第21回大学教育研究フォーラム・小講演
高等教育質保証のインパクト
-
FDから学習成果,IRへ-
1
2015/3/14(土)11:25-12:25
於:京都大学
山田 剛史
/Tsuyoshi YAMADA,Ph.D.
愛媛大学 教育・学生支援機構 教育企画室
副室長/准教授/教育調査・分析部門長
E-mail :
[email protected]
Website:
山田剛史 検索!
私の3つのスタンスとミッション
2
大学生の成
長を研究
(青年心理学)
教授・学習に
関する研究
(大学教育学)
アセスメントの開
発・実施
(IRer)
教職員の能
力開発支援
(FDer)
「大学生の学びと成長」を促進するための教育・学習
環境を理論的・実証的・実践的に探求・創造する
<心理学者> <高等教育研究者>
<高等教育開発者>
理論的
実証的
実践的
本日の内容と目的
1.問題背景
-高等教育を取り巻く状況と質保証-
2.高等教育質保証の実践的展開
-カリキュラム改革はどの程度進行しているのか-
3.高等教育質保証のインパクト
(1)教育に対する意識・取組は変化したのか
(2)学生の学びの質は変化・向上しているのか
(3)学生の自立・成長は促されているのか
3
上記の問いに対して,大規模データで現状を確認しつつ,
実践・開発・研究を通じて得た見解と絡めて検討する。
目的
1.問題背景
-高等教育を取り巻く状況と質保証-
4
大学教育における
3つのモードシフト
5
2.大学教育パラ
ダイムの転換
1.FDの拡張
3.学生の成長
ステージの拡
張
Teacher(ing)-Centeredから
Learner(ing)-Centeredへ
正課から準正課,正課外へ
狭義の学習から学びへ
ミクロからミドル,マクロ
へ,個人から組織へ
少子化
国際化
慢性的不況
就職難
第三者評価
FD義務化
学習成果
汎用的能力
増え続ける高等教育界への多様なニーズ
6
改革前
夜(~
2003)
国立大
学法人
化,認
証・法
人評価
制度導
入(2004)
GP事業
開始
(2005)
FD義務
化(大学
院2007/
学士課
程2008)
学士課
程答申,
分野別
質保証
(2008)
教育情
報の公
表義務
化(2011)
大学改
革実行
プラン
(2012.6)
/ミッ
ション
再定義
質的転
換答申
(2012.8)
高大接
続答申
(2014.12
)
少子化予想/大綱化→進学率上昇/ユニバーサル化,グローバル化
就職氷河期→世界的・慢性的不況,事業仕分け→予算削減
高等教育をめぐる状況と政策動向
3.システム整備から成果へ
①学修成果
②CとAに注力(IR)
1.教育改革の基盤整備
①事前規制から事後評価
②競争的資金と法制化
2.高等教育システムの構築
①質保証の仕組み整備
②PとDに注力(FD)
「教育の質保証」と「学習の質向上」
組織
(マクロ)
教育課程
(ミドル)
授業
(ミクロ)
教育の質保証
(教育改革/教職員)
学習の質向上
(学習改革/学生)
学習観
学習行動
学習成果
FD
SD
IR
2.高等教育質保証の実践的展開
-カリキュラム改革はどの程度進行しているのか-
大学における教育内容等の改革状況
13
7.IR
教育改革はどの程度進行しているのか
○
3つのポリシーは急速に策定・公表されている
○カリキュラムの可視化やシラバスチェックも急速に増加
している
○初年次教育はもはや当たり前となっている
○GPAの導入が急速に進められている
○学修時間・学修行動・学修成果の把握はまだ低いものの
急速に増えてきている
○
IRの実施体制整備は途上だが徐々に増えてきている
14
データソース②:学科長<ミドル>
【調査名称】大学の主体的な学習を促すカリキュラムに関する調査
【主体】日本高等教育開発協会(JAED)・ベネッセ教育総合研究所
【実施時期】2013年2月~3月
【調査対象】全国・国公私立大学学科長
【回収数】5,196学科に配布,2,376学科より回収
(回収率45.7%)
国立大学
公立大学
私立大学
合計
配布数
1,174学科
730学科
3,657学科 5,196学科
回収数
503学科
198学科
1,675学科 2.376学科
回収率
42.8%
27.1%
45.8%
45.7%
Q1.アクティブラーニングは組織的に実施されているのか?
54.3
57.7
52.9
51.1
57.6
68.9
45.2
54.0
26.3
22.8
26.7
24.8
29.9
16.4
29.8
21.6
4.6
3.6
4.5
2.9
3.7
6.6
6.1
5.9
10.6
12.0
13.7
16.1
5.0
4.1
12.5
12.9
2.7
2.1
1.0
2.9
2.9
2.5
4.0
3.8
1.6
1.8
1.2
2.2
1.0
1.6
2.4
1.7
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全体(2,376)
人文科学(333)
社会科学(490)
教育(137)
理工(623)
農水産(122)
医・薬・保健
(376)
その他(287)
「主体的な学習」を促す教育方法のカリキュラムへの導入
全学,学科ともに組織内に
取り入れている
学科の教育の中でのみ,組
織的に取り入れている
全学の共通(教養)教育の
中でのみ,組織的に取り入
れている
組織としては取り組んでい
ないが,一部の教員が自主
的に取り入れている
取り入れていない
無回答
17
<平均選択数>
全学・・・2.97個
学科・・・4.55個
(⑪その他含む)
45.8
35.5
33.7
24.7
43.0
17.6
43.9
16.5
18.2
15.4
83.2
74.4
57.8
49.9
48.2
37.0
32.2
28.6
20.4
18.4
0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0
⑤プレゼンテーション
③個人・グループでの調査学習
④討論・ディベート
①フィールドワーク
⑦インターンシップ
⑥上級生がサポートする授業
⑧海外学習
⑨PBL
⑩ラーニング・ポートフォリオ
②サービスラーニング
「主体的な学習」を促すための具体的取組の実施率(全学・学科)
全学(1652)
学科(2166)
値の高い順に
並び替え(学科)
Q2.どのような方法が実施され効果的と認識されているのか?
Q3.カリキュラム改訂の重点はどこに置かれているのか?
18
88.5
70.5
67.2
66.3
65.8
65.6
63.6
63.4
55.4
52.6
50.0
41.0
37.8
28.8
21.5
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0
①学部・学科のディプロマポリシーに沿った教育目標の達成
⑦学生に過度な負荷がかからない
⑨既存の教員だけで,科目の教員の配置ができる
⑪多くの教員の意見をまんべんなく反映する
③各科目の到達目標を明確にするなど,担当教員の授業設計のしや…
⑥教員に過度な負荷がかからない
②既存の科目の編成・内容に大きな変更が生じない
⑮教授会などで承認を得ること
⑤できるだけ長く利用できる,頻繁に変更しなくてよい
④学生の学習成果の到達度の客観的な評価のしやすさ
⑫オピニオンリーダーである教員の意見をできるだけ反映する
⑩新規カリキュラムに必要があれば,追加的に機器・設備・教室を準備
⑭学生の意見や評価をできるだけ取り入れる
⑧改訂にかかる費用を既存の予算内に収める
⑬企業など学外の意見をできるだけ取り入れる
カリキュラム改訂の内容やプロセスにおいて重視した点
「とても重視した」
+「やや重視した」
の割合
値の高い順に
並び替え(全体)
19
2.88
2.74 2.82 2.80 2.86 2.78
2.71
2.94
2.84
2.99 3.00 2.97 3.09
2.94
2.12 2.14
2.05 2.24 2.10 2.15 2.11
2.49 2.55
2.65
2.30 2.35
2.58 2.56
1.50
1.70
1.90
2.10
2.30
2.50
2.70
2.90
3.10
3.30
3.50
カリキュラム改革の重視点(4因子)の項目平均値(専門分野別)
F1運用のしやすさ F2整合性 F3学生・学外者の意見反映 F4教員組織の合意形成
Q3.カリキュラム改訂の重点はどこに置かれているのか?
Q4.カリキュラム運用上の課題は?
20
「よくあてはまる」+
「ややあてはまる」の
割合
65.0
62.7
55.8
46.4
42.8
37.8
37.6
31.6
26.6
26.4
25.5
19.0
18.1
16.5
12.9
12.0
11.2
8.0
0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0
⑰「主体的な学習」を促す授業が実践できる教員を評価するための業績評価システムが…
⑬カリキュラム実施において教員に過度な負荷がかかっている
⑦学生に主体的な学びの姿勢や意欲が身についていない
⑥(モデル的な)カリキュラムを履修しても,期待した学習成果に到達していない学生が…
①カリキュラムの趣旨や方針を踏まえ,各科目の到達目標を作成し,授業を設計するの…
⑧学生の学習成果を客観的・総合的に評価できない,評価する基準がない
⑱「主体的な学習」を促すための予算がない/機器・設備の購入や維持管理費用がか…
⑯「主体的な学習」を促す授業が実践できる教員がいない,少ない
②授業を担当する教員がカリキュラムの趣旨や方針を授業に反映できていない,反映…
⑫教員配置を見直したいが,学部・学科内の反発が大きい
⑨社会(企業等)の要請を意識したスキル・能力の育成ばかりに集中し,学問の基礎的…
⑭カリキュラム履修のために学生に過度な負荷がかかっている
⑪カリキュラムの見直しのための体制を構築できない/予算がない
⑮「主体的な学習」を促すカリキュラムや授業の方法がわからない
⑤カリキュラムが社会や企業等の要請に合っていない
⑩カリキュラムの見直しをしたいが,評価する方法や基準がわからない
④学部・学科のディプロマポリシーに沿った教育目標達成のためのカリキュラムになって…
③カリキュラムに対する学部・学科内の反発が大きい
現在のカリキュラム運用上の課題
値の高い順に
並び替え(全体)
Q4.カリキュラム運用上の課題は?
21
2.01
2.16
2.09
1.97
2.07
2.02 2.02
2.08
2.24
2.21
2.11
2.20
2.09
2.20
2.52 2.60
2.33
2.62
2.56
2.38
2.48
2.33 2.31
2.65
2.39 2.42
2.49 2.49
1.50
1.70
1.90
2.10
2.30
2.50
2.70
2.90
カリキュラム運用上の課題(4因子)の項目平均値(専門分野別)
F1適切なカリキュラム設計 F2体制・評価システム F3学生の能力 F4教員・学生の負荷
Q5.カリキュラムにはどのような特徴があるのか?
22
◆現在のカリキュラムについて,3つの観点からそれぞれ2者
択一式の質問を設定
現行のカリキュラムの特徴
(ア)
アに近い イに近い
(イ)
①
【知識重視】
最初に基礎的な知識や理論を学
ばせ,後から応用的な学習をさ
せることを重視する
69.3%
30.7%
【経験重視】
最初に経験や体験をさせ,後か
ら理論を学ばせたり,できるだ
け経験の機会を与えることを重
視する
②
【専門的能力重視】
専門的な知識・スキルを獲得さ
せることを重視する
64.4%
35.6%
【汎用的能力重視】幅広い知識や汎用的スキルを獲
得させることを重視する
③
【自由選択重視】
学生が自由に科目を選択し学ば
せることを重視する
35.0%
65.0%
【系統性重視】学問体系に沿って,系統的に学
ばせることを重視する
Q5.カリキュラムにはどのような特徴があるのか?
20.4%
13.2%
4.5%
11.1%
6.0%
4.7%
9.1%
10.9%
2.8%
3.8%
6.0%
5.1%
3.4%
1.1%
9.8%
4.4%
22.6%
22.9%
6.0%
6.8%
4.3%
0.8%
8.7%
11.4%
21.3%
24.8%
32.8%
37.8%
41.0%
71.9%
32.6%
37.5%
13.2%
12.8%
5.2%
6.3%
6.0%
0.0%
13.4%
8.4%
7.8%
4.8%
34.3%
11.9%
12.0%
11.8%
14.5%
11.5%
7.2%
13.4%
3.7%
11.6%
13.7%
8.0%
5.8%
9.7%
4.7%
4.2%
7.5%
9.6%
13.7%
1.7%
6.2%
6.2%
0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0% 90.0% 100.0%
人文系統
社会学系統
教育学系統
理工学系統
農・水産学系統
保健・医歯薬系統
その他
全体
現在のカリキュラムの特徴(タイプ)
1.知識・専門的能力・自由選択 2.経験・専門的能力・自由選択 3.知識・汎用的能力・自由選択
4.知識・専門的能力・系統性 5.経験・汎用的能力・自由選択 6.経験・専門的能力・系統性
7.知識・汎用的能力・系統性 8.経験・汎用的能力・系統性
3.66 3.74
3.55 3.68
3.60 3.80
3.55 3.66 3.66
1.50
2.00
2.50
3.00
3.50
4.00
4.50
5.00
カリキュラムタイプによる効果の差異
どちらともいえない
ほぼ効果が表れている
十分に効果が表れている
あまり効果が表れていない
Q6.カリキュラムタイプによるデザインの差異は?
F=3.70 (p<.01)
Q6.カリキュラムタイプによるデザインの差異は?
カリキュラムタイプ 効果 主な特徴
1.知識・専門・自由 中
「人文系統」に多いタイプ。運用のしやすさを重視してカリキュラムを
設計。カリキュラムの工夫やAL,FDの実施率は低く,教員・学生の負
担も少ない。
2.経験・専門・自由 高 「その他」に多いタイプ。カリキュラムの工夫やALの実施率は高い。
3.知識・汎用・自由 低 「人文系統」「社会学系統」に多いタイプ。ALやFDの実施率は低く,
適切なカリキュラム設計の困難さや学生の能力不足を課題としている。
4.知識・専門・系統 中 「保健・医歯薬系統」に多いタイプ。カリキュラムの工夫やALの実施率
は低く,教員・学生の負荷が高い。
5.経験・汎用・自由 低
「人文系統」「社会学系統」に多いタイプ。カリキュラムの工夫やALの
実施率は高く,FDの実施率は低い。適切なカリキュラム設計の困難さや
学生の能力不足を課題としている。
6.経験・専門・系統 高
「教育学系統」に多いタイプ。整合性や学生・学外者の意見反映を重視
している割合が高い。カリキュラムの工夫も高いが,教員・学生の負荷
が高い。
7.知識・汎用・系統 低 「社会学系統」「農・水産学系統」に多いタイプ。運用のしやすさを重
視しており,カリキュラムの工夫も高いが,FDの実施率は低い。
8.経験・汎用・系統 中
「農・水産学系統」に多いタイプ。整合性や学生・学外者の意見反映を
重視している割合が高い。カリキュラムの工夫やFDの実施率も高いが,
教員・学生の負荷が高い。
25
カリキュラム改革はどの程度進行しているのか
○アクティブラーニングの実施率は高く,カリキュラムの中で
位置づけられつつある(?)
○プレゼン,調査学習,PBLの効果が高い
○カリキュラム改革において,DPをはじめ「整合性」が最優先
され,「学生や学外者の意見反映」はあまり重視されていない
○カリキュラム改革の課題として,「学生の能力」や「教員・
学生の負担」が強く認識されていた
○カリキュラムの8タイプの分析から,専門的能力と汎用的能力
のいずれに力点を置くかで効果に対する認知が異なること,専
門的能力を軸として知識より経験に力点を置いた場合に効果が
高いことが確認された
26
3.高等教育質保証のインパクト
1
-教育に対する意識・取組は変化したのか-
27
データソース④:学長等教学責任者
【調査】特色
GP(H.15-19,285/2270件)の有効性に関する調査
【主体】大学基準協会(文部科学省委託調査)
【実施時期】
2009年11月
【調査対象】全国の
740大学及び397短期大学の学長宛に送付,学長も
しくは教学担当責任者に回答を依頼
【回収数】
511大学(69.1%)及び200短期大学(50.4%)
(内訳)大学:国立
74,公立53,私立383,株式会社立1
短期大学:公立
13,私立183
【主な項目(計
60項目)】
①執行部への影響,②組織的取組の状況,③改革の実績,④理念・
目標・個性化の認識の影響,⑤教育活動の改善に向けた
FDプログラ
ム,⑥教育の改善の成果,⑦他大学からの影響,⑧自大学の競争的環
境整備,⑨高等教育政策と特色
GP事業の関係,⑩特色GPフォーラム
28
特色
GPの有効性
29
14.3
20.5
18.8
22.3
14.7
18.4
9.6
11.2
46.6
42.3
51.5
50.9
50.5
55.2
38.6
36.0
29.7
26.4
22.1
19.4
25.4
18.8
40.3
41.3
6.1
7.4
4.7
4.3
6.1
4.3
8.4
8.4
3.1
3.3
2.9
3.1
3.3
3.3
3.1
3.1
03.大学教育改革への執行部の機能が明確になった
04.教育について学部・学科の枠を超えて議論するよ
うになった
08.大学全体で教育に組織的に取り組むようになった
14.教育の質を高める契機となった
27.教員が教育理念・教育目標の明確化を意識するよ
うになった
32.教育に創意・工夫を意識するようになった
18.学生の学習成果を評価する方法が改善された
36.FDプログラムへの参加者が増えた
特色
GPの有効性に関するアンケート調査(一部抜粋・作成)
よく当てはまる 大体当てはまる あまり当てはまらない 当てはまらない 無回答
教育へのインパクト:対教員
特色
GPを通じて
○学部・学科を超えて全学的に議論する
風土が形成
された
こと
○教育に対する教員の
意識が強化
されたこと
●「学習評価の方法の改善」や「
FDへの参加状況」につい
ては課題が残ること
などが挙げられる。
30
3.高等教育質保証のインパクト
2
-学生の学びの質は変化・向上しているのか-
データソース⑤:学生
【調査名】大学生の学習・生活実態調査(第1回・第2回)
【実施機関】Benesse教育研究開発センター
【調査目的】大学生の学習・生活に関する意識・実態をとらえる
【対象】全国の大学生4,070名(第1回)・4,911名(第2回)
(18~24歳。ただし留学生,社会人経験者を除く)
【調査時期】
<第1回>2008年10月上旬
<第2回>2012年11月上旬
【調査項目】高校での学習実態/大学選択で重視
した点/大学の志望度/入学時の期待/大学生
活で力を入れたこと/大学への適応/学習時
間・生活時間/大学教育の選好/授業への取り
組み/経験した授業の種類/学習成果/先生と
の交流/友人関係/海外留学/進路意識/進路
支援の活用状況/大学満足度/社会観・就労観
/保護者との関係
など
Q1.授業時間外学習は増えたのか?
33
20.2
18.7
28.5
24.2
24.6
23.6
16.8
20.0
6.6
8.2
1.9
2.9
1.3
2.3
0.0
0.1
2008年(4,070)
2012年(4,911)
授業の予復習や課題をやる時間(
1週間あたり)
0時間 1時間未満 1~2時間 3~5時間
6~10時間 11~15時間 16時間以上 不明
31.7
31.0
29.7
27.7
19.4
17.8
10.7
11.6
4.8
5.8
1.7
2.8
2.0
3.2
0.0
0.1
2008年(4,070)
2012年(4,911)
大学の授業以外の自主的な勉強(
1週間あたり)
0時間 1時間未満 1~2時間 3~5時間
6~10時間 11~15時間 16時間以上 不明
2.2時間
2.8時間
1.9時間
2.4時間
平均時間
Q2.アクティブラーニングの経験は増えたのか?
34
Q3.授業・学習観はどのように変化したのか?
35
A
(%)
B
(%)
応用・発展的内容が中心の授業
がよい
27.0
24.9
教員
学生
73.0
75.1
基礎・基本が中心の授業がよい
学生が自分で調べて発表する演
習形式の授業が多いほうがよい
69.4
16.7
教員
学生
30.6
83.3
教員が知識・技術を教える講義
形式の授業が多いほうがよい
特定の専門分野の知識・技能を
身につけたほうがよい
27.3
38.4
教員
学生
72.7
61.6
幅広い分野の知識・技能を身に
つけたほうがよい
系統立って学べるほうがよい
68.7
39.3
教員
学生
31.3
60.7
自由に選択履修できるほうがよ
い
答えのない問題について,自分
なりの解を探求する学びが重要
78.6
72.0
教員
学生
21.4
28.0
既にある学問知識について,体
系的に修得する学びが重要
注)学生データ(N=4,911)はベネッセ大学生調査(2012)
教員データ(N=102)は大学教育学会課題研究による一般教員対象の調査(2014)
授業観に関する教員と学生の差異
Q3.授業・学習観はどのように変化したのか?
Q4.学習成果は高まっているのか?
37
2.71
2.58
2.28
2.01
2.71
2.59
2.25
2.09
1.50
1.70
1.90
2.10
2.30
2.50
2.70
2.90
3.10
3.30
3.50
学習成果に関する経年比較(項目平均値)
2008年
2012年
*評定は,
4.かなり身についた
3.ある程度身についた
2.あまり身についていない
1.全く身についていない
の4段階
Q5.大学には満足しているのか
38
学習へのインパクト:対学生
2008年と2012年の学生調査を通じて
○授業時間外学習は
やや増加
していること
○多様な形でのアクティブラーニング経験が
増加
している
こと
●授業・学習に対して,依然として
受動的
な様子が見出さ
れること(教員と対照的な部分もある)
●学習成果は
ほぼ横ばい
であること
●満足感は全体的に
低下
していること(特に,施設・設備
や進路支援系)
などが挙げられる。
3.高等教育質保証のインパクト
3
-学生の自立・成長は促されているのか-
Q6.友人関係はどうなっているのか
41
Q7.保護者との関係はどうなっているのか
42
高等教育質保証のインパクトの異なる見方
○青年期の発達課題(エリクソン)
・アイデンティティの探求と確立
・大学はその実現のためのモラトリア
ム期かつ役割実験の場
○学びの深化(進化)と成長(自立)
は必ずしもイコールではない
○手厚い教育・支援のジレンマ
○自律的学習者育成のパラドックス
Benesse『VIEW21 大学版』(2015.3下旬)に掲載⇒
43
参考/引用文献
• Benesse教育研究開発センター (2013) 第2回大学生の学習・生活実態調査報告書<ダイジェスト版>
• 大学基準協会(2010) 文部科学省平成21年度大学改革推進等補助金事業「特色ある大学教育支援プロ
グラム(特色GP)の有効性の検証」報告書
• 絹川正吉・小笠原正明編(2011) 特色GPのすべて-大学教育改革の起動- ジアース教育新社
• 文部科学省(2014) 大学における教育内容等の改革状況について(平成24年度)
• 山田剛史(2013a) 大学での学習成果 Benesse教育研究開発センター編『第2回大学生の学習・生活
実態調査報告書』研究所報Vol.66(pp.104-110)
• 山田剛史(2013b) 教員の教育力向上と学生の学習の連関に関する探索的検討-教員・学生の『学習
観』に着目して- 大学教育学会誌,35(1),62-66.
• 山田剛史(2013c) 主体的な学びを促すカリキュラム・デザインとは-FDの課題とIRの可能性- 名
古屋大学高等教育研究センター第117回招聘セミナー
• 山田剛史(2014) 大学教員の教授・学習に関する認知・行動・成果の関連 大学教育学会誌, 36(1),
113-117.
• 山田剛史(2015印刷中) 【論説】青年期の発達上の課題を踏まえ正課・正課外を戦略的にデザインを
VIEW21 大学版,vol.1(spring),3-5.
• 山田剛史・杉谷祐美子(2013) 大学生の学習に対する認知・行動・成果の関連 大学教育学会第35回
大会.
• 山田剛史・吉田香奈(2013) 主体的な学習を促すカリキュラムをどのようにデザインするか-JAED・
ベネッセ共同学科長調査より- 第3回高等教育開発フォーラム.
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