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平成 24〜26 年度総合分担研究報告書   

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Academic year: 2021

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(1)

厚生労働科学研究費補助金(障害者対策総合研究事業(精神障害分野)) 

平成 24〜26 年度総合分担研究報告書   

精神障害者保健福祉手帳の判定マニュアルの作成及び実態把握に関する研究 

(研究代表者  宮岡  等) 

 

精神障害者保健福祉手帳の等級判定における不一致に関する研究  精神障害者保健福祉手帳の等級判定の具体的な運用に関する研究 

 

研究分担者  山﨑  正雄  高知県立精神保健福祉センター  所長   

研究要旨 

平成 24 年度の研究では、平成 16 年度の厚生労働科学研究費補助金・障害保健福祉総合研究事 業「精神障害者保健福祉手帳の判定のありかたに関する研究」(主任研究者:白澤英勝)の分担研 究「模擬症例の判定に関わる調査」(分担研究者:山﨑正雄)において指摘されていた等級判定の 自治体間でのばらつきの現状を確認するためのアンケート調査を行った。平成 23 年 4 月 1 日に改 正された、発達障害や高次脳機能障害に関する情報を得やすくした新たな診断書様式となって以 降の、自治体間での等級判定の不一致の状況を確認するために、模擬症例の等級判定シミュレー ションを行い、結果を分析した。 

平成 25 年度の研究では、平成 24 年度の研究成果をもとに、「精神障害者保健福祉手帳の等級判 定マニュアル(案)」(以下、新マニュアル案)の作成に取り組み、新マニュアル案に掲載する「精 神障害者保健福祉手帳の等級判定のための参考症例集(案)」の作成を行った。ICDカテゴリー ごとの症例を作成し、その判定の手順や留意事項を解説に盛り込んだ。 

  平成 26 年度は、新マニュアル案の内容を評価・検討するために、全国の精神保健福祉センター において、等級判定会議に提出された実際の診断書を新マニュアル案に沿って等級判定を試行し てもらい、実際の等級判定結果と比較分析した。他の分担研究の成果とあわせて、研究班全体で 協議を行い、新たな「精神障害者保健福祉手帳の等級判定マニュアル」に掲載する「精神障害者 保健福祉手帳の等級判定のための参考症例集」を完成させた。 

   

研究協力者  鈴木  志麻子 

:(前)相模原市精神保健福祉センター・所長  波床  将材 

:京都市こころの健康増進センター・所長  原田  豊 

:鳥取県立精神保健福祉センター・所長   

A. 研究目的 

  平成 24 年度、平成 25 年度の厚生労働科学 研究費補助金(障害者対策総合研究事業(精神 障害分野))「精神障害者保健福祉手帳の判定マ ニュアルの作成及び実態把握に関する研究」

(研究代表者:宮岡等)の成果をもとに、「精 神障害者保健福祉手帳の等級判定マニュアル

(案)」(以下、新マニュアル案)を作成した。

その新マニュアル案の内容を評価・検討するた めに、全国の精神保健福祉センターにおいて、

新マニュアル案に沿って実際の診断書の等級 判定を試行してもらい、他の分担研究の成果と あわせて、追加・修正を加えて、新たな「精神 障害者保健福祉手帳の等級判定マニュアル」に 掲載する「精神障害者保健福祉手帳の等級判定 のための参考症例集」(以下、参考症例集)を 完成させる。 

 

B.研究方法 

  平成 24 年度は、20 ケースの模擬症例を作成、

各自治体で模擬症例の等級判定シミュレーシ ョンを行ってもらい、等級判定の不一致の状況

(2)

を確認、問題点を抽出、分析する。 

平成 25 年度の研究では、平成 24 年度の研究 で抽出された等級判定における問題点を考慮 して、新マニュアル案に掲載する参考症例集

(案)の作成に取り組む。 

平成 26 年度は、新マニュアル案の内容を評 価・検討するために、各自治体において、等級 判定の対象となった実際の診断書を新マニュ アル案に沿って等級判定を試行してもらい、そ の結果の分析を行う。最終的に、他の分担研究 の成果とあわせて内容を検討し、参考症例集を 完成させる。 

 

  (倫理面への配慮) 

平成 24 年度の研究では、研究班の準備した 架空の症例を使用した。平成 25 年度は、「精神 障害者保健福祉手帳の等級判定のための参考 症例集(案)」の作成を行っている。平成 24 年 度、平成 25 年度の研究では、特定の個人情報 は取り扱っていない。平成 26 年度の研究では、

実際各自治体に提出された診断書を用いてい るが、アンケートの回答には等級判定の対象と なった診断書情報から、患者の年代、診断名、

ICD‑10 コード、判定等級のみを回答してもらい、

個人の特定される可能性のある情報は取り扱 っていない。なお、研究全体については、北里 大学医学部倫理委員会に研究申請書を提出し、

同委員会の承認を受けて実施している。 

 

C.研究結果 

  平成 24 年度の研究では、全国 67 の精神保健 福祉センターのうち 63 か所の精神保健福祉セ ンターから回答を得た(回収率 94.0%)。 

模擬症例の等級判定結果を見ると、いずれの 模擬症例においても等級判定が分かれ、1 級か ら 3 級までのすべての等級に判定が分かれたも のも 20 症例中 6 症例あるなど、等級判定の不 一致、自治体間でのばらつきの現状が確認され、

等級判定における問題点が抽出された。 

平成 25 年度の研究では、平成 24 年度の分担

研究の成果をあわせて、新マニュアル案に掲載 する参考症例集(案)を作成した。 

平成 26 年度の研究では、等級判定業務を行 っている 66 か所の精神保健福祉センターのう ち、63 か所の精神保健福祉センターからの回答 を得た(回収率 95.5%)。新マニュアル案を使 って等級判定を試行してもらった結果を分析 した研究成果と他の分担研究成果とをあわせ て、研究班全体で協議を行い、参考症例集を完 成させた。 

 

D.考察 

  平成 24 年度の研究結果からは、自治体間で の等級判定のばらつきが認められ、等級判定に おける不一致の解消には、疾患特性・障害特性 を踏まえた等級判定の基準・指標の作成が必要 であり、診断書作成及び障害等級判定のための 新たなマニュアルの整備が必要であると考え られた。 

平成 25 年度は、前年度の各分担研究の成果 をもとに新マニュアル案を作成した。 

平成 26 年度はその新マニュアル案の内容を 評価・検討し、加筆・修正して、新たな「精神 障害者保健福祉手帳の等級判定マニュアル」に 掲載する参考症例集を完成した。 

 

E.結論 

  平成 24 年度〜平成 26 年度の研究によって、

精神障害者保健福祉手帳の等級判定に活用で きる手引きとして、平成 15 年発行の「精神障 害者保健福祉手帳の手引き(診断書作成・障害 等級判定マニュアル)」(日本公衆衛生協会)以 来の新たなマニュアルを作成できた。 

 

F.研究発表    1.論文発表 

    特になし。 

2.学会発表  特になし。 

 

(3)

G.知的財産権の出願・登録状況    1.特許取得 

特になし。 

  2.実用新案登録  特になし。 

  3.その他        特になし。 

  文献   

1)「精神障害者保健福祉手帳制度実施要領に  ついて」(平成7年 9 月 12 日健医発第 1132  号厚生省保健医療局長通知) 

2)「精神障害者保健福祉手帳の判定基準につい  て」(平成 7 年 9 月 12 日健医発第 1133 号厚  生省保健医療局長通知) 

3)「精神障害者保健福祉手帳の障害等級判定基  準の運用に当たっての留意事項」(平成 7 年 9  月 12 日健医精発第 46 号厚生省保健医療局精  神保健課長通知) 

4)(財)日本公衆衛生協会、精神障害者保健福  祉手帳の手引き(診断書作成・障害等級判定  マニュアル)、東京、2003 

5)白澤英勝、平成 16 年度−17 年度厚生労働科  学研究費補助金(障害保健福祉総合研究事  業)、「精神障害者保健福祉手帳の判定のあり  方に関する研究」総合研究報告書、平成 18  年(2006)3 月 

6)宮岡等、平成 24 年度厚生労働科学研究費  補助金(障害者対策総合支援事業)「精神  障害者保健福祉手帳の判定マニュアルの  作成及び実態把握に関する研究」総括・分  担研究報告書、平成 25 年 3 月 

7)宮岡等、平成 25 年度厚生労働科学研究費  補助金(障害者対策総合支援事業)「精神  障害者保健福祉手帳の判定マニュアルの  作成及び実態把握に関する研究」総括・分  担研究報告書、平成 26 年 3 月 

 

                                                                               

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