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天然染料を用いた後媒染染色布の官能評価

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Academic year: 2021

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(1)Title. 天然染料を用いた後媒染染色布の官能評価. Author(s). 森田, みゆき; 駒津, 順子; 小松, 恵美子. Citation. 北海道教育大学紀要. 自然科学編, 64(1): 11-17. Issue Date. 2013-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6976. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(自然科学編)第 6 4巻 第 1号 J o u r n a lo fHokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n( N a t u r a lS c i e n c e s )Vo . l6 4,No. l. 平 成 25{ I 8月 August,2 0 1 3 ご. 天然染料を用いた後媒染染色布の官能評価 森田みゆき 1. 駒 津 順 子 2 ・小松恵美子 3. 1北海道教育大学札幌校生活環境工学研究室 2北海道北見緑陵高等学校. 3北海道教育大学旭川校被服学研究*. S e n s o r yE v a l u a t i o no fP o s t m o r d a n tDyedF a b r i cw i t hN a t u r a lDye MORITA Miyuki1,KOMATSUJunko2andKOMATSUEmiko3 lDepartmento fE n g i n e e r i n go fL i f eandEnvironment ,S apporoCampus,HokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n 2 H o k k a i d oK i t a m iRyokurγouHighS c h o o l 3Departmento fT e x t i l eS c i e n c e,AsahikawaCampus,HokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n. ABSTRACT Wemadeasensoryt e s to ft h edyedf a b r i ct h a twasdyedwithdyes o l u t i o npreparedbyd i f f e r e n t methodsf o rhighs c h o o 1studentso fs u b j e ct .D i f f e r e n tc o n d i t i o n so fdyedf a b r i c swereeva1uated h edyedf a b r i c i ngrades9basedonstandardc o n d i t i o n sdyedf a b r i c .Forstandarddyedf a b r i c,t .Theh i g h e s ts c o r ewas4 . 9(A ,l t h ef i r s te x t r a c t i o n, gradeso feachweret h esameo r1 e s s e rnumber. r e f r i g e r a t e d ). h e1 0 w e s ts c o r e swere1 . 3( n omordant,t h es e c o n de x t r a c t i o n .n o ts a v e )and1 . 4 Ont h eo t h e rhand,t ( A 1and, Kt h es e c o n de x t r a c t i o n .n o ts a v e ) .Exceptf o rt h ev a 1 u e♂ o fFemordantdyedf a b r i c,t h ec o r -. *va1uewasanegativecorre1ation,a * r e 1 a t i o ndyedf a b r i cc o 1 o r sande v a 1 u a t i o np o i n t swerea sf o l l o w s .1 *v a 1 u ewasp o s i t i v e 1 yc o r r e 1 a t e d .Thec o m b i n a t i o nd i f f e r e n c e wast h es t r o n gp o s i t i v ec o r r e 1 a t i o n,andb betweent h edyedf a b r i c swasc a 1 c u 1 a t e du s i n gTukey'sm u 1 t i p 1 ec o m p a r i s o n .Asar e s u 1 to fcomparing 3p a i r sweredeterminedt obes i m i 1 a rc o 1 o r si n3 6 t h et h r e emordantandn o n -mordantdyedf a b r i c s,2 p a t r s . h a tt h e r ei snoi n f e r i o r Thes u b j e c t sa r ee v a 1 u a t e dt h a tt h e r ei sad i f f e r e n c ei nt h edyedf a b r i c,butt dyedf a b r i c. 1.緒言 天然素材を染料と使用した染色は古来から行わ. れているが,近年は染料素材が天然素材であるた め,環境に配慮した染色として注目されている。 天然染料の染色技法は木村ら 1.2)が詳細にまとめ. 1 1.

(3) 森田みゆき・駒津順 f .小松恵美. ている。. f. 2 . 染色条件と官能評価. また,天然染料を用いた染色教材の研究 3,4.5,6). 2-1 試 料. も行われており,身近な天然染料の利用は,染色 に興味を持たせ,天然物の有効利用を通し,資源. 染色材料は玉ねぎ外皮とし,乾燥した状態で用. や環境の視点で生活を捉える態度を養成すること. いた. O. 媒染剤は,硫酸鉄(皿)アンモニウム(=鉄. ができると考えられる。我々は高等学校家庭科の. 明馨,. S 0 4 )2 ・12H20 :国産化学),硫 FeNH 4(. 授業 1単時間 ( 5 0 分等)で天然染料をもちいた染. 酸カリウムアルミニウム(=カリウム明馨,. 色教材の開発と授業実践 7)をおこなっている。. AlK( S 0 4 )2・12H20 :協和純薬),リン酸水素二. カリウム (K2HP04 :純正化学)の 1級を用いた。. 一方で,天然染料であっても染色液や媒染剤溶 液の大量の使用は環境への影響を考慮する必要が. 布は,綿(JI S染色堅牢度試験用,. J I SL0803準. ある針。また,大型布吊の染色や学校での染色実. 拠)を用いた。水はすべて水道水を使用した。. 習では大量の天然染料を使用することになる。 2-2 玉ねぎ外皮染色布の官能評価による解析. そこで,天然染料の大量確保が困難であること. 2-2-1 染色布の調製と測色. に廃液中の染料の濃度を削減するために,授業 実践への染色の技術的な改善を行い染色液の調製. 染色液は表 1に示すように,玉ねぎ外皮や染色. 法を変化させることで染色材料を 1 1 4に減量化し. 液の保存方法,抽出における玉ねぎ外皮の使用量. た9)。この染色布について色差計を用いて測色を. や抽出回数,染色液の再利用などの条件を変化さ. 行った。. せたものを使用した。. しかし,色差式を使った機器測定による測定は,. .6gに水 色素の抽出は,最初に玉ねぎ外皮0. 視感判定との一致の程度は十分とはいえず,人間. 30mlを沸騰後 20分間煮沸抽出後,櫨過したもの. の目視による精度が機器の精度を上回っていると. を基本として抽出した 11番液J,その後再抽出. いう報告 10)もある。一方で,視感判定のためには,. した 12番液J,未抽出の染色材料と 1回抽出後. 判定者であるパネリストの選抜法や訓練法も重要. の染色材料を乾燥時の重量比が 1対 1となるよう. となると考えられている 11)。. に配合し抽出した「混合液」の 3種類とした。. そこで本研究では,染色材料である天然染料を. 染色液の利用方法は,色素抽出直後の「初回液J,. 削減して染色した染色布について,目視と色差計. 初回液に加水し浴比調製した 12回液」の 2種類. による計測値を比較検討するため,染色実習を履. とした。保存は,染色液を保存しない条件(=N). 修した高校生をパネリストとした染色布の官能評. のほかに,染色液の冷蔵 (5o C= R )と ,. 価を行った。. を抽出した後の染色材料の冷凍 (-18C= F )に. 1番液. 0. ついて,それぞれ 2週間保存した場合の影響を検 討した。. 表1.染色液の抽出・保存・染色条件と玉ねぎ外皮の使用量 保存条件 抽出回数. 抽出液. 外皮. 抽出 1回目. 冷蔵 (5C) 0. 抽出 2回目 抽出液の混合 (1:1). 1 2. 冷蔵 (5C) 0. 冷凍 ( -lSC) 0. 染色条件 初回液染色布 残液染色布 (皮の量) (皮の量) 1N(100%) 2N(50%) 1R(50%) 3N(0%) 4N(50%) 5N(25%) 4R(50%) 5R(25%) 4F(50%) 5F(25%).

(4) 天然染料を用いた後媒染染色布の官能評価. 標準とした 1Nの色素の抽出は,玉ねぎ外皮を 100% o.w.f.として細かく裁断し,玉ねぎ外皮. の50倍の水を加え 20分間煮沸抽出した。抽出液を. i 慮過し櫨液に水を加えて染色液を再調製した。 染色条件 1R~5F の 9 種類の染色条件で染色し た。標準の染色条件は,浴比を 1 : 5 0とした。染色 液は,室温まで放冷した後,綿白布を水で濡らし, 軽く絞った後に染色液へ浸漬した。加熱昇温し, j 弗騰後に温度を 90-100Cに保ちながら染色した。 0. 媒染は後媒染とし,布を取り出し,水ですすぎ, 図 1.染色布の評価の実際. 軽く絞った後, 6 % o.w.f.の媒染液に浴比 1 : 5 0, 室温で浸漬した。その後,水で、すすぎ風乾した。 染色布の測色は,刺激値直読方式の測色色差計. 解析は,官能評価分析の評点j 去により Excelによ る F検定(繰り返しのない二元配置の分散分析). 2染色布. (日本電色製,スベクトロフォトメータ-NF333). を行い,染色布を評価した。あわせて,. を用い, ] I S28722の条件 aに準拠して 3刺激値. 聞の差の組み合わせを調べるために Tukeyの方. 5系の L*,♂, の X, Y, 2を測定し, CIE表色 1. 法により多重比較を行った。. b *を算出した 12)。. 2-2ー 2 官能評価分析. ①評価用サンプルの作製:. 3 . 結果および考察 3-1 染色布の評価結果と色差データとの相関. .Ocmx7 .5cm無彩色 官能評価用台紙として, 3. 表 2に,染色布の評価結果を示す。評点は,標. (灰色)用紙を二つ折りにし片面を 2.0cmx. 準の染色布 (lN=5点)に対し,同じあるいは. 2.5cmに切り抜いた後,染色布をはさみ固定した。. ②評価方法:. それ以下の点数であった。 染色条件別の染色布の評点の平均を媒染金属別. 1年次に家庭科の科目家庭基礎にお. にみると以下の通りである。 Feは1R,2Nが高. ける染色実習を履修経験を持つ高等学校 2, 3年. 1 R , 2Nが高く 3N, く3N,5N,5Rが低く, Alは. 生 10名(男子 6名,女子 4名)とした。. 5Rが低く,. 被験者は,. 評価方法は,染色布を無彩色(灰色)用紙の上 に置き,北側の窓からの自然光下, 1O ~16 時の間 に評価を行った(JI S28723にもとづく)。染色. Kは1R,4Rが高く 3N,5Nが低く,. 未媒染(=UnMordant,UM)は1R,5Fが高く 3N, 5Nが低かった。. 全体の中で平均が最も高いのは,. Alの 1R. 0枚を提示し, 1N=5を基準にマス 布は,一度に 1. ( 4 . 9 ),ついで Feの1R(4.8)となり,基準の 1N( 5 ). 目に固定して提示し評価する。それ以外は被験者. にもっとも近かった。逆に平均が最も低いのは,. が判定に応じて入れ替え 1~ 9のマス目に配置す. 1 .3 ), Alと K の3N ( 1 .4 ) であっ 未媒染の 3N (. る。判定後に,裏返して染色布の染色条件を知ら. た。このことは,同じ染色条件で得られた染色布. ) せた(図 1。. の表面反射スベクトルがを用いた測色による計測. 評価の尺度は,染色堅牢度試験判定用スケール. 値への影響を検討した際,. 9種類の中で最も 1N. SL0804 変退色用グレースケール,中間点 ( JI. に近い値で低くなった条件が 1Rで,逆に最も高. 数を除く)に相当する色の差とした。評点は,標. くなった条件が 3Nであった 9)ことと一致する結. ) を基準とし 準の染色条件による染色布 (lN=5. 果となった。. て,染色条件の異なる 9枚を, 9段階で評価した。. さらに,染色布の色差データと評価点の相関を. 1 3.

(5) 森田みゆき・駒津順 f .小松恵美. f. 図 2および相関係数を表 3に示す。 L * 値は,す. について判定した。表 4に染色布の分散分析表を. べての媒染金属および未媒染において,負の相関. 示す。. がみられた。 ♂値は,. Al, K,未媒染において. 分散分析表より,観測された分散比が, F境界. Feは非常に低い負. 値よりも大きく,かっ p 値の 1 0 0 倍が検定した有. 正の強い相関がみられたが,. の相関であった。 げ値はすべての媒染金属およ. 意水準よりも小さい場合,有意差が認められる。. び未媒染において正の相闘がみられた。. 標準の 1N に対して 2N~5F までの 9 の染色条件. における 3つの媒染金属による染色布聞は, Fe,. A l,K は 1%,未媒染は 5 %で有意差が認められ,. 3-2 染色布聞や生徒聞の評価の差遣 染色布聞の色や評価結果に生徒聞に差があるか. 染色布には違いがあると判定した。さらに,生徒. 表2 . 染色布の評価結果. 0 被験者の数 n=1 染色布の平均(標準偏差). Fe 4 . 8 ( 0. 42 ) 0. 47 ) 4 . 0 ( 0. 47 ) 2 . 0 ( 0 . 5 7 ) 3 . 1 ( 0. 4 8 ) 3 . 7 ( 0. 48 ) 3 . 3 ( 2 . 1 ( ) 0 . 57 2 . 2 ( 0 . 6 3 ) 0 . 8 2 ) 2 . 7 (. 1R 2N (染 3N 染色 4N 色 件 条 空 り 4R 別、1重 4F ) 類 5N 5R 5F. 4 . 9 4 . 1 l .4 3 . 7 3 . 0 3 . 4 3 . 2 2 . 3 3 . 2. A l ( 0 . 3 2 ) ( 0 . 7 4 ) ( 0 . 5 2 ) ( 0 . 4 8 ) ( l .1 5 ) ( 0 . 5 2 ) ( 1. 1 4 ) ( 0. 4 8 ) ( 0 . 7 9 ). K. 4 . 7 3 . 1 l .4 3 . 1 3 . 9 4 . 0 2 . 1 2 . 5 2 . 5. ( 0. 48 ) ( 0 . 7 4 ) ( 0 . 5 2 ) ( 0 . 7 4 ) ( 0 . 7 4 ) ( 0 . 6 7 ) ( 0 . 8 8 ) ( 0 . 7 1 ) ( 0 . 9 7 ). 未媒染 4 . 6 ( 0 . 5 2 ) ( 0 . 7 9 ) 3 . 2 0 . 4 8 ) l .3 ( 0 . 7 4 ) 2 . 9 ( 0 . 6 7 ) 3 . 3 ( 3 . 1 ( 0 . 3 2 ) 2 . 2 ( 0 . 6 3 ) 0 . 8 2 ) 3 . 0 ( 0 . 8 4 ) 3 . 4 (. 表3 . 染色布の L日* b * 1 1 直と評価点の相関係数. K. A l. Fe. U孔f. L *. 0 . 7 8 4 9. 0 . 7 8 4 9. 0 . 9 5 7 8. 0 . 9 6 3 4. * a. 0 . 1 1 7 9. 0 . 9 0 6 9. 0 . 8 9 5 2. 0 . 9 3 6 0. b *. 0 . 9 4 7 9. 0 . 7 7 5 5. 0 . 6 7 3 9. 0 . 9 0 7 0. 表4 . 染色布の分散分析表 変動要因. 媒染剤. Fe 染色布. Al K. UM Fe 生徒. Al K. UM Fe 誤差. Al K. UM. 変動. 7 2 . 8 0 5 8 . 3 6 6 5 . 8 9 5 9 . 7 6 1 0 . 5 4 2 2 . 2 7 2 9 . 1 6 6 . 2 8 1 4 . 7 6 3 2 . 5 3 2l .4 4 2 0 . 0 2. 自由度. 分散. 観測された分散比. 8 8 8 8 9 9 9 9 7 2 7 2 7 2 7 2. 9 . 1 0 7 . 2 9 8 . 2 4 7 . 4 7 l .1 7 2 . 4 7 3 . 2 4 0 . 7 0 0 . 2 0 0 . 4 5 0 . 3 0 0 . 2 8. 4 4 . 4 0 1 6 . 1 4 2 7 . 6 5 2 6 . 8 6 5 . 7 2 5 . 4 8 1 0 . 8 8 2 . 5 1. P値 F境界値 7 . 7 2 E 2 5 2 . 7 7 2 .1 9 E 1 3 2 . 7 7 4 . 4 7 E 1 9 2 . 7 7 9 . 6 1 E 1 9 2 . 0 7 5 . 9 1 E 0 6 2 . 6 6 1 . 0 3 E 0 5 2 . 6 6 l .7 5 E 1 0 2 . 6 6 1 . 4 8 E 0 2 2 . 0 1. ρ * * * * * * * * * * * * * *. *:p<.05,料:p<. 0 1. 1 4.

(6) 天然染料を用いた後媒染染色布の官能評価. Fe, Al, K は 1%,未媒. 3-3 同程度の色と判定できる染色条件の判定. 染は 5%で有意差が認められ,生徒聞の評価結果. どの条件の染色布聞に差がみられるかを調べる. 聞の評価も同様に,. に違いがみられた. ために,. Fe媒染染色布を 9種類の染色条件によ. る染色布聞の検定を Tukey法による多重比較を 行った。. 1 5.

(7) 森田みゆき・駒津順 f .小松恵美. 2N. 4N. 4R. 4F. 5N. 5R. 5F. . A .. l R 2 N. 3N. f. .. ¥. 3 N. 1 . 町. . A . .企. •*. .. ¥. 4 N. 企. 1 . 町. .企 .. ¥. 4 R. 1 . 町. • .. 4 町. 1 . 町. 1 . 町. 企. -女. 女. 4 F. .. .企. .企. ¥. • •. .企. ‘ 』. .企. -女. -女. 企. .企. *•. ¥ • a‘ ¥• ¥ .企. -女. .企. 5 N 5 R. 企. *. 図3 . 染色条件の違いによる同程度の色と判定した 2染色布の組み合わせ .: Fe( 1 1 ),企:Al( 17 ),.:K ( 1 4 ),女:U M ( = : . . K 媒 染 , 1 6 ). 9種類の染色条件による染色布のすべてについ. 5F ( 4 Fの 2回液)の 3つの組み合わせ 9)である。. て同時に対比較し, 36通りの組合せの中から染色. この条件の組み合わせについて同じ程度の色と見. 条件の違いによる同程度の色と判定した 2染色布. なされたのは, 4N-5Nおよび4R-5R聞の Al媒. 聞の組みあわせを判定した(図 3). 染および未媒染による染色布だけであった。. 0. 2つの染色. 布聞の差について,有意差 (p<.01) がなく同 じ程度の色と判定されたのは以下の通りである。 媒染金属別では, Fe (=・)は 1 1組 , Al (=. 以上のように,測色において大きな差異がみら れないとされた染色布は,目視による官能評価で は評点の違いが見られた。そこで染色実習を数種. 企)は 17組 , K (=・)は 14組,未媒染(=女). の調整による染色液で実施し,実習授業を履修し. 6組であった。また,染色条件別では 3 6 組の中 は1. た被験者に「同じ媒染剤でありながら染色布の色. で2 3 組が同程度の色と判定された。 3つの媒染金. が異なる条件で実習授業を行うことについてどう. 属および未媒染の 4条件で同じ程度の色と判定さ. 思うか」と質問したところ,全員から実習教材と. れた組み合わせは, 2N-4R,3N-4F,4N-4R,. して問題を感じないという回答が得られた。. 4N-5Fの 4組であった。さらに, 3条件が同程 , 度の色とみなされたのは 5組. 2条件は 1 1組 ,. 1. 条件は 3組であった。 一方,染色材料を減量して授業実践行う場合,. 4 .総 括 高等学校の染色実習を履修した男女 1 0名を被験. 想定される染色布の組み合わせは, 4N (混合液,. 者にして,天然染料を用いて染色液の抽出方法,. 初回液)と 5R ( 4 Rの 2回液)および, 4R ( 混. 染色液の利用回数,染色液や再抽出の染色材料の. 合液を冷蔵保存,初回液)と 5R ( 4 Rの 2回液). 保存を変えた染色布の官能検査を行った。. および, 4F (混合液の 2番液を抽出する前に染. 4 Rの 2回液) 色材料を冷凍保存,初回液)と 5R ( および, 4R (混合液を冷蔵保存,初回液)と 5R. ( 4 Rの 2回液)およびf,4F (混合液の 2番液を 抽出する前に染色材料を冷凍保存,初回液)と. 1 6. 標準の染色条件による染色布に対し,染色条件 の異なる 9枚を,. 9段階で評価した。. それぞれの染色布の評点は,標準の染色布に対 し,同じあるいはそれ以下の点数であった。全体 の中で平均が最も高いのは, 4 . 9点(媒染金属 Al,.

(8) 天然染料を用いた後媒染染色布の官能評価. 1香液染色液の冷蔵保存),一方で平均が最も低. .3点(未媒染, いのは, 1. 2番液保存なし), 1 .4. 点(媒染金属 A lと K,2 番液保存なし)であった。 また,染色布の色差データと評価点の相関は,. Fe媒染染色布の♂値を除き,ピ値は負の相関,. 査入門.. H本技術出版. 2011, p.5-7. 1 1 ) 早川文代.官能評価におけるパネルについて. 分析. 型パネルの選抜と訓練を巾心に一.家政誌. 2 0 1 3,. vo1 .6 4, n o 1, p . 3 9 4 2 1 2 ) CIECompteRendeu,QuiningiemeSession,3 5 ( 1 9 6 3 ). ♂は正の強い相関,日値は正の相関がみられた。 媒染金属の違いによる染色布の色や生徒聞の差 は ,. 1%の有意水準で、差がみられたため,染色布. 聞の組み合わせにおける差を, 多重比較で検定したところ,. Tukey法による. (森田みゆき. 北海道教育大学札幌校教授). (駒津順子北海道北見緑陵高等学校教諭) (小松恵美子. 北海道教育大学旭川校准教授). 3つの媒染および未. 6 通り中 2 3 組が同程度の色の 媒染染色布間では, 3 染色布であると判定された。 一方で,被験者は染色条件により染色布に違い があると評価しているが,色の違いがあっても染 色布として遜色が無いとの回答が得られた。. 【引用文献] 1)木村光雄,“天然染料による染色と媒染の方法..自 然の色と染め.木魂社, 1 9 9 7. 2) 1 1 1崎和樹,草木染め一四季の自然を染める. 1 1 1と渓. 9 9 7 谷社, 1 3) 生野晴美,堀内かおる,岩崎芳枝.染色教材への;大 然植物染料の適用. 主として玉葱・紅茶の場合. .家. 9 9 0, vo1 .3 4, n o . 2, p . 3 1 3 6 教誌. 1 4) 円景弥生,三園咲子.地域素材をJ+Iいた染色教材の 開発桜の葉を用いた場合. .弘前大学教育学部紀要.. 1 9 9 8, vol .8 0, p .7 1一7 8 5)後藤景子,橘高純子.小学校家庭科と関連させた「総 合的な学宵の時間」の構築.京都教育大学紀要. 2 0 0 5,. vo1 .1 0 7, p . 1 1 5 1 2 2 6)浦野栄子,萩原磨志.天然藍の染色教材への適用. 信州大学教育学部付属教育実践研究指導センタ一紀要.. 1 9 9 9, vol .7 , p. 1 8 1 1 8 8 7)駒津順子,小松恵美子,森田みゆき.高等学校家庭 科の染色教材開発. 1単位時間で行う玉ねぎ外皮染色. 0 1 2, vol .6 3, no3, p .1 3 3一1 4 1 一.家政誌. 2 a t o s h iOkamura, 8) EmikoKomatsu,MiyukiMorita,S MasahiroYahata,andHarumiIkuno,I n v e s t i g a t i o no f F a b r i cC o l o r i n gw i t hC l a yP i g m e n t s .I n c l u d i n gM i n e r a lP a r t i c l e s A n a l y s i sbyXRF.XRD,SEMandEDS SEN'IGAKKAISHI,2 01 1 ,v o . 1 6 7,no , l p. 16 2 1 9)駒津順子,森田みゆき,小松忠、美子.天然染料の削 減が後媒染染色布の色に与える影響.投稿中. 1 0 ) 佐藤信.“官能検査一名人芸から科学へ一..官能検. 1 7.

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