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2020年,オリンピック・パラリンピックが東京で開 催されます.名称は併記され,ロゴマークやキャラク ターもオリンピック用とパラリンピック用にそれぞれ が準備されました.このことをテレビ・新聞をはじめ とした報道ツールでは当たり前のように伝えていま す.この事実を私はとても感慨深く受け取っていま す.50年前,私は厚生省が作った日本初の PTOT 養成 校の学生でした.WHO から派遣された外国人講師の 指導の下,教科書は全くなく,配布されるプリントを 手立てに辞書を握りしめながら専門科目の勉強をして いました.学生会の社会調査活動で「リハビリテー ションという言葉を知っていますか?」という質問を 新宿や池袋の駅前で道行く人に聞き続けましたが,そ の知名度は30人に 1 人(3.3%)程度だったことを今 でも鮮明に覚えています.
リハビリテーションの知名度は,50年経過した今や 老若男女知らない人はいないと思えるほどになりまし た.パラリンピックも同様です.そして,それにかか わる主な専門職である PT,OT,ST の仕事も多くの 人に認知される時代になりました.
この間に技術者教育からより質の高い専門職教育へ と教育体制も変遷し,この流れに乗って本学も誕生し
ました.大学の使命には教育,研究,社会貢献があげ られます.この三者は相互に関係しあって質の高い専 門職教育が成し遂げられます.
PT,OT,ST の主な仕事は臨床活動です.近年で はその職場は病院だけでなく,福祉・介護・保健・教 育などへ広がっています.どの職場においてもその活 動の課題を抽出し,適切な方法で解析し,問題解決に つなげ,公表するという一連の研究活動は,自身の知 識や技術,問題解決能力の向上に有効です.また,職 域としては理学療法,作業療法,言語聴覚療法を「理 学療法学」,「作業療法学」,「言語聴覚療法学」という 学問として確立させるために大切な活動です.文科省 が PT,OT,ST 養成教育を大学教育に移行させた目 的のひとつはここにあるのです.
本紀要も発刊当初に比して,学術委員会や投稿者の 努力により,投稿数の増加や内容の充実がかなりなさ れました.これは本学紀要が教育や研究の成果を発表 する場として認められてきたということに他なりませ ん.今後も,本学教員や大学院生を中心として,さら に,卒業生や地域の関係機関の方々にも教育や研究の 成果を発表する場として,本紀要を活用していただけ ますことをお願いします.また,本紀要が地域づくり のひとつの拠点になっていけたら本望です.
巻 頭 言
押 木 利英子*
新潟リハビリテーション大学 副学長・教授
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