実施: 2019年12月26日(木) 9:10-10:40, 4-406室
2019 年度 後 期 中 間 試 験 ( 問題
兼解答用紙 )
開講学部 評点小計理工学部
問題枚数 両面印刷 別紙解答用紙 試験時間 試 験 科 目 名 クラス 出 題 者
2 有 なし 80 分 線 形 代 数 2
木曜教科書1: Original時限,( §§ 5.1 – 7.1 ) A, B 大 西 良 博
持込許可物件 所属学部 所属学科 学年 学 籍 番 号 (9桁) 氏 名
なし 理工学部 数学科 年
評 点
注意1. 最終的な答に至る途中の説明をできるだけ詳しく書くこと. 最終結果だけでは得点できない. 注意2. 学生証,記名用のペン,鉛筆またはシャープペンシル,消しゴム以外は机の上に置かないこと.
注意3. 試験場の静粛を保つために,退出は開始60分後の時点の一回限りとする.
1 (15
点) 拡大係数行列の簡約化で連立 1 次方程式を解け:
2 − 2 2 2 5 − 5
3 0 6 9 − 1 4
− 1 4 2 5 2 1 3 − 7 − 1 − 5 4 − 8
5 − 3 7 9 8 − 6
x
1x
2x
3x
4x
5x
6
=
− 1
− 7 8
− 9
− 5
◎ 検算を! (解を代入して成り立つか. )
2 (10
点)
" 3 5 8
1 2 4
− 2 − 3 − 5
#
の逆行列を簡約化で求めよ.
◎ 検算を! (掛けてIになるかどうか.)
3 (10
点) A
5= O のとき, I − A が正則であることを, これの逆行列を実 際に与へることで示せ .
(Hint : 1−x5 の因数分解 )4 (10
点) Vector 空間 R
3の次の部分集合
W =
x ∈ R
3x
1− x
2+ 3 x
3≧ 1 x
1+ 2x
2− 3 x
3≧ 2
が部分空間でないことを示せ.
学 籍 番 号 (9桁) 氏 名
5 (15
点) V が vector 空間で, W
1と W
2が V の部分空間であるとす る. このとき, W
1∪ W
2が V の部分空間であるならば, W
1⊂ W
2または W
1⊃ W
2であることを示せ.
(Hint : 任意のv1∈W1と任意のv2∈W2についてv1+v2∈W1∪W2 ゆゑ
v1+v2=w1(∃w1∈W1) または v1+v2=w2(∃w2∈W2) である. )
6 (20
点) 次に挙げる V 内の vectors の組に対して次の問に答へよ.
(i) 1 次独立な最大個数 r を求めよ.
(ii) r 個の 1 次独立な vectors を前の方から順に求めよ.
(iii) 他の vectors を (ii) の vectors の 1 次結合で書き表せ.
(1) V = R
5,
a1=
2
−31 3 5
, a2=
−2 0
−47
−3
, a3=
2 6
−21 7
, a4=
2 9
−55 9
, a5=
−51 2 4 8
, a6=
−5 4
−18
−6
.
(2) V = R [x]
4,
f
1(x) = 2 + 3x − x
2+ 3x
3+ 5x
4, f
2(x) = −2 + 4x
2− 7x
3− 3x
4, f
3(x) = 2 + 6x + 2x
2− x
3+ 7x
4, f
4(x) = 2 + 9x + 5x
2− 5x
3+ 9x
4, f
5(x) = 5 − x + 2x
2+ 4x
3+ 8x
4, f
6(x) = − 5 + 4x + x
2− 8x
3− 6x
4.
学 籍 番 号 (9桁) 氏 名
7 (10
点) 次の写像は線形写像か. 理由を付けて答へよ.
(1) T (x) =
3x
1+ 2x
2− 1 x
1− 2x
2+ 2
: R
2→ R
2.
(2) T (f(x)) = f
′′(x)x
2+ (x + 1)f
′(x) + f (x) : R [x]
3→ R [x]
3.
8 (10
点) 次の線形写像 T について , 次の (i), (ii) のそれぞれを求めよ . (i) Ker(T ) の 1 組の基と null(T ).
(ii) Im(T ) の 1 組の基と rank(T).
T (x) = Ax : R
6→ R
5. 但し A =
2 − 2 2 2 5 − 5
3 0 6 9 − 1 4
− 1 4 2 5 2 1 3 − 7 − 1 − 5 4 − 8
5 − 3 7 9 8 − 6
.
学 籍 番 号 (9桁) 氏 名
記号R…実数全体のなす体,K…任意に与へられた体.
以下では常に,UやVは体K上のvector空間とする.
既習事項のまとめ
(1)連立1次方程式Ax=bについて[A|b]をこの連立1次方程式の拡大係数行列とよぶ.
(2)簡約化による連立1次方程式の解法.与へられた連立1次方程式に対し,その拡大係数行列に対して,(i)ある行に0ではない定数を掛ける;(ii)2つの行を入れ替へる;(iii)ある行textbfに別の行の定数倍を加へる,の操作(1回にどれか1つ)を何回か行なつて簡約化すれば,いかなる連立1次方程式をも解くことができる.
(3)集合Vと体Kについて,和とscalar倍と呼ばれる演算V×V→V,K×V→Vが定義されてゐて,和に関して群をなし,和とscalar倍について分配法則が成り立ち,さらに,ごく自然な付加的性質が成り立つとき,VはK上のvector空間と呼ばれる.
(4)Vector空間Vの和に関する単位元を零vectorと呼んで0で表す.
(5)Vector空間Vの部分集合Wは,S1.0∈W,S2.u,v∈Wならばu+v∈W,S3.c∈K,u∈Wならばcu∈Wの3つがすべて成り立つとき,Vの部分空間と呼ばれる.
(6)u1,···,um∈Vとc1,···,cn∈Kについて,c1u1+c2v2+···+cnunの形の式をu1,···,umの1次結合といひ,c1u1+c2v2+···+cnun=0なる式が成り立つとき,これをu1,···,umの1次関係といふ. (7)0u1+0v2+···+0un=0はいつでも正しい.これを自明な1次関係といふ. (8)u1,···,um∈Vが自明でない1次関係しか満たさないとき,これらは1次独立であるといはれる.lまた,自明でない1次関係を満たすとき,これらは1次従属であるといはれる.
(9)Vの空でない部分集合Sが与へられたとせよ.Sから選んだvectorsの組が1次独立で,それ以外のいかなるSvectorを付け加へても1次従属になるとき,その組をSの最大1次独立な組と称し,その組を構成するvectorsの個数をSの最大1次独立数とよぶ.
(10)(命題6.4.9)u1,···,um∈Vを1次独立なvectorsとし,
(v1,···,vn)=(u1,···,um)Aと書けてゐるとし,A=[a1···an]とする.このとき,v1,···,vnとa1,···,anには同じ1次関係が成り立つ.
(11)u1,···,un∈Vの1次結合の全体はVの部分空間をなす.それを,これらのvectorsで生成される部分空間と呼び,⟨u1,···,un⟩やKu1+···+Kunで表す. (12)(系6.5.11)Vector空間Vに属するvectorsの組{u1,···,un}の最大1次独立数を与へる組は,部分空間⟨u1,···,un⟩の基をなす.
(13)写像T:U→Vが,任意のu1,u2∈U,c∈KについてL1.T(u1+u2)=T(u1)+T(u2),L2.T(cu1)=cT(u1)をともに満たすとき,Tは線形写像といはれる.線形写像は零vectorを零vectorに写す.
(14)Tをvector空間Uから同Vへの線形写像とする.このとき
Ker(T)={u∈U|T(u)=0V},Im(T)={T(u)|u∈U}とおく.これらはそれぞれU,Vの部分空間であり,Ker(T)をTの核,Im(T)をTの像と呼ぶ.さらにrank(T)=dim(Im(T)),null(T)=dim(Ker(T))と定め,それぞれTの階数,退化次数といふ. (15)例へばA∈Mat(m,n,R)で,T:Rm→Rn,T(x)=Axのときは
Ker(T)={x∈Rm|Ax=0},(連立1次方程式Ax=0の解空間) Im(T)={Ax|x∈R n},(空間Ra1+Ra2+···+Ran)
である.