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道徳的実践力を育む指導方法の在り方 道徳の時間における書く活動の充実を通して 研究の概要 本研究は, 小学校の道徳の時間において言語活動の充実, 特に学習過程で書く活動を効果的に行うことにより道徳的実践力の育成を目指すものである 書く活動を行う中で, 自分を見つめ, また, 考えや思いを整理し, 表

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道徳的実践力を育む指導方法の在り方

‐道徳の時間における書く活動の充実を通して‐

研究の概要

本研究は,小学校の道徳の時間において言語活動の充実,特に学習過程で書く活動を効果的に行う ことにより道徳的実践力の育成を目指すものである。書く活動を行う中で,自分を見つめ,また,考 えや思いを整理し,表現することを通して,道徳的価値の自覚を深めたり,自己の生き方について考 えを深めるたりすることができるかを明らかにするものである。

キーワード

言語活動 道徳の時間 道徳的実践力 書く活動 道徳的価値の自覚 自己の生き方

主題設定の理由

1 児童を取り巻く現状

急激な少子高齢化,核家族化,情報化など激しい社会変動の中で子どもたちは生活している。個性 や主体性が求められていながら,それを発揮しようとすれば疎外されかねない社会,努力が必ず報わ れる終身雇用神話の崩壊,希薄化した人間関係など子どもを取り巻く状況は決して良好とはいえない。 また,過保護や過干渉,育児に対する自信喪失など家庭教育に関する問題も指摘されている。「不満 をぶつけるだけで,叱ることができない親」,「我慢させることができず,子どもの言いなりになっ てしまう親」も増加し,さらには児童虐待も増加傾向にある。子どもは親の愛情と家族の信頼関係の 中で,物の見方や考え方を身に付けていくことを考えると極めて深刻な事態といえる。 このような社会や家庭環境の中,子どもたちの規範意識や社会性の低下,いじめや不登校の問題, 凶悪犯罪や問題行動の増加が指摘されている。このような状況を踏まえ,先般,子どもの徳育に関す る懇談会は,「子どもの徳育の充実に向けた在り方について(報告)」の中で,子どもの徳育の充実 に向け,表1に示す10の提言をした。 学校教育においては,「美しいものや自然に感 動する心などの柔らかな感性」,「正義感や公正さ を重んじる心」,「生命を大切にし,人権を尊重す る心などの基本的な倫理観」,「自他を尊重し,他 人を思いやる心や社会貢献の精神」,「他者との共 生や異質なものへの寛容」,「自立心,自己抑制力, 責任感」などの豊かな心の育成を図ることは重要 な目標であり,その基盤としての道徳教育を推進 する必要があると考える。

2 学習指導要領から

平成23年度より全面実施された小学校学習指導要領は,「生きる力」を育むという理念を実現する ため,①確かな学力の向上②豊かな心の育成③健やかな体の育成を内容とし,教育内容の改善事項と (表1)徳育の充実に向けた 10 の提案

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して,①言語活動の充実②理数教育の充実③伝統や 文化に関する教育の充実④道徳教育の充実⑤体験活 動の充実⑥小学校における外国語活動の導入⑦社会 の変化への対応の観点から教科等を横断して改善す べき事項(情報教育,環境教育,ものづくり,食教 育,安全教育,心身の成長発達についての正しい理 解)が取り上げられ改訂された。 道徳教育については,学習指導要領総則に,「学 校における道徳教育は,道徳の時間を要として学校 の教育活動全体を通じて行うものであり,道徳の時 間はもとより,各教科等のそれぞれの特質に応じて, 児童の発達段階を考慮して,適切な指導を行わなけ ればならない」とある。そして,人間尊重の精神と 生命に対する畏(い)敬の念をはじめとして,豊か な心,伝統と文化の尊重など未来を拓く主体性のあ る日本人を育成するための基盤として,表2に示す 道徳性を養うことを目標としている。 道徳の時間おいては,道徳教育の目標に基づき各 教科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活 動における道徳教育と密接な関連を図りながら計画的,発展的な指導によってこれを補充,深化,統 合し,道徳的価値の自覚及び自己の生き方についての考えを深め,道徳的実践力を育成することが目 標とされた。 道徳的価値の自覚を深めるとは,道徳的価値についての理解を深めることであり,自分との関わり で道徳的価値を捉えることでもある。そして,価値を自分なりに発展させていくことへの思いや課題 を培うことである。また,自己の生き方についての考えを深めるとは,価値を把握するだけではなく, 自分の生活をしっかり見つめ,自分の生き方を考えたり見直したりすることである。そのためには, 道徳教育の要としての道徳の時間において,教科等でそれぞれの特質に応じて展開された道徳教育と の関連を図り,児童の発達段階を考慮する中,表3に示すような指導方法(資料提示,発問,話合い や書く活動等)を工夫する必要がある。そしてこのことが,道徳的実践力の育成に,ひいては学習指 導要領の理念である「生きる力」を育むことにつながると考える。

研究の目標

道徳の時間において,児童の道徳的実践力を育むために,書く活動の充実が道徳的価値の自覚を深 め,自己の生き方について考えを深めることに有効であるかを明らかにする。

研究の基本的な考え方

1 道徳的実践力

学校における豊かな心の育成は,学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育であり,その「要」が 道徳の時間である。道徳の時間が目指すものは道徳的実践力の育成である。道徳的実践力とは,人間 (表2)道徳性の諸様相 (表3)道徳の時間の工夫

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としてよりよく生きていく力であり,一人一人の児童が道徳的価値の自覚及び自己の生き方について の考えを深め,将来出会うであろう様々な場面,状況においても,道徳的価値を実現するための適切 な行為を主体的に選択し,実践することができる道徳性の諸様相の内の内面的資質(道徳的心情,道 徳的判断力,道徳的実践意欲・態度)である。この道徳的実践力を育成するためには,一人一人の子 どもが道徳的価値の自覚及び自己の生き方についての考えを深めることが必要になる。また,道徳的 実践力は少しずつ,着実に養われることによって持続的な作用を行為や人格に及ぼすものであり,長 期にわたる綿密な計画に基づいた丁寧な指導によって育成されるものである。つまり,小学校と中学 校の九年間における週1時間の道徳の時間を学校の道徳教育全体計画と道徳の時間の年間指導計画に 従って,指導することが大切である。 そのためには,道徳の時間においては,表3に示すような指導方法を工夫することが必要である。 その中でも書くことは,自分で考えたことを文字で表すことであり,また,考えや思いを整理し,自 分を見つめることにもなる。そして,一人一人の子どもが道徳的価値の自覚及び自己の生き方につい ての考えを深めることにつながり,ひいては道徳的実践力の育成につながると考える。

2 言語活動の充実

学校における道徳教育では,各教育活動の特質に応じて,道徳性の諸様相である道徳的心情,道徳 的判断力,道徳的実践意欲や態度などを育む。これらの諸様相は,個々に独立したものではなく,深 く関連しあって構成されていることから,全体として密接な関連をもって指導することが大切である。 そして,具体的な指導は言語を媒介として行われる。 平成23年度より全面実施された小学校学習指導要領第3章道徳「第3 指導計画の作成と内容の取 扱い(4)」に,「自分の考えを基に,書いたり話し合ったりするなどの表現する機会を充実し,自 分とは異なる考えに接する中で,自分の考えを深め,自らの成長を実感できるよう工夫すること。」 とあり,道徳の時間においても,言葉を生かした指導に配慮しなければならない。 ところで,道徳の時間では,中心となる資料から道徳的価値を理解し,自分自身の体験や資料に対 する感じ方や考え方を友達との意見交流や話合いを通して深め,道徳的価値の自覚及び自己の生き方 についての考えを深めることが多い。このことからも道徳の時間における言葉の役割はきわめて大き いといえる。 具体的には,国語科で培われた言語の基本的な 能力を基に,道徳の時間では,資料の内容や登場 人物の考え方などを考え,自分の考えを伝えたり, 話合い,書いたりする。このように言葉を用いた言 語活動を通して学習に取り組ませることが大切で ある。 さて,本教育センターの今年度の研究の基本方 針は言語活動を充実することで知識活用能力を高 めることである。本研究では,道徳の時間におけ る言語活動を生かした知識活用能力を表4に示す ように解して研究を進めることとした。 (表4)知識活用能力と言語活動

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3 道徳の時間における書く活動

中央教育審議会答申(平成20年1月)は道徳教育の充実・改善のための基本方針を示した。その中 で,道徳教育においては道徳性を養うことを重視する,指導の重点を明確にする,道徳教育の推進体 制等の充実を図ることなどを明示し,改善の具体的事項の一つとして「道徳的価値の形成を図る観点 から,書く活動や語り合う活動など自己の心情・判断等を表現する機会を充実し,自らの道徳的成長 を実感できるようにすること」を求めた。 道徳の時間においては,中心となる資料を用いて子ども自身の体験や資料の内容に触れた心の動き を話し合いながら,ねらいとする道徳的価値について考えを深める活動が大きな割合を占める。道徳 の時間は,言葉で考え,言葉を使って話し合い,考えたことや自分の思いを言葉で相手に伝え,話し 合い,考えを書いてまとめるなど,多くは言葉を使ったものであるといってよい。 道徳の時間に,導入段階では,これまで体験した道徳的価値に関わった経験を思い出し発表する。 展開段階では,資料の内容や登場人物の行為や気持ちについて考え,発表する,友達と話し合う,登 場人物の思いや自分の考えをワークシートに書く。終末段階では学習の自分なりの考えや思いを発表 したり文章にまとめる。道徳の時間の授業は,表5に示すように「話合い」と「書く」といった学習 形態が多い。そして,書くことには,認知(知る),伝達 (伝える),思考(考える),創造(創る)といった意義 がある。この意義を踏まえ,書くことによって,相手の 立場になって聞き,相手の立場を考えて話すという,心 の相互交流がより深まり,そのことが,自分は物事がよ く分かっていなかったことに気付いたり,自己を見つめ 自己理解をすることになったりすると考える。

研究の仮説

小学校中学年道徳の時間において,書く活動を充実(中心発問や意見交流,自分の考えをまとめる 過程での書く活動)することによって,道徳的価値の自覚や自己の生き方について考えが深まり,道 徳的実践力を育成することができるであろう。

研究の内容と方法

1 研究の内容

(1) 研究の全体構想 本研究では研究の全体構想として,ねらいとする価値の自覚や自己の生き方について考えを深 めるために,書くことの意義(前述)を踏まえ,書く活動を基にした。それとともに,道徳的な 価値観や思考の広がりが,道徳的実践力の育成には欠かすことができないことから意見交流や役 割演技,心情円グラフ(以下心メーターという)の記入を学習過程の中に位置付けることとした。 (2) 書く活動について ねらいとする道徳的価値の自覚を深めたり,自己の生き方について考えを深めるために,表6 に示すように,書く活動1(自分との関わりのなかで―資料の内容や登場人物の行為や気持ちを 書く),書く活動2(自分や友達の考えのよさに気付く―友達と意見交流をする中で,自分の考 (表5)書く活動の意義

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えを書く),書く活動3(自分の 考えを見つめ直す―自分なりの思 いや考えを書く)の3つの書く活 動を学習過程の中に位置付けた。 その際の留意点として,書く活動 は時間的な制約があるので,詳し く書く活動は1時間の道徳の時間 に1回とした。そして,最初の自 分の考えを書く段階(活動1)で 全く書けない児童や表面的な読解 になってしまう児童が出てしまわ ないよう中心発問を吟味した。ま た,書く活動2では,役割演技や 心メーターへの記入を手がかりに, 意見交流を行い書くことができる ようにした。終末段階では,資料から離れ,これまでの生活を振り返る中で,自己の生き方につ いて書く活動として書く活動3を取り入れた。 (3) 資料について 道徳の時間で行う大切な学習は,道徳的価値の自覚を深めることである。道徳的価値の自覚を 深めるためには,児童が自分との関わりで道徳的価値について理解すること,つまり,価値理解 (道徳的価値は大切であること),人間理解(道徳的価値は大切であるが実現は難しいこと), 他者理解(道徳的価値には多様な感じ方・考え方があること)する必要がある。そこで,児童が 道徳的価値について多様に感じ,考えを深め,学び合えるような共通教材として,読み物教材を 取り上げることとした。読み物資料には感動資料,葛藤資料,批判資料,範例資料と大別される が,ここでは,意見交流がしやすいことと,個々の判断が問われるなどの理由から葛藤資料とし た。 (4) 道徳ノートについて 「書く」という活動によって,児童は自分の心と向き合う。そして,自分の思いを何とか表現 しようとする。道徳の時間における書く活動は,集団の中にありながらも,じっくりと自分自身 と向き合う時間となり,ノートを後で読み返したとき,自分の心の成長を感じ取ることができる。 本研究は,書く活動を取り入れることにより,道徳的価値の自覚や自己の生き方について考えが 深まるかを検証するものである。書く活動では,心のノート,選択肢をあらかじめ用意したシー ト,手紙・標語,自由ノートなど多様な方法が用いられるが,ここでは,中心発問に対する自分 の考えを自由記述させたりするといった,あらかじめ用意した設問に対しノートに記述すること とした。 (5) 「道徳性アンケート」と「書く活動に関する授業後アンケート」について 「道徳性アンケート」については,文部科学省が「道徳教育実践研究事業」において,指定校 及び指定地域の児童生徒を対象とした意識調査を利用し,事前と事後に行った。道徳性や道徳的 実践力は短時間で身に付くものではないと捉えているが,児童の道徳性の傾向を把握する上で実 施した。また,「書く活動に関する授業後アンケート」については,本研究の目標と内容に照ら (表6)道徳の時間における書く活動

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して作成したアンケートを使用し,書く活動が,道徳的価値の自覚を深めたり,自己の生き方に ついて考えを深めるために有効であったかを検証する上で,有効な資料となるので分析し,考察 した。

2 研究の方法

(1) 研究対象 県内公立小学校3年生(4学級) (2) アンケート 道徳性アンケートの実施(9月,11月) 書く活動に関する授業後アン ケート (3) 授業実施 平成23年10月~11月 (4) 検証資料 道徳性アンケート 書く活動に関する授業後アンケート 道徳ノート 授業観察 (5) 授業Ⅰ(学習指導案Ⅰ)

第3学年 道徳学習指導案

1.主題名 「よく考えて」 1-(4)反省・誠実・明朗 2.資料名 「だれにも言えない」 (出典:「明るい心で」3年 東書) 3.主題設定の理由 (1)ねらいとする価値 自分の過ちに気付くことは,なかなか難しいことである。他人に言われて気付いたり,言われても自分 のことではないと思ったりすることも多い。それどころか,自分の過ちを棚に上げて人のせいにすること さえある。社会生活では,自分を客観的に見つめ,内省することは不可欠な要素である。よく考えて行動 し,過ちに気付いたら素直に認め,改めようとする心情を育てるようにしたい。また,うそをついたりご まかしたりしないことも含めて自分自身に正直であることの快適さを自覚できるようにする必要がある。 正直であるからこそ,明るい生活が実現できることを理解させたい。 (2)ねらいに関わる児童の実態 3年生になり,次第に自分のことだけでなく,周りのことにも目が向くようになる。それと同時に,周 りの視線が気になり,自分をよく見せたいという気持ちも出てくる。 また,この時期の児童は,他人の立場を思いやる気持ちよりも自分のことが大事で,つい自分本位な行 動に走る傾向が強い。自分が過ちを犯したときでも,その大きさについて認識が足りないのも特徴的なこ とである。自分の過ちを素直に認めることと周りの気持ちを考え素直に行動する心情を育てたいと考える。 正直に生きることが,自分の心を明るくし,元気よく生活できるよう指導していくことが大切な時期だと 考える。 (3)資料について 主人公は,次の日の時間割をそろえているときに理科の教科書がないことに気付く。その日の夜はお母 さんに,翌日の学校では友だちに,もう一度よくさがすように言われるが,ないと言い張ってしまう。し かし,その夜,自分の部屋で理科の教科書を発見する。見付けたことを今さらだれにも言えないと思って, いったんは教科書を押し入れに隠すが,思い直してランドセルに入れるという内容である。 主人公の気持ちの移り変わりを通して,よく考えて行動すること,それでも過ちを犯してしまったとき は素直に改めようとすることの大切さを考えさせるのに適した資料である。 (4)道徳的価値の自覚及び自己の生き方について考えを深め,道徳的実践力を育成するために活用した手だて

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≪言葉を生かし考えを深める工夫≫<心メーターの活用について> 主人公の心の葛藤を心メーターに表すこと,主人公の思いをはっきりさせ,道徳ノートにそのときの思 いをしっかり書くことができると考える。また,視覚的に表すことで,教師からも一人一人の思いを見取 ることができるとともに,子どもも自分と友だちとの思いの違いに気付くことができる。話合い活動の手 がかりともなる。さらに,学習を進めながら自分の心の変化に気付いて自分の気持ちを深く見つめ直すこ とができ,よりねらいとする価値に近づける手段としたい。 4.本時のねらい どうしたらよいのか揺れ動く「わたし」の思いを心メーターで表すことを通して,過ちは素直に認め, 改めようとする心情を育て,よく考えて行動することについて考えを深める。 5.展開 資料1 授業Ⅱ(学習指導案Ⅱ)

第3学年 道徳学習指導案

1.主題名 「ほんとうの友達」 2-(3)友情・信頼・助け合い 2.資料名 「なかよしだから」 (出典:「明るい心で」3年 東書) 3.主題設定の理由 (1)ねらいとする価値 中学年になると交友関係が広がり,友だちを大切にする傾向も強くなってくる。しかし,「友達だから ・・・・・」という時,はたしてどんな基準で行動しているのであろうか。友だちだからこそ,相手のこ とを考え,相手にとって良いと思った行為をしていくことが大切である。しかし,そこに利害や自分本位 の考え方が入ってくると,それは真に友だちのためにならないことも多くなってくる。信頼し合い,友情 を深めていくには,友だち同士互いに助け合い,励まし合い,教え合い,学び合うことが大切であること に気付いてほしいと願う。 (2)ねらいに関わる児童の実態 クラス替えもあり,友だち関係がうまくいくのか心配してスタートした4月。だいぶ新しいクラスの仲 間とも慣れ,楽しく学校生活を送っている。友だちであることを大切にしたいと思う反面,友だちだから といって,よいことも悪いこともあいまいにし,いっしょになって悪いことをしたり,友だちの悪い行為 を見過ごしたりすることがある。そこで,友だち同士互いの悪いところは教え合い,真の友情を育ててい こうとする態度を育てていきたい。 (3)資料について うっかり忘れてしまった算数の宿題を,仲よしの実君に教えてもらおうと主人公は思いつく。昨日実君 にカーブの投げ方を教えてあげたから,そのお返しに教えてくれるだろうと考えたのである。ところが, 実君は,「なかよしだから,なおのこと教えられないよ。」というのである。主人公の葛藤を通して,教え 合うことの意味を考えさせていきたい。 (4)道徳的価値の自覚及び自己の生き方について考えを深め,道徳的実践力を育成するために活用した手だて ≪言葉を生かし考えを深める工夫≫ <役割演技を通して> <道徳ノートに書くことを通して> 役割演技をすることによって,「ぼく」の思いをはっきりさせたり,「実君」の気持ちを考えたりできる と思う。また,道徳ノートも吹き出しに書くことで,文章を書くことが苦手な子どもも書きやすくなり, 自分の思いをしっかり書くことができると考える。

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4.本時のねらい 役割演技をしたり,道徳ノートに書いたりすることを通して,友だちのことをよく考えて,友だちを大 切にしようとする心情を育てる。 5.展開 資料2

研究の結果と考察

仮説を検証するにあたり,「道徳性についての事前事後アンケート」「書く活動に関する授業後ア ンケート」「道徳ノート」 などの結果を分析して3つの視点から考察を行った。 視点1 道徳性について 視点2 道徳的実践力の高まりについて 視点3 道徳教育における書く活動の充実について

1 道徳性について

児童の内面にある道徳的行為を可能にする人間らしいよさである道徳性を把握することは,児童 のよさや可能性を把握し,児童の成長につなげていくことを目的としている。そこで,教育活動全 体を通して育成する道徳性について,児童の成長に少しでも有効であったかを検証するために,児 童を対象として,資料3にある意識 調査を利用し,授業前の9月と授業 後の11月に実施した。各項目につい ての回答は,表7に示した方法(授 業後アンケートの分析も同様)を用 い,事前と事後に行った結果を項目 ごとにとに点数化,分析し以下のよ うな検証結果を得た。 (1) 学年集計から 学年集計の9月と11月の比較では,大差は感じられないが,全項目中のうち 「道とくのべんきょうは,すきである。」 「道とくのべんきょうは,ためになる,と思う。」 「人には、しんせつにしたい。(親切)」 「みんなの 役に立つ人になりたい。(家族愛 愛校心)」 「こころのノートを読んだり,こころのノートにかきこんだりしている。 「こまっている人がいたら,進んでたすけている。(親切)」 「かかりの仕事や,そうじ当番などをしっかりとしている。(勤労)」 の各項目で道徳性の向上が見てとれる。しかし,以下の項目については, 「さいごまで がんばる人に なりたい。(勤勉・努力)」 「いじめは,どんなことがあっても,いけないことだ,と思う。(明朗・誠実・反省)」 が低下した。(資料4‐1,資料5‐1) (2) 学級集計から 学級ごとの集計の9月と11月の比較では,学年集計と同様大差は感じられないが,学級によ (表7)アンケートの分析方法

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って2,3項目の向上から10項目以上の向上が見られた。本研究の道徳授業の関連からは,「友 だちの気もちがわかるひとになりたい。(友情)」については,平均点が,事後下がった学級が2 学級あったが,人数(割合)からみるとどの学級も96.0%~100.0%が肯定的評価をしている。ま た,「いじめは,どんなことがあっても,いけないことだ,と思う。(明朗・誠実・反省」につい ては,平均点が,事後下がった学級が1学級あったが,99.1%が肯定的評価をしている。 周知のとおり,道徳性は短時間に育まれるものでなく,学習指導要領総則教育課程編成一般方 針に示されているように,教育活動全体を通じて,各教科等の特質に応じて,児童の発達段階を 考慮して,適切な指導がされて育まれていくものである。”涵養”という言葉が意味するように 「自然に水がしみこむように徐々に養い育てる」必要があると考える。(資料4‐2~4‐5, 資料5‐2~5‐5)

2 道徳的実践力の高まりについて

道徳性の実態把握を道徳の時間の指導に生かし,指導法や展開の工夫につなげたり,指導計画をた てる際に生かしたりする必要がある。そこで,指導との関係から道徳的心情,道徳的判断力,道徳的 実践意欲態度の諸様相について,表8に示す道徳授業事後アンケートの点数化と人数(割合)を分析 し,検証結果を得た。 (1) 道徳的心情 表8に示す授業後アンケートに より,「登場人物のしたことや気持 ちがわかった(道徳的心情)」とい う設問に対して,学習指導Ⅰ(主 題名 「よく考えて」 1-(4)反 省・誠実・明朗)では,学年平均で2.6, 各学級ごとそれぞれ2.8,2.5,2.7,2.5であった。また,人数(割合)では,学年全体で①そう思う67.9%, ②どちらかというとそう思う28.6%,③どちらかというとそう思わない2.7%,④そう思わない0.9%であっ た。登場人物の心情を理解できたと捉えた児童が96.4%,理解できなかった児童が3.6%であった。 学習指導Ⅱ(主題名 「ほんとうの友達」 2-(3)友情・信頼・助け合い)では学年平均で2.6,各 学級ごとそれぞれ2.8,2.3,2.8,2.7であった。また,人数(割合)では,学年全体で①そう思う69.6%,② どちらかというとそう思う25.9%,③どちらかというとそう思わない3.6%,④そう思わない0.9%であった。 登場人物の心情を理解できたと捉えた児童が95.5%,理解できなかった児童が4.5%であった。 以上のことから,両授業においては道徳的心情が育まれているという結果が得られた。これは,これ までの経験を振り返る中で,意見交流を通して,書く活動1で児童に「自分との関わりで捉える」こと や「資料の内容を吟味して具体的な発問をする」といったことに留意し,資料を読み終えた後に じっくり時間をとったことが大きな理由として挙げられるであろう。そして,取り上げた資料がこ れまでの日常生活の中で誰もが経験したことがあることや友だちとの関わりを内容としていることで、登場 人物の心情に迫りやすかったことも理由の一つとしてあげられる。 (資料6-1~6-5,7-1~7-5,8-1~8-5) (2)道徳的判断力 授業後アンケート(表1)により,「自分ならどうするか、かんがえることができた(道徳的 (表8)道徳授業事後アンケート

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判断力)」という設問に対して,学習指導Ⅰ(主題名 「よく考えて」 1-(4)反省・誠実・明 朗)では,学年平均で2.5,各学級ごとそれぞれ2.6,2.4,2.6,2,5であった。また,人数(割合)では,学 年全体で①そう思う59.8%,②どちらかというとそう思う30.4%,③どちらかというとそう思わない9.8%, ④そう思わない0.0%であった。もう一つの設問「自分と友だちのだちのかんがえのちがいを見つける ことができた(道徳的判断力)」という設問に対して,学年平均で2.3,各学級ごとそれぞれ2.3,2.1, 2.3,2.4であった。また,人数(割合)では,学年全体で①そう思う47.3%,②どちらかと いうとそう思う 34.8%,③どちらかというとそう思わない17.0%,④そう思わない0.9%であった。 同様に学習指導 Ⅱ(主題名 「ほんとうの友達」 2-(3)友情・信頼・助け合い)では一つ目の 設問に対し学年平均で2.6,各学級ごとそれぞれ2.7,2.4,2.7,2.5であった。また,人数(割合)では,学 年全体で①そう思う69.6%,②どちらかというとそう思う25.0%,③どちらかというとそう思わない5.4%, ④そう思わない0.0%であった。二つ目の設問に対し学年平均で2.4,各学級ごとそれぞれ2.3,2.1.2.6,2.4 であった。また,人数(割合)では,学年全体で①そう思う50.0%,②どちらかというとそう思う38.4%, ③どちらかというとそう思わない8.9%,④そう思わない2.7%であった。自分としての考えに基づき判断で きた児童は,それぞれ90.2%,94.6%であり,判断できなかった児童は9.8%,5.4%であった。また,他人の 考えを参考に判断できた児童は,それぞれ82.1%,88.4%,判断の材料とすることができなかった児童は,1 7.9%,11.6%であった。 以上のことから,両授業においては道徳的判断力が育まれているという結果が得られた。これは,書 く活動2で友だちと自分の考えの違いを明確に把握できるよう意見交流・役割演技・心メーターを 手がかりに「友だちの意見を聴く中で,友達の考えや自分の考え整理」して書かせたことが理由 として挙げられる。(資料6-1~6-5,7-1~7-5,8-1~8-5) (3)道徳的意欲・態度 授業後アンケート(表1)により,「自分のかんがえを発表することができた(道徳的意欲・態 度)」,という設問に対して,学習指導Ⅰ(主題名 「よく考えて」 1-(4)反省・誠実・明朗)で は,学年平均で2.0,各学級ごとそれぞれ1.6,1.6,2.7,2.0であった。また,人数(割合)では,学年全体 で①そう思う49.1%,②どちらかというとそう思う17.9%,③どちらかというとそう思わない15.2%,④そ う思わない17.9%であった。もう一つの設問「自分の生活をふりかえることができた(道徳的意欲・ 態度)」に対して,学年平均で2.4,各学級ごとそれぞれ2.3,2.3,2.5,2.6であった。また,人数(割合) では,学年全体で①そう思う56.3%,②どちらかというとそう思う33.0%,③どちらかというとそう思わな い4.5%,④そう思わない6.3%であった。 同様に学習指導 Ⅱ(主題名 「ほんとうの友達」 2-(3)友情・信頼・助け合い)では一つ目の 設問に対し学年平均で2.1,各学級ごとそれぞれ1.8,1.6,2.8,2.6であった。また,人数(割合)では,学 年全体で①そう思う54.5%,②どちらかというとそう思う17.9%,③どちらかというとそう思わない14.3%, ④そう思わない13.4%であった。二つ目の設問に対し学年平均で2.4,各学級ごとそれぞれ2.3,2.3,2.3,2. 6であった。また,人数(割合)では,学年全体で①そう思う53.6%,②どちらかというとそう思う33.9%, ③どちらかというとそう思わない9.8%,④そう思わない2.7%であった。自分の考えを発表できた児童は, それぞれ67.0%,72.4%であり,発表できなかった児童は33.0%,27.7%であった。また,学習を通して自分 の生活を振り返ることができた児童は,それぞれ89.3%,87.5%,自分の生活を振り返ることができなかっ た児童は,10.7%,12.5%であった。 以上のことから,両授業においては道徳的実践意欲・態度が育まれているという結果が得られた。こ れは,書く活動3までの段階において道徳的心情や道徳的判断力が育まれるよう学習が進められていたと考

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えられる。つまり,学習全体を通して自分との関わりの中で登場人物の心情や自分だったらどうするかとい った判断を問い続けて,道徳的価値の理解を深めるよう指導方法を工夫(終末段階では資料から離れ,自分 の生活を振り返って思いや考えを書く)したことが要因の一つとして考えられる。しかし,「自分の考 えを発表することができた」の設問に対し,学習指導1で33.0%,学習指導Ⅱでは27.6%の児童 が発表できなかったと回答した。これは,挙手したが指名されなかったことが原因と考えられ, 十分に発表の時間を設定する必要を感じる。(資料6-1~6-5,7-1~7-5,8-1~8-5)

3 道徳教育における書く活動の充実について

道徳の時間における評価の観点は,道徳教育の評価の観点と同様に「道徳性の諸様相」「内容項 目」等を窓口に,ねらいと関連させて設定することが一般的である。そこで,書く活動が有効であ ったかを検証するために,表9,表10に示す観点に従い,授業中の発言や道徳ノートなどの記述内 容を分析し,検証を得た。 (1) 学習指導Ⅰにおける主な記述内容 ア 道徳的心情 ・なんでちゃんと本だなの中の本 を一さつずつちゃんと調べなかっ たんだろう。ちゃんと調べておけ ば,みんなにもめいわくかけずに すんだののに。調べればよかった。 ・あんなにみんなにさがしてもら ったのに家にあったなんて,めい わくをかけちゃったからちゃんと あやまる。 ・友だちに言ったことあやまんな きゃ。あとでさがしてくれた友だ ちにお礼を言わなきゃ。 ・みんないっしょうけんめいさが してくれたのに,家にあったとはいえない。みんながいっしょうけんめいさがしてくれたからあ やまる。 イ 道徳的判断力 ・やっぱり言ったほうがいい。みんなにめいわくをかけなければよかったなあ。 やっぱり友だちに「見つかったよ。しんぱいかけてごめんね。」と言うべきだと思いました。 ・やっぱり言うほうがすなおでいいな―。じゃああしたゆうきをだして言おう。 ・はやくみつかったことを言わないともっと友だちにめいわくがかかっちゃう。 ・やっぱりあやまらなきゃ。みんながしんぱいしちゃう。すなおにあやまらなきゃ。自分の心も すっきりするからあやまろう。 ウ 道徳的実践意欲態度 ・ともだちにひみつごとはつくらないほうがいいな。もしじぶんもこうゆうできごとがあった ら,かならず言おうと思う。 (表9)授業Ⅰ

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・もしこういうことがあったら,ぼくは前までは言わなかったと思うけど,今は言おうと思う。 ・学校でリコーダーをわすれたと思って,いえでさがしてみたら学校にありました。それでいっ しょにさがしてくれた友だちにあやまりました。 ・なんでも正直に言うことです。うそをついたら友だちが悲しむと思うからです。 ・正じきに言うってことはとてもたいせつなんだなあと思いました。(資料9-1) (2) 学習指導Ⅱにおける主な記述内容 ア 道徳的心情 ・え,たしかにそうだけど。まあ いいじゃん。でもなあ(ぼく)。だ めだよ。勉強は自分でやんなきゃ だめだよ。教えちゃったら宿題の 意味ないじゃん(実君)。 ・べつに友だちだからいいだろ。 なんでなかよしでおしえてくれな いの(ぼく)。べつに友だちだから っておしえるわけないじゃん。べ んきょうは自分でやってくりかえ しおぼえるんだから(実君)。 ・いみわかんない。なかよしだか らこそ,おしえてくれるんでしょ (ぼく)。ばれておこられたらどうするの。自分でやってその答えがあっていたらうれしいじゃ ん(実君)。 イ 道徳的判断力 ・みのるくんはぼくのことをわかってだめっていったんだ。ぼくが実くんにこんなことを言った からけんかになったんだ。ひとにたのんじゃだめなんだ。 ・自分でやってほしかったからおしえてくれなかったんだ。 ・ぼくのことをかんがえて教えなかったんだ。だけどぼくはおこってしまった。あしたあやまろ う。 ・人におしえてもらうばかりじゃなく,自分でやってみようかな。 ・ぼくのことを思ってくれたんだ。ごめんね。人に答えを聞いたらべん教のいみがなかなっちゃ う。 ウ 道徳的実践意欲・態度 ・友だちというのは遊んだり,けんかしたりするけど注意しあうのも友だちなんだ。 ・これまでは友だちにたよってばかりだったけど,これからはきをつけよう。 ・こまっている人をたすけたいけど,しゅくだいは自分の力でやったほうがいいから,みまもっ てあげたいなと思いました。 ・こういうことがあったら答えは教えないで,いみややりかたを教えてあげる。 ・ぼくがひとりぼっちのときに○○ちゃんと○○ちゃんがそうだんにのってくれた。 ・いやなことを言われたときにはげましてくれた。(資料9-2) 観点を基に「道徳性の諸様相」から見てみると,道徳的心情については両授業とも80%以上の ( 表 10) 授 業 Ⅱ

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児童が記述することができていた。また,道徳的判断力についても80%前後の児童が記述するこ とができていた。これは,心メーターにより,主人公の思いをはっきりと受け止め,道徳ノートにその ときの思いをしっかり書くことができたことや,役割演技により「ぼく」の思いをはっきりさせたり,「実 君」の気持ちを考えたりできたことも要因の一つとして挙げられるが,さらに書く活動によって自分 の考えを確認し,意見交流の場面で相手に思いや考えを確実に伝えることができ,判断や生き方 について迷い,悩み葛藤する場面で,思考を練ることができたと考えられる。書くことは一朝一 夕にできない。しかし,道徳の時間をはじめ日常の教育活動や生活の中で継続して取り入れるこ とによって,思考力や判断力が高められ強いては道徳的実践力の育成にもつながると考えられる。 尚,道徳的実践意欲・態度については,60%台とねらいとする内容項目についての記述が期待 したほどできなかった。これは,道徳ノートの質問項目「今までの自分のことをふりかってみよ う」にあると考えられる。学習指導要領による道徳の時間の目標である「自己の生き方について 考えを深め道徳的実践力を育成する」ためには,質問項目を「今までの自分のことをふりかり, これからどうしていったらよいかかんがえてみよう」といった項目にすることも考えられる。

研究の成果と課題

本研究の目標は,児童の道徳的実践力を育むために,書く活動の充実が道徳的価値の自覚を深め, 自己の生き方について考えを深めることに有効であるかを明らかにするものであった。その目標から 成果と課題を次のようにまとめた。

1 成果

(1)「書く活動を充実することによって,道徳的価値の自覚や自己の生き方について考えが深ま り,道徳的実践力を育成することができるであろう。」という仮説の基に研究を行ったところ, 道徳性についての事前事後アンケートの結果,書く活動に関する授業後アンケートの結果,道 徳ノートへの記述から,中心発問や意見交流,自分の考えをまとめる過程に書く活動を位置付 けることによって,若干ではあるが,道徳的実践力が育まれたという結果が得られた。 (2)書く活動によって子どもは,じっくり自分自身と向き合う時間となり,後で読み返したとき, 自分の成長を感じ取ることができる。書くことによって価値理解(道徳的価値は大切であるこ と),人間理解(道徳的価値は大事だが,実現は難しい)といった道徳的価値の自覚を理解す ることが道徳授業事後アンケートや道徳ノートの記述内容から確認できた。 (3)書く活動は,子どもが自ら考えを深めたり,整理したりする機会として重要な役割をもつ。 今回は,登場人物の心情や自分との関わりの中で道徳的価値に対する判断,実践意欲・態度を 記述した。道徳授業後アンケートや道徳ノートの記述内容から確認できた。 (4)今回書く活動を充実するための一つの方法として,心メーターや役割演技といった指導方法 と組み合わせてみた。心メーターにより,自分と向かい合うことができたり,役割演技をする ことにより他者の考えを参考にしたりして記述することができた。 (5)書く活動を取り入れたことによって,子どもが自分なりの取組方でじっくり考えることがで きた。また,学習の中で個別化を図り,子どもの感じ方や考え方を捉えることができた。さら に,この道徳ノートを綴じこみ,活用することによって学習を継続的に深めていくことができ ると思われる。

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2 課題

(1)学習指導要領には,「言語環境の充実」について,どの学習においても改善すべき内容とし て位置付けられている。書く活動は一朝一夕にできるものではない。常日頃の活動がものをいう。 各教科等において,短時間でも,また,少ない量でもいいので書く活動を取り入れていく必要が ある。 (2)今回,書く活動を取り上げたのは,書くことによって臆せず話合いに参加できる子どもが増 え,そのことが他者理解(道徳的価値に関して多様な感じ方,考え方あること)につながり, 自己の生き方について考えを深めることになると考えた。しかし,「自分のかんがえを発表す ることができた。(道徳的意欲・態度)」という設問に対する結果にあるように,多くの発表の 機会を確保することができなかった。このことから全体での発表の機会を十分に確保すること はもちろんだが,小集団を活用して意見交流をすることも考えられる。 (3)書く活動を進める上で,道徳ノートやシートは子どもが自分の心と向き合う大事な教材の一 つである。書く活動をどこで取り入れるか,いくつの発問でどのような形で書かせるのか,書 くことにまだ不慣れな三年生にとっては大きい。そこで,発問に集中させるために「質問」を 入れておかない,言葉だけでなく絵を描く欄を設ける,自分に宛てた手紙を取り入れる等書く ことによって満足感や達成感が得られるような内容を工夫していくことが考えられる。 本研究の結果から,道徳の時間において書く活動を充実することは道徳的実践力を育む上で効果が あることが分かった。このことについて,すでに多くの学校が取り組んでいるところであるが,さら に児童に思考や表現を保証し,自己の考えを広げたり深めたりすることができるといった「書くこと の意義」を効果的に生かす授業づくりを充実していくことが望まれる。 【参考文献】 ・小学校学習指導要領 文部科学省 ・小学校学習指導要領解説道徳 文部科学省 ・小学校学習指導要領道徳 ポイントと授業づくり 東洋館出版 ・道徳教育で大切なこと 東洋館出版 ・新小学校道徳指導細案 明治図書 ・道徳教育2009年1月号 明治図書 ・平成22年度研究紀要 山梨県総合教育センター 平成 23 年度 山梨県総合教育センター 執筆者 主幹・研修主事 森本 清 【研究協力校】 甲斐市立双葉東小学校 校長 金子 初男 【研究協力員】 浅川 妙子 甲斐市立双葉東小学校教諭 増坪 広夫 甲斐市立双葉東小学校教諭 荻野 淳子 甲斐市立双葉東小学校教諭 森本 直美 甲斐市立双葉東小学校教諭

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資料1 主題名 「よく考えて」 1-(4)反省・誠実・明朗 5.展開 過 学習活動と主な発問 学習の様子を見取る視点 指導上の工夫・留意点 程 導 1 よく考えずに行動し,失敗した ◇身近な出来事であることか ○今までの経験を思い出さ 入 経験を発表する。 ら,資料に興味をもってい せ,興味をもたせる。 ○どんなときに,どんな失敗をし る。 てしまいましたか。 展 2 資料「だれにも言えない」の前 開 半を読み,「わたし」の心の動き 前 について考え,話し合う。 段 ○いくら探しても教科書が見つか ◇「わたし」の思いこみの強 ○よく考えずに自分の思い らないとき,「わたし」は,ど さやお母さんや友だちの言 こみの強さと素直に聞け んな気持ちだったでしょうか。 葉に素直に耳を傾けること ない「わたし」の気持ち のできない気持ちに気付い を板書してとらえさせ ている。 る。 ◎教科書が見つかったとき,「わた ◇教科書が見つかったとき ●心メーターで自分の し」の心の中はどんな気持ちだ 「わたし」の心の揺れに 気持ちを表現させる。 っただろうか。 気付いている。 書く活動1 ●それぞれの気持ちに 書く活動2 ついて意見交換する。 ☆期待する姿が見られなかった場合の指導 展 心メーターを確認しながら,うれしさより,隠し通そうとする心の弱さがあることを補足す 開 る。 後 段 3 資料「だれにも言えない」の後 半を読み,「わたし」の心の動き について考える。 ○教科書をランドセルに入れると ◇正直に話そうと決めた「わた ○隠しておこうとすること き,「わたし」は,どんなこと し」の気持ちに気付いている。 の罪悪感,やりきれない を考えていたのでしょうか。 気持ちから脱するための 行為であることを補足す る。 4 今まで失敗や過ちをしてしまっ ◇失敗や過ちをしてしまった ●書けない子には,身近な た経験を発表する。 経験を想起させ,どのよう 出来事が想起できるよう 終 書く活動3 に行動したかまで道徳プリ な声かけをする。 末 ントに書いている。 5 教師の話を聞く。 ○「心のノート」に関係し た体験談を話し,明るく 生活するような気持ちを もたせるようにする。 6.本時の評価(期待する姿) ・心メーターを用いて,主人公の気持ちや行動について考えようとしている。(心メーター) ・よく考えて行動し,過ちは素直に認め,改めたいという思いを深めている。 (挙手・発言,道徳ノート)

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資料2 主題名 「ほんとうの友達」 2-(3)友情・信頼・助け合い 5.展開 過 学習活動と主な発問 学習の様子を見取る視点 指導上の工夫・留意点 程 導 1 友だちはいいな,と思った体験 ◇今日の授業に興味をもって ○今までの体験を思い出さ 入 を発表する。 いる。 せ,興味をもたせる。 ○友だちがいてよかったと思った のは,どんなときですか。 展 2 資料「なかよしだから」を読み, 開 「ぼく」の心の動きについて考え, 前 話し合う。 段 ○「ぼく」は,どんな考えで宿題 ◇「ぼく」の自分の都合だけ ○「ぼく」の自分本位の考 を教えてもらおうと思ったのだ を優先した考え方や気持ち え方や気持ちを板書して ろうか。 に気付いている。 とらえさせる。 ○実君に「自分でやれよ。」と言 ◇思わず断られたときの「ぼ ●自分の似た体験を思い出 われたとき,「ぼく」はどんな く」の心の揺れに気付いて させ,多様な考えが出る ことを思ったでしょうか。 いる。 ようにする。 書く活動1 展 ○休み時間や放課後「ぼく」はど ◇実君の本当の気持ちが分か ○主人公の気持ちに共感し 開 んな気持ちで過ごしましたか。 らない「ぼく」の気持ちに やすい場の設定をする。 後 気付いている。 段 ◎実君が「なかよしだから教えら ◇自分本位に考えている「ぼ ●役割演技を通して実君 れないよ。」と言ったわけが分か く」と友だちのことを考え の本当の気持ちが,「ぼく」 ったとき,「ぼく」はどんなこと ている実君とを比べて,価 につたわったことに気付か を思ったのだろうか。 値に気付くようにする。 せる。 書く活動2 ☆期待する姿が見られなかった場合の指導 道徳ノートを見ることによって,それぞれの気持ちを振り返ることができることを補足する。 終 3 友だち同士注意し合ったことが ◇自分が今まで友だちのこと ●書けない子には,深く考 末 ありますか。それはどんなときだ を考えてやってあげたこと えずにやってしまったこ ったか,発表する。 を思い出して道徳プリント とを書かせる。 書く活動3 に書いている。 4 先生の話を聞く。 ◇本当の友だちってなんだろ ○相手のことを考えて行動 うか考える。 をしてみたいと意欲付け になるような話をする。 6.本時の評価(期待する姿) ・役割演技やふきだしの道徳ノートを用いて,主人公の気持ちや行動について考えようとしている。 ・友達だからこそ,相手のことを考え,相手にとってよいことをしていこうという思いを深めている。 (挙手・発言,道徳ノート)

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資 料 3 道 徳 性 ア ン ケ ー ト N o 項 目 内 容 項 目 と の 関 連 1 道 と く の べ ん き ょ う は , す き で あ る 。 2 道 と く の べ ん き ょ う は , た め に な る , と 思 う 。 3 道 と く の べ ん き ょ う で は , 友 だ ち の 発 表 を き き な が ら , 自 分 な ら ど 個 性 伸 長 う か な , と 考 え て い る 。 4 友 だ ち の 気 も ち が わ か る ひ と に な り た い 。 友 情 5 人 に は 、 し ん せ つ に し た い 。 親 切 6 み ん な の 役 に 立 つ 人 に な り た い 。 家 族 愛 , 愛 校 心 7 さ い ご ま で が ん ば る 人 に な り た い 。 勤 勉 ・ 努 力 8 大 き く な っ て か ら の た め に , 今 , が ん ば り た い 。 勤 勉 ・ 努 力 9 「 こ こ ろ の ノ ー ト 」 を 読 ん だ り ,「 こ こ ろ の ノ ー ト 」 に か き こ ん だ り し て い る 。 10 学 校 の き ま り を ま も っ て い る 。 規 則 尊 重 ・ 公 徳 心 11 こ ま っ て い る 人 が い た ら , 進 ん で た す け て い る 。 親 切 12 近 く の 人 に 会 っ た と き は , あ い さ つ を し て い る 。 礼 儀 13 木 を お っ た り , ど う ぶ つ を き ず つ け た り す る こ と は , い け な い こ と 生 命 尊 重 だ , と 思 う 。 自 然 ・ 動 物 愛 護 14 い じ め は , ど ん な こ と が あ っ て も , い け な い こ と だ , と 思 う 。 明 朗 ・ 誠 実 ・ 反 省 15 学 級 会 で は , な か よ く 話 し 合 い , み ん な が 楽 し く す ご せ る よ う に し 愛 校 心 て い る 。 16 か か り の 仕 事 や , そ う じ 当 番 な ど を し っ か り と し て い る 。 勤 勉 ・ 努 力 資 料 4 ‐ 1 道 徳 性 ア ン ケ ー ト 結 果 ( 学 年 全 体 ) そ う 思 う 。 どちらかといえばそう思う。 どちらかといえばそう思わない そ う 思 わ な い 。 平 均 点 評 価 項 目 ① ② ③ ④ 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 1 人 数 66 74 40 31 7 5 2 2 2.5 2.6 A A 割 合 57.4% 66.1% 34.8% 27.7% 6.1% 4.5% 1.7% 1.8% 2 人 数 82 87 29 25 4 0 0 0 2.7 2.8 A A 割 合 71.3% 77.7% 25.2% 22.3% 3.5% 0.0% 0.0% 0.0% 3 人 数 58 61 52 43 5 6 0 2 2.5 2.5 A A 割 合 50.4% 54% 45.2% 38% 4.3% 5% 0.0% 2% 4 人 数 94 90 17 21 3 1 1 0 2.8 2.8 A A 割 合 82% 80.4% 15% 18.8% 3% 0.9% 1% 0.0% 5 人 数 98 97 16 15 1 0 0 0 2.8 2.9 A A 割 合 85.2% 87% 13.9% 13% 0.9% 0% 0.0% 0% 6 人 数 80 82 29 29 6 1 0 0 2.6 2.7 A A 割 合 69.6% 73.2% 25.2% 25.9% 5.2% 0.9% 0.0% 0.0% 7 人 数 99 91 15 18 1 3 0 0 2.9 2.8 A A 割 合 86.1% 81% 13.0% 16% 0.9% 3% 0.0% 0% 8 人 数 91 92 22 17 2 2 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 79.1% 82.9% 19.1% 15.3% 1.7% 1.8% 0.0% 0.0% 9 人 数 22 22 53 36 22 16 18 10 1.7 1.8 C C 割 合 19.1% 26% 46.1% 43% 19.1% 19% 15.7% 12% 10 人 数 61 49 41 56 12 6 1 0 2.4 2.4 A B 割 合 53.0% 44.1% 35.7% 50.5% 10.4% 5.4% 0.9% 0.0% 11 人 数 60 58 46 50 8 4 1 0 2.4 2.5 A A 割 合 52.2% 52% 40.0% 45% 7.0% 4% 0.9% 0%

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12 人 数 81 74 24 30 9 8 1 0 2.6 2.6 A A 割 合 70.4% 66.1% 20.9% 26.8% 7.8% 7.1% 0.9% 0.0% 13 人 数 106 102 7 10 1 0 0 0 2.9 2.9 A A 割 合 93.0% 91.1% 6.1% 8.9% 0.9% 0.0% 0.0% 0.0% 14 人 数 101 96 13 15 1 1 0 0 2.9 2.8 A A 割 合 87.8% 85.7% 11.3% 13.4% 0.9% 0.9% 0.0% 0.0% 15 人 数 54 58 54 45 7 9 0 0 2.4 2.4 A A 割 合 47.0% 51.8% 47.0% 40.2% 6.1% 8.0% 0.0% 0.0% 16 人 数 68 67 39 43 6 1 2 1 2.5 2.6 A A 割 合 59.1% 59.8% 33.9% 38.4% 5.2% 0.9% 1.7% 0.9% 資 料 4 ‐ 2 道 徳 性 ア ン ケ ー ト 結 果 ( 3 年 ○ 組 ) そ う 思 う 。 どちらかといえばそう思う。 どちらかといえばそう思わない そ う 思 わ な い 。 平 均 点 評 価 項 目 ① ② ③ ④ 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 1 人 数 11 15 15 12 3 1 0 0 2.3 2.5 B A 割 合 37.9% 53.6% 51.7% 42.9% 10.3% 3.6% 0.0% 0.0% 2 人 数 14 20 13 8 2 0 0 0 2.4 2.7 A A 割 合 48.3% 71.4% 44.8% 28.6% 6.9% 0.0% 0.0% 0.0% 3 人 数 15 19 12 8 2 1 0 0 2.4 2.6 A A 割 合 51.7% 67.9% 41.4% 28.6% 6.9% 3.6% 0.0% 0.0% 4 人 数 21 15 6 13 2 0 0 0 2.7 2.5 A A 割 合 72.4% 53.6% 20.7% 46.4% 6.9% 0.0% 0.0% 0.0% 5 人 数 23 21 5 7 1 0 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 79.3% 75.0% 17.2% 25.0% 3.4% 0.0% 0.0% 0.0% 6 人 数 16 15 10 12 3 1 0 0 2.4 2.5 A A 割 合 55.2% 53.6% 34.5% 42.9% 10.3% 3.6% 0.0% 0.0% 7 人 数 21 23 7 3 1 2 0 0 2.7 2.8 A A 割 合 72.4% 82.1% 24.1% 10.7% 3.4% 7.1% 0.0% 0.0% 8 人 数 24 24 5 4 0 0 0 0 2.8 2.9 A A 割 合 82.8% 85.7% 17.2% 14.3% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 9 人 数 6 6 6 6 5 5 12 12 1.2 1.2 D D 割 合 20.7% 20.7% 20.7% 20.7% 17.2% 17.2% 41.4% 41.4% 10 人 数 12 10 12 17 5 1 0 0 2.2 2.3 B B 割 合 41.4% 35.7% 41.4% 60.7% 17.2% 3.6% 0.0% 0.0% 11 人 数 16 12 8 14 5 2 0 0 2.4 2.4 B B 割 合 55.2% 42.9% 27.6% 50.0% 17.2% 7.1% 0.0% 0.0% 12 人 数 16 14 6 11 6 3 1 0 2.3 2.4 B B 割 合 55.2% 50.0% 20.7% 39.3% 20.7% 10.7% 3.4% 0.0% 13 人 数 26 25 3 3 0 0 0 0 2.9 2.9 A A 割 合 89.7% 89.3% 10.3% 10.7% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 14 人 数 24 23 5 5 0 0 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 82.8% 82.1% 17.2% 17.9% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 15 人 数 13 17 14 9 2 2 0 0 2.4 2.5 B A 割 合 44.8% 60.7% 48.3% 32.1% 6.9% 7.1% 0.0% 0.0% 16 人 数 15 17 11 9 3 1 0 1 2.4 2.5 A A 割 合 51.7% 60.7% 37.9% 32.1% 10.3% 3.6% 0.0% 3.6%

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資 料 4 ‐ 3 道 徳 性 ア ン ケ ー ト 結 果 ( 3 年 □ 組 ) そ う 思 う 。 どちらかといえばそう思う。 どちらかといえばそう思わない そ う 思 わ な い 。 平 均 点 評 価 項 目 ① ② ③ ④ 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 1 人 数 15 18 11 6 1 3 1 1 2.4 2.5 A A 割 合 53.6% 64.3% 39.3% 21.4% 3.6% 10.7% 3.6% 3.6% 2 人 数 21 19 7 9 0 0 0 0 2.8 2.7 A A 割 合 75.0% 67.9% 25.0% 32.1% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 3 人 数 15 12 11 12 2 3 0 1 2.5 2.3 A B 割 合 53.6% 42.9% 39.3% 42.9% 7.1% 10.7% 0.0% 3.6% 4 人 数 26 23 2 5 0 0 0 0 2.9 2.8 A A 割 合 92.9% 82.1% 7.1% 17.9% 0.0% 0.0% 0% 0.0% 5 人 数 26 24 2 4 0 0 0 0 2.9 2.9 A A 割 合 92.9% 85.7% 7.1% 14.3% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 6 人 数 21 22 7 6 0 0 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 75.0% 78.6% 25.0% 21.4% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 7 人 数 24 22 4 5 0 1 0 0 2.9 2.8 A A 割 合 85.7% 78.6% 14.3% 17.9% 0.0% 3.6% 0.0% 0.0% 8 人 数 22 24 6 3 0 1 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 78.6% 85.7% 21.4% 10.7% 0.0% 3.6% 0.0% 0.0% 9 人 数 5 3 15 11 5 8 3 6 1.8 1.4 C D 割 合 17.9% 10.7% 53.6% 39.3% 17.9% 28.6% 10.7% 21.4% 10 人 数 16 11 8 15 4 2 0 0 2.4 2.3 A B 割 合 57.1% 39.3% 28.6% 53.6% 14.3% 7.1% 0.0% 0.0% 11 人 数 11 12 15 15 1 1 1 0 2.3 2.4 B B 割 合 39.3% 42.9% 53.6% 53.6% 3.6% 3.6% 3.6% 0.0% 12 人 数 19 20 7 5 2 3 0 0 2.6 2.6 A A 割 合 67.9% 71.4% 25.0% 17.9% 7.1% 10.7% 0.0% 0.0% 13 人 数 27 26 1 2 0 0 0 0 3.0 2.9 A A 割 合 96.4% 92.9% 3.6% 7.1% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 14 人 数 26 25 2 3 0 0 0 0 2.9 2.9 A A 割 合 92.9% 89.3% 7.1% 10.7% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 15 人 数 13 12 13 12 2 4 0 0 2.4 2.3 B B 割 合 46.4% 42.9% 46.4% 42.9% 7.1% 14.3% 0.0% 0.0% 16 人 数 17 17 11 11 0 0 0 0 2.6 2.6 A A 割 合 60.7% 60.7% 39.3% 39.3% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 資 料 4 ‐ 4 道 徳 性 ア ン ケ ー ト 結 果 ( 3 年 ☆ 組 ) そ う 思 う 。 どちらかといえばそう思う。 どちらかといえばそう思わない そ う 思 わ な い 。 平 均 点 評 価 項 目 ① ② ③ ④ 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 1 人 数 18 22 9 7 2 1 1 0 2.5 2.7 A A 割 合 60.0% 73.3% 30.0% 23.3% 6.7% 3.3% 3.3% 0.0% 2 人 数 25 27 3 3 2 0 0 0 2.8 2.9 A A 割 合 83.3% 90.0% 10.0% 10.0% 6.7% 0.0% 0.0% 0.0% 3 人 数 13 14 16 14 1 1 0 1 2.4 2.4 A B 割 合 43.3% 46.7% 53.3% 46.7% 3.3% 3.3% 0.0% 3.3% 4 人 数 26 29 2 1 1 0 1 0 2.8 3.0 A A 割 合 86.7% 96.7% 6.7% 3.3% 3.3% 0.0% 3.3% 0.0% 5 人 数 26 28 4 2 0 0 0 0 2.9 2.9 A A

(20)

6 人 数 20 25 7 5 3 0 0 0 2.6 2.8 A A 割 合 66.7% 83.3% 23.3% 16.7% 10.0% 0.0% 0.0% 0.0% 7 人 数 28 23 2 7 0 0 0 0 2.9 2.8 A A 割 合 93.3% 76.7% 6.7% 23.3% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 8 人 数 24 25 6 5 0 0 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 80.0% 83.3% 20.0% 16.7% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 9 人 数 6 15 15 11 7 2 2 2 1.8 2.3 C B 割 合 20.0% 50.0% 50.0% 36.7% 23.3% 6.7% 6.7% 6.7% 10 人 数 17 14 11 14 1 2 1 0 2.5 2.4 A A 割 合 56.7% 46.7% 36.7% 46.7% 3.3% 6.7% 3.3% 0.0% 11 人 数 15 17 14 13 1 0 0 0 2.5 2.6 A A 割 合 50.0% 56.7% 46.7% 43.3% 3.3% 0.0% 0.0% 0.0% 12 人 数 24 21 5 9 1 0 0 0 2.8 2.7 A A 割 合 80.0% 70.0% 16.7% 30.0% 3.3% 0.0% 0.0% 0.0% 13 人 数 25 29 3 1 1 0 0 0 2.8 3.0 A A 割 合 86.2% 96.7% 10.3% 3.3% 3.4% 0.0% 0.0% 0.0% 14 人 数 26 28 4 1 0 1 0 0 2.9 2.9 A A 割 合 86.7% 93.3% 13.3% 3.3% 0.0% 3.3% 0.0% 0.0% 15 人 数 14 17 14 12 2 1 0 0 2.4 2.5 A A 割 合 46.7% 56.7% 46.7% 40.0% 6.7% 3.3% 0.0% 0.0% 16 人 数 17 15 10 15 1 0 2 0 2.4 2.5 A A 割 合 56.7% 50.0% 33.3% 50.0% 3.3% 0.0% 6.7% 0.0% 資 料 4 ‐ 5 道 徳 性 ア ン ケ ー ト 結 果 ( 3 年 ◇ 組 ) そ う 思 う 。 どちらかといえばそう思う。 どちらかといえばそう思わない そ う 思 わ な い 。 平 均 点 評 価 項 目 ① ② ③ ④ 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 事 前 事 後 1 人 数 22 19 5 6 1 0 0 1 2.8 2.7 A A 割 合 78.6% 73.1% 17.9% 23.1% 3.6% 0.0% 0.0% 3.8% 2 人 数 22 21 6 5 0 0 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 78.6% 80.8% 21.4% 19.2% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 3 人 数 15 16 13 9 0 1 0 0 2.5 2.6 A A 割 合 53.6% 61.5% 46.4% 34.6% 0.0% 3.8% 0.0% 0.0% 4 人 数 21 23 7 2 0 1 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 75.0% 88.5% 25.0% 7.7% 0.0% 3.8% 0.0% 0.0% 5 人 数 23 24 5 2 0 0 0 0 2.8 2.9 A A 割 合 82.1% 92.3% 17.9% 7.7% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 6 人 数 23 20 5 6 0 0 0 0 2.8 2.8 A A 割 合 82.1% 76.9% 17.9% 23.1% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 7 人 数 26 23 2 3 0 0 0 0 2.9 2.9 A A 割 合 92.9% 88.5% 7.1% 11.5% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 8 人 数 21 19 5 5 2 1 0 0 2.7 2.7 A A 割 合 75.0% 76.0% 17.9% 20.0% 7.1% 4.0% 0.0% 0.0% 9 人 数 5 4 17 14 5 6 1 2 1.9 1.8 C C 割 合 17.9% 15.4% 60.7% 53.8% 17.9% 23.1% 3.6% 7.7% 10 人 数 16 11 10 13 2 1 0 0 2.5 2.4 A A 割 合 57.1% 44.0% 35.7% 52.0% 7.1% 4.0% 0.0% 0.0% 11 人 数 18 15 9 10 1 1 0 0 2.6 2.5 A A 割 合 64.3% 57.7% 32.1% 38.5% 3.6% 3.8% 0.0% 0.0% 12 人 数 22 17 6 7 0 2 0 0 2.8 2.6 A A 割 合 78.6% 65.4% 21.4% 26.9% 0.0% 7.7% 0.0% 0.0%

(21)

13 人 数 28 22 0 4 0 0 0 0 3.0 2.8 A A 割 合 100.0% 84.6% 0.0% 15.4% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 14 人 数 25 20 2 6 1 0 0 0 2.9 2.8 A A 割 合 89.3% 76.9% 7.1% 23.1% 3.6% 0.0% 0.0% 0.0% 15 人 数 14 12 13 12 1 2 0 0 2.5 2.4 A B 割 合 50.0% 46.2% 46.4% 46.2% 3.6% 7.7% 0.0% 0.0% 16 人 数 19 18 7 8 2 0 0 0 2.6 2.7 A A 割 合 67.9% 69.2% 25.0% 30.8% 7.1% 0.0% 0.0% 0.0% 資料5‐1 道徳性アンケート結果グラフ(学年全体)

道徳性アンケート

2.5 2.7 2.5 2.8 2.8 2.6 2.9 2.8 1.7 2.4 2.4 2.6 2.9 2.9 2.4 2.5 2.6 2.8 2.5 2.8 2.9 2.7 2.8 2.8 1.8 2.4 2.5 2.6 2.9 2.8 2.4 2.6 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 1   道と く のべん き ょ う は , す き で あ る 。 2   道 と く のべん き ょ う は , た め に な る , と思 う 。 3   道と く の べ ん き ょ う で は, 友だ ち の 発 表を き き な がら , 自 分 な ら ど う か な , と 考え て い る 。 ( 個性伸長 ) 4   友だ ち の気も ち が   わかる ひ と に な り た い 。 ( 友情) 5   人に は、 し ん せ つ に し た い 。 ( 親切) 6   み ん な の   役 に立 つ 人 に  な り た い 。 ( 家族愛, 愛校心) 7   さ い ご ま で   がん ばる 人に   な り た い 。 ( 勤勉・ 努力) 8   大 き く な っ て から のた め に , 今 , が ん ば り た い 。 ( 勤勉 ・ 努力) 9   「 こころ の ノ ー ト 」 を 読 ん だ り , 「 こ こ ろの ノ ー ト 」 に か き こ ん だ り し て い る 。 1 0  学 校 の き ま り を  ま も っ て い る 。( 規 則 尊重・ 公 徳心) 11   こ ま っ て い る 人 が い た ら , 進 ん で た す け て い る 。 ( 親切) 1 2   近く の人 に 会 っ た と き は, あ い さ つ を し て い る 。 ( 礼儀) 1 3   木 を お っ た り , ど う ぶ つを き ず つけ た り す る こと は , い け な い こと だ , と 思 う 。 ( 生命尊重 ・ 自 然 愛護) 1 4   い じめ は , ど ん な こ とが あ っ て も , いけ な い こ と だ , と 思 う 。 (明 朗 ・ 誠 実 ・ 反省 ) 1 5   学級会で は, な か よ く 話し 合い , み ん な が楽し く す ごせる よ う に し て い る 。 ( 愛 校心) 1 6   か か り の仕事や, そ う じ 当番な ど を しっ か り とし て い る 。 ( 勤 勉 ・ 努 力 ) 事前 事後 かかり の 仕 事 や、 そうじ 当 番 な ど を しっ 16 かり と し ている 。 学級会で は、な か よく 話し合 い 、みん な が 15 楽しく す ご せ るよ うにして い る 。 いじ めは、ど ん な こ と があ っても 、 いけ な 14 いこ とだ、 と 思う。 木 を おっ たり 、 ど う ぶ つ を き ず つけ たり す 13 るこ とは、いけ な いこ とだ 、と思う。 近く の 人 に会っ た とき は、あ い さつ をし て 12 いる 。 こ ま っ て いる 人 が いた ら 、 進 ん でた す け て 11 あげ る 。 学校 の き ま り を まもっ て いる。 10 9 「こ こ ろ の ノ ー ト 」 を 読 ん だ り 、「 こ こ ろ の ノー ト」にかきこん だ りし て い る。 8 大き くなっ て から のため に 、今、 がん ばり たい 。 7 さい ごま で がんばる人に なり たい 。 6 みん なの 役に 立 つ 人 に なり た い 。 5 人 には、 しん せつ にし た い 。 4 友だち の 気も ちが わか る ひ と に な り た い 3 道と くのべんき ょ うで は、友だちの 発表を ききな が ら 、 自分な ら どう かな、 と 考え て いる 2 道と くの べんき ょ うは 、た め に なる 、と 思 う 1 道と く の べん き ょ う は 、すき で あ る 。

(22)

資料5‐2 道徳性アンケート結果グラフ(3年○組)

道徳性アンケート

2.3 2.4 2.4 2.7 2.8 2.4 2.7 2.8 1.2 2.2 2.4 2.3 2.9 2.8 2.4 2.4 2.5 2.7 2.6 2.5 2.8 2.5 2.8 2.9 1.2 2.3 2.4 2.4 2.9 2.8 2.5 2.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 1   道と く のべん き ょ う は , す き で あ る 。 2   道と く のべん き ょ う は , た め に な る , と思 う 。 3   道と く の べ ん き ょ う で は, 友 だ ち の 発表を き き な が ら , 自 分 な ら ど う かな , と 考 え て い る 。 ( 個 性伸長) 4   友だ ち の気も ち が   わ か る ひ と に な り た い 。 ( 友情) 5   人に は、 し ん せ つ に し た い 。 ( 親切) 6  み ん な の   役 に 立 つ 人 に   な り た い 。 ( 家族愛 , 愛校心 ) 7   さ い ご ま で   がん ばる 人に   な り た い。 ( 勤 勉 ・ 努 力 ) 8   大き く な っ て から のた め に , 今 , が ん ば り た い 。 ( 勤勉・ 努力) 9   「 こ こ ろ のノ ー ト 」 を 読ん だ り , 「 こ こ ろの ノ ー ト 」 に か き こ ん だ り し て い る 。 1 0   学 校のき まり を   ま も っ て い る 。 ( 規則尊重 ・ 公 徳 心 ) 1 1   こ まっ て い る 人がい た ら , 進 ん で たす け て い る 。 ( 親 切 ) 1 2   近 く の人に 会っ た と き は , あ い さ つ を し て い る 。 ( 礼儀) 13   木 をお っ た り , ど う ぶ つ を き ず つ け た り す る こ と は , いけな いこ と だ , と 思 う 。 ( 生 命 尊重・ 自然愛護) 1 4   い じ め は , ど ん なこと が あ っ ても , い け な い こ と だ , と 思 う 。 ( 明朗・ 誠実・ 反省 ) 1 5   学 級会で は, な か よ く 話し 合い , み ん な が楽 し く す ご せる よ う に し て い る 。 ( 愛校心) 1 6   かかり の仕事や , そ う じ 当番な ど を   し っ かり と し て い る 。 ( 勤勉・ 努力) 事前 事後 かかり の 仕 事 や、 そうじ 当 番 な ど を しっ 16 かり と し ている 。 学級会で は、な か よく 話し合 い 、みん な が 15 楽しく す ご せ るよ うにして い る 。 いじ めは、ど ん な こ と があ っても 、 いけ な 14 いこ とだ、 と 思う。 木 を おっ たり 、 ど う ぶ つ を き ず つけ たり す 13 るこ とは、いけ な いこ とだ 、と思う。 近く の 人 に会っ た とき は、あ い さつ をし て 12 いる 。 こ ま っ て いる 人 が いた ら 、 進 ん でた す け て 11 あげ る 。 学校 の き ま り を まもっ て いる。 10 9 「こ こ ろ の ノ ー ト 」 を 読 ん だ り 、「 こ こ ろ の ノー ト」にかきこん だ りし て い る。 8 大き くなっ て から のため に 、今、 がん ばり たい 。 7 さい ごま で がんばる人に なり たい 。 6 みん なの 役に 立 つ 人 に なり た い 。 5 人 には、 しん せつ にし た い 。 4 友だち の 気も ちが わか る ひ と に な り た い 3 道と くのべんき ょ うで は、友だちの 発表を ききな が ら 、 自分な ら どう かな、 と 考え て いる 2 道と くの べんき ょ うは 、た め に なる 、と 思 う 1 道と く の べん き ょ う は 、すき で あ る 。

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