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in situ ハイブリダイゼーション実験の生物教育への応用 : 親から子へのゲノムの伝達を資格的に理解させる教材の開発

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(1)

滅ぎ

肋 ハイブリダイゼーション実験の生物教育への利用

― 親から子へのゲノムの伝達を視覚的に理解させる教材の開発 ―

高橋ち ぐさ

*1

The apphcation of genonic,Ю

ざサ

ヵhybttdization to biological education

―The development of teaching lnaterials to sho、

v visu江1ly

he two parental genomes in the Fl hybrid―

TAKAHASHI Chigusa*1

キー ワー ド

:

教材 開発

,属

間雑 種

,両

親 の ゲ ノム

,視

覚 的識別

Kcy words:dcvclopment of teaching matcrial,bigen∝ic hybttd,t覇′o pttcntal gcnomes,visual discrimination

I

は じめ:こ 体細胞分裂を扱った教育論文を過去 に遡 ってみると

,多

くの研究者 によって多数の論文が発表 さ れてお り

,い

かにこの単元および実験が中等生物教育において重要視 されているか とい うことがわ かる。 これは同時に

,実

験実施 に困難を覚 える分野であるとい うことも示唆 している と思われ る。 これまでに発表 されている論文は

,体

細胞分裂期 中期染色体の観察方法に焦点を当てた研究が大半 を占めてお り

,そ

の着眼点は共通 して

,細

胞分裂観察教材 として適する材料の検討あるいは細胞分 裂観察方法に置かれている。その うち方法論は

,ほ

とん どの場合

,染

色体を染めやすい染色法の紹 介 と

,分

裂指数の高い材料を採取する方法に集 中 している。 私は,「生命 の連続性」を学ぶ上で

,細

胞分裂 における親か ら子へのゲノム伝達機構 を理解する ことは大変重要なテーマであると考 える。 よって

,体

細胞分裂の観察で

,単

に細胞の増殖 について 学ばせ るだけに留まらず

,ま

,核

型分析 において

,生

物の種における染色体 の数 と形の一定性を 学ばせることだけに留まらずに

,こ

の単元の学習を通 して

,生

徒や学生に体細胞の染色体組の中で *I 鳥取大学教育地域科学部学校教育課程教科教育講座

(2)

高橋ちぐさ:ねsittrハイブリダイゼーション実験の生4/2教育への利用 対をなす染色体のそれぞれは

,両

親か ら1個ずつ受け継いだものであるとい うことの理解を図 りた い と考 えている。 近年

,分

子生物学・細胞学の分野で

,ゲ

ノム解析や

,染

色体上の特定遺伝子の配置を調べ るのに, ,ヵ∫カフハイブ リダイゼーシ ョン法が用い られるようになってきている。その うち

,全

DNAの

プロー ブ とハプテンを結合 させた蛍光ゲノミック カd,r,ハイブ リダイゼーシ ョン法を使 うと

,ゲ

ノム構成 の違いを異なる色 で染め分けて表す ことができるため

,観

察者は明白に, しか も容易 に染色体組の ゲノム構成を把握することができる。私 は

,こ

の画期的な手法である蛍光 力s,協 ハイブ リダイゼー シ ョン法を教育現場でも実際に展開できるよ うに したい と考 えているが

,教

育現場の現存設備

,実

験 に要す る時間な らびに費用

,教

師への技術の普及等 々

,ク

リア しなければな らない問題が多 く, まだ実現にいたっていない。 本研究では

,ゲ

ノミック 加∫,チ′ハイブ リダイゼーシ ョン法によって得 たデー タを使 って

,教

育現 場で実施できるよ うに

,

ドライ・ ラボによる教材展開を試みた。 この教材は

,生

徒や学生 に

,属

間 雑種の体細胞染色体組

(2n)に

おいて

,染

色体組を構成する各ゲノム

(nと

n)の

由来を視覚的 に理解 させるとともに

,ゲ

ノム間の相 同染色体の識別 も可能 に し

,親

か ら子への生命の連続性の理 解へ とつなげることを目的 とす る。

ri9 s,ftrハ

イブ リダイゼーシ ョン

1

加す触ハイブリダイゼーションの原理

,ηす物ハイブリダイゼーション法は

,形

態が保たれた状態で

,染

色体上あるいは組織切片中の 特異的な塩基配列をもつ核酸を

,そ

れ と相補的な塩基配列をもつ標識されたプローブと特異的に アニー リングさせ

,そ

のプローブの競合箇所を可視化する技術である。 この手法を使 って

,染

色 体上で

,高

感度で特定の

DNA塩

基配列を検出することができる。 テ々∫力

"ハ

イブリダイゼーション技術が開発された当初は核酸の標識は放射性標識以外に方法が なかったため

,安

全面から設備を擁 した研究室での使用 しか可能ではなかったが

,近

,免

疫組 織化学的に認識されるハプテン標識を使って安定な非放射性ラベルによるプローブ作成が可能に な り

,広

く一般的に利用可能な手法 となってきた。プローブには

,ク

ロー ン化 した

DNA配

列,

PCRで

増幅 した

DNA,合

成 したオ リゴヌクレオチ ドなど特定の遺伝子や断片

DNAを

用いるほか, 生物体か ら抽出した全

DNA(ゲ

ノミック

DNA)を

プローブとして用いることもでき

,研

究の目 的によって選択する。 このうちプローブにゲノミック

DNAを

用いる方法は

,ゲ

ノミックr/1dカフ ハイブリダイゼーション法といわれる。

2

ゲノミック 肋す励ハイブリダイゼーション

(GISH)法

本研究に用いたデータを得るために行った

GISH法

の概略を述べる。

(1)染

色体標本 (スライ ド

)の

作成 目的 とする徊体の分裂細胞をスライ ドグラス上に拡げる。 ② プローブの作成

1)ス

ライ ドグラス上の染色体にハイブリダイゼーション (分子雑種形成

)を

試みる

DNA(プ

ローブ

)を

用意する。

GISHに

,両

親種 と思われる個体から抽出した全

DNA(ゲ

ノミック

(3)

鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 第

4巻

2号

(2003)

DNA)が

プロー ブ として用い られる。

GISHに

用いる全

DNAの

抽 出は

,CTAB法

な ど一般的 な

DNA抽

出プロ トコール

(Murrtt and ThOmpson,1980;渡

辺,1989,Doyte and Doyle,

1990等

)に

よれば よい。 本実験 の場合 は

,両

親種 それぞれの葉 か ら

CTAB法

(Murray

and Thompson,1980)に

よ り抽出 した

DNAを

用いた。

2)プ

ロ‐ブを標識す る。染色体

DNAと

雑種形成 したプローブを

,後

で検 出できるようにす る作業である。本実験 では

,ビ

オチ ン標識を用いた。 ①

DNA:DNAハ

イブ リダイゼー ション 1)(1),12)が準備できた ら

,ス

ライ ドグラス上の染色体

DNAと

プローブ

DNAを

,そ

れぞれに 最適な試薬

,温

度および時間で一本鎖に変性 させる。

2)一

本鎖 になったスライ ドグラス上の染色体

DNAに ,同

じく一本鎖になったプローブ

DNA

を滴下 し

,カ

バー グラスをかけて

,一

昼夜

,染

色体 とプローブ間で

DNA:DNAハ

イブ リダ イゼー シ ョンを行 う。 この間に

,プ

ロー ブ

DNAは ,染

色体

DNA上

の相補的な配列を持つ 部位 に分子交雑する。 僻

)洗

浄およびハイブ リダイゼーシ ョン部位の検 出 (シグナルの可視化)

1)洗

浄 :雑 種形成 しなか ったプローブや非特異的に付着 しているプローブを取 り除 くために 洗浄をお こな う。洗浄条件 (試薬の濃度および温度

)は ,実

験 に用いた

DNA:DNA塩

基配 列の相同性の程度か ら算出 し

,適

切に設定す る (Meincoth and Wahl,1984)。

2)分

子雑種形成部位の検出 (可視化

):染

色体

DNAに

雑種形成 した標識 プローブに

,ア

ビジ ン結合蛍光色素 (フルオ レセイン ;黄 色

)を

反応 させ可視化する。

3)染

色体の非雑種形成部位 も可視化するために

,対

比染色剤 (ヨウ化 プロピディウム;赤色) で染色する。

4)カ

バー ガラスをかけ

,蛍

光顕微鏡で観察す る。 プロー ブ

DNAと

分子雑種形成 した染色体 領域が黄色い蛍光 (ハイブ リダイゼーシ ョンシグナル

)で

観察 される。一方

,非

雑種形成領 域 は対比染色剤の赤色で観察 される。 以上,教材化にあた り,各実験過程の持つ分子生物学的な意義を中心に,滋∫テ√″ハイブリダイゼー ション実験操作のアウ トラインを述べたが

,実

験操作

,る

要な試薬・機器およびそれ らの入手方 法等詳細 は

,参

考文献を参照 していただきたい

(Wlkinson,1992;Leitch

ιr α

J,1994,中

根・ /Jヽ路, 1995,Takahashi ι´

(4)

328

高橋 ち ぐさ:れsittrハイブ リダイゼーシ ョン実験 の生物教育への利用

教材展 開

1

体細胞分裂中期細胞におけるゲノムの識別

Firl 図

1.属

Fl雑

種, C,dr¢′テα′ "rz河 × Aどοι ″サ∫″狐2n=14)の体 細 胞 分裂 中期染 色体 の フォイ ル ゲ ン染色像。 スケール は

10

μm。

(1)フ

ォイルゲ ン染色像 による核型の確認

(図

1) フォイルゲ ン染色法はアセ トオルセイ ン染色法な どと同様 に従来 よ り広 く用い られている染 色法である。 は じめにフォイルゲ ン染色像を用いて体細胞分裂期中期染色体組の全体像を把握 させ る。 本研究 には

,核

型分析に

,属

間雑種植物を用いた。 この個体は

,南

アフ リカに自生するアロ エ科の 6称 之r,α J坊党,サを雌親,A′οθαr,∫筋勉を雄親 として属間交雑 し

,熟

した種子か ら胚を取 り 出 して寒天培地で培養 して作 出された。作出は

,英

国王立キ ュー植物園でお こなわれ

,個

体 は 現在 も園内の温室

,プ

リンセス 。オブ・ウェールズ・ コンサーバ トリーで維持 されている。 本研究 に属間雑種を用いた理由は

,分

類学的にある程度距離の離れた植物 どうしの交雑

,す

なわち属の異なる植物間の掛け合わせで雑種個体を作 ることによ り

,本

実験の 目的である一個 体 内でゲノムの染め分けを可能にするためである。 また

,ア

ロエの仲間を選択 した理由は

,染

色体数が基本数

X=7と

少な く

,染

色体のサイズ も分析 しやすい大 きさで

,教

材 として適 して いる と判断 したためである。 前述 のよ うに

,両

親種 は

,異

な る属

,働

∫姥′ 'α 属 とAみι属 の植物であ るが

,染

色体数が ど ちらも

2n=14で

等 しい上 に

,核

型 (染色体の大 きさ・形

)も

相似 してお り

,サ

イズにおいて, Cρ∫〃r,α のゲノムを構成する染色体がAんっのゲノムを構成する染色体 に比べ て

,約 20%大

き い とい う差が認め られる(Brandham 1983,1990)。 雑種個体の体細胞染色体数は

2n=14で

, 染色体組はアロエ科の植物の特徴である典型的な二様相を示 し

, 4対

の大 きい染色体 と

, 3対

の小 さい染色体か らなっている (図 1)。 ■ ・ 壮 ・ ヽ

(5)

鳥取大学教育地域科学部紀要 教育 。人文科学 第

4巻

2号

(2003)

1 234567 1234567

2A一C.属

Fl雑

種,C,∫セ′力 励宛,テ ×Aみθα′,d勉勉 の体細胞分裂 中期染 色体の

,働

dttr力 ′″宛,サ の全

DNAを

プロー ブ としたゲノ ミック カs力

,ハ

イブ リダイゼーシ ョン像。黄色を発色 している染色体が

,プ

ローブがハイブ リダ イゼーシ ョンした染色体

,す

なわち

,働

dセ′力 ′′党力由来の染色体であること を示 している。赤色を発色 しているのは

,働

∫セ滋 ′″之テサの全

DNAが

ハイブ リダイゼー シ ョン しなか った染色体

,す

なわち,A′οι″ね勉″ 由来の染色体 であることを示 している。

A;体

細胞分裂 中期の蛍光顕微鏡写真像。

B;

働Jttr,α ′″宛力由来の染色体 (黄色

)と

Ar9¢ ,ガd勉筋由来の染色体 (赤

)を

ゲ ノム別に並べた図。

C,相

同染色体 どうしを対 に して並べた図。 スケールは 10 μm。

(6)

330

高橋ちぐさ:ねsitvハイブリダイゼーション実験の生物教育への利用 121 GISH像による核型分析

(図

2A,B,C)

2は

,ゲ

ノミック テヵ∫,ど

,ハ

イ ブ リダイゼー シ ョン

(GISH)法

,両

親 の うち雌親 にあた るCαdセ′力 ′″之″の全

DNAを

プロー ブ として雑種個体の染色体組にハイブ リダイゼー シ ョンさ せた像である。 プローブ

DNAを

黄色 の蛍光色素 と結合 させているので

,黄

色 を発色 している 染色体 は

,プ

ローブ

DNAと

分子雑種形成 した ことを示す。すなわち,C.′ ″党 'テ 由来 の染色体 (ゲノム

)で

あ り

,14個

の染色体の うち

7個

が認め られた。他の

7個

の染色体 は対比染色剤で 赤 く染 まっていて,C,テレ宛J'が分子雑種形成を しなか った ことを示 し

,雄

親のAわθαrね勉勉 由 来の染色体 (ゲノム

)で

あることがわかる。対照実験 として,A′οθαrね勉勉の全

DNAを

プロー ブ として雑種個体の染色体組 にハイ ブ リダイゼー シ ョンさせ る と

,赤

色・ 黄色逆 の染 め分 け 結果が得 られた。 以上

,ゲ

ノミック 肋 ∫力″ハイブ リダイゼー シ ョン法によ り,C.′′ガ

'XA.

αr,胞″

Fl雑

種個体の

14個

の染色体が

,一

方の親G.′フガ '由来の

7個

と他方の親 ス.α′ね勉勉 由 来の

7個

に視覚的に識別された。 俗

)2ゲ

ノムの抽出(図2B)

1)生

徒・学生 に

,図

2Aを

配布 し

,通

常の核型分析作業の時 と同様 に

,14個

の染色体 を1 個ずつ切 り抜かせ る。

2)切

り抜いた染色体を

,黄 ,赤

それぞれの色別 に長 さの順 に並べさせ る。並べ た例 を図

2B

に示す。 この作業で

,染

色体組が C.励党,,由来のゲノム (図

2B,黄

色染色体

1-7)と

,A.

αrね勉勉 由来のゲノム (図

2B,赤

色染色体

1-7)に

分け られる。

2

ゲノム間で相 同染色体対の識別 (図

2C)

次に

,図

2Bを

使 って

,相

同染色体識別作業 に移 る。図

2Bに

並べ られた各 々のゲノムは大 き さの順に並んでいるので

,順

番 にC.′″ガテ由来のゲノム (図

2B,黄

色染色体

1-7)か

ら1個, A.αr,∫筋勉 由来のゲノム (図

2B,赤

色染色体

1-7)か

ら1個と染色体 を選んで対を作 ってい くことによ り相同染色体対が抽出され

,認

識できる。相同対 どうしでペアを作 って並べた例を図 2Cとこ示す。

、 Ⅳ 考 察

1

ゲノムの視覚的識別によってもた らされる生命の連続性の理解 1個の体細胞 に含 まれる染色体 は “生物の種 によって数 と形が一定 している"。 そ して “体細 胞の染色体組 は

,相

同染色体 によって構成 されている

"と

い うことは

,体

細胞分裂期 中期の染色 体組の核型を実際に観察 し

,生

徒あるいは学生 自らが相同染色体を見つけ出す ことができて初め て理解が図れる と考 える。そ して

,こ

れを理解す ることが,“本目同染色体対を成す各 々の染色体 が両親すなわち別々の親か ら由来 していること

"の

理解へ とつながる。 しか しなが ら

,実

際には

,従

来の観察法によって得 られる染色休像 では

,染

色体組 か ら相同対 を見つけ出す ことは

,経

験の浅い生徒や学生に とってはかな り難 しい ことであ り

,指

導す る側の 現場の教師か らも

,わ

か りやす く

,取

り扱いやすい教材を求められていた。私たちは

,本

研究 と 並行 して

,教

育現場の現有設備で実施 できる従来の染色法でゲノムの理解を図る教材の可能性を

(7)

鳥取大学教育地域科学部紀要 教育・人文科学 第

4巻

2号 (2003) 331

探 って

,従

来の展開 とは視点を変えた核型分析の教材化を試みている。その一つは

,キ

ツネノボ タンR,ηフηθガ 'd∫ '′ θrゎ力′∫Levellleの

Fl雑

種作出 し

,親

と雑種第一代の二世代の核型を比較 しな が ら分析す る方法であるが,ゲノムの理解および相同染色体の認識をさせ る とい う目的において, 従来の一世代だけを用いた教材に比べて

,よ

り効果があった。本研究では、ゲノム構成の違いが 異なる色で表されるため視覚的に理解することが容易な 力∫力″ハイブ リダイゼーシ ョン法を用い て得 られたデー タを利用することにより

,さ

らに明白かつ容易に相同染色体の持つ意義の理解を 導 くことが可能な教材を展 開 して

,生

命の連続性の理解への礎を築 くことを提案 した。

CISHを

用いた ことで

,両

親のゲノムが

,単

にぬ り絵的な着色ではな く

,科

学的根拠 に基づいた色分 けに よ りはっき り区別できた。 力 れヶ″ハイブ リダイゼーシ ョン法は分子生物学的手法であるが

,実

験過程 の各ステ ップの持つ 意義はシンプルかつ明解であるので

,生

徒や学生が

DNAに

ついて基本的な知識 さえ持 つていれ ば

,十

分理解 できる と考 える。 よって

,教

材提供対象 が

,DNAに

ついて学習済みの高校生物 Ⅱ 履修者や大学生な らば

,こ

れまでの知識を基に して 'ヵ d'テ

,ハ

イブ リダイゼーシ ョン法の原理か ら 始めることができる。 また

,DNAに

ついて事前 に学習 していない生徒や学生 に対 しても

,DNA

についての基礎的な学習を含めて教授する時間的な余裕があ りさえすれば

,授

業展開が可能であ ると判断する。 こうして体細胞分裂における相同染色体の持つ意味を確実に理解することが

,減

数分裂独特の 現象である「対合」の意味を理解す ることへ とつなが り

,そ

れが減数分裂過程を経て相同染色体 が別々の配偶子へ分配される意義の理解へ と発展 し

,親

か ら子供への生命の連続性の理解へ とつ ながる と考 える。すなわち

,相

同染色体の持つ本来の意義を理解することが

,生

命の連続性を理 解する出発点 となる と考える。

2

学生の反応 本教材を

,鳥

取大学教育地域科学部 学校教育課程一年生対象の講義

,理

科教育 内容学研究 で実際に展開 してみた。受講学生の うち約半数は高等学校 で生物を選択 していた学生で

,残

り半 数は生物未履修 の学生であった。受講後

,学

生か らは

,Fl個

体 の染色体組 を構成す るゲノムが, 両親の

2ゲ

ノムに識別 されたことで

,親

か ら子へのゲノムの伝達をはっき りと理解できた との感 想を得 た。それ と共に

,事

前の こち らの予想をはるかに超 えて

,作

業を進めて行 く過程で学生の 間か らは感嘆の声があがった。 これは一つには

,科

学の先端 にふれ

,純

粋 に喜び

,感

動 した とい うことと

,さ

らには

,先

端科学の利用によ り

,こ

れまでの “だろ う

"と

か “らしい

"ま

で しかわ か らなかった世界か ら

,明

白に “である

"と

事実 として とらえることができる世界が展開 した こ とに

,確

固たる手応えを感 じた とい うことであった。作業 に模式図な どではな く

,実

際に顕微鏡 下で観察 された像を使 ったことも

,授

業効果があがつた大 きな要 因であつた と考察する。

(8)

高橋ちぐさ:れsi才ロハ イブリダイゼーション実験の生物教育への利用 謝辞 本研究の一部

,

ゲノミック 加す″ハイブリダイゼーシ ョン実験は

,英

国王立キュー植物園ジョ ドレル研究所にて行 った。機会を与えて下さった研究所所長をはじめ

,ご

協力いただいた皆様方に 深 く感謝いた します。また

,本

研究の一部は

,文

部省科学研究費

,基

盤研究 (CI No 13680201の 補助を受けた。 参 考 文 献

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).メ

デ ィカル・ サイエ ンス・ イ ンターナ シ ョナル (東 京).

参照

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