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職員の賠償責任に関する監査について(平成15、14年度分)

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(1)

岡山市監査委員報告第32号

平 成 1 6 年 1 0 月 1 日

岡山市長 萩 原 誠 司 様

岡山市監査委員 服 部 輝 正

同 松 井 健 二

同 髙 月 由起枝

同 安 井 聰

職員の賠償責任に関する監査の結果等について(報告)

地方自治法(昭和22年 法律第67号)第243条の2第3項の規定に基づき,平成

16年5月19日付け岡総第212号で監査請求のあった損害賠償責任の有無及び賠償額

の決定について,平成15年度及び平成14年度に係るものについて監査した結果を下記

のとおり報告する。

第1 監査請求の要旨

下記記載の契約の締結について,専決権又は代決権を有する岡山市保健福祉局保健部

生活衛生課職員が,入札手続を経て締結すべきであるにもかかわらず,実際は,適正な

入札手続を経ず,随意契約手続で締結した結果,実際の契約締結金額と入札が行われて

いたならば形成されていたはずの入札価格との差額相当分の損害が本市に生じたと認め

られるので,責任の有無及び賠償額の決定をすることを地方自治法第243条の2第3

項の規定により求める。

保健部長(平成14年度当時)は,平成14年度の市営墓地内ごみ処理業務委託契約

に係る支出負担行為を行う専決権限を有している者である。当該職員は,当該契約の締

結方法について入札によることとする事務決裁がなされていることは知っており,決裁

内容に沿って,適正な契約事務を処理すべき立場にあった。しかし,入札執行担当課に

おける入札状況,結果等について,入札執行者に対する確認や書類上の検査を行うこと

により,不適正な契約手続を容易に避けることができたにもかかわらず,契約締結に係

る事務処理を漫然と進め,決裁内容と異なる方法により契約締結を行った。この結果,

随意契約方法による実際の契約金額と決裁内容に従って適正に入札が行われていたなら

ば形成されていたと考えられる契約金額との差額相当分の損害を岡山市に生ぜしめた。

生活衛生課長(平成15,14年度当時)は,平成15,14年度の委託契約に係る

支出負担行為を行う専決権限(下記業務委託20件のうち,⑩を除く全委託)又は代決

権限(下記業務委託のうち⑩)を有し,かつ下位の職位(係長)の者に対し,入札執行

(2)

ととする事務決裁がなされていることは知っており,決裁内容に沿って,適正に契約事

務を処理すべき立場にあった。また,入札執行の状況について容易に知り得る立場にあ

った。しかし,当課における入札状況,結果等について,入札執行者に対する確認や書

類上の検査をなんら行わず,契約締結に係る事務処理を漫然と進め,決裁内容と異なる

方法で契約締結を行った。この結果,随意契約方法による実際の契約金額と決裁内容に

従って適正に入札が行われていたならば形成されていたと考えられる契約金額との差額

相当分の損害を岡山市に生ぜしめた。

衛生主幹(平成15,14年度当時)は,平成15,14年度の委託契約(下記業務

委託20件)に係る支出負担行為を行う代決権限を有している者である。当該職員は,

当該契約の締結方法について,入札によることとする事務決裁がなされていることは知

っており,決裁内容に沿って適正に契約事務が処理されるよう十分な注意を払うべき立

場にあった。また,入札執行の状況について容易に知り得る立場にあった。しかし,当

課における入札状況,結果等について,入札執行者に対する確認や書類上の検査をなん

ら行わず,契約締結に係る事務処理を漫然と進め,決裁内容と異なる方法により契約締

結を行った。この結果,随意契約方法による実際の契約金額と決裁内容に従って適正に

入札が行われていたならば形成されていたと考えられる契約金額との差額相当分の損害

を岡山市に生ぜしめた。

生活衛生課課長補佐(平成15,14年度当時)は,平成15,14年度の委託契約

(下記業務委託のうち⑭,⑯,⑰,⑱を除く)に係る支出負担行為を行う代決権限を有

している者である。当該職員は,当該契約の締結方法について,入札によることとする

事務決裁がなされていることは知っており,決裁内容に沿って適正に契約事務が処理さ

れるよう十分な注意を払うべき立場にあった。また,入札執行の状況について容易に知

り得る立場にあった。しかし,当課における入札状況,結果等について,入札執行者に

対する確認や書類上の検査をなんら行わず,契約締結に係る事務処理を漫然と進め,決

裁内容と異なる方法により契約締結を行った。この結果,随意契約方法による実際の契

約金額と決裁内容に従って適正に入札が行われていたならば形成されていたと考えられ

る契約金額との差額相当分の損害を岡山市に生ぜしめた。

墓地管理係長(平成15,14年度当時)は,平成15,14年度の委託契約(下記

業務委託のうち⑩を除く)に係る支出負担行為を行う代決権限を有し,かつ当該契約に

係る入札執行者の委任を課長から受けた者である。当該職員は,当該契約の締結方法に

ついて,入札によることとする事務決裁がなされていることを知っていた。しかし,決

裁内容に反して入札を執行せず,随意契約の方法により契約締結を行った。この結果,

随意契約方法による実際の契約金額と決裁内容に従って適正に入札が行われていたなら

ば形成されていたと考えられる契約金額との差額相当分の損害を岡山市に生ぜしめた。

平成15年度分

① 岡山市東山斎場清掃委託

② 笠井山霊園除草等業務委託

③ 峠の上墓地除草及び伐採業務委託

④ 峠の上墓地枯木伐採業務委託

(3)

平成14年度分

⑥ 岡山市東山斎場清掃委託

⑦ 笠井山霊園除草等業務委託

⑧ 笠井山霊園参道側溝清掃委託

⑨ 東山墓地無縁跡地管理業務委託

⑩ 市営墓地内ごみ処理業務委託

⑪ 笹山2−1墓地墓地台帳作成業務委託

⑫ 市道東山平井線幅杭設置業務委託

⑬ 轟南墓地植樹桝管理業務委託

⑭ 笹山2−1墓地ほか枯木伐採等業務委託

⑮ 朝日高裏墓地枯木伐採業務委託

⑯ 笹山2−1墓地枯木伐採業務委託

⑰ 馬の足形南墓地枯木伐採業務委託

⑱ 三勲神社参道北墓地樹木剪定業務委託

⑲ 池ノ内墓地ほか枯木伐採等業務委託

⑳ 水源地下墓地ほか樹木剪定等業務委託

第2 関係職員の事情聴取

平成16年9月6日に,関係職員からの事情聴取を行った。なお,これに先立ち,下

記職員及び他の参考職員に対し文書による照会を行い,全員から回答の提出があった。

賠償命令対象職員

保健部長(平成14年度当時)

生活衛生課長(平成15,14年度当時)

賠償命令参考職員

墓地管理係主任(平成15,14年度当時 第1−①,②,⑥,⑦,⑧監督員)

第3 監査の実施

平成15,14年度における委託関係書類を調査し,また,関係職員の事情聴取を行

(4)

第4 監査の結果及び判断

(1)岡山市東山斎場清掃委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

4,996,950円 4,830,000円 4,788,000円

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額 備 考

平成15年 6月12日 399,000円 4月分

平成15年 6月23日 399,000円 5月分

平成15年 7月15日 399,000円 6月分

平成15年 8月20日 399,000円 7月分

平成15年 9月17日 399,000円 8月分

平成15年10月21日 399,000円 9月分

平成15年11月26日 399,000円 10月分

平成16年 1月23日 399,000円 11月分

平成16年 1月23日 399,000円 12月分

平成16年 2月16日 399,000円 1月分

平成16年 3月18日 399,000円 2月分

平成16年 4月16日 399,000円 3月分

合 計 4,788,000円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

平成15年4月1日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,保健福祉局事務

事業委託等審査委員会の議を経て生活衛生課長により本件受託業者外4業者の計5業

者が指名されている。また,入札記録においても平成15年3月28日午前10時に

生活衛生課に5業者が集まり,入札が執行されたこととされている。

本件について,平成15年3月下旬(日不詳)に墓地管理係会議において業務内容

が場内清掃という毎日の作業に係るものであるので,入札が不調に終わった場合の業

務停滞とその対応等の問題の発生を避けるとともに,従前から現場事情を熟知してい

る業者に委託した方が,業務遂行上円滑に対応できるという結論に達したため,墓地

管理係長は指名競争入札によることとする事前の決裁に反し,本件受託業者と単独随

(5)

することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入札書の取りまとめを依

頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に金額を比較し本件受託

業者を落札業者に決定した。また,入札記録によると入札場所が生活衛生課と記載さ

れているにもかかわらず,生活衛生課長は指名競争入札が実際に行われたかどうかを

容易に知り得る立場にありながら,指名競争入札が実際に行われたかどうかに不審す

ら覚えなかった。このようにして指名競争入札が行われたこととする書類が形式的に

整えられ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成15年度岡山市東山斎場清掃委託においては,生活衛生課長が専決権を行使し

専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は生活衛生課内で執行されたこ

ととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行されていない

ことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このようなことが

行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予見でき,ま

た適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかかわらず,注

意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったものといわざるをえ

ない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

本件については,斎場の休みは1年間にわずかに3日しかなく,競争性はあまり期

待できないことを勘案すると,実際に指名競争入札を行ったとしても,想定落札価格

が大きく下がるものとは認められず,損害額を委託料の3%と認めるを相当とする。

したがって,平成15年6月12日支出分,平成15年6月23日支出分,平成15

年7月15日支出分,平成15年8月20日支出分,平成15年9月17日支出分,

平成15年10月21日支出分,平成15年11月26日支出分,平成16年1月2

3日支出分(11月分),平成16年1月23日支出分(12月分),平成16年2月

16日支出分,平成16年3月18日支出分,平成16年4月16日支出分について

それぞれ11,970円を損害額と認め,それぞれの委託料支出日から賠償がなされ

(6)

(2)笠井山霊園除草等業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

4,494,000円 4,313,400円 4,200,000円

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額 備 考

平成15年10月29日 1,803,900円 8月分

平成15年11月11日 987,000円 9月分

平成16年 5月24日 1,409,100円 第3回目

合 計 4,200,000円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

平成15年4月1日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,保健福祉局事務

事業委託等審査委員会の議を経て生活衛生課長により本件受託業者外4業者の計5業

者が指名されている。また,入札記録においても平成15年4月1日午前11時に保

健福祉会館7階和室に5業者が集まり,入札が執行されたこととされている。

本件について,平成15年3月下旬(日不詳)に墓地管理係会議において従前から

の業者が現場及び作業内容を熟知しているので当該業者と契約する方がよいというこ

, , ,

ととなったため 墓地管理係長は 指名競争入札によることとする事前の決裁に反し

本件受託業者と単独随意契約を締結することを決定した。そして,担当者は,指名さ

れた5業者全部に通知することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入

札書の取りまとめを依頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に

金額を比較し本件受託業者を落札業者に決定した。入札記録によると入札場所が保健

福祉会館7階和室と記載されているにもかかわらず,生活衛生課長は指名競争入札が

実際に行われたかどうかを容易に知り得る立場にありながら,指名競争入札が実際に

行われたかどうかに不審すら覚えなかった。このようにして指名競争入札が行われた

こととする書類が形式的に整えられ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に

至った。

⑥ 責任の有無

平成15年度笠井山霊園除草等業務委託においては,生活衛生課長が専決権を行使

(7)

行されたこととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行さ

れていないことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このよ

うなことが行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予

見でき,また適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかか

わらず,注意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったものとい

わざるをえない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

笠井山霊園は市街地から遠く離れた山間部を霊園として整備しており,山林を切り

開いたため法面が多いとはいうものの,急傾斜地というほどのこともなく,管理道も

整備されている。また,作業内容は「参道・参道脇の清掃と除草,法面除草及び植栽

の剪定」であり,特別に困難性が随伴するものではないため,造園業者であれば入札

に参加可能な業務と考えられる。したがって,熾烈とまではいえないものの,ある程

度の競争性は期待されるものと考えられるので,損害額を委託料の10%と認めるを

相当とする。平成15年10月29日支出分については180,390円,平成15

年11月11日支出分については98,700円,平成16年5月24日支出分につ

いては140,910円を損害額と認め,それぞれの委託料支出日から賠償がなされ

る日までの法定利息年5%を加算した額を賠償額と認定する。

(3)峠の上墓地除草及び伐採業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

444,150円 441,000円 416,850円

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額

平成15年11月 4日 416,850円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

(8)

④ 支出負担行為日

平成15年10月3日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺及び委託業務請負業者指名選定会議録によると,指名競争入

札によることとされ,生活衛生課長により本件受託業者外2業者の計3業者が指名さ

れている。また,入札記録においても平成15年10月3日13時30分に保健福祉

会館7階会議室に3業者が集まり,入札が執行されたこととされている。

本件について,上記決裁後から契約締結までの間に墓地管理係会議において円滑か

つ迅速な処理を優先するため前例を踏襲した方がよいということとなったため,墓地

管理係長は,指名競争入札によることとする事前の決裁に反し,本件受託業者と単独

随意契約を締結することを決定した。そして,担当者は,指名された3業者全部に通

知することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入札書の取りまとめを

依頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に金額を比較し本件受

託業者を落札業者に決定した。入札記録によると入札場所が保健福祉会館7階会議室

と記載されているにもかかわらず,生活衛生課長は指名競争入札が実際に行われたか

どうかを容易に知り得る立場にありながら,指名競争入札が実際に行われたかどうか

に不審すら覚えなかった。このようにして指名競争入札が行われたこととする書類が

形式的に整えられ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成15年度峠の上墓地除草及び伐採業務委託においては,生活衛生課長が専決権

を行使し専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は保健福祉会館7階会

議室で執行されたこととなっている。また,現場説明書によると,平成15年10月

1日に実施されたこととなっており,指名業者の代表者若しくは代理人の署名がされ

, ,

ているが 委託業務請負指名選定会議が同日15時から開催されたこととされており

同日中に現場説明ができた可能性は極めて少ないと考えられるが,同課長は指名競争

入札が実際には執行されていないことを容易に知り得る立場にありながらこれらを漫

然と見過ごした。このようなことが行われれば指名競争入札における公平な競争性が

害されることは容易に予見でき,また適切な権限行使によりその結果を回避すること

も容易であったにもかかわらず,注意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大

な過失があったものといわざるをえない。したがって,同課長には責任があるものと

認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

(9)

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

本件については,契約金額も少額であり,そのため利益も少なく,実際に指名競争

入札を行ったとしても,想定落札価格が大きく下がるものとは認められず,損害額を

委託料の5%と認めるを相当とする。したがって,20,842円を損害額と認め,

委託料支出日から賠償がなされる日までの法定利息年5%を加算した額を賠償額と認

定する。

(4)峠の上墓地枯木伐採業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

998,550円 997,500円 993,300円

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額

平成15年 7月 9日 993,300円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

平成15年6月6日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺及び委託業務請負業者指名選定会議録によると,指名競争入

札によることとされ,生活衛生課長により本件受託業者外2業者の計3業者が指名さ

れている。設計金額が50万円を超える場合には保健福祉局事務事業委託等審査委員

会の議を経る手続が業者を指名する前段階において必要であるが,省略されてしまい

誰も気付かず決裁されてしまっている。また,入札記録においても平成15年6月6

日10時に保健福祉会館7階会議室に3業者が集まり,入札が執行されたこととされ

ている。

本件について,契約方法伺決裁後から契約締結までの間に墓地管理係会議において

円滑かつ迅速な処理を優先するため 前例を踏襲した方が よいということとなったた

め,墓地管理係長は,指名競争入札によることとする事前の決裁に反し,本件受託業

者と単独随意契約を締結することを決定した。そして,担当者は,指名された3業者

全部に通知することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入札書の取り

まとめを依頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に金額を比較

(10)

階会議室と記載されているにもかかわらず,生活衛生課長は指名競争入札が実際に行

われたかどうかを容易に知り得る立場にありながら,指名競争入札が実際に行われた

かどうかに不審すら覚えなかった。このようにして指名競争入札が行われたこととす

る書類が形式的に整えられ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成15年度峠の上墓地枯木伐採業務委託においては,生活衛生課長が専決権を行

使し専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は保健福祉会館7階会議室

で執行されたこととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執

行されていないことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。こ

のようなことが行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易

に予見でき,また適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにも

かかわらず,注意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったもの

といわざるをえない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

本件については,対象物が枯木であり,作業中に墓石を傷つけるリスクもあり,そ

の場合には受託業者が補償しなければならず,また,契約金額も少額であり,そのた

め利益も少なく,実際に指名競争入札を行ったとしても,想定落札価格が大きく下が

, 。 ,

るものとは認められず 損害額を委託料の3%と認めるを相当とする したがって

29,799円を損害額と認め,委託料支出日から賠償がなされる日までの法定利息

年5%を加算した額を賠償額と認定する。

(5)轟南墓地植栽管理業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

405,300円 404,250円 399,000円

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額

(11)

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

平成15年10月15日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺及び委託業務請負業者指名選定会議録によると,指名競争入

札によることとされ,生活衛生課長により本件受託業者外2業者の計3業者が指名さ

れている。なお,入札記録は作成されていない。この書類は必須添付書類ではないも

のの,添付されるのが通常である。本件においては,金額も少額であることから省略

したものである。

本件について,契約方法伺決裁後から契約締結までの間に墓地管理係会議において

円滑かつ迅速な処理を優先するため 前例を踏襲した方が よいということとなったた

め,墓地管理係長は,指名競争入札によることとする事前の決裁に反し,本件受託業

者と単独随意契約を締結することを決定した。そして,担当者は,指名された3業者

全部に通知することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入札書の取り

まとめを依頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に金額を比較

し本件受託業者を落札業者に決定した。入札記録は作成されていないのであるが,生

活衛生課長はこのことに何らの関心も払わず,漫然と決裁した。このようにして指名

競争入札が行われたこととする書類 が入札記録以外のも のについて形式的に整えら

れ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成15年度轟南墓地植栽管理業務委託においては,生活衛生課長が専決権を行使

し専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は入札記録が作成されていな

いのであるが,同課長は指名競争入札が実際には執行されていないことを容易に知り

得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このようなことが行われれば指名競

争入札における公平な競争性が害されることは容易に予見でき,また適切な権限行使

によりその結果を回避することも容易であったにもかかわらず,注意義務を尽くさず

, 。 ,

決裁してしまったことは 重大な過失があったものといわざるをえない したがって

同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

(12)

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

本件については,契約金額も少額であり,そのため利益も少なく,実際に指名競争

入札を行ったとしても,想定落札価格が大きく下がるものとは認められず,損害額を

委託料の5%と認めるを相当とする。したがって,19,950円を損害額と認め,

委託料支出日から賠償がなされる日までの法定利息年5%を加算した額を賠償額と認

定する。

(6)岡山市東山斎場清掃委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

4,996,950円 4,945,500円 4,914,000円

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額 備 考

平成14年 6月 4日 409,500円 4月分

平成14年 6月18日 409,500円 5月分

平成14年 7月17日 409,500円 6月分

平成14年 8月13日 409,500円 7月分

平成14年 9月 9日 409,500円 8月分

平成14年10月18日 409,500円 9月分

平成14年11月21日 409,500円 10月分

平成14年12月20日 409,500円 11月分

平成15年 1月15日 409,500円 12月分

平成15年 2月18日 409,500円 1月分

平成15年 3月20日 409,500円 2月分

平成15年 4月22日 409,500円 3月分

合 計 4,914,000円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

平成14年4月1日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,保健福祉局事務

(13)

者が指名されている。また,入札記録においても平成14年3月29日午前10時に

生活衛生課に5業者が集まり,入札が執行されたこととされている。

本件について,平成14年3月下旬(日不詳)に墓地管理係会議において業務内容

が場内清掃という毎日の作業に係るものであるので,入札が不調に終わった場合の業

務停滞とその対応等の問題の発生を避けるとともに,従前から現場事情を熟知してい

る業者に委託した方が,業務遂行上円滑に対応できるという結論に達したため,墓地

管理係長は指名競争入札によることとする事前の決裁に反し,本件受託業者と単独随

意契約を締結することを決定した。そして,担当者は,指名された5業者全部に通知

することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入札書の取りまとめを依

頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に金額を比較し本件受託

業者を落札業者に決定した。また,入札記録によると入札場所が生活衛生課と記載さ

れているにもかかわらず,生活衛生課長は指名競争入札が実際に行われたかどうかを

容易に知り得る立場にありながら,指名競争入札が実際に行われたかどうかに不審す

ら覚えなかった。このようにして指名競争入札が行われたこととする書類が形式的に

整えられ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成14年度岡山市東山斎場清掃委託においては,生活衛生課長が専決権を行使し

専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は生活衛生課内で執行されたこ

ととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行されていない

ことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このようなことが

行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予見でき,ま

た適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかかわらず,注

意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったものといわざるをえ

ない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

本件については,(1)岡山市東山斎場清掃委託(平成15年度)と同一内容の委

託であるので,(1)⑦賠償額の算定で述べたとおり4,644,360円を適正な

契約金額と認める。したがって,本件契約金額から4,644,360円を差し引い

た269,640円を損害額と認定する。平成14年6月4日支出分,平成14年6

(14)

14年9月9日支出分,平成14年10月18日支出分,平成14年11月21日支

出分,平成14年12月20日支出分,平成15年1月15日支出分,平成15年2

月18日支出分,平成15年3月20日支出分,平成15年4月22日支出分につい

てそれぞれ22,470円を損害額と認め,それぞれの委託料支出日から賠償がなさ

れる日までの法定利息年5%を加算した額を賠償額と認定する。

(7)笠井山霊園除草等業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

4,494,000円 4,313,400円 4,200,000円

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額 備 考

平成14年 9月18日 1,803,900円 8月分

平成14年11月26日 987,000円 9月分

平成15年 4月 8日 1,409,100円 3月分

合 計 4,200,000円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

平成14年7月10日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,保健福祉局事務

事業委託等審査委員会の議を経て生活衛生課長により本件受託業者外4業者の計5業

者が指名されている。また,入札記録においても平成14年7月10日午前9時に生

活衛生課に5業者が集まり,入札が執行されたこととされている。

本件について,平成14年7月初旬(日不詳)に墓地管理係会議において墓参者か

ら墓地管理に係る苦情も多数あり早急に対応する必要のあった本業務について円滑か

つ迅速な処理を優先することとなったため,墓地管理係長は,指名競争入札によるこ

, 。

ととする事前の決裁に反し 本件受託業者と単独随意契約を締結することを決定した

そして,担当者は,指名された5業者全部に通知することなく,本件受託業者だけに

業務委託と併せて他社の入札書の取りまとめを依頼した。生活衛生課では,このよう

にして集めた入札書を基に金額を比較し本件受託業者を落札業者に決定した。入札記

録によると入札場所が生活衛生課と記載されているにもかかわらず,生活衛生課長は

指名競争入札が実際に行われたかどうかを容易に知り得る立場にありながら,指名競

(15)

入札が行われたこととする書類が形式的に整えられ,生活衛生課長により専決処分さ

れ契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成14年度笠井山霊園除草等業務委託においては,生活衛生課長が専決権を行使

し専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は生活衛生課で執行されたこ

ととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行されていない

ことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このようなことが

行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予見でき,ま

た適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかかわらず,注

意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったものといわざるをえ

ない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

笠井山霊園は市街地から遠く離れた山間部を霊園として整備しており,山林を切り

開いたため法面が多いとはいうものの,急傾斜地というほどのこともなく,管理道も

整備されている。また,作業内容は「参道・参道脇の清掃と除草,法面除草及び植栽

の剪定」であり,特別に困難性が随伴するものではないため,造園業者であれば入札

に参加可能な業務と考えられる。したがって,熾烈とまではいえないものの,ある程

度の競争性は期待されるものと考えられるので,損害額を委託料の10%と認めるを

相当とする。平成14年9月18日支出分については180,390円,平成14年

11月26日支出分については98,700円,平成15年4月8日支出分について

は140,910円を損害額と認め,それぞれの委託料支出日から賠償がなされる日

までの法定利息年5%を加算した額を賠償額と認定する。

(8)笠井山霊園参道側溝清掃委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

(16)

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額

平成15年 4月14日 756,000円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

平成14年7月10日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,保健福祉局事務

事業委託等審査委員会の議を経て生活衛生課長により本件受託業者外4業者の計5業

者が指名されている。また,入札記録においても平成14年7月10日午前9時30

分に生活衛生課に5業者が集まり,入札が執行されたこととされている。

本件について,平成14年7月初旬(日不詳)に墓地管理係会議において墓参者か

ら墓地管理に係る苦情も多数あり早急に対応する必要のあった本業務について円滑か

つ迅速な処理を優先することとなったため,墓地管理係長は,指名競争入札によるこ

, 。

ととする事前の決裁に反し 本件受託業者と単独随意契約を締結することを決定した

そして,担当者は,指名された5業者全部に通知することなく,本件受託業者だけに

業務委託と併せて他社の入札書の取りまとめを依頼した。生活衛生課では,このよう

にして集めた入札書を基に金額を比較し本件受託業者を落札業者に決定した。入札記

録によると入札場所が生活衛生課と記載されているにもかかわらず,生活衛生課長は

指名競争入札が実際に行われたかどうかを容易に知り得る立場にありながら,指名競

争入札が実際に行われたかどうかに不審すら覚えなかった。このようにして指名競争

入札が行われたこととする書類が形式的に整えられ,生活衛生課長により専決処分さ

れ契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成14年度霊園参道側溝清掃委託においては,生活衛生課長が専決権を行使し専

決処分を行っている。同業務における指名競争入札は生活衛生課で執行されたことと

なっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行されていないこと

を容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このようなことが行わ

れれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予見でき,また適

切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかかわらず,注意義

, 。

務を尽くさず決裁してしまったことは 重大な過失があったものといわざるをえない

(17)

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

笠井山霊園は市街地から遠く離れた山間部を霊園として整備しており,山林を切り

開いたため法面が多いとはいうものの,急傾斜地というほどのこともなく,管理道も

整備されている。また,作業内容も特別に困難性が随伴するものではないが,契約金

額も少額であり,利益も小さいことから,実際に指名競争入札を行ったとしても,想

定落札価格が大きく下がることはないものと認められる。したがって,損害額を委託

料の5%と認めるを相当とする。37,800円を損害額と認め,委託料支出日から

賠償がなされる日までの法定利息年5%を加算した額を賠償額と認定する。

(9)東山墓地無縁跡地管理業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

4,898,250円 4,898,250円 4,725,000円

② 支出日等

支出日 支出金額

平成15年4月9日 4,725,000円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

支出負担行為日 平成14年5月30日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,保健福祉局事務

事業委託等審査委員会の議を経て生活衛生課長により本件受託業者外4業者の計5業

者が指名されている。また,入札記録においても平成14年5月30日午前9時に生

活衛生課に5業者が集まり,入札が執行されたこととされている。

本件について,詳細な時期は不明であるが,契約締結前に墓地管理係会議において

(18)

て円滑かつ迅速な処理を優先することとなったため,墓地管理係長は,指名競争入札

によることとする事前の決裁に反し,本件受託業者と単独随意契約を締結することを

決定した。そして,担当者は,指名された5業者全部に通知することなく,本件受託

。 ,

業者だけに業務委託と併せて他社の入札書の取りまとめを依頼した 生活衛生課では

このようにして集めた入札書を基に 金額を比較し本件受 託業者を落札業者に決定し

た。入札記録によると入札場所が生活衛生課と記載されているにもかかわらず,生活

衛生課長は指名競争入札が実際に行われたかどうかを容易に知り得る立場にありなが

ら,指名競争入札が実際に行われたかどうかに不審すら覚えなかった。このようにし

て指名競争入札が行われたこととする書類が形式的に整えられ,生活衛生課長により

専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成14年度東山無縁跡地管理業務委託においては,生活衛生課長が専決権を行使

し専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は生活衛生課で執行されたこ

ととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行されていない

ことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このようなことが

行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予見でき,ま

た適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかかわらず,注

意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったものといわざるをえ

ない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

東山墓地は斜面にあり,管理道もなく,既存墓地と複雑に入り組んでおり,作業に

は困難性を伴う箇所が多いため指名を希望する業者も少なく,競争性はあまり期待で

きないことを勘案し,損害額を委託料の3%と認めるを相当とする。したがって,1

41,750円を損害額と認め,当該委託料支出日から賠償がなされる日までの法定

(19)

(10)市営墓地内ごみ処理業務委託(単価契約)

① 設計金額等

内 容 備 考

設計金額 4tまで20,499円

許容金額 4tまで20,293円

契約金額 4tまで20,002円 限度額 7,593,454円

② 支出日等

支 出 日 支 払 金 額 備 考

平成14年11月 7日 510,678円

平成14年12月27日 2,623,072円

平成15年 1月16日 1,337,058円

平成15年 3月 7日 2,255,342円 12,1月分

平成15年 4月28日 867,304円

合 計 7,593,454円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者

保健部長 生活衛生課長

④ 支出負担行為日

平成14年6月10日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,保健福祉局事務

事業委託等審査委員会の議を経て保健部長により本件受託業者外4業者の計5業者が

指名されている。また,入札記録においても平成14年6月10日午前11時に保健

福祉会館7階休養室に5業者が集まり,入札が執行されたこととなっている。

本件について,詳細な時期は不明であるが,契約締結前に墓地管理係会議において

従前の受託業者は数年来にわたって本業務を受託しており,100箇所近い収集箇所

の状況に精通していることから,確実かつ円滑に履行がなされるので本件受託業者と

契約することが望ましいという結論に達し,墓地管理係長は,指名競争入札によるこ

, 。

ととする事前の決裁に反し 本件受託業者と単独随意契約を締結することを決定した

そして,担当者は,指名された5業者全部に通知することなく,本件受託業者だけに

業務委託と併せて他社の入札書の取りまとめを依頼した。生活衛生課では,このよう

にして集めた入札書を基に金額を比較し本件受託業者を落札業者に決定した。入札記

録によると入札場所が保健福祉会館7階休養室と記載されているにもかかわらず,保

健部長は適切に指揮監督権を行使すれば,指名競争入札が実際に行われたかどうかを

(20)

争入札が行われたこととする書類が形式的に整えられ,保健部長により専決処分され

契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成14年度市営墓地内ごみ処理業務委託においては,保健部長が専決権を行使し

専決処分を行っている。形式的には入札が行われたことを前提として関係書類は作成

されており,これを一見しただけでは指名競争入札が実際に行われたかどうかまでは

判断できないという程度に作成されているとはいうものの,入札(見積)書には委任

状が添えられている場合が多いのであるが,これが添付されていないこと,契約保証

人は入札参加者以外の者が好ましいとされているが,本件においては入札参加者が契

約保証人になっていること,予定価格を保管した封筒では,入札日時において,平成

14年6月と年月のみが記載されており,日時についての記載がないこと,入札場所

が記載されていないこと,各指名業者宛ての通知書が作成されていないことが認めら

。 , , ,

れる このような事項について 同部長が 疑問を投げかけ適切な対応をしていれば

その過程において指名競争入札が実際には執行されていないという事実を容易に知り

得たものというべきであり,自らに与えられた権限行使を怠り,課せられた職務上の

注意義務を尽くさず,漫然と決裁していたことが認められる。同部長には重大な過失

。 , 。

があったものといわざるをえない したがって 同部長には責任があるものと認める

⑦ 賠償額の算定

本件においては,墓地が斜面上にあるのが通常の形態であり,そのごみ集積場所も

その付近にあり,道路の幅員も狭小で作業車の乗り入れも困難な場所では手押し車に

よらなければならない場所も少なからず含まれているため指名を希望する業者も実際

には少数に止まるであろうから,さほどの競争は期待できないことを勘案し,損害額

を委託料の3%と認めるを相当とする。したがって,平成14年11月7日支出分に

, , , ,

ついては15 320円 平成14年12月27日支出分については78 692円

平成15年1月16日支出分については40,111円,平成15年3月7日支出分

については67,660円,平成15年4月28日支出分については26,019円

を損害額と認め,それぞれの委託料支出日から賠償がなされる日までの法定利息年5

%を加算した額を賠償額と認定する。

(11)笹山2−1墓地墓地台帳作成業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

695,100円 693,000円 682,500円

② 支出日等

支出日 支出金額

(21)

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

支出負担行為日 平成15年3月12日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,保健福祉局事務

事業委託等審査委員会の議を経て生活衛生課長により本件受託業者外4業者の計5業

者が指名されている。また,入札記録においても平成15年3月12日午前9時に生

活衛生課に5業者が集まり,入札が執行されたこととされている。

, , ,

本件について 詳細な時期は不明であるが 契約締結前に墓地管理係会議において

臨時的な業務に係る契約締結事務については簡易迅速に処理することを優先すること

としたため,墓地管理係長は,指名競争入札によることとする事前の決裁に反し,本

件受託業者と単独随意契約を締結することを決定した。そして,担当者は,指名され

た5業者全部に通知することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入札

書の取りまとめを依頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に金

額を比較し本件受託業者を落札業者に決定した。入札記録によると入札場所が生活衛

生課と記載されているにもかかわらず,生活衛生課長は指名競争入札が実際に行われ

たかどうかを容易に知り得る立場にありながら,指名競争入札が実際に行われたかど

うかに不審すら覚えなかった。このようにして指名競争入札が行われたこととする書

類が形式的に整えられ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成14年度笹山2−1墓地墓地台帳作成業務委託においては,生活衛生課長が専

決権を行使し専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は生活衛生課で執

行されたこととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行さ

れていないことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このよ

うなことが行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予

見でき,また適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかか

わらず,注意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったものとい

わざるをえない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

(22)

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

本件については,契約金額も少額であり,そのため利益も少なく,実際に指名競争

入札を行ったとしても,想定落札価格が大きく下がるものとは認められず,損害額を

委託料の5%と認めるを相当とする。したがって,34,125円を損害額と認め,

委託料支出日から賠償がなされる日までの法定利息年5%を加算した額を賠償額と認

定する。

(12)市道東山平井線幅杭設置業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

479,430円 454,650円 420,000円

② 支出日等

支出日 支出金額

平成15年4月9日 420,000円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

生活衛生課長 生活衛生課課長補佐 墓地管理係長

④ 支出負担行為日

支出負担行為日 平成15年3月14日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,生活衛生課長に

より本件受託業者外2業者の計3業者が指名されている。また,入札記録においても

平成15年3月14日午前9時に生活衛生課に3業者が集まり,入札が執行されたこ

ととされている。

, , ,

本件について 詳細な時期は不明であるが 契約締結前に墓地管理係会議において

臨時的な業務に係る契約締結事務については簡易迅速に処理することを優先すること

としたため,墓地管理係長は,指名競争入札によることとする事前の決裁に反し,本

件受託業者と単独随意契約を締結することを決定した。そして,担当者は,指名され

た3業者全部に通知することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入札

書の取りまとめを依頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に金

額を比較し本件受託業者を落札業者に決定した。入札記録によると入札場所が生活衛

生課と記載されているにもかかわらず,生活衛生課長は指名競争入札が実際に行われ

たかどうかを容易に知り得る立場にありながら,指名競争入札が実際に行われたかど

(23)

類が形式的に整えられ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成14年度市道東山平井線幅杭設置業務委託においては,生活衛生課長が専決権

を行使し専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は生活衛生課で執行さ

れたこととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行されて

いないことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このような

ことが行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予見で

き,また適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかかわら

ず,注意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったものといわざ

るをえない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

本件については,契約金額も少額であり,そのため利益も少なく,実際に指名競争

入札を行ったとしても,想定落札価格が大きく下がるものとは認められず,損害額を

委託料の5%と認めるを相当とする。したがって,21,000円を損害額と認め,

委託料支出日から賠償がなされる日までの法定利息年5%を加算した額を賠償額と認

定する。

(13)轟南墓地植樹桝管理業務委託

① 設計金額等

設計金額 許容金額 契約金額

487,200円 483,000円 472,500円

② 支出日等

支出日 支出金額

平成15年3月26日 472,500円

③ 決裁ライン(専決者,代決権者)

専決者 代決権者 代決権者

(24)

④ 支出負担行為日

支出負担行為日 平成14年6月17日

⑤ 事実の概要

委託施行,契約方法伺によると,指名競争入札によることとされ,生活衛生課長に

より本件受託業者外2業者の計3業者が指名されている。また,入札記録においても

平成14年6月17日午前9時に生活衛生課に3業者が集まり,入札が執行されたこ

ととされている。

, , ,

本件について 詳細な時期は不明であるが 契約締結前に墓地管理係会議において

臨時的な業務に係る契約締結事務については簡易迅速に処理することを優先すること

としたため,墓地管理係長は,指名競争入札によることとする事前の決裁に反し,本

件受託業者と単独随意契約を締結することを決定した。そして,担当者は,指名され

た3業者全部に通知することなく,本件受託業者だけに業務委託と併せて他社の入札

書の取りまとめを依頼した。生活衛生課では,このようにして集めた入札書を基に金

額を比較し本件受託業者を落札業者に決定した。入札記録によると入札場所が生活衛

生課と記載されているにもかかわらず,生活衛生課長は指名競争入札が実際に行われ

たかどうかを容易に知り得る立場にありながら,指名競争入札が実際に行われたかど

うかに不審すら覚えなかった。このようにして指名競争入札が行われたこととする書

類が形式的に整えられ,生活衛生課長により専決処分され契約の締結に至った。

⑥ 責任の有無

平成14年度轟南墓地植樹桝管理業務委託においては,生活衛生課長が専決権を行

使し専決処分を行っている。同業務における指名競争入札は生活衛生課で執行された

こととなっているにもかかわらず,同課長は指名競争入札が実際には執行されていな

いことを容易に知り得る立場にありながらこれを漫然と見過ごした。このようなこと

が行われれば指名競争入札における公平な競争性が害されることは容易に予見でき,

また適切な権限行使によりその結果を回避することも容易であったにもかかわらず,

注意義務を尽くさず決裁してしまったことは,重大な過失があったものといわざるを

えない。したがって,同課長には責任があるものと認める。

⑦ 賠償額の算定

本件においては,本件受託業者と単独随意契約を締結することを前提として,担当

者は指名競争入札に際して指名業者への通知及び指示を本件受託業者のみに行い,形

式的に入札書(実質は見積書)が集められている。このような状況では,指名業者間

でどのような話し合いが行われたかは定かではないというものの,本件受託業者が自

らの入札価格(見積価格)を下回る入札価格(見積価格)の記入された他業者の入札

書(見積書)を集めてくることは全く期待できず,実質としては市と本件受託業者間

で単独随意契約がなされ,指名競争入札に期待される公平な競争性は失われているも

のというべきである。

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