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目次 治験実施準備門 1 治験実施門 29 治験環境門 91 治験その他門 140

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応募内容

(2)

【目次】

治験実施準備部門

1

治験実施部門

29

治験環境部門

91

治験その他部門

140

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

(3)

「 治 験 の 効 率 的 な 実 施 の た め の

医 療 機 関 等 に お け る 取 組 み 」

治 験 実 施 準 備 部 門 応 募 内 容

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カ テ ゴ リ ー 1. 治験依頼者に向けた治験に関する情報の公開 医療機関名等 独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 取組み№ 6 タ イ ト ル 九州医療センター 治験推進活動報告 取 組 内 容 2007年7月より治験管理室専用の掲示板を2面設置し、「治験推進活動」において院 内外に契約治験が実動していることをアピール出来るよう、募集ポスターを掲示してい る。被験者募集ポスターだけでなく、現在募集中の治験をピックアップした治験管理室オ リジナルポスターも作成し、掲示している。また、2009年4月には治験管理室・倫理審査 委員会の HP を全面リニューアルした。院外からの閲覧数増加に着目し、随時更新として いる。HPを毎月1回の定期更新から随時更新としたことで、院外からの質問・問いあわ せが増加したと考える。また、新規治験の依頼者は治験管理室HPを閲覧してから来院さ れており、当院の治験実施状況について詳細に把握した状態で初回面談にのぞむ傾向 が強い。治験実施状況のページでは依頼者了承をもらった上で治験薬コードの公開も進 めており、契約治験の約6割は治験薬コード、契約数、実施数を公開している。このこと により依頼者はあらかじめ当院の契約傾向をチェック出来るため、「当社治験も契約可能 では?」と、契約締結の手応えを予想しつつ来院されている。このため初回面談が円滑 に進み易く、依頼者の訪問回数を極力少なくできると考える。HPでの治験薬コード公開 是非についても確認し、マスキング依頼された場合は依頼部分をマスキング処理してか ら公開し、依頼者側の知的財産についても考慮しながら情報公開に努めている。 2009年4月からは治験審査委員会議事要旨を公開している。当院は契約治験の特色 もあり、院内で競合する治験が多く、これについては製薬協フォームより公開情報が少な い部分もあるが、治験薬コードや安全性情報、その他の治験情報について最低限の公 開とした。結果、マスキング部分が目立つ議事要旨公開となったが、これについては同じ HPの別ページで治験・受託契約状況、実施状況である程度、実情が把握出来る公開内 容になっており、大きな問題には発展していない。 さらに、院内 LAN 回覧板機能を活用し、定期的に新規治験の実施状況や九州医療セン ターフォーラム(院内研修会)で治験実施報告を兼ねたトピックス紹介をすることで、院内 職員に対し治験推進活動への協力を呼びかけている。治験に直接携わるスタッフだけで なく、間接的に関わる部署(検査科、放射線科などのコメディカルチーム)の治験理解度 UP にも努め、病院ぐるみの治験推進活動の一助となるよう、今後も情報発信に努めてい きたい。

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カ テ ゴ リ ー 1. 治験依頼者に向けた治験に関する情報の公開 医療機関名等 独立行政法人国立病院機構 災害医療センター 取組み№ 18 タ イ ト ル 治験依頼者に向けた治験に関する情報の公開 取 組 内 容 当院では、標準業務手順書や契約書の雛形のみならず、治験の実績などをホームペー ジで公開しています。現時点で公開している治験実績、実施体制などに関する情報は以 下のとおりです。 (1)治験及び製造販売後臨床試験の年度別実施状況(2004 年度からの実績) (2)診療科別治験実施状況(2004 年度からの実績) (3)年度・課題別治験実施状況(2004 年度からの実績) (4)診療科医長による治験等が実施可能な内容・領域についてのアピール (5)『災害医療センター治験管理室・治験実施体制情報』 (1)~(5)を治験依頼者の皆様に見ていただくことにより、当院で実施可能な治験、治験 を積極的に実施している診療科、治験の実績を考慮して、治験を依頼していただけると 考えております。 また、本年 8 月より、『災害医療センター治験管理室・治験実施体制情報』をホームペー ジに掲載し、治験依頼者の方々が、治験実施医療機関選定の際に調査する、治験管理 室、CRC、IRB、治験事務局、EDC 対応状況、インターネット環境等に関する情報を公開 することにより、インターネットで当院の治験実施体制が調査できるようにしました。 他にも、昨年 7 月には、当院「治験管理室のご案内」のパンフレットを作成し、製薬協に 加盟している製薬企業等へ送付しました。本年 4 月には、当院治験実施体制について、 治験依頼者様向けに説明会を開催し、積極的に情報提供を行っております。 ご要望があれば、随時、当院「治験管理室のご案内」のパンフレット送付、当院の治験 実施体制説明会を行うこととしております。

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カ テ ゴ リ ー 1. 治験依頼者に向けた治験に関する情報の公開 医療機関名等 岡山大学病院 取組み№ 30 タ イ ト ル 医療機関と治験依頼者の相互理解に向けて 取 組 内 容 岡山大学病院では、治験依頼者に向けた情報提供として、2000 年 11 月に Web サイトを 開設致しました。その目的は、それまで訪問する事でのみ入手していた様式、手順書な どを依頼者の方が簡便かつ迅速に入手出来ることにあります。Web サイトでは、申請手 続きに関する Q&A、申請様式のダウンロードならびに記載見本を掲載し、申請手続きが 円滑に実施出来るよう取り組んでいます。また他医療機関の掲載情報も積極的に確認 し、公開情報の内容更新に実施しています。さらに、当院独自の取り組みとしては、製薬 協臨床評価部会作成の「電子カルテに関するチェックリスト」を 2006 年 12 月から公開して いる点が挙げられます。 一方、2003 年 1 月からは依頼者への一斉メール方式による迅速な情報提供も実施して います。一斉メールでは CRC の変更、依頼者向け説明会の開催案内、臨床検査基準値 の変更など速やかな情報提供をしています。当院でのこれらの取り組みの基盤となって いるものには、治験実施に対する医療機関と依頼者の協働関係を目指している点にある と考えています。そのため最新の状況に対応すべく少なくとも年に一回は手順書全体の 見直しに取り組み、さらに情報の共有化と相互理解を深めるための治験依頼者向け説明 会をこれまでに 12 回を開催しています。この説明会では、当院の治験事務局、CRCある いは医師から当院の治験の状況報告を実施しています。その際にも、アンケート調査を 行うことで、問題点あるいは課題を見出し、更なる改善に繋がる取り組みを実施しており ます。さらに、2000 年 3 月創刊の治験センターレターは年に数回発行しており、当院での 治験や臨床研究に関する取り組みを積極的に公開しています。 最近では、治験打診から実施までの CRA の方の医療機関への訪問回数を減らす努力 が求められていますので、医師との協議や実施可能性調査など訪問が必要な場合を除 いて、多くの治験で情報提供が要望される項目は、今後も積極的に公開して参りたいと 考えています。 今後、検討していく必要がある課題としては、早期契約症例実施に向けた取り組みとして は、出来るだけ申請前に CRA と治験実施に関する協議を行うことで、過去および現状か らの実施可能症例数の算定ならびにその工程表の呈示が出来るのではないかと考えて います。

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カ テ ゴ リ ー 1. 治験依頼者に向けた治験に関する情報の公開 医療機関名等 大阪市立大学医学部附属病院 取組み№ 31 タ イ ト ル 依頼者向け治験広報誌「Futures」による情報発信 取 組 内 容 新 GCP 施行後の「治験の空洞化」対策として「治験活性化3カ年計画」が実施されました が、国内の治験届出数が増加傾向に転じたことで治験の実施体制は改善し、日本で実 施される体制が整備されつつあるものの、国際的なレベルからみると、治験のコスト、ス ピード、質において未だ解決すべき課題が残されているため、平成 19 年 3 月に「新たな 治験活性化5カ年計画」が策定されました。当該計画では、治験・臨床研究の活性化につ いて「体制整備」「人材育成と確保」「普及啓発と参加の促進」「企業負担の軽減」「その 他」の 5 つを柱とした、数値目標を含めたアクションプランが定められました。大阪市立大 学医学部附属病院 医薬品・食品効能評価センターではこのアクションプランに基づい て、拠点医療機関として治験活性化に取り組んでまいりました。 今般、治験依頼者が、治験の実施を検討する際に参考となる情報の提供、情報の共有 化などを目的とし、治験広報誌を創刊し、当院の治験実施体制についての詳細情報発信 をおこなったので概要を紹介します。 広報誌は各診療科の特色、初・再診情報、専門分野、専門領域の情報、医師紹介などの 情報を盛り込み、治験の実施状況、実績などを詳細に紹介しています。各診療科(31 科) には治験実施体制、治験協力病院の有無を、また、所属医師(230 名)には治験実績・対 象疾患・治験実施に向けたアピール等の情報提供を依頼しました。この広報誌は本年 3 月に実施した治験依頼者との意見交換会(参加企業 45 社、73 名参加)において配布し、 その際おこなったアンケートでは比較的好評な結果が得られました。また、ホームページ と同様、多数の関係者を対象とした手軽で使い勝手の良い便利な冊子として完成したと 考えています。広報誌を活用することにより、各診療科の治験に取り組む体制、対象疾 患などが的確に把握できるようになり、治験依頼者にとっても有用なツールとして利用し てもらえると考えられ、今後の治験依頼件数に反映されていくことを期待しています。これ からは治験依頼者及び各診療科の意見を取り入れた改訂版を定期的に発行すること で、より完成度の高い最新情報の提供を予定しており、さらに、近隣医療機関との治験ネ ットワーク情報を付加することで、拠点医療機関としてスピード・コスト及び質の向上を見 据え、国際共同治験に十分対応できる体制整備を目指していきます。

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カ テ ゴ リ ー 1. 治験依頼者に向けた治験に関する情報の公開 医療機関名等 三重大学医学部附属病院 取組み№ 120 タ イ ト ル 治験依頼者の立場に立った情報発信 取 組 内 容 治験依頼者が治験の実施依頼を検討する際に参考となる情報を公開することを目的に 当院臨床研究開発センターのパンフレットを作成した。パンフレットには当センターの沿革 や組織図、年度ごとの治験実績、実績診療科、臨床研究のサポート体制、CRC の仕事風 景やモニタリングルームの案内、治験審査委員会の様子などが掲載してある。これらの パンフレットを治験依頼者、製薬会社、CRO、SMO、NPO 法人「みえ治験医療ネットワー ク」の基幹病院など当センターに関わる施設へ郵送した。さらに、PDF 形式にてホームペ ージに掲載し、インターネット上での閲覧やダウンロードも可能にした。 また、臨床研究開発センター(事務局、CRC 部門、SDV 室)が 2009 年 8 月に新築移転し たことを機に治験依頼者、製薬会社、院内職員を対象に内覧会を開催した。その際、『第 4 回 治験中核病院・治験拠点医療機関等協議会』で報告した当院のポスター「治験活性 化 5 ヶ年計画の取り組み」を掲示して、CRC および事務局担当者による説明を行い、治験 依頼者、治験責任医師をはじめとする多くの治験関係者へ当院の支援体制・提供サービ スの内容を公開し、治験・臨床研究の促進を図った。 これらの取り組みを行うことで、治験依頼者の方々から下記のような賞賛の言葉を頂い た。 「CRC がパンフレットを自作している点に、頑張り、意欲が伝わります。」 「パンフレットの写真が良く、センターに訪問する際の仕事のイメージがしやすい。また、 実際に来てみると、そのイメージ通りであり、印象も良かったです。」 「モニタリングルームが広く、きれいで、使いやすそうだ。」 「ドリンクサービスやお食事マップなどの心遣いが良かった。」 治験依頼者の立場に立った情報発信を行うことにより、治験依頼者と施設間相互の理解 が深まっていくと考えられる。今後、公開する情報の更新や内容の充実をさらに図ること で、当院における治験・臨床研究の促進、医療の進歩へと繋がっていくことが期待され る。

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カ テ ゴ リ ー 1. 治験依頼者に向けた治験に関する情報の公開 医療機関名等 社会福祉法人聖隷福祉事業団 総合病院 聖隷浜松病院 取組み№ 133 タ イ ト ル 効率化に向けたマニフェスト 取 組 内 容 効率化に向けた取り組みは目標を掲げても、強い意識を持って継続することは難しく、つ いつい楽な方に流れてしまいがちです。 そこで、当院では『効率化に向けたマニフェスト』を作成し、依頼者にも公開して、治験の 業務を行う中で双方が意識し、チェックしあえるようにしました。 依頼者の都合やプロトコルの内容によっては、マニフェストにそぐわないこともありますの で、達成目標は 80%とし、決して無理を強いるものとせず、しかし CRC や事務局の継続し た努力が必要な内容としました。 『効率化に向けたマニフェスト』は当センターホームページの「実施体制・実績」からご参 照ください。 ( http://www.seirei.or.jp/hamamatsu/hama/guide/medicalresearch/index.html ) マニフェストの中には、治験責任医師・分担医師の医学的判断が必要で、CRC や事務局 だけでは達成が難しいものもあります。医師のスケジュールは大方、曜日に依存していま すので、CRC は担当プロトコルに関わる医師のスケジュールを把握し、1 週間の猶予の 中で、医学的な判断を仰ぐ機会を確保できるように努力しています。 また、マニフェストに記載がない内容であっても、依頼者との情報交換の中で相互の無駄 の削減を常に心がけ、改善できるものから対応していきたいと考えております。

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カ テ ゴ リ ー 1. 治験依頼者に向けた治験に関する情報の公開 医療機関名等 株式会社日立製作所日立総合病院 取組み№ 135 タ イ ト ル ホームページおよび依頼者訪問、電話対応などによる多角的な情報公開 取 組 内 容 ホームページにおいては、当院の治験体制図、診療科毎の治験責任医師数、CRC数、 現在参加中の治験(対象疾患名や契約症例数)、治験薬の管理体制、IT 環境(EDC 対 応、IVRS 対応、SDV 時のモニターの方の電子カルテ閲覧)など依頼者が施設を選定する 際に必要な情報を公開しています。 治験審査委員会(IRB)の構成や開催日および書類提出締切日、受託研究費、治験事務 局の役割や連絡先、標準業務手順書、様式集、その他各種情報など依頼者が治験事務 手続きを進めるために必要な情報を掲載しています。標準業務手順書、様式集、受託研 究費算出基準についてはホームページよりダウンロードしてご利用いただけるようにして います。 IRB 議事録の公開も 2009 年 4 月より実施するなど、情報の公開に努めています。 また掲載情報の陳腐化を防止するために、毎月掲載情報を見直し、最新の情報をご提 供しています。 ホームページに掲載していない情報やご不明な点などにつきましては、治験管理室への お電話、e-mail などでのお問い合わせにも対応しています。 また日立グループの営業部門や本社部門と協力し、依頼者を訪問しての当院および当 院の所属する HITACHI 治験ネットワークの説明会を実施しています。この説明会などで 得られた依頼者の声をホームページの改善や治験実施体制の見直しに生かしていま す。

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カ テ ゴ リ ー 2. 実施医療機関選定 医療機関名等 独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 取組み№ 11 タ イ ト ル 実施医療機関選定から初回面談にいたるまで 取 組 内 容 当院は治験管理室 HP 整備を行い、2009 年 4 月 1 日にリニューアルした。GCP に基づ き、治験依頼者は実施施設選定時に確認すべき情報を HP からあらかじめ情報収集して おり、初回面談がスムーズにいくようお互い配慮している。また当院の治験契約傾向や 実施状況なども HP から確認できるため、初回面談では短時間で具体的な質疑応答とな り、時間を有効活用できると考える。治験責任医師候補の面談後に治験管理室の初回 面談を実施し、履歴書担当、書類担当、会計担当、事務局担当の 4 人との面談を一括実 施できるよう調整している。 選定までに必要な治験依頼者の訪問は 2007 年度、2008 年度、2009 年度の三ヵ年度に おいて約 90%で 1 回となっている。初回面談の時点でほぼ契約は確実の状態が多い。ま た、被験者数の想定については、治験依頼者からの調査項目に単純回答するだけでな く、プロトコール要点も確認し、当該治験が対象とする患者増を確認してから回答するとと もに、実質的な契約数でお願いしている。ほとんどの依頼者に「GCP 適合性調査」の受検 期日を確認されるが、当院は 2007 年 9 月 19 日受検である。調査担当者からどのような 指摘事項があったか情報提供を求められることも多いが、ある程度は回答するようにして いる。2007 年受検当時すでに 6 年前の実施治験の調査であったため、実務担当者がい ない状態での調査対応であったが、治験実施体制において問題ない旨の調査報告書を 受取した。 実施率も重要な評価ポイントであるため、お付き合い契約や馴れ合い契約のような、 「契約不履行」につながりかねない契約は極力避ける努力をしている。もともと当院が抱 えている患者母集団からはずれる選択基準の場合は、エントリー困難・0%実施終了とな るため、事務局から責任医師(候補医師)に意見を出すことも少なくない。0%実施終了 は契約不履行となるため、病院全体の信用問題にかかわる。そのため治験管理室では 「契約不履行で終了した場合、同じ依頼者から二度と契約依頼は来ない」という姿勢で治 験実施体制を整備している。 治験責任候補医師から口頭で合意をとれれば、事務作業・IRB 審議資料の準備にすぐ とりかかり、同意説明書や治験参加カードなどの補助資料の作成を開始する。これらの 作業と確認はメール交換で行い、平均 3 回のやりとりで IRB までに完成させている。 最近は0%で終了した治験がいくつか発生し、実施率をかなり下げてしまっている(2008 年度実施率 69.3%)ため、今後は契約時の事前調査もしっかりした上で、実質的な契約を 進めていきたいと考えている。

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カ テ ゴ リ ー 2. 実施医療機関選定 医療機関名等 聖マリアンナ医科大学病院 取組み№ 122 タ イ ト ル 治験促進センターから紹介される企業治験情報と聖マリアンナ医科大学病院の治験実 施への積極的な取組み 取 組 内 容 【目的】 治験促進センターでは、大規模治験ネットワークに登録している全国の約 1,500 の医療機 関に企業治験を紹介している。聖マリアンナ医科大学病院(以下、本院)は、この企業治 験情報と共に送付される調査票に積極的に回答し、治験契約締結に繋げる取り組みを 行っている。今回、本院の取り組みについて紹介する。 【方法】 ①治験促進センターより E-mail で送信される企業治験の概要、調査票の調査項目、選択 基準及び除外基準等から、検索条件を設定し、本院システム管理室に対象患者の電子 カルテ検索を依頼する。 ②検索結果より、対象疾患が専門分野である診療科の教授又は診療科部長に当該治験 情報を紹介する。 ③同時に、治験受託の可能性や対象患者の絞り込み、或いは、治験責任医師予定者等 を相談する。 ④上記の相談に基づいて、調査票に必要事項を入力し WEB を介して回答する。 ⑤本院が選定され、企業が直接訪問する場合は、治験事務局が窓口になり、診療科の 教授又は診療科部長等と訪問日等の日程調整を行う。 ⑥当日は治験事務局スタッフが同席し、診療科の教授又は診療科部長と治験のより詳 細な説明を受け、治験受託について協議する。 ⑦治験受託の合意がなされた場合、治験契約の締結となる。 【結果】 2009 年 6 月までに治験促進センターでは 42 件の企業治験を医療機関に紹介している。 本院治験事務局では、その中の 21 件の予備及び本調査に対して回答した。そして、治験 依頼を受けた治験数は 10 件であった。一方、本院の 2007 年と 2008 年の新規契約治験 数(同一プロトコールを複数の診療科で受託した治験を含む)は、各々、9 件(46 症例)と 21 件(107 症例)であった。その中で、治験促進センターから紹介された治験は、各々、4 件(18 症例)と 7 件(33 症例)であった。 【考察】 治験促進センターから紹介される企業治験情報は貴重な情報である。本院治験事務局 ではこの企業治験情報に基づいて対照患者の検索を行う。それと共に対象疾患が専門 分野である診療科に企業治験情報を紹介する。そして、その時の相談に基づいて、調査 票に回答する。この取り組みが、新規治験契約数の増加に結び付いたと考える。また、 治験事務局が窓口になり、診療科の教授又は診療科部長等と訪問日の日程調整等を行

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希少疾患を対象としていたり、検査・評価やスケジュールが煩雑で実施が特定機能病院 等でないと難しいプロトコールも多く見られる。本院は特定機能病院として、今後もこれら の治験の実施にも積極的に取組んで行きたいと考えている。

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カ テ ゴ リ ー 2. 実施医療機関選定 医療機関名等 金沢大学附属病院 取組み№ 123 タ イ ト ル 情報公開と面談を併用した施設調査の効率化への取り組み 取 組 内 容 当院の所在地は、多くの依頼者の所在地である首都圏、関西圏から遠方にあるため、担 当 CRA の当院訪問に伴う交通費等のコストは、かなりの額にのぼる。従って、治験のコ スト削減及び業務効率化のためには、担当 CRA の訪問回数を可能な限り減らすことが 重要である。 以上を踏まえ、臨床試験管理センター(以下センター)では、各種申請書式、SOP、契約 書、迅速審査の基準、モニタリング手順等、公開可能な情報は、すべてセンターのホーム ページ上で公開し、ホームページを閲覧すれば、当院訪問前に、ある程度の施設調査が 可能な体制を整備している (http://web.hosp.kanazawa-u.ac.jp/bu/yaku/crc/staffs/sop/download.html). 加えて、依頼者が当院を訪問する際は、以下の対応を行っている. 1.可能な限り治験責任医師候補との面談のアポイントに合わせセンターを訪問できるよ う日程調整 2.依頼者より、事前に施設調査当日に放射線科、検査部、医事科等の関係者への面談 希望があった場合、日程調整 3.施設調査訪問時、契約担当事務官、主任 CRC と共に、可能な限り、対象疾患領域治 験の経験が豊富な CRC が面談し、当院で当該治験を受託する際に調整が必要な事項を 抽出 4.施設調査時に判明した他部署と調整が必要な事項は、施設調査後、センターが該当 部署に説明し、受け入れの可否について検討してもらう。検討する上で CT や血管造影時 の撮像条件等、該当治験特有の特殊な専門的な設定について依頼者による詳細な説明 を求められた場合のみ、依頼者訪問の日程調整 5.電子カルテに関する調査項目については、電子カルテのシステム名や、ベンダー名、 修正履歴の有無等々、依頼者より問い合わせが多い項目を一覧表にまとめ、施設調査 時に依頼者へ文書で提供 訪問日当日に回答できなかった点については、メール・電話等で回答することにより、 ほとんどの治験において、施設調査を目的とした依頼者の訪問は、1 回で終了することが 可能となっている.

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カ テ ゴ リ ー 2. 実施医療機関選定 医療機関名等 株式会社日立製作所日立総合病院 取組み№ 136 タ イ ト ル 被験者候補検索データベースを用いた確度の高い契約症例数見積もり 取 組 内 容 当院では、電子カルテ、医事会計システム、健診システム、検査システム、薬歴管理シス テムなど院内に点在する各種病院情報システムから抽出した医療情報を用いて、被験者 候補検索データベースを構築しています。治験実施計画書や施設選定用アンケート用紙 の被験者選択基準、除外基準を検索条件としてデータベースを検索することにより、該当 する被験者候補数および被験者候補リストを得ることができます。 当院ではシステム導入前にはこのようなリストを得るためには、各病院情報システムの 管理部門に問い合わせるなどの事務手続きが必要でした。その結果、プロトコルに適し た被験者数の把握に 1 週間以上かかっていました。ところがこのシステムを導入すること により、数十分でデータを得ることができるようになりました。 またシステムを運用することにより、該当被検者候補数の見積もりが正確になるため、 被験者候補数の事前選定の確度が向上します。当院では 2006 年度より本システムを稼 動しました。2005 年度と 2008 年度では平均実施率が 29.4%向上しました。 本システムの導入により、施設選定用の質問用紙への回答期間短縮や、正確性の向 上が実現できたと考えております。

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カ テ ゴ リ ー 3. 依頼確定から IRB 開催 医療機関名等 信州大学医学部附属病院 取組み№ 19 タ イ ト ル “治験概要事前情報提供書”は新規治験の立ち上げ期間を短縮する 取 組 内 容 当院では、新規治験の立ち上げ期間(新規依頼~IRB)短縮のため、2008 年 3 月から治 験概要事前情報提供書(以下、情報書)を作成し運用している。本情報書は、治験実施 中の時間経過に沿って治験開始の準備から治験終了までを「同意取得日~治験薬投与 開始前日」「投与開始日~投与終了日」「後観察期間開始日/追跡期間開始日~治験終 了日」の期間に分け、それぞれの期間における依頼者の費用負担に関する意向・検査内 容についての概要情報を記入するという書式の情報を集約したシートである。治験依頼 者に新規依頼の段階で本情報書を記入していただき、CRC はこれに基づき早い段階か ら院内コーディネートを実施している。 情報書からは、費用負担、特殊検査、検査データ取扱い方法、など様々な問題点が浮き 上がってくる。本情報書は事前ヒアリング資料としても使用しており、当センターの CRC 全員が情報書に目を通し質問を出す。このことにより、担当する CRC が新規治験の立ち 上げ業務を初めて行う際、事前協議が必要なコーディネートポイントを容易に抽出するこ とができる。 本情報書の導入により、新規治験立ち上げ期間を 32 日間有意に短縮できた(未使用群; 2007 年 4 月~11 月;11 件[平均 77 日]、使用群;2008 年 3 月~2009 年 6 月;13 件[平均 45 日]、2009 年 6 月現在)。一方、CRC 経験月数は両群間で有意差を認めなかった。この 結果より、新規治験の立ち上げ期間の短縮は CRC の経験に依らず、本情報書の使用に よると考える。 また、CRC(6 名)・CRA(14 名)に対する本情報書に関するアンケート結果では、使用した 6 名の CRC 全員が「情報書は大いに役に立った」と回答し、このうち情報書を使用しない で新規治験の立ち上げ業務を行った経験がある 4 名の CRC は全員「情報書の使用は早 期に院内調整が始められ、実施上の問題点を抽出でき、依頼者の意向が理解できた」と その有用性を評価した。一方、記入を依頼される側である CRA のアンケート結果からは 「2 時間未満で記入できる」(86%)との回答であり、「業務的な負担はほとんどなし」 (43%)「少し負担あり」(57%)と、大きな負担とはならないとの感触が得られた。さらに、 「特に経験が少ない CRA が見落としがちな内容が含まれているため、新人 CRA 研修の 一環として利用できる」「モニターが見落としそうな内容で、よいコミュニケーションを取る ためのツールとして有効だと思う」との評価も得られ、本情報書は CRC-CRA 間の意思伝 達手段としても高い有用性を持つことも示唆された。 このように、治験概要事前情報提供書は、依頼者側に大きな負担をかけることなく、また CRC のキャリアに依らず、大幅な新規治験立ち上げ期間の短縮が可能であるため、当院 では治験プロセス効率化の非常に有用なツールとして利用している。

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カ テ ゴ リ ー 3. 依頼確定から IRB 開催 医療機関名等 徳島大学病院 取組み№ 65 タ イ ト ル 依頼者訪問回数の軽減 取 組 内 容 診療科への治験依頼確定後,申請手続き方法,IRB への審議に関する疑義など全て臨 床試験管理センターが窓口となり対応している。依頼確定後は速やかに主担当 CRC を 専任し,プロトコル把握,同意説明文書作成補助を行える体制も整えている。当院は徳島 県徳島市に所在し地理的に便利とは言い難いため,申請までは事務局担当者と依頼者 担当者間で E-mail 等で連絡をとりあい,書類の確認等を行い申請書類等も郵送可とし, 訪問回数は 0~1 回を目指している。また,この 1 回は施設調査の為の 1 回が殆どであり 申請まで依頼者担当者に会わないケースもある。 申請から IRB 開催までのスケジュールとしては,毎月 25 日を新規申請の締切りとし翌月 の初旬までにスタートアップミーティング(1 訪問)を責任医師同席のもと治験関連スタッフ により開催し IRB 審議に備えている。IRB は責任医師の出席を要するが依頼者の出席は 要しないこととしており,毎月第 3 木曜休会無しで開催している。IRB 承認後は 1~10 日 以内に契約を締結し,IRB 承認後 1 ヶ月の間でのキックオフミーティング開催,治験スター トとしている。 当院のスタッフ構成も,治験事務局は事務部所属の事務員を配置し契約・予算管理等も 所掌しているほか,薬剤部・看護部等との人事交流もあり広く病院に精通した組織作りを 行っている。

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カ テ ゴ リ ー 3. 依頼確定から IRB 開催 医療機関名等 独立行政法人国立病院機構 大阪医療センター 取組み№ 73 タ イ ト ル 依頼確定から IRB 開催までの期間短縮に向けて、IRB を円滑に運営するための工夫 取 組 内 容 【動機】 治験の依頼確定後に速やかに被験者を組み入れるために、依頼確定から IRB 開催まで の期間を短縮することは重要である。また、IRB で審議課題が多い場合、1 人ですべての 課題について事前に検討することは委員にとって大きな負担となるため、輪番制で重点 的に検討する課題を決め、審議を活性化する。 【大阪医療センターの取り組み】 期間短縮に向けての工夫 ①ホームページで申請の手順や必要な書類を公開 ②同意説明文書案について、問題となりやすい事項についてホームページに定型文を掲 載 ③ヒアリングチェックシートを用いた確認 IRB を円滑に運営するための工夫 ④委員による事前検討と事前検討会議の実施 ⑤検査科の医師によるプロトコール内容の検討 【具体的方法】 ① 治験実施の合意の連絡があった場合、ホームページから新規受付表をダウンロード し、研究課題名、研究期間、IRB 審査の希望月等について、その時点で判っている範囲 で記入してもらい、メールで送信してもらう。新規受付表が送信され次第、電話・メール等 で治験依頼者と日程を調整し、事務局・CRC ヒアリング日を決定する。申請書式・IRB 提 出資料等をホームページから確認し、事務局ヒアリング時に、準備出来る範囲(下書きで 未押印のもの)で持参するようにお願いしている。 ② 同意説明文書案の定型文については、健康被害の補償、被験者負担軽減費、治験 審査委員会、治験の相談窓口および同意書等の確認が必要な事項を掲載している。事 務局・CRC ヒアリング日が決まれば、すぐに同意説明文書案およびプロトコールを 1 セット 送付するように依頼し、同意説明文書案を事務局および CRC が事前に回覧して、修正事 項を各自が書き込んでいる。 ③事務局・CRC ヒアリング同日に実施し、チェックポイントをまとめたヒアリングチェックシ ートを用いて確認を行っている。同意説明文書の修正案はヒアリング時に検討をすませ る。 ④委員を事前検討グループに分け、輪番で重点的に検討する課題を分けて依頼する。ま た、IRB 前には、事前に問題点を検討するために委員長、副委員長、事務局が集まって 事前検討会議を行っている。 ⑤検査項目等の問題点についての検討を依頼している。

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依頼者が少ない訪問回数で治験の依頼申請ができるようになった。治験依頼者が申請 書式・IRB 提出資料等の説明を面談で希望する場合は、適宜対応しているが、特に希望 がなければ事務局・CRC ヒアリング日まで治験依頼者が訪問しなくても済むような体制と なっている。 IRB での審議課題が多い場合、一人ですべての課題について事前に検討することは委員 の大きな負担となるが、輪番とすることで負担を軽減している。

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カ テ ゴ リ ー 3. 依頼確定から IRB 開催 医療機関名等 名古屋大学医学部附属病院 取組み№ 105 タ イ ト ル CRC による説明文書の作成支援 取 組 内 容 当院では、新規治験申請時の説明文書・同意文書の作成を CRC が支援している。ほと んどの治験依頼者が社内版説明文書を用意しており、その記載項目は GCP で規定され ているので、どの治験依頼者の説明文書も同じような文章で作成されている。しかし、治 験依頼者毎に記載項目の順序が異なっていたり、治験に関する基本的な知識について の記載が意味合いは同じであるが文章が微妙に異なっていたりすることが多い。被験者 候補者に同意取得の説明をする際、被験者候補者からの不意の質問に対しても、あわ てることなく的確に対応するためには、当院で使用するすべての説明文書において、各 項目の順序や文面が統一されていることが望ましい。したがって、我々は説明文書の作 成見本を用意し、治験依頼者の方々にこの作成見本に合わせて、一部変更したものを提 出していただくよう依頼している。その後、治験実施計画書や治験薬概要書を熟読し、治 験実施計画全体を理解した上で、治験責任医師と連携して、被験者候補者に分かり易 く、かつ、CRC 等の治験スタッフが使い易い説明文書に仕上げ、IRB での審査に備えてい る。最終的に仕上がった説明文書は、メールなどを利用して治験依頼者に送付している。 このように、説明文書・同意文書の作成を CRC が支援することにより、非常に完成度の 高い説明文書・同意文書を作成することが可能となり、IRB で説明文書・同意文書に関し て指摘を受ける頻度は、間違いなく減少していると思われる。また、統一された形式で作 成することにより、IRB 委員の確認も容易となり、現場で非常に使い易い説明文書・同意 文書に仕上がっていると思われる。 一方、新規申請準備のための業務のうち、説明文書の作成支援にかかる業務量は、非 常に膨大なものであり、最終期限までに仕上げるには綿密な計画をたてて作業に取り掛 かる必要がある。しかも、治験依頼者によっては、我々が作成した説明文書・同意文書を 治験依頼者の社内 IRB 等で了承を受けた後でないと、最終版として確定できない場合も ある。本来、実施医療機関で作成した説明文書・同意文書を治験依頼者が設置した IRB で審査を受ける必要性があるのかどうか、甚だ疑問ではあるが、これに必要とする日数 も加味した上で作業計画を立てる必要がある。説明文書・同意文書は、治験を実施する 上で、非常に重要なアイテムであり、その作成において、治験依頼者も治験実施医療機 関も非常に膨大な時間と労力を費やしている。当院でも、治験実施の準備に係る作業の うち、かなりの時間を説明文書・同意文書の作成に費やしている。今後は、このような状 況を十分踏まえた上で、治験依頼者・治験実施医療機関双方の業務の効率化を図る必 要があると考えている。

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カ テ ゴ リ ー 3. 依頼確定から IRB 開催 医療機関名等 独立行政法人国立病院機構 近畿中央胸部疾患センター 取組み№ 119 タ イ ト ル 治験確定からIRB審査に至る工程での依頼者に対する情報公開と治験管理室スタッフ 間の情報共有について 取 組 内 容 当院では施設選定に合格後、主担当CRCを過去の実務経験や現在の業務量を考慮し 本人の意志も確認の上で選任します。主担当CRCは治験実務上の責任者とし主導的役 割を果たすとともにスタッフの指導にあたり、原則として被験者1例目を受け持ちます。治 験事務局はIRB開催2週間前を目安にヒアリングを開催します。ヒアリングは2部構成で 行い、1部では治験管理室関係者9名とオブザーバーとして課題内容に応じて看護部、 薬剤科、検査科、放射線科の責任者に出席を求め約1時間実施します。出席者には開 催1週間前にIRB資料に準じた資料を配付し内容を確認していただきます。オブザーバ ー出席者は各部門責任者より推薦していただいた方とし、原則として治験協力者に指名 し治験開始後は各部門での指導的役割を担っていただきます。このように1部では院内 関係者にプロトコールを説明した上で、治験実施上の問題点の抽出・明確化と解決策を 探ります。引き続き2部では主担当CRCが中心となり治験実務実施のためにプロトコー ル細部の理解を深める事、治験用資材の運用の適正化などを主な目的として約2時間 実施します。ヒアリング1部と2部の質疑応答の内容については議事録を作成し情報を全 員で共有しています。また、主担当CRCがモニターとのやり取りで知り得た情報はLAN ハードディスクに蓄積し全員が常時アクセス可能です。説明文書・同意文書は随時更新 している雛形をホームページに公開しています。依頼者案と当院雛形をミックスした原案 をたたき台として責任医師と主担当CRCが説明文書・同意文書を完成させてゆきます。 作成はヒアリング実施時期に左右されるのではなく可能な限り早い時期より着手し9割方 完成の後スタッフ全員の意見も盛り込みます。この間依頼者との情報交換も行い作成開 始より約2週間で責任医師の承認を得て完成させます。事務手続の書類には統一書式 を使用し、履歴書は治験管理室が管理しています。経費算定の雛形やIRB提出資料一 覧など治験依頼に関連する情報は全てホームページに公開し、IRB申請書類の提出期 限はIRB開催の8日前まで可能とするなど依頼者の便宜をはかっています。以上、当院 では治験確定からIRB審査に至る工程においても、依頼者に対する情報公開と治験管 理室スタッフ間の情報共有が重要と考え、効率の良い質の高い運営を心がけています。

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カ テ ゴ リ ー 4. IRB 開催から治験薬搬入 医療機関名等 独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 取組み№ 9 タ イ ト ル 九州医療センター:治験薬搬入手続きの変遷 取 組 内 容 当院の治験薬搬入スケジュールは、契約までに全ての確認を終了し、医療機関として治 験薬搬入の受け入れに対する必要日数は設けていない。IRB 開催から治験薬搬入にい たるまでの期間は「依頼者側で必要とする期間」となっている。過去には契約日当日に治 験薬搬入を受けた事例もあるが、平均日数を出すと 2006 年度 平均 21.1 日、2007 年度 平均 15 日、2008 年度 平均 19 日となっている。搬入日決定については早急な対応を必 要としないが、治験薬搬入日から1例目エントリーまでの平均期間を算出すると、2006 年 度 平均 27.8 日、2007 年度 平均 35 日、2008 年度 平均 22.5 日で、当院の治験契約後 は1ヶ月で実動するといえる。そのため、依頼者には治験薬搬入手続きを早めにお願い しているところであり、治験スタッフから1例目の紹介があれば事前に担当者へ報告する ようにしている。1例目の実動日にあわせて治験薬搬入日を決定することも多い。 また、第3者による搬入も「可能」としている。第3者による治験薬搬入は 2007 年度からの 試みであり、当初は依頼者・モニターによる搬入を義務づけていた。2009 年度に入ると、 運送業者による治験薬搬入の回数、課題数も増加したが、初回搬入のみ依頼者もしくは モニターの立ち会いの下で第3者(運送業者)搬入を行う体制にしている。初回搬入で問 題ないことを確認してから2回目以降で第3者搬入を受け入れるとし、誤送・Damaged 納 品の可能性を0にするために、依頼者には初回面談で確認・依頼している。 納品時間については、当院は約7割が外来治験契約ということもあり、午前中搬入は控 えてもらっている。治験依頼者との事前打合せにより、指定日の 14~17 時の間で治験主 任(薬剤師)による対応を可能とし、打ち合わせは直接面談だけでなく電話・メールなど手 段を限定せずに対応している。治験薬の搬入後はすぐにオーダリング・セット処方化し て、オーダーが容易になるよう、作業を行う。セット処方化することで、オーダー漏れや処 方ミスを極力避けることができる。 最近、治験薬保管が冷所保存である課題が多く、薬剤科の一角に治験薬専用冷蔵庫、 専用棚、服薬・回収済み治験薬棚を増設した。また、棚の配置は治験薬性状や薬理学的 作用により保管場所を分類している。例えば、循環器科、外科系などで分類し、循環器系 の中でも抗凝固薬のレーンを設けて、治験薬を探す手間を短縮出来るようにしている。冷 蔵庫の温度管理チェック・確認時刻記載を課している課題もあり、治験薬保管についても 依頼者指定通りに作業実施している。 治験薬搬入手続きだけでなく、その後の保管・管理状況のチェック体制が厳しくなってい るため、今後は「保管」施設整備にも力を入れる必要性が高まってきていると感じている。

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カ テ ゴ リ ー 4. IRB 開催から治験薬搬入 医療機関名等 広島大学病院 取組み№ 26 タ イ ト ル ヒトゲノム・遺伝子解析研究を伴った治験の審査方法の改善と成果 取 組 内 容 Pharmacogenomics の普及で、新薬開発においても薬理作用・体内挙動・薬物反応性等 を解明するためにゲノム技術が用いられることが多くなりました。それに伴い「ヒトゲノム・ 遺伝子解析研究に関する倫理指針」の範疇まで審査を要する治験が増えています。 「GCP 省令」では、遺伝子解析研究を伴った治験の審査も、通常の治験と同様に治験審 査委員会で審議を行うことができます。しかし、治験の審査は IRB で審査、遺伝子解析研 究内容はヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会(ゲノム委員会)で審査している医 療機関が多いようです。2 つの委員会で審査することに問題はありませんが、問題点とし て、 ①ゲノム委員会の開催が不定期のため審査に時間を要する、 ②IRB とゲノム委員会で異なる審査結果になる可能性がある、 ③2 つの委員会に申請するため治験責任医師の事務的時間負担が増大する、 ④ゲノム委員会の審議に先駆けて IRB で審査を実施しても、ゲノム委員会の結果を待つ 必要があることから「治験審査結果通知書」の発行ができないばかりか契約が遅れる、こ とになります。 広島大学病院・IRB では、①から④の問題を解決するためにゲノム委員会との協議と了 解を得て、以下の審査方法に変更しました。 ①治験責任医師はゲノム委員会へ提出するヒトゲノム・遺伝子解析研究計画書を治験申 請書等の共に IRB へ提出する ②申請内容に従い遺伝子解析研究を伴った治験の審査は SOP で規定をしていないが、 ゲノム委員会委員を兼ねる IRB 専門委員を含む IRB で審査する、 ③IRB で審査した結果は、治験事務局からゲノム委員会へ報告する ④ヒトゲノム・遺伝子解析研究計画書はゲノム委員会で保管する ⑤中央 IRB として遺伝子解析研究を伴った治験の審査を実施した内容もゲノム委員会へ 報告する その結果以下の成果を得ることができました。 ①IRB でヒトゲノム・遺伝子解析研究を伴った治験の審査を行いゲノム委員会へ迅速に 審査結果を報告することで、ゲノム委員会は学内で実施する遺伝子解析研究を全て把握 できた

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④IRB のみで遺伝子解析研究を含む申請が完了することから責任医師の事務的負担が 減少した

以上、広島大学病院では、遺伝子解析研究を含む治験の審査を IRB で実施し、ゲノム委 員会へ審査結果を報告することで、治験責任医師の事務負担が軽減できるばかりではな く、治験契約までの期間を約2ヶ月間短縮できました。

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カ テ ゴ リ ー 4. IRB 開催から治験薬搬入 医療機関名等 岡山大学病院 取組み№ 43 タ イ ト ル 迅速な治験実施のための治験薬搬入までの取り組み 取 組 内 容 岡山大学病院治験センター(以下、当院)は、治験事務部門、治験薬管理部門、治験コー ディネーター部門から成り、さらに治験事務部門はIRB事務局も兼ねる体制を取ってい る。「事前ヒアリング」から「IRB」を経て「スタートアップミーティング」、「治験薬搬入」に至る 一連の流れにおける治験薬搬入を中心に日頃の取り組みについて紹介する。 当院における看護師、薬剤師および臨床検査技師から成る治験コーディネーター(CR C)部門と薬剤師から成る治験薬管理部門とは綿密に連携できる環境にある。一般に治 験薬管理は病院薬剤部業務のなかで治験薬払い出しを含め実施されており、少ない治 験受託では対応も可能であるが、多くの受託では管理方法をはじめ払い出しおよび調剤 に対し全ての薬剤師が十分に理解していなければ逸脱の大きな要因となるため、CRCと の連携が重要となる。当院では、治験薬管理部門は治験薬搬入までに依頼者と直接話 をする機会は少ない。そのため治験実施計画書を基に治験薬およびその管理について 情報を得るようにしているが、不明な点や詳細事項についてはCRCに尋ねる等、可能な 限り治験薬搬入までに情報を収集・整理するように心掛けている。特に最近は国際共同 治験の依頼も増加しており、治験薬管理も治験毎に異なり、かつ複雑になってきている。 このため本来は依頼者との打ち合わせは頻回にならざるを得ない状況である。しかし依 頼者に対して来院や説明機会を必要以上に求めない効率的な運用を実施していくため には、CRCと治験薬管理薬剤師がすぐにコミュニケーションが取れる環境にあることが必 要であると考える。 さらに、依頼者側の要望に対しては、個々の治験ごとに治験薬管理部門が取り得る最善 の方法で柔軟に対応している。これは、契約締結後、速やかに治験が開始されるように 環境を整えるためである。治験責任医師、分担医師、依頼者およびCRCで開催されるス タートアップミーティングのスケジュールが決まれば、これに併せて、依頼者へは治験薬 管理に関して詳細に説明を求めるようにしている。治験薬搬入および治験開始に向けて の重要な最後の打ち合わせと認識している。最近は、運搬業者による搬入や音声応答シ ステム電話(IVRS)を利用した受入処理等も増加しており、ますます依頼者およびCRC との連携が重要になっている。現在は治験薬管理について治験薬搬入時に依頼者とのト ラブルがないように、依頼者と直接面談できる事前ヒアリングに治験薬管理部門からも参 加している。適性かつ円滑な治験の実施を目指して、効率的な運用の向上および継続を 常に考えていきたいと思う。

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カ テ ゴ リ ー 4. IRB 開催から治験薬搬入 医療機関名等 静岡県立静岡がんセンター 取組み№ 47 タ イ ト ル 治験薬直接搬入の導入への取り組みとその評価(治験依頼者へのアンケート調査の解 析) 取 組 内 容 静岡がんセンター薬剤部では、昨年の GCP 改正に伴い、治験拠点医療機関として改正 の趣旨をくみ取り、治験薬の搬入に関して第三者を介した直接搬入(以下直接搬入)に際 しての依頼者への確認事項をリスト化した。リスト作成にあたり、薬剤部と依頼者側の懸 案事項だけでなく、当院への訪問者の窓口となる守衛室とも事前にすりあわせを行い、 搬入業者への訪問先の案内や薬剤部への連絡の徹底などを協力していただいている。 リストは当該治験の初回ヒアリング実施時に依頼者側 CRA に提示し、運用のすりあわせ に用いている。その内容は、搬入業者の確認にはじまり、受領確認の具体的な方法、保 管文書の種類と数量、破損および温度逸脱等による運送中のトラブルへの対応方法、お よび治験薬自体の欠陥の発覚時の対応などである。09 年 7 月末現在、すでに 13 試験で 治験薬の直接搬入を実施している。 今回、これまでの当薬剤部の取り組みの評価と今後の対応を検討する目的で治験依頼 者の CRA を対象とした直接搬入に関するアンケート調査および当薬剤部作成のリストに 対する意見聴取を実施した。調査対象は試験が未だ進行中であり、かつ今後治験薬の 搬入予定のある 50 試験(17 社)であった。導入済みと今後の導入希望の試験をあわせる と約 80%(35 試験)にのぼり、大部分の試験で前向きに直接搬入を検討している一方で、 社内及び配送業者との調整が複雑でありメリットが小さいとして導入に消極的な依頼者も 少なからず存在することが明らかとなった。また、すでに導入済みの依頼者の多くは、あ る特定の薬効群の薬剤や試験毎ではなく、全治験の治験薬を直接搬入の対象としてい ることが明らかとなった。導入前後での問題点として、CRA による運送業者との事前交渉 や当薬剤部の要求への対処および社内 SOP の整備等が挙げられた。導入後のメリットと しては、人件費削減もさることながら、搬入に要する時間が削減されたことによる CRA の SDV 時のカルテ閲覧の充実等、総合的に導入による効果を認めていることが明らかとな った。直接搬入に関する一般的な施設側への要望という記入欄を設けたが、その中で 我々のリストに該当する要望項目は治験薬受領時の時間設定の拡大程度であり、現行 のリストの内容にて実施上の大きな問題点はないと思われた。また、こうした制度への取 り組みの有無が治験実施施設の選定基準のひとつになることもあるとの意見もあり、原 則として直接搬入を受け入れる体制を医療機関側も迅速に整えていく必要があると考え た。

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カ テ ゴ リ ー 4. IRB 開催から治験薬搬入 医療機関名等 日本大学医学部附属板橋病院 取組み№ 61 タ イ ト ル 治験審査委員会の「会議の記録の概要」の作成と公表方法の構築 取 組 内 容 平成20年にGCPが改正され「治験審査委員会の設置者は、治験審査委員会の手順 書、委員名簿及び会議の記録の概要を公表しなければならない。」と追記された。 またGCP内に「治験審査委員会の手順書等は、実施医療機関等のホームページで公 表することが望ましい」と記載されているため、経過措置期間が切れた平成21年4月以 降に開催された治験審査委員会の「会議の記録の概要」を、開催後2か月以内を目途に 公表しなければならない。 そのため、当病院でも治験審査委員会の議事録とは別に、公表用の「会議の記録の概 要」を作成して、ホームページで公表するために、「会議の記録の概要」の作成と公表方 法を構築したので報告する。 ①現在使用している治験審査委員会関連の文書作成システムの一部を修正して、議事 録から「会議の記録の概要」に変換するツールを作成する。 ②公表用「会議の記録の概要」に記載する4項目(1.治験薬名,2.治験課題名,3.段 階,4.治験依頼者名)について、治験依頼者に確認する。 ③各治験依頼者から提出された上記4項目をシステム内に登録する。 ④治験審査委員会が終了して、議事録を作成した後、その議事録のファイルをシステム を使用して変換し、「会議の記録の概要」の原案を作成する。 ⑤「会議の記録の概要」の原案を以下の点を踏まえて修正する。 (1)委員の個人名を削除 (2)出席した治験責任医師・分担医師名を削除(診療科名は残す) (3)ディスカッション部分は削除(治験依頼者からの削除要望が多いため) (4)治験依頼者の要望に応じて重篤な有害事象名を削除 ⑥修正した「会議の記録の概要(案)」を担当モニターにメールで送信して、公表して問題 ないかどうか確認を依頼する。 ⑦治験依頼者側の確認結果を踏まえて、「会議の記録の概要」の最終版を作成し、病院 長の了解を得た上で、ホームページ上に公表する。 このような手順で「会議の記録の概要」を作成することで、約1週間の治験依頼者への確 認期間を含めても作成開始から10日以内に公表することができる。治験依頼者の確認 結果もほとんどが「このまま公表して問題なし」との回答であり、医療機関側と治験依頼 者側の人的負担を最小限にとどめた上で、GCPに準拠した「会議の記録の概要」の作成 と公表方法を構築できたと考える。

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カ テ ゴ リ ー 4. IRB 開催から治験薬搬入 医療機関名等 北里大学北里研究所病院 取組み№ 88 タ イ ト ル 契約締結までに要する期間の短縮 取 組 内 容 当院ではIRB後から契約締結までに要する期間短縮のため、以下の取り組みを行ってい ます。 ①【契約書の事前準備】 IRB までに行われる説明文書やプロトコル内容などの事前打合せと同時進行で、契約書 の内容についても依頼者とメールでやり取りをし、IRB 当日までには依頼者押印済みの 契約書原本を受け取ります。 ②【担当 CRC のIRB陪席】 正確な審議内容把握と議事録作成のために、当院では担当 CRC が必ず IRB に陪席して います。CRC の役割は審査結果が出たらすぐにその内容を依頼者に伝達することと、翌 日までにその案件の議事録を作成することです。 ③【結果通知書のIRB翌日発送】 審査結果に係わらず、事務局は IRB 翌日には担当 CRC が作成した議事録をとりまとめ、 修正事項と共に、依頼者に治験審査結果通知書(書式 5)を発送します。 ④【修正事項のIRB翌日対応】 IRB で修正が求められた場合の多くが説明文書の修正ですが、IRB翌日には責任医師・ 担当 CRC が指摘事項を修正し、その後早急に修正箇所の確認を行い、治験審査結果通 知書(書式 5)と共に治験実施計画書等修正報告書(書式 6)を発送しています。 ⑤【決裁期間の短縮】 病院内で各種契約締結に最も時間を要するのは各決裁権者に決裁書を回覧するプロセ スです。当院では治験契約の場合、決裁書を回覧して返却を待つのではなく、各決裁権 者のスケジュールを確認し、事務局が積極的に決済権者のもとに出向き、直接押印を求 めています。これにより、他の契約の決裁に要する期間が 1 週間以上かかっているとこ ろ、治験契約に限っては平均 1~2 日で決済が終了しています。事務局が直接決裁権者 を訪れて確認を求めることにより、簡単な質問にはその場で答えることもでき、病院管理 部門に対する治験業務の理解と啓発にもつながっていると考えています。 上記①~⑤の取り組みにより、契約締結は早ければIRB翌日、平均でIRB翌日~2 日と なっています。 契約締結までに要する期間の大幅な短縮を図ることにより、スピーディーな治験薬の搬 入及び治験の開始に結びついているものと考えております。

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カ テ ゴ リ ー 4. IRB 開催から治験薬搬入 医療機関名等 東京都立清瀬小児病院 取組み№ 101 タ イ ト ル 公立病院における研究費出来高制への移行について 取 組 内 容 【はじめに】 日本の治験に係る費用が高額であることの改善策として、研究費の出来高制が多くの 医療機関で導入されているが、地方公共団体を母体とする公立の医療機関では会計シ ステム上、契約時の前納と返還の不可が基本とされ、未だ出来高制実施に至らないケー スが多い。都立病院は当院を含め単科から総合まで 10 施設に及び、共通の運営方法を 取ることでその公共性を保っている。従って、治験に関する会計面での運用も基本的に 共通である。 【現状】 当院は新たな治験活性化 5 カ年計画の一環として統一書式の導入などに前向きに取り 組んできたが、研究費の出来高制を導入できないことが大きな課題として残っていた。小 児領域の治験は希少疾患を対象にすることも多く、当院では当初少ない症例数で契約 し、目標を達成後、迅速審査で症例追加をするように努めてきた。また、複数年に及ぶプ ロトコルでは最終年度に研究費を多く割り振り、実施状況に合わせた費用調整を目指し たが、これらの運用による対応には限界があった。 東京都は都立駒込病院の厚生労働省モデル事業参画、当院の治験拠点医療機関へ の採択等の経緯を踏まえ、第二次都立病院改革実行プログラムのなかで治験実施体制 の強化に取り組んでいる。このような状況から平成 20 年度に都立病院への出来高制導 入を東京都と検討した。 【方法と結果】 当院を含めた各都立病院の治験関係者による治験プロジェクトチームを立ち上げ、そ れぞれの実施率等の現状把握や出来高制導入の問題点を調査した。この結果、出来高 制導入後の各病院における研究費の運用について、現状と大きな乖離は生じないことを 確認できた。これを受けて東京都と協議を行い、平成 21 年度より都の治験に関する運用 手順を変更し、研究費と負担軽減費の出来高制を導入して、新規治験に順次対応してい る。 【考察】 今回、出来高制導入が可能となった背景として、治験拠点事業の一環として治験活性 化計画の周知を積極的に行っており、その理解が東京都と各都立病院に得られていたこ とが大きいと考える。また、独立行政法人化等の組織変更が無くても公立病院の体制の 変更が可能であることを見いだせたことも大きい。

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カ テ ゴ リ ー 4. IRB 開催から治験薬搬入 医療機関名等 株式会社日立製作所日立総合病院 取組み№ 137 タ イ ト ル 治験契約と治験薬受け入れ手続きの簡略化 取 組 内 容 治験契約手続きを含む治験事務手続きは治験事務局にて窓口業務を一元化していま す。依頼者が院内の各事務部門と交渉する必要はありません。依頼者のご要望により、 IRB 開催前までに院内各所との調整を行い、契約書文案の内容確認と了承を取っており ます。IRB にて特段の修正などを求められず、当該治験の実施が承認されれば、IRB 当 日中に医療機関側の契約手続きを完了することもできます。よって、IRB 当日中に依頼者 側の手続きを含め、全ての契約手続きの完了も可能です。 治験薬搬入に関しても、治験薬搬入のスケジュールは、契約までに治験薬管理責任者 と調整していただければ、契約から治験薬搬入までの準備時間は、医療機関としては必 要ありません。また 2008 年 2 月の改正に基づき、第三者(運送業者)などによる治験薬搬 入に関しても受け入れ実績があります。治験事務局と薬務局部門は日常からコミュニケ ーションの向上に努め、一体化して第三者からの治験薬搬入や時間遅れなどにも対応で きる体制を整えています。なお、最近、外資系の依頼者を中心に使用が広がっている治 験薬供給管理システムの IV/WRS システムにも対応した実績があります。

参照

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