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刑 事 判 例 研 究

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Academic year: 2021

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(1)

二八五 刑事判例研究

中央大学刑事判例研究会

て、事、砂浜に関する安全措置を講ずべき業務上の注意義務があったとされた事例

        

平成二六年七月二二日最高裁第一小法廷決定刑集六八巻六号七七五頁

【事実の概要】

 1本件の事実関係

  本件事故の概要

は、し、

堤(下「い、れ「」、う。

刑事判例研究(山本)

(2)

二八六

接していた砂浜(以下「本件砂浜」という。)において、東側突堤のケーソン目地部に取り付けられたゴム製防砂板(以下「防砂板」

う。し、れ、

日、者(が、

落ち込んで生き埋めとなり、約五か月後に死亡したというものである。

  本件砂浜、本件かぎ形突堤等の所有・管理関係等

は、降、て、で、月、

て、浜、成、し、

せ、国(た。て、は、

岸法所定の協議を経て、平成一〇年二月一三日、同局長から、前記砂浜並びに海岸保全施設である突堤及び護岸等を含む地域につき、

占用目的を公園、占用期間を平成一五年二月一二日までとして、占用の許可を得、平成一〇年三月、公園として一般に開放した。

は、は、が、

は、め、

く、が、

た。め、は、日、

事項について、「大蔵海岸海浜公園の維持管理に関する覚書」(以下「本件覚書」という。)を締結した。

は、会(下「う。

ろ、し、は、

視、い、は、宜、岸・課(

下「市海岸・治水課」という。)に連絡していた。

(3)

二八七刑事判例研究(山本)   被告人の地位、職責等

は、時、課(下「う。り、沿

岸、沿沿て、画、計、調査、調整、行、査、

防、

業務に従事していた。

  本件事故発生に至る経緯等

は、ら、た。

沿沿は、

間、て、た。お、は、ら、沿

いの南端付近だけでなくこれより北寄りの場所でも、複数の陥没様の異常な状態が生じていた。

岸・は、際、し、

り、え、調

及びその補修を行う必要性があり、そのためには相当大規模な補修工事が必要となることから、本件かぎ形突堤を所有する国に対し、

し、日、所(下「う。

B(下「う。し、た。

は、日、し、に、

姫路工事事務所に抜本的な対策を講じてほしい旨要求していることなども伝えた。

は、日、岸・

せの場で、市海岸治水課から、防砂板の破損の調査及び補修工事の実施の要請を受けた。被告人は、当初、消極的姿勢を示したが、

(4)

二八八

明石市の強い要求を受け、結局、国で何らかの対策を考えるということとなった。

は、し、た、降、岸・

け、り、調し、

その意向を聞いたBは、同年一〇月頃、これを市海岸・治水課に伝えるなどしていた。

方、岸・は、も、り、沿沿

付近の場所において発生していた陥没の状況や立入防止策の実施状況等を把握し、同年一二月二五日には、市海岸治水課において、

南側突堤沿いの砂浜及び東側突堤沿い南端付近の砂浜の表面に現出した陥没の周囲をA型バリケードで囲うなどの措置をとった。

中、日、ち、沿て、

件事故が発生した。

 2原判決が是認する差戻し後の第二次第一審判決の認定

は、に、上、

降、間、ら、

う、西し、

実及びその危険性を表示するなどの安全措置を講じ、あるいは明石市又は東播海岸出張所に要請して前記安全措置を講じさせ、もっ

ず、

り、沿沿

し、り、

を死亡するに至らしめた旨認定し、原判決はこれを是認した。

(5)

刑事判例研究(山本)二八九 【訴訟の経緯】

は、る。て、が、

た。

破棄差戻しの判決を下したところ、第一次上告審決定最二決平成二一年一二月七

)1

が上告を棄却している。この第一次上告審までは、

名、岸・

岸・が、後、調め、

)2

後、

し、

た。ろ、る。お、

しても、本決定と同日に上告棄却の決定がなされてい

)(

【決定要旨】

  は、は、く、も、は、

め、

は、本件砂浜に関する安全措置を講ずべき業務上の注意義務はないという。

  と、は、に、し、

し、と、

り、

と、ば、

も、る。は、

(6)

二九〇

し、使

て、事、は、

認められる。

て、時、が、は、

て、た。中、

は、岸・ら、は、

れ、た。た、

り、

る。と、時、

ず、い、は、

て、て、

は、り、

ら、く、

る。と、は、責、え、が、

り、し、

降、

間、じ、

が死傷に至る事故の発生を未然に防止すべき業務上の注意義務があったと認められる。

したがって、被告人に本件砂浜に関する安全措置を講ずべき業務上の注意義務があるとした原判決は、相当である。

参照