■■ 第34号 ■■■■■■■ 2016.2.29(月)14:20 配信 ■■■■■ ■■ いばらき代協ニュース ■■ 協会会員の皆様へ ■■ 一般社団法人 茨城県損害保険代理業協会 ■■■■■■■■■■ <今週の名言> 命をかけるほど頑張っている人は愚痴なんて吐かない by 水無昭善 ●働かない働きアリ 2割の働かない働きアリの存在は集団存続に必要だと 働きアリだけではコロニーが滅びる コロニー(集団)の中に必ず2~3割存在する「働かない働きアリ」は、他のアリが疲 れて動けなくなったときに代わりに仕事をし、集団の長期存続に不可欠だとの研究成果 を、北海道大などの研究チームが16日、英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」 に発表した。(毎日新聞) これまでの研究で、働くアリだけのグループを作っても、必ず働かないアリが一定割合 現れることが確認されている。 仕事をする上では非効率な存在で、働かないアリがいることが謎だった。 自然界では、働きアリが全て同時に働かなくなると、必要な卵の世話が滞ってそのコロ ニーが滅びてしまう。 研究チームは日本全国に生息するシワクシケアリを飼育し、1匹ずつ異なる色を 付けて個体識別した上で1カ月以上にわたって8コロニーの行動を観察。最初よく働い ていたアリが休むようになると、働かなかったアリが動き始めることを確認した。 パレートの法則 「アリの実験」アリは、集団のうち2割が食べ物の8割を集めてくる。 勤勉な2割の 個体だけを取り出して集団にすると、 そこにもやはり「80対20の法則」が出現す る。つまり、 働きアリと思われたもののうち8割がなまけアリになり、勤勉な2割が 食 べ物の8割を集めるようになる。 さらに、なまけアリの集団でも同じく「80対20 の法則」が出現する。 すなわち、なまけアリの集団から 働きアリが2割生まれ、それ らが食べ物の8割を集めてくる。 この法則は、ハチの世界でも同様である。 ●節税 ○小規模企業共済 会社に利益が出そうなときは役員報酬を上げることが基本です。
しかし、役員報酬を上げると個人の税金も増えます。 そこで役立つのが、「小規模企業共済」、「社長自身の退職金の積み立て」ということで す。払った掛け金は個人の税金を計算するときに所得から控除できます。 年間最大84万円までなら全額控除できます! (掛け金は月額最低 1,000 円~70,000 円まで選べるようになっています) 一般の生命保険がいくら払っても 5 万円しか控除できないのと比べると、すごく有利で す。そして将来自分が社長を辞めるときには「払った金額+α」が返ってくる。この返 って来た金額は「退職金」として課税されるので税金が安くなります。 例えば月額 100 万円=年間 1,200 万円の役員報酬を取っている社長が 20 年間払った例で は、年間 84 万円の小規模企業共済に入れば個人にかかる税金は毎年約 20 万円安くなり ます。 これが 20 年間続けば 20 万円×20 年=400 万円。 20 年後に社長を辞めたときには約 1,850 万円が返ってくるのですが、この 1,850 万円に 対する税金は約 60 万円。なんと 400 万円-60 万円=360 万円もの節税ができるのです! 節税になるし老後の生活資金にもなるという、一石二鳥の節税です。
中小企業退職金共済とは・・・
・中小企業退職金共済は、「独立行政法人勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済 事業本部(中退共)」が運営している制度です。 事業主がお互いに掛金を出し合い、また、国が掛金の一部を助成する形で運営されてい る制度です。従業員全員加入が原則です。 ・加入できる中小企業の範囲は、以下の表の「資本金の額または出資の総額」と「常時 使用する従業員数」のどちらかを充たしていれば、加入できます。 ・月々の掛金は、5,000 円~3 万円の範囲で、以下の 16 通りの中から選ぶことができま す。 なお、労働時間が週 30 時間未満のパートタイマー等については、掛金月額を 3 通りか ら選択可能 2,000 円、3,000 円、4,000 円 ・歴史は古く、一時はデメリットである会社が自由な裁量権を持てないことがネックと なり制度を解約する企業が多くありました。任意の保険も多種多様な商品を揃えて対抗 した時期もありました。保険は会社側に裁量権があるのが今も昔も大きな特徴です。 中小企業退職金共済のメリット・デメリット 中小企業退職金共済には以下のようなメリットがあります。1. 従業員が 24 ヶ月目まで勤務すれば掛金総額を上回る退職金が積み立てられる 2. 会社の側も従業員の側も税負担が軽減される 3. 退職金支払に際して会社が不利益を被るリスクがない 4. 提携のホテル・レジャー施設等を割引料金で利用できる 以下のようなデメリットもあります。 1. 加入時に適切な掛金の額を設定しないとキャッシュフローが悪化する 2. 死亡退職金による遺族の生活保障が弱い 3. 懲戒解雇の場合は退職金の「減額」しかできず、その分の掛金も没収される メリット1.従業員が 24 ヶ月間勤務すれば掛金総額を上回る退職金が積み立てられる 掛金は全額が損金に算入されます(個人事業主の場合は「必要経費」になります)。ま た、掛金は給与扱いされませんので、従業員に対して「給与所得」として所得税が課税 されることもありません。 新規加入の場合と掛金を増額する場合に掛金の一部を助成してもらうことができます。 また、地方自治体によっては、中小企業退職金共済制度に加入している事業所に対して 独自に補助を行っているところもあります。 そのため、従業員が退職金を受け取れるタイミング(24 ヶ月後以降)まで勤務すれば、 確実に掛金総額を上回る額の退職金が積み立てられることができます。 したがって、中小企業退職金共済は、従業員の平均の勤続年数が 2 年以上の会社であれ ば、退職金制度を整備するのに利用しやすいと言えます。 メリット2.会社の側も従業員の側も税負担が軽減される 中小企業退職金共済の掛金は、全額が損金に算入されます。 また、福利厚生の制度の一環ですので、「給与」として扱われず、従業員の側でも「給 与所得」にならないため、所得税がかかりません。 これに対し、保険の場合の保険料(≒掛金)は、「福利厚生費」として「給与」にあた らず従業員の側で所得税がかからないのは同じですが、損金に算入されるのは 1/2 のみ (養老保険、長期の定期保険など)、全額損金可能な商品は全額となります。 したがって、中小企業退職金共済に加入して掛金を支払えば、全損の商品は同等になり ますが、養老保険等の半損商品よりも会社の税負担が軽くなります。 メリット3.退職金の支払いに際して会社が不利益を被るリスクが全くない 「メリット3」で説明したように、中小企業退職金共済の場合、退職金は中退共から従 業員に直接支払われます。そのため、退職金の支払いによって会社には益金も損金も発 生せず、会社が不利益を被るリスクがありません。 これに対し、保険の場合は、解約返戻金を受け取ったら益金に算入され、退職金を支給
したら損金に算入されるので、タイミングがずれると会社が損をするリスクがあります。 メリット4.提携のホテル・レジャー施設等を割引料金で利用できる 加入している会社の従業員は、中小企業退職金共済事業本部と提携しているホテル、レ ジャー施設等を割引料金で利用できます。 デメリット1.加入時に適切な掛金の額を設定しないとキャッシュフローが悪化する 会社にとって一番大切なのはキャッシュです。「黒字倒産」という言葉があるように、 業績の良し悪しに関わらず、会社にキャッシュがないために倒産してしまうこともあり 得ます。 ところが、中小企業退職金共済の場合、以下に説明するように、一旦払い込んだ掛金は 何があっても取り戻すことができません。しかも、加入後に掛金の減額をするのはかな り面倒です。そのため、加入する時点で適切な額を設定しないと、会社のキャッシュフ ローが悪化するリスクがあります。 まず、加入後 11 ヶ月目までに従業員が退職した場合には退職金は支給されませんが、 ならば会社はその分の掛金を返してもらえるか?というと、1 円たりとも返してもらえ ません。 また、加入後に、業績の悪化等により掛金を減額するには、以下のどちらかが必要です。 従業員の全員の同意を得る(署名または押印) 現在の掛金を支払い続けることが「著しく困難」だと厚生労働大臣に認定して もらう これらはいずれも面倒なので、加入後に掛金を減額するのは難しいと言わざるを得ませ ん。 その点、保険であれば、後で保険料(≒掛金)の額を変更することは可能です。また、 掛金の減額についても従業員の承諾を得る必要はないし、解約すれば解約返戻金が受け 取れるので少なくとも保険料の一部は取り返すことができます。 したがって、中小企業退職金共済を選択する場合は、加入の時点で、キャッシュフロー を圧迫せずに無理なく支払い続けられる額の掛金を設定する必要があります。 デメリット2.「死亡退職金」による遺族の生活保障が弱い 退職金制度を整備する場合、従業員の身に万一のことがあった場合に遺族に「死亡退職 金」を支給するようにすることが多いようです。 そして、中小企業退職金共済は、従業員が死亡した場合には、その時点まで積み立てら れた分のお金が「死亡退職金」として支払われることになります。 この場合、死亡した従業員本人に代わって遺族が中退共に直接請求することになります が、その従業員の勤続期間が短いと、「死亡退職金」の額自体が少なくなります。
これに対し、保険であれば、従業員が死亡した場合には会社は死亡保険金を受け取れる ので、遺族の生活の保障の意味合いを含めて、それまでに支払った保険料の総額をはる かに上回る額の「死亡退職金」を支給することも可能です。 したがって、中小企業退職金共済を選択する場合は、従業員に万一のことがあった場合 に「死亡退職金」の額が少なく、遺族の生活を保障機能が弱いということです。 デメリット3.懲戒解雇の場合は退職金の「減額」しかできず、その分の掛金も没収さ れる。 加入後 24 ヶ月目以降であれば、退職金は退職理由を問わず、必ず従業員に支給されま す。したがって、自己都合退職の場合だけでなく、懲戒解雇の場合にも、退職金が支給 されることになります。 懲戒解雇の場合、退職金を減額することはできますが、中退共を通して厚生労働大臣に よる「認定」の手続をしなければなりません。そして、その場合、減額分の掛金は没収 されることになります。つまり、懲戒解雇した従業員の退職金を減額しても会社はその 分を取り返すことができません。 これに対し、保険であれば、そういった制約はありません。「福利厚生規定」で支給条 件や不支給条件を定めておくことができます。 ・まとめてみますと下記のようになるかと思います・ 中小企業退職金共済で従業員の退職金を準備する方法について、養老保険や全額損金の 保険との比較を意識しながらまとめてみました。 養老保険や全額損金可能商品と比較したメリットは、従業員の平均勤続年数が短くても 活用できること、掛金の全額が損金に算入されること、退職金の支払いに際して会社に 不利益が生じないことが挙げられます。 しかし、逆に、デメリットとしては、企業側がコントロールすることは出来ません。加 入時に適切な掛金の額を設定しないとキャッシュフローの悪化のリスクが高いこと、従 業員に万一のことがあった場合の遺族への保障が弱いこと、懲戒解雇の場合も退職金を 支給しなければならないことが挙げられます。