の不均等,砥粒切刃への溶着金属の付着等の原因に よ っ て , あ る 程 度 以 上 に は , よ く な ら な い も の で あ る.更に研削仕上げの最高の鏡面仕上げの場合には, なお大きな影響をおよぼす. そ こ で 筆 者 ら は , 各 種 の 被 削 材 を , 種 々 の 条 件 を か え て 研 削 し , 上 記 の 原 因 に よ る 影 響 を 検 討 し *磯械工学科. た. 2.実験装置ならびに方法 研 削 盤 豊 田 工 機 製 円 筒 研 削 盤臓石:亘鰐│・本陶器製
砥石周速1650m/minl750r.p、m 研削液湿式30ノ/min 被 削 材 S T 1 8 0 4 7 ゆ × 3 4 7 SF5447の×347 SS4146.5仏×350 SS3447の×350 FC1543.×360 FC2044‘×360 ミーハナイ鋳鉄45ゅ×290 被削材回転数64,112,200r、p、、ー ∼ 粗さ測定大越式表面粗さ検査機 縦3000倍,横50倍 TO式顕微干渉計 各被削材について,最初切り込み,10座,5〃の切り 込みを与え,その後,切り込みを与えず,2,4,8, 20,40,60の各回数だけ,被削材の同一点を円筒研 削し,かつまた,被削材の回転数を64,112,200の 各r・pmにかえることにより,その表面速度を変化さ せ,その各々の回転数ならびに研削回数(C)毎に, 面粗さ(H1nax)を仕上面測定機により測定した. 3.結果および考察 測定した数値を図表にすれば,第1∼14図の通りで ある. /’‐卜 A−60−L−V S S 3 竿 ‘‘H十 切り込み/〃
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中 島 ・ 田 中 : 研 削 仕 上 げ 面 粗 さ に 関 す る 研 究 一 一 同 一 点 研 削 回 教 第 8 図 切り込み/β〃 。 一 一 ミ ト ー ー 0.8. 一=弓#富ミニI
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但 し c : 比 例 常 数 E : 砥 石 幅 w:平均切れ刃間隔〃:加工物直径 γ : 砥 石 周 速 度 D : 砥 石 直 径 〃 : 加 工 物 周 速 度 4 : 切 り 込 み /:送り 又,荻野氏3)によれば亙
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但 し 〃 : 研 削 回 数 c : 比 例 常 数 w:平均切れ刃間隔』:切り込み ひ : 加 工 物 周 速 度 D : 砥 石 直 径 γ : 砥 石 周 速 度 α : 加 工 物 直 径 となり,切り込みによる影響は,極く小いさいものと されているが,実際には切り込みを大きくすると,面粗さは悪くなってくる.これは切り込みの増加ととも
に抵抗が増大し,従って研削面にビビリや,研削盤の 振動を誘起するための二次的な原因によるものであ る.又,小いさな切り込みにおいてはその心配もな く,切り込み20浬程度以下では全く無視してもよい とされている4).しかしながら,本実験の結果で明ら かなように(第1∼8図),A60砥石にて研削した場 合は,C80砥石にて研削した場合に比らべて,相当 2 4 8 2 " イ " β " 一 一 同 一 点 研 削 回 数 第 1 4 図 全般的にみて定量的には多少の違いがみられるが, 定性的には大体近似した傾向を示している. すなわち,同一点研削回数20回程度までは,研削 回数による影響が大きいが,それ以後は研削回数を増 C−ZO−Z戸▽ F C ノ ヴ 切り込み5沙 切り込み5/(( ---誇一一〃=3.7究勉 ︵きわい怪 − ← 〃 = 必 2 2!
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︵1︶おいF$八 0中 島 ・ 田 中 : 研 削 仕 上 げ 面 粗 さ に 関 す る 研 究 79 に切り込みによる影響があるようである. すなわち,最初切り込み’0浬と5'仏の場合を比較 してみると,最初切り込み’0座の場合は,”の場 合に比らべて,同一点研削回数8回程度以下において はカーブが急な勾配を示し,研削回数を増すに従い, 大体一定値に落ちついてきてはいるが,研削回数の少 ない間は,5座の場合に対して大約2倍程度の粗さを 示している.本実験においては,最初切り込みを'0浬, 5座の2つしかとらなかったが,更に切り込みを大き くすれば,このカーブは急な勾配をもつことが予想で きる.このことは,c砥石に比して仕上げ用といって も,比較的粗い粒度のために,切り込みの影響があら われたのである.従ってこのような場合,最初切り込 みが大きいときは,当然,同一点研削回数も増さねば ならないことが考えられる。 これに対して,C80砥石にて研削した場合,さほど 切り込みの影響が出ていないのは,砥粒自体の性質に よることも考えられるとともに,比較的粒度が小なる こと,被削材が鋳鉄のため,材質的にもろく,ねばり のないためと考えられる. 一般に仕上げ用としては,よく#60,#80程度の 砥石が用いられるが,#60程度の砥石で,軟鋼などね ばりのある材料の仕上げには,特に注意し,切り込み 増加のための溶着金属の付着などさけねばならぬこと で,唯’回で大きな切り込みを与え,あとを何回も研 削するより,最初から小いさな切り込みを与えなが ら,所定の寸法に仕上げるか,あるいは能率向上のた めには,最初大きな切り込みを与え,あと’回ごとに 切り込み量を減じていくかの方法によることが賢明の ようである. 第'5図に,同一点研削回数による仕上面のプロフ ィールの一例を示す. (2)加工物表面速度の影響 加工物表面速度をはやくするということは,作業能 率向上のための必須条件であり,出来得ればはやくす るに越したことはないが,面粗さの点からいえば,加 工物表面速度の選定は,他の研削条件ととも重要な因 子であるにもかかわらず,研削盤の振動とか,砥粒切 り込み深さの増大とかのために制限され,理論的には 大体砥石周速の1/100程度が推奨されているが,本実 験においても,大半は16m/min程度付近の表面速度 がよい面粗さを示しているが,中にそれ以外の表面速 度でよい結果を示しているのが2.3あるが,これは 額后A60 C=2
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e=面粗さ向上率砥=2回研削後の面粗さ 葛 z = 〃 回 〃 基準面として,2回研削後の而粗さをとったのは, 唯1回研削後の面粗さを基準面粗さとしてとること は,加工面を超仕上げでもしておかぬ限り,前加工の 面粗さが残っていることの不安を除くためである. 図からも明らかなごとく,どの被削材についても, 同一点研削回数の少ない間は(20回程度まで)比較的 高い向上率を示しているが,同一点研削回数の増加に つれて,それ以後は余り高い向上率を示していない. A60砥石の場合(第16図)一般に最初切り込みが− − シ 同 一 点 研 削 回 数 第 1 6 図 C−80−L戸V 僅かに1%前後の向上しか示していない. C80砥石においては,一般にA60砥石の場合より 低い向上率を示しているが,この場合でもA60砥石 の場合と同じように,同一点研削回数の比較的少ない 間は割合高い向上率を示しているが,60回研削後の面 粗さは,40回研削後の面粗さに対して,大約2%前 後の向上率しか示していない. したがって,一般に仕上げ用として用いられる#60, #80程度の砥石では,同一研削回数は40回程度以下 で充分と思われる. なお,A60砥石によって比較的にC80砥石による よりも,良好な仕上げ面が得られているのは,あらゆ る研削条件が適当したためと思われるが,このことは 一般にいわれているように,粒度の粗い砥石でも相当 に注意し,また研削条件が適当であれば,良好な仕上 げ面を得ることが可能であることを如実に示してい る. (4)砥石のバランスについて 次に砥石のバランスについての面粗さの影響を示す が,バランスの影響も大で,砥石の取り付け時には, 充分注意して,バランスピースにより,静的バランス をとって実験を行なったにもかかわらず,時たま作業 始めとかに非常に大きなうねりをきたすことがある. これは本実験においては,湿式研削であったために砥 石に浸透した研削液が,研削盤の運転休止中に砥石の 下部にたまり,したがってその重さのためにバランス をくづしたものと思われる.これは作業者の注意すべ きことで,作業開始前に充分の予備ナラシ運転を行な い,砥石の回転による遠心力でもって,砥石内部の研 削液を充分放散せしめた後,研削作業にうつるのが妥 当であろう.第18図は同じ研削条件にて,研削した ものの比較である.すなわち,砥石周速1650m/min, A-60-.とV 最 初 切 り 込 み / 0 座 最 初 知 り 】 込 み 5 座 AF60-Z-デV