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ヘリカルスキャナを併用した走行型連続画像計測システム

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Academic year: 2022

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キーワード 画像計測,走行型,ヘリカルスキャナ,産業用エリアカメラ,トンネル調査,3 次元計測

連絡先 〒120-0006 東京都足立区谷中 2-10-7 エムケイビル TEL03-5673-7050 E-mail:[email protected]

ヘリカルスキャナを併用した走行型連続画像計測システム

㈱計測リサーチコンサルタント 正会員○皆川 哲也 正会員 西村 正三 正会員 渡邉 弘行 原 健司 加藤 淳 味岡 収

1.はじめに

筆者らは産業用エリアカメラを用いた「走行型連続画像計測シス テム」1)をトンネル壁面やモノレール軌道桁の調査に用いている.

メインシステムの画像収録部のイメージ及び使用カメラを図-1 に 示す.従来,ビデオ画像を用いる方法が多用されているが,画像劣 化と後処理作業の煩雑さが課題であった.本システムでは,製造ラ インでの画像検査に使用される産業用エリアカメラを利用すること でこれらの課題を解決した.このシステムを用いて走行しながら撮 影した個々の画像は、幾何補正等の画像処理・合成を行い展開画像と

して調査に供する.今回この展開画像生成の精度向上を図るため,トンネル壁面とカメラの空間情報の計測 が可能な「ヘリカルスキャナを併用したシステム」にバージョンアップした.本報では,この概要と適用例 について報告する.

2.ヘリカルスキャナの有効性

展開画像の作成ではカメラの位置や角度等の撮影条件を 設定する必要がある.水平面に固定された軌道上を直進す る場合には,この条件設定は比較的容易である.しかし,

トンネル曲線部のカントや道路トンネルの場合,トンネル 壁面の同じ高さや離間距離を保持して撮影することはでき ず,位置や撮影画像の大きさが変化するため画像処理の条 件設定が煩雑になる.そこで走行する車両から常にトンネ

ル断面にレーザを照射し,壁面とカメラの空間情報を取得できる「ヘリカル機能」を付加させることでこれ らの課題を解決した.この「ヘリカル機能」は通常 360 度旋回する3Dレーザスキャナの旋回方向を固定し て断面方向の計測を行うものであり,図-2に示すように,走行中はらせん状にレーザをトンネル壁面に照射 して空間情報を取得する.このようにして得られた空間情報を利用して取得画像の画像補正を行う.

3.ヘリカルスキャナの仕様

スキャナ本体は通常3次元形状計測に利用する FARO Photon120 であり,これに「ヘリカル機能」を追加し ている.計測時にこれを走行車両の最後尾に搭載して使用する.スキャナ本体の外観と車両への搭載イメー ジを図-3に示す.ヘリカルスキャナの仕様は次の

とおりである.

①周辺 320 度の範囲でデータを取得(下方向 40 度は死角)

②1 断面当り 538~120000 ポイントのデータ を取得(データ取得密度による)

③1 秒当たり 3~96 断面のデータを取得(走行 速度による)

図-2 ヘリカルスキャナによる計測イメージ

図-3 ヘリカルスキャナの外観と搭載イメージ 図-1 画像収録部イメージ・カメラ 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度)

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4.道路トンネル調査での適用

このヘリカルスキャナを併用した走行型連続画像計測シス テムを道路トンネル調査に適用した.0.2 ミリの ひび割れ抽 出を目処とし,走行速度を時速 15km として進行方向の間隔約 30cm ピッチ,1段面当り 2,000 ポイント(上り下りの 2 方向)

のトンネル断面形状を取得した.ヘリカルスキャナから得ら れたトンネルの3次元展開図を図-4に示す.また,ヘリカル スキャナから得られた撮影時の位置情報に基づき,カメラの 位置と角度を図示したものを図-5に示す.スキャナとカメラ の位置関係は機材設置時に取得している.

5.展開画像の作成

トンネル壁面をカメラで撮影するイメージを図-6 に示す.

個々のカメラから得られる画像は歪みがあるため,これを次 のような手順で幾何補正を行い方形画像にする.この幾何補 正を実施する際の補正条件としてヘリカルスキャナのデータ を利用する.

①ヘリカルスキャナのデータからトンネルモデルを作成

②トンネル壁面を等間隔のワイヤーフレームモデルで作成

③ワイヤーフレームモデルをカメラ画像に変換

④アフィン変換にて方形画像に変換

このように得られた方形画像をつないで展開画像とする.この作 成イメージを図-7に示す.これらの作業は,システムを構築して自 動化で実施している.

6.まとめ

調査に画像計測を利用する場合,精度の高い調査を実施する上で 鮮明な画像データが得られることが重要である.産業用エリアカメ ラを利用した本システムは,この基本性能が優れているこ

とがこれまでの調査事例で示されている.また「ヘリカル スキャナを併用」し画像処理工程に距離情報を補正情報と して活用することで,更に高精度な展開画像生成が可能で あることが検証できた。また,別途実施した据置型のレ-

ザ計測との比較においても,同様なトンネ断面形状を取得 していることを確認した.更に今後,3 次元的な動きを検 出する装置(ジャイロ)の装備を計画しており,これにより 計測車両の 3 次元的な動き(角速度や姿勢角)をリアルタイ

ムに検出することが可能となる.よって,これまで別々に実施していた「画像計測とレーザ計測」2)を同時 に実施することが可能になり,トンネル計測調査はより効率的に進歩するものと考えられる.

【参考文献】

1)西村正三ほか:「走行型連続画像計測システム」の開発と構造物壁面調査への活用 平成 22 年 9 月 応用 測量論文集(論文)日本測量協会

2)道路トンネル健全性評価技術の研究:平成 21 年 4 月 新都市社会技術融合創造研究会 道路トンネル健 全性評価技術の研究プロジェクト 研究報告 7『道路トンネル健全性評価技術の研究』

図-4 ヘリカルスキャナから得られた3次元展開図

図-5 ヘリカルスキャナから得られたカメラ位置・角度

図-6 トンネル壁面の撮影イメージ

図-7 展開画像の作成 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度)

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