目 次
答申にあたって ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
Ⅰ 市の制度・運用の改善に向けて(答申) ・・・・・・・・・ 3
1 外国人市 民向けの市民生活ガイド(岡山市版)を作成し、相談窓口等の周
知を図られたい。
2 相談者が外国人の場合でも、相談員が適切に対応できるための体制を整備さ
れたい。なお、以下の2点には特に配慮されたい。 ①相談者の言語(外国語)への対応
②国際結婚や国際離婚、在留資格など、外国人に特有の法律問題への対応
3 相談者(外国人を含む)のニーズに応じた社会的リソースへ円滑に接続する
ために相談員用の手順書や支援プロセスの流れ図を整備されたい。
4 誰をも加害者・被害者にさせないために、暴力は人権侵害であるという視点
に立った、デートDVを含むDV予防のためのリーフレットの作成とともに、 DV予防のための学校教育の充実を図られたい。
5 性別に起因する問題を含むさまざまな心の悩みについて、男性が相談しやす
い窓口の設置及び周知を図られたい。
Ⅱ 附帯意見 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
相談員が問題解決 にあたって参考に できる相談事例について、インターネ ット上で閲覧及びデータ蓄積するための仕組みを構築されたい。
■ 凡 例
さんかく条例 = 岡山市男女共同参画社会の形成の促進に関する条例
新 さんか くプラ ン = 岡山市 男女共 同参画 社会の形 成の促 進に関 する基本 計画 さんかく岡山 = 岡山市男女共同参画社会推進センター
相談支援センター = 岡山市男女共同参画相談支援センター
- 1 -答申にあたって
この答申は、平成19年3月に策定された「新さんかくプラン」に基づき、
個別・具体的な相談事例に潜在する市民ニーズを市の制度やその運用の改善に
反映させようと行うものです。
答申の取りまとめに当たっては過去5回にわたって調査・審議を重ねてまい
りました。その間には、DV防止法の2度目の改正が行われ、DV被害者への
支援がより充実したものとなるなど、男女共同参画社会の形成は着実にその歩
を進めています。
一方、事務局から示された相談事例からは、相談者の悩みや苦労の数々が伝
わり、問題の根本的な解決の一助になればと専門委員会の委員全員が真剣に審
議をしてまいりました。
男女共 同参 画社会 の形 成に対 する 市の取 り組 みの更 なる 拡充と 定着 を願い 、
性別にかかわらず市民一人一人の個性が輝く「住みよいまち、住みたいまち」
の実現に向け、本答申の趣旨が最大限生かされることを切に希望します。
平成20年 2 月
岡山市男女共同参画専門委員会
委 員 長 正 保 正 惠
副委員長 的 場 真 介
貝 原 己代子
谷 本 淑 恵
津 下 公 男
中 谷 文 美
中 塚 幹 也
延 原 正 浩
-- 3
4
-1 外 国 人 市 民 向 け の 市 民 生 活 ガ イ ド ( 岡 山 市 版 ) を 作
成 し 、 相 談 窓 口 等 の 周 知 を 図 ら れ た い 。
◆ 相 談 事 例 か ら 明 ら か に な っ た 問 題 点
岡 山 市 は、さ ん か く 条 例 に 基 づ き、相 談 支 援 セ ン タ ー(平
成 1 4 年 4 月 設 置 、 平 成 1 6 年 1 2 月 か ら は 配 偶 者 暴 力 相
談 支 援 セ ン タ ー ) に お い て 、 配 偶 者 か ら の 暴 力 ( 以 下、「 D
V 」 と い う。) を は じ め と す る 、 性 別 に 起 因 す る 問 題 に つ
い て の 相 談 業 務 を 行 っ て い る 。
平 成 1 7 年 に 岡 山 市 が 行 っ た 「 男 女 共 同 参 画 に 関 す る 市
民 意 識 ・ 実 態 調 査 」 に よ れ ば 、 D V の 専 門 的 な 相 談 機 関 と
し て の 相 談 支 援 セ ン タ ー の 認 知 度 は 1 8 % と 低 調 で あ る も
の の 、 相 談 件 数 は 年 々 増 加 し 、 平 成 1 8 年 度 の 相 談 件 数 は
2 , 4 7 4 件 ( う ち D V 関 係 相 談 件 数 は 3 7 . 4 % の 9 2
6 件 ) と な っ て い る 。 こ の う ち 、 平 成 1 8 年 度 の 外 国 人 か
ら の 相 談 件 数 は 3 件 で あ り 、 相 談 支 援 セ ン タ ー が 外 国 人 に
必 ず し も 周 知 さ れ て い る と は 言 え な い 。
ま た 、 相 談 支 援 セ ン タ ー を 外 国 語 で 紹 介 し た 市 発 行 の パ
ン フ レ ッ ト 等 が 作 成 さ れ て い な い こ と な ど に よ り 、 外 国 人
5
-◆ 必 要 と さ れ る 市 の 制 度 等 の 改 善
相 談 支 援 セ ン タ ー を 外 国 人 に も 周 知 す る た め の 手 立 て を
講 じ る 必 要 が あ る 。
、 「 」
現 在 市 民 向 け の 生 活 ガ イ ド と し て は く ら し の 便 利 帳
や 「 く ら し の ダ イ ヤ ル 」 が 発 行 さ れ て い る が 、 外 国 人 市 民
向 け の 市 民 生 活 ガ イ ド に つ い て は 過 去 に 発 行 さ れ た 経 緯 が
あ る も の の 、 改 訂 版 が 出 さ れ て い な い こ と か ら 、 電 子 版 等
を 含 め て 作 成 さ れ た い 。
発 行 に 当 た っ て は 、 過 去 の 外 国 人 市 民 向 け 「 リ ビ ン グ ガ
イ ド 」 及 び ( 財 ) 岡 山 県 国 際 交 流 協 会 発 行 の 「 岡 山 生 活 情
報 ハ ン ド ブ ッ ク」、 岡 山 市 外 国 人 市 民 会 議 提 言 書 ( 第 1 期 )
等 を 参 考 に し つ つ 、 外 国 人 市 民 に と っ て 利 用 し や す い 適 切
な 内 容 と す る と と も に 、 D V を は じ め と し た あ ら ゆ る 暴 力
に 関 す る 事 項 に も 配 慮 さ れ た い 。
ま た 、 多 く の 外 国 人 市 民 に 活 用 さ れ る よ う 、 当 該 ガ イ ド
ブ ッ ク の 言 語 に つ い て は 、 英 語 は も と よ り 、 韓 国 語 、 中 国
語 な ど 可 能 な 限 り 多 言 語 で 作 成 す る と と も に 、 ホ ー ム ペ ー
6
-2 相 談 者 が 外 国 人 の 場 合 で も 、 相 談 員 が 適 切 に 対 応 で
き る た め の 体 制 を 整 備 さ れ た い 。 な お 、 以 下 の 2 点 に
は 特 に 配 慮 さ れ た い 。
① 相 談 者 の 言 語 ( 外 国 語 ) へ の 対 応
② 国 際 結 婚 や 国 際 離 婚 、 在 留 資 格 な ど 、 外 国 人 に 特 有
の 法 律 問 題 へ の 対 応
◆ 相 談 事 例 か ら 明 ら か に な っ た 問 題 点
相 談 を 受 け る 上 で 、 ま ず は 相 談 員 が 相 談 者 の 置 か れ て い
る 状 況 に つ い て よ く 話 を 聞 き 、 そ れ を 正 確 に 把 握 す る こ と
は 問 題 解 決 に と っ て 重 要 で あ る が 、 相 談 者 が 外 国 人 の 場 合
に 、 日 本 語 で の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 り に く い ケ ー ス が
見 ら れ る 。
相 談 支 援 セ ン タ ー で は 、 岡 山 市 国 際 課 と の 連 携 に よ り 、
英 語 、 韓 国 語 、 中 国 語 に つ い て は 通 訳 を 介 し た 相 談 が 可 能
で あ る も の の 、 こ れ ら 以 外 の 言 語 及 び 市 庁 の 閉 庁 日 ( 相 談
支 援 セ ン タ ー は 、 土 日 ・ 祝 日 も 開 館 ) に つ い て は 対 応 で き
な い 状 況 に あ る 。
ま た 、 日 本 人 と 外 国 人 の 間 の 婚 姻 ・ 離 婚 、 在 留 資 格 に 関
す る 相 談 に つ い て は 、 そ れ 特 有 の 法 律 問 題 が 存 在 す る が 、
7
-◆ 必 要 と さ れ る 市 の 制 度 等 の 改 善
相 談 者 が 外 国 人 で あ っ て も 、 日 本 人 と 同 様 の 相 談 が 受 け
ら れ る よ う 配 慮 す る こ と が 必 要 で あ る 。
特 に 相 談 者 が 日 本 語 に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 り に
く い 場 合 に は 、 こ れ ま で の 国 際 課 と の 連 携 に 加 え て 、 ボ ラ
ン テ ィ ア 通 訳 を 活 用 す る な ど 、 で き る だ け 相 談 者 の 話 す 言
語 に 応 じ た 通 訳 を 市 が 用 意 す る と と も に 、 相 談 支 援 セ ン タ
ー の 開 館 日 に は 対 応 で き る よ う 、 電 子 メ ー ル で の 対 応 を 含
め 特 別 に 配 慮 さ れ た い 。
ま た 、 相 談 支 援 セ ン タ ー だ け で は 解 決 が 困 難 な 問 題 を 含
む ケ ー ス も 予 想 さ れ る こ と か ら 、 外 国 語 に よ る 相 談 業 務 や
対 応 を 行 っ て い る 機 関 を 把 握 す る な ど 、 問 題 解 決 に 向 け て
適 切 な 情 報 提 供 が 行 わ れ る よ う 努 め ら れ た い 。
さ ら に 、 日 本 人 と 外 国 人 の 間 の 婚 姻 ・ 離 婚 、 在 留 資 格 に
関 す る 相 談 に つ い て は 、 そ れ 特 有 の 法 律 問 題 等 に つ い て 相
談 員 の 研 修 を 行 う な ど 対 応 能 力 の 向 上 を 図 る と と も に 、 弁
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-3 相 談 者 ( 外 国 人 を 含 む ) の ニ ー ズ に 応 じ た 社 会 的 リ
ソ ー ス へ 円 滑 に 接 続 す る た め に 相 談 員 用 の 手 順 書 や 支
援 プ ロ セ ス の 流 れ 図 を 整 備 さ れ た い 。
◆ 相 談 事 例 か ら 明 ら か に な っ た 問 題 点
、 、
相 談 者 が 外 国 人 の 場 合 に 日 本 語 で の 相 談 が 行 い に く く
当 該 相 談 者 が 必 要 と し て い る 社 会 的 リ ソ ー ス に つ な が り に
く い ケ ー ス が 見 ら れ た 。
ま た 、 本 専 門 委 員 会 に お い て 、 こ の 事 例 に つ い て 審 議 を
し て い く 中 で 、 日 本 人 の 相 談 者 へ の 支 援 に 関 す る 対 応 の 手
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-◆ 必 要 と さ れ る 市 の 制 度 等 の 改 善
相 談 に 当 た っ て は 、 相 談 員 が 相 談 者 の ニ ー ズ を 十 分 に 把
握 す る と と も に 、 相 談 支 援 セ ン タ ー の み で 解 決 が 困 難 な 場
合 に は 、 適 切 な 社 会 的 リ ソ ー ス に 円 滑 に 接 続 す る こ と が 問
題 の 早 期 解 決 に つ な が る と 考 え ら れ る 。
日 本 人 で あ る か 外 国 人 で あ る か に 関 わ ら ず 、 相 談 者 は 多
様 な 背 景 を 抱 え た 中 で 相 談 を し て お り 、 そ の 内 容 に つ い て
相 談 員 が 事 案 を 整 理 し 、 迅 速 に 問 題 を 解 決 す る た め に 、 相
談 者 の 状 況 に 応 じ た 支 援 を 行 う た め の 相 談 員 用 の 手 順 書 や
支 援 プ ロ セ ス の 流 れ 図 を 整 備 さ れ た い 。
そ れ ら の 整 備 に 当 た っ て は 、 県 や 国 等 の 機 関 を 含 め た 既
存 の 社 会 的 リ ソ ー ス に つ い て 整 理 を 行 う と と も に 、 日 本 人
の 相 談 者 の み な ら ず、「 2 相 談 者 が 外 国 人 の 場 合 で も 、
相 談 員 が 適 切 に 対 応 で き る た め の 体 制 を 整 備 さ れ た い 」 で
述 べ た 、 外 国 人 の 相 談 者 へ の 対 応 に も 配 慮 す る こ と が 必 要
で あ る 。
そ し て 、 整 備 し た 支 援 プ ロ セ ス の 流 れ 図 に つ い て は 、 概
略 図 を イ ン タ ー ネ ッ ト 上 で 公 開 す る な ど 、 相 談 者 が 相 談 す
10
-4 誰 を も 加 害 者 ・ 被 害 者 に さ せ な い た め に 、 暴 力 は 人
権 侵 害 で あ る と い う 視 点 に 立 っ た 、 デ ー ト D V を 含 む *
D V 予 防 の た め の リ ー フ レ ッ ト の 作 成 と と も に 、 D V
予 防 の た め の 学 校 教 育 の 充 実 を 図 ら れ た い 。
* デ ー ト D V = 親 密 な 関 係 に あ る 交 際 相 手 か ら の 暴 力
◆ 相 談 事 例 か ら 明 ら か に な っ た 問 題 点
D V 加 害 者 本 人 が 、 配 偶 者 へ の 身 体 的 暴 力 や 精 神 的 暴 力
等 の 行 為 を D V と は 認 識 し て い な い 実 態 が 見 ら れ る 。
こ の た め 、 D V 防 止 に 向 け た 施 策 の 1 つ と し て 、 加 害 者
を 対 象 と し た 更 生 の た め の 施 策 は 重 要 で あ る 。 し か し 、 国
の 「 配 偶 者 か ら の 暴 力 の 加 害 者 更 生 に 関 す る 検 討 委 員 会 報
告 書 ( 平 成 1 8 年 6 月)」 を 見 る と 、 加 害 者 更 生 プ ロ グ ラ
ム は 調 査 研 究 の 段 階 に あ り 、 そ の 効 果 に つ い て も 十 分 と は
言 え な い 状 況 に あ る 。
、 、 、
ま た 岡 山 市 で は さ ん か く 条 例 第 7 条 第 1 項 に お い て
学 校 教 育 そ の 他 の あ ら ゆ る 教 育 に 携 わ る 者 は 、 男 女 共 同 参
画 の 理 念 に 配 慮 し た 教 育 を 行 う よ う 努 め な け れ ば な ら な い
と さ れ て い る 。
岡 山 市 教 育 委 員 会 は 、 平 成 1 5 年 度 に 「 小 学 校 男 女 平 等
教 育 指 導 の 手 引」、 平 成 1 6 年 度 に 「 中 学 校 男 女 平 等 教 育
指 導 の 手 引 」 を 作 成 し 、 小 中 学 校 で 男 女 平 等 教 育 に 取 り 組
ん で い る 。 D V に 関 し て は 、 中 学 校 に お い て 「 D V 防 止 」
を 男 女 平 等 教 育 の 学 習 主 題 の 一 つ と し て 位 置 付 け て い る 。
し か し な が ら 、 平 成 1 8 年 度 中 に D V 防 止 に 関 す る 授 業
を 行 っ た 中 学 校 は 3 7 校 中 8 校 ( 2 1 . 6 % ) と 、 不 十 分
11
-◆ 必 要 と さ れ る 市 の 制 度 等 の 改 善
平 成 1 7 年 の 「 男 女 共 同 参 画 に 関 す る 市 民 意 識 ・ 実 態 調
査 」 で は 、 約 5 人 に 1 人 の 女 性 が 配 偶 者 ・ パ ー ト ナ ー か ら
身 体 的 暴 力 を 受 け た こ と が あ る と 回 答 し て お り 、 精 神 的 暴
力 、 性 的 暴 力 や そ れ ら の 目 撃 を 含 め た D V 被 害 を 、 見 過 ご
す こ と は で き な い 。
こ れ ま で D V に 関 す る パ ン フ レ ッ ト や リ ー フ レ ッ ト 等 の
啓 発 資 料 は 、 多 く の 場 合 、 D V 被 害 に 焦 点 を 当 て て 書 か れ
て い る が 、 今 後 は D V 加 害 に つ い て も 焦 点 を 当 て 、 デ ー ト
D V を 含 む D V 予 防 の 観 点 か ら も 作 成 し 、 啓 発 を し て い く
必 要 が あ る 。
こ れ ら の 啓 発 を 通 じ て 、 D V 加 害 者 本 人 や D V 加 害 者 に
な る 恐 れ の あ る 人 が 直 接 そ れ ら の 資 料 を 手 に し な く て も 、
D V 加 害 に 関 し て 、 加 害 者 の 周 囲 の 人 や 社 会 全 体 の 認 識 の
、 。
向 上 に つ な が り ひ い て は D V 防 止 に つ な が る こ と に な る
ま た 、 加 害 者 更 生 プ ロ グ ラ ム が 確 立 さ れ て い な い 現 状 に
、 、
お い て は D V 予 防 の た め の 教 育 に 力 を 注 ぐ 必 要 が あ る が
中 学 校 に お け る D V 防 止 に 関 す る 授 業 の 実 施 が 不 十 分 で あ
。 、 、
る し か し な が ら デ ー ト D V を 含 む D V を 防 止 す る に は
中 学 生 の 段 階 か ら 生 徒 の 状 況 に 応 じ た D V 予 防 の 取 り 組 み
を 行 う こ と が 重 要 で あ る た め 、 例 え ば デ ー ト D V や コ ミ ュ
ニ ケ ー シ ョ ン 技 術 を 中 心 に 据 え る な ど 、 授 業 と し て 取 り 組
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-5 性 別 に 起 因 す る 問 題 を 含 む さ ま ざ ま な 心 の 悩 み に つ
い て 、 男 性 が 相 談 し や す い 窓 口 の 設 置 及 び 周 知 を 図 ら
れ た い 。
◆ 相 談 事 例 か ら 明 ら か に な っ た 問 題 点
相 談 支 援 セ ン タ ー は 、 D V を は じ め と す る 性 別 に 起 因 す
る 問 題 に つ い て 、 女 性 の 専 門 相 談 員 が 相 談 を 受 け て い る 。
ま た 、 女 性 ・ 男 性 の 性 別 を 問 わ ず 相 談 を 受 け て い る が 、
相 談 者 の ほ と ん ど を 女 性 が 占 め て い る 。
そ う し た 中 、 少 数 で は あ る も の の 、 D V 被 害 者 の 探 索 が
目 的 と も 思 わ れ る D V 加 害 者 の 男 性 が 相 談 支 援 セ ン タ ー に
相 談 に 訪 れ る こ と は 、 D V 被 害 者 等 が 安 心 し て 相 談 を 受 け
る 環 境 を 乱 す 一 因 と な っ て い る 。
一 方 、 男 性 が D V に 関 し て 相 談 す る こ と が で き る 旨 を 積
、 、
極 的 に 広 報 し そ の 周 知 を 図 っ て い る 市 の 窓 口 が な い た め
悩 み を 抱 え た 男 性 が 相 談 を し や す い 環 境 に な い の が 現 状 で
13
-◆ 必 要 と さ れ る 市 の 制 度 等 の 改 善
D V 被 害 者 の 女 性 の 心 情 を 考 慮 す れ ば 、 相 談 支 援 セ ン タ
ー で 男 性 の 相 談 者 と 遭 遇 す る こ と は 、 そ の 男 性 が D V 加 害
者 で は な い 場 合 で も 、 不 安 を 抱 く 要 素 に な る こ と は 想 像 に
難 く な い 。 ま た 、 D V 被 害 者 の 安 全 面 を 考 え て も 、 配 偶 者
で あ る D V 加 害 者 と 遭 遇 す る 可 能 性 を 極 力 低 減 す る こ と が
望 ま し い 。
一 方 、 D V 加 害 者 に つ い て は 、 現 状 で は 加 害 者 更 生 プ ロ
グ ラ ム が 確 立 さ れ て い な い が 、 加 害 者 を 放 置 し て お く だ け
で は 本 来 的 な 解 決 に な ら な い 。
し た が っ て 、 D V 加 害 も 含 め た D V に 関 す る 相 談 や 、 性
別 に 起 因 す る さ ま ざ ま な 心 の 悩 み に つ い て 男 性 が 相 談 で き
、 る 窓 口 を 相 談 支 援 セ ン タ ー 以 外 の 場 所 に 設 置 す る と と も に
そ の 周 知 を 図 ら れ た い 。 相 談 に 当 た っ て は 、 D V に 関 し て
男 性 は 誰 に も 相 談 し て い な い 人 が 多 い 実 情 を 踏 ま え 、 電 話
・ 面 接 の み で な く 、 電 子 メ ー ル 等 に よ る 相 談 に つ い て も 検
討 さ れ た い 。
さ ら に 、 当 該 男 性 相 談 窓 口 で 受 け た 相 談 に 関 す る デ ー タ
の 蓄 積 を 図 り 、 そ の 解 決 方 法 等 に つ い て マ ニ ュ ア ル を 作 成
さ れ た い 。 な お 、 D V 加 害 に 関 す る 相 談 に つ い て は 、 外 部
の 専 門 家 を 定 期 的 に 招 き 相 談 に 応 じ る な ど 、 適 切 な 対 応 を
行 う と と も に 、 相 談 員 の 養 成 、 資 質 の 向 上 も 併 せ て 図 ら れ
14
-Ⅱ
附 帯 意 見
こ の 附 帯 意 見 は 、 市 の 制 度 や そ の 運 用 の 改 善 で は 解 決 が
困 難 で あ る た め 、 国 や 関 係 団 体 等 へ の 要 望 を 行 う な ど に よ
り 問 題 解 決 へ 向 け た 取 組 を 求 め る も の と し て 、 特 に 申 し 添
え る も の で あ る 。
相 談 員 が 問 題 解 決 に あ た っ て 参 考 に で き る 相 談
事 例 に つ い て 、 イ ン タ ー ネ ッ ト 上 で 閲 覧 及 び デ ー
タ 蓄 積 す る た め の 仕 組 み を 構 築 さ れ た い 。
D V を は じ め と す る 性 別 に 起 因 す る 問 題 に つ い て は 、 近
年 社 会 問 題 化 し て い る が 、 相 談 員 が 対 応 に 苦 慮 す る こ と も
多 い 。
、 、
特 に D V 被 害 者 に つ い て は 複 雑 な 事 情 を 抱 え て い る 上
そ の 解 決 方 法 も 一 定 で は な い 。 そ の た め 、 解 決 方 法 に つ い
て 相 談 員 が 多 様 な 助 言 の バ リ エ ー シ ョ ン を 持 っ て い る こ と
は 、 非 常 に 重 要 で あ る 。
し か し 、 岡 山 市 の 相 談 事 例 や 相 談 員 の 研 修 だ け か ら 、 相
談 員 が 助 言 の バ リ エ ー シ ョ ン を 増 や す に は 自 ず と 限 界 が あ
る 。
つ い て は 、 相 談 員 が 相 談 者 へ 適 切 な 助 言 を 行 う た め 、 全
国 の 相 談 事 例 の 中 か ら 解 決 し た 好 事 例 に つ い て 、 イ ン タ ー
ネ ッ ト 上 で 個 人 が 特 定 さ れ な い よ う な 配 慮 の も と で の 閲 覧
及 び デ ー タ 蓄 積 を す る た め の 仕 組 み を 国 に お い て 構 築 さ れ
- 15
-Ⅲ
参
考
資
料
① 諮 問 書 ( 写 ) P 1 7
② 岡 山 市 に お け る 性 別 に 起 因 す る 人 権 侵 害 に 関 す る 相 談 事 例
( 概 略 ) P 1 8
③ 岡 山 市 男 女 共 同 参 画 専 門 委 員 会 で の 検 討 経 過 P 1 9
-- 17
-諮
問
書
岡 男 女 第 1 2 3 号
平 成 1 9 年 6 月 5 日
岡 山 市 男 女 共 同 参 画 専 門 委 員 会
委 員 長 正 保 正 惠 様
岡 山 市 長 髙 谷 茂 男
個 別 の 相 談 事 例 の 中 に 潜 在 し て い る 行 政 に 対 す る
市 民 ニ ー ズ に つ い て ( 諮 問 )
個 別 の 相 談 事 例 の 中 に 潜 在 し て い る 行 政 に 対 す る 市 民 ニ ー ズ に つ い て 、 貴
会 の ご 意 見 を 伺 い ま す 。
参 考 資 料 ①
- 18
-岡 山 市 に お け る 性 別 に 起 因 す る 人 権 侵 害 に 関 す る 相 談 事 例 ( 概 略 )
【 事 例 A 】
母 国 の 結 婚 斡 旋 で 夫 と 知 り 合 い 、 結 婚 を 機 に 来 日 し た 。 日 本 語 も 習 慣 も よ
く わ か ら な い た め 、 ぶ つ か る こ と も 多 か っ た 。
夫 の 言 葉 の 暴 力 が 次 第 に エ ス カ レ ー ト し て い っ た が 、 近 く に 知 り 合 い も な
く 、 相 談 で き る 人 も 全 く い な い 中 で 、 耐 え 切 れ ず 、 同 じ 国 籍 の 知 り 合 い を 頼
り 家 を 出 た 。
離 婚 に 向 け て 動 い て い る が 、 離 婚 の 調 停 に 当 た っ て は 、 通 訳 者 を 申 立 人 自
ら が 確 保 し な く て は な ら な か っ た り 、 弁 護 士 と の 相 談 や 依 頼 後 の や り と り に
も 支 障 が 生 じ た り し て い る 。
【 事 例 B 】
仕 事 の こ と で 妻 に 口 を 挟 ま れ る と 、 殴 る 蹴 る の 暴 力 を ふ る っ て き た 。
妻 が 家 を 出 て 行 き 、 と て も 心 配 で 仕 事 も 手 に つ か な い 状 態 に な っ て い る 。
警 察 に 行 っ て 捜 索 願 を 出 そ う と し た ら、「 安 全 な 場 所 で 保 護 を さ れ て い る 」
と 言 わ れ た 。 妻 に 帰 っ て き て ほ し い が 、 ど う し た ら 帰 っ て き て く れ る だ ろ う
か と の 相 談 を 受 け た 。
頻 繁 に 来 館 し 、 妻 が 相 談 に 来 た の で は な い か と 探 っ て い る 様 子 等 が 見 ら れ
た た め 、 面 接 相 談 の 回 数 を 制 限 し た と こ ろ 、 来 館 さ れ な く な っ た 。
- 19
-岡 山 市 男 女 共 同 参 画 専 門 委 員 会 で の 検 討 経 過
開 催 日 会 議 の 内 容 等
平 成 19年 H 19年 度 ○ 個 別 の 相 談 事 例の 中 に 潜 在 し て い る 行 政 に対 す る 市 民 6月 5日 第 2 回 ニ ーズ に つ いて
* 諮問
8月 7日 H 19年 度 ○ 個 別 の 相 談 事 例の 中 に 潜 在 し て い る 行 政 に対 す る 市 民 第 3 回 ニ ーズ に つ いて
* 市民 ニ ー ズの 抽 出
10月 1日 H 19年 度 ○ 個 別 の 相 談 事 例の 中 に 潜 在 し て い る 行 政 に対 す る 市 民 第 4 回 ニ ーズ に つ いて
* 答申 の 柱 に関 す る 協議
11月 26日 H 19年 度 ○ 個 別 の 相 談 事 例の 中 に 潜 在 し て い る 行 政 に対 す る 市 民 第 5 回 ニ ーズ に つ いて
* 答申 案 に 関す る 協 議
平 成 20年 H 19年 度 ○ 個 別 の 相 談事 例 の 中 に 潜 在し て い る 行政 に 対 す る市 民 2月 4日 第 6 回 ニ ーズ に つ いて
* 答申 内 容 の決 定
◎ 岡 山市 長 へ 答申 書 を 提出
- 20
-苦 情 や 相 談 を 通 じ て 市 政 を 見 直 す
1 「 さ ん か く 条 例 」 に 基 づ く 苦 情 処 理
市 民 及 び 事 業 者 は 、 市 が 実 施 す る 施 策 で あ っ て 男 女 共 同 参 画 社 会 の 形 成 に 影 響 を 及 ぼ す と 認 め ら れ る 施 策 に 関 し て 苦 情 が あ る と き は、「 さ ん か く 条 例 」 の 規 定 に 基 づ き 、 一 定 の 手 続 に よ り 、 そ の 苦 情 を 市 へ 申 し 出 る こ と が で き ま す 。
こ の 苦 情 の 申 出 が あ っ た 場 合 は 、 民 意 を 反 映 し た 的 確 か つ 効 果 的 な 苦 情 の 解 決 に 向 け 、 男 女 共 同 参 画 専 門 委 員 会 か ら の 答 申 を 踏 ま え て 、 市 の 制 度
( 図 Ⅵ - 1を 参 照 ) や 運 営 の 改 善 を 図 り ま す 。
2 個 別 の 相 談 も 市 政 の 改 善 に つ な げ ま す
男 女 共 同 参 画 相 談 支 援 セ ン タ ー ( 配 偶 者 暴 力 相 談 支 援 セ ン タ ー ) と 福 祉 事 務 所 等 の 女 性 相 談 員 は 、 個 別 ・ 具 体 的 な 相 談 に 対 し 、 現 状 の 制 度 の 中 で 最 善 の 解 決 を 図 り ま す が 、 そ の 根 本 的 な 解 決 の た め に は 、 相 談 事 例 の 中 に 潜 在 し て い る 行 政 に 対 す る 市 民 ニ ー ズ の 掘 り 起 こ し が 必 要 で す 。
そ こ で 、 個 別 ・ 具 体 的 な 相 談 事 例 の 中 か ら 的 確 に 市 民 ニ ー ズ を 把 握 す る た め 、 苦 情 の 処 理 と 同 様 に 、 男 女 共 同 参 画 専 門 委 員 会 へ の 諮 問 ・ 答 申 を 経 ( 図 Ⅵ - 2を て 把 握 し 、 市 の 制 度 や 運 営 の 改 善 に 反 映 さ せ る よ う 努 め ま す 。
参 照 )