九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
Mucosal incision‐assisted biopsy versus endoscopic ultrasound‐guided fine‐needle
aspiration with a rapid on‐site evaluation for gastric subepithelial lesions: A randomized
cross‐over study
小副川, 敬
http://hdl.handle.net/2324/4060255
出版情報:九州大学, 2019, 博士(医学), 論文博士 バージョン:
権利関係:やむを得ない事由により本文ファイル非公開 (2)
(別紙様式2)
氏 名 小副川 敬
論 文 名 Mucosal incision‐assisted biopsy versus endoscopic ultrasound‐guided fine‐needle aspiration with a rapid on‐site evaluation for gastric subepithelial lesions: A randomized cross‐over study
論文調査委員 主 査 九州大学 教授 小田 義直 副 査 九州大学 教授 森 正樹 副 査 九州大学 教授 中村 雅史
論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨
上部消化管内視鏡検査にて偶発的に見つけられる胃上皮下病変(Gastric subepithelial lesions:SEL)には、潜在的悪性腫瘍である消化管間質腫瘍
(Gastrointestinal stromal tumors:GIST)が含まれる。GISTの確定診断に は免疫組織化学的染色検査を行うための組織サンプルの採取が必須である。組 織サンプルの有用な採取法にはオンサイト迅速病理診断(Rapid on-site evaluation:ROSE)を併用した超音波内視鏡下穿刺術(Endoscopic ultrasound -guided fine-needle aspiration:EUS-FNA)と粘膜切開生検(mucosal incision-assisted biopsy:MIAB)があり本研究では、胃壁内発育型のSELに対 して両者の多施設の前向き無作為化比較試験を行った。計47名がMIAB群23名と EUS-FNA群24名に無作為に振り分けられた。MIABとEUS-FNAの病理組織診断率と 合併症率に有意差は認めなかった。処置時間はMIABがEUS-FNAと比較して有意 に長かった (34 min vs. 26 min; p=0.0011)。MIABの免疫染色を含めた病理 組織診断が得られた割合は、腫瘍径2cm以下(90.9% vs 53.9%,P = 0.0465)、 胃の大彎側に位置する病変(100% vs 62.5%,P = 0.027)そしてnon-GISTの診 断となったSEL (100% vs 50%, P = 0.0241)のサブグループにおける単変量 解析にて有意に高かった。結論として、胃壁内発育型のSELに対するMIABの診 断率はROSE下のEUS-FNAと比較しても同程度に高値であった。壁内発育型の
SEL病変に対して、MIABはEUS-FNAの代替検査に成り得ると考えられた。
以上の結果はこの方面の研究に知見を加えた意義あるものと考えられる。本論 文についての試験はまず論文の研究目的、方法、実験成績などについて説明を 求め、各調査委員より専門的な観点から論文内容及びこれに関連した事項につ いて種々の質問を行ったがいずれについても適切な回答を得た。なお、本論文 は共著者が10名を超えるが申請者が主導的に研究を遂行したことを確認した。
よって調査委員会合議の結果、試験は合格と決定した。