確率過程 に付随す るファジー過程
大
黒
The Fuzzy Process AssOciated、 vith a Stocastic Process
Shigeru OHKURO
abstract
ヽ ヽ
re generahze the usual concept of membership function in the theory of fuzzy set to stocastic processes lt is shO、、 ア
n thatⅥ
re can introduce the time― dependent rnembership function using the fundamental solution of BrOwnian motion Thus for stationary stocastic processes,、 ve can introduce the ne郡′concept Of the fuzzy prOcesses associated with them. Thus the theory of stocastic processes is essentialy connected with that of fuzzy prOcesses
Key vords: fuzzy process, stocastic process, BrO郡
〆
nian motion, fundamental solution, time―dependent rnembership functiOn
茂
1.̀ま じ め に
従来良 く知 られているように ,確 率論 とファ ジー理論 とは直接の関連 はない もの と考 えられ てきた
1ちしか し ,こ の論文で示す ように ,こ の 様 な捉 え方 は正 し くない。実 は両者 の間 には密 接 な理論的関係が存在す るのである。次の節で は ,最 も簡 単 な定常確率過程 で あ るガ ウス過 程め ,即 ち 1次 元 ブラウン運動 の基本解 の復習 か ら始 めよう。
今
,Rの任 意 の 部 分 集 合
Vに対 し て χ と 2v(χ ;ナ )と の対 の集合
F、・
(チ)を 定 義 す る
:F、,(サ
)=(χ ∈
R,知v(χ ;チ)),(V⊂ R) こ こで ,知
v(χ ;ナ)は
,0≦ 吻
v(χ ;チ)≡
Iy(ィ,χ ,ノ)力 ≦
1で ある。これ によ り
,チ>0及 び
Vを任意 に固定 した とき,F、′
(サ)は χ を要素 とし
,夕,ηv(χ ;チ)を 帰 属度 関数 とす る
Fuzzy集合 とな る。その意 味 は
,点χ にあった ブ ラウ ン粒子が チ秒後 に集合
Vの
中 に移 動 す る
(拡散 す る
)とい う意 味 の
Fuzzy集
合 で あ る。言 い換 える と ,帰 属度 関数
%v(χ
;ナ)の 値 は,チ =0で χ にあった ブ ラウ ン 粒 子 が時刻 サ=サ >0で
Vに拡散 す る度合 い
(拡散 す る程度
)を示 す。 その値 が 0に 近 けれ ば
Vに拡散 す る度合 いが小 さ く ,逆 に 1に 近 けれ ば
Vに
拡散 す る度合 いが大 きい。 ここで は χ=χ
lと χ=χ2と を
,ヒ較 してい る。
物
v(χ ;チ)は 別 の見方 も可能 で あ る。即 ち,サ
>0及 び χ を任 意 に固定 した とき ,F、 ・
(ナ)の 代 わ りに ,対 の集合
2.プ
ラウン運動の基本解
プ ラ ウ ン運 動 の基 本 解 は拡 散 方程 式 の解
y(チ
,χ ,ノ)で与 えられ る
:Щ犠〕 =鋳 ∝
p←正 T)
(チ>0,一
∞ <χ ,ノ
<∞)Xy(チ
,χ ,夕 )プと ン
=1(l dimension)平成 7年
12月 15日受理
八戸工業大学
情報 システムエ学研究所
助教授
‑31‑
八戸工業大学情報 システムエ学研究所紀要 第 8巻
G(χ
,チ)≡(V⊂R,物
v(χ ;サ)),(χ ∈
R)を定義 す る。 C(χ
,チ)は Vを 要 素 と し ,知
v(χ ;チ )を 帰属度 関数 とす る Fuzzy集 合 とな る。その
意 味 は
F、・
(ナ)の もの と同 じで あ る。なぜ な ら,帰 属度 関数 が共通 だか らで あ る。 ただ し ,こ こで
は V=Vlと V=V2を
,ヒ較 して い る点 が 異 な っ てい る。
時 間 に依 存 した帰 属 度 関数 η
v(χ ;サ)を 持 つ
Fuzzy集 合
F、・
(チ)と G(χ
,チ)を フ ァジー過 程
(Fuzzy Process)と呼 ば う。
3.拡 散方程式の初期値問題の解及び半群
良 く知 られ てい る様 に 0,拡 散 方程 式
∂ % ∂ 2%
∂チ ∂ χ
2の解 は ,初 期値
夕
(0,χ)=/(χ
)に よって
2(チ ,χ
)=(し 「 y)(χ
)≡ I[ア
(チ,χ ,夕)/(ノ)♂)′チ >0
で与 え られ る。積分 で定義 されたオペ レー ター 硯 は次 の半群 の性質 を持 つ。
こ ア と ・
[アs=醗 十 S(サ ,S>0)
基 本 解 は次 の様 に
Laplace演算 子 の 固 有 値 を 用 いて固有 関数 で展開出来 る。
y(サ,χ ,ノ
)=Σ 9 材
ψ2(χ)ψ (ノ) (ψ″(。)∈L2(R))
Aら =ん 先 A≡ 手
上の性質 は ,Aが 楕円型偏微分作用素の場合 ま で拡張 され る事が知 られている。。従 つて,フ ァ ジー過程の概念 は ,単 に第 2節 で述べた場合 に 止 まらず ,よ リー般 の確率過程 に対 して も重要 な概念 となるだろう。
4.フ
ァジー過程の帰属度関数:数
値計算第 2節 で述 べた フ ァジー過程 の ,時 間 に依存 した帰属度 関数 物
v(χ ;サ)の 具 体 的 な数値 を求 め るの は容 易で ある。例 えば G(χ
,ナ)に つ いて
は次 の ようにな る。
タ タ
?[1,引(χ=2,サ
=1)=0.6816002[2,刻
(χ=2,チ
=1)=0.497661物
p,劉(χ=2,チ
=1)=0.421350従 って ,サ =0で χ =2に あ った粒子 が時刻 チ =1
>0で [1,4],[‑2,2],[0,2]に 拡散 す る度合 い は ,此 の順 に大 きい事 が分 か る。
5。
結論及び展望
最 も簡単 な定常確率過程 で あるガウス過程
,即 ち
1次元 ブラウン運動の基本解 を用いて ,時
間 に依存 した帰 属 度 関数 を導入 し ,凸
(ナ)と G(χ
,サ)の 二 つの ファジー集合 を定義 した。そ の意味 は ,拡 散する度合いを与 えるものである。
我々の方法 は ,拡 散方程式の
Laplace演算子 を ,楕 円型偏微分作用素 に置 き換 えて も同様 に 成立す る。従 って ,ブ ラウン運動の場合 に限 ら ず ,よ リー般の定常確率過程 に対 して Fuzzy過 程 が考 え られ るので あ る。従 って ,確 率論 と Fuzzy理 論 とは偏微分方程式 を仲介 として密 接な関係があると言い得 る。
Fuzzy集 合,F、
,(サ)と G(χ
,チ)の 線形性 や 凸 性 を調べ る必要がある。また ,各 種の Fuzzy集 合 を合成 して ,新 しい Fuzzy集 合 を導入 し ,量 子力学の観測の理論 な ど ,非 線形問題への応用 が重要であろう
4〜n。参 考 文 献
1)西 田 。 竹 田 :フ ァジィ集合 とその応用
,森北 出 版
(株)(1988)。2)伊 藤 清 :確 率論
,岩波書店
(株)(1966).
3)伊 藤清三 :偏 微分方程式 ,培 風館
(株 )(1966)。4)大 黒 茂 :Hidden random variable model
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確率過程 に付随するファジー過程
for wave―
particle dualism,日本数学会 1986 年度秋期総合分科会
(応用数学 )講 演アブス ト ラク ト
, pp 5〜8(1986).
5)大
黒
茂 :確率過程に付随するファジィ過程
.計測 自動制御学会東北支部第 154回 研究集会 資料 15牛 5,平 成 7年
6月 16日,八 戸工業高等 専門学校
.6) K Yoshida:Functional Analysis,Springer, TOkyO(1969).
7)大黒茂
:確
率過程 に付 随す るファジー過 程 に ついて,日
本数学会1995年
度秋季総合分科会(応用数学