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Academic year: 2022

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アルカリイオンを用いた櫛歯アクチュエータのエレ クトレット化に関する研究

著者 芝田 泰

発行年 2014‑12

出版者 静岡大学

URL http://doi.org/10.14945/00008779

(2)

(課程博士・様式9) 審 査 要 旨

専攻 ナノビジョン工学 学籍番号 55045005 学生氏名 芝田 泰 論文題目 アルカリイオンを用いた櫛歯アクチュエータのエレクトレット化に関する研究

本論文では、イオンの打ち込み方式でないアルカリイオンを用いたエレクトレッ ト膜の形成方法を提案し、実際にエレクトレット化櫛歯アクチュエータを作製して、

振動発電の実証や静電トランスといった新たな機能デバイスが形成できること示し たもので、全6章からなる。

第1章は、序論であり、本論文の研究の背景と目的を述べている。第2章では静 電型櫛歯アクチュエータの駆動原理を述べ、そのモデルリングを行い機械的振動エ ネルギーを電気エネルギーに変換する変換効率について述べている。第3章では第 2章で行なったモデル化パラメータを使用して櫛歯アクチュエータの設計を行な い、市販の回路用CADソフトを用いてシミュレーションを実行し、設計の有効性 を確認している。そして、その設計値での櫛歯アクチュエータの作製を述べている。

一般に、エレクトレット膜はイオン打ち込みで電荷量を制御するが、デバイス動作 の観点からは、エレクトレット膜の電位を制御しながら作製する方が所望の特性を 実現しやすい。そこで、アルカリイオンを含有したシリコン酸化膜の形成とBT処 理によるエレクトレット化、及び実際にエレクトレット化されていることの確認に ついて述べている。また、エレクトレット化櫛歯アクチュエータの振動発電の実証 について述べている。第4章では作製したアルカリエレクトレット化櫛歯アクチュ エータのデバイス特性評価と、膜の帯電電圧を制御しながら作製するエレクトレッ ト化の帯電過程におけるその場観察について述べている。第5章では400Vの高 電圧帯電用のアルカリイオンエレクトレット化櫛歯アクチュエータの設計と評価に よる本手法の有効性について述べている。第6章では、結論として本研究の成果と 今後の課題を述べている。

以上のように、本研究では、静電型MEMSデバイスである櫛歯アクチュエータ にイオンの打ち込み方式でないアルカリイオンを用いたエレクトレット化を行い、

垂直な極めて狭いギャップの高アスペクト比マイクロ構造に高電圧帯電のエレクト レット化を実現できること、かつアルカリイオンエレクトレット膜の帯電電位の制 御を容易に実現できることを示した。また、エレクトレット化櫛歯アクチュエータ で振動発電を実証した。本論文は博士(工学)の学位を授与するに十分な内容を有 するものと認める。

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